JP5309418B2 - ガラス板保持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス板をその重力に抗して保持面に対して非接触式に保持するガラス板保持装置に関する。
従来から、この種のガラス板保持装置として、バキュームチャンバーをブローチャンバーの上方に設定した2層チャンバー構造のガラス板保持装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特表平5−506204号公報
しかしながら、上述の従来技術による2層チャンバー構造のガラス板保持装置では、下層側のチャンバーに対しては、上層側のチャンバーの存在により、当該下層側のチャンバーの側方の方向から正圧又は負圧を供給せざるを得ず(即ち正圧源又は負圧源との接続口をブローチャンバーの一方の側部に設定せざるを得ず)、この結果、下層側のチャンバーに連通する複数の開口孔を介して、保持対象のガラス板に対して正圧又は負圧を均一的に作用させることが困難であるという問題点があった。
そこで、本発明は、保持対象のガラス板に対して正圧及び負圧を均一的に作用させることができるガラス板保持装置の提供を目的とする。
上記目的を解決するため、第1の発明は、負圧源が接続されるバキュームチャンバーと、正圧源が接続されるブローチャンバーと、バキュームチャンバーが連通する吸引孔及びブローチャンバーが連通する吹出孔が形成された保持面と、を備え、加熱軟化されたガラス板の上面に該保持面を対向させ、該ガラス板の上面に対して前記保持面の背後から吸引孔及び吹出孔を介して負圧及び正圧を同時に供給することにより、該ガラス板をその重力に抗して該保持面に対して非接触式に保持するガラス板保持装置において、
前記ブローチャンバー及び前記バキュームチャンバーの何れか一方が他方のチャンバーの全体を包含する2重構造を備え、前記正圧源が接続される接続口及び前記負圧源が接続される接続口は、平面視において前記各チャンバーの上部中央に設けられ、前記吸引孔及び前記吹出孔は、前記接続口の設定位置に対するチャンバー内に空間の対称性を持たせ、前記保持面の全体に亘って交互に略均等に配置されることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明に係るガラス板保持装置において、前記ブローチャンバーが前記バキュームチャンバーの全体を包含することを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明に係るガラス板保持装置において、前記ブローチャンバーは、前記正圧源が接続される接続口を上部に有すると共に、前記バキュームチャンバーの周壁まわりに画成される前記ブローチャンバーの環状の空間を介して、前記保持面の背後に画成される前記ブローチャンバーの底部空間を下部に有し、
前記ブローチャンバーは、前記底部空間における前記保持面の周縁部に対向する位置に整流板を備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、ブローチャンバー及びバキュームチャンバーの何れか一方が他方のチャンバーの全体を包含する2重構造を採用することで、外側のチャンバー内の空間及び内側のチャンバー内の空間に対称性を持たせることができ、これにより、保持対象のガラス板に対して正圧及び負圧を均一的に作用させることができる。
第3の発明によれば、整流板を設定することで、保持面の周縁部に向かうガスの流れが抑制されると共に、保持面の中央領域に向かうガスの流れが促進されるので、保持面の中央領域を介して必要な高い正圧を効率的に供給することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明によるガラス板保持装置10を含む主要ライン部分の一例を模式的に示す。図1に示すように、所定の寸法、形状に切断された平板状のガラス板Gは、加熱炉14内で、加熱軟化された状態を維持されながら、ローラコンベア28によって成形炉16へと搬送されてくる。ガラス板Gは、ガラス板保持装置10により吸着保持されながらガラス板Gが成形炉16へと搬入される。
