JP2526031B2 - 画像通信装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ 本発明は、入力された画情報を一旦画像メモリに蓄積
した後に宛先に送信する画像通信装置に関する。

［従来技術］ 近年、時刻指定送信、複数宛先に対する順次同報送信
等の有効な機能を備えたファクシミリ装置が実用されて
おり、かかるファクシミリ装置は、送信原稿を読み取っ
て形成した画情報を、大容量の画像メモリに蓄積し、設
定時刻になるとその蓄積した画情報を指定された宛先に
送信したり、複数の宛先を順次発呼しながらその都度蓄
積した画情報を宛先に対して送信している。

通常、このようなファクシミリ装置では、複数の異な
る画情報が画像メモリに蓄積されていることが多く、オ
ペレータが自分で蓄積した画情報を確認したい場合は、
その画情報を指定してファクシミリ装置のプロッタ等の
記録装置にコピーを出力させていた。

そのために、従来、入力した画情報を確認するために
記録紙がむだに使われるという不都合を生じていた。

また、入力した画情報の一部のみを指定して伝送する
モードでは、その画情報の原稿先端からの距離を入力し
て送信部分を指定していた。

したがって、実際に送信された画情報を確認すること
ができないので、オペレータに不安を与え、とくに、そ
の送信部分の指定を誤った場合には、宛先からの通報に
よって再度同じ画情報を送信しなければならず、多くの
むだを生じるという不都合も生じていた。

［目的］ 本発明は、上述した従来技術の不都合を解消するため
になされたものであり、画像メモリに蓄積した画情報を
容易に確認することができる画像通信装置を提供するこ
とを目的とする。

［構成］ 本発明は、入力された画情報を一旦画像メモリに蓄積
した後に宛先に送信する画像通信装置において、蓄積し
た画情報に対し、当該画情報を識別するための識別情報
を付与する識別情報付与手段と、上記識別情報を、蓄積
した画情報と関連付けて記憶する管理情報記憶手段と、
上記識別情報に基づいて対応する画情報を特定し、上記
画像メモリから読み出す読出手段と、上記読出手段が読
み出した画情報を表示する表示手段と、上記表示手段に
表示された画情報の任意の領域を指定する領域指定手段
と、宛先に画情報を送信する送信手段と、表示された画
情報のうち、上記領域指定手段で指定された領域のみを
送信画情報の対象とする送信制御手段とを備えたもので
ある。また、画情報の蓄積時、前記画情報のサイズを検
出する画情報サイズ検出手段と、上記画情報サイズ検出
手段により検出された画情報サイズを蓄積した画情報と
関連付けて記憶する画情報サイズ記憶手段と、前記表示
手段に画情報を表示するとき、上記画情報サイズ記憶手
段に記憶した対応する画情報サイズと上記表示手段の表
示領域の大きさとを比較し、上記表示手段に画情報を表
示する領域を決定する表示領域決定手段と、上記表示領
域決定手段により決定された表示領域の大きさと、画情
報サイズに応じて画情報を変倍し、その変倍後の画情報
を上記表示手段に表示する表示制御手段を備えたもので
ある。

以下、添付図面を参照しながら本発明の実施例を詳細
に説明する。

第１図は、本発明の一実施例にかかるファクシミリ装
置を示している。

同図において、システム制御部１はこのファクシミリ
装置全体の動作を管理制御するものであり、マイクロコ
ンピュータシステムから構成されるとともに、大容量の
画像メモリ２を備えている。操作部３には、オペレータ
がこのファクシミリ装置を任意に操作できるように、各
種の操作キー等が配設されており、また、ファクシミリ
装置からオペレータへのメッセージ等の各種の応答は、
多数の液晶表示素子をマトリックス状（例えば縦64横25
6）に配列して構成された液晶表示装置４により、図形
文字あるいは画像として表示される。

この液晶表示装置４に対する表示データは、システム
制御部１によって表示データバッファ５に蓄積される。
そして、この表示データバッファ５の内容に対応した液
晶表示装置４の液晶表示素子が液晶駆動部６によって駆
動されることで、液晶表示装置４による表示がなされ
る。

スキャナ７は、送信原稿を所定の解像度（例えば主走
査方向が８ドット/mm,副走査方向が7.7ライン/mm）で画
素に分解して、各画素を白黒の画信号に変換するもので
あり、その出力は画像メモリ２に蓄積される。また、プ
ロッタ８はスキャナ７と同じ解像度で画像を記録紙に記
録して出力するものである。

通信制御部９は、所定の伝送制御手順に従ってファク
シミリ伝送を実行するものであり、送信信号を変調する
とともに受信信号を復調するモデム10および網制御装置
11を介して伝送回路線網（例えば公衆電話回線網）と接
続されている。また、符号化複号化部12は、送信する画
情報を所定の方式で符号化してその情報量を圧縮すると
ともに、符号化されている受信画情報を元の画情報に復
元するものである。

