JP2523301B2 - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2523301B2
JP2523301B2 JP62027959A JP2795987A JP2523301B2 JP 2523301 B2 JP2523301 B2 JP 2523301B2 JP 62027959 A JP62027959 A JP 62027959A JP 2795987 A JP2795987 A JP 2795987A JP 2523301 B2 JP2523301 B2 JP 2523301B2
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Description

【発明の詳細な説明】 I 発明の背景 技術分野 本発明は、レーザー光等の熱および光を用いて情報の
記録、再生を行う光磁気記録媒体等の光記録媒体に関す
る。
先行技術とその問題点 光記録媒体の一つとして、光磁気メモリ用の媒体があ
る。
光磁気メモリの記録媒体としては、 MnBi,MnAlGe,MnSb,MnCuBi,GdFe,TbFe,GdCo,PtCo,TbC
o,TbFeCo、GdFeCo、TbFeO3,GdIG,GdTbFe,GdTbFeCoBi,Co
Fe2O4 等の材料が知られている。これらは、真空蒸着法やスパ
ッタリング法等の方法で、プラスチックやガラス等の透
明基板上に薄膜として形成される。これらの光磁気記録
媒体に共通している特性としては、 磁化容易軸が膜面に垂直方向にあり、 さらに、カー効果やファラデー効果が大きいという点
をあげることができる。
このような媒体に要求されることは、 第1に、キューリー点が100〜200℃程度で、補償点が
室温付近であること、 第2に、ノイズとなる結晶粒界などの欠陥が比較的少
ないこと、 第3に、比較的大面積にわたって磁気的、機械的に均
一な膜が得られることがあげられる。
このような要求に答え、上記材料のなかで、近年、希
土類−遷移金属の非晶質垂直磁性薄膜が大きな注目を集
めている。
しかし、このような希土類−遷移金属非晶質薄膜から
なる光磁気記録媒体において、磁性薄膜層は大気に接し
たまま保存されると、大気中の酸素や水により希土類が
選択的に腐食あるいは酸化されてしまい、情報の記録、
再生が不可能となる。
そこで、一般には、前記磁性薄膜層の基板側ないし基
板反対側表面に保護層を設けた構成を有するものが多く
研究されている。
従来、このような防湿性等の耐食性付与のための保護
層としては、一酸化ケイ素、二酸化ケイ素、窒化アル
ミ、窒化ケイ素、硫化亜鉛等の無機系の真空蒸着膜や樹
脂膜等を設ける試み(特開昭58-80142号等)が開示され
ている。しかし、これらは、いずれも未だ耐食性あるい
は膜と基板との密着性の点で満足できるものではない。
また、一定の組成を有する無機ガラスを保護層に用い
た場合においても、媒体の耐久性、特に水分透過の防
止、接着性の向上等の改善がみられる旨の開示がなされ
ている(特開昭59-52443号公報、同第60-177449号公
報)。
しかしながら、光磁気記録媒体の耐久性および耐食性
に対する要求は厳しく、これらのものであっても、未だ
その効果は十分とはいえず、さらにより一層の改善が望
まれている。
なお、このような問題は、いわゆる相転移タイプの記
録層を有する光記録媒体でも同様である。
II 発明の目的 本発明の目的は、記録層の劣化が防止され、耐食性、
耐久性に優れた光記録媒体を提供することにある。
III 発明の開示 このような目的は、以下の本発明によって達成され
る。
すなわち、本発明は基板上に第1の無機保護層と記録
層と第2の無機保護層とを順次積層して積層体を設け、
この積層体を完全に覆うように、有機保護コート層を設
層した光記録媒体であって、第2の無機保護層の40℃に
おける水分透過量(JIS Z 0208)が2g/m2・24hrs以下で
あることを特徴とする光記録媒体である。
IV 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明の光記録媒体の一実施例として、光磁気記録媒
体を第1図に示す。
光磁気記録媒体1は、樹脂製の基板2上に、第1の無
機保護層3と、記録層としての磁性薄膜層4と、第2の
無機保護層5とを順次積層して積層体とし、この積層体
の上面および側面を完全に覆うように有機保護コート層
6を設層して構成される。
本発明において第2の無機保護層5は、JIS Z 0208に
基づく40℃における水分透過量(以下、Tで表わす)が
2g/m2・24hrs以下とされる。
Tが2g/m2・24hrsを超えると、水分透過の防止が不充
分で耐食性が問題となる。
