JP2525998C - - Google Patents

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JP2525998C
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molded
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サン−ゴバン ビトラージュ
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、その周辺にポリマー・ベースのフレーム又はフレームの一部が設け
られたガラス部材の製造工程に関し、このポリマー・ベースのフレーム又はフレ
ームの一部は、本質的に、ガラス部材の周囲に直接対応させたノズル又はダイに
よる押出成形によって得られるものであり、選択的に、ガラス部材上に直接、又
はガラス部材に接着された不透明層上に位置し、プライマの介在を伴うものであ
る。本発明はまた、上記工程を実施するための装置に関する。 【0002】 【従来の技術】 米国特許第5,057,265号には、成形フレームを備えた自動車用ガラス
部材製造のための上記タイプの工程が説明されている。この周知の工程では、計
量押出ノズルを用いて、これをガラス部材の端部に位置させた後、周辺全体に移
動させて、ポリマーを分配するようになっている。成形部材を配置するためガラ
ス部材の周辺全体を移動した後でノズルが出発点に戻ると、ポリマーの供給は中
断され、ノズルはガラス部材から離される。この方法により、ガラス部材の周辺
にフレーム、特に外部に延在するリップ部を有するフレームを配置することが可
能となる。そのためには、配置後も適所において形状を維持することができる高 い粘性のポリマーを使用することが必要である。 【0003】 上記の工程では、次のようにフレームが仕上げられる。すなわち、押出の始点
と終点の間の結合部分は、工具をガラスから離した後の第2段階で行われ、適切
な成形装置を当該箇所に用いて、最終的な形状が与えられる。この工程には多種
のポリマーが使用できることがわかっているが、通常は一成分ポリウレタンが用
いられ、これは大気湿度で重合する。二成分ポリウレタンを使用することも可能
である。 【0004】 米国特許第5,057,265号で述べているように、特殊な工具で押圧した
後に、押出接合の始点と終点の間の結合部分において、接合リップを越えて材料
が余分に残り、接合部の重合後、これを切除しなければならないことがわかる。
これは余分な作業で、重合後に再びガラス部材を取扱う必要を生じさせる。さら
に、ポリマーの量が、上記に述べた方法において余分とはならず、反対にわずか
に不足した場合、材料の不足が全体に肉薄のリップでは特に顕著となり、自動車
用ガラス部材の場合は、ガラス部材を自動車に装着する際、その後の作業に不利
となるおそれがある。 【0005】 ガラス部材の周辺への接合部の直接押出を含む押出作業には多くの利点があり
、特にその柔軟性のため、反応射出成形(RIM)として知られるカプセル封じ
方法によって必要とされる非常に高価な型のコストを避けることができる。しか
しながら、形状の変更は直接押出方法に適しているが(米国特許第5,108,
526号又はヨーロッパ特許公開第479,677号参照)、ある種の複雑な形
、特にガラス部材の周囲を越えて延在するような場合は、直接製造することがで
きない。接合部に他の機能を組込もうとする場合は特に、大きなスペースを取る
ことが多いため、不可能となる。 【0006】 ヨーロッパ特許公開第255,218号には、自動車用ガラス部材のカプセル
封じRIM方法について述べられており、これには、接合部の射出中に、自動車 用ガラス部材の接合部には、従来発揮することのなかった機能のために使用され
る各種装置が組込まれることが開示されている。これらは例えば、スポイラー、
運転ミラー、制動灯、導電体、又は水、空気等の分布のためのものがある。これ
に利用されるRIM方法は1段階からなり、射出開始前に型内にはガラス部材と
共に附属品が設置され、完成したガラス部材の接合部に自動的に挿入される。ガ
ラス部材周辺に押出される成形部材近傍に附属品を挿入するのは非常に困難で、
RIMカプセル封じ方法の利用を考えると、ポリマーのコストや性質から特に不
