JP2526085B2 - 強誘電性液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

強誘電性液晶組成物および液晶表示素子

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は強誘電性液晶組成物、及びそれを使用した液
晶素子に関するものである。
(従来の技術) これまで実用化されている液晶はネマチック液晶であ
り、これを使用した液晶素子を用いて、時計電卓の表示
はもとより、カラーテレビを始めとする各種ディスプレ
イ・オプトエレクトロニクス素子等、各種の応用が展開
されつつある。しかし応答速度があまり速くないという
重大な弱点があり応用分野が以外に限られている。これ
をいかにして高速化するかが極めて重要な問題となり、
様様な方面から研究が進められているが、液晶の低粘化
や誘電率異方性の増大などの材料方面からの高速化はほ
ぼ限界に来ている。
高速応答液晶表示として注目されているのがメイヤー
(R.B.Meyer)等が発表した強誘電性液晶を用いる表示
素子である。強誘電性液晶は自発分極(以下Psと略記す
る)を持つので、電界との相互作用に基づく駆動力は極
めて大きなものとなりその結果、素子の応答の高速化
を、はかる事が可能となる。この強誘電性液晶を用いて
実際に液晶表示素子を作成するには、材料配向方法、素
子の構造、駆動方式等を含めて解決すべき様々な問題が
あり、現在各方面で精力的な研究が続けられている。こ
れらの研究のほとんどは強誘電性液晶相としてカイラル
スメクチックC相(以下SC 相と略記する)を選び、表
面安定化型強誘電性液晶モード(以下SSFLC(Surface S
tabilized Ferroelectric Liquid Crystal)モードと略
記する)で行なわれているが、SC 相を使用したSSFLC
モードではPSがとりうる2つの安定な状態を利用するた
め、結果的に明と暗の2通りしか表示できない。つまり
テレビ画像表示などに必要な中間調の表現が困難なの
で、応用できる範囲がかなり限られる。
また、中間調表現ができるねじれネマチック(TN)モ
ードは応答速度が非常に遅い。つまり、応答速度が速
く、しかも中間調を出せる液晶素子はない。
(発明が解決しようとする課題) 以上に述べたことから判るように、本発明の目的は中
間調をも表示でき、かつ、応答速度の極めて大きい液晶
素子を提供することであり、また、この液晶素子に用い
られる強誘電性液晶組成物を提供することである。
(課題を解決する手段) 本発明の強誘電性液晶組成物はかって全く報告されて
いない新しい強誘電性液晶相を示す物であり、本発明者
等は、この新規な中間相をここでカイラルスメクチック
Y相(以下SY 相と略記する)と名ずけることにする。
本発明の液晶素子はこのカイラルスメクチックY組成物
を使用する物である。このSY 相は後記するようにこれ
までに知られている他の強誘電性液晶相にはない、すぐ
れた特性を持っており、本発明者等はそれらを有効に利
用すべく研究を重ねた結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第一は (1) 下記の光学活性化合物群から選ばれた少くとも
2の化合物からなる強誘電性カイラルスメクチックY液
晶組成物、 および、 (2) 前記第(1)項に記載の化合物群から選ばれた
少くとも1の化合物および該化合物のカイラルスメクチ
ックY相に溶解する少くとも1の化合物とからなる強誘
電性カイラルスメクチックY液晶組成物、 および、 (3) 前記第(1)項に記載の化合物群から選ばれた
少くとも1の化合物のラセミ混合物および該ラセミ混合
物のスメクチックY相に溶解する少くとも1の光学活性
化合物とからなる強誘電性カイラルスメクチックY液晶
組成物、 である。また、第一の発明の好ましい態様は、 (4) 前記第(1)項に記載の化合物群から選ばれた
少くとも1の化合物の含量が60重量%以上である前記第
(2)項に記載の強誘電性カイラルスメクチックY液晶
組成物、 および、 (5) 前記第(1)項に記載の化合物群から選ばれた
少くとも1の化合物のセラミ混合物の含量が60重量%以
上である前記第(3)項に記載の強誘電性カイラルスメ
クチックY液晶組成物、 である。本発明の第二は、 (6) 前記第(1)項ないし第(5)項のいずれか一
項に記載の強誘電性カイラルスメクチックY液晶組成物
を含んでなる液晶表示素子、 である。
本発明の強誘電性スメクチックY液晶混合物の成分と
して用いられるカイラルスメクチックY液晶化合物とし
