JP2525853B2 - 電子楽器の連打処理装置 - Google Patents

電子楽器の連打処理装置

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JP2525853B2 JP63062033A JP6203388A JP2525853B2 JP 2525853 B2 JP2525853 B2 JP 2525853B2 JP 63062033 A JP63062033 A JP 63062033A JP 6203388 A JP6203388 A JP 6203388A JP 2525853 B2 JP2525853 B2 JP 2525853B2
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H1/00Details of electrophonic musical instruments
    • G10H1/02Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos
    • G10H1/04Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation
    • G10H1/053Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation during execution only
    • G10H1/057Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation during execution only by envelope-forming circuits

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電子楽器において鍵盤等により発生指示さ
れた楽音が同一鍵の連打である場合にこれを処理する連
打処理装置に関するものである。
ここで連打とは、例えば鍵盤タイプの電子楽器では、
一旦離鍵された鍵の押鍵に対応する発音にその発音が重
なるように再度同一鍵が押鍵されるような同一鍵の連続
的な打鍵をいうが、かかる連打に対しては、連打関係に
ある楽音の発音量が不自然に増加したり、あるいは連打
関係にある既に発音中の楽音が急に減衰したりして演奏
表現上の不自然さが生じないようにすることが必要とさ
れている。
(従来の技術) 従来、前述した電子楽器においては、同一鍵が再度新
たに押鍵された場合には、先の押鍵によって楽音が割り
当てられた楽音発生チャネルとは別の楽音発生チャネル
に、その新たな押鍵に対して単に楽音を割り当てるだけ
の処理が行われていた。
あるいは、他の方法として、上述した処理に引き続い
て、新たな押鍵による楽音発生チャネルの楽音の発音開
始後に、先の押鍵による楽音発生チャネルの楽音の発音
が急速減衰させるような処理が行われていた。
(発明が解決しようとする課題) 減衰音系の楽器における連打時の発音態様について述
べる。かかる楽器では発音体(例えば弦、膜など)を打
撃することなどにより発音させているが、連打により発
音中の発音体を再度発音させると、従前の発音は再度発
音体が打撃された際に減じられるとともに、新たな発音
が付加される。
ピアノを例にとると、連打の場合には先の押鍵によっ
て振動している弦を再度ハンマーで打つために、先の押
鍵による振動はハンマーの接触によって一部制動される
とともに、新たな押鍵によるエネルギーが付加される。
しかしながら、電子楽器においては前述の前者処理方
法により連打を処理した場合には、発生指示させた連打
関係にある楽音がそれぞれの楽音発生チャネルで独立し
て発音されるため、連打に関する全体の発音量がいたず
らに増加し、よって上述した連打により先の押鍵の発音
が一部制動されるという演奏表現の自然さが得られない
という問題点がある。また、連打に対して多数の楽音発
生チャネルが必要になり、楽音発生チャネルの使用が効
率的でないという問題点もある。
また、後者処理方法により連打を処理した場合には、
上述した前者処理方法の問題点は解決されるが、強い押
鍵の後に弱い押鍵を行うときには、先に強い押鍵の発音
が急速減衰されるため、連打の楽音の音量が急に小さく
なって演奏表現に不自然さがあるという問題点がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、
連打された楽音の発音にあたって、演奏表現の自然さを
損なうことのないようにすることを目的とする。また、
連打に対して楽音発生チャネルを効率的に使用できるよ
うにすることも目的とする。
(課題を解決するための手段) 上述の課題を解決するために、本発明の電子楽器の連
打処理装置は、新たに発生指示された楽音が連打である
か否か(つまり新たに発生指示された楽音と同一ノート
番号の楽音が既に発音中であるか否か)を検出する連打
検出手段と、連打が検出された場合に、新たに発生指示
された楽音の発音量に関する値とそれと連打関係にある
既に発音中の楽音の発音量に関する値とを検知する検知
手段と、新たに発生指示された楽音についてはその初期
部分を発音し、これに続く持続部分は、新たに押鍵指示
された楽音の持続部分と、連打関係にある既に楽音中の
楽音の持続部分とを楽音発生チャネルを統合して該検知
手段の検知値に基づいてエンベロープ波形を連打の音量
感に合わせて合成する制御手段とを備えている。
ここで、楽音の発生指示の方法としては、鍵盤入力、
弦入力、電子ドラム等の打楽器入力、シーケンサ入力な
どの種々の方法を用いることができる。また検知手段で
検知する楽音の発生量に関する値としては、当該楽音の
発音量それ自体の他、演算手段で擬似的に求めた当該楽
音の発音量あるいは残存発音量などの発音量に相当する
値も用いることができる。また、上記初期部分としては
いわゆるADSR表現におけるアタック、ディケイ部分を、
持続部分としてはサステイン、リリース部分を用いるな
どすることができる。
この連打処理装置では、発音する楽音を、その初期部
分を主として構成する第1構成音と持続部分を主として
構成する第2構成音との組合せで構成し、第1構成音と
第2構成音とをそれぞれ別個の楽音発生チャネルで発生
するように構成してもよい。
また、新たに発生指示された楽音の持続部分と連打関
係にある既に発音中の楽音の持続部分との合成を、新た
に発生指示された楽音にその持続部分を発生する楽音発
生チャネルを割り当ててそこで行うか、あるいは連打関
係にある既に発音中の楽音の持続部分を発生中の楽音発
生チャネルで行うかを、検知手段の検知値に基づいて選
択するように構成してもよい。
(作用) 本発明の電子楽器の連打処理装置によれば、新たに発
生指示された楽音の連打であった場合、その新たに発生
指示された楽音の特徴をよく表す初期部分はそのまま発
音されるため連打演奏の表現に不自然さがない。また、
音量感を与える持続部分は既に発音中の連打関係にある
楽音の持続部分と連打の音量感に合うように合成されて
その全体音量が制限されるなどするので、全体の音量が
いたずらに増加したり急に小さくなったりすることを防
止でき、演奏表現上の不自然さがない。
また、持続部分を発生する楽音発生チャネルを統合し
て新たに発生指示した楽音の既に発音中の楽音とで共用
することができるので、楽音発生チャネルを効率的に使
用することができる。
また、発音する楽音を第1構成音と第2構成音とで構
成し、それぞれを別個の楽音発生チャネルで発生するよ
うにすれば、上記初期部分の発音と持続部分の合成の処
理が容易になる。
この持続部分との合成は、検知手段の検知値に基づ
き、例えば新たに発生指示された楽音の方が発音量等が
大きければその楽音の持続部分を発生する楽音発生チャ
ネルを割り当ててそこで行う、あるいは連打関係にある
既に発音中の楽音の方が発音量等が大きければその楽音
の持続部分を発生中の楽音発生チャネルで行うなどのよ
うにすれば、連打時に発音中の音と新たな音とが自然な
感じて無理なくつながり、演奏表現が自然な感じにな
る。
(発明の効果) 請求項1の発明によれば、連打時にいたずらに発音量
