JP2640267B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2640267B2
JP2640267B2 JP1058240A JP5824089A JP2640267B2 JP 2640267 B2 JP2640267 B2 JP 2640267B2 JP 1058240 A JP1058240 A JP 1058240A JP 5824089 A JP5824089 A JP 5824089A JP 2640267 B2 JP2640267 B2 JP 2640267B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電子楽器に関し、より詳しくは押鍵情報に
より発音される楽音に加えて離鍵情報によりその離鍵情
報に関連する楽音をも発音する電子楽器に関するもので
ある。
(従来の技術) 例えばハープシコード(チェンバロ)は、離鍵時に鍵
が戻る際に、弦を引っ掻く爪(プレクトラム)が再度弦
を引っ掻いて再発音することが1つの特色である。
従来、このような離鍵時に、いわゆる離鍵状態時に発
音される楽音をシミュレートする電子楽器としては、次
のようなものがある。
(1) 押鍵状態時にその押鍵情報にもとづく楽音割当
てられている楽音発生チャネルに対して、離鍵状態時
に、この押鍵情報による楽音のエンベロープレベルおよ
び音色パラメータ自体を変更するもの。
(2) 特開昭52−121313号公開特許公報に開示されて
いるように、離鍵情報に関連する特有な楽音を専用楽音
波形として離鍵状態時に波形メモリから読出すもの。
(発明が解決しようとする課題) ところで、前述されたハープシコードにおいては、離
鍵時に発音される楽音は押鍵時とは異なる離鍵に関連す
る特有の楽音であり、さらにその楽音の音色・音量等は
引っ掻く際の弦の発音振動状態、鍵の戻る際の速度等に
より影響を受けて変化するものである。
しかしながら、(1)項に記載のものでは、押鍵情報
による楽音のエンベロープレベルおよび音色パラメータ
自体を変更するものであるために、押鍵状態時とは異な
った楽音を発生させることができず自由度が小さいとい
う問題点がある。
また、(2)項に記載のものでは、離鍵状態時に専用
楽音波形として単に波形メモリから楽音発生パラメータ
を読出すために、押鍵状態とは異なった楽音を発生させ
ることはできても、押鍵情報による離鍵状態時の楽音の
発音状態と離鍵情報に関連する特有の楽音の発音タッチ
レスポンスレベルとの間には何等関連がなく、リアルな
シミュレーションができないという問題点がある。
本発明は、このような問題点を解決する目的でなされ
たものである。
(課題を解決するための手段) 前述された目的を達成するために、本発明による電子
楽器の特徴は、第1図に示すように (a) 押鍵情報、離鍵情報に応じて所定の割当て規則
にもとづき任意的に割当てられる複数個の楽音発生チャ
ネル(1)、 (b) 前記離鍵情報により離鍵状態を検出する離鍵検
出手段(2)、 (c) この離鍵検出手段(2)による離鍵状態の検出
に応じて、この離鍵状態が検出された離鍵情報と同一鍵
情報の対応関係にある押鍵情報に対応する楽音を発生し
ている楽音発生チャネル(1)を検出し、該楽音発生チ
ャネル(1)に割当てられた楽音の離鍵状態時のエンベ
ロープレベルを検出するエンベロープレベル検出手段
(3)および (d) このエンベロープレベル検出手段(3)により
検出されたエンベロープレベルにもとづく発音タッチレ
スポンスレベルにより、前記離鍵状態が検出された離鍵
情報に関連する楽音を発音するように前記複数個の楽音
発生チャネル(1)のいずれかに割当て制御を行なう割
当制御手段(4) を具えることである。
(作 用) 離鍵検出手段(2)における離鍵情報による離鍵状態
の検出により、エンベロープ検出手段(3)がその離鍵
