JP2523588Y2 - 多機能カ−ラジオ - Google Patents

多機能カ−ラジオ

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JP2523588Y2
JP2523588Y2 JP2125391U JP2125391U JP2523588Y2 JP 2523588 Y2 JP2523588 Y2 JP 2523588Y2 JP 2125391 U JP2125391 U JP 2125391U JP 2125391 U JP2125391 U JP 2125391U JP 2523588 Y2 JP2523588 Y2 JP 2523588Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は多機能カーラジオに係
り、特にカーセキュリティシステムとカーラジオを一体
化した多機能カーラジオに関する。
【0002】
【従来の技術】車両にはカーラジオやカーセキュリティ
システムなど、種々の車載機器が装備されている。図5
は従来のカーラジオの全体構成図であり、車載アンテナ
1で受波されたHF帯、VHF帯等の受波信号はカーラ
ジオ本体2のアンテナ入力端子ANT-INに入力される。カ
ーラジオ本体2では、アンテナ受波信号がフロントエン
ド(F/E)3に入力されて、RF増幅、希望局に対す
る同調、中間周波信号(IF信号)への変換がなされ
る。中間周波信号は中間周波増幅回路(IF)4で増幅
されたあと復調回路5で音声信号の復調がなされる。そ
して、アンプ6で音声信号が増幅されて、スピーカ出力
端子SP-OUTよりスピーカ7へ出力される。
【0003】カーラジオ本体2に設けられた操作部8で
受信周波数の可変操作がなされると、マイクロコンピュ
ータ9が周波数制御データをPLL回路10へ出力し、
該PLL回路10より対応する周波数制御電圧をフロン
トエンド3へ出力させる。周波数制御電圧を入力したフ
ロントエンド3は局部発振回路が発振周波数を変えて、
同調周波数を新たな希望局に変える。マイクロコンピュ
ータ9は表示部11に現在の受信周波数を表示させる。
【0004】カーラジオ本体2には、車載バッテリ電源
(+B、ACC)が接続されており、電源回路12で所
定の直流安定化電源が作成されるようになっている。A
CCスイッチ13が閉じると、マイクロコンピュータ9
の制御でアンプ6等に直流電源が供給され、ラジオ放送
の受信動作が開始する。ACCスイッチ13が開くと、
直流電源の供給が止まり、受信動作が停止する。カーラ
ジオ本体2を構成する各種電気回路は筐体14の中に組
み込まれており、該筐体14によってカーラジオ本体2
が車両のボディに取りつけられている。
【0005】図6は、従来のカーセキュリティシステム
の全体構成図であり、手元操作器20、車載アンテナ2
1、セキュリティシステム本体22、ドアロック装置2
3、パワーウインド装置24、ライトドライバ25、ブ
ザー26、サイレン27などを有している。セキュリテ
ィシステム本体22には図示しないドアセンサ、ショッ
クセンサ、モーションセンサ、キーセンサ等の各種セン
サが接続されている。
【0006】手元操作器20はアーム/ディスアーム操
作がされると、アーム/ディスアーム指令コードをPC
M変調とFM変調し、UHF帯の電波に乗せて送信す
る。このリモコン送信電波は車載アンテナ21で受波さ
れ、セキュリティシステム本体22のアンテナ入力端子
ANT-INに入力される。セキュリティシステム本体22に
入力された受波信号は、フロントエンド(F/E)28
に入力されて、RF増幅、同調、中間周波信号(IF信
号)への変換がなされる。中間周波信号は中間周波増幅
回路(IF)29で増幅されたあと復調回路30で復調
がなされる。そして、復調回路30で復調された受信信
号はデコーダ31に入力されてアーム/ディスアーム指
令コードの復号がなされ、カーセキュリティ制御手段と
してのマイクロコンピュータ32に入力される。マイク
ロコンピュータ32はアーム/ディスアーム指令コード
が入力されると、予め、使用者により操作部33で設定
された登録コードと照合し、一致すれば、アーム指令コ
ードのときは一定条件下でアーム状態となり、ディスア
ーム指令コードのときはディスアーム状態となる。
【0007】アーム状態になるとき、マイクロコンピュ