図2は、ガラス板保持装置10による保持/移載動作を示す図である。ガラス板保持装置10は、後に詳説するが、略直方体の本体11を有し、本体11の下面には、無数の開口孔(吸引孔82及び吹出孔92)が形成されている。本体11は、真空源(負圧源)84が接続されるバキュームチャンバー80及びブロー源(正圧源)94が接続されるブローチャンバー90(共に後に詳説)を備え、本体11の保持面12に形成された開口孔には、バキュームチャンバー80とブローチャンバー90とがそれぞれ連通される。尚、ガラス板保持装置10の本体11は、ガラス板Gの搬送方向の上流側が下流側に対して下方になるように傾斜されてもよい。
ガラス板保持装置10は、ガラス板Gの上面に開口孔を介して吸引及び吹出を同時に行うことにより、ガラス板保持装置10の保持面12に対して、ガラス板Gを、落下することなく非接触式に保持する。このとき、ガラス板Gは、図2(A)〜図2(C)に示すように、上述の如くガラス板保持装置10によって非接触式に保持されながら、ローラコンベア28によって付与される力及び慣性により、成形炉16に向かって移動する。成形炉16では、支持フレーム60が受取位置に待機しており、その上方の所定の位置にガラス板Gが位置決めされたところで吸着保持が解除され(図2(C)参照)、ガラス板Gが支持フレーム60上に載置される。
尚、ガラス板保持装置10は、ローラコンベア28から支持フレーム60の受取位置までの長さを有してもよい。また、ガラス板保持装置10は、ローラコンベア28から支持フレーム60の受取位置の上方まで移動可能であってもよい。その場合、ガラス板Gは、ローラコンベア28からガラス板保持装置10に移った後、ガラス板保持装置10が支持フレーム60の受取位置まで移動したところで、ガラス板保持装置10の移動が停止されると共にガラス板Gの吸着保持が解除され、支持フレーム60上に載置される。
この後、ガラス板Gを受け取った支持フレーム60が、成形用モールド70の真下位置に移動すると、成形用モールド70が下降移動し、ガラス板Gが支持フレーム60と成形用モールド70とでプレスされ、所定の曲げ形状へと成形される。成形されたガラス板Gは、例えば、クエンチリング(図示せず)によって成形炉16の外へ搬出され、冷却強化されて、強化ガラスとなる。尚、当然ながら、本発明によるガラス板保持装置10は、合わせガラス等、強化ガラス以外のガラス板に対しても適用可能である。
尚、ガラス板Gの搬送方向及び/又はそれに直交する方向の位置決めは、ローラコンベア28による搬送過程(ガラス板保持装置10による保持が行われる直前位置)、又は、ガラス板保持装置10による搬送過程において、各種ポジショナ(図示せず)により実現されてよい。また、ガラス板保持装置10とローラコンベア28との間に、ブロワ装置を設定し、ガラス板Gの下面にエアを吹き付けことで、ガラス板保持装置10の下面にガラス板Gが吸着保持されるまでのガラス板Gの搬送を補助してもよい。また、ガラス板保持装置10による上述の各動作は、他のマシンと同様、シーケンサであるライン制御PLC(programmable logic controller)(図示せず)により制御されてよい。
次に、図3以降を参照して、本発明によるガラス板保持装置10の特徴的な構成について説明する。図3は、本実施例のガラス板保持装置10(チャンバー部分)を示す3面図であり、図3(A)及び図3(C)は、2方向の側方から見たガラス板保持装置10の中心(81bの中心)断面図に相当し、図3(B)は、説明上部分的に内部を表示する平面図である。尚、図3では、発明の理解を容易にするため、粗い密度で分布された吸引孔82及び吹出孔92を示しているが、吸引孔82及び吹出孔92をより高い密度で分布させてもよい。吸引孔82及び吹出孔92の各種構成(分布態様や各孔の径等)は、保持対象のガラス板の重量や大きさ等に依存して適宜決定されるべきパラメータである。
