JP2524996Y2 - 開閉体の自動開閉装置 - Google Patents

開閉体の自動開閉装置

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JP2524996Y2
JP2524996Y2 JP1991024652U JP2465291U JP2524996Y2 JP 2524996 Y2 JP2524996 Y2 JP 2524996Y2 JP 1991024652 U JP1991024652 U JP 1991024652U JP 2465291 U JP2465291 U JP 2465291U JP 2524996 Y2 JP2524996 Y2 JP 2524996Y2
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宗七 高良
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車におけるスライ
ドドア、スイングドア、スライド式窓、スライディング
ルーフ等の開閉体を自動的に開閉させる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のスライドドアを自動的に開閉さ
せる装置として、出願人は、例えば、特願平1-105963号
(特開平2-286447号公報)、実願平1-58087号(実開平2-14
9084号公報)、実願平1-59120号(実開平2-150377号公報)
等の特許出願及び実用新案登録出願をしている。
【0003】これらの装置は、車体の下部に設けた巻取
りドラムを、モータにより正逆回転させるようにすると
ともに、巻取りドラムに両端末を互いに逆向きに巻回し
たワイヤ又はベルトの一部を、スライドドアの移動軌跡
に沿って回走するように配設し、かつワイヤ等の一部を
スライドドアに止着して、ワイヤを回走させることによ
り、スライドドアを前後に移動させるようにしたドア移
動装置と、スライドドアがハーフラッチ位置まで閉じた
とき、ドアロックのラッチを、モータの駆動力により、
強制的に回動させることにより、ドアをハーフラッチ位
置からフルラッチ位置まで強力に閉め込むようにしたク
ロージャとを備えている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上述のような従来の装
置においては、車両が登り坂又は下り坂で停車した状態
で、スライドドアを自動的に開閉させる場合に、登り坂
でドアを前方に閉じるとき、及び下り坂でドアを後方に
開くときに、ドアの自重がドア移動装置に負荷となって
掛り、そのときのドアの移動速度が平地での場合より遅
くなったり、傾斜が急な場合は、ドアが移動不能となっ
たりするおそれがある。また、上記と逆の場合、すなわ
ち、下り坂でドアを前方に閉じるとき、及び登り坂でド
アを後方に開くときは、ドアの自重がドアの移動を助長
するように作用し、そのときのドアの移動速度が平地で
の場合より速くなり、安全性の上で好ましくなくなる等
の問題点がある。
【0005】本考案は、従来の技術が有する上述のよう
な問題点に鑑み、登り坂や下り坂等の傾斜地での停車時
においても、開閉体を平地の場合とほぼ同様の速度で確
実に開閉しうるようにした開閉体の自動開閉装置を提供
することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案は、車体に前後方向に移動可能として設けた開
閉体を、車体に設けた電動式の駆動手段により前後に移
動させるようにした開閉体の自動開閉装置において、車
体に、車体の前下り及び後下りを検知する角度センサを
設け、かつ前記駆動手段への給電回路中に、駆動手段が
開閉体を前方へ駆動する際に、車体前下り時には、前下
り角度の検知量が大であればあるほど、駆動手段に供給
する電力を漸次小とするとともに、車体後下り時には、
後下り角度の検知量が大であればあるほど、駆動手段に
供給する電力を漸次大とする第1可変抵抗器と駆動手