ータ32は表示部34にアーム状態の表示を行い、ドア
ロック指令をドアロック装置23へ出力してドアをロッ
クさせ、ウインド閉指令をパワーウインド装置24へ出
力してドアウインドを閉じさせ、一定時間だけブザー駆
動信号をブザー26へ出力してブザーを鳴らすととも
に、一定時間だけウインカ点滅信号をライトドライバ2
5へ出力してウインカを点滅させ、使用者にアーム状態
となったことを知らせる。逆に、ディスアーム状態とな
るとき、マイクロコンピュータ32は表示部34のアー
ム状態表示を消灯し、ドアアンロック指令をドアロック
装置23へ出力してドアをアンロックさせ、一定時間だ
けブザー駆動信号をブザー26へ出力してブザーを鳴ら
すとともに、一定時間だけウインカ点滅信号をライトド
ライバ25へ出力してウインカを点滅させ、使用者にア
ーム状態となったことを知らせる。
【0008】アーム状態下で、ショックセンサが車両に
対するショックを検出したり、モーションセンサが車両
の振動や移動を検出したりすると、マイクロコンピュー
タ32は異常が発生したとして、サイレン駆動信号をサ
イレン27へ出力し、サイレンを鳴らして賊の退治を行
うとともに、ヘッドランプ点滅信号をライトドライバ2
5へ出力してヘッドランプを点滅し、周囲の人に警報を
発する。
【0009】セキュリティシステム本体22には、車載
バッテリ電源(+B、ACC)が接続されており、電源
回路35で所定の直流安定化電源が作成されるようにな
っている。マイクロコンピュータ32は、アーム指令コ
ードを入力し登録コードと一致したとき、ACCスイッ
チ13が開いてACC電源が落ちており、キーセンサ出
力がキーシリンダにキーが無いことを示しており、か
つ、全てのドアセンサ出力がドア閉を示している場合に
限り、アーム状態となる。セキュリティシステム本体2
2を構成する各種電気回路は筐体36の中に組み込まれ
ており、該筐体36によってセキュリティシステム本体
22は車両のボディに取りつけられている。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のカーラジオとカーセキュリティシステムでは、
カーラジオ本体2とセキュリティシステム本体22が全
く別個の筐体14と36で構成されており、車両への取
り付け作業が面倒であるとともに、スペースを取り、更
に、スピーカ7、ブザー26、サイレン27など多数の
音響出力手段が必要なので、コストが掛かる問題があっ
た。
【0011】以上から本考案の目的は、車両への取りつ
けが簡単でスペースを取らず、また、コストも安価とで
きるカーセキュリティ機能付の多機能カーラジオを提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案においては、アー
ム/ディスアーム操作に従い所定のアーム/ディスアー
ム指令コードを送信する手元操作器と、手元操作器のア
ーム/ディスアーム操作に従いアーム/ディスアーム状
態となり、アーム状態下では所定のセキュリティ動作音
信号の発生を含む所定のセキュリティ制御を行い、ディ
スアーム状態下ではラジオ放送の受信が可能な多機能カ
ーラジオ本体を備え、多機能カーラジオ本体に、車載ア
ンテナと接続されて手元操作器からの送信信号とラジオ
放送の受信を行う受信手段と、受信手段での受信信号を
入力してアーム/ディスアーム指令コードの復号を行う
デコーダと、アーム指令コードが復号されたとき、一定
条件下でアーム状態となり、所定のセキュリティ動作音
信号の発生を含む所定のセキュリティ制御を行い、ディ
スアーム指令コードが復号されるとディスアーム状態と
なるカーセキュリティ制御手段と、車載バッテリ電源か
ら所定の直流電源を形成して各部に供給する電源手段を
設け、多機能カーラジオ本体の各部を1つの筐体内に収
めるとともに、アーム状態の下ではカーセキュリティ制
御手段により発生されたセキュリティ動作音信号を所定
の音響出力手段へ出力し、ディスアーム状態の下では受
信手段により受信されたラジオ放送の音声信号を該所定
の音響出力手段へ出力するようにしたことにより達成さ
れる。
【0013】
【作用】本考案によれば、手元操作器よりアーム指令コ
ードが送信されると、車載アンテナで受波されたあと、
多機能カーラジオ本体で受信と復号がなされ、カーセキ
ュリティ制御手段が一定条件下でアーム状態となって所
