JP2524776B2 - 板状物受け渡し装置 - Google Patents

板状物受け渡し装置

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JP2524776B2 JP62286629A JP28662987A JP2524776B2 JP 2524776 B2 JP2524776 B2 JP 2524776B2 JP 62286629 A JP62286629 A JP 62286629A JP 28662987 A JP28662987 A JP 28662987A JP 2524776 B2 JP2524776 B2 JP 2524776B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、板状物の受け渡し技術、特に、薄い板状物
を保持する技術に関し、例えば、半導体装置の製造工程
において、ウエハを吸着保持して受け渡すのに利用して
有効な技術に関する。
〔従来の技術〕
一般に、半導体装置の製造工程においては、ウエハの
受け渡しが各所で行われているが、無人化の要請、およ
びウエハの素子形成面への異物付着、損傷を防止するた
めに、ウエハを自動的に、かつ、ウエハの素子形成面お
よび裏面に非接触にて受け取って移送し、支持台上に受
け渡すウエハの受け渡し装置の開発が要望されている。
このような板状物受け渡し装置を構成する場合、板状
物保持装置として、ウエハにエアを吹きつけ、あるいは
吸着面より流体を吸引することを併用してウエハとの間
に流れ層を形成するか、または、吸引圧力と吹きつけ圧
力のバランスをとることにより、ウエハを吸着保持する
ように構成されている非接触型吸着保持装置を使用する
ことが、考えられる。
なお、ウエハのハンドリング技術を述べてある例とし
ては、株式会社工業調査会発行「電子材料1982年11月号
別冊」昭和57年11月18日発行 P109〜P116、がある。
また、ウエハを保持する非接触型吸着保持装置を述べ
てある例としては、特開昭58−143989号公報がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、このような非接触型吸着保持装置を用いたウ
エハ受け渡し装置においては、次のような問題点がある
ことが、本発明によって明らかにされた。
(1) このような非接触型吸着保持装置を用いたウエ
ハ受け渡し装置においては、ウエハの横方向の保持力が
得られないために、ウエハの横方向の動きを規制する係
合部が必要となるが、従来の非接触型吸着保持装置にお
いては、同一定形のウエハ支持台に対しウエハをセット
し、また、持ち上げる場合の係合部の位置、あるいは、
機能についての配慮がなされていないため、ウエハのセ
ットミスや、持ち上げミスが起こる。
(2) ウエハ支持台よりウエハを持ち上げようとする
時、ウエハが支持台に密着するため、非接触型吸着保持
装置によるウエハの持ち上げが不能となるか、あるいは
時間を要する。
(3) 非接触型吸着保持装置によりウエハを持ち上げ
ようとする時、ウエハが吸着保持装置のウエハ吸着面に
対して傾きを持って上昇して来ると、ウエハの素子形成
面がウエハ吸着面外周端の角部に衝突し傷が付く。
本発明の目的は、板状物の損傷や異物の付着を防止
し、同一定形の板状物支持台への、板状物のセット、お
よび、持ち上げ作業をそれぞれ適正に実行することがで
きる板状物受け渡し装置を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新鮮な特徴は、
本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろ
う。
〔問題点を解決するための手段〕
本願において開示される発明のうち代表的なものの概
要を説明すれば、次の通りである。
すなわち、板状物に流体を吹きつけ、あるいは、吸着
面より流体を吸引することを併用して板状物との間に流
れ層を形成するか、吸引圧力と吹きつけ圧力のバランス
をとることにより、板状物を保持するヘッド、および、
このヘッドの側面に保持された板状物の側面に当接し得
るように配設されている複数の係合部とを備えている板
状物保持装置を1台または2台以上と、板状物を支持す
る支持台とを設け、板状物が支持台に移載される状態に