可能である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】 本発明は、直接的に押し出される成形部材を備えるガラス部材を、この成形部
材が補足部材によって完成されることによって改良し、また、上記周辺への押出
工程を、押出周辺接合部の所定領域において任意の形状を有する接合部が得られ
るように改良することを目的とする。また、押出を正確に行うことができない、
例えば、周辺に直接的に押し出される成形部材の始点と終点の間の結合部分など
でも、正規の形状を有する接合部が得られるようにすることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】 本発明によるガラス部材は、周囲に直接的に押し出される成形部材を備え、ポ
リマー部分がこの成形部材の一部として使用され又は置換されて成形部材が完成
される。このポリマー部分の形状は成形部材への接合に適している。この追加部
分は、ガラス部材上に押し出されるフレームの始点と終点の間の領域か、鋭角又
は小半径のガラス部材の角部等に位置させる。本発明によるガラス部材は、この
追加部分に、制動灯、ガラス部材の加熱等の電源、アンテナ提供手段、水や空気
のダクト、ウィンドスクリーン・ワイパーのシャフトや締め金具の通路からなる
グループ内の選択された一つ以上の装置を一体とさせることもできる。 【0009】 本発明によれば、選択的に不透明層でコーティングされたガラス部材の周囲に
ポリマーを直接的に押し出して得られる成形部材には、ガラス部材に当接し成形 部材に接続された型部材を設置してその中に少なくともポリマーと接着する硬化
性材料を射出することによって、明確に限定された形状を有し成形部材の端部に
接続される補足部材が設けられる。型部材を設置する前に、射出位置におけるポ
リマーの全部又は一部を除去することが可能である。ポリマーは、完全又は部分
硬化後に除去される。補足部材の位置におけるポリマーの除去の際、成形部材の
一部をガラス又は不透明層と接触して残すことが望ましい。本発明によるガラス
部材は望ましくは自動車開口部への装着を意図し、成形部材は接着によるガラス
部材の装着に関与する。この場合、射出により、実際の形状の機能以外の機能を
意図して一つ以上の異なる要素を含ませることができる。 【0010】 直接押出に用いられるポリマーは、大気湿度で重合する一成分ポリウレタン、
又は二成分ポリウレタンである。硬化性材料は、一成分ポリウレタンを基質とす
る熱の作用でエラストマーに変化するものが望ましい。 さらに、本発明によるキャビティを有する分割型を具備する装置において、分
割型は、そのキャビティの形状が補足部材のための所望の形状に対応し、ガラス
部材表面及び射出領域の側で押出成形部材に結合し、キャビティと連結した射出
口を有している。また、上型及び下型には、加熱又は冷却手段が設けられている
。キャビティは、型表面から出現する密閉スラットで限定あるいは境界とされる
ことが望ましく、この密閉スラットはガラス部材表面に当接し、スプリングによ
って作動操作される。 【0011】 さらに、分割型の下型において、成形部材のリップ部端部の境界は、下型の平
らな表面を摺動する摺動板端部で規定される。好適には、摺動板は顎部を具備し
、この顎部はジャッキと協働して摺動板をリップ部の隣接位置に位置決めする。
押出成形部材の角部を削除した後にそれを補修する場合、分割型の下型は、好ま
しくはリップの角部を限定する輪郭を有するカット板を具備し、この輪郭のいず
れかの側のリップ部の境界は、下型の平らな表面上を摺動し、一方でリップ部の
縁部に、他方でカット板の当接表面に当接可能な摺動板の端部によって規定され
る。 【0012】 上記説明した発明には2つの異なる機能があり、1つには押出成形部材の形状
が悪い領域、例えば周囲の成形部材の始点と終点の間の結合部分等の修正が可能
となり、また、正確な形状を有する成形部材に他の特徴が加えられた部分を加え
ることも可能となる。 不良の成形部材を修正する方法に関し、本発明は、成形部材が既に硬化した後
でもこれを可能としている。そのため、この方法は、形状の良好な隣接部分を変
形させる危険を承知で、まだ柔らかい成形部材を変形させる従来の方法よりはる
かに容易である。さらに、型内で比較的迅速に硬化するポリマーを利用するため