ては前記第(1)項に記した化合物が好ましい。これら
の化合物以外の物であっても強誘電性カイラルスメクチ
ックY相を有する化合物であれば前記第(1)項に記載
の化合物と同様に用いることができる。
また、その化合物自体はカイラルスメクチックY相を
示さないが、前記第(1)項に示される化合物もしくは
その混合物のカイラルスメクチックY相に溶解して強誘
電性スメクチックY混合物を構成する化合物であれば前
記第(2)項もしくは第(3)項に示す強誘電性スメク
チックY液晶混合物の成分として用いうる。これらの化
合物としては以下に示す化合物が好ましく用いられる。
これらの化合物は光学活性化合物の外にそのラセミ混
合物を用いることもできる。これらの化合物はそれ自体
はカイラルスメクチックY相を示さないものの、前記第
(1)項に記載したカイラルスメクチックY液晶化合物
もしくはその混合物に良く溶解してカイラルスメクチッ
クY液晶混合物をなすので、目的のSY 組成物がこれら
の化合物の外に非SY 成分を含まない場合には前記第
(2)項または第(3)項においてSY 成分もしくはSY
成分の含量を小さくすることができる。
しかし、前記した非SY 化合物の外に非SY 成分を含
む場合には、SY 成分の含量は60重量%以上であること
が望ましい。前記した物以外の非SY 成分の混合割合が
40重量%以上になると得られる混合物のSY 相温度範囲
が極めてせまくなったり、SY 相が消失したりすること
があので好ましくない。
また、従来からカイラルスメクチックC液晶混合物の
成分として用いられている、液晶相を示さない光学活性
化合物や液晶相温度範囲の調節等の目的で添加されるネ
マチック液晶化合物等もSY 相に溶解する物であれば前
記の第(2)項ないし第(5)項に示す組成物の成分と
して用いることができる。
前記の(1)項に記載したSY 相を有する液晶化合
物、およびそれ自体はSY 相を示さないが本発明の液晶
組成物の成分として用いられる前記の化合物の多くは特
開昭60−32747号公報、特開昭61−210056号公報、特開
昭62−48651号公報および特願昭61−15737号により開示
されている。また、その他の化合物は、これらの公報に
記載の方法に従って、もしくはこれらの公報に記載の方
法に公知の有機合成の単位反応を組合せることにより、
調製することができる。
本発明を説明するにあたり、まず、新規な強誘電性液
晶相であるSY 相について述べる。以下においてCr,SG,
SF,SI,SC,SA,SF ,SI およびISOはそれぞれ結晶、スメ
クチックG、スメクチックF、スメクチックI、スメク
チックC、スメクチックA、カイラルスメクチックF、
カイラルスメクチックIおよび等方性液体の各相を意味
する。
次式で表わされる化合物(1)はSY 相を示す化合物
である。
この化合物の相転移温度は であり、65.5℃から118.5℃の広い温度領域においてSr
相を示す。S4 は未同定のカイラルスメクチック相を
意味する。
この化合物においてSY 相の高温側にはSC 相が存在
するので、このSY 相はSC 相とははっきり区別されう
る相であることがわかる。さらに、このSY 相は次の液
晶性化合物 のいずれの相とも混和性がない。化合物(1)のSA及び
SY 相がこの化合物(2)のSA及びSC相とそれぞれ混和
するので、これらからSY 相がSI,SF,SGのいずれの相で
もないことがわかる。このSY 相がSC 相と同様ならせ
ん構造を有することは、ホメオトロピックに配向したSY
相が選択反射を行なうことから推定できる。らせん構
造を有するカイラルスメクチック相はSC ,SI 及びSF
相の三つだけである(グレイ及びグッドビー共著「ス
メクチック リキッド クリウタルズ」,1984年レオナ
ルドヒル社発行;(“Smectic Liquid Crystals"G.W.ra
y and J.W.G.Goodby,Leonard Hill,Glasgow,1984),第
155ページ参照)とされているが、混和性試験の結果と
総合すると、SY 相はSC ,SI ,SF のいずれの相でも
ない、らせん構造をもった第4の相であるということが
できる。この様な相はいまだ報告されておらず、本発明
者等によりはじめて明らかにされたものである。
このSY 相は、強誘電性液晶相として広く研究されて
いるSC 相といくつかの点で大きく異なる特性を有して
いる。まずSY 相はSC 相と同じPSを有する強誘電性液
晶相でありながら、第1図に示したように比誘電率(以
下εと略記する)が極めて小さい。比誘電率が小さい