おいて、前記板状物保持装置における係合部の間隔が支
持台の支持領域よりも狭くなるように、板状物が支持台
から受け取られる状態において、前記板状物保持装置の
係合部の間隔が支持台の支持領域よりも広くなるように
構成したものである。
〔作用〕
前記した手段によれば、吸着保持された板状物は複数
の係合部により吸着面と平行な方向についての可動範囲
を制限される。このため、板状物を支持台にセットしよ
うとするとき、この係合部の位置が支持台の板状物をセ
ットしようとする範囲より内側にあれば板状物は支持台
の板状物をセットすべき範囲外にはみ出すことなくセッ
トすることができる。
また、板状物を支持台より持ち上げようとするとき、
係合部の位置が支持台の板状物のセットされている範囲
より広げれば、板状物は係合部に引かかることなく保持
されることになる。
〔実施例1〕 第1図は本発明の一実施例であるウエハ受け渡し装置
に使用されている移載用ウエハ保持装置を示す一部切断
正面図、第2図は同じく受取用ウエハ保持装置を示す一
部切断正面図、第3図はそのウエハ受け渡し装置を示す
部分傾斜図である。
本実施例において、この板状物受け渡し装置は、板状
物としてのウエハ1を後記する支持台に移載させるため
の移載用ウエハ保持装置Aと、ウエハ1を支持台から受
け取るための受取用ウエハ保持装置Bとを備えている。
両保持装置AおよびBは後記する係合部に関する点を除
いて、略同様に構成されているため、便宣上、共通点に
ついては一方につき代表的に説明する。
本実施例において、このウエハ保持装置はヘッド2を
備えており、ヘッド2は平面形状が板状物としてのウエ
ハ1の外形と略等しい円盤形状に形成されている本体3
と、本体に設備された3台の非接触型吸着装置4と、本
体3の外周にウエハ1の外周と係合するように突設され
ている6個の係合部(詳細は後述する。)とを備えてい
る。第1図および第2図に示されているように、この吸
着装置4は流体としてのエアを吹き出せるように開設さ
れている吹出口6と、この吹出口6に形成されている絞
り6aと、吹出口6を取り囲むように環状に配されて吹き
出しエアを吸引するように開設されている吸引口7とを
備えている。吹出口6は給気路8を介してウア供給装置
(図示せず)に接続されており、吸引口7は吸引路9を
介して真空排気装置(図示せず)に接続されている。
また、本体3の外周に突設された係合部は周方向にお
いて略等間隔に設けられており、ウエハが遊動するのを
防止するのに必要な高さが本体3の平面から突出する方
向に設けられている。
本体3の外周面にはアーム10が径方向に配されて固着
されており、アーム10はその中間部を移動体11にヒンジ
部12を介して上下方向に回動するように支持されてい
る。移動体11は所望の2点間を連絡するように適宣敷設
されたガイドレール13に摺動自在に跨設されているとと
もに、ガイドレール13に沿って敷設されてサーボモータ
15によって回転駆動される送りねじ軸14により往復移動
されるように構成されている。ガイドレール13の片脇に
は上下動ガイド16がアーム10の自由端部上面に摺接し得
るように配されてガイドレール13の所定位置にそれぞれ
配設されており、このガイド16はその下端辺の高さを変
更することにより、アーム10が支持しているヘッド2を
上下動させるようになっている。
ウエハ1を支持するための支持台20はウエハ1の外径
よりも若千大きい外径を有する円形平盤形状に形成され
ている本体21を備えており、本体21の上面にはウエハ1
を載置されて支持するための支持面22が実質的に形成さ
れている。支持面22の周縁部にはストッパ23が一定高
さ、一定幅の円形リング形状に突設されており、このス
トッパ23はウエハ1が横方向にずれて支持面22から脱落
するのを防止するように構成されている。
ここで、本発明の主要部である係合部の構成について
説明する。
まず、移載用ウエハ保持装置Aに突設されている係合
部5A群はそれらの内径間隔Saが、前記支持台20における
ストッパ23の内径寸法Daよりも狭く、かつ、ウエハ1の
外径寸法よりも広くなるように設定されている。
他方、受取用ウエハ保持装置Bに突設されている係合
部5B群はそれらの内径間隔Sbが、支持台20におけるスト
ップ23の外径寸法Dbよりも広くなるように設定されてい
る。
次に作用を説明する。
まず、カセットケースからウエハ枚葉取出し装置(図