状態が検出される前記離鍵情報と同一鍵情報の対応関係
にある押鍵情報にもとづき楽音発生チャネル(1)に割
当てられた楽音の離鍵状態時のエンベロープレベルを検
出する。この検出されたエンベロープレベルにもとづく
発音タッチレスポンスレベルにより、割当制御手段
(4)が前記離鍵情報に関連する楽音を発生するように
楽音発生チャネル(1)に割当て制御を行なう。
(発明の効果) したがって、押鍵状態時とは異なった、離鍵情報に関
連する楽音を発音させることができて離鍵状態時の発音
発生の自由度が高いとともに、押鍵情報により離鍵状態
時の発音状態と離鍵情報に関連する楽音の発音タッチレ
スポンスレベルとは押鍵情報による発音の離鍵状態時の
エンベロープレベルを介して関連されるためにリアルな
シミュレーションができる。
(実施例) 次に、本発明による電子楽器の具体的実施例につい
て、図面を参照しつつ説明する。
第2図には、本発明が適用された電子楽器、言い換え
れば、離鍵情報によりその離鍵情報に関連する楽音をも
シミュレートすることができる電子鍵盤楽器が概略的に
示されている。この第2図において、発音される楽音の
音高を指定するための複数個の鍵より構成されている鍵
盤20に対する各鍵の押鍵または離鍵操作にもとづいて、
鍵操作検出回路22はいずれの鍵が鍵操作されているか、
さらには押鍵または離鍵状態にあるかを検出して、内蔵
されているバッファに鍵操作された鍵の音高を表わす音
高情報および押鍵・離鍵状態を表わす押鍵・離鍵情報を
蓄積する。これら蓄積された情報は、マイコン21の制御
のもとに、キーコードBKYC、キー状態フラグBKYSおよび
その蓄積期間において変化が生じた鍵数を示す変化キー
の総数KENのデータとしてバス23を介してマイコン21に
供給される。同様に、鍵操作にもとづく押鍵・離鍵の速
さ等の押離鍵タッチ強度等がタッチレスポンス検出回路
24に検出されてそのタッチレスポンス検出回路24に内蔵
されているバッファにタッチレスポンス情報として蓄積
され、これら蓄積された情報はマイコン21の制御のもと
に前述されたデータBKYC,BKYS等に対応するタッチレス
ポンスデータBKTDとしてバス23を介してマイコン21に供
給される。さらには、このマイコン21には、例えばハー
プシコード等の音色および発生される音量等を切替えも
しくは調節する操作子群25の操作状態が操作子検出回路
26に検出されて操作子データ群MNPhとして供給される。
また、前述されたキーコードBKYC、キー状態フラグBKYS
およびタッチレスポンスデータBKTDはキーデータBKYDを
構成している。
前記マイコン21は、所定プラグラムを実行する中央処
置装置(CPU)21Aと、このプログラムを記憶する読出し
専用メモリー(ROM)21Bと、このプログラムを実行する
に必要なワーキングメモリとして、また前述された操作
子データ群MNPh,キーデータBKYD等を記憶する割当てら
れる各種レジスタとしての書き込み可能メモリー(RA
M)21Cとより構成されている。そして、前述された操作
子データ群MNPh,キーデータBKYD等にもとづき前記プロ
グラムを実行することにより、本実施例においては鍵盤
20の鍵数より少ない16個の楽音発生チャネルを有する楽
音発生回路24を制御して、所定の割当てられた楽音発生
チャネルにより所望の楽音信号を生成し、増巾器28を介
してスピーカ29から楽音として発音させている。
次に、前述のように構成された本発明による電子楽器
の基本的動作について、第3図の基本プログラムのフロ
ーチャートにもとづき各ステップ枚に詳述する。
A 電源の投入により所定プログラムの実行を開始し
て、各種レジスタとして割当てられる等のマイコン21に
おけるRAM21Cの内容をクリヤするとともに、鍵操作検出
回路22、タッチレスポンス検出回路24、操作子検出回路