段が開閉体を後方へ駆動する際に、車体前下り時には、
前下り角度の検知量が大であればあるほど、駆動手段に
供給する電力を漸次大とするとともに車体後下り時に
は、後下り角度の検知量が大であればあるほど、駆動手
段に供給する電力を漸次小とする第2可変抵抗器とを備
える給電制御回路を設ける。
【0007】
【作用】車両が登り坂で停車しているときは、角度セン
サは車体の後下り状態を検知し、この状態で開閉体を前
方に移動させるときは、給電制御回路により、駆動手段
に平常時より大きい電力が供給され、また、開閉体を後
方に移動させるときは、給電制御回路により、駆動手段
に平常時より小さい電力が供給される。また、車両が下
り坂で停車しているときは、角度センサは車体の前下り
状態を検知し、この状態で開閉体を前方に移動させると
きは、給電制御回路により、駆動手段に平常時より小さ
い電力が供給され、また、開閉体を後方に移動させると
きは、給電制御回路により、駆動手段に平常時より大き
い電力が供給される。駆動手段に供給される電力が、上
記のように調整されることにより、開閉体の自重による
影響が打ち消され、開閉体は、平地停車時のときとほぼ
同様の速度で安全確実に開閉される。
【0008】
【実施例】以下、本考案を、自動車のスライドドアの自
動開閉装置に適用した一実施例を、添付図面に基づいて
説明する。
【0009】図1において、(11)は自動車の車体、(12)
は、適宜の案内手段(図示略)により、車体(11)の側面よ
り外側方に若干平行移動した後、車体(11)の側面と平行
に後方に開き、かつその逆方向に閉じるようにした開閉
体の一つであるスライドドア(以下単にドアという)であ
る。
【0010】車体(11)のフロア部下面には、ドア(12)を
全閉位置から全開位置まで、及びその逆方向に強制的に
開閉移動させるドア移動装置(A)が設けられている。こ
のドア移動装置(A)は、大部分が実開昭59-121406号公
報に開示されている公知のものと同一であり、その主要
な構成について簡単に説明すると、ドア(12)の前下部内
面に固着されたブラケット(13)に中間部が止着され、か
つ一部がドア(12)の移動軌跡と平行に往復回走するよう
にしたワイヤ(14)の両端末を、巻取りドラム(15)に巻着
し、この巻取りドラム(15)を、モータ(16)により、減速
装置(17)を介して正逆回転させることにより、ワイヤ(1
4)を往復回走させて、ドア(12)を上述のように開閉させ
ることができるようになっている。
【0011】なお、この実施例においては、減速装置(1
7)を、モータ(16)の回転軸(16a)に固嵌したプーリ(16b)
と、出力ギヤ(17a)に噛合する中間ギヤ(17b)と一体に回
転するようにしたプーリ(17c)とのまわりに、歯付きベ
ルト(17d)を掛け回すことにより、モータ(16)の回転力
を、安定して、しかも確実に出力ギヤ(17a)に伝達する
ことができ、かつ平歯車のみからなる減速装置の場合よ
り騒音を少なくできるようにしてある。また、出力ギヤ
(17a)と巻取りドラム(15)との間には、モータ(16)の作
動時のみ出力ギヤ(17a)と巻取りドラム(15)とを結合さ
せる電磁クラッチ(図示略)を設けてある。
【0012】ドア移動装置(A)は、車体(11)に設けら
れ、かつドア(12)が全閉位置まで閉じたとき、ドア(12)
の前端面に当接して開くようにした常閉の全閉スイッチ
(18)と、車体(11)に設けられ、かつドア(12)が全開位置
まで開いたとき、ドア(12)のブラケット(13)の後端に当
接して閉じるようにした常開の全開スイッチ(19)とを備
えている。
【0013】車体(11)には、ドア(12)が、後述するハー
フラッチ位置よりわずかに開いた位置で、かつドア(12)
の前端と車体の間に手を挿入できない程度の予め定めた
給電開始位置を閉じる方向に通過するときだけ、ブラケ
ット(13)に当接して瞬間的に閉じるようにした給電開始
スイッチ(20)が設けられている。
【0014】(B)は、車体(11)の運転席近傍もしくはド