が増加したり急に音が小さくなることがなく、連打時に
発音中の音と新しい音とが自然な感じで発音でき、新た
な押鍵による連打の発音のシミュレーションが極めて忠
実にできる。また連打時に発音中の音と新しい音との楽
音発生チャネルを統合することで楽音発生チャネルを効
率的に使用できる。
また請求項2の発明によれば、持続音の合成処置が容
易になる。
また請求項3の発明によれば、連打時に発音中の音と
新たな音とが自然な感じで無理なくつながり、演奏表現
が一層自然な感じになる。
(実施例) 次に、本発明による電子楽器の具体的実施例につき、
図面を参照しつつ説明する。
第1実施例: 第2図には、本発明が暦用された減衰音系(パーカッ
シブ系)の楽音を発生する電子楽器、言い換えれば電子
鍵盤楽器が概略的に示されている。この第2図におい
て、発音される楽音の音高を指定するための複数個の鍵
より構成されている鍵盤20に対する各鍵の押鍵または離
鍵操作にもとづいて、鍵操作検出回路22はいずれの鍵が
鍵操作されているか、さらには押鍵または離鍵状態にあ
るかを検出して、内蔵されているバッファに鍵操作され
ている鍵の音高を表わす音高情報および押鍵・離鍵状態
を表わす押鍵・離鍵情報を蓄積する。これら蓄積された
情報は、マイコン21の制御のもとに、キーコードBKYC、
キー状態フラグBKYSおよびその蓄積期間において変化が
生じた鍵数を示す変化キーの総数KENのデータとしてバ
ス23を介してマイコン21に供給される。同様に、鍵操作
にもとづく押鍵の速さ、押鍵圧力の鍵タッチ強さ等がタ
ッチレスポンス検出回路24に検出されてそのタッチレス
ポンス検出回路24に内蔵されているバッファにタッチレ
スポンス情報として蓄積され、これら蓄積された情報は
マイコン21の制御のもとに前述されたデータBKYC,BKYS
等に対応するタッチレスポンスデータBKTDとしてバス23
を介してマイコン21に供給される。さらには、このマイ
コン21には、例えばピアノ、ハープシコード等の音色お
よび発生される音量等を切換えもしくは調節する操作子
群25の操作状態が操作子検出回路26に検出されて操作子
データMNPhとして供給される。また、楽音の減衰を早め
るダンプ処理を踏込み操作により禁止して減衰時間を長
くするダンパーペダルと、踏込み時点における押鍵中の
鍵のダンプ処理を禁止して楽音の急速な減衰を阻止する
とともに、離鍵後に踏込み操作を解除することによりダ
ンプ処理によって楽音が急速減衰するようになるソステ
ヌートペダルとより構成されるペダル群27の踏込み状態
がパダル検出回路28に検出されたダンパー状態フラグFC
DSおよびソステヌート状態フラグが供給される。これら
操作子データMNPhおよびダンパー状態フラグFCDS等は、
マイコン21の制御におけるそのマイコン21への供給時点
での操作子状態および踏込み状態を表わしている。ま
た、前述されたキーコードBKYC、キー状態フラグBKYSお
よびタッチレスポンスデータBKTDはキーデータBKYDを構
成している。
なお、ソステヌート状態フラグおよびそれに関する処
理等の詳細については公知の文献等にゆだねて説明の簡
略化のために省略する。
前記マイコン21は、所定プログラムを実行する中央処
理装置(CPU)21Aと、このプログラムを記憶する読出し
専用メモリー(ROM)21Bと、このプログラムを実行する
に必要なワーキングメモリとして、また前述された操作
子データMNPh,ダンパー状態フラグFCDS,キーデータBKYD
等を記憶するに割当てられる各種レジスタとしての書込
み可能メモリー(RAM)21Cと、このプログム中の時間を
計測するタイマ回路21Dとより構成されている。そして
前述された操作子データMNPh,ダンパー状態フラグFCDS,
キーデータBKYD等にもとづき前記プログラムを実行する
ことにより、本実施例においては32個の楽音発生チャネ
ルを有する楽音発生回路29を制御して、所定の割当てら
れた楽音発生チャネルにより所望の楽音信号を生成し、
増幅器30を介してスピーカ31から楽音として発生させて
いる。
なお、本実施例においては、発音される楽音がピアノ
音のように、(a)ハンマー音と打鍵直後の高調波成分
の多い打弦音とより成る初期部分(いわゆるADS表現に
おけるアタック部分Aおよびディケイ部分D)を主とし
て構成する第1構成音Aと、(b)この初期部分に続く
高調波成分の少ない音色変化の少ない弦音より成る持続
部分(サステイン部Sおよびリリース部R)を主として
構成して音量感を与える第2構成音Bとより構成されて
いるとする。また、本実施例においては、楽音信号の生
成が第1構成音Aおよび第2構成音B夫々が別個の楽音
発生チャネルによって行なわれるとする。言い換えれ
ば、楽音発生回路29の第1番目から第32番目までの32個
の楽音発生チャネルは、第1番目と第2番目、第3番目
と第4番目、…、第31番目と第32番目夫々が所望の楽音
を発生するように組分けられている。そして、偶数番目
の楽音発生チャネルには第1構成音Aが、奇数番目の楽
音発生チャネルには第2構成音Bが割当てられて楽音信
号を生成する。
次に、前述のように構成された本発明による電子楽器
の基本的動作について、第3図の基本プログラムのフロ
ーチャートにもとづき各ステップ毎に詳述する。
A 電源の投入により所定プログラムの実行を開始し
て、各種レジスタとして割当てられる等のマイコン21に
おけるRAM21Cの内容をクリヤするとともに、鍵操作検出
回路22、タッチレスポンス検出回路24、操作子検出回路
26およびペダル検出回路28、さらには楽音発生回路29に
対して初期設定を指令する。
B 操作子検出回路26から操作子データMNPhを読込み、
この操作子データMNPhによりROM21Bに記憶されている所
定のテーブルからパラメータを読出して楽音発生に関す
るパラメータ群GTEmに変換し、この変換されたパラメー
タ群GTEmを所定のレジスタGTEmRに書込む。このレジス
タGTEmRは楽音発生回路29を構成する32個の楽音発生チ
ャネル夫々に対応して、言い換えればそれら各楽音発生
チャネルに対応されるエンベロープ波形形成チャネル夫
々に対応して設けられている。
C ペダル検出回路28からペダル群27のダンパーペダル
の踏込み状態を“1"で示すダンパー状態フラグFCDSを読
込み、レジスタFCDSRに書込む。
D 鍵操作検出回路22からの前回の読込み時点以降にお
いてバッファに蓄積された音高情報および押鍵・離鍵情
報にもとづくキーコードBKYCと押鍵状態を“1"で示すキ
ー状態フラグBKYSとを生起した時間順序にしたがって読
込むとともに、これら押鍵・離鍵情報にもとづき前回の
読込み時点以降において変化が生じた鍵数を示す変化キ
ーの総数KENを読込む。
また、同様にタッチレスポンス検出回路24から生起し
た時間順序にしたがってタッチレスポンスデータBKTDを
読込む。これらのキーコードBKYC,キー状態フラグBKYS
およびタッチレスポンスデータBKTDを前述されたように
互いに対応されたキーデータBKYDに構成して、レジスタ
BKYRの対応する領域に生起した時間順序にしたがって書
込む。
また、変化キーの総数KENを新たな処理待ちキーの数B
KENとしてレジスタBKENRに書込む。
E レジスタBKENRに書込まれている処理待ちキーの数B
KENが“0"であるか否かによって押鍵または離鍵にもと
づく鍵操作の処理が終了したか否かを判断する。処理待
ちキーの数BKENが“1"以上で鍵操作の処理が終了してい
ない場合にはステップGに行く。
F ステップEにおける判断において処理待ちキーの数
BKENが“0"で鍵操作の処理が終了している場合には、各
エンベロープ波形生成チャネルにおいて、順次に次のよ
うに所定のエンベロープの処理を行なう。
I)ROM21Bに記憶されたエンベロープ波形の所定テーブ
ルを読出し、対応するレジスタGTEmRに書込まれている
楽音発生に関するパラメータ群GTEm、さらには後述され
る同様に対応するレジスタKYCR,KTDRに書込まれている
キーコードKYC、タッチレスポンスデータKTDにもとづい
て、所定時間当りのエンベロープの変化値(エンベロー