定のセキュリティ動作音信号の発生を含む所定のセキュ
リティ制御を行う。セキュリティ動作音信号は所定の音
響出力手段に出力される。一方、手元操作器でディスア
ーム操作がなされ、アーム指令コードが送信されると、
車載アンテナで受波されたあと、多機能カーラジオ本体
に送られて、受信と復号がなされ、カーセキュリティ制
御手段がディスアーム状態となる。このディスアーム状
態下で、車載アンテナで受波されたラジオ放送信号は、
多機能カーラジオ本体で受信され、前記所定の音響出力
手段に出力される。これにより、カーセキュリティシス
テム本体とカーラジオ本体を1つの筐体内に一体化でき
るので、筐体を車両に取り付ける手間やスペースを大幅
に減らすことができ、また、電源手段や音響出力手段も
共用できるので、コストが安価となる。
【0014】
【実施例】図1は、本考案の第一実施例に係わるカーセ
キュリティ機能付カーラジオの全体構成図である。
【0015】40は手元操作器であり、使用者がテンキ
ー40Aで暗証コードを入力し、アームボタン40Bを
押すと、暗証コードが所定のPCM変調とFM変調され
て、UHF帯の電波に乗せて送信される。ここで、暗証
コードはアーム指令コードとディスアーム指令コード兼
用であり、いずれの指令かは後述する多機能カーラジオ
本体側で識別される。41は車載アンテナであり、ラジ
オ放送に係るHF帯とVHF帯、リモコンに係るUHF
帯の電波を受波する。42はドアロック装置であり、後
述するカーセキュリティ制御部の制御に従いドアロック
またはドアアンロック動作を行う。43はスピーカであ
り、後述するアンプから入力したオーディオ信号を音響
再生する。44はライトドライバであり、カーセキュリ
ティ制御部の制御に従いライトを点灯する。45はパワ
ーウインド装置であり、カーセキュリティ制御部の制御
に従いウインドガラスの開・閉を行う。
【0016】46は多機能カーラジオ本体であり、アン
テナ入力端子ANT-INに車載アンテナ41、ドア出力端子
DR-OUTにドアロック装置42、スピーカ出力端子SP-OUT
に音響出力手段としてのスピーカ43、センサ入力端子
SEN-IN1 ,SEN-IN2 ,・・・にドアセンサ,ショックセ
ンサ,モーションセンサ,キーセンサ等の各種センサ、
ライト出力端子L-OUT にライトドライバ44、ウインド
出力端子WD-OUTにパワーウインド装置45、電源端子V
IN1 に+B、電源端子VIN2 にACCが接続されてい
る。
【0017】47はアンテナ入力端子ANT-INと接続され
た分配器であり、アンテナ受波信号をHF帯及びVHF
帯と、UHF帯に分配する。48は分配器47よりUH
F帯のアンテナ受波信号を入力し、RF増幅、同調、周
波数変換を行う第1フロントエンド(F/E)であり、
同調周波数は固定されている。49は第1フロントエン
ド48から出力された中間周波信号を増幅する中間周波
増幅回路、50は中間周波信号にFM検波を行い受信信
号の復調を行う復調回路、51は復調された受信信号を
デコードして暗証コードの復号を行うデコーダ、52は
マイコン構成のカーセキュリティ制御部、53は音響信
号の増幅を行うアンプである。
【0018】カーセキュリティ制御部52はデコーダ5
1から暗証コードを入力すると、予め、内部メモリに登
録してある登録コードと照合し、一致したとき、それま
でディスアーム状態であればアーム指令コードの入力と
して扱い、一定条件下でアーム状態となり、ドアロック
装置42に対しドアロック指令を出力してドアロックさ
せるとともにパワーウインド装置45に対しウインド閉
指令を出力してドアウインドを閉じさせ、セキュリティ
動作音信号の一例である一定周波数の確認音信号を一定
時間発生してアンプ53へ出力するとともにライトドラ
イバ44に対し一定時間、ウインカ点滅信号を出力して
ウインカを点滅させる。反対に、それまでアーム状態で
あればディスアーム指令コードの入力として扱って無条
件にディスアーム状態となり、ドアロック装置42に対
しドアアンロック指令を出力してドアをアンロックさ
せ、また、一定周波数の確認音信号を一定時間発生し、
アンプ53へ出力するとともにライトドライバ44に対
し一定時間、ウインカ点滅信号を出力してウインカを点
滅させる。また、カーセキュリティ制御部52はアーム
状態下でショックセンサ、モーションセンサ等のセンサ