ア(12)により開閉される出入口近傍又はその両方に設け
られた操作装置で、シーソー式の押しボタン(21)を、中
立位置から開扉側及び閉扉側に押すことにより、図2に
示すように、可動接点を共通とした開扉操作スイッチ(2
2)と閉扉操作スイッチ(23)とを選択的に閉じることがで
きるようになっている。
【0015】(50)は、車体(11)の適所に設けられ、車体
(11)の前下り及び後下りを検知する角度センサで、円形
のケース(51)内に内蔵した第1可変抵抗器(52)と第2可
変抵抗器(53)(図2参照)の各可動接触子(図示略)を、ケ
ース(51)を貫通する水平な軸(54)に固着し、ケース(51)
外に突出する軸(54)の端部に、下端に重錘(55)を設けた
上下方向を向くアーム(56)の上端を固嵌したものよりな
っている。
【0016】車体(11)が前下りに傾斜すると、角度セン
サ(50)のケース(51)も同様に傾斜し、それに対してアー
ム(56)は、重錘(55)の重力により常時垂直に維持される
ので、ケース(51)に対しては、図1の時計方向に相対的
に回動し、一方の可変抵抗器(52)の抵抗値を漸次増大
し、かつ他方の可変抵抗器(53)の抵抗値を漸次減少させ
る。また、車体(11)が後下りに傾斜すると、角度センサ
(50)のケース(51)も同様に傾斜し、それに対してアーム
(56)は、重錘(55)の重力により常時垂直に維持されるの
で、ケース(51)に対しては、図1の反時計方向に相対的
に回動し、一方の可変抵抗器(52)の抵抗値を漸次減少
し、かつ他方の可変抵抗器(53)の抵抗値を漸次増大させ
る。
【0017】(24)は、電源としてのバッテリである。
(C)は、ドア(12)の前端面と対向する車体(11)の対向面
と、ドア(12)の前端面とに出没自在に設けられたそれぞ
れ1対ずつのコネクタ素子である接触子(25a)(25b)(26a)
(26b)を備え、ドア(12)が上記給電開始位置とほぼ同一
位置から全閉位置までの間にあるとき、互いに対向する
接触子(25a)と(26a)、(25b)と(26b)同士が接触して、車
体(11)からドア(12)への給電を可能にする給電コネクタ
である。この給電コネクタ(C)における車体(11)側の接
触子(25a)(25b)、及び上述した車体(11)側のその他の電
気素子、例えばドア移動装置(A)におけるモータ(16)、
全閉スイッチ(18)、全開スイッチ(19)、操作装置(B)、
給電開始スイッチ(20)、バッテリ(24)、角度センサ(50)
は、適宜の配線コード(39)(一部図示略)を介して、車体
側制御装置(40)に接続されている。
【0018】ドア(12)内には、ドア(12)が、ドアロック
(27)内におけるラッチ(図示略)と車体(11)側に固着され
たストライカ(図示略)とが辛うじて係合する、いわゆる
半ドア状態であるハーフラッチ位置まで閉じたとき、上
記ラッチを強制的に回動させることにより、ドア(12)を
全閉位置まで閉じさせるようにしたクロージャ(D)と、
ドアロック(27)におけるオープンレバー(28)に連係さ
れ、このオープンレバーを解除方向に回動させることに
より、ラッチの拘束を解いて、ドア(12)を開くことがで
きるようにするソレノイド駆動−ばね復帰型の公知のア
クチュエータ(E)とが設けられている。
【0019】クロージャ(D)は、特開平2-70876号公報
に開示されているものと同一のものであり、その主要な
構成について簡単に説明すると、このクロージャ(D)
は、モータ(29)を正転させることにより、減速器(30)及
びその出力軸に固嵌されたピニオン(31)を介して、該ピ
ニオン(31)に噛合するセクターギヤ(32)を、図1におけ
る反時計方向に回動させ、このセクターギヤ(32)の回動
により、ケーブル(33)をもってセクターギヤ(32)と連係
されたクローズレバー(34)を所要方向に回動させ、かつ
このクローズレバー(34)の回動により、ドアロック(27)
におけるラッチより上方に延出する腕部(35)を回動させ