プの増盛および減衰に応じて正負を含む。)を示すレー
トRTおよび累算されるそのレートRT値が変わるエンベロ
ープの傾きの変化点を示すブレークポイントレベルLBP
の夫々より構成されるレートRTj群およびブレークポイ
ントレベルLBPj群を演算生成する。また、楽音発生に関
するパラメータ群GTEmからエンベロープの変更に際して
の所定時間当りの負の変化値を示す第1変更レートRTS
および所定時間当りの正の変化値を示す第2変更レート
RTAを演算生成する。さらに、第4図に示されているタ
ッチレスポンスデータKTD−アタックレベルLATK変換グ
ラフに対応してROM21Bに前もって記憶されているその変
換テーブルによりアタックレベルLATKを生成する(以後
においてはレートRTj群、ブレークポイントレベルLBPj
群、第1変更レートRTS、第2変更レートRTAおよびアタ
ックレベルLATKを「エンベロープパラメータ」と称す
る。)。
II)算出された所定のレートRTj群およびブレークポイ
ントレベルLBPj群にもとづきエンベロープレベルLEVを
演算、言い換えればエンベロープ波形を演算する(この
エンベロープレベルLEVの演算は、次のようにして行な
う。レジスタLBPjに書込まれているブレークポイントレ
ベルLBPj群のうちのレジスタjRに書込まれているエンベ
ロープステップjに対応した部分をレジスタLBPRに書込
むとともに、レジスタRTjRに書込まれているレートRTj
群のうちのレジタjRに書込まれているエンベロープステ
ップjに対応した部分をレジスタRTRに書込む。次にエ
ンベロープレベルLEVにレジスタRTRに書込まれているレ
ートRTを累算して、この累算値がレジスタLBPRに書込ま
れているブレークポイントレベルLBPに到達したならば
エンベロープステップjに1を加算して、この加算後の
数を新たなエンベロープステップjとしてレジスタjRに
書込む等を繰り返すことによって行なう。)。
III)前項のようにして生成されるエンベロープ波形に
おいて、いわゆるADSR表現におけるアタック部Aを終了
(アタック部Aの終了に対応するブレークポイントレベ
ルLBP“−AT"(アタックレベルLATK)にエンベロープレ
ベルLEVが到達したか否かによって判断)するとアタッ
ク終了フラグEV“−AT"を“0"にし、またリリース部R
を終了(リリース部Rの終了に対応するブレークポイン
トレベルLBP“−END"にエンベロープレベルLEVが到達し
たか否かによって判断)するとエンベロープ終了フラグ
EV“−END"を“0"にする。このエンベロープ終了フラグ
EV“−END"の“0"によって対応する楽音発生チャネルが
解放される。
(これらレートRTj群、ブレークポイントレベルLBPj
群、第1変更レートRTS、第2変更レートRTA、アタック
レベルLATK、演算対象のレートRT、ブレークポイントレ
ベルLBP、エンベロープレベルLEV、エンベロープステッ
プj、および各種フラグEV“−AT"、EV“−END"は、後
述される消音処理要求フラグDMPQおよび消音処理中フラ
グRDMPを含めて各エンベロープ波形生成チャネル毎に対
応して設定される。したがって、これらのデータを書込
みおよび/または読出すレジスタRTjR,LBPjR,RTSR,RTA
R,RTR,LBPR,LEVR,jR,EV−ATR,EV−ENDR,DMPQR,PDMPRも
各エンベロープ波形生成チャネル毎に設けられている。
そして、これらは各エンベループ波形生成チャネル毎に
一群を構成し、一群として取り扱われる。) レジスタRKOFRに書込まれる離鍵エンベロープの処理
中フラグRKOFが“1"に設定されて後述される離鍵の処理
(ステップM)が開始される場合に、レジスタFCDSRに
書込まれているダンパー状態フラグFCDSがペダル群27の
ダンパーペダルの踏込み状態にない“0"を示している場
合には、対応するレジスタEV−ATRに書込まれているア
タック終了フラグEV“−AT"がアタック部Aの終了“0"
を示した後において、離鍵エンベロープ処理中フラグRK
OFを“0"に設定し直してエンベロープ波形を所定の離鍵
エンベロープに変更する。さらに、対応するレジスタDM
PQRに書込まれた消音処理要求フラグアDMPQが消音処理
の要求“1"を示している場合には、この消音処理要求フ
ラグDMPQを“0"に設定し直して、アタックを特徴づける
音を発生させてアタック感を与えるために、同様にアタ
ック終了フラグEV“−AT"がアタック部Aの終了を示し
た後において、所定の消音エンベロープに変更する。こ
れら離鍵エンベロープおよび消音エンベロープの生成方
法は前述された生成方法に準じている。
エンベロープ処理後はステップBに戻る。
G ステップEにおける判断において処理待ちキーの数
BKENが“1"以上で鍵操作の処理が終了していない場合に
は、レジスタBKYRに書込まれているキーデータBKYDのう
ち最も古いキーデータBKYDを読出して(先入先出法)、
このキーデータBKYDに含まれるキー状態フラグBKYSによ
り読出されたキーデータBKYDに対応する鍵が押鍵状態で
あるか否かを判断する。キー状態フラグBKYSが“0"を示
して押鍵状態にない離鍵状態の場合にはステップMに行
く。
H ステップGの判断においてキー状態フラグBKYSが
“1"を示して押鍵状態にある場合には、レジスタBKENR
に書込まれている処理待ちキーの数BKENから“1"を減算
して、この減算後の数を新たな処理待ちキーの数BKENと
してレジスタBKENRに書込む。
I 連打の検出ルーチン。詳細は第5図に示されている
フローチャートにより後述する。
J レジスタDMPFRに書込まれている変更処理開始フラ
グDMPFが変更処理開始を示す“1"であるか否かを判断し
て連打を判断する。変更処理開始フラグDMPFが“0"で変
更処理開始が示されておらず連打でない場合にはステッ
プLに行く。
K ステップJにおける判断において変更処理開始フラ
グDMPFが“1"で変更処理開始が示されて連打である場合
には、エンベロープの変更ルーチンに入る。このエンベ
ロープ変更ルーチンの詳細は、第6図に示されているフ
ローチャートにより後述する。
なお、このエンベロープ変更ルーチンが終了すればス
テップEに戻る。
L ステップJにおける判断において変更処理開始フラ
グDMPFが“0"で変更処理開始が示されておらず連打でな
い場合には、レジスタBKENRに書込まれている処理待ち
キーの数BKENから“1"を減算して、この減算後の数を新
たな処理待ちキーの数BKENとしてレジスタBKENRに書込
む。
(楽音の割当ては、各楽音発生チャネル夫々に対応させ
て設けられている楽音割当チャネル毎に、設定されるキ
ーコードKYC、キー状態フラグKYS、タッチレスポンスデ
ータKTDおよびピッチデータFQYのうち、キーコードKY
C、キー状態フラグKYSおよびタッチレスポンスデータKT
Dに対するレジスタKYCR,KYSR,KTDR夫々にレジスタBKYR
から読出される所定のキーデータBKYDのキーコードBKY
C、“1"であるキー状態フラグBKYSおよびタッチレスポ
ンスデータBKTDをキーデータKYDのキーコードKYC、キー
状態フラグKYSおよびタッチレスポンスデータKTDとして
書込むことで、さらにレジスタFQYRへ対応するレジスタ
GTEmRに書込まれている楽音発生に関するパラメータ群G
TEmとレジスタKYCRに書込まれているキーコードKYCとに
より演算生成されたピッチデータFQYを書込むことで行
なわれる。さらに、対応するエンベロープ波形生成チャ
ネルに対応して、消音処理要求フラグDMPQ,消音処理中
フラグRDMPおよび離鍵エンベロープ処理中フラグRKOFを
“0"に設定し直して所定レジスタDMPQR,RDMPR、RKOFRに
書込み、エンベロープステップjが書込まれるレジスタ
jRおよびエンベロープレベルLEVが書込まれるレジスタL
EVRをクリヤすることで行なわれる。また、前述された
レジスタRTjR,LBPjR,RTSR,RTAR,LATKRに、レートRTj
群、ブレイクポイントLBPj群、第1変更レートRTS、第
2変更レートRTA、アタックレベルLATKを書込み、レジ