示せず)により取り出されたウエハ1は、ウエハ支持台
20以外の場所で移載用ウエハ保持装置Aに非接触に保持
される。
この後、移載用ウエハ保持装置Aはアーム10によりウ
エハ支持台20の直上に位置決めされ、ウエハの非接触保
持動作を行なっていた保持装置Aにおける非接触型吸着
装置4の空気の吸吹を停止されることにより、ウエハ1
はウエハ支持台20上に落下しセットされる。
このとき、ウエハ1のウエハ吸着面に対する平行方向
の動きは、係合部5Aの間隔Saがウエハ支持台20上におい
てウエハをセットすべき範囲(ウエハ支持台20のストッ
パ23の内側)より狭い範囲内に制限されているため、ウ
エハ1は支持台20外周縁に突設されているストッパ23上
に乗り上げたり、支持台20の外に滑り出したりすること
なく、ウエハ支持台20における支持面21上に適正にセッ
トされる。
支持台20上において、ウエハ1について所望の処理が
施された後、受取用ウエハ保持装置Bはアーム10により
ウエハ支持台20の直上に位置決めされ、吹出口6からの
エア吹出しによる静圧流体軸受の形成と、吸引口7から
のエア吸引による負圧の発生により、ウエハ1を持ち上
げて非接触保持する。
このとき、係合部5Bの間隔Sbがウエハ支持台20の外周
より広い範囲に設置されているため、ウエハ1は係合部
5Bに衝突することなく、迅速に非接触保持されることに
なる。
この後、ウエハ1はウエハ保持装置Bとアーム10によ
りウエハ収納装置(図示せず)に搬送され、カセットに
収納される。
前記実施例によれば次の効果が得られる。
(1) ウエハの保持装置におけるウエハ吸着面に対す
る平行方向の動きを制限する係合部の間隔が、ウエハ支
持台へのセットを行う場合はウエハをセットすべき範囲
より狭く、他方、ウエハを持ち上げる時は広くそれぞれ
設置されているため、ウエハのセットあるいは持ち上げ
を行うとき、ウエハ支持台外へのウエハのはみ出しや、
係上部へのウエハの引っ掛かりを防止することができ
る。
(2) 同一定形のウエハ支持台へのウエハセット作
業、および、持ち上げ作業をウエハに非接触の状態でそ
れぞれ実現することができるので、ウエハの損傷や異物
付着等を最小限に抑制することができる。
(3) 従来の機械式のウエハ受け渡し装置に比べ、作
動箇所を低減させることができるため、作動の信頼性を
向上させることができる。
〔実施例2〕 第4図は本発明の実施例2である移載および受取兼用
ウエハ保持装置を備えているウエハ受け渡し装置を示す
一部切断正面図である。
本実施例2が前記実施例1と異なる点は、前記実施例
1では同一定形のウエハ支持台20に対し、ウエハセット
とウエハ持ち上げ動作にそれぞれ専用のウエハ保持装置
AおよびBを備え、移載用および受取用ウエハ保持装置
A、Bが配設位置の異なった係上部5aおよび5bを有して
いるのに対し、本実施例では、ウエハ保持装置Cは1台
だけ設けられており、係上部5Cの間隔が、ウエハ持ち上
げ時と、ウエハセット時とで変更調整し得るように構成
されている点にある。
すなわち、各係合部5Cは兼用ウエハ保持装置Cの本体
3外周に径方向に進退自在に挿入されているロッド51に
垂直に配されて支持されており、そのロッド51の進退に
より間隔が変更調整されるように構成されている。
本実施例2において、同一定形のウエハ支持台20上に
ウエハ1をセットする場合には、第4図に実線で示され
ているように、ロッド51が本体3内に引き込まれること
により、係合部5Cの間隔Saがウエハ支持台20におけるス
トッパ23の内径Daよりも狭く設定される。
他方、ウエハ1を支持台20上から持ち上げようとする
場合には、第4図に想像線で示されているように、ロッ
ド51が本体3の外周から突き出されることにより、係合
部5Cの間隔Sbがウエハ支持台20におけるストッパ23の外
径Dbよりも広く設定される。
これによりウエハ1は、同一定形のウエハ支持台20に
対するセット、および持ち上げが適正に実施されること
になる。
また本実施例によれば、ウエハ保持装置を1台にする
ことができるため、ウエハ受け渡し装置のより一層の小
型化が可能となる。
なお、本実施例2は前記構成に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であるこ
とはいうまでもない。