、製造工程が非常に短く、成形が終わった部分にその後の変形がないという利点
がある。 【0013】 ガラス部材の周囲に直接的に押し出された成形部材の始点と終点と間の結合部
分の修正に関しては、完全な硬化後に不良部分を切除することで非常にきれいに
切除できるという利点がある。しかしながら、製造上の理由から、不良部分は、
押し出し直後、すなわち重合前に除去することが有利である。2つの方法を組合
わせること、すなわち、材料がまだ柔らかい内に大半を除去し、重合後にバリを
切除することも可能である。 【0014】 不良成形部材の修正と、まったく新しい補足部材の創造のどちらにとっても、
使用される材料が押出成形部材の残りの部分にしっかりと耐久性よく接着しなけ
ればならない。そのため、押出成形部材を形成するポリマーと同じ化学的基質を
有しながら硬化条件の異なるポリマー系の利用が望ましい。 押出成形部材上に型成形されたポリマーの性質が、接合部を構成するポリマー
にはよく接着しても、ガラスや基盤のエナメルとの接着に問題がある場合もある
。そのような場合、古い成形部材を完全に除去せず、型成形材料が容易に接着す
るよう一定の厚さの層をガラス又はエナメルと接触させて残しておくと有利であ
る。 【0015】 射出が、元の成形部材よりガラスと広い接触を保証するためのものである場合
、型成形材料との接触を意図する新たなガラス又はエナメル表面に特殊な下準備
を行う必要がある。 本発明による工程に適した材料は、一般に既に押出された成形部材と、また、
できればガラス及びこれを覆うエナメルと所定位置での適切な接着を保証する射
出用のすべてのポリマー系である。 【0016】 使用されるポリマーが非常に短い硬化時間を有することも有利である。そのた
め、例えば、粘着性二成分ポリウレタン、ホットメルト、型成型層を形成するポ
リマー、各種熱可塑性ポリマーが好適である。前記特性に加えて、採用するポリ
マーは、隣接する押し出し成形部材と同じ硬さ、弾性、外見を有することも重要
である。このように、最終製品では、どのような場合でも、押出部分と後で成形
された部分とのつなぎの区別が不可能か、少なくとも困難でなければならない。 【0017】 押出によってガラス部材に配置された成形部材のフレームが、一成分ポリウレ
タン系からなり、例えば米国特許第3,779,794号に述べられているよう
に、水分の影響で重合する場合、先の成形部材への追加部分の型成形に適した組
成は、反応性の一成分ポリウレタン系を基質とするものであり、熱の作用による
硬化で重合するものである。かかる材料は、SIKAFLEX 360HCとし
て市販されている。 【0018】 従来、この種の材料は炉内で熱気流と中波長の赤外線加熱でしか重合できず、
そのため、材料の表面を大気にさらす必要があった。本発明に至る試験で、加熱
した型の中で重合が起きることがわかった。型と接触する材料の硬化も、特に迅
速に起こるようである。性能の点から、予熱した型に材料を射出するのが有利で
あるが、このようにすると、射出工程開始時に材料の持つ粘性が低下して、型に
おける最も小さな不均一部分にも浸透することが可能となるからである。これに
よって、型成形部分には、射出口から離れた部分にも泡や欠陥がなくなる。 【0019】 型のキャビティへの充填後すぐに、熱に基づくポリマーの硬化が始まる。型温
度が例えば140℃では、1分後に完全にエラストマーとなり、型をガラス部材
から取り外すことができる。 本発明による工程は、ガラス部材周辺へ望まれる成形部材の始点と終点との間
の結合部分の再構成はかりでなく、成形部材のあらゆる箇所の修正に利用できる
。直接的な押出作業で問題が生じ、ある箇所の品質が劣っている場合、上記工程
によりその箇所の成形部材を製造することができる。 【0020】 そのため、例えば、フレーム又はフレームの一部を具備するガラス部材の角部
にとがった部分があり、所定断面の成形部材を押出すことが困難な場合、その角
部で押出を停止するか、そこが既に製造されていれば、硬化後に形材を除去して
、不良箇所を型成形することにより補修するのは非常に容易である。 このようにして、直接的な押出では得られない形状を得ることが可能となる。 【0021】 同様に、型成形で得られた追加部分に、異なる要素を含め、ガラス部材周辺に
確定的に固定することも可能である。これら要素は、シムやネジ、フック等の留