26および楽音発生回路27に対して初期設定を指令する。
B 操作子検出回路26から操作子データ群MNPhを読込
み、押鍵時の楽音発生に関するパラメータ群GTONm、離
鍵時の楽音発生に関するパラメータ群GTOFmに変換し、
この変換されたパラメータ群GTONm、GTOFmを所定のレジ
スタ群GTONmR、GTOFmRに書込む。これらレジスタ群GTON
mR、GTOFmRは夫々楽音発生回路27を構成する16個の楽音
発生チャネル夫々に対応して、言い換えればそれら各楽
音発生チャネルに対応されるエンベロープ波形生成チャ
ネル夫々に対応して設けられている。
C 鍵操作検出回路22からの前回の読込み時点以降にお
いてバッファに蓄積された音高情報および押鍵・離鍵情
報にもとづくキーコードBKYCと押鍵状態を“1"で示すキ
ー状態フラグBKYSと生起した時間順序にしたがって読込
むとともに、これら押鍵・離鍵情報にもとづき前回の読
込み時点以降において変化が生じた鍵数を示す変化キー
の総数KENを読込む。また、同様にタッチレスポンス検
出回路24から生起した時間順序にしたがってタッチレス
ポンスデータBKTDを読込む。これらキーコードBKYC,キ
ー状態フラグBKYSおよびタッチレスポンスデータ,BKTD
を前述したように互いに対応したキーデータBKYDに構成
して、レジスタBKYRの対応する領域に生起した時間順序
にしたがって書込む。
また、変化キーの総数KENを新たな処理待ちキーの数B
KENとしレジスタBKENRに書込む。
D レジスタ9BKENRに書込まれている処理待ちキーの数
BKENが“0"であるか否かによって押鍵または離鍵にもと
づく鍵操作の処理が終了したか否かを判断する。処理待
ちキーの数BKENRが“1"以上で鍵操作の処理が終了して
いない場合にはステップFに行く。
E ステップDにおける判断において処理待ちキーの数
BKENが“0"で鍵操作の処理が終了している場合には、各
エンベロープ波形生成チャネルにおいて、順次に次のよ
うに所定のエンベロープの処理を行なう。
I)ROM21Bに記憶されたエンベロープ波形の所定テーブ
ルを読出し、各楽音発生チャネルに対応する離鍵発音フ
ラグOFNTFをレジスタOFNTFRより読出し、離鍵発音フラ
グOFNTFが“0"を示して押鍵による発音ならばその楽音
発生チャネルに対応するレジスタGTONmRに書込まれてい
る押鍵時の楽音発生に関するパラメータ群GTONmを読出
し、さらには後述される同様に対応するレジスタKYCR,K
TDRに書込まれているキーコードKYC,タッチレスポンス
データKTDにもとづいて、所定時間当りのエンベロープ
レベルLEVの変化値、すなわちエンベロープの傾きを示
すレート群RTj(jはエンベロープのステップを示すエ
ンベロープステップ、RTjはエンベロープの増盛および
減衰に応じて正負の値をとる)、およびエンベロープの
傾きの変化点のエンベロープレベルLEVであるブレーク
ポイント群LBPjを演算生成する。
II)離鍵発音フラグOFNTFが“1"を示して離鍵による発
音ならばその楽音発生チャネルに対応するレジスタGTOF
mRに書込まれている離鍵時の楽音発生に関するパラメー
タ群GTOFmを読出し、I)と同様にして離鍵時の楽音発
生に関するレート群RTj、ブレークポイント群LBPjを演
算生成する。
III)算出された所定のレート群RTjおよびブレークポイ
ント群LBPjにもとづきエンベロープレベルLEVを演算,
言い換えればエンベロープ波形を演算する。
(このエンベロープレベルLEVの演算は、算出された
レート群RTjのうちの所定のレートRTn(nは所定のエン
ベローステップであり、レジスタnRに書込まれてい
る。)をエンベロープレベルLEVに累算し、このエンベ
ロープレベルLEVが同様に算出されたブレークポイント
群LBPjのうちのエンベローステップnに対応するブレー