第２図は、このファクシミリ装置における操作表示部
20の概要を示しており、この操作表示部20には、上記し
た操作部３および液晶表示装置４が配設されている。

同図において、操作表示部20の視認しやすい適宜な位
置に、液晶表示装置４が配設されており、また、宛先電
話番号、送信指定時刻、コピー枚数あるいはファイルナ
ンバ等を入力するためのテンキー21、電話番号入力モー
ドを設定するための電話番号キー22、テンキー21から入
力したデータをクリアするためのクリアキー23、送信動
作およびコピー動作等を開始させるためのスタートキー
24、ファクシミリ装置の動作を停止させるためのストッ
プキー25、その他の各種動作モードを設定するためのモ
ードキー26、送信部分の範囲を指示するカーソル（後
述）を移動するためのカーソル機動キー27,28、カーソ
ルで指定した位置を確定するためのセットキー29および
セットキー29で設定した位置を解除するための取り消し
キー30が、それぞれ適宜な位置に配設されている。

さて、以上の構成でオペレータが送信原稿を蓄積する
場合、まず、オペレータは送信原稿をスキャナ７にセッ
トした後にモードキー26の画像蓄積キー等を操作して原
稿蓄積モードを設定し、スタートキー24をオンして蓄積
開始を指示する。また、電話番号キー22を操作して電話
番号入力モードを設定した後にテンキー21を操作して宛
先の電話番号あるいは短縮番号等を入力して、宛先情報
を入力する。さらに、モードキー26の時刻指定キーを操
作して送信時刻入力モードを設定した後に、テンキー21
を操作して送信指定時刻を入力する。

これにより、システム制御部１は、スキャナ７を作動
させて送信原稿の画像を読み取らせるとともに、得られ
た画信号を画像メモリ２に蓄積する。またこれと同時
に、システム制御部１はその蓄積する画情報を管理する
ためのファイルナンバを形成し、そのファイルナンバを
液晶表示装置４に表示してオペレータに通知する。また
さらに、システム制御部１は、そのファイルナンバと、
入力された宛先情報、送信指定時刻、送信原稿のサイズ
および送信原稿の枚数等からなる管理情報を関連づけて
記憶する。

この後オペレータは、このファイルナンバを指定する
ことで、当該送信原稿に対応する画情報を任意にアクセ
スすることができる。

さて、システム制御部１は、モードキー26の画像表示
キーが操作されて画像表示モードが設定され、テンキー
21が操作されて表示させる送信原稿のファイルナンバの
入力があると、第３図に示したような原稿表示処理ルー
チンを実行して、指定された送信原稿の画像を液晶表示
装置４の指定部分に縮小表示する。

すなわち、まず、入力されたファイルナンバを参照し
て当該ファイルナンバを持つ管理情報を検索し（処理10
1）、その管理情報から指定された送信原稿の原稿サイ
ズを入力して送信原稿のサイズを検出する（処理10
2）。

次に、検出した原稿サイズに基づいて画情表示エリア
を設定する（処理103）。この処理103では、例えば送信
原稿がA4判縦のものであれば、その長手方向が液晶表示
装置４の短手方向に一杯に表示されるように、その表示
エリアを設定する。また、送信原稿がA5判横のもので
は、その短手方向が液晶表示装置４の短手方向に一杯に
表示されるように、かつ、他の表示エリアを充分確保で
きるように設定する。これらの表示エリアは、原稿サイ
ズによって一義的に定まるものであり、あらかじめ各原
稿サイズに対応したものを設定し、これを記憶しておく
こともできる。

そして、原稿サイズに対応した縮小率を設定する（処
理104）。この処理104では、処理103で設定した表示エ
リアに、送信原稿の画像が適正に表示できるように、縦
横の縮小率を設定する。例えば、送信原稿がA4判縦で液
晶表示装置４が縦64横256の場合には、横方向の縮小率
は1/38で、縦方向の縮小率は1/36になる。また、この縮
小率は送信原稿のサイズによって一義的に定まるもので
あり、あらかじめ各原稿サイズに対応して設定し、記憶
しておくこともできる。

そしてシステム制御部１は、縮小処理105を実行し
て、設定した縮小率に画情報を縮小するとともに、その
縮小して得られた表示データを表示データバッファ５に
記憶させる。例えば、上記した縮小率では、横38ドット
縦36ドットの画情報を表示データの１ドットとして順次
抽出するとともに、その抽出した画情報の中で白黒の画
素の数を計数し、その計数値の大きいほうの画素状態に
その表示データのドットの表示状態を設定する。

次に、システム制御部１は、液晶駆動部６を作動し
て、表示データバッファ５に記憶しているデータを液晶
表示装置４に表示させる（処理106）。これによって、
第２図に示したように、液晶表示装置４の表示エリア4a
に送信原稿の画像が表示される。

このようにして、オペレータが送信原稿を確認するこ
とができる。

ここで、オペレータが送信原稿の一部のみを送信しよ
うとする場合を考えると、この場合、上述のように送信
原稿の画像が液晶表示装置４に表示された状態で、モー
ドキー26の編集キーを操作する。これにより、液晶表示
装置４の表示エリア4bには、送信する画像の領域を指示
するカーソルC1,C2が表示される。