め金具でもよい。そしてこれら要素を、自動車等の開口部にガラス部材を固定す
るために、また、運転ミラー等他物体の固定のために、また、オフィシャル・ロ
ゼットの支持のために、利用することができる。しかしながら、本発明による工
程によって、附属品をガラス部材周辺に直接一体化することも可能である。これ
らは、例えば、制動灯のような信号灯、ガラス部材の加熱等のための電源供給口
、アンテナ供給口、水又は空気ダクト、ウインドスクリーン・ワイパーのシャフ
トの通路等からなる。 【0022】 本発明は、限定されない実施例に関し、添付の図面を参照しながら、この後詳
細に説明される。 【0023】 【実施例】 ほぼ全ての図で、周辺に成形部材2が押し出されたガラス板1の縁部を見るこ とができる。ガラス部材1は、一体構造の板の形で示されている。これが、空気
スペース又はその他気体のスペースで分離された単体板からなる絶縁ガラス部材
でも、自動車のウインドスクリーン製造に利用されるような積層ガラス部材でも
よいことは明らかである。 【0024】 自動車への使用を意図するこのようなガラス部材は、通常、周辺にフレーム3
の形の不透明なエナメル層が設けられている。このエナメルの主な機能は、成形
部材2を紫外線の作用から守ることだが、ウインドスクリーン装着システムの全
パーツを隠すことも可能にしている。この実施例では、成形部材2は、平坦な底
部4と、装着の際接着剤の広がりを限定するための2つのリブ、すなわち内部リ
ブ5と外部リブ6のある略U字型の断面を有する。外部リブ6は、ガラス部材1
と実質的に並行なリップ8によって、ガラス部材1の縁部を越えて直角に延在し
ている。装着の際、該リップ8は屈曲し、ガラス部材1が車体開口部に挿入され
る時、ガラスの縁部を保護する。挿入後、リップ8を有する成形部材は、ガラス
部材を開口部にセンタリングするために使用される。完成車では、車体に結合さ
れた該リップ8は美的機能を有し、ガラス部材と車体の間に残る溝を隠す。 【0025】 成形部材2は、ガラス部材1周辺への直接的な押出で得られる。押出は、直接
ガラス上か、任意に接着プライマを1層以上介在させた後の層3上に行われる。 かかる工程は、例えば米国特許第5,057,265号に説明されている。成
形部材2をガラス部材1の周辺全体に配置する場合、押出ノズルがガラス部材へ
のポリマー配置開始位置に到達すると、これがガラスから持ち上げられる。この
位置は、図1に示すように異常部分10となる。一般に、リップ8が変形して機
能を果せなくなるため、該部分をそのままの状態で残しておくことは不可能であ
る。 【0026】 ポリマーがまだ可塑である時に該部分の状態を改善する手段は、これまでにも
他で述べられている。ここで述べるものは、ポリマーの硬化後の工程に関するも
のである。ポリマーが充分硬化して、隣接領域を大きく変形することなく該領域 を分離することができるようになると、該領域が切除される。これは2段階で行
われ、まず、該領域又は部分を、カッタで2本の切断線Sを形成することで成形
部材の残りの部分から分離する。次に、変形した領域全体を、ガラス表面に実質
的に並行な線によって切断する。この切断は、望ましくはガラスから一定の距離
離して行い、表面に古いポリマーの薄膜を残すと、新たな材料が成形部材とガラ
スとの組立品に接着しやすくなる。 【0027】 上記作業は、完全に硬化したポリマーに対して、平削装置、ミリングカッタ等
の工具を利用して行うことができる。ミリングカッタを利用する利点は、ガラス
部材を図1の支柱13に設置した後、自動的に作業を行えることである。 ガラス又はこれを覆うエナメル層によく接着するポリマーを利用して型成形を
行う場合、成形部材2からガラス部材表面までポリマーを完全に除去することも
可能であり、また、この領域が覆われないように、すなわち、結合部に達する以
前に押出を停止することも可能である。 【0028】 上記のようにしてガラス部材の準備ができたら、型を問題の箇所に配置して、
型成形を行うのに適した材料を満たす。 図3及び図5に詳細に示す型は、分割型であり、すなわち、上型16及び下型
17に分れる。この2つの型の間の分離ゾーン18は、リップ8の高さである。
上型16及び下型17は、どちらも適切な支柱19及び20に固定されている。
図示しない機構の結果、これら支柱によって、2つの半型を、所望の時間でガラ