図3に示すように、本実施例のガラス板保持装置10は、バキュームチャンバー80がブローチャンバー90内に収容されており、即ち、ブローチャンバー90がバキュームチャンバー80の全体を包含している。
図3に示す例では、ガラス板保持装置10の本体11は、外側シェル材91と内側シェル材81とからなる2重シェル構造を有する。内側シェル材81の内部の空間により、バキュームチャンバー80の空間が画成され、内側シェル材81と外側シェル材91との間の空間により、ブローチャンバー90の空間が画成される。外側シェル材91は、直方体の外形を有し、その下面が上述の保持面12を画成する。保持面12には、上述の開口孔として、吸引孔82及び吹出孔92が形成される。吸引孔82及び吹出孔92は、図3に示すように、外側シェル材91の下面の全体に亘って交互に略均等に配置される。外側シェル材91の上部には、ブロー源94が接続される管状の接続口91b(以下、「ブロー源接続口91b」という)が設けられる。ブロー源94は、例えばコンプレッサとレシーバータンクからなり、レシーバータンクに所定圧に調圧された正圧が保持される。
内側シェル材81は、直方体+四角錐の外形を有し、その下面(直方体部分の下面)には、保持面12の吸引孔82に接続される管状の通路81aが形成される。通路81aは、内側シェル材81の直方体部分の底面から延び、当該内側シェル材81の底面と外側シェル材91の底面との間の空間(ブローチャンバー90の底部空間S2)を横断するように形成される。内側シェル材81の上部(四角錐部分の頂部)には、真空源84が接続される管状の接続口81b(以下、「真空接続口81b」という)が設けられる。真空源84は、真空ポンプとレシーバータンクからなり、レシーバータンクに所定圧に調圧された負圧が保持される。
真空源接続口81b及びブロー源接続口91bは、好ましくは、図3(B)に示すように、平面視で、保持面12の略中央領域に対向する位置に設定される。図3(B)に示す例では、真空源接続口81bは、平面視で、保持面12の中心点(バキュームチャンバー80の中心点)に対向して設定され、真空源接続口81bの両側に、2つのブロー源接続口91bが設定されている。尚、2つのブロー源接続口91bは、ブローチャンバー90内の正圧の分布を均一化するために設定され、それぞれ同一のブロー源94に接続されてよい。
保持面12に対して略垂直に立設された外側シェル材91の周壁91cに、整流板96が形成される。整流板96は、周壁91cに略垂直に(即ち保持面12に略平行に)、外側シェル材91の全周に亘って立設される。整流板96は、保持面12の周縁に沿って形成される吹出孔92を覆うように、内側シェル材81の周壁81cと外側シェル材91の周壁91cとの間の環状の空間S1(内側シェル材81の周壁81cまわりの空間)の下側に設けられる。尚、本明細書及び添付の特許請求の範囲において、「環状」とは、円形の環状のみならず、多角形のような、角の有する環状を含む(本例では、四角形の環状)。
図4は、図3(A)に示す断面に相当し、本実施例のガラス板保持装置10の各チャンバー80,90内のガスの流れ(負圧/正圧の供給態様)を示す図である。
真空源84からの負圧は、バキュームチャンバー80の頂部(中央部)に設定される真空源接続口81bを介してバキュームチャンバー80内に導入され、バキュームチャンバー80内に略均一に分布しながら導かれる。この結果、図4に示すように、バキュームチャンバー80内のガス(典型的には、エア)は、真空源接続口81bを介して真空源84へと引かれ、それに応じて、バキュームチャンバー80外のガスが、保持面12の吸引孔82を介してバキュームチャンバー80内に導かれる。この際、真空源接続口81bの設定位置に対するバキュームチャンバー80内の空間の対称性により、複数の吸引孔82から略均一にガスが吸引されるので、保持面12に対向するガラス板Gに対して均一な吸引圧力を作用させることができる。
