JP2536311Y2 - 高周波熱処理装置 - Google Patents
高周波熱処理装置Info
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- JP2536311Y2 JP2536311Y2 JP1993016569U JP1656993U JP2536311Y2 JP 2536311 Y2 JP2536311 Y2 JP 2536311Y2 JP 1993016569 U JP1993016569 U JP 1993016569U JP 1656993 U JP1656993 U JP 1656993U JP 2536311 Y2 JP2536311 Y2 JP 2536311Y2
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- JP
- Japan
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- transformer
- heating coil
- heat treatment
- rod
- treatment apparatus
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/25—Process efficiency
Landscapes
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、線条物によって吊り下
げられた高周波熱処理装置に関する。
げられた高周波熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、図面を参照して従来の技術を説明
する。図3はワークの例として採り上げたクランクシャ
フトの正面図であり、図4は従来の高周波熱処理装置の
正面説明図である。図3に示すように、クランクシャフ
トWは、高周波焼入されるジャーナルJ1〜J5およびピン
P1〜P4を備えている。W1 は各ジャーナルJ1〜J5の中心
を結ぶ直線であってクランクシャフトWの回転の中心と
なる軸芯線である。
する。図3はワークの例として採り上げたクランクシャ
フトの正面図であり、図4は従来の高周波熱処理装置の
正面説明図である。図3に示すように、クランクシャフ
トWは、高周波焼入されるジャーナルJ1〜J5およびピン
P1〜P4を備えている。W1 は各ジャーナルJ1〜J5の中心
を結ぶ直線であってクランクシャフトWの回転の中心と
なる軸芯線である。
【0003】図4に示すように、クランクシャフトWの
例えばピンP1を焼入する従来の高周波熱処理装置は、ピ
ンP1を高周波加熱する半開放鞍型等の加熱コイル10と、
加熱コイル10の両側下方に互いに向き合うように配設さ
れた1対の焼入液噴射用のジャケット11と、加熱コイル
10のリード導体12と、加熱コイル10、ジャケット11、お
よびリード導体12が取り付けられている1対のコイル側
板13(図4上で手前側と奥側)と、加熱コイル10に高周
波電流を供給し、枠体20A内に収容されているトランス
20と、コイル側板13の上部に取り付けられていてトラン
ス20の出力端子20a に接離可能に接続された加熱コイル
10の入力端子13a とを備えている。
例えばピンP1を焼入する従来の高周波熱処理装置は、ピ
ンP1を高周波加熱する半開放鞍型等の加熱コイル10と、
加熱コイル10の両側下方に互いに向き合うように配設さ
れた1対の焼入液噴射用のジャケット11と、加熱コイル
10のリード導体12と、加熱コイル10、ジャケット11、お
よびリード導体12が取り付けられている1対のコイル側
板13(図4上で手前側と奥側)と、加熱コイル10に高周
波電流を供給し、枠体20A内に収容されているトランス
20と、コイル側板13の上部に取り付けられていてトラン
ス20の出力端子20a に接離可能に接続された加熱コイル
10の入力端子13a とを備えている。
【0004】枠体20Aは、トランス20が上面に固定され
ている底板21、底板21の上方に底板21に対向するように
配設された天板22、ボルト23a によって下端が底板21に
上端が天板22に固定されて底板21と天板22とを接続して