て、ラッチをストライカと完全に噛合するフルラッチ位
置まで回動させ、もって、ドア(12)をハーフラッチ位置
から全閉位置まで強制的に閉じることができるようにな
っている。
【0020】モータ(29)を逆転させると、セクターギヤ
(32)及びクローズレバー(34)は原位置に復帰回動させら
れ、クローズレバー(34)は、ラッチの腕部(35)の回動の
妨げとならない位置で停止する。
【0021】(36)は、ドアロック(27)に設けられたハー
フラッチ検知スイッチで、ドア(12)がハーフラッチ位置
に達したときのラッチへのストライカの衝突により、オ
ープンレバー(28)が解除方向に若干回動させられ、その
ときのオープンレバー(28)の回動により閉じられるよう
になっている。(37)は、フルラッチ検知スイッチで、ク
ローズレバー(34)がラッチをフルラッチ位置まで回動さ
せたとき、クローズレバー(34)に当接して閉じられるよ
うになっている。
【0022】(38)は、セクターギヤ(32)が原位置に復帰
したことを検知する復帰確認スイッチで、セクターギヤ
(32)が原位置に停止しているときは、セクターギヤ(32)
に当接して開いており、セクターギヤ(32)が原位置から
離れることにより、セクターギヤ(32)から離れて閉じる
ようになっている。
【0023】クロージャ(D)におけるモータ(29)、ハー
フラッチ検知スイッチ(36)、フルラッチ検知スイッチ(3
7)、復帰確認スイッチ(38)、アクチュエータ(E)及び給
電コネクタ(C)におけるドア(12)側の接触子(26a)(26b)
は、適宜の配線コード(39)を介して、ドア側制御装置(4
1)に接続されている。
【0024】図2は、自動ドア開閉装置用の制御装置の
電気回路を示す。この制御装置(42)は、給電コネクタ
(C)を境とする図面上の下半部の車体側制御装置(40)
と、同じく上半部のドア側制御装置(41)とからなってい
る。
【0025】車体側制御装置(40)には、ドア移動装置
(A)を制御するドア移動制御装置(A1)と、操作装置(B)
における開扉操作スイッチ(22)を閉じたときと、閉扉操
作スイッチ(23)を閉じたときとで、給電コネクタ(C)の
車体側の接触子(25a)(25b)に給電する極性を互いに反転
させる極性反転装置(F)と、ドア(12)の閉止作動時にお
ける給電時間をタイマー(T)により制御するタイマー制
御装置(G)とが設けられている。
【0026】ドア側制御装置(41)には、クロージャ(D)
を制御するクロージャ制御装置(D1)と、アクチュエータ
(E)を制御するアクチュエータ制御装置(E1)とが設けら
れている。
【0027】図2において、図1におけるのと同一の符
号は、上述したのと同一の部材を電気的に表示したもの
である。(R0)(R1)・・・(R7)はリレー、(R0-1)(R1-1)・・・(R
7-2)はそれらの接点、(T1)は、タイマー(T)の時限接
点、(43)は、接点(R0-1)と接点(R4-2)との直列回路に予
め定めたモータ(29)の作動電流程度の電流が流れたこと
を検知し、タイマー(T)をリセットする電流検知器で、
これがクロージャ(D)の作動を検知する検知手段となっ
ている。その他の記号は、アンドゲート、オアゲート、
インバータ等を論理記号で、またダイオードを電気記号
で表わしたものである。各電気素子の結線関係は、図2
に示すとおりであり、それについての詳細な説明は省略
する。
【0028】図2に示す回路構成においては、リレー(R
6)に接続されたアンドゲートと、このアンドゲートの一
方の入力端子と電流検知器(43)との間に接続されたイン
バータとにより、電流検知器(43)がモータ(29)の通電電
流を検知したとき、すなわちクロージャ(D)が作動した
ことを検知したとき、リレー(R6)を消勢して、ドア移動
装置(A)におけるモータ(16)への逆転方向への通電を停
止させる停止制御手段(44)が形成されている。
【0029】ドア移動制御装置(A1)におけるモータ(16)
への給電回路(57)における接点(R6-1)とバッテリ(24)の