一方、ブロー源からの加圧ガス(典型的には、加圧空気)は、ブローチャンバー90の上部の略中央に設定される各ブロー源接続口91bを介してブローチャンバー90内に導入される。各ブロー源接続口91bからブローチャンバー90内に導入される加圧ガスは、内側シェル材81の上部(四角錐部分)の傾斜面81dにより整流されて、ブローチャンバー90の外周方向に向けて流れる。そして、加圧ガスは、内側シェル材81の周壁81cと外側シェル材91の周壁91cとの間に画成される環状の空間S1を介して、保持面12の背後の空間S2(内側シェル材81の下側の空間S2ないしブローチャンバー90の底部空間S2)に供給される。従って、保持面12の背後の空間S2には、環状の空間S1を介して周囲の全方向から加圧ガスが供給されることになる。この結果、図4に示すように、複数の吹出孔92から略均一に加圧ガスが吹出されるので、保持面12に対向するガラス板Gに対して均一な吹出圧力を作用させることができる。
このようにして、ガラス板保持装置10は、保持面12の多数の吸引孔82及び吹出孔92を介して吸引圧力と吹出圧力の組み合わせをガラス板Gに作用させることにより、ガラス板保持装置10の保持面12に対して、ガラス板Gを、落下させることなく非接触式に保持することができる。以下、このようなガラス板Gの非接触式の保持を実現する吸引圧力と吹出圧力の組み合わせを「保持作用力」ともいう。
ところで、このように吸引圧力と吹出圧力をガラス板に同時に作用させて、ガラス板を非接触式に保持する構成では、ガラス板Gの全体に亘って略均一な吸引圧力及び吹出圧力を作用させることで、鉛直方向(又は保持面12の面直方向)のガラス板Gの位置ずれ(保持面12に対するガラス板Gの傾斜)を防止しつつ、ガラス板Gを安定して保持することが要求される。また、ガラス板保持装置10による吸着保持の前工程でガラス板の位置決めを行う構成の場合は、ガラス板保持装置10によるガラス板Gの保持動作中に、位置合わせしたガラス板Gに位置ずれ(ガラス板Gの面内方向での位置ずれ)が生じてしまうことを、確実に防止することが要求される。
この点、図5に示すように、ブローチャンバー90とバキュームチャンバー80とを互いに積層した2層構造による従来的な構成では、下側のブローチャンバー90(バキュームチャンバー80が下側であっても同様)に対して、図5に示すように、ブローチャンバー90の一方の側部から一方向に加圧ガスを供給せざるを得ず、この結果、下層側のブローチャンバー90の他方の側部の空間S4まで加圧ガスを十分に供給することが困難となる。従って、かかる構成では、ブローチャンバー90に連通する複数の吹出孔92を介して、保持対象のガラス板に対して吹出圧力(ひいては保持作用力)を均一的に作用させることが困難である。
一方、本実施例によれば、上述の如く、ブローチャンバー90とバキュームチャンバー80とを、一方のチャンバーが他方のチャンバーを包含する2重構造にすることで、外側のチャンバー(本例ではブローチャンバー90)内においても、均一なガスの流れ(ひいては吹出孔92を介した均一な正圧の供給)を実現することができ、保持面12の全面に亘って安定して均一な保持作用力を生成することが可能となる。これにより、ガラス板Gを安定して保持することが可能となり、また、ガラス板保持装置10によるガラス板Gの保持動作中に、ガラス板Gに対する不均一な保持作用力に起因して、ガラス板Gに各種位置ずれ(例えば、鉛直方向のガラス板Gの位置ずれ)が生じてしまうことを、確実に防止することができる。これにより、ガラス板Gを支持フレーム60上に所期の姿勢で確実に載置することが可能となる。
また、本実施例によれば、整流板96により、環状空間S1の直下にある吹出孔92(保持面12の周縁に沿って形成される吹出孔92)に対する加圧ガスの流れが抑制され、それに伴って、保持面12の中央領域に向かう加圧ガスの流れ(内側シェル材81の下側の空間S2へと回り込む流れ)が促進される。これにより、加圧ガスを供給し難い一方で、必要な保持能力に確保する上で加圧ガスの十分な供給が必要とされる保持面12の中央領域(空間S2の中央部)に対しても、加圧ガスの十分な供給を実現することができ、ガラス板保持装置10の保持性能を更に高めることができる。