ス部材の縁部に設置して、作業後にこれを取り外すことが可能となる。2つの半
型は、センタリング突起21及び他の半型の対応する穴によって、互いに関して
正確に位置決めされる。 【0029】 下型17には、リップ8の支えで分離ゾーン18まで続くガラス部材1を受け
るセットバック領域22があり、上型16にはキャビティ24があり、その表面
25は成形部材2の上部と対応している。セットバック領域22同様、キャビテ
ィ24は型の全長にわたって下型17内に延在し、すなわち外部に開口する。こ のように、成形部材2は、ガラス部材表面同様、型を限定している。 【0030】 成形部材2の公差及び/又はガラス部材の厚み公差があればこれを補償するた
め、上型16の上部には、その表面25に密閉スラット26及び27を有してい
る。密閉スラット27は、表面25の全幅にわたって成形部材の長さに対して垂
直に延在し、成形部材2の全端部に当接するようキャビティに位置している。そ
のため、キャビティの境界を非常に良好に密閉することができる。そして、これ
らは成形部材2を弾性的に変形させ、ばね作用の結果として、必要な密閉を保証
することができる。長手密閉スラット26は、ガラス表面の境界について他の方
向で同様な機能を実行している。これは古い成形部材の残りである下部層12の
境界に正確に位置決めされ、ガラスを直接、又は層3が存在する場合これを押圧
する。 【0031】 2つの半型16及び17には、選択した温度まで制御によってこれらを加熱す
るための手段が具備される。これらには、例えば、電気抵抗器や温度計プローブ
を具備することができるが、伝熱流体を利用することもできる。この場合、2つ
の半型16及び17には開口30を設け、これにパイプ31及び32を接続して
高温オイルを循環できるようにする。型成形に用いる材料が熱で重合する一成分
ポリウレタンである場合、加熱装置が必要である。 【0032】 上型16には、射出口35が設けられ、これは36で拡大する。上型16と下
型17がガラス縁部に正しく設置されたら、射出ノズル37を射出口36に取り
付け、型のキャビティに液体ポリマーが充填される。この充填後すぐに射出ノズ
ルを型から離してこれを熱から守り、該ノズル37内のポリマーの硬化を防ぐこ
とが重要である。2つの半型16及び17は、熱の作用でポリマーが硬化し、新
しく型成型した部分が変形するおそれがなくなるまで、充分な時間そのままにし
ておく。 【0033】 図6に、上型16の一要素の実施例を示す。この要素は、長手密閉スラット2 6に代えることを目的とし、可動スラット40である。このスラット40によっ
て、ガラス部材の厚みの公差を補償することができる。これは、半型16の壁と
固定板42の間に設置され、固定板42はねじ45によって型16に固定されて
いる。スラット40は上下に可動で、ばね41の作用の結果として、ガラス上に
当接する。しかしながら、その動きは突起43によって規制され、突起は凹部4
4内に位置し、特に上型16がガラスから離れた際の下向きの変位を制限する。 【0034】 型のキャビティ表面に、必要に応じて、型形成材料の接着を防ぎ、離型を容易
にする層を設けることができるのは明らかである。さらに、キャビティ表面を、
押出によって得られる成形部材と正確に同じ表面外観を得られるような構造にす
るため、異なる方法で処理を行うこともできる。これは、研磨、化学的エッチン
グ、サンドブラスト等である。 【0035】 本発明による工程の実施中、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)による
処理がすぐれた表面外観を与え、離型も容易となることがわかった。 型成形に用いるポリマーの性質によって、成形部材2及びガラスの表面あるい
はエナメル層の表面をも好適なプライマを使って処理する必要がある。上型及び
下型を上記のように1つにして使う代りに、様々に異なる形状を持ち製造する成
形部材の形状に適合させた温度調節、位置決め、その他のシステムを型自体に設
け非常に迅速に変化させることも可能である。 【0036】 上記に説明した装置は、熱可塑性ポリマーに利用することもできる。この場合
、2つの半型16及び17の開口30は、加熱流体ではなく、冷却流体を循環さ
せるために利用する。このようにして、熱可塑性プラスチックを迅速に硬化させ