例えば、可動式係合部については、前記構成に限ら
ず、第5図に示されているように、本体3外周に水平に
配されているヒンジ52により係合部5C'を回動自在に支
持して成る構造を使用してもよい。
また、可動式係合部そのものを、形状記憶合金、バイ
メタル、圧電素子等を用いて構成し、径方向の動きを得
るように構成してもよい。
〔実施例3〕 第6図は本発明の実施例3であるウエハ受け渡し装置
を示す一部切断正面図である。
本実施例3が前記実施例1と異なる点は、ウエハ支持
台20における支持面21の表面に最大高さ80μmの梨地面
24が形成されている点にある。
次に、本実施例についての作用を説明する。
受取用ウエハ保持装置Bによりウエハ1を持ち上げよ
うとする時、ウエハ1には上向きに力が働く。このと
き、ウエハ支持第20の支持面21に梨地面24が形成されて
いることにより、ウエハ1と支持面21との間に空隙が形
成されるため、外気がこの空隙内に侵入することにな
る。その結果、ウエハ1が支持面21に真空密着する現象
が回避されるため、ウエハ1は受取用ウエハ保持装置に
より、少ない持ち上げによって持ち上げることができ
る。
前記実施例によれば次の効果が得られる。
(1) ウエハ保持装置によるウエハ支持台からのウエ
ハの持ち上げ動作を迅速に、かつ確実にすることができ
る。
(2) ウエハ保持装置の出力を小さく抑制させること
ができるため、エアの消費量を少なく設定することによ
り、省エネルギ化することができる。
(3) ウエハの非接触搬送が可能となり、ウエハの損
傷や異物の付着を最小限に低減することができる。
(4) 波及効果として、ウエハを加熱するための加熱
台に梨地面を有するウエハ支持台を用いれば、異物等の
挟み込みによるウエハの加熱むらの発生を防止すること
ができる。
〔実施例4〕 第7図は本発明の実施例4であるウエハ受け渡し装置
を示す一部切断正面図である。
本実施例4が、前記実施例1と異なる点は、ウエハ支
持台20の本体21にエア吹出口25が複数、支持面22上に密
着したウエハ1の下面にエアを略垂直に吹き付け得るよ
うに開設されている点にある。
本実施例において、受取用ウエハ保持装置Bによりウ
エハ1を持ち上げようとする時、ウエハ支持面22に開口
されている複数のエア吹出口25からエアがウエハ1の下
面に吹き付けられる。これにより、ウエハ1とウエハ支
持面22との間にエアが送り込まれるため、ウエハとウエ
ハ支持面との密着が解除されることになる。したがっ
て、ウエハ1は受取用ウエハ保持装置Bにより容易に持
ち上げられる。
〔実施例5〕 第8図は本発明の実施例5であるウエハ受け渡し装置
を示す一部切断部分正面図である。
本実施例5が、前記実施例1と異なる点は、ウエハ支
持台20の本体21に斜めエア吹出口26が複数、支持面22上
に密着したウエハ1の下面にエアを斜めに吹き付け得る
ように開設されている点にある。
本実施例において、受取用ウエハ保持装置Bによりウ
エハ1を持ち上げようとする時、ウエハ支持面22に開口
されている斜めエア吹出口26からエアがウエハ1の下面
に吹き付けられる。これにより、ウエハ1とウエハ支持
面22との間にエアが送り込まれるため、ウエハと支持面
との密着が解除されることになる。したがって、ウエハ
1は受取用ウエハ保持装置Bにより容易に持ち上げられ
る。
このとき、エア吹出口26が斜め上向きに開設されてい
るため、エアの吹き付け方向を制御することにより、ウ
エハ1のウエハ支持台20上での位置を一定方向に寄せる
ことができ、受取用ウエハ保持装置によるウエハの持ち
上げミスをより一層確実に防止することができる。
〔実施例6〕 第9図は本発明の実施例6であるウエハ受け渡し装置
を示す一部切断部分正面図である。
本実施例6が、前記実施例1と異なる点は、ウエハ支
持台20の近傍にノズル27が支持面22上に密着したウエハ
1の外周下縁にエアを吹き付け得るように設備されてい
る点にある。
本実施例において、受取用ウエハ保持装置Bによりウ
エハ1を持ち上げようとする時、支持台20の近傍に設備
されているノズル27からエアがウエハ1の外周下縁に向
けて吹き付けられる。これにより、ウエハ1の外周下縁
からエアがウエハ1との支持面22との間に回り込むた
め、ウエハと支持面との密着が解除されることになる。
したがって、ウエハ1は受取用ウエハ保持装置Bにより
容易に持ち上げられる。
