JP2522953Y2 - 製版機の現像液絞り装置 - Google Patents

製版機の現像液絞り装置

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JP2522953Y2 JP1992005428U JP542892U JP2522953Y2 JP 2522953 Y2 JP2522953 Y2 JP 2522953Y2 JP 1992005428 U JP1992005428 U JP 1992005428U JP 542892 U JP542892 U JP 542892U JP 2522953 Y2 JP2522953 Y2 JP 2522953Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、印刷用の画像形成した
マスターを製作するための製版機において、現像された
マスター表面の現像用残液(余剰現像液)を除去する製
版機の現像液絞り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、製版機は印刷機で使用さ
れる画像形成したマスターを製作するのに使用される。
つまり、製版機では、原稿像を露光する露光ステージの
両側にマスターを搬送する供給側搬送系及び排出側搬送
系を水平に隣り合った状態で設け、同供給側搬送系でマ
スターに帯電を行った後、露光ステージに同マスターを
供給する。そして、同露光ステージで原稿像を潜像化さ
れたマスターは、同原稿像を顕像化する排出側搬送系に
送られ、現像、定着の後、排出トレーに取出される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、一般の製版
機では、現像液をマスターの表面にスプレーする所謂”
湿式現像装置”でマスターの潜像を現像するため、絞り
ローラを用いて、マスターの表面に付着した余剰現像液
(現像用残液)を定着工程の前に拭うことが行われてい
る。図9はこのような目的に用いられている従来の現像
液絞り装置であり、この現像液絞り装置は、駆動軸50
に架設される駆動側絞りローラ51と、前記駆動軸50
に対して平行な従動軸52で機体フレームに支持される
従動側絞りローラ53とを備え、この従動側絞りローラ
53は同一長さに作られる前記駆動側絞りローラ51に
転接される。したがって、このような構造の現像液絞り
装置では、駆動側絞りローラ51と従動側絞りローラ5
3との間にマスターXを挟んで送り、マスターXの表面
に付着した余剰現像液を絞るけれども、従来の駆動側絞
りローラ51及び従動側絞りローラ53は軸受を用いて
機体フレームに支持されているだけの構造であるから、
駆動側絞りローラ51及び従動側絞りローラ53は、そ
れらの長さ方向にはある程度自由に移動できる状態にあ
る。このため、機体フレームに対する実際の駆動側絞り
ローラ51及び従動側絞りローラ53の位置は、図示す
るように、それらの端面が駆動側絞りローラ51及び従
動側絞りローラ53の長さ方向に偏位した状態になる場
合が多く、図10に示すように、マスターXの左右両端
部寄りの部分に余剰現像液が付着したまま、現像液絞り
装置を通過してしまう場合があった。
【0004】つまり、このような不完全絞り状態は、駆
動側絞りローラ51及び従動側絞りローラ53の端面が
不揃い状態にあるために、端面からはみ出した反対側の
絞りローラ51,53の端部に含まれた現像液が回転に
伴って他方の絞りローラ53,51周面に再び付着し、
両駆動側絞りローラ51及び従動側絞りローラ53の端
部寄りの周面が再付着現像液で濡れ、駆動側絞りローラ
51と従動側絞りローラ53との間からマスターXが排
出される際に、再付着現像液がマスターXの両側端部表
面に移乗してしまうからである。勿論、マスターXの両
側端部表面に不均一な現像液が残ると、次の定着工程で