クポイントLBPnに到達したならば、レートRTnに代え
て、次のエンベローステップn+1に対応するレートRT
n+1をエンベロープレベルLEVに累算する等を繰り返す
ことによって行なう。) IV)前項のようにして生成されるエンベロープ波形にお
いて、いわゆるADSR表現のアタック部Aを終了(アタッ
ク部Aの終了に対応するブレークポイントLBPatにエン
ベロールレベルLEVが到達したか否かによって判断)す
るとアタック終了フラグEV−ATが書込まれるレジスタEV
−ATRをクリアし、リリース部Rを終了(リリース部R
の終了に対応するブレークポイントLBPendにエンベロー
プレベルLEVが到達したか否かによって判断)するとエ
ンベロープ終了フラグEV−ENDが書込まれるレジスタEV
−ENDRをクリアする。このレジスタEV−ENDRのクリアに
より対応する楽音発生チャネルが開放される。
(これらレート群RTj、ブレークポイント群LBPj、エン
ベロープレベルLEV、エンベロープステップn、各種フ
ラグEV−AT、EV−ENDは、エンベロープ波形生成チャネ
ル毎に対応して設定される。したがって、これらデータ
を書込みをおよび/または読出すレジスタ群RTjR、LBPj
R、LEVR、nR、EV−ATR、EV−ENDRも各エンベロープ波形
生成チャネル毎に設けられている。そして、これらレジ
スタ群RTjR、LBPjR、LEVR、nR、EV−ATR、EV−ENDRは各
エンベロープ波形生成チャネル毎に一群を構成し、一群
として取り扱われる。) レジスタRKOFRに書込まれる離鍵エンベロープの処理
中フラグRKOFが“1"に設定されて後述される離鍵の処理
(ステップH)が開始される場合には、対応するレジス
タEV−ATRに書込まれているアタック終了フラグEV−AT
がアタック部Aの終了“0"を示した後において、レジス
タRKOFRをクリアしてエンベロープ波形を所定の離鍵エ
ンベロープに変更する。離鍵エンベロープの生成方法は
前述した生成方法に準じている。
エンベロープ処理後はステップBに戻る。
F ステップDにおける判断において鍵操作の処理が終
了していない場合には、レジスタBKYRに書込まれている
キーデータBKYDのうちの最も古いキーデータBKYDを読出
して(先入先出法)、このキーデータBKYDに含まれるキ
ー状態フラグBKYSにより読出されたキーデータBKYDに対
応する鍵が押鍵状態であるか否かを判断する。キー状態
フラグBKYSが“0"を示して押鍵状態にない離鍵状態の場
合にはステップHに行く。
G ステップFの判断においてキー状態フラグBKYSが
“1"を示して押鍵状態にある場合には、レジスタBKENR
に書込まれている処理待ちキーの数BKENから“1"を減算
して、この減算後の数を新たな処理待ちキーの数BKENと
してレジスタBKENRに書込む。さらに以下のように楽音
割当ての処理を行ないステップDに戻る。
(楽音の割当ては、各楽音発生チャネル夫々に対応させ
て設けられている楽音割当チャネル毎に、設定されるキ
ーコードKYC、タッチレスポンスデータKTDおよびピッチ
データFQYのうち、まずキーコードKYCおよびタッチレス
ポンスデータKTDに対するレジスタKYCR、KTDR夫々にレ
ジスタBKYRから読出される所定のキーデータBKYDのキー
コードBKYCおよびタッチレスポンスデータBKTDをキーデ
ータKYDのキーコードKYCおよびタッチレスポンスデータ
KTDとして書込み、次にレジスタFQYRへ対応するレジス
タGTONmRに書込まれている押鍵時の楽音発生に関するパ
ラメータ群GTONmとレジスタKYCRに書込まれているキー
コードKYCとにより演算生成されたピッチデータFQYを書
込み、さらにエンベロープレベルLEVが書込まれるレジ
スタLEVRをクリアし、前述したレジスタ群RTjR、LBPjR