いる複数の支柱23、天板22の上面に突設された吊下部材
25、天板22の上面両端部に突設された1対のバネ取付部
材24a 、24b と、図示しない軸受によって吊下部材25に
回動自在に取り付けられた回転軸26と、この回転軸26に
下方に向かって突設固定されたレバー27とを備えてい
る。そして、レバー27の下部と、前記バネ取付部材24a
、24b との間にはそれぞれバネ31、32が取り付けられ
ている。
ている底板21、底板21の上方に底板21に対向するように
配設された天板22、ボルト23a によって下端が底板21に
上端が天板22に固定されて底板21と天板22とを接続して
いる複数の支柱23、天板22の上面に突設された吊下部材
25、天板22の上面両端部に突設された1対のバネ取付部
材24a 、24b と、図示しない軸受によって吊下部材25に
回動自在に取り付けられた回転軸26と、この回転軸26に
下方に向かって突設固定されたレバー27とを備えてい
る。そして、レバー27の下部と、前記バネ取付部材24a
、24b との間にはそれぞれバネ31、32が取り付けられ
ている。
【0005】33は直線状の連結部材であって、この連結
部材の一端は、前記吊下部材25に回動自在に取り付けら
れた回転軸26に、また、他端は、トランス20の枠体20A
の側方に配設されてトランス20に高周波電流を供給する
例えば電力整合盤といわれる盤40の突起33a に設けたピ
ン33b に、それぞれ、回動自在に取り付けられている。
なお、36は伸縮装置であって、盤40に取り付けた台35a
上にほぼ垂直方向に配設されたシリンダ34と、このシリ
ンダ34の動作によって進退するロッド35を備えている。
そして、ロッド35の先端は、連結部材33の他端寄りの下
面を支持している。
部材の一端は、前記吊下部材25に回動自在に取り付けら
れた回転軸26に、また、他端は、トランス20の枠体20A
の側方に配設されてトランス20に高周波電流を供給する
例えば電力整合盤といわれる盤40の突起33a に設けたピ
ン33b に、それぞれ、回動自在に取り付けられている。
なお、36は伸縮装置であって、盤40に取り付けた台35a
上にほぼ垂直方向に配設されたシリンダ34と、このシリ
ンダ34の動作によって進退するロッド35を備えている。
そして、ロッド35の先端は、連結部材33の他端寄りの下
面を支持している。
【0006】連結部材33の一端近辺には、加熱コイル1
0、ジャケット11、トランス20、および枠体20Aを一体
として吊り下げているワイヤ38の下端が接続されてい
る。ワイヤ38の先端は、前記盤40に取り付けたブラケッ
ト36の先端部分に軸支された滑車37と、バネ39とを介し
て盤40に固定されている。
0、ジャケット11、トランス20、および枠体20Aを一体
として吊り下げているワイヤ38の下端が接続されてい
る。ワイヤ38の先端は、前記盤40に取り付けたブラケッ
ト36の先端部分に軸支された滑車37と、バネ39とを介し
て盤40に固定されている。
【0007】なお、14はジャケット11から噴射される焼
入液供給用の配管であり、15は加熱コイル10の冷却液を
排出するための配管である。また、28は盤40からトラン
ス20に高周波電流を供給するために盤40とトランス20と
の間に設けられた可撓性のケーブルであり、29はトラン
ス20の冷却液の供給、排出や加熱コイル10への冷却液の
供給を行う可撓性の配管である。21a は配管29を支持す
るステイである。
入液供給用の配管であり、15は加熱コイル10の冷却液を
排出するための配管である。また、28は盤40からトラン
ス20に高周波電流を供給するために盤40とトランス20と
の間に設けられた可撓性のケーブルであり、29はトラン
ス20の冷却液の供給、排出や加熱コイル10への冷却液の
供給を行う可撓性の配管である。21a は配管29を支持す
るステイである。
【0008】クランクシャフトWの例えばピンP1を焼入
するには、クランクシャフトWを加熱コイル10の下方に
且つ軸芯線W1 を水平に配置後、クランクシャフトWを
回転させてピンP1を上死点に位置させる。次いで、シリ
ンダ34を動作させてロッド35を後退させると、トランス
20、加熱コイル10、およびジャケット11は、待機位置か