同両側端部の現像液が”生乾き”の状態となり、画像の
一部が残留現像液で毀損される。
【0005】また、前述した現像液絞り装置の駆動側絞
りローラ51及び従動側絞りローラ53が転接したまま
の状態で長時間に亙って放置されると、付着した現像液
が固まって駆動側絞りローラ51及び従動側絞りローラ
53が拘束状態となり、駆動側絞りローラ51の回転駆
動が困難になる場合がある。このため、従来の現像液絞
り装置では、従動側絞りローラ53を機体フレームに枢
支した引離しアームに支持しておき、このような拘束が
生じた場合に、必要に応じて引離しアームを手動操作さ
せて強制的に駆動側絞りローラ51から従動側絞りロー
ラ53を分離させる構造が採用される場合がある。しか
しながら、従動側絞りローラ53を引離しアームに支持
する構造では、従動側絞りローラ53が不安定な引離し
アームに支持されるので、機体フレームに回転支持され
る駆動側絞りローラ51に対する従動側絞りローラ53
の長さ方向の位置がより一層不安定になるため、現像液
絞り装置の組立工程で駆動側絞りローラ51に対する従
動側絞りローラ53の長さ方向の位置関係を調整して
も、後発的に、駆動側絞りローラ51と従動側絞りロー
ラ53との位置関係が狂い、前述したマスターXの”生
乾き”が起きる問題がある。
【0006】本考案の目的は、以上に述べたような従来
の製版機の現像液絞り装置の問題に鑑み、機体フレーム
に支持される駆動側絞りローラから従動側絞りローラを
必要に応じて強制的引き離せる構造であって、転接状態
にある駆動側絞りローラの端面と従動側絞りローラの端
面とを常に一致した状態に維持できる製版機の現像液絞
り装置を得るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本考案は、一対の軸受により機体フレームに回転可
能に支持された駆動側絞りローラと、前記機体フレーム
に枢支する一対の引離しアームの作動端部に回転可能に
支持されかつ周面を前記駆動側絞りローラに転接されて
駆動側絞りローラとの間に通過されるマスターの余剰現
像液を絞り取る従動側絞りローラと、前記引離しアーム
を枢動させて前記駆動側絞りローラから前記従動側絞り
ローラを強制的に引き離すことができる手動操作手段と
を備える製版機の現像液絞り装置において、前記機体フ
レームに対する長さ方向の位置を特定された状態で機体
フレームに回転可能に支持された前記駆動側絞りローラ
と、前記従動側絞りローラの少なくとも一方の従動軸端
部に長さ方向に位置調整可能に嵌められるV字溝付軸受
と、前記従動軸端部に対する長さ方向のV字溝付軸受の
位置を定めるリング状カラーと、前記V字溝付軸受のV
字溝に対応した機体フレームの部分に形成されかつ前記
従動側絞りローラが前記駆動側絞りローラに転接する位
置にあるとき前記V字溝に係合して機体フレームに対す
る従動側絞りローラの長さ方向の位置を定めるU字溝と
を備える製版機の現像液絞り装置を提案するものであ
る。
【0008】
【実施例】以下、図1から図8について本考案の実施例
の詳細を説明する。
【0009】図1は本考案を施した製版機の全体縦断面
図であり、製版機本体1には供給側搬送系が配置され、
この供給側搬送系には給紙用カセット2の差込口1aが
形成されている。前記カセット2には、例えば所定の大
きさにカットされた酸化亜鉛マスター(ZnOマスター
と略称す)等のようにZnOマスターXが多数枚収納
されていると共に、このカセット2の上蓋の上面には有
機感光体マスタープレート(OPCマスタープレートと
略称す)等のようにOPCマスタープレートXが一枚
ごとに差し込まれる手差し給紙部2aが設けられてい
る。また、前記製版機本体1の所定位置には、各種作動
状態をコントロールするスイッチ等を配置した操作パネ
ルが設けられており、この操作パネルの一部には、マス
ターXの特性によってZnOマスターXが使用される