にレート群RTjおよびブレイクポイント群LBTjを書込
み、各種フラグのレジスタEV−ATR,EV−ENDRに“1"を書
込み、レジスタRKOFR、OFNTFRをクリアすることで行な
われる。) 楽音発生チャネルへの割当ては、次のように行なう。
I)各エンベローブ波形生成チャネルのレジスタEV−EN
DRに書込まれているエンベロープ終了フラグEV−ENDよ
り発音を終了し開放されている楽音発生チャネルを検出
して前述のようにして割当てて発音の開始を指示してス
テップDに戻る。
II)開放されている楽音発生チャネルが検出されなかっ
た場合には、各エンベロープ波形生成チャネルのレジス
タLEVRに書込まれているエンベロープレベルLEVおよび
アタック終了フラグEV−ATにもとづき発音中でアタック
部Aを終了してエンベロープレベルLEVの最も小さい楽
音発生チャネルを検出する。そして、前述のようにして
割当てて発音の開始を指示し、ステップDに戻る。な
お、この場合にはレジスタLEVRをリセットして発音を停
止する処理を行なったが、急速減衰処理を施すのが望ま
しい。
H ステップFの判断においてキー状態フラグBKYSが
“0"を示して押鍵状態にない離鍵状態の場合には、レジ
スタBKENRに書込まれている処理待ちキーの数BKENから
“1"を減算して、この減算後の数を新たな処理待ちキー
の数BKENとしてレジスタBKENRに書込む。さらに、無検
出フラグNODTが書込まれるレジスタNODTRをクリアして
初期設定する。
レジスタBKYRに書込まれているキーデータBKYDに含ま
れているキーコードBKYCにより、各楽音割当チャネルン
におけるレジスタKYCR,OFNTFRに夫々に書込まれている
キーコードKYCおよび離鍵発音フラグOFNTFにおいてキー
コードBKYC,KYCが同じで、離鍵発音フラグOFNTFが“0"
を示してその楽音発生チャネルが押鍵時に割当てられた
楽音を発生している楽音発生チャネルを検出するととも
に、そのチャネル番号をレジスタCFCHRに離鍵チャネル
番号OFCHとして書込み、レジスタRKOFRに離鍵エンベロ
ープ処理中の“1"を書込んで、離鍵処理の開始を指示す
る。
前述のような楽音発生チャネルが検出されない場合に
は、レジスタNODTRに無検出フラグNODT“1"を書込む。
I タッチレスポンスデータの演算ルーチン。
詳細は第4図に示されているタッチレスポンスデータ
の演算ルーチンのフローチャートにより後述する。
J 離鍵された鍵のキーコードBKYC(このキーコードBK
YCは押鍵時と同じ)と、後述するようにステップIにお
いて離鍵時のタッチレスポンスデータKTDおよびエンベ
ロープレベルLEVを用いて演算生成された発音タッチレ
スポンスデータNBKTDと、対応するレジスタGTOFmRに書
込まれている離鍵時の楽音発生に関するパラメータ群GT
OFmを用いて演算生成されたピッチデータFQYとを、各楽
音割当チャネル毎に設定される新たなキーコードKYC、
タッチレスポンスデータKTDおよびピッチデータFQYとし
て、前述したステップGと同様にして楽音割当て処理を
行なう。この際、レジスタOFNTFRに離鍵発音フラグ“1"
を書込む。ステップJを終了するとステップDに戻る。
次に、タッチレスポンスデータの演算ルーチン(ステ
ップI)について、第4図を参照しつつステッ毎に詳述
する。
I−1 レジスタOFCHRに書込まれている離鍵チャネル
番号OFCHに対応する楽音発生チャネルのエンベロープレ
ベルLEVを読込むとともに、レジスタOPLVRに値OPLVとし
て書込む。なお、無検出フラグNODTが“1"の場合は該当
する楽音発生チャネルがないことを示しているので、エ
ンベロープレベルLEVを“0"とみなして、すなわち値OPL
Vを“0"としてレジスタOPLVRに書込む。
I−2 前記値OPLVを、第5図の変換曲線によって離鍵