このような第2の無機保護層5の厚さは、好ましくは
300〜3000Å、より好ましくは500〜1500Åとする。
この厚さが300Å未満であると本発明の目的を達成す
ることが難しく、また、3000Åを超えると、経済性の点
で問題となる。
上記のようなTを示す第2の無機保護層5の材質とし
ては、酸素、炭素、窒素、硫黄等を含む化合物、例えば
SiO2、SiO、AlN、Al2O3、Si3N4、ZnS、BN、TiO2、TiN等
ないしAl、希土類金属等の1種以上とSiとを含み、Oお
よびNを含むものなど上記化合物の混合物などの各種誘
電体物質;ガラス、例えばホウケイ酸ガラス、バリウム
ホウケイ酸ガラス、アルミニウムホウケイ酸ガラス等あ
るいはこのものにSi3N4等を含むものなどの材質を用い
ればよい。なかでも、SiO240〜80wt%のホウケイ酸ガラ
ス、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミニウムホウケイ
酸ガラスや、これらのSiO2の一部をSi3N4等で置換した
ものが好ましい。
これらのうちで特に好ましいものとしては、下記のも
のが挙げられる。
(1)酸化ケイ素40〜60wt%と、BaO,CaO,SrO,MgO,ZnO,
PbO等の2価金属酸化物50wt%以下および/またはアル
カリ金属酸化物10wt%以下と、酸化ホウ素および/また
は酸化アルミニウムとを含有するもの。
(2)Siと他の金属または半金属元素としてBa,Ca,Sr,M
g,Zn,Pb等の1種以上、Al,Bの1種以上およびアルカリ
金属元素の1種以上のうちの少なくとも1つとを含み、
全金属ないし半金属中のSi原子比が0.3〜0.9であり、さ
らにOおよびNを含み、O/(O+N)が0.4〜0.8である
もの。
磁性薄膜層4の第2の無機保護層5と反対側には、第
1の無機保護層3が設層される。
第1の無機保護層3のTは、基板2が樹脂製である場
合、3g/m2・24hrs以下であることが好ましい。
Tが3g/m2・24hrsを超えると、水分透過の防止が不充
分で耐食性が問題となる。
この第1の無機保護層3の厚さは、好ましくは200〜3
000Å、より好ましくは500〜1500Åとする。
この厚さが200Å未満であると本発明の目的を達成す
ることが難しく、また、3000Åを超えると、経済性の点
で問題となる。
このような第1の無機保護層3の材質は、前記の第1
の無機保護層と同様のものを用いればよいが、特に第1
の無機保護層3としては、上記の特に(1)、(2)で
代表されるガラス層を下地保護層として300〜1000Å程
度に設層し、この上にSiO2、SiO、Si3N4、AlN、Al2O3
ZnS等、あるいはこれらの混合物などの誘電体物質を誘
電体層として500〜1500Å程度に設層したものが好まし
い。
この場合、誘電体層は800nmにおける屈折率1.8〜3.0
のものが好ましく、Siと希土類金属および/またはAlと
を含み、OおよびNを含むものが好適である。
これら、第1および第2の保護層は、各種気相成膜
法、例えば、スパッタ法、蒸着法、イオンプレーティン
グ法、プラズマCVD、光CVD、特に2種以上の異なる組成
からなるターゲットを用いた多元スパッタ法あるいは酸
素を用いる反応性スパッタ法等によって形成される。
また、保護層中の不純物として、成膜雰囲気中に存在
するAr、N2等が入ってもよい。
その他、FeO2O3、CuO、Cr2O3、MnOx、CoO、NiO、As2O
3等が全体の1.0wt%程度以下含有されてもよい。
本発明の実施例において記録層として用いる磁性薄膜
層4は、変調された熱ビームあるいは変調された磁界に
より、情報が磁気的に記録されるものであり、記録情報
は磁気−光変換して再生するものである。
このような磁性薄膜層4の材質としては、Gd、Tb等の
希土類金属と好ましくはFe、Co等の遷移金属の合金をス
パッタ、蒸着法等により、非晶質膜として形成したもの
である。
この場合、FeとCoの総含有量は、65〜85at%であるこ
とが好ましい。
そして、残部は実質的に希土類金属、特にGdおよび/
またはTbである。
そして、その好適例としては、TbFeCo、GdFeCo、GdTb
FeCo等がある。
なお、これら磁性薄膜層中には10at%以下の範囲でC
r、Al、Ti、Pt、Si、Mo、Mn、V、Ni、Cu、Zn、Ge、Au
等が含有されてもよい。
また、希土類元素として10at%以下の範囲でSc、Y、
La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu
等を含有してもよい。
このような磁性薄膜層の厚さは、通常、100〜10000Å
程度である。
この他記録層の材質としては、いわゆる相転移タイプ