カセット給紙方式か、OPCマスタープレートXが使
用される手差し方式かに切換えるモード選択スイッチが
設けられている。
【0010】カセット2の差込み側先端部上方には、カ
セット2内のZnOマスターXを一枚ずつ繰り出す給
紙ローラ3が矢印A方向に上下動可能に設置されてお
り、この給紙ローラ3は、モード選択スイッチにより手
差し給紙方式が選択されて手差し給紙部2aから厚手の
OPCマスタープレートXが差し込まれる場合に、図
示しないローラ上昇位置ロック手段4のカム4a、アー
ム4b等により上昇位置にロックされるようになってい
る。また、モード選択スイッチによりカセット給紙方式
が選択されると、ローラ上昇位置ロック手段4が解除さ
れ、カム4aが回動して給紙ローラ3がカセット2の先
端部に下降してZnOマスターXの繰り出しが可能に
なる。
【0011】前記カセット2の前方には、上下一対の搬
送ローラ6に続いて帯電器7が配置されており、カセッ
ト2または手差し給紙部2aから繰り出されたマスター
Xは、ガイド板5aの上を移動しながら搬送ローラ6の
間を通り、帯電器7を通過する間にマスターXの表面に
帯電が行われる。前記帯電器7は、図2および図3に示
すように、マスターXが通過する間に表面側に帯電させ
るチャージ線を備えた上下一対の表面側帯電器7aと裏
面側帯電器7bとからなる。そして、この表面側帯電器
7aの帯電面7cを制限する絶縁体7eと、裏面側帯電
器7bの帯電面7dを制限する絶縁体7fとの間に荷電
を弱める段差dが形成されており、この段差dによ
り荷電の強い部分dと、マスターXの進行方向の左右
両端部にチャージカット部分dとを設け、画像領域の
境部の帯電量が減少されるから、現像後の版ズラが良好
になる。
【0012】帯電を終了したマスターXは、ガイド板5
bの上を移動しながら露光ステージ8に供給されるが、
露光ステージ8の上方に臨んだ製版機本体1の上部に
は、原稿台10をもったランプハウス11が設置されて
いる。このランプハウス11は、図1の左側基部をヒン
ジ12で製版機本体1にヒンジ接手されるから、製版機
本体1との間に設けたガスステー13により矢印B方向
に開閉できるよう支持されており、ランプハウス11が
実線示の通常状態にあるとき、露光ステージ8の上方に
一致できる。また、前記ランプハウス11は、図示しな
いロック装置が解除されるとヒンジ12およびガスステ
ー13により仮想線示の開放位置に保持されると共に、
同ランプハウス11を強く下方へ押すことにより実線示
の通常状態に戻すことができるので、ランプハウス11
を開放して製版機本体1内の保守管理や、紙詰まり等の
点検を行うことができる。
【0013】前記ランプハウス11の上面には図1の矢
印C方向に移動できる原稿台10が設けられ、原稿台1
0にセットされた原稿は、ランプハウス11内の照明ラ
ンプ14により照明され、反射ミラー15,16、投影
レンズ18、反射ミラー19を経て露光ステージ8の露
光板20上を移動するマスターXの表面に結像される。
前記レンズ絞り17はマスターXの特性によって可変で
きるものであり、モード選択スイッチの選択操作によっ
て自動的に切換えられる。また、前記原稿台10の移動
速度と、露光ステージ8の入口側及び出口側に設置され
た上下各一対のマスター搬送ローラ21,22により搬
送されるマスターXの移動速度とは同期され、露光が終
了して結像されたマスターXは、ガイド板5c上を移動
しながら、上下一対の方向変換ローラ24,25及び搬
送ローラ26,27を介して次の現像行程23へと移送
される。
【0014】前記マスターXを現像行程23へ送る方向
変換ローラ24は、所定のローラ幅を有する複数個に分
割されており、図4に示すように、軸24aに等間隔で
回転自在に取付けられると共に、下側の駆動軸25aに
取付けられた棒状ローラ25との間に数ミリメートルの
間隔が保持されている。また、方向変換ローラ24に続