尚、本実施例においては、ブローチャンバー90内にバキュームチャンバー80を収容させているが、逆の構成、即ちバキュームチャンバー80がブローチャンバー90を包含する構成も可能である。
また、本実施例においては、2つのブロー源接続口91bをブローチャンバー90の上部中央付近に設けて加圧ガスの均一な供給を実現しているが、3つ以上のブロー源接続口91bを設定して更なる均一化を図ることとしてもよい。
次に、図6を参照して、本実施例のガラス板保持装置10の支持構造について説明する。図6(A)は、ガラス板保持装置10の支持構造を正面視(図1と同一のビュー)で示す断面図であり、図6(B)は、同支持構造を側面視(図1のX方向に見たビュー)で示す断面図である。
図6(A)及び図6(B)に示すように、ガラス板保持装置10の本体11は、支持材20により支持される。支持材20は、直線状に形成された2本のフレーム材からなり、炉(加熱炉14ないし成形炉16)内を搬送方向Xに垂直な方向Yに横断するよう設けられる。支持材20は、図6(A)に示すように、ガラス板保持装置10の本体11の両側面の側方を通って、図6(B)に示すように、炉壁69に設けられたスリット(図示せず)を介して炉外まで延在し、その両端部が、設備の床面に固定された脚材22により支持される。
本体11は、支持材20に対して、支持材20の長手方向Y(ガラス板の搬送方向Xに垂直な方向)に沿って移動可能に支持される。具体的には、図6(B)に示すように、本体11は、回転ローラー24及びボール(球)26を介して、支持材20に対して移動可能に支持される。回転ローラー24は、本体11の一方の側面から延びる腕部11aの先端に設定され、支持材20に形成された溝部ないし凹部20aにそれぞれ嵌入される。ボール26は、本体11の他方の側面から延びる腕部11aの先端に設定され、支持材20に形成された溝部ないし凹部20aにそれぞれ嵌入される。この際、ボール26と溝部20aとの間には、図6(B)に示すように、本体11(ボール26)が支持材20に対して搬送方向Xに僅かに移動できるようなクリアランス(隙間)が設定される。これにより、ガラス板保持装置10の本体11が炉内の熱により搬送方向Xに伸縮した場合であっても、本体11の支持材20に対する搬送方向Xのズレを吸収することができる。
ガラス板保持装置10は、また、支持材20の長手方向Yにおける本体11の位置を所定位置に維持するためのセンタリング機構30を備える。センタリング機構30は、基準ピン11bを支点として回転可能な一端を有するリンク33を含む。リンク33の他端は、梁部材32に回転可能に固定される。梁部材32は、互いに分離した2つの部材からなる。2つの梁部材32は、それぞれ一端が炉壁側に固定される片持ち梁を構成する。基準ピン11bは、ガラス板保持装置10の本体11に形成されたスリット31内に、上下方向に摺動可能に嵌合される。スリット31は、上下方向に形成される。
ところで、ガラス板保持装置10は、上述の如くガラス板を位置決めした状態を維持しながら搬送する役割を果たすため、炉側の位置決め基準位置に対するガラス板保持装置10側の位置決め基準位置の関係(例えば位置決め基準としての炉の中心軸に対する基準ピン11bの位置関係)は、正確に設定され且つ維持されることが望ましい。しかしながら、ガラス板保持装置10(支持材20を含む)は、上述の如く炉内に設けられるため、支持材20にガラス板保持装置10の本体11を拘束させる構成では、炉側の位置決め基準位置に対してガラス板保持装置10の位置決め基準位置を正確に位置決めしても、炉内の熱によるガラス板保持装置10の本体11又は支持材20の熱膨張に起因して、炉側の位置決め基準位置に対するガラス板保持装置10の位置決め基準位置がずれる虞がある。
