JP2523652B2 - 給湯機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、一般給湯栓と浴槽とに給湯する機能と浴槽
水を加温する機能とを有する給湯機に関するものであ
る。

従来の技術 近年給湯機は、一般給湯栓への給湯と浴槽水を加熱す
る機能の他に浴槽への給湯機能が付加されてきている。

以下、図面を参照しながら、上述した従来の給湯機の
一例について説明する。

第３図は従来の給湯機の水回路を示すものである。第
３図において、１は給湯用熱交換器であり内部にふろ用
熱交換器２を有している。３は往側循環管でふろ用熱交
換器２の一端と浴槽４とを接続している。５は復側循環
管で、ふろ用熱交換器２の他端と浴槽４とを接続してい
る。６は循環ポンプで復側循環管５の中間に設けてい
る。７は給湯口で、ストップ弁８、逆止弁９を介してふ
ろ用熱交換器２と循環ポンプ６との間の復側循環管５に
接続している。10は給湯用熱交換器１の給水口、11は給
湯栓、12は加熱器、13はサーモスタットである。

以上のように構成された給湯機について以下その動作
について説明する。

まず、給水口10から給湯用熱交換器１内に入った水
は、加熱器12によって加熱される。この時水の温度はサ
ーモスタット13によって検知し、加熱器12をコントロー
ルして希望の温度にコントロールする。加熱された温水
は、給湯栓11を開にすることにより、給水側水圧によっ
て給湯栓11より吐出し一般給湯として利用される。

一方浴槽への給湯は、ストップ弁８を開にすることに
よって、給湯用熱交換器１内の温水が、給湯口７、スト
ップ弁８、逆止弁９、復側循環管５、循環ポンプ６を介
して浴槽４へ供給される。逆止弁９は給湯用熱交換器１
が負圧になった時浴槽４内水が逆流しない様に作動す
る。

又浴槽４内水の加熱は、ストップ弁８を閉とし、循環
ポンプ６によって、浴槽４内水をふろ用熱交換器２を介
して循環させ、給湯用熱交換器１内温水により循環水を
加熱する。給湯用熱交換器１内温水は熱交換によって低
下するので、加熱器12により加温する。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、循環ポンプ６で
浴槽４内水を循環すれば、ふろ用熱交換器２内も循環す
るので浴槽４内水は必ず加熱され、加熱を必要とせず、
循環のみを必要とする滝風呂、気泡風呂等の入浴方法は
できないという問題点を有していた。給湯用熱交換器１
内水を加熱しないで、循環する方法をとれば浴槽４内水
を加熱しないですむが、この場合、給湯栓11に温水を取
出すことができない。又浴槽４内水温が低下しても加熱
できないなどの問題点を有していた。

本発明は上記問題点に鑑み、給湯栓への給湯、浴槽へ
の給湯、浴槽内水の加熱、滝風呂、気泡風呂入浴時の浴
槽内水循環を必要な時に行なえ、使用性の高い給湯機を
提供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のふろがま付給湯
機は、出湯口及び給湯口を有する給湯用熱交換器と、前
記出湯口を給湯栓に接続するとともに、前記給湯口とス
トップ弁を介して４方切替弁に接続した給湯回路と、浴
槽吸込口、前記給湯用熱交換器に内蔵したふろ用熱交換
器、前記４方切替弁、循環ポンプ、浴槽吐出口の順に接
続した循環回路と前記浴槽吸込口と前記ふろ用熱交換器
との間から前記４方切替弁へ循環水をみちびくバイパス
管で構成するバイパス回路とを設け、前記循環ポンプへ
の流路を前記４方切替弁にて、給湯回路、循環回路、バ
イパス回路のいずれかに切替えるという構成を備えたも
のである。

作用 本発明は上記した構成によって、給湯回路と循環回路
とバイパス回路のいずれかに切替でき４方切替弁を介し
て浴槽へ給湯する動作と、ふろ用熱交換器を介して浴槽
水を循環する加熱動作と、ふろ用熱交換器を介さず、バ
イパス管を通じての循環動作とが、給湯用熱交換器内水
を加熱したままで行なえ、給湯栓への給湯と上記３動作
すべてが同時に行なえることとなる。