いて設けられた上下一対の搬送ローラ26,27は、そ
れぞれ回転自在な軸26aと駆動軸27aに取付けら
れ、上側の搬送ローラ26が軸26a上で方向変換ロー
ラ24の間に位置している。したがって、ガイド板5c
上を移動してきたマスターXの先端部は、方向変換ロー
ラ24に突き当たるが、回転自在な方向変換ローラ24
はマスターXに押された方向に回転されるため、マスタ
ーXは図4の(イ)、(ロ)、(ハ)の状態に示すよう
に順次方向を変え、前記搬送ローラ27の軸27aの駆
動力により搬送ローラ26と27との間に挟持され、進
行方向に移動する。この工程では、前記マスターXは、
現像行程23におけるガイド板5e上を移動する間に、
リンス・スクイズ装置28のスプレーヘッド29から噴
霧される現像液スプレーにより静電潜像が現像される。
【0015】前記リンス・スクイズ装置28により現像
されたマスターXは、次の現像液絞り装置30及び吸い
取りローラ装置31を経て現像用残液が除去され、定着
行程32に移送される。図6は現像液絞り装置30の全
体を示し、図6の左右に対向される機体フレーム60
L,60R間には一対の軸受61L,61Rにより駆動
側絞りローラ62が回転可能に架設される。即ち、駆動
軸63の一端に駆動スプロケット64を固定された駆動
側絞りローラ62の駆動軸63の両端部寄りの部分には
前記各機体フレーム60L,60Rに固定される円筒状
の軸受61L,61Rが嵌められ、同駆動軸63はこれ
らの軸受61L,61Rにより機体フレーム60L,6
0Rに軸支されるが、前記駆動スプロケット64とは反
対側の駆動軸63の端部には、ロックねじ66で駆動軸
63の長さ方向の任意の位置に固定できるリング状カラ
ー65が嵌められ、このリング状カラー65を対応した
軸受61Lに接触した状態に固定することにより、機体
フレーム60L,60Rに対する駆動側絞りローラ62
の長さ方向の位置即ち、駆動側絞りローラ62の端面の
位置が特定される。また、前記駆動側絞りローラ62に
臨んだ各機体フレーム60L,60Rの外側面には、中
間部を枢支軸67L,67Rで枢支された一対の引離し
アーム68L,68Rが設けられ、これらの作動端部6
8aの2又状フォークにはV字溝付軸受69及び軸受7
0が支持され、これらのV字溝付軸受69と軸受70と
の間には、前記駆動側絞りローラ62の長さ方向寸法L
と同一長さに作る従動側絞りローラ71の従動軸72が
回転可能に架設される。つまり、図7及び図8に示すよ
うに、各引離しアーム68L,68Rの従動端部68b
と対応機体フレーム60L,60Rとの間には引っ張り
ばねで構成した圧接スプリング73が掛け渡され、これ
らの圧接スプリング73の力により、従動側絞りローラ
71の周面が駆動側絞りローラ62の周面に圧接され、
駆動側絞りローラ62と従動側絞りローラ71との回転
運動によりこれらの間に通過されるマスターXの表面の
余剰現像液が絞り取られることになる。そして、固化し
た現像液で駆動側絞りローラ62に拘束された従動側絞
りローラ71を強制的に引き離すため、一方の機体フレ
ーム60Lの外側面には、中心軸74aをもつ引離しカ
ム74が対応引離しアーム68Lの従動端部68bに臨
んで設置され、同引離しカム74には手で操作できる手
動操作レバー75(手動操作手段)が固定してある。
【0016】従動軸72に対する長さ方向の位置を調整
できる前記V字溝付軸受69の両側には、ロックねじ7
6a,77aで従動軸72にそれぞれ固定される一対の
リング状カラー76,77が位置され、これらのリング
状カラー76,77は、従動軸72に対するV字溝付軸
受69の位置を調整した後、同V字溝付軸受69に接し
た状態でロックねじ76a,77aにより従動軸72に
それぞれ固定されるから、従動軸72に対する同V字溝
付軸受69の調整作業により駆動側絞りローラ62の端
面と従動側絞りローラ71の端面との長さ方向の位置関