プラス極との間には、角度センサ(50)における一方の可
変抵抗器(52)の抵抗値が大となることにより、すなわち
車体(11)が前下りとなることにより、モータ(16)への給
電電圧を小とする給電制御回路をなす電圧降下回路(58)
が設けられている。
【0030】また、給電回路(57)における接点(R7-1)と
バッテリ(24)のプラス極との間には、角度センサ(50)に
おける他方の可変抵抗器(53)の抵抗値が大となることに
より、すなわち車体(11)が前下りとなることにより、モ
ータ(16)への給電電圧を小とする給電制御回路をなす電
圧降下回路(59)が設けられている。
【0031】次に、図2に基づいて、実施例の作用につ
いて説明する。ドア(12)が全閉位置まで閉じており、か
つ操作装置(B)が中立位置に停止しているときは、全閉
スイッチ(18)は開き、フルラッチ検知スイッチ(37)のみ
が閉じ、その他の各スイッチ及び接点は、図示のよう
に、それぞれ常開のものは開き、常閉のものは閉じ、リ
レーはすべて消勢されている。
【0032】この状態で、操作装置(B)における開扉操
作スイッチ(22)を閉じると、リレー(R4)(R5)が同時に付
勢され、その常開接点(R4-2)(R5-1)が閉じ、常閉接点(R
4-1)(R5-2)が開き、給電コネクタ(C)には、車体側の接
触子(25a)がマイナス、同じく接触子(25b)がプラスとな
るように給電される。このとき、接触子(25a)と(26a)、
及び(25b)と(26b)はそれぞれ接触しているので、ドア(1
2)側に給電され、接触子(25b)−リレー(R1)−ダイオー
ド−接触子(25a)の回路に通電されて、リレー(R1)が付
勢される。すると、その接点(R1-1)が閉じて、アクチュ
エータ(E)が作動させられるとともに、接点(R1-2)が開
いて、クロージャ制御装置(D1)への給電が遮断される。
アクチュエータ(E)が作動させられると、ドアロック(2
7)のオープンレバー(28)が解除方向に回動させられて、
ロック解除され、ドア(12)は、ドアシールの反発力等に
よりわずかだけ開かれる。すると、全閉スイッチ(18)が
閉じ、リレー(R7)が付勢される。
【0033】リレー(R7)が付勢されると、その接点(R7-
1)が閉じ、接点(R7-2)が開き、接点(R7-1)−モータ(16)
−接点(R6-2)の回路が閉じ、モータ(16)は正転させられ
る。モータ(16)が正転させられると、ドア(12)は、ドア
移動装置(A)により、開く方向に移動させられる。
【0034】このとき、車体(11)が前下りとなっている
と、可変抵抗器(53)の抵抗値は小となり、電圧降下回路
(59)の電圧は大となるので、モータ(16)には大きな電力
が供給され、ドア(12)を、その自重に抗して強い力で後
方に開くことができる。また、車体(11)が後下りとなっ
ていると、可変抵抗器(53)の抵抗値は大となり、電圧降
下回路(59)の電圧は小となるので、モータ(16)には小さ
な電力しか供給されない。しかし、この場合は、ドア(1
2)の自重が、ドア(12)を開く方向にかかるので、ドア(1
2)は小さな電力によっても確実に後方に開くことができ
る。
【0035】ドア(12)が給電開始位置を通過するとき、
給電コネクタ(C)における接触子(25a)と(26a)、及び(2
5b)と(26b)は互いに離れ、ドア(12)側への給電は遮断さ
れ、リレー(R1)は消勢されるとともに、アクチュエータ
(E)の作動は停止し、オープンレバー(28)は原位置に復
帰させられる。
【0036】その後、ドア(12)は、ドア移動装置(A)の
作動により引き続き開かれ、ドア(12)が全開位置まで開
くと、全開スイッチ(19)が閉じる。すると、リレー(R7)
(R4)(R5)はすべて同時に消勢され、それらの各接点はも
との状態に復帰し、モータ(16)への通電は停止されると
ともに、給電コネクタ(C)への給電も停止させられる。
【0037】ドア(12)が、全開位置か又は適宜の中間位