ら降下する。そして、加熱コイル10は、1対のジャケッ
ト11間に入り込んでからジャケット11間を通過したピン
P1の上に載置される。次いで、クランクシャフトWを軸
芯線W1 を中心として回転させるとピンP1の中心は円周
W2 上を移動する。
するには、クランクシャフトWを加熱コイル10の下方に
且つ軸芯線W1 を水平に配置後、クランクシャフトWを
回転させてピンP1を上死点に位置させる。次いで、シリ
ンダ34を動作させてロッド35を後退させると、トランス
20、加熱コイル10、およびジャケット11は、待機位置か
ら降下する。そして、加熱コイル10は、1対のジャケッ
ト11間に入り込んでからジャケット11間を通過したピン
P1の上に載置される。次いで、クランクシャフトWを軸
芯線W1 を中心として回転させるとピンP1の中心は円周
W2 上を移動する。
【0009】クランクシャフトWを回転させながら、盤
40からトランス20を介して加熱コイル10に高周波電流を
所定時間通電して後、クランクシャフトWの回転を続行
させたまま、ジャケット11から焼入液をピンP1に噴射
し、ピンP1を冷却してピンP1の焼入を終了する。この
後、ピンP1が上死点にくるように、クランクシャフトW
を回転して停止させる。次いで、シリンダ34を動作さ
せ、ロッド35を進出させて加熱コイル10、ジャケット1
1、およびトランス20を上昇させて元の待機位置に戻
す。
40からトランス20を介して加熱コイル10に高周波電流を
所定時間通電して後、クランクシャフトWの回転を続行
させたまま、ジャケット11から焼入液をピンP1に噴射
し、ピンP1を冷却してピンP1の焼入を終了する。この
後、ピンP1が上死点にくるように、クランクシャフトW
を回転して停止させる。次いで、シリンダ34を動作さ
せ、ロッド35を進出させて加熱コイル10、ジャケット1
1、およびトランス20を上昇させて元の待機位置に戻
す。
【0010】しかし、図4よりも容易に推察できるよう
に、前記した配管14、15、および29の量は、ケーブル28
の量よりも相当に多く、従って、重量も大きいので、高
周波熱処理装置の中心線、即ち、吊下部材25の回転軸2
6、トランス20の中心、および加熱コイル10の中心を通
る一点鎖線で示した上下方向の中心線V1 は、ワイヤ38
で高周波熱処理装置を吊り下げたときには、傾いて点線
で示すような位置にある。
に、前記した配管14、15、および29の量は、ケーブル28
の量よりも相当に多く、従って、重量も大きいので、高
周波熱処理装置の中心線、即ち、吊下部材25の回転軸2
6、トランス20の中心、および加熱コイル10の中心を通
る一点鎖線で示した上下方向の中心線V1 は、ワイヤ38
で高周波熱処理装置を吊り下げたときには、傾いて点線
で示すような位置にある。
【0011】このような状態では、ジャケット11も点線
で示すような位置にあるから、シリンダ34を動作させて
加熱コイル10やジャケット11を降下させても、まずは1
対のジャケット11の間にピンP1が挿入されないので、当
然加熱コイル10がピンP1上に載置されることがない。そ
こで、前記したように、天板22の上面両端部に突設され
た1対のバネ取付部材24a 、24b と、レバー27との間に
それぞれバネ31、32を配設し、バネ31の張力をバネ32の
張力よりも大きくしておくことによって、中心線V1 が
垂直になるようにしている。
で示すような位置にあるから、シリンダ34を動作させて
加熱コイル10やジャケット11を降下させても、まずは1
対のジャケット11の間にピンP1が挿入されないので、当
然加熱コイル10がピンP1上に載置されることがない。そ
こで、前記したように、天板22の上面両端部に突設され
た1対のバネ取付部材24a 、24b と、レバー27との間に
それぞれバネ31、32を配設し、バネ31の張力をバネ32の
張力よりも大きくしておくことによって、中心線V1 が
垂直になるようにしている。
【0012】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の高周波熱処理装置には以下に述べる問題があ
る。即ち、クランクシャフトWが回転されている間は、