出力を監視し、異常が発生するとセキュリティ動作音信
号の一例である警報音信号を発生し、アンプ53へ出力
するとともに、ライトドライバ44に対しヘッドランプ
点滅信号を出力してヘッドランプを点滅させる。また、
アーム状態になるとき、カーセキュリティ制御部52は
後述する表示部にアーム状態の表示を行わせる。
【0019】アンプ53は、アーム状態下においては確
認音信号や警報音信号のセキュリティ動作音信号を入力
して増幅したあとスピーカ43へ出力し、ディスアーム
状態下においては後述する復調回路から音声信号を入力
して増幅したあとスピーカ43へ出力する。
【0020】54は分配器47よりHF帯とVHF帯の
アンテナ受波信号を入力し、RF増幅、同調、周波数変
換を行う第2フロントエンド(F/E)であり、同調周
波数はPLL回路55から入力する周波数制御電圧に従
い可変する。56は第2フロントエンド54から出力さ
れた中間周波信号を増幅する中間周波増幅回路、57は
中間周波信号の復調を行い音声信号をアンプ53へ出力
する。58はマイコン構成の受信制御部、59は受信周
波数やアーム状態の表示をしたり、使用者が入力した登
録コードの確認表示を行う表示部、60は受信周波数の
可変操作や暗証コードの設定操作を行う操作部である。
【0021】受信制御部58は、ACCスイッチ13が
閉じてACC電源が立ち上がると、ラジオの受信動作を
開始させ、逆に、ACCスイッチ13が開いてACC電
源が落ちるとラジオの受信動作を停止させる。また、受
信制御部58はラジオの受信動作中に操作部60で受信
周波数の可変操作がなされると、該可変操作に従い、新
たな周波数制御データをPLL回路55へ出力して、そ
れまでとは異なる周波数制御電圧を発生させ、第2フロ
ントエンド54の同調周波数を変更させる。このとき、
変更後の受信周波数を表示部59に表示させる。また、
操作部60のテンキーを用いて暗証コードの入力操作が
なされると、表示部59に入力コードを表示させるとと
もに、登録キーが押圧されると、暗証コードをカーセキ
ュリティ制御部52へ転送するとともにコード表示を消
す。暗証コードを入力したカーセキュリティ制御部52
は内部メモリに登録コードとして登録する。
【0022】61は電源手段としての電源回路であり、
+Bから所定の直流安定化電源を作成し、多機能カーラ
ジオ本体46の各部に供給する。62は車両のボディ所
定箇所に取りつけられる筐体であり、多機能カーラジオ
本体46を構成する各種電気回路を内蔵する。
【0023】図2と図3は多機能カーラジオ本体46の
動作を示す流れ図であり、以下、これらの図に従って説
明する。なお、予め、ディスアーム状態となっており、
キーシリンダにキーはなく、ACCスイッチ13はオフ
しているものとする。
【0024】運転者がキーシリンダにキーを差し込み、
回してACCスイッチ13をオンすると、ACC電源が
立ち上がる。すると、受信制御部58は受信動作を開始
させ、前回ACC電源が立ち下がる直前の受信局に係る
周波数制御データをPLL回路55へ出力して、対応す
る周波数制御電圧を出力させ、第2フロントエンド54
を該受信局に同調させるとともに、表示部59に受信周
波数の表示を行わせる(図2のステップ101、10
2)。車載アンテナ41で受波されたHF帯またはVH
F帯の放送電波は、多機能カーラジオ本体46の分配器
47を経て、第2フロントエンド54に入力される。第
2フロントエンド54はRF増幅、希望放送局に対する
同調、周波数変換を行い、中間周波信号を出力する。こ
の中間周波信号は中間周波増幅回路56で増幅されたあ
と復調回路57で復調されて音声信号が出力される。音
声信号はアンプ53で増幅されたあとスピーカ41へ出
力され、音響再生される。これにより、運転者はラジオ
放送を聴取できる。
【0025】操作部60で受信周波数の可変操作がなさ
れると、受信制御部58は新たな周波数制御データをP
LL回路55へ出力して、それまでとは異なる周波数制
御電圧を発生させ、第2フロントエンド54の同調周波
数を変更させる。このとき、変更後の受信周波数を表示
部59に表示させる(ステップ103、104)。これ
により、運転者は他のラジオ放送を聴取することができ
る。また、操作部60のテンキーを用いて暗証コードの
入力操作がなされたとき、受信制御部58は表示部59