係を特定できる。そして、前記引離しアーム68L,6
8Rに支持されるV字溝付軸受69及び軸受70に対応
した各機体フレーム60L,60Rの一部には、対応V
字溝付軸受69及び軸受70を受け入れるU字溝78
L,78Rがそれぞれ形成してある。即ち、V字溝付軸
受69に対応される機体フレーム60LのU字溝78L
は、前述したV字溝付軸受69のV字溝69aに対向さ
れるため、従動側絞りローラ71が駆動側絞りローラ6
2に転接状態におかれる図6の実線示の状態にあると
き、同V字溝69aのV字斜面にガイドされてV字溝6
9aが対応U字溝78Lをもつ機体フレーム60Lに嵌
入し、従動側絞りローラ71の長さ方向の位置が自動的
に修正されて、調整された駆動側絞りローラ62と従動
側絞りローラ71の長さ方向の位置関係が再現される。
【0017】図1に戻って、現像液絞り装置30を通過
したマスターXは、定着行程32に移されるが、同定着
工程32では、マスターXがパネルヒータ33の上面を
一定速度で移動する間に所定の温度に加熱され、しか
も、上方に設置された電動ファン34により全体が均等
に乾燥されることになる。前記パネルヒータ33のヒー
タ切換え温度は、マスターXの特性によって異なり、特
に手差し給紙方式による厚手のOPCマスタープレート
の場合には、カセット給紙方式による薄いZnOマ
スターXよりもヒータ切換え温度を高くする必要があ
る。このため、製版機本体1のモード選択スイッチによ
りマスターXの特性に対応したパネルヒータ33の温度
が自動的に切換えられる。そして、パネルヒータ33に
より乾燥されたマスターXは、二列に配設した圧接ロー
ラ35a,35bにより上面より圧着されて原稿像が定
着され、同マスターXは排出ローラ36の回転送り運動
により製版機本体1の外部に設置した排紙トレー37上
に取出される。
【0018】前記定着行程32における定着処理の場
合、カセット給紙によるZnOマスターXは、圧接ロ
ーラ35a,35bによる圧着力のみで処理が行われる
けれども、手差し給紙による厚手のOPCマスタープレ
ートXの場合では圧着力が不足して均等な定着ができ
ない場合がある。このため、図5に示すように、圧接ロ
ーラ35a,35bの上方には、上下動自在な加圧手段
38が設置されている。この加圧手段38は、圧接ロー
ラ35a,35bに接触して上方より押し付ける定着ウ
ェイト39と、定着ウェイト39を吊り上げるスプリン
グ42と、定着ウェイト39を上下動させるリンクアー
ム40と、このリンクアーム40を固定支点40aを介
して回動させるソレノイド41により構成してある。そ
して、前記製版機本体1のモード選択スイッチにより手
差し給紙で厚手のOPCマスタープレートXが選定さ
れた場合、ソレノイド41が励磁され、定着ウェイト3
9が下降して圧接ローラ35a,35bの圧着力が増大
される。
【0019】図示実施例の製版機は、以上のような構成
であるから、次のような行程を経てカセット給紙方式に
よるZnOマスターXまたは手差し給紙方式によるO
PCマスタープレートXに対して原稿像の露光と現像
が行われ、印刷用の画像形成したマスターを製作するこ
とができる。まず、モード選択スイッチを使用するマス
ターXの特性に対応して切換えると、選択されたZnO
マスターXまたはXの給紙方式、露光光学系のレン
ズ絞り17、定着行程32のパネルヒータ33のヒータ
温度及び圧接ローラ35a,35bの圧着力等の条件が
使用するマスターXに対応して切換えられる。
【0020】そして、スタートスイッチが押されると、
選択されたマスターXがカセット給紙方式または手差し
給紙方式によって繰り出され、帯電器7を経て露光ステ
ージ8に移送される。マスターXが露光ステージ8の入
口側搬送ローラ21に到達すると、原稿台10が同期移
動を開始し、原稿像がランプハウス11内の照明ランプ
14により照射され、反射ミラー15,16及び19、