ることができる。 場合によっては、型に図7に示すような補足装置を設けることも有利である。
特に自動車産業では、車種によって、リップ8の長さがガラス部材を装着する車
によって異なることが多い。反対に、成形部材2の他の部分は一般に同一である
。そのため、リップ8の長さを取扱うガラス部材に関して調整できるのは有利で ある。 【0037】 リップ8の端部の位置を調節しなければならないもう1つの理由は、押出成形
部材に対する製造許容度である。図7による装置は、いかなる場合においても既
存の成形部材との良好なつなぎを可能にするものである。 ここでも、半型47の輪郭は、ガラス部材1の下端部、ガラス部材1の側部、
リップ8の下部49に一致する。この下部49は、平面50によって延在し、そ
の上を摺動板51が摺動可能となっている。板51の厚みは、リップ8の終端部
分の厚みに対応する。摺動板51の前端52は、リップ8の縁部に対応して型の
境界を構成する。上型53はこれまで説明したものと正確に対応しており、摺動
板51上部の平らな表面54に当接している。 【0038】 摺動板51は、型の外部で顎部57及び58に挟持されている。下側顎部57
は、下型47の表面59上を摺動し、二股状部材60によって終結する。二股状
部材60は、ジャッキ63のロッド62によって制御される座金61によって、
顎部及び摺動板51の組立体を所定位置に保持することができる。 この装置は次のように作動する。まず、下型47を設置する。このために、表
面48をガラス部材の下面に係合させ、垂直当接表面をガラスの縁部に位置させ
る。ジャッキ63は手動又は自動的に動かすことがてきるので、摺動板51を、
処理する領域の片側でリップ8の縁と当接させる。摺動板51は平面を2方向に
移動する。次の作業は、ジャッキ63を作動して、摺動板51の位置を下型47
に関して固定させる。その後、上型53を下型47に関して正確に位置決めする
。このようにして型は閉鎖され、射出口35を介して射出を行うことができる。 【0039】 直線状成形部材の一部のための図7に関して前述された発明の原理は、角部に
も利用できる。押出ノズルで非常に鋭角の角部を取扱うのは不可能で、ガラス部
材の鋭角の縁に追従することはできないため、しばしばこれが必要となる。さら
に、非常に小さな曲率半径を有するガラス部材の一部分では、周辺リップを押出
で得ることは非常に困難である。そのためには、曲部の内部及び外部にそれぞれ の量を非常に正確に射出することが必要で、しばしば扇形のリップ8が得られる
。それゆえ、この場合、角部における接合部を完全に再生する必要がある。この
ために下型70と上型71が用いられ、ガラス部材72の角部に適合される。こ
の場合、成形部材65及び66の直線部分はそのまま保持され、角部の曲線部分
は線73及び74に沿って切除される。 【0040】 リップ66の下側境界において下型70には、2つの摺動表面75及び76が
設けられている。表面75には摺動板77が、表面76には摺動板78がそれぞ
れ配置されている。どちらも、それぞれの表面を摺動可能である。板縁79及び
80は、それぞれリップ66の境界を形成している。 リップ66の実際の角部領域は、摺動板77及び78と同じ高さに位置する固
定板によって限定される。カット板82は、リップ66の角部を限定する輪郭8
5を有し、当接表面83及び84を有する。前記実施例同様、摺動板77及び7
8は平面上を2方向に移動する。従って、これらは、一方の端部ではリップ66
の縁部に、他方の端部では、2つの当接表面83及び84の一方に当接しており
、リップ66の縁部の連続性を確保している。前記に述べた正確な位置決め後の
摺動板77及び78の固定は、ジャッキによって図7と同様に行なわれ、顎部を
下型と係合させる。 【0041】 図9に、上記説明した下型と共に組立られる角部の上型を示す。この上型も射
出口35を有する。 図10は本発明の変形例を示し、ここでは、所定位置に残留する押出成形部材
に追加部分を型成形する。この工程は、次の2つの場合において特に有利である
。まず、所定の位置、特に角部に、押出のみでは非常に困難であるか又は不可能
な形状を与えなければならない場合と、エラストマー補足物によってガラス部材
に新しい機能を追加し、これをガラス部材周辺の押出成形部材に接合したい場合
である。これは、例えば、自動車のリアウインドーやウインドスクリーンの加熱