スタEV−ATR,EV−ENDR各種フラグを“1"に設定すること
で行なわれる。) 楽音発生チャネルへの割当て、言い換えれば楽音割当
チャネルへの割当ては、前述された楽音発生チャネルに
関するように第1番目と第2番目、第3番目と第4番
目、…、第31番目と第32番目夫々に分けられた組単位
に、次のように行なう。
I)各楽音割当チャネルのレジスタKYSRに書込まれてい
るキー状態フラグKYSおよび各エンベロープ波形生成チ
ャネルのレジスタEV−ENDRに書込まれているエンベロー
プ終了フラグEV“−END"より発音を終了し解放されてい
る楽音発生チャネルの組を検出して、前述のように割当
てて発音の開始を指示する。この楽音割当チャネルに対
応して夫々設けられているレジスタTSTRに書込まれる楽
音割当てよりカウントする時間タイマTSTをリセットし
て、ステップEに戻る。
II)解放されている楽音発生チャネルの組が検出されな
かった場合には、各第2構成音Bに対応するエンベロー
プ波形生成チャネルのレジスタLEVR,EV−ATR夫々に書込
まれているエンベロープレベルLEVおよび各第1構成音
A、第2構成音Bのアタック終了フラグEV“−AT"にも
とづき発音中でアタック部Aを終了してそのエンベロー
プレベルLEVの最も小さい楽音発生チャネルの組を検出
する。そして、前述のように割当てて発音の開始を指示
する。さらに、楽音割当てよりカウントする時間タイマ
TSTをリセットして、ステップEに戻る。なお、この場
合にはレジスタLEVRをリセットして発音を停止する処理
を行なったが、急速減衰処理を施すのが望ましい。
M ステップGの判断においてキー状態フラグBKYSが
“0"を示して押鍵状態にない離鍵状態の場合には、レジ
スタBKENRに書込まれている処理待ちキーの数BKENから
“1"を減算して、この減算後の数を新たな処理待ちキー
の数BKENとしてレジスタBKENRに書込む。
レジスタBKYRに書込まれているキーデータBKYDに含ま
れているキーコードBKYCにより、各楽音割当チャネルに
おけるレジスタKYCR,KYSR夫々に書込まれているキーコ
ードKYCおよびキー状態フラグKYSにおいてキーコードBK
YC,KYCが同じでキー状態フラグKYSが押鍵中の“1"を示
す楽音割当チャネルを検出して、離鍵エンベロープ処理
中フラグRKOFを離鍵エンベロープ処理中の“1"に設定す
るとともに、キー状態フラグKYSを離鍵状態の“0"に変
更して、離鍵処理の開始を指示してステップEに戻る。
前述のような楽音発生チャネルが検出されない場合に
はそのままステップEに戻る。
次に、連打の検出ルーチン(ステップI)について、
第5図を参照しつつステップ毎に詳述する。
なお、連打の検出は、第2構成音Bにもとづき同一鍵
の有効発音中の楽音発生チャネルを検索することにより
行なう。
I−1 レジスタnRに書込まれるループ数nを“1"
に、またレジスタDMPFRに書込まれる消音処理開始フラ
グDMPFを消音処理の開始を示さない“0"に初期設定す
る。
I−2 レジスタFCDSRに書込まれているダンパー状
態フラグFCDSにより、離鍵されてもペダル群27のダンパ
ーペダルが踏込まれてダンプ処理が禁止されているか否
かを判断する。ダンパーペダルが踏込み状態になくてダ
ンパー状態フラグFCDSが“0"を示してダンプ処理が禁止
されていない場合には、ダンプ処理の対象となっている
楽音発生チャネルにおける発音継続時間は短くて格別の
処理を行なわなくても支障をきたす恐れがないためにル
ーチンを終了する。
I−3 ステップI−2における判断においてダンパー
状態フラグFCDSが“1"を示してダンプ処理が禁止されて
いる場合には、レジスタBKYCRに書込まれている適切な
連打関係にある新たに押鍵された同一鍵の新押鍵(以後
においては「新押鍵」と称する。)のキーコードBKYC
と、レジスタnRに書込まれているループ数nに対応する
チャネル番号の楽音発生チャネルのレジスタKYCRに書込
まれているキーコードKYCと同一であるか否かを判断す
る。新押鍵のキーコードBKYCとキーコードKYCとが同一
である場合には、ステップI−6に行く。
I−4 ステップI−3における判断において新押鍵の
キーコードBKYCとキーコードKYCが同一でない場合に
は、ループ数nに“2"を加算して、この加算後の数を新
たなループ数nとしてレジスタnRに書込む。
I−5 ROM21Bに記憶されている本実施例においては32
の楽音発生チャネル数NをレジスタnRに書込まれている
ループ数nと比較してループ数nが大きくなければステ
ップI−3に戻り繰り返し、またループ数nが大きけれ
ば全ての楽音発生チャネルに対応する連打先がなかった
ことによりルーチンを終了する。
I−6 ステップI−3における判断において新押鍵の
キーコードBKYCとキーコードKYCとが同一である場合に
は、ループ数nに対応するチャネル番号の前記楽音発生
チャネルに対する楽音割当チャネルのレジスタRDMPRに
書込まれている消音処理中フラグRDMPが消音処理中を示
す“1"であるか否かを判断する。消音処理中フラグRDMP
が“1"を示して消音処理中である場合には前回の連打検
出によってその同一鍵の連打処理のために消音処理され
ていることから他を探すためにステップI−4に行く。
なお、ステップLの押鍵の処理における楽音発生チャネ
ルへの割当てにおいてII)の急速減速処理をする場合
に、急速減衰処理中である場合には同様の処理とする。
I−7 ステップI−6における判断において消音処理
中フラグRDMPが“0"を示して消音処理中でない場合に
は、適切な連打関係にある先に押鍵された同一鍵の旧押
鍵(以後においては「旧押鍵」と称する。)としてその
旧押鍵のチャネル番号を表わすループ数nを旧押鍵のチ
ャネル番号AOCHとしてレジスタAOCHRに書込む。また、
変更処理開始フラグDMPFを変更処理開始を示す“1"にし
て、レジスタDMPFRに書込む。
以上の連打の検出ルーチンは、要するに第2構成音B
にもとづいて同一鍵が既に楽音発生チャネルのいずれか
に割当てられており、かつ有効発音中の楽音発生チャネ
ルを検索して、その楽音発生チャネルのチャネル番号を
レジスタAOCHRに書込み、変更処理開始フラグDMPFを変
更開始処理を示す“1"に設定することである。したがっ
て、同一鍵であっても発音継続時間の短い、連打処理に
おいて既に消音処理の開始が指示された楽音発生チャネ
ルは除かれる。なお、新たな押鍵毎に前述されたように
連打の検出が行なわれるので、有効発音中の楽音発生チ
ャネルは最大1つしか生じない。
次に、エンベロープの変更ルーチン(ステップK)に
ついて、第6図を参照しつつステップ毎に詳述する。な
お、このエンベロープの変更ルーチン(ステップK)に
おいて処理対象となる旧押鍵の第2構成音Bの割当てら
れている楽音発生チャネルは、連打の検出ルーチン(ス
テップI)において検出され、レジスタAOCHRに書込ま
れた旧押鍵のチャネル番号の楽音発生チャネルである。
言い換えれば、次の処理において用いる旧押鍵の第2構
成音Bに関連するレジスタ等は、レジスタAOCHRに書込
まれた旧押鍵のチャネル番号の楽音発生チャネルに対応
するレジスタ等である K−1 レジスタDMPFRに書込まれている変更処理開始
フラグDMPFが変更処理開始を示す“1"であるか否かを判
断する。変更処理開始フラグDMPFが“0"を示して変更処
理開始がされていない場合にはルーチンを終了する。
K−2 ステップK−1における判断において変更処理
開始フラグDMPFが“1"を示して変更処理開始がされてい
る場合には、新押鍵を発音したと仮定して、第2構成音
Bのエンベロープ波形をシミュレートし、次のように新
押鍵および旧押鍵の第2構成音Bの発音量WNL,WOLを演
算し、また第2構成音Bの合成発音量WSLを演算する。
なお、エンベロープ波形のシミュレートは、ROM21Bのテ
ーブルからキーコードBKYC(KYC)、タッチレスポンス
データBKTD(KTD)および操作子データMNPhにもとづき
所定のエンベロープ波形の生成に必要なエンベロープパ
ラメータを演算生成し、エンベロープ波形の生成動作を