に関連する楽音の加算タッチレスポンスデータAD−KTD
に変換する。
また、この時ランダム関数RND(i)(iは任意の数
でRND(i)の値は−1≦RND(i)≦1のうち任意の値
を不規則的にとるようなもので一般的なもので良い)を
発生させ、変換した加算タッチレスポンスデータAD−KT
Dの代わりに、この関数値を用いて次式のようにさらに
変換して、加算タッチレスポンスデータAD−KTDに対し
て10%程度のばらつきを付与したAD−KRD′を用いても
良い。
AD−KTD′=AD−KTD×(1+RND(i)×0.1) I−3 レジスタBKYRの対応する領域から離鍵時のタッ
チレスポンスデータBKTDを読出すとともに、第6図に示
されている変換曲線aによって離鍵に関連する楽音の変
換タッチレスポンスデータCV−KTDに変換する。
I−4 発音タッチレスポンスレベルを示す発音タッチ
レスポンスデータNBKTDを、次式により演算生成する。
NBKTD=AD−KTD+CV−KTD タッチレスポンスデータの演算ルーチンを終了すると
ステップJに行く。
I−1乃至I−4のステップは特にハープシコード等
の楽音のシミュレーションに有効である。ハープシコー
ドは離鍵次に弦を再度引っ掻くことによって生ずる音が
特徴であるが、この引っ掻き音は離鍵直前の弦振動の状
態と離鍵タッチレスポンスレベルとの両方に影響される
と考えられる。
言い換えれば、離鍵直前にまだ大きな音で発音してい
る大きな弦振動の状態で再度引っ掻こうとすれば、弦を
引っ掻く爪(プレクトラム)が弦によって強くはじかれ
るために、弦音とともに爪がはじかれる音が大きく発音
されるようになる。逆に、押鍵中に既に発音が減衰して
殆んどが振動していない状態で再度引っ掻かれた時に
は、爪が弦にはじかれる音は小さく、弦音だけの小さな
音が発音されることになる。さらに、弦の動きと爪の動
きとが同方向か逆方向か等によって発音する楽音には、
ばらつきが生じる。これらばらつきは、ランダム関数に
より近似することができる。また離鍵速度が大きけれ
ば、言い換えれば、離鍵タッチレスポンスレベルが大き
ければ、爪が強く引っ掻くために大きな楽音が発音され
る。しかし、どんなにゆっくり離鍵しても、言い換えれ
ばどんなに離鍵タッチレスポンスレベルが小さくとも、
爪がたわんで弦をはじくためにある一定のレベルの音が
発音される。さらに、押鍵中に弦振動が完全に止った状
態、すなわち完全に減衰しきった状態で離鍵しても同様
にある一定のレベルの音が発音される。前述の第6図に
示されている変換曲線aはそのような特性に対応するも
のである。
これらの特性をシミュレートするために、離鍵した鍵
に対応する楽音のエンベロープレベルLEVを検出して、
第5図に示されている変換曲線により加算タッチレスポ
ンスデータAD−KTDを得る。この加算タッチレスポンス
データAD−KTDは、離鍵に関する楽音の発音レベル、言
い換えれば発音タッチレスポンスレベルを示す発音タッ
チレスポンスデータのうち、押鍵次の楽音のエンベロー
プレベルの影響を表わす部分である。次に、離鍵次のタ
ッチレスポンスデータBKTDを第6図に示されている変換
曲線aによって変換タッチレスポンスデータCD−KTDに
変換する。この変換タッチレスポンスデータCV−KTD
は、離鍵に関する楽音の発音タッチレスポンスレベルを
示す発音タッチレスポンスデータのうち、離鍵時のタッ
チレスポンスの影響を表わす部分である。ここで、離鍵
時のタッチレスポンスデータが“0"であっても、所定値
CV−KTD2が得られるのは、前述した理由による。そし
て、加算タッチレスポンスデータAD−KTDと変換タッチ
レスポンスデータCV−KTDとの両方の影響を加味して、
発音タッチッレスポンスデータNBKTDが得られる。この
発音タッチレスポンスデータNBKTDによって離鍵に関す
る楽音を発音することにより、ハープシコード等の楽音