用導電体を一体化したり、補足物がリアウインドーのウインドスクリーン・ワイ
パー軸を受け取るように働く場合である。 【0042】 図10に、単なる周辺への押出では非常に困難な場合を示す。このガラス部材
の角部は、ガラス部材のセンタリングを確保し、ガラス部材と開口部周辺との間
に残る空間を隠すという非常に重要な美的機能を有するリップが必要とされる時
に、正確に90度の角度を形成する。これは、図8に示す方法とは異なる単純な
第2の方法である。問題の領域の成形部材を除去することなく、新しい補足物を
そのまま成形部材に接合するのみでよい。 【0043】 図10に、縁部7を持つガラス部材1と、リップ8を持つ押出成形部材2とを
示す。このガラス部材1は、90に非常に半径の小さい曲率半径の90度の角度
を有する。この成形部材2は、米国特許第5,108,526号に述べるような
調整可能供給ノズルを使わずに配置されている。そのため、このガラス部材領域
では、曲線内部に正しく供給されていれば、リップ91の外部では材料が足りな
い。この不足部分を型成形するため、図に示す特殊な型を利用する。下型92は
、山形鋼94を境界とする平坦凹部93を有する。その角部には穴95があり、
ガラス部材の縁部7が山形鋼94に当接する時、それを妨げる公差の問題を防止
する。 【0044】 下型92の上部は、成形部材の下部と一致する型底板96で終結するため、ガ
ラス部材が山形鋼に当接する際、その角部を覆う。 上型97は、成形部材2の上部、すなわち直線部分の形状に適合している。こ
れは、内部90に関して当てはまるが、外部では、上型97のキャビティ99は
、補足物に与える形状を有する。射出口100はこの部分に位置している。 【0045】 上記に述べた装置により、図11に示すガラス部材接合部を設けることが可能
で、ここでは押出成形部分は白で、型成形により接合した成形部分はドットで示
され、直角のリップ101と成形部材2の中央リブに沿った補強部分102が設
けられている。 上記に述べた「接合」の工程は、図3から図9に関連して述べたと同じ調節、 調整、加熱又は冷却システムを有することが可能である。
【図面の簡単な説明】 【図1】 押出工程で得られる押出成形部材の始点と終点間の結合部である。 【図2】 ガラス部材の図1と同一部分における成形部材除去後である。 【図3】 つなぎ領域における成形部材の一部分を型成形するための型の斜視図である。 【図4】 図3のIV−IV線に沿った断面図である。 【図5】 図3のV−V線に沿った断面図である。 【図6】 図4の細部の変形例である。 【図7】 直線成形部材を型成形する型の変形例である。 【図8】 成形部材の角部を型成形するための下型の斜視図である。 【図9】 図8の下型に対応する上型の斜視図である。 【図10】 ガラス部材の角部における成形部材に接合部を接合するための型の2つの部分
である。 【図11】 接合部により修正された成形部材を有するガラス部材である。 【符号の説明】 1…ガラス部材 2…成形部材 3…フレーム 8…リップ 16…上型 17…下型

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ガラス部材の周囲に直接的にポリマーを押し出すことによっ
    て得られる成形部材に、明確に限定された形状を有して前記成形部材のいずれか
    の端部に接続された補足部材を設けるための方法であって、前記補足部材の位置
    における前記成形部材の全部又は一部が除去され、少なくとも一つの型部材を前
    記ガラス部材に当接させて前記成形部材に接続させるように所定位置に配置させ
    、前記型部材内に、少なくとも前記成形部材のポリマーに接着する硬化性材料を
    射出することを特徴とするガラス部材の周囲に直接的にポリマーを押し出すこと
    によって得られる成形部材に、明確に限定された形状を有して前記成形部材のい
    ずれかの端部に接続された補足部材を設けるための方法。 【請求項2】 前記成形部材の全部又は一部は、ポリマーの完全な硬化以前
    に除去されることを特徴とする請求項1に記載の方法。 【請求項3】 前記成形部材の全部又は一部は、ポリマーの完全な硬化後に
    除去されることを特徴とする請求項1に記載の方法。 【請求項4】 前記補足部材の位置での成形部材の除去において、前記ガラ