ピンP1の中心が前記のように円周W2 上を移動するの
で、ピンP1に載置されている加熱コイル10は、上下方向
および左右方向に揺動する。従って、バネ31、32共に伸
縮を繰り返すが、場合によっては、バネ31、32に許容最
大荷重以上の荷重がかかり、短期間の使用でバネ31、32
が破損することがある。本考案はこのような事情に鑑み
て創案されたものであって、バネを使用することなく、
従って、長期にわたって破損することなく使用できる高
周波熱処理装置を提供することを目的としている。
た従来の高周波熱処理装置には以下に述べる問題があ
る。即ち、クランクシャフトWが回転されている間は、
ピンP1の中心が前記のように円周W2 上を移動するの
で、ピンP1に載置されている加熱コイル10は、上下方向
および左右方向に揺動する。従って、バネ31、32共に伸
縮を繰り返すが、場合によっては、バネ31、32に許容最
大荷重以上の荷重がかかり、短期間の使用でバネ31、32
が破損することがある。本考案はこのような事情に鑑み
て創案されたものであって、バネを使用することなく、
従って、長期にわたって破損することなく使用できる高
周波熱処理装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、請求項1記載の高周波熱処理装置は、線条物によっ
て吊り下げられた高周波熱処理装置において、ワークを
高周波加熱する加熱コイルと、加熱コイルの上部に接続
されて加熱コイルに電流を供給するトランスと、このト
ランスを取り付けた枠体と、この枠体の上部に設けた吊
下部材と、前記枠体のほぼ側方に配置された盤と、一端
が前記吊下部材に他端が前記盤にそれぞれ回動自在に接
続された連結部材と、ロッドとこのロッドを進退させる
シリンダからなる伸縮装置とを具備し、前記線条物の下
端は前記連結部材の一端近辺に、或いは前記吊下部材に
接続されており、且つ、前記伸縮装置の両端は、それぞ
れ、前記連結部材および枠体に、回動自在に接続されて
いる。
に、請求項1記載の高周波熱処理装置は、線条物によっ
て吊り下げられた高周波熱処理装置において、ワークを
高周波加熱する加熱コイルと、加熱コイルの上部に接続
されて加熱コイルに電流を供給するトランスと、このト
ランスを取り付けた枠体と、この枠体の上部に設けた吊
下部材と、前記枠体のほぼ側方に配置された盤と、一端
が前記吊下部材に他端が前記盤にそれぞれ回動自在に接
続された連結部材と、ロッドとこのロッドを進退させる
シリンダからなる伸縮装置とを具備し、前記線条物の下
端は前記連結部材の一端近辺に、或いは前記吊下部材に
接続されており、且つ、前記伸縮装置の両端は、それぞ
れ、前記連結部材および枠体に、回動自在に接続されて
いる。
【0014】請求項2記載の高周波熱処理装置は、線条
物によって吊り下げられた高周波熱処理装置において、
ワークを高周波加熱する加熱コイルと、加熱コイルの上
部に接続されて加熱コイルに電流を供給するトランス
と、このトランスの上部に設けた吊下部材と、前記トラ
ンスのほぼ側方に配置された盤と、一端が前記吊下部材
に他端が前記盤にそれぞれ回動自在に接続された連結部
材と、ロッドとこのロッドを進退させるシリンダからな
る伸縮装置とを具備し、前記線条物の下端は前記連結部
材の一端近辺に、或いは前記吊下部材に接続されてお
り、且つ、前記伸縮装置の両端は、それぞれ、前記連結
部材およびトランスの上部の端部寄りに、回動自在に接
続されている。
物によって吊り下げられた高周波熱処理装置において、
ワークを高周波加熱する加熱コイルと、加熱コイルの上
部に接続されて加熱コイルに電流を供給するトランス
と、このトランスの上部に設けた吊下部材と、前記トラ
ンスのほぼ側方に配置された盤と、一端が前記吊下部材
に他端が前記盤にそれぞれ回動自在に接続された連結部
材と、ロッドとこのロッドを進退させるシリンダからな
る伸縮装置とを具備し、前記線条物の下端は前記連結部
材の一端近辺に、或いは前記吊下部材に接続されてお
り、且つ、前記伸縮装置の両端は、それぞれ、前記連結
部材およびトランスの上部の端部寄りに、回動自在に接
続されている。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の実施例の高周