のものとして、例えば、 Te-Se、Te-Se-Sn、Te-Ge、Te-In、Te-Sn、Te-Ge-Sb-
S、Te-Ge-As-Si、Te-Si、Te-Ge-Si-Sb、Te-Ge-Bi、Te-G
e-In-Ga、Te-Si-Bi-Tl、Te-Ge-Bi-In-S、Te-As-Ge-Sb、
Te-Ge-Se-S、Te-Ge-Se、Te-As-Ge-Ga、Te-Ge-S-In、Se-
Ge-Tl、Se-Te-As、Se-Ge-Tl-Sb、Se-Ge-Bi、Se-S(以
上、特公昭54-41902号、特許第1004835号など) TeOx(特開昭58-54338号、特許第974257号記載のTe酸
化物中に分散されたTe)、 TeOx+PbOx(特許第974258号)、 TeOx+VOx(特許第974257号)、その他、Te-Tl、Te-T
l-Si、Se-Zn-Sb、Te-Se-Ga、TeNx等のTe、Seを主体とす
るカルコゲン系 Ge-Sn、Si-Sn等の非晶質−結晶質転移を生じる合金 Ag-Zn、Ag-Al-Cu、Cu-Al等の結晶構造変化によって色
変化を生じる合金、In-Sb等の結晶粒径の変化を生じる
合金などがある。
このような記録層は、蒸着法、スパッタ法、イオンプ
レーティング法等のドライコーティング方式等を用いて
設層すればよい。そしてその設層厚さは20nm〜1μm程
度とされる。
基板2は、ガラスないし樹脂製であり、好ましい樹脂
材質としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、
エポキシ樹脂、ポリメチルペンテン樹脂などがあげられ
る。
これらの樹脂のうち、耐久性、特にソリなどに対する
耐性等の点でポリカーボネート樹脂が好ましい。
この場合のポリカーボネート樹脂としては、脂肪族ポ
リカーボネート、芳香族−脂肪族ポリカーボネート、芳
香族ポリカーボネートのいずれであってもよいが、特に
芳香族ポリカーボネート樹脂であることが好ましい。こ
れらのうちでは融点、結晶性、とり扱い等の点でビスフ
ェノールからのポリカーボネート樹脂が好ましい。中で
もビスフェノールAタイプのポリカーボネート樹脂は最
も好ましく用いられる。
また、ポリカーボネート樹脂の数平均分子量は、10,0
00〜15,000程度であることが好ましい。
このような基板2のTは3〜5g/m2・24hrs程度であ
る。
このとき、基板の2の厚さは1.2〜1.5nm程度とされ
る。
そしてこのような基板2の830nmの屈折率は通常1.55
〜1.59程度である。
なお、記録は基板2をとおして行うので、書き込みな
いし読み出し光に対する透過率は86%以上とする。
このようなディスク状基板の磁性薄膜層形成面には、
トラッキング用の溝やピットが形成されてもよい。
溝が形成される場合、溝の深さは、λ/8n程度、特に
λ/6n〜λ/12n(ここに、nは基板の屈折率である)と
される。また、溝の巾は、0.4〜2.0μm程度とされる。
また、アドレス用のピットが形成されていてもよい。
そして、通常、この溝の凹部に位置する磁性薄膜層を
記録トラック部として、書き込み光および読み出し光を
基板裏面側から照射することが好ましい。
このように構成することにより、書き込み感度と読み
出しのC/N比が向上し、しかも、トラッキングの制御信
号は大きくなる。
また、その他の基板の形状として、テープ、ドラム等
としてもよい。
第2の無機保護層5の上には、前記積層体の上面およ
び側面を完全に覆うように有機保護コート層6が設けら
れる。
この有機保護コート層6は、前記積層体の上面および
側面の耐食性を得るためのものである。
このような有機保護コートは、従来、積層体の上面の
みに設ければよいと考えられているが、積層体の内周側
ないし外周側の側面に有機保護コートを設けないときに
は、耐食性が不十分である。
このような場合、有機保護コートは、積層体の内周面
内側1mm程度以上から積層体の外周面外側1mm程度以上の
範囲に亘って設けることが好ましい。
有機保護コート層6の材質としては、通常、公知の種
々の有機系の物質を用いればよい。
より好ましくは、放射線硬化型化合物を電子線、紫外
線等の放射線で硬化させたものを用いるのがよい。
用いる放射線硬化型化合物としては、イオン化エネル
ギーに感応し、ラジカル重合性を示す不飽和二重結合を
有するアクリル酸、メタクリル酸、あるいはそれらのエ
ステル化合物のようなアクリル系二重結合、ジアリルフ
タレートのようなアリル系二重結合、マレイン酸、マレ
イン酸誘導体等の不飽和二重結合等の放射線照射による
架橋あるいは重合乾燥する基を分子中に含有または導入
したモノマー、オリゴマーおよびポリマー等を挙げるこ
とができる。
放射線硬化型モノマーとしては、分子量2000未満の化