高速にシミュレートすることで行なう。
1)新押鍵により発音されるべき第2構成音Bの発音量
WNL 新押鍵の第2構成音Bのエンベロープ波形をシミュレ
ートして、このエンベロープ波形がアタック部Aを終了
した時点t=T1でのエンベロープレベルLEV(t)を求
め、このエンベロープレベルLEV(t)をレジスタWNLR
に新押鍵の第2構成音Bの発音量WNLとして書込む。
WNL=LEV(t),t=T1 なお、このエンベロープレベルLEV(t),t=T1はア
タックレベルLATKと同じなのでアタックレベルLATKを代
わりに用いても良い。
2)旧押鍵の発音されるべき第2構成音Bの発音量WOL 同様にシミュレートして、新押鍵の第2構成音Bのエ
ンベロープ波形がアタック部Aを終了した時点t=T1+
T2における旧押鍵の第2構成音B、言い換えればレジス
タAOCHRに書込まれた旧押鍵のチャネル番号AOCHの楽音
発生チャネルのエンベロープレベルLEV(t)を求め、
このエンベロープレベルLEV(t)をレジスタWOLRに旧
押鍵の第2構成音Bの発音量WOLとして書込む。
WOL=LEV(t),t=T1+T2 なお、近似処理としてエンベロープレベルLEV(t)
に代えてレジスタLEVRに書込まれている旧押鍵の第2構
成音BのエンベロープレベルLEVの現在値を用いても良
い。この場合において、旧押鍵の第2構成音Bのエンベ
ロープ波形がアタック部Aを終了していなければ、エン
ベロープレベルLEV(t)に代えてその第2構成音Bの
アタックレベルLATKを用いる。
なお、 T1 新押鍵の楽音割当てからその第2構成音Bのエンベ
ロープ波形がアタック部Aを終了するまでの時間 T2 旧押鍵の楽音割当てから新押鍵を楽音割当てするま
での時間 (時間T1は第2構成音Bのエンベロープ波形をシミュレ
ートして求め、時間T2は旧押鍵の楽音割当てよりの経過
時間を示す対応するレジスタTSTRに書込まれている楽音
割当てよりカウントした時間タイマTSTの現在値を読取
ることにより得る。) 3)第2構成音Bの合成発音量WSL 旧押鍵のエネルギーは新押鍵時に一部失われるために
新押鍵時以降の旧押鍵の第2構成音Bの発音量(残存発
音量)は旧押鍵の第2構成音Bの発音量WOLに残存係数K
Dを乗じた値まで減少する。したがって、旧押鍵の第2
構成音Bの発音量WOLに残存係数KDを乗じて得た残存発
音量と、新押鍵の第2構成音Bの発音量WNLとを夫々2
乗して加算後開平することにより第2構成音Bの合成発
音量WSLを得る。
WSL=(KD×WOL)2+(WNL)2 なお、残存係数KDは、発音体をどのように打撃する
か、発音体の制動のされやすさ、打撃の強さ等、すなわ
ちキーコードBKYC(KYC)、タッチレスポンスデータBKT
D(KTD)および操作子データMNPhによって異なる。例え
ば、ピアノの場合に、強押鍵時にはハンマーが弦に強く
押しつけられ、弱押鍵時には弱く触れるのでタッチ(打
鍵)の強弱によって残存係数KDは異なる。また、高音の
弦と低音の弦とでは制動のされやすさが異なる。言い換
えれば、音高によっても異なるが、発音の濁りを防止す
るためにハンマーと弦との接触時間が必要以上に長くな
らないように、高音部のハンマーは低音部のハンマーに
比して頭部の丸みを小さくし、またハンマーの頭部を覆
っているフェルトも高音部は低音部よりも薄くするなど
の工夫がされているので、残存係数KDの変化は少なくは
なっている。さらに、低域ではハンマーの動きに対して
弦の振動状態が無視できず弦の動きを相殺するようない
わゆる迎え打ちも起きるので音高と押鍵間隔により変化
させても良いし、簡単にするためにランダムな要素を付
加しても良い。また、高調波の次数によって受ける影響
も異なるので多くの構成音で構成する場合には構成毎に
変更しても良い。
本実施例では処理を簡単にするために固定的に10%減
少するものとして、 KD=0.9とする。
K−3 レジスタWNRに書込まれている新押鍵の第2構
成音Bの発音量WNLがレジスタWOLRに書込まれている旧
押鍵の第2構成音Bの発音量WOLより大であるか否かを
判断する。新押鍵の第2構成音Bの発音量WNLが旧押鍵
の第2構成音Bの発音量WOLより大でない場合には、ス
テップK−5に行く。
なお、旧押鍵の第2構成音Bの発音量WOLに代えて後
述する第2実施例において説明される新押鍵以降の旧押
鍵の第2構成音Bの残存発音量WELを用いても良い。
K−4 ステップK−3における判断において新鍵の第
2構成音Bの発音量WNLが旧押鍵の第2構成音Bの発音
量WOLより大である場合には、新押鍵の発音を優先する
処理を行なうとともに、新押鍵の第2構成音Bのエンベ
ロープを第2構成音Bの合成発音量WSLに対応させる。
言い換えれば、ステップLにおいて行なう楽音発生チャ
ネルへの割当て等を新押鍵に対して行なう等するととも
に、第2構成音Bのエンベロープパラメータの演算は変
更後の新押鍵の第2構成音Bのタッチレスポンスデータ
WKTDにもとづいて、次のように行なう。
1)変更後の新押鍵の第2構成音Bの発音量を合成発音
量WSLとする場合には、変更後の新押鍵の第2構成音B
のアタックレベルWATKは第2構成音Bの合成発音量WSL
に等しいとする。
WATK=WSL なお、新押鍵の第2構成音BのアタックレベルWATKが
アタックレベルの最大値LATKmaxを越える場合には、 WATK=LATKmaxとする。
2)変更後の新押鍵の第2構成音Bのタッチレスポンス
データWKTD 変更後の新押鍵の第2構成音Bのタッチレスポンスデ
ータWKTDは、変更後の新押鍵の第2構成音Bのアタック
レベルWATKをタッチレスポンスデータKTD−アタックレ
ベルLATK変換グラフに対応して、前もってROM21Bに記憶
されているその逆変換テーブルによって変換することに
より得る。
3)楽音発生チャネルへの割当 ステップLにおいて行なう楽音発生チャネルへの割当
て等を新押鍵に対して行なうとともに、旧押鍵の消音処
理を行なう。
ところで、新押鍵の割当ての場合における第2構成音
Bのエンベロープパラメータの演算生成に際しては、タ
ッチレスポンスデータBKTDに代えて前記2)で求めた変
更後の新押鍵の第2構成音Bのタッチレスポンスデータ
WKTDを用いる。
また、旧押鍵の消音は、レジスタAOCHRに書込まれて
いる旧押鍵のチャネル番号AOCHを消音処理対象チャネル
番号WDCHとしてレジスタWDCHRに書込むとともに、レジ
スタWDCHRに書込まれている消音処理対象チャネル番号W
DCHに対応するエンベロープ波形生成チャネルの消音処
理要求フラグDMPQおよび消音処理中フラグRDMPを消音処
理要求または消音処理中を示す“1"に設定して行なう。
なお、旧押鍵が割当てられている楽音発生チャネルに優
先的に割当てるようにするのも良く、また解放されてい
る楽音発生チャネルがない場合にだけ旧押鍵の楽音発生
チャネルに優先的に割当てるようにするのも良い。さら
には、第1構成音Aの消音処理を行なわなくても良い。
K−5 ステップK−3における判断において新押鍵の
第2構成音Bの発音量WNLが旧押鍵の第2構成音Bの発
音量WOLより大でない場合には、旧押鍵の発音を優先す
る処理および旧押鍵の第2構成音Bのエンベロープを合
成発音量WSLに対応させる処理を、ステップK−5乃至
K−19において行なう。
まず、このステップK−5では変更後の旧押鍵の第2
構成音BのエンベロープレベルWLEVを演算してレジスタ
WLEVRに書込む。変更後の旧押鍵の第2構成音Bの発音
量を合成発音量WSLとする場合には、変更後の旧押鍵の
第2構成音BのエンベロープレベルWLEVは第2構成音B
の合成発音量WSLに等しいとする。
WLEV=WSL なお、旧押鍵の第2構成音BのエンベロープレベルWL
EVがアタックレベルの最大値LATKmaxを越える場合に
は、 WLEV=LATKmaxとする。
K−6 レジスタWLEVRに書込まれている変更後の旧押
鍵の第2構成音BのエンベロープレベルWLEVがレジスタ
LATKRに書込まれている旧押鍵の第2構成音Bのアタッ
クレベルLATKより大であるか否かを判断する。変更後の
旧押鍵の第2構成音BのエンベロープレベルWLEVが旧押