波熱処理装置を説明する。図1は高周波熱処理装置の実
施例の正面説明図である。図1に示す高周波熱処理装置
は、図4で説明した従来の高周波熱処理装置と以下に記
す点のみが異なっているので、同じ部分の説明は省略す
る。また、従来の技術で説明したものと同等のものには
同一の符号を付している。ワークとしては図3で説明し
たクランクシャフトWを採り上げ、ピンP1を焼入するも
のとする。
波熱処理装置を説明する。図1は高周波熱処理装置の実
施例の正面説明図である。図1に示す高周波熱処理装置
は、図4で説明した従来の高周波熱処理装置と以下に記
す点のみが異なっているので、同じ部分の説明は省略す
る。また、従来の技術で説明したものと同等のものには
同一の符号を付している。ワークとしては図3で説明し
たクランクシャフトWを採り上げ、ピンP1を焼入するも
のとする。
【0016】図1に示すように、本実施例の高周波熱処
理装置は、従来の高周波熱処理装置で説明したバネ31、
32の代わりに、シリンダ51とこのシリンダ51の動作によ
って進退するロッド52とを有する伸縮装置53が設けられ
ている。そして、シリンダ51の基底部は前記連結部材33
に回動自在に接続されており、ロッド52の先端はトラン
ス20を収容した枠体20Aの天板22の端部近辺に回動自在
に接続されている。従って、従来の高周波熱処理装置の
回転軸26に固定されていたレバー27も無い。なお、シリ
ンダ51の基底部を天板22に、また、ロッド52の先端を連
結部材33に接続してもよい。
理装置は、従来の高周波熱処理装置で説明したバネ31、
32の代わりに、シリンダ51とこのシリンダ51の動作によ
って進退するロッド52とを有する伸縮装置53が設けられ
ている。そして、シリンダ51の基底部は前記連結部材33
に回動自在に接続されており、ロッド52の先端はトラン
ス20を収容した枠体20Aの天板22の端部近辺に回動自在
に接続されている。従って、従来の高周波熱処理装置の
回転軸26に固定されていたレバー27も無い。なお、シリ
ンダ51の基底部を天板22に、また、ロッド52の先端を連
結部材33に接続してもよい。
【0017】加熱コイル10、ジャケット11、トランス2
0、および枠体20Aが、待機位置にあり、これらの中心
線V1 が点線のように傾斜している状態において、シリ
ンダ51を動作させてロッド52を進出させると、この中心
線V1 は、垂直線上に移動し、一点鎖線で示す位置にく
る。即ち、中心線V1 が垂直となり、ジャケット11や加
熱コイル10はピンP1の直上にくるので、シリンダ35を動
作させてジャケット11、加熱コイル10、およびトランス
20を降下させると、ピンP1はジャケット11間に挿入さ
れ、最終的には加熱コイル10がピンP1上に載置される。
0、および枠体20Aが、待機位置にあり、これらの中心
線V1 が点線のように傾斜している状態において、シリ
ンダ51を動作させてロッド52を進出させると、この中心
線V1 は、垂直線上に移動し、一点鎖線で示す位置にく
る。即ち、中心線V1 が垂直となり、ジャケット11や加
熱コイル10はピンP1の直上にくるので、シリンダ35を動
作させてジャケット11、加熱コイル10、およびトランス
20を降下させると、ピンP1はジャケット11間に挿入さ
れ、最終的には加熱コイル10がピンP1上に載置される。
【0018】加熱コイル10がピンP1に載置されると、ロ
ッド52を進出させるためにシリンダ51に与えていた圧力
を解放し、ロッド52が自由にシリンダ51内で移動できる
ようにする。次いで、クランクシャフトWを軸芯線W1
を中心として回転させながら、従来の高周波熱処理装置
と同様にピンP1を焼入する。
ッド52を進出させるためにシリンダ51に与えていた圧力
を解放し、ロッド52が自由にシリンダ51内で移動できる
ようにする。次いで、クランクシャフトWを軸芯線W1
を中心として回転させながら、従来の高周波熱処理装置
と同様にピンP1を焼入する。
【0019】この際、加熱コイル10は、ピンP1の動きに
応じて前後左右に揺動し、従って、枠体20Aも揺動し、
ロッド52の天板22に接続されている先端も上下左右に揺
動してロッド52がシリンダ51内で進退するが、前記のよ