合物が、オリゴマーとしては分子量2000〜10000のもの
が用いられる。
これらはスチレン、エチルアクリレート、エチレング
リコールジアクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエ
チレングリコールメタクリレート、1,6−ヘキサングリ
コールジアクリレート、1,6−ヘキサングリコールジメ
タクリレート等も挙げられるが、特に好ましいものとし
ては、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(メタ
クリレート)、ペンタエリスリトールアクリレート(メ
タクリレート)、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート(メタクリレート)、トリメチロールプロパンジア
クリレート(メタクリレート)、多官能オリゴエステル
アクリレート(アロニックスM-7100、M-5400、M-5500、
M-5700、M-6250、M-6500、M-8030、M-8060、M-8100等、
東亜合成)、ウレタンエラストマー(ニッポラン4040)
のアクリル変性体、あるいはこれらのものにCOOH等の官
能基が導入されたもの、フェノールエチレンオキシド付
加物のアクリレート(メタクリレート)、下記一般式で
示されるペンタエリスリトール縮合環にアクリル基(メ
タクリル基)またはε−カプロラクトン−アクリル基の
ついた化合物、 1)(CH2=CHCOOCH2)3−CCH2OH (特殊アクリレートA) 2)(CH2=CHCOOCH2)3−CCH2OH3 (特殊アクリレートB) 3)〔CH2=CHCO(OC3H6)n−OCH23−CCH2CH3 (特殊アクリレートC) 式中、m=1、a=2、b=4の化合物(以下、特殊
ペンタエリスリトール縮合物Aという)、 m=1、a=3、b=3の化合物(以下、特殊ペンタ
エリスリトール縮合物Bという)、 m=1、a=6、b=0の化合物(以下、特殊ペンタ
エリスリトール縮合物Cという)、 m=2、a=6、b=0の化合物(以下、特殊ペンタ
エリスリトール縮合物Dという)、 および下記式一般式で示される特殊アクリレート類等が
挙げられる。
8)CH2=CHCOOC−(CH2CH2O)4−COCH=CH2 (特殊アクリレートH) 12)AM−Nn−M−A A:アクリル酸、 M:2価アルコール N:2塩基酸 (特殊アクリレートL) また、放射線硬化型オリゴマーとしては、下記一般式
で示される多官能オリゴエステルアクリレートやウレタ
ンエラストマーのアクリル変性体、あるいはこれらのも
のにCOOH等の官能基が導入されたもの等が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂を放射線感応変性することによっ
て得られる放射線硬化型化合物を用いてもよい。
このような放射線硬化性樹脂の具体例としては、ラジ
カル重合性を有する不飽和二重結合を示すアクリル酸、
メタクリル酸、あるいはそれらのエステル化合物のよう
なアクリル系二重結合、ジアリルフタレートのようなア
リル系二重結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等の不
飽和結合等の、放射線照射による架橋あるいは重合する
基を熱可塑性樹脂の分子中に含有、または導入した樹脂
である。
放射線硬化性樹脂に変性できる熱可塑性樹脂の例とし
ては、塩化ビニル系共重合体、飽和ポリエステル樹脂、
ポリビニルアルコール系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ
キシ系樹脂、繊維素誘導体等を挙げることができる。
その他、放射線感応変性に用いることのできる樹脂と
しては、多官能ポリエステル樹脂、ポリエーテルエステ
ル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂および誘導体(PVP
オレフィン共重合体)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹
脂、フェノール樹脂、スピロアセタール樹脂、水酸基を
含有するアクリルエステルおよびメタクリルエステルを
重合成分として少くとも一種含むアクリル系樹脂等も有
効である。
このような放射線硬化型化合物の有機保護コート層6
のTは、5μm厚にて100〜5000g/m2・24hrs程度、ま
た、膜厚は0.1〜30μm、より好ましくは1〜10μmで
ある。この膜厚が0.1μm未満になると、一様な膜を形
成できず、湿度が高い雰囲気中での防湿効果が十分でな
く、磁性薄膜層4の耐久性が向上しない。また、30μm
をこえると、樹脂膜の硬化の際に伴う収縮により記録媒