    ス部材に接触する前記成形部材の一部が所定位置に残されることを特徴とする請
    求項1から3のいずれかに記載の方法。 【請求項5】 前記ガラス部材は車両開口部への装着に使用され、前記成形
    部材は接着による前記ガラス部材の取り付けに関与することが意図されているこ
    とを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の方法。 【請求項6】 前記補足部材には、実際の成形部材の機能以外の機能を保証
    するための一つ以上の異なる要素を有することを特徴とする請求項5に記載の方
    法。 【請求項7】 直接的に押し出されるのに使用される前記ポリマーは、大気
    湿度で重合する一成分ポリウレタン又は二成分ポリウレタンであり、前記硬化性
    材料は、熱の作用でエラストマーに変化する一成分ポリウレタンを基質とするも
    のであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の方法。 【請求項8】 請求項1から7のいずれかの方法を実施するための装置であ
    って、キャビティ(24,99)を有する分割型(16,17;47,53;7
    0,71;92,97)を有し、前記キャビティの形状が前記補足部材として望
    まれる形状に対応し、前記分割型が前記ガラス部材の表面及び押し出された成形
    部材の前記補足部材の領域におけるいずれかの端部に接続され、射出口(35,
    100)が前記キャビティ(24,99)に連通し、前記分割型の上型(16)
    及び下型(17)には加熱又は冷却手段(30)が設けられていることを特徴と
    する装置。 【請求項9】 前記キャビティ(24)は、型表面(25)から出現する密
    閉スラット(26,27)が境界となることを特徴とする請求項8に記載の装置
    。 【請求項10】 前記ガラス部材(1)の表面に当接する密閉スラット(4
    0)は、スプリング(4)によって作動操作されることを特徴とする請求項9に
    記載の装置。 【請求項11】 前記分割型の下型(47)において、前記成形部材(2)
    のリップ部(8)の端部の境界は、前記下型(47)の平らな表面(50)上を
    摺動する摺動板(51)の端部(52)によって規定されることを特徴とする請
    求項9に記載の装置。 【請求項12】 前記摺動板(51)は、前記リップ部(8)に隣接する位
    置に前記摺動板(51)を位置させるジャッキ(61,62,63)と協働する
    顎部(60)を備えていることを特徴とする請求項11に記載の装置。 【請求項13】 角部の除去に続く押し出し前記成形部材の補修のために、
    前記分割型の下型(70)は、前記リップ部(66)の角部を限定する輪郭(8
    5)を有するカット板(82)を備え、前記輪郭(85)のいずれかの側のリッ
    プ部(66)端部の境界は、前記下型(70)の平らな表面(75,76)上を
    摺動し、一方で前記リップ部(66)の縁部に、他方で前記カット板(82)の
    当接表面(83,84)に当接可能な摺動板(77,78)の端部(79,80
    )によって規定されることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の装
    置。 【請求項14】 前記摺動板(77,78)は前記リップ部(66)の縁部
    に従って調節可能であることを特徴とする請求項13に記載の装置。 【請求項15】 前記成形部材(2)に連続するキャビティ(24,99)
    の表面(23,25)は、隣接する押し出し成形部材(2)の形状と新たな型成
    形部分の形状とを調和させるために、化学的エッチング又はサンドブラスト等の
    ような表面処理を実施されることを特徴とする請求項8から14のいずれかに記
    載の装置。 【請求項16】 前記キャビティ(24,99)の内側表面は、ポリテトラ
    フルオロエチレン(PTEF)等の接着防止層によって被覆されていることを特
    徴とする請求項8から15のいずれかに記載の装置。

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