うにシリンダ51内には圧力がないので、シリンダ51にも
ロッド52にも無理がかかることはないから、損傷を受け
ない。
応じて前後左右に揺動し、従って、枠体20Aも揺動し、
ロッド52の天板22に接続されている先端も上下左右に揺
動してロッド52がシリンダ51内で進退するが、前記のよ
うにシリンダ51内には圧力がないので、シリンダ51にも
ロッド52にも無理がかかることはないから、損傷を受け
ない。
【0020】また、シリンダ51とロッド52は、枠体20A
の運動、従って、ピンP1の運動を抑制することはないか
ら、クランクシャフトWの回転運動は円滑に行われる。
ピンP1の焼入が終わると、ピンP1が上死点にきたときに
クランクシャフトWの回転を停止ささせ、次いでシリン
ダ34を動作させてロッド35を進出して加熱コイル10、ジ
ャケット11、およびトランス20を上昇させて待機位置に
戻す。
の運動、従って、ピンP1の運動を抑制することはないか
ら、クランクシャフトWの回転運動は円滑に行われる。
ピンP1の焼入が終わると、ピンP1が上死点にきたときに
クランクシャフトWの回転を停止ささせ、次いでシリン
ダ34を動作させてロッド35を進出して加熱コイル10、ジ
ャケット11、およびトランス20を上昇させて待機位置に
戻す。
【0021】図2は、本考案が、トランスの枠体が省略
されているときにも適用できる例の説明図である。同図
において、トランス30は、図1で説明したトランス20の
枠体20Aを省略したものであって、トランス30の下部は
底板に固定されておらず、フリーであってジャケット11
や加熱コイル10等の重量がトランス30にかかっている。
そして、トランス30の上部には、トランス20と同様に、
回転軸26を設けた吊下部材25が突設固定されている。こ
の吊下部材25は、トランス30のケースと一体的に形成す
ることもできる。そして、トランス30の上部の端部寄り
ににロッド52の先端が、また、連結部材33にシリンダ51
の基底部が、それぞれ、回動自在に取り付けられている
ので、トランス30の枠体20が省略されているときでも、
枠体20Aを設けたときと同様に、シリンダ51とロッド52
とを設けた利点を享受できる。
されているときにも適用できる例の説明図である。同図
において、トランス30は、図1で説明したトランス20の
枠体20Aを省略したものであって、トランス30の下部は
底板に固定されておらず、フリーであってジャケット11
や加熱コイル10等の重量がトランス30にかかっている。
そして、トランス30の上部には、トランス20と同様に、
回転軸26を設けた吊下部材25が突設固定されている。こ
の吊下部材25は、トランス30のケースと一体的に形成す
ることもできる。そして、トランス30の上部の端部寄り
ににロッド52の先端が、また、連結部材33にシリンダ51
の基底部が、それぞれ、回動自在に取り付けられている
ので、トランス30の枠体20が省略されているときでも、
枠体20Aを設けたときと同様に、シリンダ51とロッド52
とを設けた利点を享受できる。
【0022】上記実施例では、加熱コイル10とトランス
20の中心線V1 を、図中の点線で示すような右側に傾斜
した状態から垂直にする場合を説明したが、中心線V1
が左側に傾斜している場合には、シリンダ51を動作させ
てロッド52を後退させればよい。また、上記実施例で
は、ワイヤ38の下端は連結部材33の一端近辺に接続され
ているが、吊下部材25の上端近辺に接続してもよい。
20の中心線V1 を、図中の点線で示すような右側に傾斜
した状態から垂直にする場合を説明したが、中心線V1
が左側に傾斜している場合には、シリンダ51を動作させ
てロッド52を後退させればよい。また、上記実施例で
は、ワイヤ38の下端は連結部材33の一端近辺に接続され
ているが、吊下部材25の上端近辺に接続してもよい。
【0023】更に、上記実施例では、加熱コイル10等の
昇降は、シリンダ34の動作によってロッド35を進退さ
せ、ロッド35の先端で支持している連結部材33を、連結
部材33の他端を中心として回動させることによって行っ
ているが、これにこだわるものではなく、例えば、前記
突起33a 、ブラケット36、およびワイヤ38の先端を、盤
40の前面に沿って昇降可能に設けた板状部材に取り付け