と、これを用いた液晶素子の静電要領は小さくなり、ε
が2ケタほど大きいSC 相を用いた液晶素子に比べる
と、消費電力は著しく小さくなる。このεの温度依存性
はきわめて小さい。また第1図に示すように自発分極の
値は、SC →SY 相転移温度においてもゆるやかに連続
的に変化しており、式 で表わされる化合物(HOBACPCと略す)のPSがSC →SI
相転移時に非連続的に変化する(J.ワール,S.C.ジェ
イン;フェロエレクトリックス,(J.WahlとS.C.Jain;
“Ferroelectrics")59巻,161ページ,1984年発行)のと
対照的である。
さらに、このSY 相を大きく特徴づけているのが、第
1図に示すように、直流的なしきい電圧(Vthと略記す
る)が存在し、SY 相において温度降下につれてその値
が増大するこである。このしきい電圧とは、液晶分子の
配列に要する最小の外部電界のことであり、SY 相にお
ける液晶分子を模式的に示した第2図において、ディレ
クターベクトル(以下と略記する)で示される分子長
軸の平均方向をに示す方向から又はに示す方向に
配列させるための最低の電圧である。第2図のでは電
界の方向は紙面の表から裏に向かっており、ではその
逆である。これまで知られているSC 相における液晶分
子の配列方向は第2図によれば電界の極性に応じてま
たはのディレクターで示される状態のみが可能で、こ
の双つの安定な状態の間でのスイッチング現象が液晶素
子に応用されている。
SC 相における液晶分子の反転に要するしきい電圧は
第1図に示すように小さい値であるのに比べ、SY 相に
おけるしき電圧は大きいことも注目される。さらにSY
相において注目すべきは、印加した電界がしきい値より
小さいとは第2図におけるの状態をとることであ
る。言い換えると、SY 相においては電界の極性および
強さを変えることによっての方向を3通りに選択する
ことができる。これは2通りの状態しかとり得なかった
SC 相を用いたSSFLCモードの液晶素子にはまったくな
い特性である。
この特性を液晶素子の透過光強度の変化で示すと第3
図および第4図のように表わすことができる。
化合物(1)を平行配向処理を施したセル厚2μmの
セルに封入し、第2図のPおよびAで示す方向に互いに
直交した偏光面をもつ2枚の偏光板の間にこの液晶セル
をはさみ、振幅±10V、周期0.1Hzの三角波を印加した時
のSY 相における透過光強度の変化は第3図に示され
る。同様にSC 相における透過光強度の変化は第4図に
示す如くなる。
両図からただちに判るようにSC 相では明と暗の2状
態しか得られないのに対して、SY 相では明と暗のほか
に、それらの中間の明るさの状態が、電圧0Vを中心とす
るかなり広い電圧領域で安定に存在しうる。つまりSC
相ではなしえない3色表示がSY 相においては印加電圧
を開けるだけできわめてたやすくできるのである。この
特性を生かして時計や電卓の表示のように、今まで白と
黒の2色による図と地の表現しかできなかったものが、
例えば灰色の地の上に白と黒、または黒地の上に白と灰
色などの表示が可能となる。これは、たとえば基盤の色
以外に白と黒の表示が必要な囲碁やオセロなどのゲール
を表示するディスプレイとして好適である。またパソコ
ンなどのディスプレイのテキスト両面などにおいても通
常のテキストをある色、たとえば灰色などで表現し、注
目やマークすべき表示部分を他の色、たとえば白などで
強調して表現でき、より見やすい画面を作ることができ
る。さらに3色表示という特性を生かして、光シャッタ
ーや高マルチプレックスディスプレイはもとより、信号
機や屋外表示板など、種々の表示装置に応用でき、現在
の液晶素子にとってかわれる能力をもつものである。
また、セルギャップが大きな場合でもSY 相における
この特性はそこなわれず、薄いセルギャップのみで使用
されうるSSFLCセルに比べて、工業的な面においても大
変有利である。
さらに第2図のの状態での光学異方性(以下Δnと
略記する)が化合物(1)の場合0.11であるのに対して
またはの状態のΔnは0.16で、の位置によりΔn
が異なるというSC 相にはない特性を示す。複屈折素子
のレターデーションによる着色は、セル厚さ(以下dと
略記する)と光学異方性値との積Δndによるので、比較
的大きなセルギャップのセルではの状態と,の状
態は明るさ以外に色も異なる。それ故、セルギャップを
適宜変えることによって、任意の色の組合せを選ぶこと
ができ、濃淡だけではなく、本当の三色表示ができるの
である。たとえば化合物(1)を用いたセルギャップ6