置で停止している状態から、操作装置(B)における閉扉
操作スイッチ(23)を閉じると、リレー(R6)が付勢される
(このとき電流検知器(43)は電流を検知しておらず、不
作動となっているので、停止制御手段(44)におけるアン
ドゲートの一方の入力端子には、インバータにより反転
された1の信号が入っている)。
【0038】すると、接点(R6-1)は閉じ、接点(R6-2)は
開き、かつ接点(R6-1)−モータ(16)−接点(R7-2)の回路
は閉じて、モータ(16)は逆転させられる。モータ(16)が
逆転させられると、ドア(12)は、ドア移動装置(A)によ
り閉じる方向に移動させられる。
【0039】このとき、車体(11)が前下りとなっている
と、可変抵抗器(52)の抵抗値は大となり、電圧降下回路
(58)の電圧は小となるので、モータ(16)には小さな電力
しか供給されない。しかし、この場合は、ドア(12)の自
重が、ドア(12)を閉じる方向にかかるので、ドア(12)は
小さな電力によっても確実に前方に移動させることがで
きる。また、車体(11)が後下りとなっていると、可変抵
抗器(52)の抵抗値は小となり、電圧降下回路(58)の電圧
は大となるので、モータ(16)には大きな電力が供給さ
れ、ドア(12)を、その自重に抗して強い力で前方に移動
させることができる。
【0040】ドア(12)が給電開始位置まで閉じると、給
電コネクタ(C)における接触子(25a)と(26a)、及び(25
b)と(26b)が互いに接触するとともに、給電開始スイッ
チ(20)が瞬間的に閉じる。すると、リレー(R0)が付勢さ
れるとともに、タイマー(T)に通電され、リレー(R0)回
路及びタイマー(T)回路はそれぞれ自己保持される。リ
レー(R0)の付勢により、その接点(R0-1)が閉じると、給
電コネクタ(C)における車体側の接触子(25a)は、接点
(R0-1)と接点(R4-1)を介して、プラス電源に、また同じ
く接触子(25b)は、接点(R5-2)を介して、マイナス電源
にそれぞれ接続され、ドア(12)に、上述の開扉時の場合
と極性が反転した状態で給電される。タイマー(T)は、
通電されてから一定時間、例えば10秒の設定時間が経過
すると、タイマー接点(T1)を閉じる。
【0041】例えば、ドア(12)と車体(11)との間に異物
が挾まれ、ドア(12)が給電開始位置とハーフラッチ位置
との中間で停止し、設定時間が経過したような場合に
は、タイマー接点(T1)が閉じることにより、リレー(R0)
が消勢され、給電コネクタ(C)への給電が停止させられ
るとともに、タイマー(T)への通電が停止させられ、ド
ア(12)側への無駄な給電が防止される。
【0042】タイマー(T)の設定時間内において、クロ
ージャ(D)のモータ(29)が後述するようにして作動し、
接点(R0-1)と(R4-1)との間に電流が流れたときは、その
ことを電流検知器(43)が検知して、タイマー(T)はリセ
ットされ、その時点から、改めて設定時間を計時し始め
る。したがって、最初の設定時間が経過する直前に、モ
ータ(29)が作動し始めても、即座にリレー(R0)が消勢さ
れてモータ(29)への給電が停止させられるということは
なく、リセット時から、モータ(29)の通常の作動に十分
な時間だけ、ドア(12)側への給電が継続される。
【0043】モータ(29)が作動し始めてから、例えばド
ア(12)と車体(11)との間の異物の挾み込み等の原因によ
り、モータ(29)が作動し続けた場合、タイマー(T)のリ
セット後の設定時間経過後にタイマー接点(T1)が閉じる
ことにより、リレー(R0)が消勢され、モータ(29)への通
電が停止させられる。したがって安全である。
【0044】ドア(12)への給電が開始された後、ドア(1
2)がドア移動装置(A)の作動により、ハーフラッチ位置
まで閉じられると、クロージャ制御回路(D1)におけるハ
ーフラッチ検知スイッチ(36)が瞬間的に閉じられ、リレ
ー(R3)は付勢されると同時に自己保持される。すると、