実施例 以下、本発明の一実施例の給湯機について、図面を参
照しながら説明する。

第１図は本発明の第１の実施例における給湯機の水回路
を示すものである。

第１図において、20は給湯用熱交換器であり、内部にふ
ろ用熱交換器21を有している。22はストレーナ、23は４
方切替弁、24は循環ポンプ、25は浴槽、26は吸入口、27
は吐出口である。28は往側循環管、29は復側循環管であ
る。これらを、吸入口26、往側循環管28、ストレーナ2
2、ふろ用熱交換器21、４方切替弁23の入口23a、出口23
d、循環ポンプ24、復側循環管29、吐出口27の順に接続
し、循環回路を構成している。又この循環回路のストレ
ーナ22とふろ用熱交換器21との間と、４方切替弁23の入
口23bとは、バイパス管30によって連通させている。31
は温度検出器、32は水位検出器である。33は減圧逆止弁
で、その２次側は給水口34に接続している。又35は出湯
口であり、安全弁36を介して給湯栓37へと接続してい
る。38は給湯口、39はミキシング弁、40はストップ弁、
41はボールタップ、42はシスターンであり、減圧逆止弁
33の２次側とミキシング弁39の入口39aとを給水管43で
接続し、給湯口38とミキシング弁39の入口39bとを給湯
管44で接続するとともに、ミキシング弁39の出口39c
は、ストップ弁40、ボールタップ41、シスターン42、４
方切替弁23の入口23cへと順に接続して、浴槽25への給
湯回路を構成している。45はサーミスタ、46は加熱器で
あり、47は空気吸込管でありその先端部48は吐出口27に
のぞませている。

以上のように構成された給湯機について以下その動作
を説明する。

まず給湯栓37による一般給湯として使用する場合の動作
を説明する。給水口34から給湯用熱交換器20に入った水
は加熱器46によって加熱される。この時水の温度はサー
ミスタ45によって検知し、加熱器46をコントロールして
希望の温度にコントロールする。加熱された温水は、給
湯栓37を開にすることにより給水側水圧で、給湯栓37よ
り吐出する。

次に浴槽へ給湯する動作を説明する。

ストップ弁40を開にすることによって給水側水圧で給湯
用熱交換器20内温水は給湯口38より、給湯管44を通って
ミキシング弁39の入口39bに流入する。一方給水側水圧
で給水管43を通った常温水はミキシング弁39の入口39a
に流入する。ミキシング弁39はこれを混合し目的の温水
に調整する。調整された温水はストップ弁40、ボールタ
ップ41を通ってシスターン42内に流入する。この時、４
方切替弁23を入口23cと出口23dとが連通するように動作
させると、シスターン42内温水は、４方切替弁23、循環
ポンプ24、復側循環管29を通り、吐出口27より浴槽25内
に入る。この時循環ポンプ24を運転させると、より早く
給湯できる、浴槽25内水量が設定値に達すると、水位検
出器32で検知し、給湯動作を停止させる。

この給湯動作中は、給湯用熱交換器20内水は加熱水の
為給湯栓37での一般給湯も同時に使用できる。

次に浴槽25内水を加熱する動作を説明する。４方切替
弁23を入口23aと、出口23dとが連通するように動作さ
せ、循環ポンプ24を運転させると、循環ポンプ24の力に
より、浴槽25内水は、吸入口26、往側循環管28、ストレ
ーナ22、ふろ用熱交換器21、４方切替弁23、循環ポンプ
24、復側循環管29、吐出口27の順に循環する。この時、
給湯用熱交換器20内水を加熱しておくと、循環水は、ふ
ろ用熱交換器で加熱され、浴槽25内水全体を加熱する。

浴槽内水が設定温度に達すると、温度検出器31で検知
し、加熱動作を停止する。

次に浴槽25内水の加熱を必要とせず、循環のみを必要
とする気泡風呂使用時の動作を説明する。４方切替弁23
を入口23bと出口23dとが連通するように動作させ、循環
ポンプ24を運転させると、循環ポンプ24の力により、浴
槽25内水は、吸入口26、往側循環管28、ストレーナ22、
バイパス管30、４方切替弁23、循環ポンプ24、復側循環
管29、吐出口27の順に循環する。この時吐出口27に空気
吸込管47の先端部48を水流によりエジェクター効果が出
るように取付けておくと、空気吸込管47より空気を吸込
み、気泡となって循環水に混入する。その気泡が浴槽25
内に吐出し、気泡風呂となる。