本実施例によれば、ウエハの支持面との密着を強制的
に解除させるための手段がウエハ保持装置およびウエハ
支持台とは別に設備されているため、ウエハ保持装置お
よびウエハ支持台の形状、構造等に制限を受けずに済
み、また、これらを改造しなくて済むという利点が得ら
れる。
〔実施例7〕 第10図は本発明の実施例7であるウエハ受け渡し装置
を示す一部切断正面図、第11図はそれに使用されている
受取用ウエハ保持装置を示す底面図である。
本実施例7が、前記実施例1と異なる点は、受取用ウ
エハ保持装置Bの本体3下面に、円形リング形状のウエ
ハ衝突防止板28が非接触型吸着装置4群を取り囲むよう
に同心円に配されて固着されているととに、この衝突防
止板28の高さが非接触型吸着装置4の下面の高さと等し
くなるように設定されている点にある。
ところで、受取用ウエハ保持装置Bによりウエハ1を
持ち上げようとする時、支持台20の支持面22に密着され
ているウエハ1は水平に持ち上げられるとは限らず、第
10図に示されているように、傾斜して持ち上げられるこ
とが多い。ウエハ衝突防止板が突設されていないと、傾
斜して持ち上げられた場合、集積回路等を作り込まれて
いるウエハ1の主面が非接触型吸着装置4の外周縁に衝
突するため、集積回路の損傷等が発生する。
しかし、本実施例においては、受取用ウエハ保持装置
Bの本体3下面にウエハ衝突防止板28が非接触型吸着装
置群を取り囲むように、かつ、これと同一高さになるよ
うに突設されているため、第10図に示されているよう
に、傾斜して持ち上げられて来たウエハ1はその外周縁
が衝突防止板28に最初に接衝するため、ウエハ1の主面
が非接触型吸着装置4の外周縁に衝突することはない。
したがって、ウエハ1の主面に作り込まれている集積回
路が衝突により損傷されることは防止されることにな
る。
なお、本実施例7は前記構成に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることはいうまでもない。
例えば、ウエハ主面の非接触型吸着装置への衝突を防
止するための衝突防止板は、第12図に示されているよう
に、受取用ウエハ保持装置Bの本体3下面にこれと一体
的に突設してもよい。この構成によれば、ウエハ保持装
置の部品点数を低減させることができるとともに、ウエ
ハ衝突防止部の位置ずれを防止することができる。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発
明をその背景となった利用分野であるウエハの受け渡し
技術に適用した場合について説明したが、それに限定さ
れるものではなく、ホトマスク、ガラス板、その他の基
板等のような板状物の受け渡し技術全般に適用すること
ができる。
〔発明の効果〕
本願において開示される発明のうち代表的なものによ
って得られる効果を簡単に説明すれば、次の通りであ
る。
板状物保持装置における係合部の間隔を、板状物の支
持台への移載時には支持領域よりも狭くなるように、ま
た、支持台から板状物を受け取る時には支持台よりも広
くなるようにそれぞれ設定することにより、板状物の移
載時および受け取り時のいずれにおいても板状物の適正
な受け渡しを実行させることができるため、受け渡し作
業の能率を高めることができるとともに、板状物の損傷
等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるウエハ受け渡し装置に
使用されている移載用ウエハ保持装置を示す一部切断正
面図、 第2図は同じく受取用ウエハ保持装置を示す一部切断正
面図、 第3図はそのウエハ受け渡し装置を示す部分斜視図であ
る。 第4図は本発明の実施例2である移載および受取兼用ウ
エハ保持装置を備えているウエハ受け渡し装置を示す一
部切断正面図、 第5図はその変形例を示す一部切断正面図である。 第6図は本発明の実施例3であるウエハ受け渡し装置を
示す一部切断正面図である。 第7図は本発明の実施例4であるウエハ受け渡し装置を
示す一部切断正面図である。 第8図は本発明の実施例5であるウエハ受け渡し装置を
示す一部切断部分正面図である。 第9図は本発明の実施例6であるウエハ受け渡し装置を
示す一部切断部分正面図である。 第10図は本発明の実施例7であるウエハ受け渡し装置を
示す一部切断正面図、 第11図はそれに使用されている受取用ウエハ保持装置を