体の反りや保護膜中のクラックが生じ、実用に耐えな
い。
このような塗膜は、通常、スピンナーコート、グラビ
ア塗布、スプレーコート、ディッピング等、種々の公知
の方法を組み合わせて設層すればよい。この時の塗膜の
設層条件は、塗膜組成の混合物の粘度、目的とする塗膜
厚さ等を考慮して適宜決定すればよい。
このような塗膜を硬化させて保護層とするには、電子
線、紫外線等の放射線を塗膜に照射すればよい。
電子線を用いる場合、放射線特性としては、加速電圧
100〜750KV、好ましくは150〜300KVの放射線加速器を用
い、吸収線量を0.5〜20メガラッドになるように照射す
るのが好都合である。
一方、紫外線を用いる場合には、前述したような放射
線硬化型化合物の中には、通常、光重合増感剤が加えら
れる。
この光重合増感剤としては、従来公知のものでよく、
例えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、α−メチルベンゾイン、α−クロルデオキシベ
ンゾイン等のベンゾイン系、ベンゾフェノン、アセトフ
ェノン、ビスジアルキルアミノベンゾフェノン等のケト
ン類、アセトラキノン、フェナントラキノン等のキノン
類、ベンジルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノ
スルフィド等のスルフィド類等を挙げることができる。
光重合増感剤は樹脂固形分に対し、0.1〜10重量%の範
囲が望ましい。
そして、このような光重合増感剤と放射線硬化型化合
物を含有する塗膜を紫外線によって硬化させるには、公
知の種々の方法に従えばよい。
たとえば、キセノン放電管、水素放電管などの紫外線
電球等を用いればよい。
このような有機保護コート層6の上には、接着剤層7
を介して保護板8が設けられることが好ましい。
すなわち、前記の基板2の裏面(磁性薄膜層4を設け
ていない側の面)側からのみ記録・再生を行う、いわゆ
る片面記録の場合には、この保護板8を用いることが好
ましい。
このような保護板8の樹脂材質は特別に透明性等を要
求されることはなく、種々の樹脂、例えば、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、
ポリビニルアルコール、メタクリル樹脂、ポリアミド、
ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアセター
ル、ふっ素樹脂等の各種熱可塑性樹脂、 フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリウレタン、アルキド樹脂、メラミン樹脂、エポ
キシ樹脂、ケイ素樹脂等の各種熱可塑性樹脂等が使用可
能である。
なお、ガラス、セラミック等の各種無機材質を保護板
8として用いてもよい。
このものの形状、寸法等は上記の基板2のそれとほぼ
同様とされる。
このような保護板8は、前述したように接着剤層7を
介して接着される。接着剤層の膜厚は1〜100μm程度
とされる。
他方、上記の保護板8を用いる代りに、上記の磁性薄
膜層4、保護層3,5、有機保護コート層6等を有する基
板をさらに1セット用いて、両磁性薄膜層を内側にして
対向させて、接着剤層7を用いて貼り合せて、両基板の
裏面側から書き込みを行なう、いわゆる両面記録タイプ
としてもよい。さらに、これらの基板2や保護板8の裏
面(磁性薄膜層4を設けていない側の面)または裏面お
よび側面には各種保護膜としてのコーティング層9を設
層することが好ましい。
コーティング層9の材質としては、前述した有機保護
コート層6の材質と同様なものとしてもよい。
V 発明の効果 本発明の光記録媒体は、記録層、特に磁性薄膜層の上
面および下面にそれぞれ所定の水分透過量を示す保護層
を有し、これらの保護層および記録層を完全に覆うよう
に有機保護コート層を有する。
従って、本発明の媒体は、例えば高湿下でのヒートサ
イクルに対する耐久性、高温高湿下での耐食性にきわめ
て優れる。
VI 発明の具体的実施例 以下、本発明の実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明する。
[実施例1] 直径13cm、厚さ1.2mmのビスフェノールA系の光ディ
スクグレードポリカーボネート樹脂からなる基板2上
に、ホウケイ酸ガラスの下地保護層を高周波マグネトロ
ンスパッタ{ターゲット組成(wt%)(SiO2:50.0,B
2O3:45.0,Na2O:3.0,K2O:2.0)}によって膜厚400Åに設
層し、さらにこの上面に、誘電体層(Si3N4)を高周波
マグネトロンスパッタによって膜厚800Åに設層し、第
1の無機保護層3とした。
この第1の無機保護層3のJIS Z 0208によるTは、2.