接点(R3-1)が閉じ、接点(R3-2)が開き、接点(R3-1)−モ
ータ(29)−接点(R2-2)の回路が閉じ、モータ(29)は正転
させられる。
【0045】このときのモータ(29)への通電電流を電流
検知器(43)が検知すると、上述したようにタイマー(T)
はリセットされ、同時に停止制御手段(44)におけるアン
ドゲートにインバータにより反転させられた0の信号が
供給され、リレー(R6)は消勢され、モータ(16)の逆転は
停止させられる。したがって、クロージャ(D)の作動と
同時に、ドア移動装置(A)の閉扉作動は停止させられ
る。
【0046】モータ(29)が正転させられると、クロージ
ャ(D)におけるセクターギヤ(32)が第1図における反時
計方向に回動させられ、ケーブル(33)が引かれて、クロ
ーズレバー(34)の回動により、ラッチはフルラッチ位置
に向かって強制的に回動させられ、ドア(12)は、クロー
ジャ(D)による強力な力をもって、全閉位置に向かって
確実に移動させられる。
【0047】クロージャ(D)におけるセクターギヤ(32)
が、原位置からわずかに反時計方向に回動させられたと
き、それまで開いていた復帰確認スイッチ(38)が閉じる
が、この時点では、リレー等に何ら影響はない。
【0048】その後、ラッチがフルラッチ位置まで回動
させられると、フルラッチ検知スイッチ(37)が閉じ、リ
レー(R3)が消勢されるとともに、リレー(R2)が付勢され
る。すると、接点(R3-1)(R2-2)が開き、かつ接点(R2-1)
(R3-2)が閉じることにより、接点(R2-1)−モータ(29)−
接点(R3-2)の回路が閉じ、モータ(29)は逆転させられ
る。
【0049】モータ(29)の逆転により、クロージャ(D)
におけるセクターギヤ(32)は原位置に復帰させられると
ともに、他の部材も元の状態に復帰させられる。セクタ
ーギヤ(32)が原位置に達すると、復帰確認スイッチ(38)
が閉じ、リレー(R2)は消勢させられ、これにより接点(R
2-1)が開き、かつ接点(R3-2)が閉じ、モータ(29)への通
電が停止させられて、モータ(29)の逆転は停止する。
【0050】その後、タイマー(T)の設定時間が経過す
ることにより、上述したようにリレー(R0)が消勢され、
その接点(R0-1)が開いて、給電コネクタ(C)への給電が
停止させられる。
【0051】上述のラッチがフルラッチ位置に達するの
とほぼ同時に、ドア(12)は全閉位置まで閉じられる。す
ると、全閉スイッチ(18)が開くので、モータ(29)の作動
停止後に、誤ってリレー(R6)が付勢され、ドア(12)が閉
じているにも拘らず、ドア移動装置(A)が閉扉作動する
というようなことはなくなる。その後、すべては、最初
に説明したドア(12)の全閉時の状態に復帰する。
【0052】〔変 形 例〕 本考案は、上記実施例のみに限定されるものではなく、
幾他の変化変形が可能である。
【0053】例えば、図2に示す回路中、バッテリ(24)
のプラス極と、接点(R6-1)及び接点(R7-1)を接続する共
通の給電回路(図示略)中に、角度センサ(50)の検知信号
に基づいて、上記と同様の作用をする単一の電圧降下回
路を設けてもよい。また、給電制御回路として、上述の
電圧降下回路(58)(59)に代えて、角度センサ(50)の検知
信号に基づいて、モータ(16)に供給する電流の大きさを
変化させるようにしたり、又は、電圧及び電流は一定と
しておき、モータ(16)への給電を、微小サイクル毎にオ
ン、オフし、そのオフとする時間を増減させることによ
り、結果的に、モータ(16)への供給電力を変化させるよ
うにしてもよい。さらに、上記実施例におけるクロージ
ャ(D)及びアクチュエータ(E)等を省略して実施するこ
ともできる。また、本考案は、上記した特開昭58-17877
8号公報に開示されているような自動車のスウィング式
のドアの自動開閉装置や、自動車におけるスライド式
窓、スライディングルーフ等の開閉体を自動的に開閉さ
せる装置に適用することもできる。
【0054】