示す底面図、 第12図はその変形例を示す部分正面断面図である。 A……移載用ウエハ保持装置、B……受取用ウエハ保持
装置、C……移載および受取兼用ウエハ保持装置、1…
…ウエハ(板状物)、2……ヘッド、3……本体、4…
…非接触型吸着装置、5A、5B、5C、5C'……係合部、6
……吹出口、6a……絞り、7……吸引口、8……給気
口、9……吸引路、10……アーム、12……ヒンジ部、13
……ガイドレール、14……送りねじ軸、15……サーボモ
ータ、16……上下動ガイド、20……支持台、21……本
体、22……支持面、23……ストッパ、24……梨地面、25
……エア吹出口、26……斜めエア吹出口、27……ノズ
ル、28……ウエハ衝突防止板、28A……ウエハ衝突防止
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/68 H01L 21/68 C (72)発明者 村松 公夫 群馬県高崎市西横手町111番地 株式会 社日立製作所高崎工場内 (56)参考文献 特開 昭58−143989(JP,A) 特開 昭62−16924(JP,A) 特開 昭60−157231(JP,A) 実開 昭60−103142(JP,U)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状物に流液を吹きつけ、あるいは、吸着
    面より流体を吸引することを併用して板状物との間に流
    れ層を形成するか、吸引圧力と吹きつけ圧力のバランス
    をとることにより、板状物を保持するヘッド、および、
    このヘッドの側面に保持された板状物の側面に当接し得
    るように配設されている複数の係合部を備えている板状
    物保持装置を1台または2台以上と、板状物を支持する
    支持台とを備えており、板状物が支持台に移載される状
    態において、前記板状物保持装置における係合部の間隔
    が支持台の支持領域よりも狭くなるように、また、板状
    物が支持台から受け取られる状態において、前記板状物
    保持装置の係合部の間隔が支持台の支持領域よりも広く
    なるように構成されていることを特徴とする板状物受け
    渡し装置。
  2. 【請求項2】板状物保持装置として、板状物を支持台に
    移載する移載用保持装置と、板物を支持台から受け取る
    受取用保持装置とを備えており、移載用保持装置は係合
    部の間隔が狭くなるように構成されており、受取用保持
    装置は係合部の間隔が広くなるように構成されているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の板状物受け
    渡し装置。
  3. 【請求項3】板状物保持装置として、移載および受け取
    り兼用保持装置を備えており、その係合部がその間隔を
    変更調整されるように構成されていることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の板状物受け渡し装置。
  4. 【請求項4】支持台が、支持面に凹凸部を形成されてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の板状物
    受け渡し装置。
  5. 【請求項5】支持台が、支持面に流体吹出口を開設され
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の板
    状物受け渡し装置。
  6. 【請求項6】支持台から板状物を受け取ろうとする際
    に、板状物の端面から板状物と支持台との間に流体を流
    入させるように構成されている流体吹き出し口が設けら
    れていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    板状物受け渡し装置。
  7. 【請求項7】板状物保持装置が、吸着ヘッドの外方に板
    状物吸着面と同一平面高さの衝突防止部を突設されてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の板状物
    受け渡し装置。
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