JP2524271Y2

JP2524271Y2 - 特に小形無限軌条車用の無限軌道

Info

Publication number: JP2524271Y2
Application number: JP1990016872U
Authority: JP
Inventors: ウゴ・ビシ
Original assignee: ベルコ・ソチエタ・ペル・アチオニ
Priority date: 1989-02-24
Filing date: 1990-02-23
Publication date: 1997-01-29
Anticipated expiration: 2005-02-23
Also published as: GB9003916D0; JPH02128689U; GB2231013A; NL194544C; ES1014789U; BE1003669A6; IT8920629V0; IT215729Z2; NL9000403A; ES1014789Y; GB2231013B; DE9001983U1; FR2643605A3; FR2643605B3; NL194544B

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は、特に小形無限軌条車のための無限軌条車用
軌道に関する。

本考案を要約すれば、特に小形無限軌条車のための軌
道が、複数の相互にヒンジを取り付けられた軌道リンク
を具備する。各軌道リンクは、底面と、フエルール（fe
rrule）と、腕と、ヒンジ鳩目（hinge-eyelet）とを具
備する。軌道リンクのヒンジ鳩目は、ピンを用いて、隣
接軌道リンクのフエルールとリンクされ、隣接軌道リン
クを関節により駆動可能にする。ピンを除いて、各軌道
リンクの構成要素は、単一片として鋳造され、軌道リン
クにモノリシック構造を与える。

従来の技術及びその問題点現在使用される軌道は、軌道リンク、ピン、フエルー
ル、ブッシュ、底面、ねじ、ナットと他の要素の如く、
互いに連結された複数の要素によって構成される。複数
の相互連結された要素の存在は、保守の観点と該軌道の
使用の観点の両方から、非常に優れた機能性を軌道に与
える。さらに、それは、軌道の摩耗部品を交換する可能
性を提供し、こうして該軌道の使用寿命が延ばされ、か
つ同一軌道の有効度が、高く一定に維持される。

さらに、複数の適切な形状の要素の存在は、軌道に特
にたわみ構造を与え、できる限り低いエネルギー消費に
より、かつ振動なしに、無限軌軌道を移動させるインボ
リュート輪郭により、駆動ホイールにおいて完全に関節
作用することができる。

不幸にも、非常に多数の要素によって構成された軌道
の製造は、軌道寸法の減少により、ますます複雑かつ高
価になる。

費用を合理的に制限するために、小形無限軌道車のた
めの小形軌道が、制限されたたわみ特性を示す簡単構造
により達成される。

移動中の不良なたわみ性により、そのような形式の軌
道は、近似的な程度にインボリュート線に従う駆動ホイ
ールの回りで関節連結する。この事実により、軌道は、
駆動ホイールによって十分に係合されず、機械の構造に
伝達される振動を生じ、その強度は、機械速度の増大に
より増大する。

さらに、軌道案内ローラーと結合された軌道の表面の
単純な係合は、特に高速度において軌道を歪ませ、摩耗
の現象が、増大され、そして強い振動が、機械の構造に
伝達される。

このため、これらの単純構造は、非常に低速の車両の
場合においてのみ、そして移動距離が制限される時、満
足される性能を設ける。

問題点を解決するための手段本考案の目的は、上記の欠点を除去することができる
軌道を設けることである。即ち、制限された数の要素を
用いて達成されることができ、そしてこのため、簡単か
つ安価であるが、同時に十分にたわみ、インボリュート
輪郭により駆動ホイールと係合され、そしてこのため、
高速度において機械を移動させる。