そして、このカーソルC1,C2は、カーソル移動キー27,
28によって任意の位置に移動することができ、その位置
を確定する場合は、セットキー29を、取り消す場合は取
消キー30をそれぞれ操作する。これによって、カーソル
C1,C2を任意の位置に設定でき、その結果、送信する画
像の領域を任意に設定することができる。なお、カーソ
ルを１つあるいは３つ以上用いた場合でも、同様の領域
設定が可能である。

また、システム制御部１は、このようにして設定され
た画像領域を、その送信原稿に対応して記憶しておき、
その送信原稿の送信時刻になると、その画像領域のみを
送信画像として宛先に送信する。

このようにして、送信原稿の一部のみを送信すること
ができ、また、視覚的に送信部分を確認できるので、送
信する部分を誤ることがなく、信頼性の高い画像伝送が
可能になる。

なお、このファクシミリ装置による送信動作、受信動
作およびコピー動作の詳細な動作は従来装置とほぼ同じ
であり、また、直接本発明に関係しないので、その説明
は省略する。

また、上述した実施例における液晶表示装置４のサイ
ズ、および、縮小率等は、上述したものに限ることはな
い。

［効果］ 以上説明したように、本発明によれば、入力された画
情報を一旦画像メモリに蓄積した後に宛先に送信する画
像通信装置において、蓄積した画情報に対し、当該画情
報を識別するための識別情報を付与する識別情報付与手
段と、上記識別情報を、蓄積した画情報と関連付けて記
憶する管理情報記憶手段と、上記識別情報に基づいて対
応する画情報を特定し、上記画像メモリから読み出す読
出手段と、上記読出手段が読み出した画情報を表示する
表示手段と、上記表示手段に表示された画情報の任意の
領域を指定する領域指定手段と、宛先に画情報を送信す
る送信手段と、表示された画情報のうち、上記領域指定
手段で指定された領域のみを送信画情報の対象とする送
信制御手段とを備えたので、蓄積した画情報を送信前に
任意に指定して表示させ、その表示した画情報の内容を
確認しながら、その中の任意の領域を指定し、その指定
した領域の画情報を送信することができるので、必要な
画情報のみを適切に、かつ、確実に送信することができ
るという効果を得る。

また、画情報の蓄積時、前記画情報のサイズを検出す
る画情報サイズ検出手段と、上記画情報サイズ検出手段
により検出された画情報サイズを蓄積した画情報と関連
付けて記憶する画情報サイズ記憶手段と、前記表示手段
に画情報を表示するとき、上記画情報サイズ記憶手段に
記憶した対応する画情報サイズと上記表示手段の表示領
域の大きさとを比較し、上記表示手段に画情報を表示す
る領域を決定する表示領域決定手段と、上記表示領域決
定手段により決定された表示領域の大きさと、画情報サ
イズに応じて画情報を変倍し、その変倍後の画情報を上
記表示手段に表示する表示制御手段を備えたので、画情
報を表示するとき、原稿サイズに応じた適切な変倍率が
自動的に設定されて変倍されるので、表示手段の表示領
域に最適な状態で画情報が表示されるという効果も得
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例にかかるファクシミリ装置を
示したブロック図、第２図は操作表示部の一例を示した
平面図、第３図は原稿表示処理ルーチンの一例を示した
フローチャートである。 １……システム制御部、２……画像メモリ、３……操作
部、４……液晶表示装置、５……表示データバッファ、
６……液晶駆動部。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】入力された画情報を一旦画像メモリに蓄積
   した後に宛先に送信する画像通信装置において、 蓄積した画情報に対し、当該画情報を識別するための識
   別情報を付与する識別情報付与手段と、 上記識別情報を、蓄積した画情報と関連付けて記憶する
   管理情報記憶手段と、 上記識別情報に基づいて対応する画情報を特定し、上記
   画像メモリから読み出す読出手段と、 上記読出手段が読み出した画情報を表示する表示手段
   と、 上記表示手段に表示された画情報の任意の領域を指定す
   る領域指定手段と、 宛先に画情報を送信する送信手段と、 表示された画情報のうち、上記領域指定手段で指定され
   た領域のみを送信画情報の対象とする送信制御手段とを
   備えたことを特徴とする画像通信装置。
2. 【請求項２】画情報の蓄積時、前記画情報のサイズを検
   出する画情報サイズ検出手段と、 上記画情報サイズ検出手段により検出された画情報サイ
   ズを蓄積した画情報と関連付けて記憶する画情報サイズ
   記憶手段と、 前記表示手段に画情報を表示するとき、上記画情報サイ
   ズ記憶手段に記憶した対応する画情報サイズと上記表示
   手段の表示領域の大きさとを比較し、上記表示手段に画
   情報を表示する領域を決定する表示領域決定手段と、 上記表示領域決定手段により決定された表示領域の大き
   さと、画情報サイズに応じて画情報を変倍し、その変倍
   後の画情報を上記表示手段に表示する表示制御手段を備
   えたことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の画像
   通信装置。