鍵の第2構成音BのアタックレベルLATKより大でない場
合には、ステップK−11に行く。
K−7 ステップK−6における判断において変更後の
旧押鍵の第2構成音BのエンベロープレベルWLEVが旧押
鍵の第2構成音BのアタックレベルLATKより大である場
合には、ステップK−4に準じて、変更後の旧押鍵の第
2構成音BのタッチレスポンスデータWKTDを演算し、こ
のタッチレスポンスデータWKTDにもとづきエンベロープ
パラメータを演算生成する。さらに、エンベロープステ
ップjが書込まれるレジスタjRをクリヤする。
K−8 対応するレジスタLEVRより読出される旧押鍵の
第2構成音BのエンベロープレベルLEVがレジスタLBPjR
に書込まれて、レジスタjRに書込まれているエンベロー
プステップjに対応する所定のブレークポイントレベル
LBPjより大であるか否かを判断する。旧押鍵の第2構成
音BのエンベロープレベルLEVがエンベロープステップ
jに対応する所定のブレークポイントレベルLBPjより大
でない場合には、ステップK−10に行く。
K−9 ステップK−8における判断において旧押鍵の
第2構成音BのエンベロープレベルLEVがエンベロープ
ステップjに対応するブレークポイントレベルLBPjより
大である場合には、エンベロープステップjに1を加算
して、この加算後の数を新たなエンベロープステップj
としてレジスタjRに書込みステップK−8に戻る。
K−10 ステップK−8における判断において旧押鍵の
第2構成音BのエンベロープレベルLEVがエンベロープ
ステップjに対応する所定のブレークポイントレベルLB
Pjより大でない場合には、このブレークポイントレベル
LBPjをレジスタLBPRに、またレートRTjをレジスタRTRに
書込むとともに、アタック終了フラグEV“−AT"を“1"
に設定してステップK−19に行く。
K−11 ステップK−6における判断において変更後の
旧押鍵の第2構成音BのエンベロープレベルWLENが旧押
鍵の第2構成音BのアタックレベルLATKより大でない場
合には、レジスタWLEVRに書込まれている変更後の旧押
鍵の第2構成音BのエンベロープレベルWLENがレジスタ
LEVRに書込まれている第2構成音Bのエンベロープレベ
ルLEVより大であるか否かを判断する。変更後の旧押鍵
の第2構成音BのエンベロープレベルWLEVが第2構成音
BのエンベロープレベルLEVより大でない場合には、ス
テップK−14に行く。
K−12 ステップK−11における判断において変更後の
旧押鍵の第2構成音BのエンベロープレベルWLEVが第2
構成音BのエンベロープレベルLEVより大である場合に
は、旧押鍵の第2構成音Bのエンベロープ波形がアタッ
ク部Aを終了しているか否かを判断する。アタック終了
フラグEV“−AT"が“1"を示して旧押鍵の第2構成音B
のエンベロープ波形がアタック部Aを終了していない場
合には、ステップK−7に戻る。
K−13 ステップK−12における判断においてアタック
終了フラグEV“−AT"が“0"を示してアタック部Aを終
了している場合には、レジスタRTRに正の値をもつ第2
変更レートRTAをレートRTとして書込み、またレジスタL
ATKRに変更後の旧押鍵の第2構成音Bのエンベロープレ
ベルWLEVをアタックレベルLATKとして書込むとともに、
アタック終了フラグEV“−AT"を“1"に設定してステッ
プK−15に行く。
K−14 ステップK−11における判断において変更後の
旧押鍵の第2構成音BのエンベロープレベルWLEVが第2
構成音BのエンベロープレベルLENより大でない場合に
は、レジスタRTRに負の値をもつ第1変更レートRTSをレ
ートRTとして書込むとともに、アタック終了フラグEV
“−AT"を“0"に設定する。
K−15 レジスタjRにアタックレベルLATKと等しい所定
のブレークポイントレベルLBPjに対応したアタック部A
の最終エンベロープステップjを書込む。
K−16 レジスタWLEVRに書込まれている変更後の旧押
鍵の第2構成音BのエンベロープレベルWLEVがレジスタ
LBPjRに書込まれて、レジスタjRに書込まれているエン
ベロープステップjに対応する所定のブレークポイント
レベルLBPjより大であるか否かを判断する。変更後の旧
押鍵の第2構成音BのエンベロープレベルWLEVがエンベ
ロープステップjに対応する所定のブレークポイントレ
ベルLBPjより大である場合には、ステップK−18に行
く。
K−17 ステップK−16における判断において変更後の
旧押鍵の第2構成音BのエンベロープレベルWLEVがエン
ベロープステップjに対応する所定のブレークポイント
レベルLBPjより大でない場合には、エンベロープステッ
プjに1を加算して、この加算後の数を新たなエンベロ
ープステップjとしてレジスタjRに書込みステップK−
16に戻る。
K−18 ステップK−16における判断において変更後の
旧押鍵のエンベロープレベルWLEVがエンベロープステッ
プjに対応する所定のブレークポイントレベルLBPjより
大である場合には、エンベロープステップjより1減算
して、この減算後の数を新たなエンベロープステップj
としてレジスタjRに書込むとともに、レジスタLBPRに変
更後の旧押鍵の第2構成音BのエンベロープレベルWLEV
を書込む。
K−19 前述されたステップLにおいて行なう楽音発生
チャネルへの割当て等を新押鍵に対して行なう。
なお、新押鍵の第2構成音Bの発音は不要となるため
に、新押鍵の第2構成音Bを発音させない。言い換えれ
ば、レジスタANCHRに書込まれている新押鍵のチャネル
番号ANCHに対応するレジスタRTjR,LBPjR,EV−ATR,EV−D
KR,EV−ENDの内容を全てクリヤする。また、旧押鍵の割
当てられている楽音発生チャネルへの割当ては禁止する
と良い。
以上のエンベロープの変更ルーチンは、要するに新押
鍵を発音したと仮定して、第2構成音Bのエンベロープ
波形をシミュレートし、新押鍵および旧押鍵の第2構成
音Bの発音量WNL,WOLを演算し、第2構成音Bの合成発
音量WSLを演算して、第2構成音Bの発音量WNL,WOLの多
い押鍵を優先してそのエンベロープを変更するととも
に、第2構成音Bの発音量WNL,WOLの少ない押鍵の割当
てられている楽音発生チャネルを解放しようとするもの
である。
したがって、要するに基本的には、第2構成音Bにも
とづいて、同一鍵の有効発音中の楽音発生チャネルを検
索することにより連打の検出を行ない、また発音の優先
処理およびエンベロープの変更処理を行ない、すなわち
発音量の多い旧押鍵または新押鍵の押鍵を優先しかつそ
のエンベロープを変更するとともに、発音量の少ない押
鍵が割当てられている楽音発生チャネルを解放すること
にある。
なお、本実施例では説明が煩雑になるのを避けるため
に第1変更レートRTSおよび第2変更レートRTAは前もっ
て設定した値を用いたが、エンベロープがT1後(ステッ
プK−2を参照)に、次のブレークポイントLBPに到達
するように演算設定するのが望ましい。
また、タッチレスポンスデータKTDによる音色の変化
が無視できるように第2構成音Bの音色を設定するなら
ば、あるいは処理を簡略にするために、新旧いずれの発
音を優先するかの処理を行なわずに、固定的に旧(また
は新)押鍵を優先して発音させるようにするのも良い。
本実施例によれば、同一鍵が連打されて新押鍵の第2
構成音Bの発音量WNLが大なる場合には第7図に示され
るように発音され、また旧押鍵の第2構成音Bの発音量
WOLが大なる場合には第8図に示されるように発音され
て、連打時に発音中の音と、新しい音とが自然な感じで
無理なくつながるようになる。なお、第8図においては
煩雑になるのを避けるために、1例にとどめて第9図お
よび第10図において旧押鍵の第2構成音Bの各種変更例
を示している(第9図はアタック部Aの終了後の連打に
関し、aは連打がない場合、bはステップがK−1→…
K−5→K−6→K−11→K−14→…K−19と進む場
合、cはステップがK−1→…K−5→K−6→K−11
→K−12→K−13…→K−19と進む場合、dはステップ
がK−1→…K−5→K−6→K−7→…K−19と進む