そのような目的は、軌道への動作の伝達が、少なくと
も一つの歯付き駆動ホイールを用いて達成され、そして
戻りホイールが、設けられ、この場合該２つのホイール
の間に、複数の軌道案内ローラーが設置され、該軌道
は、互いに関して関節連結された複数の軌道リンクを具
備する、特に小形の無限軌条車に対する無限軌条車用の
軌道を用いて達成され、各軌道リンクは、底面形状部分
と、フエルール形状部分と、フエルール部分と単一片と
して構成される第１端部とヒンジ鳩目形状の部分を各々
規定する第２端部を有する２つの腕形状部分とを具備す
る単一鋳造片によって構成され、該ヒンジ鳩目形状部分
は、フエルール部分の軸方向長さよりも僅かに長い長さ
によって相互に間隔をあけられた相互に対向した内面を
有し、軌道リンクのフエルール部分を通って走行するそ
れぞれの関節ピンと、隣接軌道リンクのヒンジ鳩目部分
とにより、隣接軌道リンクを関節連結させ、該腕部分
は、底面部分に平行かつ対向した滑り表面を規定し、そ
して該フエルール部分は、駆動ホイールの歯がインボリ
ュート輪郭により作用する円筒形外面を規定することを
特徴とする。

考案は、添付の図面を参照して単に例示のために、そ
して非制限的な目的に対して示される。

実施例上記の図を参照すると、一般に参照番号１によって示
された考案に従う軌道は、複数の軌道リンク２を具備
し、互いにヒンジを取り付けられ、かつ駆動ホイール11
によって駆動される。軌道リンク２は、軌道案内ローラ
ー14によって係合され、そして戻りホイール15によって
戻される。各軌道リンク２（特に第２図参照）は、底面
形状部分３と、フエルール形状部分４と、２つの腕形状
部分５と、ヒンジ鳩目６の形状を有する２つの部分と、
ピン７とを具備する。

底面部分３は、膜９によって合体された２つの横断バ
ー８によって形成される。

膜（membrane）９において、そして軌道リンクの中央
又は中央の近くにおいて、少なくとも一つのスロット10
が設けられる。

各底面部分３に設けられたスロット10を用いて、軌道
１は、自浄することができ、駆動ホイール11は、軌道の
間に浸透した土壌を排除することができ、こうして「詰
込み」効果が制限される。実際、技術における当業者
は、泥質土壌、湿潤土壌と混合されたわら、等の如く、
特定の作業条件の下で、軌道は故障する傾向がある事実
に気付いている。

これらの条件の下で、関節作用は、妨げられ、そして
過剰応力が、軌道において生成される。逆に、スロット
10は、軌道を故障させる物質を放出可能にすることによ
り、そのような過剰応力を除去することができる。

底面形状部分３と、フエルール部分４と、両腕部分５
と、両ヒンジ鳩目部分６は、単一本体として鋳造され、
要素の高価な分離生産と組み立ては、避けられる。

事実、腕部分５は、フエルール部分４の対向部分の両
方と単一片として鋳造された第１端部を有し、そして第
２端部の各々は、それぞれのヒンジ鳩目部分６を規定す
る。フエルール部分４の軸方向長さは、ヒンジ鳩目部分
６の相互に対向した内面の間に存在する距離よりも僅か
に短く、軌道１の隣接リンク２を互いに連結させる。フ
エルール部分４の内径とヒンジ鳩目部分６の内径は、ピ
ンと連結されることにより、同一ピンの軸方向の移動を
阻止させ、同時に２つの隣接軌道リンクの相互の関節作
用を可能にする。

腕部分５は、軌道滑りローラー14が位置する底面部分
３に平行かつ対向して、滑り表面13を設けられる。滑り
表面13は、規則的かつ連続な形状を有し、そしてローラ
ー14と係合され、こうして車両を支持させるほかに、軌
道１を案内する。

軌道１は、隣接軌道リンク２のヒンジ鳩目部分６の対
と軌道リンク２の各フエルール部分４をピン７により合
体することにより組み立てられる。

軌道１が組み立てられる時、フエルール部分４の外側
円筒形表面は、駆動ホイール11の歯のための滑り経路を
構成し、その結果機械が移動する時、係合は、円形イン
ボリュート輪郭により生じ、機械の並進移動を容易に
し、こうして該機械を一様な高速度において移動させ、
そして摩耗率を減少させる。