に表示させ(ステップ105、106)、登録キーが押
圧されると、暗証コードをカーセキュリティ制御部52
へ転送し、カーセキュリティ制御部52をして内部メモ
リに登録させ(ステップ107、108)、コード表示
を消す(ステップ109)。
【0026】運転者か車両を離れるため、まず、キーを
回してACCスイッチ13をオフすると、受信制御部5
8はラジオの受信を停止させる(ステップ110、11
1)。次いで、キーシリンダからキーを抜くと、キーセ
ンサ出力がキー無しを示す。
【0027】運転者が車両を降り、ドアを閉めると、ド
アセンサ出力がドア閉を示す。この状態で手元操作器4
0のテンキー40Aで暗証コードを入力し、アームボタ
ン40Bを押圧すると、該暗証コードがアーム指令コー
ドとして、PCM変調及びFM変調されてUHF帯の所
定周波数の電波に乗せて送信される。送信された電波は
車載アンテナ41で受波され、多機能カーラジオ本体4
6の分配器47を経て第1フロントエンド48に入力さ
れる。第1フロントエンド48はRF増幅、同調、周波
数変換を行い、中間周波信号を出力する。中間周波信号
は中間周波増幅回路49で増幅されたあと復調回路50
でPCM信号に復調される。そしてデコーダ51で暗証
コードの復号がなされ、カーセキュリティ制御部52に
入力される。
【0028】カーセキュリティ制御部52は暗証コード
の入力があると、内部メモリに登録した登録コードと一
致するか判断し(ステップ112、113)、一致する
とき、それまでディスアーム状態なので、アーム指令コ
ードの入力として扱い、ACC、キーセンサ出力、ドア
センサ出力をチェックして、ACC電源が落ち、キーシ
リンダからキーが抜かれており、更に、ドアが全て閉ま
っているか判断する(ステップ114〜117)。
【0029】ステップ115〜117の判断で全てYE
Sであれば、アーム化条件を満たしているので、カーセ
キュリティ制御部52はアーム状態となり、表示部59
にアーム状態であることの表示を行う(ステップ11
8)。そして、ドアロック装置42に対しドアロック指
令を出力してドアをロックさせるとともに、パワーウイ
ンド装置45にドアウインド閉指令を出力してドアウイ
ンドを閉じさせる(ステップ119、120)。更に、
カーセキュリティ制御部52は一定周波数の確認音信号
を一定時間発生してアンプ53へ出力し、スピーカ43
より確認音を発生させ、ウインカ点滅信号を一定時間、
ライトドライバ44へ出力し、ウインカを点滅させる
(ステップ121、122)。これらの確認音の発生や
ウインカの点滅により、運転者は正常にアーム状態にな
ったことが判る。若し、何らかの原因で、アーム状態に
ならなかったときは、再度、暗証コードの入力と、アー
ムボタン40Bの押圧を行えばよい。
【0030】カーセキュリティ制御部52はアーム状態
になると、ショックセンサ、モーションセンサ等の異常
検知センサの出力を監視する(図3のステップ12
3)。そして、若し、ショックセンサがショックを感知
したり、モーションセンサが車両振動や移動を感知した
りしたとき、カーセキュリティ制御部52は異常有りと
判断し、所定の警報動作を行う。即ち、警報音信号を発
生してアンプ53へ出力し、スピーカ43から警報音を
発生させるとともに、ヘッドランプ点滅信号をライトド
ライバ44へ出力し、ヘッドランプを点滅させる(ステ
ップ124、125)。これらの警報音の発生やヘッド
ランプの点滅で、周囲に異常発生を告知し、また、賊を
退治することができる。
【0031】運転者が車両に戻り、アーム状態を解除す
るとき、手元操作器40のテンキー40Aで暗証コード
を入力し、アームボタン40Bを押圧すると、前述と同
様にして、該暗証コードがアーム指令コードとして送信
される。送信された電波は車載アンテナ41で受波さ
れ、多機能カーラジオ本体46の分配器47を経て第1
フロントエンド48、中間周波増幅回路49、復調回路
50で受信されたあと、デコーダ51で暗証コードの復
号がなされ、カーセキュリティ制御部52に入力され
る。
【0032】カーセキュリティ制御部52は暗証コード
入力があると、内部メモリに登録した登録コードと一致
するか判断し(ステップ133、134)、一致すると
き、それまでアーム状態なので、ディスアーム指令コー
ドの入力として扱い、それまで警報音信号の発生やヘッ