これに対して、本実施例では、上述の如く、ガラス板保持装置10の本体11は、支持材20に対して長手方向Yに沿って変位可能に支持される一方で、センタリング機構30により本体11(基準ピン11b)の長手方向Yにおける絶対的な位置が維持されている。これにより、ガラス板保持装置10の本体11又は支持材20が炉内の熱により支持材20の長手方向Yに伸縮した場合であっても、本体11(基準ピン11b)の絶対的な位置を維持しつつ、本体11の支持材20に対する長手方向Yのズレ、即ち、炉側の位置決め基準位置に対するガラス板保持装置10の位置決め基準位置のズレを吸収することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例では、各チャンバー80,90は、平面視で、断面が矩形であるが、他の断面形状のチャンバーであってもよい。例えば、各チャンバー80,90は、平面視で断面が円形のチャンバー(円筒形のチャンバー)であってもよい。
以上のとおり本発明は、自動車用窓ガラスの成形に限らず、マシン間でのガラス板の非接触による移載動作が必要な行程が存在する限り、その他の車両、航空機、船舶又は建築物等の窓ガラスの成形にも適用できる。
本発明によるガラス板保持装置10を含む主要ライン部分の一例を模式的に示す断面図である。 ガラス板保持装置10による移載動作の一実施例を示す図である。 本実施例のガラス板保持装置10(チャンバー部分)を示す3面図である。 本実施例のガラス板保持装置10の各チャンバー80,90内のガスの流れ(負圧/正圧の供給態様)を示す図である。 ブローチャンバー90とバキュームチャンバー80とを互いに積層した2層構造による従来的な構成を示す断面図である。 図6(A)は、ガラス板保持装置10の支持構造を正面視で示す断面図であり、図6(B)は、同支持構造を側面視で示す断面図である。
符号の説明
G ガラス板
10 ガラス板保持装置
12 保持面
14 加熱炉
20 支持材
30 センタリング機構
60 支持フレーム
70 成形用モールド
80 バキュームチャンバー
81 内側シェル材
81b 真空源接続口
82 吸引孔
84 真空源
90 ブローチャンバー
91 外側シェル材
91b ブロー源接続口
92 吹出孔
94 ブロー源
96 整流板

Claims (4)

  1. 負圧源が接続されるバキュームチャンバーと、正圧源が接続されるブローチャンバーと、バキュームチャンバーが連通する吸引孔及びブローチャンバーが連通する吹出孔が形成された保持面と、を備え、加熱軟化されたガラス板の上面に該保持面を対向させ、該ガラス板の上面に対して前記保持面の背後から吸引孔及び吹出孔を介して負圧及び正圧を同時に供給することにより、該ガラス板をその重力に抗して該保持面に対して非接触式に保持するガラス板保持装置において、
    前記ブローチャンバー及び前記バキュームチャンバーの何れか一方が他方のチャンバーの全体を包含する2重構造を備え、前記正圧源が接続される接続口及び前記負圧源が接続される接続口は、平面視において前記各チャンバーの上部中央に設けられ、前記吸引孔及び前記吹出孔は、前記接続口の設定位置に対するチャンバー内に空間の対称性を持たせ、前記保持面の全体に亘って交互に略均等に配置されることを特徴とする、ガラス板保持装置。
  2. 前記ブローチャンバーが前記バキュームチャンバーのチャンバーの全体を包含する、請求項1に記載のガラス板保持装置。
  3. 前記ブローチャンバーは、前記正圧源が接続される接続口を上部に有すると共に、前記バキュームチャンバーの周壁まわりに画成される前記ブローチャンバーの環状の空間を介して、前記保持面の背後に画成される前記ブローチャンバーの底部空間を下部に有し、
    前記ブローチャンバーは、前記底部空間における前記保持面の周縁部に対向する位置に整流板を備える、請求項2に記載のガラス板保持装置。
  4. 前記包含されたチャンバーのシェル材は、直方体+四角錐の外形を有し、その下面には、前記吸引孔又は前記吹出に接続される管状の通路が形成される、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のガラス板保持装置。
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