μmの表示素子ならば黒、オレンジ、青の三色、5μm
ならば黒、紫、黄緑の三色表示ができる。
また、電気光学的しきい値特性の急峻度は、セル全体
にわたって測定すると配向状態のばらつきを反映してあ
る程度はなだらかになる。それ故しきい電圧よりも少し
高い電圧領域ではとまたはとの状態が混在し、
その割合が電界強度により決るので電界強度を適宜変え
ることにより3色に限らずにその間に階調を表現するこ
とができる。このしきい値特性の急峻度はまた初期配向
における降温速度や配向膜を変えることによっても変化
させることができる。
SY 相における応答特性を次式で示される化合物につ
いて求めたところ第5図に示す。
これは、平行配向処理を施し、ITO電極を備えたセル
厚さ2μmの液晶セルを2枚の直交する偏光板にはさ
み、±10V,50Hzの矩形波を印加して測定したもので、第
5図には融点以下の過冷却状態のSY 相における測定結
果も併せて点描してある。
一般に低温側の相では高温側の相よりも粘性が大きい
ため、応答が遅いことが知られている。SC 相の低温側
温の中で最も低粘性のSI 相にSC 相から転移する際に
おいても、応答特性に段階的な変化が生じるのが通常で
あるの、第5図においてはSC →SY 転移の際にははる
か急激な応答時間の増加は第5図からは認められない。
すなわち、SY 相における応答時間はSC 相におけるも
のと本質的に同じであると言える。しかも第5図から判
るようにSY 相における応答時間の温度依存性はSC
におけるそれよりも小さく、これは液晶素子として極め
て望まれる性質である。
以上に新規なスメクチック相であるSY 相についてそ
の性質をSC 相等の既知の相と比較しながら、単一化合
物のSY 相を例に説明したが、前述したSY 相の示す特
性は混合物のSY 相においてもほとんど同様に示され
る。
先に、SY 相を有する具体的な化合物および該化合物
のSY 相に溶解することを確認された光学活性化合物を
示したが、これらの化合物以外の化合物の液晶相がSY
たはSY 相であるかどうかはこれらの化合物を標準物質
としてテクチャー観察、または混和性試験を行なうこと
によって容易に判別しうる。
以上述べてきたSY 相を有する液晶混合物の諸特性を
利用することにより、高速応答性を有しながら階調表示
ができるまったく新しい液晶素子が得られる。この素子
を駆動する方法はSSFLCモードに限らず、先に述べた比
較的ギャップの厚いセルを用いてレターデーションによ
る着色を利用する単純な複屈折モードや、ヘリカル変歪
型(Deformation of helicoidal structure(DHS))モ
ード、過渡散乱型(Trangent scattering mode(TS
M))型素子(吉野勝美;高速液晶技術、シーエムシー
刊1986)など、また色素を混合したG.HモードなどSC
相に使用されうる既知の駆動方法はもちろん全てSY
にも適用できる。
配向膜についても、同じ強誘電性液晶であるため、SY
相を用いた強誘電性液晶素子に従来から使用されてい
る、PVA,PI,SiO,SiO2,PAN,Al2O3等の配向膜が同様に使
用できることは言うまでもない。
前記したほかに、強誘電性SC 相液晶混合物及び該混
合物を利用する液晶素子において既に知られている技術
の多くが本発明にも応用できる。一例を挙げると、SY
相の高温側にSC ,SA またはN相があってもなくて
も、本発明の組成物の特性にはなんら影響がないのであ
るが、配向特性の点からSA相を有する組成物が望まし
い。組成物がSA相を有するためには、調製の際にSA相を
有する成分の混合比を高くすれば良い。また構成成分の
化合物は絶対配置がS型,R型いずれのものでも良いが、
PSの符号はそろえた方がいいことは言うまでもない。
(実施例) 以下に実施例により本発明を詳述するが、本発明はこ
れらの例に限られるものではない。
実施例1. 次の組成から成る組成物(イ)を調製した。
化合物の下に示した相転移においてM1は同定されてい
ない中間層であり、SEはスメクチックE相を示す。この
組成物(イ)の相転移温度は で、室温を中心とする広い温度範囲でSY 相を示す。こ
こで示した様にSY 相を示さない化合物である第4〜第
6の化合物に、SY 相を有する第1〜第3の化合物を混
合することによっても、SY 相を有する組成物を調製す
ることができる。なお、この組成物のSC 相も液晶素子
に、SY 相同様に利用できることは言うまでもない。25
℃でのPSの値は97nCcm-2であった。
実施例2 実施例1で調製した組成物(イ)を、平行配向処理を