ドランプ点滅信号の出力を行っていたときは停止したあ
と(ステップ126、127、128)、ディスアーム
状態となり、表示部59のアーム状態表示を消灯し(ス
テップ129)、ドアロック装置42に対しドアアンロ
ック指令を出力してドアをアンロックさせる(ステップ
130)。更に、カーセキュリティ制御部52は一定周
波数の確認音信号を一定時間発生してアンプ53へ出力
し、スピーカ43より確認音を発生させ、ウインカ点滅
信号を一定時間、ライトドライバ44へ出力し、ウイン
カを点滅させる(ステップ132)。これらの確認音の
発生やウインカの点滅により、運転者は正常にディスア
ーム状態になったことが判る。若し、何らかの原因で、
ディスアーム状態にならなかったときは、再度、暗証コ
ードの入力と、アームボタン40Bの押圧を行えばよ
い。
【0033】このようにしてディスアーム状態としたあ
と、車両に乗り、キーシリンダにキーを差してACCス
イッチをオンすれば、再び、ラジオ放送を聴取すること
ができる(図2のステップ101、102)。
【0034】なお、多機能カーラジオ本体がディスアー
ム状態にあるときの手元操作器からの暗証コードの送信
をアーム指令コードの送信、アーム状態にあるときの暗
証コードの送信をディスアームコードの送信として、1
つの暗証コードでアーム指令コードとディスアーム指令
コードを兼用するようにしたが、2つの異なるコードを
当てて送信するようにしてもよい。
【0035】図4は本考案の第二実施例に係るカーセキ
ュリティ機能付カーラジオの全体構成図であり、図1と
同一の構成部分には同一の符号が付してある。
【0036】図1の例では、ラジオ受信用の第2フロン
トエンドとは別に暗証コード受信用の第1フロントエン
ドを設けたのに対し、第二実施例では、1つのフロント
エンドで兼用してある。
【0037】400は手元操作器であり、400Aは暗
証コードを入力するテンキー、400Bはアームボタン
である。手元操作器400は、テンキー400Aで暗証
コードが入力されたあとアームボタン400Bが押圧さ
れると、暗証コードをPCM変調したあとVHF帯で放
送周波数帯内または放送周波数帯近くの所定周波数の搬
送波でFM変調して送信する。460は多機能カーラジ
オ本体である。540はアンテナ入力端子ANT-INに接続
されたフロントエンドであり、PLL回路55から入力
する可変の周波数制御電圧に従い、HF帯とVHF帯で
同調周波数を可変しながら、アンテナ受波信号に帯する
RF増幅、同調、周波数変換を行う。56は中間周波信
号の増幅を行う中間周波増幅回路、570は復調回路で
あり、ラジオ放送に係る中間周波信号を復調して音声信
号をアンプ53へ出力したり、暗証コードに係る中間周
波信号を復調してPCM信号をデコーダ51へ出力した
りする。
【0038】580は受信制御部であり、図1の受信制
御部58とほぼ同様の制御を行うが、ACC電源オフ時
には、リモコン信号を受信するための所定の周波数制御
データをPLL回路55へ出力して、所定の周波数制御
電圧を発生させ、フロントエンド540をリモコン信号
の搬送周波数に同調させる。
【0039】その他の構成部分は図1と全く同様に構成
されている。
【0040】多機能カーラジオ本体460の動作は図
2、図3とほぼ同じである。但し、図2のステップ11
1では、ラジオ受信を停止する代わりに、フロントエン
ド540をリモコン信号の搬送波に同調させる。
【0041】図4において、運転者がキーシリンダにキ
ーを差し込み、回してACCスイッチ13をオンする
と、ACC電源が立ち上がる。すると、受信制御部58
0は前回ACC電源オフ直前の受信状態を再現する。こ
れにより、運転者はラジオ放送を聴取できる。
【0042】操作部60で受信周波数の可変操作がなさ
れると、受信制御部580は新たな周波数制御データを
PLL回路55へ出力して、それまでとは異なる周波数
制御電圧を発生させ、フロントエンド540の同調周波
数を変更させる。このとき、変更後の受信周波数を表示
部59に表示させるこれにより、運転者は他のラジオ放
送を聴取することができる。また、操作部60のテンキ
ーを用いて暗証コードの入力操作がなされたとき、受信
制御部580は表示部59に入力コードを表示させ、登
録キーが押圧されると、暗証コードをカーセキュリティ
制御部52へ転送して内部登録させるとともにコード表