をうまくシミュレートできる。
なお、第8図は本実施例による楽音の発音のエンベロ
ープを示す波形図であり、離鍵時の検出エンベロープレ
ベルLEV1を第5図の変換曲線によってAD−KTD1に変換
し、離鍵時のタッチレスポンスデータBKTD1を第6図の
変換曲線aによってCV−KTD1に変換し、これらAD−KTD1
とCV−KTD1Kとを加算したNBKTD1を離鍵に関連する楽音
のタッチレスポンスデータとして発音した場合である。
本実施例では、発音タッチレスポンスレベルNBKTDの
演算生成だけを行なったが、例えば検出されたエンベロ
ープレベルLEVに応じて離鍵時の発音発生パラメータGTO
Fmをさらに演算し直すことによって検出されたエンベロ
ープレベルLEVに応じて離鍵時の発音の音色等を変化さ
せることもできる。
以上のタッチレスポンスデータの演算ルーチンは、要
するに離鍵時に離鍵に対応する押鍵の楽音のエンベロー
レベルLEVと離鍵時のタッチレスポンスデータBKTDとか
ら演算生成された発音タッチレスポンスデータNBKTDで
離鍵に関連する楽音を発音させるための演算を行なうル
ーチンである。
−変形例− 前記実施例においては、離鍵時のタッチレスポンスレ
ベルを検出していたが、離鍵時のタッチレスポンスレベ
ルを検出せずに、次に述べるようにより簡単にハープシ
コード等の楽音をシミュレートするとができる。
第6図において示されるように、変換曲線aは離鍵時
のタッチレスポンスデータBKTDに対応する変換タッチレ
スポンスデータCV−KTDの変化が大きくないために、変
換曲線aの変換直線bによって近似することができる。
この場合、常に、 CV−KTD=CV−KTD2 であるために、結局変換直線bによる変換は不要にな
る。
したがって、前記実施例における第5図に示されてい
るエンベロープレベルLEVの変換曲線を、この変換曲線
に前記定数である変換タッチレスポンスデータCV−KTD2
を加算した第7図に示されている変換曲線に変えること
により、エベローブレベルLEVから発音タッチレスポン
スデータNBKTDが直接得られることになる。したがっ
て、ステップI−3,I−4は省略される。このようにし
て、離鍵時のタッチレスポンスレベルによらずに、より
簡単にハープシコード等の楽音をシミュレートすること
もできる。
なお、変形例を含む実施例においては、タッチレスポ
ンスデータはエンベロープレベルの変化、言い換えれば
楽音の音量変化に反映されてはいるが、音量変化のみな
らず音色変化に反映させても良い。
また、実施例等中に用いられている全てのレジスタは
前述されたようにマイコン21のRAM21Cに仮想的に割当て
られた領域によって設けられている。
なお、変形例を含む実施例では、鍵盤を有する電子楽
器において本発明が適用されているが、鍵盤を有せず、
いわゆるMIDI(Musical Instrument Digital Interfac
e)等によって押鍵情報・離鍵情報受入れて楽音を発生
する音弦装置においても本発明を適用できることは明ら
かである。この場合に、押鍵情報・離鍵情報を発生する
手段としては、鍵盤装置のみならずシーケンサ等の自動
演奏装置あるいは自動伴奏装置等であっても良い。
【図面の簡単な説明】
第1図は特許請求の範囲に記載した本発明の構成に対応
するブロック図であるとともに、 第2図乃至第8図は本発明による電子楽器の実施例を説
明するための図面であって、 第2図は概略図、 第3図および第4図は夫々マイコンで実行されるプログ
ラムの基本ルーチンおよびタッチレスポンスデータの演
算ルーチンのフローチャート図、 第5図は本実施例のステップI−2に関するエンベロー
プレベル−加算タッチレスポンスデータ変換曲線図、 第6図は本実施例のステップI−3に関する離鍵時のタ
ッチレスポンスデータ−変換タッチレスポンスデータ変
換曲線図、 第7図は変形例のステップI−2に関するエンベロープ