２つの横断バー８を備えた形式の底面３は、大地に束
縛される能力と機械の操縦性の間の最良の妥協を表す。

底面３の寸法は、幾つかの必要条件の関数として変化
される。即ち、大地に適用された特定圧力が、狭い範囲
内に制限されなければならない場合に「大」表面領域で
あり、そして操縦性を助長し、かつ駆動ホイールと支持
ローラー14に関して摩耗率を減少させることを望むなら
ば、「小」表面領域である。

軌道リンク２は、融点において高い流動率を設けるこ
とができる特殊な鋳鉄から鋳造され、製造業者は、寸法
における高い精度を考慮することができ、続く処理段階
を縮小又は回避することができる。

例えば、意図した目的に対して、鋳鉄が使用され、次
の化学組成を有する。

C 3.70 Si 2.60 Mn 0.31 Cr 0.028 S 0.014 P 0.029 Ni 1.45 Sn 0.03 Mg 0.076 Cu 0.83 Mo 0.31 硬化の意図した熱処理により、ベイナイトと残留オー
ステナイトの間の正しい組み合わせが、獲得され、そし
て強度と粘り強さの特性が、達せられ、硬化、焼き入
れ、かつ表面硬化された構造鋼のそれらに匹敵される。
獲得された機械的特性は、次の如くである。

R. 1150N/mm² ARc. 40 A. 10％獲得された機械的特性は、非常に優れた摩耗と疲れ抵
抗により、硬度と粘り強さの間に正しい妥協が達せられ
ることを可能にする。

【図面の簡単な説明】

第１図は、互いにヒンジを取り付けられた、考案により
達成された２つの軌道リンクの斜視底面図。第２図は、第１図の軌道リンクの部分的に断面の底面
図。第３図は、軌道リンクの前面図。第４図は、無限軌道車のキャリッジに適用された、本考
案による軌道の概略図。１……軌道２……軌道リンク３……底面形状部分４……フエルール部分５……腕形状部分６……ヒンジ鳩目７……関節ピン９……膜 11……駆動ホイール 15……戻りホイール

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】特に小形の無限軌条車のための無限軌条車
用の軌道であり、軌道への動作の伝達は、少なくとも一つの歯付き駆動ホ
イールによって達成され、戻りホイールが設けられてお
り、該２つのホイールの間に、複数の軌道案内ローラー
が設置されており、該軌道は、互いに関して関節連結された複数の軌道リン
クを具備する無限軌条車用の軌道において、軌道リンクの各々が、底面形状部分と、フエルール形状
部材と、フエルール部分と単一片として構成された第１
端部及びヒンジ鳩目の部分を各々規定する第２端部を有
する２つの腕形状部分とを具備する単一鋳造片によって
構成されており、該ヒンジ鳩目形状部分は、フエルール部分の軸方向長さ
よりも僅かに長い長さによって、相互に間隔をあけられ
た相互に対向した内面を有し、軌道リンクのフエルール部分を通って延びているそれぞ
れの関節ピンと、隣接軌道リンクのヒンジ鳩目部分とに
より、隣接軌道リンクと関節連結されており、該腕部分が、底面部分に平行かつ対向して滑り表面を規
定しており、該フエルール部分が、駆動ホイールの歯がインボリュー
ト輪郭に従って作用する円筒形外面を規定しており、Ｃ＝3.70、Si＝2.60、Mn＝0.31、Cr＝0.028、Ｓ＝0.01
4、Ｐ＝0.029、Ni＝1.46、Sn＝0.03、Mg＝0.076、Cu＝
0.83、Mo＝0.31の化学的組成を有する鋳鉄から形成さ
れ、熱硬化処理によって硬化せしめられていることを特徴とする無限軌条車用の軌道。