示を消す。
【0043】運転者か車両を離れるため、まず、キーを
回してACCスイッチ13をオフすると、受信制御部5
80は所定の周波数制御データをPLL回路55へ出力
し、所定の周波数制御電圧を出力させて、フロントエン
ド540をリモコン信号の搬送周波数に同調させる。次
いで、運転者がキーシリンダからキーを抜くと、キーセ
ンサ出力がキー無しを示す。
【0044】運転者が車両を降り、ドアを閉めると、ド
アセンサ出力がドア閉を示す。この状態で手元操作器4
00のテンキー400Aで暗証コードを入力し、アーム
ボタン400Bを押圧すると、該暗証コードがアーム指
令コードとして、PCM変調及びFM変調されてVHF
帯の所定周波数の電波に乗せて送信される。送信された
電波は車載アンテナ41で受波され、多機能カーラジオ
本体460のフロントエンド540に入力される。フロ
ントエンド540はリモコン信号のRF増幅、同調、周
波数変換を行い、中間周波信号を出力する。中間周波信
号は中間周波増幅回路56で増幅されたあと復調回路5
70でPCM信号に復調されてデコーダ51へ出力され
る。そしてデコーダ51で暗証コードの復号がなされ、
カーセキュリティ制御部52に入力される。
【0045】カーセキュリティ制御部52は暗証コード
の入力があると、内部メモリに登録した登録コードと一
致するか判断し、一致するとき、所定のアーム化条件を
満たしていることを条件にアーム状態となり、この際、
ドアのロック、ドアウインドの閉、確認音の発生、ウイ
ンカの点滅を行う。
【0046】カーセキュリティ制御部52はアーム状態
になると、ショックセンサ、モーションセンサ等の異常
検知センサの出力を監視し、ショックセンサがショック
を感知したり、モーションセンサが車両の振動や移動を
感知したりしたとき、異常有りと判断し、警報音の発
生、ヘッドランプの点滅を行わせる。
【0047】運転者が車両に戻り、アーム状態を解除す
るため、手元操作器400のテンキー400Aで暗証コ
ードを入力し、アームボタン400Bを押圧すると、前
述と同様にして、該暗証コードがアーム指令コードとし
て送信される。送信された電波は車載アンテナ41で受
波され、多機能カーラジオ本体460のフロントエンド
540と中間周波増幅回路56で受信されたあと、復調
回路570で復調され、更に、デコーダ51で暗証コー
ドの復号がなされる。カーセキュリティ制御部52は、
復号された暗証コードが内部メモリに登録した登録コー
ドと一致するか判断し、一致するとき、それまでアーム
状態なので、ディスアーム指令コードの入力として扱
い、それまで警報音を発生させていたり、ヘッドランプ
を点滅させていたときは停止したあと、ディスアーム状
態となり、ドアをアンロックさせるとともに、スピーカ
43より確認音を発生させ、ウインカを点滅させる。
【0048】このようにしてディスアーム状態としたあ
と、車両に乗り、キーシリンダにキーを差してACCス
イッチ13をオンすれば、受信制御部580の制御で、
前回ACC電源オフ直前のラジオ放送の受信状態とな
り、運転者は希望放送を聴取することができる。
【0049】図4の実施例によれば、フロントエンドや
中間周波増幅回路が1つで済み、構成がより簡単とな
る。
【0050】なお、ACC電源がオフしたとき、フロン
トエンド540をリモコン信号に同調させる代わりに、
キーシリンダからキーが抜かれたときにフロントエンド
540をリモコン信号に同調させるようにしてもよく、
ACC電源がオンしたとき、通常のラジオ受信動作を開
始させる代わりに、キーシリンダにキーが挿入されたと
き、通常のラジオ受信動作を開始させるようにしてもよ
い。
【0051】また、上記した各実施例では、多機能カー
ラジオ本体は、オーディオソースとしてラジオだけ受信
できる場合につき説明したが、ラジオのほかに、CD演
奏やテープ演奏もできるようにしてもよく、この場合、
ラジオ受信中またはCD演奏中またはテープ演奏中にA
CC電源がオフしたとき、ラジオ受信またはCD演奏ま
たはテープ演奏を停止して、リモコン信号の受信待ち状
態となるようにし、ACC電源がオンしたとき、ラジオ
受信またはCD演奏またはテープ演奏を再開するように
すればよい。また、アンプを多機能カーラジオ本体に内
蔵したが、外部に別体で設けるようにしてもよく、この
とき、外部アンプとスピーカで音響出力手段が構成され