ておき、この板状部材を適宜の手段で昇降させるように
してもよい。
昇降は、シリンダ34の動作によってロッド35を進退さ
せ、ロッド35の先端で支持している連結部材33を、連結
部材33の他端を中心として回動させることによって行っ
ているが、これにこだわるものではなく、例えば、前記
突起33a 、ブラケット36、およびワイヤ38の先端を、盤
40の前面に沿って昇降可能に設けた板状部材に取り付け
ておき、この板状部材を適宜の手段で昇降させるように
してもよい。
【0024】
【考案の効果】以上説明したように、請求項1記載の高
周波熱処理装置は、加熱コイルと、加熱コイルの上部に
接続されたトランスと、トランスを取り付けた枠体と、
枠体の上部に設けた吊下部材と、枠体のほぼ側方に配置
された盤と、一端が吊下部材に他端が盤にそれぞれ回動
自在に接続された連結部材と、ロッドとこのロッドを進
退させるシリンダからなる伸縮装置とを具備し、加熱コ
イルとトランスとを吊り下げている線条物の下端が連結
部材の一端近辺に、或いは吊下部材に接続されており、
且つ、伸縮装置の両端は、それぞれ、連結部材および枠
体に、回動自在に接続されている。
周波熱処理装置は、加熱コイルと、加熱コイルの上部に
接続されたトランスと、トランスを取り付けた枠体と、
枠体の上部に設けた吊下部材と、枠体のほぼ側方に配置
された盤と、一端が吊下部材に他端が盤にそれぞれ回動
自在に接続された連結部材と、ロッドとこのロッドを進
退させるシリンダからなる伸縮装置とを具備し、加熱コ
イルとトランスとを吊り下げている線条物の下端が連結
部材の一端近辺に、或いは吊下部材に接続されており、
且つ、伸縮装置の両端は、それぞれ、連結部材および枠
体に、回動自在に接続されている。
【0025】また、請求項2記載の高周波熱処理装置
は、加熱コイルと、加熱コイルの上部に接続されたトラ
ンスと、トランスの上部に設けた吊下部材と、トランス
のほぼ側方に配置された盤と、一端が吊下部材に他端が
盤にそれぞれ回動自在に接続された連結部材と、ロッド
とこのロッドを進退させるシリンダからなる伸縮装置と
を具備し、加熱コイルとトランスとを吊り下げている線
条物の下端が連結部材の一端近辺に、或いは吊下部材に
接続されており、且つ、伸縮装置の両端は、それぞれ、
連結部材およびトランスの上部の端部寄りに、回動自在
に接続されている。
は、加熱コイルと、加熱コイルの上部に接続されたトラ
ンスと、トランスの上部に設けた吊下部材と、トランス
のほぼ側方に配置された盤と、一端が吊下部材に他端が
盤にそれぞれ回動自在に接続された連結部材と、ロッド
とこのロッドを進退させるシリンダからなる伸縮装置と
を具備し、加熱コイルとトランスとを吊り下げている線
条物の下端が連結部材の一端近辺に、或いは吊下部材に
接続されており、且つ、伸縮装置の両端は、それぞれ、
連結部材およびトランスの上部の端部寄りに、回動自在
に接続されている。
【0026】従って、請求項1および2記載の高周波熱
処理装置は、加熱コイルとトランスの中心線が垂直から
傾斜していても、伸縮装置のシリンダを動作させてロッ
ドを進出或いは後退させることによって、前記中心線を
垂直に保たせ、その状態で高周波熱処理装置を降下させ
て加熱コイルをワークに円滑に載置させることができる
と共に、加熱コイルをワークに載置させた後は、シリン
ダ内の圧力を解放しておくことによって、ロッドはワー
クの動きに円滑に連動するので、シリンダやロッドが損
傷を受けることはないから、この高周波熱処理装置は長
期にわたって使用することができる。
処理装置は、加熱コイルとトランスの中心線が垂直から
傾斜していても、伸縮装置のシリンダを動作させてロッ
ドを進出或いは後退させることによって、前記中心線を
垂直に保たせ、その状態で高周波熱処理装置を降下させ
て加熱コイルをワークに円滑に載置させることができる
と共に、加熱コイルをワークに載置させた後は、シリン
ダ内の圧力を解放しておくことによって、ロッドはワー
クの動きに円滑に連動するので、シリンダやロッドが損
傷を受けることはないから、この高周波熱処理装置は長
期にわたって使用することができる。
【図1】本考案の高周波熱処理装置の実施例の正面説明
図である。
図である。