場合である。また、第10図はアタック部Aの終了前の連
打に関し、a′は連打がない場合、eはステップがK−
1→…K−5→K−6→K−11→K−14→…K−19と進
む場合、fはステップがK−1→…K−5→K−6→K
−11→K−12→K−7→…K−19と進む場合、gはステ
ップがK−1→…K−5→K−6→K−7→…K−19と
進む場合である。)また、第7図および第8図夫々の下
部に示されている矩形波形は同一鍵に対する旧押鍵およ
び新押鍵の押鍵・離鍵状態を示している。
なお、付言すれば、発音される楽音のエンベロープ波
形は、第11図のエンベロープ波形図において示されるよ
うに、第1構成音Aのエンベロープ波形と第2構成音B
のエンベロープ波形との合成波形になる。これらエンベ
ロープ波形夫々を対数表現で表した第12図から明らかな
ように、第2構成音Bに関して言えば、ディケイ部D以
降のエンベロープ波形における所定時間当りのエンベロ
ープの変化値はほぼ同じとなり、同一鍵においては第2
構成音Bのディケイ部D以降のエンベロープ波形は相似
形状であると見做される。
本実施例においては、楽音発生チャネルを組に形成し
て、この組の楽音発生チャネルに第1構成音Aおよび第
2構成音Bを割当てたが、第1構成音Aが割当てられた
楽音発生チャネルは第12図から明らかなように第2構成
音Bが割当てられた楽音発生チャネルより早く解放され
るために、組を形成せずに個別に割当て処理等を行なえ
ば楽音発生チャネルを有効に利用できる。
次に、本実施例の変形例を説明する。
発音される楽音の持続部分の音色変化をさらに豊かに
するために、複数の第2構成音Bにより持続部分を構成
する場合に、例えば第13図に示されているように強打鍵
時の持続部分の高調波成分が多くエンベロープの比較的
短い音の第2構成音B1と、弱打鍵時の持続部分の高調波
成分が少なくエンベロープの比較的長い音の第2構成音
B2とより構成される場合の変形例について説明する。
本変形例においては、楽音発生回路29は第1番目から
第48番目までの48個の楽音発生チャネルから構成され、
第1番目から第3番目まで、第4番目から第6番目ま
で、…、第46番目から第48番目まで夫々が所望の楽音を
発音する組を形成する。また、第1番目、第4番目、…
には第2構成音B2が、第2番目、第5番目、…には第2
構成音B1が、第3番目、第6番目、…には第1構成音A
が割当てられて楽音信号を生成する。こうして、このエ
ンベロープの比較的長い音の第2構成音B2にもとづい
て、同一鍵の有効発音中の楽音発生チャネルを検索する
ことにより連打の検出を行ない、またエンベロープの変
更を第2構成音B1および第2構成音B2の発音量の和にも
とづいて行なって、この発音量の多い押鍵を優先して発
音量の少ない押鍵の割当てられている楽音発生チャネル
を解放する。他の基本的には前述した本実施例と同様で
ある。本変形例による本実施例の第7図および第8図に
対応する楽音の発音のエンベロープを示す波形図は第14
図および第15図である。
第2実施例; 次に、新押鍵については何等の変更処理を行なわずに
そのまま割当て、旧押鍵についてのみエンベロープの変
更処理を行なう場合の実施例を説明する。なお、前記第
1実施例と同一符号は同一内容を示すとともに、特にそ
の第1実施例と相異する部分についてのみ説明して、重
複する部分等の説明等は省略する。
本実施例においては、旧押鍵に対する消音処理を施さ
ないために、複数個の有効発音中の楽音発生チャネルが
生じ得ることから、これら全ての旧押鍵をエンベロープ
の変更対象として検出してエンベロープの変更処理を行
なう。
本実施例における基本プログラムのフローチャート
は、前記第1実施例の第3図に示されている基本プログ
ラムのフローチャートと同様である。
また、本実施例における連打の検出ルーチンは第16図
に示されているとともに、前記第1実施例の第5図に示
されている連打の検出ルーチンと較べて、ステップI−
2′乃至I−6′は前記第1実施例の各ステップI−2
乃至I−6に対応して同一であり、またステップI−
1′およびI−7′は次の通りである。
I−1′ステップI−1との相違点は、ステップI−
1の処理に加えて、レジスタkRに書込まれるエンベロー
プの変更対象となる旧押鍵の総数kを“0"に初期設定す
ることである。
I−7′ステップI−7との相違点は、 1)旧押鍵の総数kに“1"を加算して、この加算後の数
を新たな旧押鍵の総数kとしてレジスタkRに書込むこと および 2)複数個あり得る旧押鍵のうちその旧押鍵が割当てら
れている複数個の楽音発生チャネルのうちにおいて第何
番目の楽音発生チャネルに割当てられている旧押鍵かを
示す数iを書込むレジスタiRにその数iとして新たな旧
押鍵の総数kを書込むこと 次に、 適切な連打関係にある先に押鍵された同一鍵の旧押鍵
としてその旧押鍵のチャネル番号を表わすループ数nを
旧押鍵のチャネル番号AOCHとしてレジスタAOCHRに書込
む代わりに、 3)旧押鍵としてその旧押鍵のチャネル番号を表わすル
ープ数nを、旧押鍵が割当てられている複数個の楽音発
生チャネルに関する第i番目の旧押鍵のチャネル番号AO
CHiとしてレジスタAOCHiRに書込むこと さらには、 4)ステップI−4′に戻ること である。
次に、エンベロープの変更ルーチン(ステップK′)に
ついて、第17図を参照しつつステップ毎に詳述する。な
お、このエンベロープの変更ルーチン(ステップK′)
において処理対象となる旧押鍵の第2構成音Bの割当て
られている楽音発生チャネルとは、連打の検出ルーチン
(ステップI′)において検出され、レジスタAOCHiRに
書込まれた旧押鍵のチャネル番号の楽音発生チャネルで
ある。
本実施例におけるエンベロープの変更ルーチンは、前
記第1実施例の第6図に示されているエンベロープの変
更ルーチンと較べて、ステップK−1′,ステップK−
7′乃至K−11′、ステップK−14′乃至K−18′は第
1実施例の各ステップK−1,K−7〜K−11,K−14〜K
−18に対応して同一であり、またステップK−3,K−4,K
−6,K−12,K−13は削除され、変更されたステップK−
2′,K−5′,K−19′および複数個の旧押鍵を処理する
ために追加されたステップK−20′,K−21′,K−22′は
次の通りである。
K−2′ステップK−2との相違点は、ステップK−
2における 1)新押鍵により発音されるべき第2構成音Bの発音量
WNLの演算 については行なわず、 2)旧押鍵の発音されるべき第2構成音Bの発音量WOL
の演算 は行なって、 3)第2構成音Bの合成発音量WSLの演算 に代えて、旧押鍵の第2構成音Bの残存発音量WELの演
算 を行なうことである。
この旧押鍵の第2構成音Bの残存発音量WELは、旧押
鍵の発音されるべき第2構成音Bの発音量WOLに残存係
数KDを乗じることにより得る。
WEL=KD×WOL K−5′ステップK−5との相違点は、ステップK−5
における第2構成音Bの合成発音量WSLに代えて旧押鍵
の第2構成音Bの残存発音量WELを用いることである。
K−19′ステップK−19との相違点は、ステップK−19
における「新押鍵の第2構成音Bを発音させない」処理
をせず、新押鍵の割当て処理を行なうことである。
K−20′レジスタiRに書込まれるループ数iを“1"に初
期設定するとともに、処理対象となる旧押鍵の第2構成
音Bの割当てられている楽音発生チャネルを前記第1実
施例におけるレジスタAOCHRに書込まれた旧押鍵のチャ
ネル番号の楽音発生チャネルに代えてレジスタAOCH1R
(AOCHiR,i=1)に書込まれた旧押鍵のチャネル番号の
楽音発生チャネルに当てる。
K−21′レジスタiRに書込まれて、旧押鍵が割当てられ
ている複数個の楽音発生チャネルのうちにおいて第何番
目の楽音発生チャネルに割当てられている旧押鍵かを示
す数iがレジスタkRに書込まれている旧押鍵が総数kよ
り小であるか否かを判断する。第何番目の楽音発生チャ
ネルに割当てられている旧押鍵かを示す数iが旧押鍵が
総数kより小でない場合には、ステップK−19′に行
く。
K−22′ステップK−21′における判断において、第何