この動作の場合、ふろ用熱交換器21を循環しない為、給
湯用熱交換器20内水が加熱された状態であっても循環水
は加熱されない。したがって同時に給湯栓37で給湯して
も何らさしつかえない。又、浴槽25内水温が循環及び気
泡によって低下した場合は、４方切替弁23を、前記加熱
動作の状態にすれば加熱できる。

以上のように本実施例によれば、給湯用熱交換器の給
湯口をストップ弁を介して４方切替弁に接続した給湯回
路と、浴槽吸込口、前記給湯用熱交換器に内蔵したふろ
用熱交換器、前記４方切替弁、循環ポンプ、浴槽吐出口
の順に接続した循環回路と前記浴槽吸込口と前記ふろ用
熱交換器との間から前記４方切替弁へ循環水をみちびく
バイパス管で構成するバイパス回路とを設け、前記循環
ポンプへの流路を前記４方切替弁にて、給湯回路、循環
回路、バイパス回路のいずれかに切替えることにより、
浴槽への給湯と、浴槽水の加熱と、必要に応じて加熱で
きる気泡風呂とが可能となり、しかもこれらは、給湯栓
への給湯と同時使用可能にすることができる。

なお上記第一実施例では、浴槽25に、吐出口27と空気
吸込管47を用いた気泡風呂としての使用を説明したが、
第２図に示すごとく、吐出口50を浴槽25上端より高い位
置に設け、第一実施例の気泡風呂使用時と同じ動作をさ
せることによって、浴槽25内水を不必要に加熱すること
なく循環させ、吐出口50から吐出できる。いわゆる滝風
呂としても使用できる。なお、第２図中、第１図と同一
部品については同一番号を使用している。

発明の効果 以上のように本発明は、給湯用熱交換器の給湯口をス
トップ弁を介して４方切替弁に接続した給湯回路と、浴
槽吸込口、前記給湯用熱交換器に内蔵したふろ用熱交換
器、前記４方切替弁、循環ポンプ、浴槽吐出口の順に接
続した循環回路と前記浴槽吸込口と前記ふろ用熱交換器
との間から前記４方切替弁へ循環水をみちびくバイパス
管で構成するバイパス回路とを設け、前記循環ポンプへ
の流路を前記４方切替弁にて、給湯回路、循環回路、バ
イパス回路のいずれかに切替えることにより、給湯栓へ
の給湯機能、浴槽への給湯機能、浴槽水の加熱機能に、
さらに気泡風呂あるいは滝風呂使用の機能を付加した高
機能化となるとともに、台所等の給湯栓でのお湯使用
と、浴室での気泡風呂使用とが同時にでき、使用感、使
用性の高いふろがま付給湯機とすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例における給湯機の水回路
図、第２図は本発明の第２の実施例を示す水回路図、第
３図は従来の給湯機の水回路図である。 20……給湯用熱交換器、21……ふろ用熱交換器、23……
４方切替弁、24……循環ポンプ、25……浴槽、30……バ
イパス管、39……ミキシング弁、40……ストップ弁。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】出湯口及び給湯口を有する給湯用熱交換器
   と、前記出湯口を給湯栓に接続するとともに、前記給湯
   口をストップ弁を介して４方切替弁に接続した給湯回路
   と、浴槽吸込口、前記給湯用熱交換器に内蔵したふろ用
   熱交換器、前記４方切替弁、循環ポンプ、浴槽吐出口の
   順に接続した循環回路と前記浴槽吸込口と前記ふろ用熱
   交換器との間から前記４方切替弁へ循環水を導びくバイ
   パス回路とを設け、前記循環ポンプへの流路を前記４方
   切替弁にて、給湯回路、循環回路、バイパス回路のいず
   れかに切替えることを特徴とする給湯機。