る。
【0052】
【考案の効果】以上本考案によれば、アーム/ディスア
ーム操作に従い所定のアーム/ディスアーム指令コード
を送信する手元操作器と、手元操作器のアーム/ディス
アーム操作に従いアーム/ディスアーム状態となり、ア
ーム状態下では所定のセキュリティ動作音信号の発生を
含む所定のセキュリティ制御を行い、ディスアーム状態
下ではラジオ放送の受信が可能な多機能カーラジオ本体
を備え、多機能カーラジオ本体に、車載アンテナと接続
されて手元操作器からの送信信号とラジオ放送の受信を
行う受信手段と、受信手段での受信信号を入力してアー
ム/ディスアーム指令コードの復号を行うデコーダと、
アーム指令コードが復号されたとき、一定条件下でアー
ム状態となり、所定のセキュリティ動作音信号の発生を
含む所定のセキュリティ制御を行い、ディスアーム指令
コードが復号されるとディスアーム状態となるカーセキ
ュリティ制御手段と、車載バッテリ電源から所定の直流
電源を形成して各部に供給する電源手段を設け、多機能
カーラジオ本体の各部を1つの筐体内に収めるととも
に、アーム状態の下ではカーセキュリティ制御手段によ
り発生されたセキュリティ動作音信号を所定の音響出力
手段へ出力し、ディスアーム状態の下では受信手段によ
り受信されたラジオ放送の音声信号を該所定の音響出力
手段へ出力するように構成したから、カーセキュリティ
システム本体とカーラジオ本体を1つの筐体内に一体化
できるので、筐体を車両に取り付ける手間やスペースを
大幅に減らすことができ、また、電源手段や音響出力手
段も共用できるので、コストが安価となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例に係るカーセキュリティ機
能付カーラジオの全体構成図である。
【図2】図1の多機能カーラジオ本体の動作の一部を示
す流れ図である。
【図3】図1の多機能カーラジオ本体の動作の一部を示
す流れ図である。
【図4】本考案の第二実施例に係るカーセキュリティ機
能付カーラジオの全体構成図である。
【図5】従来のカーラジオの全体構成図である。
【図6】従来のカーセキュリティシステムの全体構成図
である。
【符号の説明】
40、400 手元操作器 41 車載アンテナ 43 スピーカ 46、460 多機能カーラジオ本体 48 第1フロントエンド 49、56 中間周波増幅回路 50、57、570 復調回路 51 デコーダ 52 カーセキュリティ制御部 53 アンプ 54 第2フロントエンド 58、580 受信制御部 61 電源回路 62 筐体

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アーム/ディスアーム操作に従い所定の
    アーム/ディスアーム指令コードを送信する手元操作器
    と、手元操作器のアーム/ディスアーム操作に従いアー
    ム/ディスアーム状態となり、アーム状態下では所定の
    セキュリティ動作音信号の発生を含む所定のカーセキュ
    リティ制御を行い、ディスアーム状態下ではラジオ放送
    の受信が可能な多機能カーラジオ本体を備え、多機能カ
    ーラジオ本体に、車載アンテナと接続されて手元操作器
    からの送信信号とラジオ放送の受信を行う受信手段と、
    受信手段での受信信号を入力してアーム/ディスアーム
    指令コードの復号を行うデコーダと、アーム指令コード
    が復号されたとき、一定条件下でアーム状態となり、所
    定のセキュリティ動作音信号の発生を含む所定のカーセ
    キュリティ制御を行い、ディスアーム指令コードが復号
    されるとディスアーム状態となるカーセキュリティ制御
    手段と、車載バッテリ電源から所定の直流電源を形成し
    て各部に供給する電源手段を設け、多機能カーラジオ本
    体の各部を1つの筐体内に収めるとともに、アーム状態
    の下ではカーセキュリティ制御手段により発生されたセ
    キュリティ動作音信号を音響出力手段へ出力し、ディス
    アーム状態の下では受信手段により受信されたラジオ放
    送の音声信号を該音響出力手段へ出力するようにしたこ
    と、を特徴とする多機能カーラジオ。
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