【考案の効果】本考案によると、車体に、車体の前下り
及び後下りを検知する角度センサを設け、かつ前記駆動
手段への給電回路中に、車体前下り時には、車体の前下
り角度に応じて、開閉体の前方への駆動力を漸次小、後
方への駆動力を漸次大とするように、また車体後下り時
には、車体の後下り角度に応じて、開閉体の前方への駆
動力を漸次大、後方への駆動力を漸次小とするように、
駆動手段に供給する電力を細かく制御する給電制御回路
を設けたことにより、登り坂や下り坂等の傾斜地での停
車時においても、開閉体を平地の場合とほぼ同様の速度
で確実に開閉させることができるとともに、第1可変抵
抗器と第2可変抵抗器は、同一タイプの可変抵抗器を、
一方の抵抗値が大となる時、他方の抵抗値が小となるよ
うな逆向きの関係で配置すればよいので、簡単かつ安価
な装置とすることができる。したがって、従来のよう
に、車両が登り坂又は下り坂で停車した状態で、開閉体
を自動的に開閉させる場合に、登り坂で開閉体を前方に
閉じるとき、及び下り坂で開閉体を後方に開くときに、
開閉体の移動速度が平地での場合より遅くなったり、傾
斜が急な場合は、開閉体が移動不能となったりするおそ
れはない。また、上記と逆の場合、すなわち、下り坂で
開閉体を前方に閉じるとき、及び登り坂で開閉体を後方
に開くときに、開閉体の移動速度が平地での場合より速
くなり、安全性を阻害することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を適用した自動ドア開閉装置を備える自
動車の要部の概略斜視図である。
【図2】同じく電気回路図である。
【符号の説明】
(A)ドア移動装置 (A1)ドア移動制御装
置 (B)操作装置 (C)給電コネクタ (D)クロージャ (D1)クロージャ制御
装置 (E)アクチュエータ (E1)アクチュエータ
制御装置 (F)極性反転装置 (G)タイマー制御装
置 (11)車体 (12)スライドドア
(開閉体) (16)モータ(駆動手段) (22)開扉操作スイッ
チ (23)閉扉操作スイッチ (24)バッテリ (40)車体側制御装置 (41)ドア側制御装置 (42)制御装置 (43)電流検知器 (44)停止制御手段 (50)角度センサ (52)可変抵抗器(第1可変抵抗器) (53)可変抵抗器(第
2可変抵抗器) (58)(59)電圧降下回路(給電制御回路) (57)給電回路

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に前後方向に移動可能として設けた
    開閉体を、車体に設けた電動式の駆動手段により前後に
    移動させるようにした開閉体の自動開閉装置において、
    車体に、車体の前下り及び後下りを検知する角度センサ
    を設け、かつ前記駆動手段への給電回路中に、駆動手段
    が開閉体を前方へ駆動する際に、車体前下り時には、
    下り角度の検知量が大であればあるほど、駆動手段に供
    給する電力を漸次小とするとともに、車体後下り時に
    は、後下り角度の検知量が大であればあるほど、駆動手
    段に供給する電力を漸次大とする第1可変抵抗器と
    動手段が開閉体を後方へ駆動する際に、車体前下り時に
    は、前下り角度の検知量が大であればあるほど、駆動手
    段に供給する電力を漸次大とするとともに車体後下り
    時には、後下り角度の検知量が大であればあるほど、駆
    動手段に供給する電力を漸次小とする第2可変抵抗器と
    を備える給電制御回路を設けたことを特徴とする開閉体
    の自動開閉装置。
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US4916861A (en) * 1989-03-03 1990-04-17 Itt Corporation Variable power drive for sliding door

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