施したITO電極付のセルギャップ2μmのセルに入れ、
直交する2枚の偏光板にはさみ、25℃で±20V,50Hzの矩
形波を印加して、明→暗への応答時間を測定したところ
50μsecと非常に速い応答時間が得られ、液晶素子とし
て非常に有効であることが認められた。
実施例3. 実施例1で調製した組成物(イ)を、平行配向処理を
施した、ITO電極付セルギャップ4μmのセルに入れ直
交する2枚の偏光板にはさみ25℃で±10V,0.1Hzの三角
波を印加したところ、暗→オレンジ→青の色の周期的な
変化が観測された (発明の効果) 本発明により、階調表示ができる高速応答液晶素子な
らびに3色表示に適した強誘電性カイラルスメクチック
液晶混合物が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は化合物(1)のSC 相及びSY 相におけるしき
い電圧(Vthと略する)、比誘電率(εと略記する)、
及び自発分極(PSと略記する)の温度依存性を示す図で
ある。 第2図はSY 相における液晶分子のディレクター(と
略記する)を模式的に示す図であり、は外部電界がし
きい電圧以下の場合を、及びは極性の反対のしきい
電圧以外の外部電界を印加した状態を示している。第2
図においてP及びAは偏光子及び検光子の偏光方向を示
す。 第3図及び第4図は、化合物(1)のSY 相及びSC
における透過光強度の電界依存性を示す図である。 第5図は化合物(3)の応答時間の温度依存性を示す図
である。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の化合物群から選ばれた少くとも2つ
    の化合物からなる強誘電性カイラルスメクチックY液晶
    組成物。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第(1)項に記載の化合物
    群から選ばれた少くとも1つの化合物、および該化合物
    のカイラルスメクチックY相に溶解する少くとも1つの
    化合物とからなる強誘電性カイラルスメチックY液晶組
    成物。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第(1)項に記載の化合物
    群から選ばれた少くとも1つの化合物のセラミ混合物、
    および該セラミ混合物のスメクチックY相に溶解する少
    くとも1つの光学活性化合物とからなる強誘電性カイラ
    ルスメチックY液晶組成物。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第(1)項に記載の化合物
    群から選ばれた少くとも1つの化合物の含量が60重量%
    以上である、特許請求の範囲第(2)項に記載の強誘電
    性カイラルスメクチックY液晶組成物。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第(1)項に記載の化合物
    群から選ばれた少くとも1つの化合物のセラミ混合物の
    含量が60重量%以上である、特許請求の範囲第(3)項
    に記載の強誘電性カイラルスメクチック液晶組成物。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第(1)項に記載の化合物
    群から選ばれた少くとも1つの化合物のカイラルスメク
    チックY相に溶解する少くとも1つの化合物が下記の化
    合物群から選ばれた少くとも1つ光学活性化合物もしく
    はそのセラミ混合物である、特許請求の範囲第(2)項
    に記載の強誘電性カイラルスメクチックY液晶組成物。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第(1)項に記載の化合物
    群から選ばれた少くとも1つの化合物のセラミ混合物の
    スメクチックY相に溶解する光学活性化号物が特許請求
    の範囲第(6)項に記載の化合物群から選ばれた光学活
    性化合物である、特許請求の範囲第(3)項に記載の強
    誘電性カイラルスメクチックY液晶組成物。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第(1)項ないし第(7)
    項のいずれか、一項に記載の強誘電性カイラルスメクチ
    ックY液晶組成物を用いることを特徴とする液晶表示素
    子。
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