レベル−発音タッチレスポンスデータ変換曲線図、 第8図は第3図および第4図のフローチャートにもとづ
いて処理された本実施例による楽音の発音のエンベロー
プを示す波形図である。 20……鍵盤、21……マイコン 21A……中央処理装置 21B……読出し専用メモリー 21C……書込み可能メモリー 22……鍵操作検出回路 23……バス 24……タッチレスポンス検出回路 25……操作子群、26……操作子検出回路 27……楽音発生回路、28……増巾器 29……スピーカ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)押鍵情報、離鍵情報に応じて所定の
    割当て規則にもとづき任意的に割当てられる複数個の楽
    音発生チャネル、 (b)前記離鍵情報により離鍵状態を検出する離鍵検出
    手段、 (c)この離鍵検出手段による離鍵状態の検出に応じ
    て、この離鍵状態が検出された離鍵情報と同一鍵情報の
    対応関係にある押鍵情報に対応する楽音を発生している
    楽音発生チャネルを検出し、該楽音発生チャネルに割当
    てられた楽音の離鍵状態時のエンベロープレベルを検出
    するエンベローブレベル検出手段および、 (d)このエンベロープレベル検出手段により検出され
    た検出エンベロープレベルにもとづく発音タッチレスポ
    ンスレベルにより、前記離鍵状態が検出された離鍵情報
    に関連する楽音を発音するように前記複数個の楽音発生
    チャネルのいずれかに割当て制御を行なう割当制御手段 を具えることを特徴とする電子楽器。
  2. 【請求項2】前記押鍵情報にもとづき楽音発生チャネル
    に割当てられた楽音が離鍵状態時にその楽音発生チャネ
    ルに存在しない場合には、前記エンベロープレベル検出
    手段により検出されるエンベロープレベルは“0"である
    とすることを特徴とする請求項1に記載の電子楽器。
  3. 【請求項3】前記エンベロープレベル検出手段により検
    出されるエンベロープレベルが“0"である場合でも、前
    記割当制御手段は所定の発音タッチレスポンスレベルに
    より前記離鍵情報に関連する楽音を発音するように前記
    複数個の楽音発生チャネルのいずれかに割当て制御を行
    なうことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    電子楽器。
  4. 【請求項4】前記割当制御手段は、前記エンベロープレ
    ベル検出手段により検出されるエンベロープレベルにも
    とづき、さらにランダムな値を付加した発音タッチレス
    ポンスレベルにより、前記離鍵情報に関連する楽音を発
    音するように前記複数個の楽音発生チャネルのいずれか
    に割当て制御を行なうことを特徴とする請求項3に記載
    の電子楽器。
  5. 【請求項5】前記離鍵検出手段は、離鍵状態時のタッチ
    レスポンスレベルを検出する離鍵タッチ検出手段を含
    み、発音タッチレスポンスレベルは、前記エンベロープ
    レベル検出手段により検出されたエンベロープレベルに
    前記離鍵タッチ検出手段により検出された離鍵状態時の
    タッチレスポンスレベルが付加されて演算生成されるこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の
    電子楽器。
  6. 【請求項6】前記発音タッチレスポンスレベルにより、
    前記離鍵情報に関連する楽音の少なくとも音量または音
    色を制御することを特徴とする請求項1乃至5のうちい
    ずれかに記載の電子楽器。
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