【図2】本考案が高周波熱処理装置に使用されるトラン
スの枠体を省略したときにも適用できる例の説明図であ
る。
スの枠体を省略したときにも適用できる例の説明図であ
る。
【図3】クランクシャフトの正面図である。
【図4】従来の高周波熱処理装置の正面説明図である。
10 加熱コイル 11 ジャケット 20、30 トランス 25 吊下部材 33 連結部材 34 シリンダ 35 ロッド 36 伸縮装置 38 ワイヤ 40 盤 51 シリンダ 52 ロッド J1〜J5 ジャーナル P1〜P4 ピン W クランクシャフト
Claims (2)
- 【請求項1】 線条物によって吊り下げられた高周波熱
処理装置において、 ワークを高周波加熱する加熱コイルと、 加熱コイルの上部に接続されて加熱コイルに電流を供給
するトランスと、 このトランスを取り付けた枠体と、 この枠体の上部に設けた吊下部材と、 前記枠体のほぼ側方に配置された盤と、 一端が前記吊下部材に他端が前記盤にそれぞれ回動自在
に接続された連結部材と、 ロッドとこのロッドを進退させるシリンダからなる伸縮
装置とを具備し、 前記線条物の下端は前記連結部材の一端近辺に、或いは
前記吊下部材に接続されており、且つ、 前記伸縮装置の両端は、それぞれ、前記連結部材および
枠体に、回動自在に接続されていることを特徴とする高
周波熱処理装置。 - 【請求項2】 線条物によって吊り下げられた高周波熱
処理装置において、 ワークを高周波加熱する加熱コイルと、 加熱コイルの上部に接続されて加熱コイルに電流を供給
するトランスと、 このトランスの上部に設けた吊下部材と、 前記トランスのほぼ側方に配置された盤と、 一端が前記吊下部材に他端が前記盤にそれぞれ回動自在
に接続された連結部材と、 ロッドとこのロッドを進退させるシリンダからなる伸縮
装置とを具備し、 前記線条物の下端は前記連結部材の一端近辺に、或いは
前記吊下部材に接続されており、且つ、 前記伸縮装置の両端は、それぞれ、前記連結部材および
トランスの上部の端部寄りに、回動自在に接続されてい
ることを特徴とする高周波熱処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993016569U JP2536311Y2 (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | 高周波熱処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993016569U JP2536311Y2 (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | 高周波熱処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0669263U JPH0669263U (ja) | 1994-09-27 |
JP2536311Y2 true JP2536311Y2 (ja) | 1997-05-21 |
Family
ID=11919927
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993016569U Expired - Lifetime JP2536311Y2 (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | 高周波熱処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2536311Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-03-10 JP JP1993016569U patent/JP2536311Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0669263U (ja) | 1994-09-27 |
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Legal Events
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