番目の楽音発生チャネルに割当てられている旧押鍵かを
示すiが旧押鍵の総数kより小である場合には、全ての
旧押鍵の処理が終了していないので、次の旧押鍵を処理
するためにその第何番目の楽音発生チャネルに割当てら
れている旧押鍵かを示す数iに“1"を加算し、この加算
後の数を新たな第何番目の楽音発生チャネルに割当てら
れている旧押鍵かを示す数iとしてレジスタiRに書込む
とともに、処理対象となる旧押鍵の第2構成音Bの割当
てられている楽音発生チャネルを前記第1実施例におけ
るレジスタAOCHRに書き込まれた旧押鍵のチャネル番号
の楽音発生チャネルに代えてその新たな第何番目の楽音
発生チャネルに割当てられている旧押鍵かを示す数iに
対応するレジスタAOCHiRに書込まれた旧押鍵のチャネル
番号の楽音発生チャネルを当てて、ステップK−2′に
戻る。
本実施例においても、第1実施例の変形例を適用でき
る。
次に、本実施例の他の変形例を説明する。
−変形例1− 発音される楽音を前述のように第1構成音Aと、第2
構成音Bとに分けず合成した1つの楽音として、1つの
楽音発生チャネルより発生する場合について説明する。
第11図のエンベロープ波形図において、発音される楽
音のエンベロープ波形は、第1構成音Aのエンベロープ
波形と第2構成音Bのエンベロープ波形との合成波形に
なる。
本実施例との相違点は、連打の検出ルーチンのステッ
プI−4′においてループ数nに“2"を加算するのに代
えて“1"を加算することである。
また、エンベロープの変更ルーチンのステップK−
2′において、旧押鍵の発音されるべき第2構成音Bの
発音量WOLを、第11図のエンベロープ波形図に対応した
変換テーブル等によって発音される楽音(合成音)のエ
ンベロープレベルLEVから求めた第1構成音Aのエンベ
ロープレベルと、同様に第11図のエンベロープ波形図に
対応した変換テーブル等によって発音される楽音(合成
音)のエンベロープレベルLEVから求めた第2構成音B
のエンベロープレベルに残存係数KDを乗じた値とを加算
して得ることである。
なお、簡易な処理として旧押鍵の発音されるべき第2
構成音Bの発音量WOLを発音される楽音(合成音)のエ
ンベロープレベルLEVで代えても良い。
−変形例2− 持続部分の音色変化が得られるように、また構成音数
を少なくするために、発音される楽音が前述されたよう
な第1構成音Aおよび第2構成音Bで構成されるのでは
なくて、第1構成音Aおよび第2構成音Bにおいて初期
部分の音と持続部分の音とが異なる割合で含まれる変形
例について説明する。
第18図に示されているように発音される楽音は、タッ
チの強弱によってあまり音質が変わらなく、高調波成分
の少ない丸い感じの弱い押鍵の初期部分を主として構成
する第1構成音A′と、強いタッチの時により多く発音
され、ピアノの場合には高調波成分を多く含んだ固い感
じの強い押鍵の持続部分を主として構成する第2構成音
B′とよりなる。ところで、前述した第4図に相当する
タッチレスポンスデータKTDとアタックレベルLATKとの
関係を示すタッチレスポンスデータKTD−アタックレベ
ルLATK変換テーブルは第19図に示されるようになる。し
たがって、弱押鍵時には第2構成音B′は発音されずに
第1構成音A′に支配されることになる。
なお、本実施例との相違点は、エンベロープの変更ル
ーチンのステップK−2′において、旧押鍵の発音され
るべき発音量WOLを、第1構成音A′および第2構成音
B′夫々について変形例1と同様にして求めた発音量を
加算して得ることである。
なお、変形例1および変形例2においては構成音の比
率が代わるので音色を変更しても良い。また、第1実施
例に変形例1および変形例2を適用しても良い。
なお、各実施例等中に用いられている全てのレジスタ
は前述されたようにマイコン21のRAM21Cに仮想的に割当
てられた領域によって設けられている。
また、各実施例においては、電子鍵盤楽器を取り上げ
て説明したが、この電子鍵盤楽器以外の減衰音系の他の
電子楽器、例えば同一発音体(膜、打面等)を連打する
電子ドラム等においても本発明を適用できることは言う
までもない。この場合には、各実施例中の同一鍵(同一
弦)を同一発音体と読み換えて他の電子楽器の固有処理
については対応するように変更すればよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は特許請求の範囲に記載した本発明の構成に対応
するブロック図であるとともに、 第2図乃至第15図は本発明による電子楽器の第1実施例
を説明するための図面であって、 第2図は概略図、 第3図はマイコンで実行されるプログラムの基本プログ
ラムのフローチャート図、 第4図は本実施例に関するタッチレスポンスデーターア
タックレベル変換グラフ図、 第5図および第6図夫々はマイコンで実行されるプログ
ラムの連打の検出ルーチンおよびエンベロープの変更ル
ーチンのフローチャート図、 第7図および第8図夫々は第3図、第5図および第6図
のフローチャートにもとづいて処理された楽音の発音の
エンベロープを示す波形図、 第9図および第10図は第8図の各種変更例、 第11図および第12図夫々は本実施例に関するエンベロー
プ波形図、 第13図は本実施例の変形例に関する第1構成音A、第2
構成音B1および第2構成音B2のエンベロープ波形図、 第14図および第15図夫々は変形例に関する本実施例の第
7図および第8図に対応する楽音の発音のエンベロープ
を示す波形図、 第16図乃至第19図は本発明による電子楽器の第2実施例
を説明するための図面であって、 第16図は本実施例の連打の検出ルーチンのフローチャー
ト図、 第17図は本実施例のエンベロープの変更ルーチンのフロ
ーチャート図、 第18図および第19図夫々は本実施例の変形例2における
第1構成音A′および第2構成音B′のエンベロープ波
形、第1実施例の第4図に対応するタッチレスポンスデ
ーターアタックレベル変換グラフ図である。 20……鍵盤、21……マイコン 21A……中央処理装置、21B……読出し専用メモリー 21C……書込み可能メモリー 21D……タイマ回路、22……鍵操作検出回路 23……バス 24……タッチレスポンス検出回路 25……操作子群、26……操作子検出回路 27……ペダル群、28……ペダル検出回路 29……楽音発生回路、30……増巾器 31……スピーカ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】新たに発生指示された楽音が連打であるか
    否かを検出する連打検出手段と、 連打が検出された場合に、新たに発生指示された楽音の
    発音量に関する値とそれと連打関係にある既に発音中の
    楽音の発音量に関する値とを検知する検知手段と、 新たに発生指示された楽音についてはその初期部分を発
    音し、これに続く持続部分は、新たに発生指示された楽
    音の持続部分と、連打関係にある既に発音中の楽音の持
    続部分とを楽音発生チャネルを統合して該検知手段の検
    知値に基づいてエンベロープ波形を連打の音量感に合わ
    せて合成するように制御する制御手段とを備えた電子楽
    器の連打処理装置。
  2. 【請求項2】発音する楽音を、その初期部分を主として
    構成する第1構成音と持続部分を主として構成する第2
    構成音との組合せで構成し、該第1構成音と該第2構成
    音とをそれぞれ別個の楽音発生チャネルで発生するよう
    に構成した請求項1に記載の電子楽器の連打処理装置。
  3. 【請求項3】新たに発生指示された楽音の持続部分と連
    打関係にある既に発音中の楽音の持続部分との合成を、
    新たに発生指示された楽音にその持続部分を発生する楽
    音発生チャネルを割り当ててそこで行うか、あるいは連
    打関係にある既に発音中の楽音の持続部分を発生中の楽
    音発生チャネルで行うかを、該検知手段の検知値に基づ
    いて選択するように構成した請求項1または2に記載の
    電子楽器の連打処理装置。
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