4g/m2・24hrsであった。
このような第1の無機保護層3の上に21at%Tb,68at
%Fe,7at%Co,4at%Cr合金薄膜を、スパッタリングによ
って厚さ800Åに設層し、磁性薄膜層4とした。
なお、ターゲットは、Feターゲットに、Tb、Co、Crチ
ップをのせたものを用いた。
さらに、この磁性薄膜層4上に、ホウケイ酸ガラスの
第2の無機保護層5を高周波マグネトロンスパッタ(タ
ーゲットは前記の第1の無機保護層と同じ)により膜厚
1000Åに設層した。この第2の無機保護層のTは、1.6g
/m2・24hrsであった。
この第2の無機保護層5の上面ならびに第1の無機保
護層3、磁性薄膜層4および第2の無機保護層5の側面
を完全に覆うように、下記の放射線硬化型化合物を含む
塗布組成物を有機保護コート層6として、スピンナーコ
ートで設層した。なお、有機保護コート層6の設層領域
は積層体の内周面内側2mmの位置から外周面外側2mmまで
の位置とした。
(塗布組成物) 多官能オリゴエステルアクリレート 100重量部 光増感剤 5重量部 このような塗布組成物を設層後、紫外線を15sec照射
し架橋硬化させ、硬化膜とした。膜厚は5μmあった。
以上のようにして光磁気記録媒体を得た。
[実施例2] 第1の無機保護層を、Tが3.0g/m2・24hrsであり、組
成がSiOである膜厚800Åのものとした他は、実施例1と
同様にして光磁気記録媒体を作成した。
[比較例1] 有機保護コート層6を設けない他は、実施例1と同様
にして光磁気記録媒体を作製した。
[比較例2] 有機保護コート層6を、第2の無機保護層5の上面な
らびに、第1の無機保護層3、磁性薄膜層4および第2
の無機保護層5の外周側のみに設け、他は、実施例1と
同様にして光磁気記録媒体を作製した。
[比較例3] 有機保護コート層6を、第2の無機保護層5の上面な
らびに、第1の無機保護層3、磁性薄膜層4および第2
の無機保護層5の外周側のみに設け、他は実施例2と同
様にして光磁気記録媒体を作製した。
[比較例4] 第2の無機保護層を、Tが4.8g/m2・24hrsであり、組
成がSiNである膜厚1000Åのものとした他は、実施例1
と同様にして光磁気記録媒体を作製した。
[比較例5] 有機保護コート層6を、第2の無機保護層5の上面な
らびに、第1の無機保護層3、磁性薄膜層4および第2
の無機保護層5の外周側のみに設け、他は比較例4と同
様にして光磁気記録媒体を作製した。
以上の各種光磁気記録媒体について、下記の特性を測
定した。
(1)C/N比(保存劣化) 初期のC/N比と、80℃、80%RHにて500時間保存後のC/
N比の変化(劣化)量を下記の条件で測定した。
回転スピード 4m/sec 搬送周波数 1MHz 分解能 30KHz 記録パワー(830nm) 3〜6mW 再生パワー(830nm) 1mW (2)ビットエラーレート 初期と、80℃、80%RHにて500時間保存後のEFM信号の
ビットエラーレートを測定した。
結果を表1に示す。
なお、このような効果は、相転移型のTe-Ge、TeOx、T
e-Se等の記録層でも同様に実現した。
以上の結果より本発明の効果は明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の光記録媒体の一例を示す光磁気記録
媒体の断面図である。 符号の説明 1……光磁気記録媒体、2……基板、3……第1の無機
保護層、4……磁性薄膜層、5……第2の無機保護層、
6……有機保護コート層、7……接着剤層、8……保護
板、9……コーティング層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に第1の無機保護層と記録層と第2
    の無機保護層とを順次積層して積層体を設け、この積層
    体を完全に覆うように、有機保護コート層を設層した光
    記録媒体であって、第2の無機保護層の40℃における水
    分透過量(JIS Z 0208)が2g/m2・24hrs以下であること
    を特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】基板が樹脂製であり、第1の無機保護層の
    40℃における水分透過量(JIS Z 0208)が3g/m2・24hrs
    以下である特許請求の範囲第1項に記載の光記録媒体。
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