投影レンズ18を経て露光板20上のマスターX上に原
稿画像が露光される。露光ステージ8を通過したマスタ
ーXは、方向変換ローラ24、搬送ローラ26,27を
介して現像行程23に送られ、リンス・スクイズ装置2
8のスプレーヘッド29から噴霧される現像液スプレー
により静電潜像が現像される。そして、現像されたマス
ターXは、現像液絞り装置30、吸い取りローラ装置3
1により余分な現像用残液が絞りとられて移送されると
共に、定着行程32のパネルヒータ33および電動ファ
ン34により加熱乾燥され、圧接ローラ35a,35b
の圧着力により定着を完了した後、排出ローラ36によ
り排紙トレー37上に取出されることになる。
【0021】現像液絞り装置30の組立工程において
は、ロックねじ66でリング状カラー65を駆動軸63
に固定することにより機体フレーム60L,60Rに対
する駆動側絞りローラ62の長さ方向の位置を特定し、
同駆動側絞りローラ62の端面に一致するように従動側
絞りローラ71の端面位置を定めて、従動軸72上での
V字溝付軸受69の長さ方向の位置を調整すればよい。
つまり、長さ方向に移動できる従動側絞りローラ71を
調整して、駆動側絞りローラ62と従動側絞りローラ7
1のローラ端面とを揃えた後、V字溝付軸受69のV字
溝69aを機体フレーム60Lの対応U字溝78Lに嵌
入し、同V字溝付軸受69の位置を保ったまま、V字溝
付軸受69の両側にリング状カラー76,77を当てが
って、ロックねじ76a,77aを従動軸72に締め付
ければ、組立調整工程を完了できる。
【0022】また、長時間の放置により固化した現像液
で駆動側絞りローラ62と従動側絞りローラ71とが拘
束状態になってしまった場合、図7の矢印方向に手動操
作レバー75を操作すれば、駆動側絞りローラ62から
従動側絞りローラ71を強制的に分離できる。即ち、手
動操作レバー75を手で操作すると、引離しカム74が
回動され、同引離しカム74で両引離しアーム68L,
68Rが圧接スプリング73の力に抗して枢支軸67
L,67Rを中心として図7の反時計方向に回動され
る。この結果、図8に示すように、従動側絞りローラ7
1が駆動側絞りローラ62から強制的に引き離されるか
ら、駆動側絞りローラ62に対する従動側絞りローラ7
1の拘束状態が解かれる。
【0023】駆動側絞りローラ62から引き離された従
動側絞りローラ71を復旧させるには、手動操作レバー
75を元へ戻せば、圧接スプリング73の力により自動
的に駆動側絞りローラ62と従動側絞りローラ71の転
接状態が得られる。この従動側絞りローラ71の復旧の
場合、引離しアーム68L,68Rの時計方向の回動に
伴って、機体フレーム60LのU字溝78LにV字溝付
軸受69のV字溝69aが接触すると、同V字溝69a
のV字斜面にガイドされて従動側絞りローラ71の長さ
方向の位置が自動調整されるから、U字溝78L,78
RにV字溝付軸受69及び軸受70がそれぞれ嵌入した
復旧状態では、駆動側絞りローラ62の端面に従動側絞
りローラ71の端面が完全に一致した状態となる。この
ため、現像液絞り装置30での実際の絞り運転時にあっ
ては、駆動側絞りローラ62の端面と従動側絞りローラ
71の端面とが完全に一致した状態で転接されるため、
マスターXの表面の端部寄りの部分に現像液が廻り込む
のを完全に阻止でき、”生乾き”部分のないマスターX
を完成できる。
【0024】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
によれば、固化した現像液により従動側絞りローラが駆
動側絞りローラに拘束状態におかれた場合であっても、
駆動側絞りローラと従動側絞りローラとの関係を強制的
に分離できる現像液絞り装置を達成できる。そして、本
考案の現像液絞り装置においては、機体フレームに形成
するU字溝と従動側絞りローラの従動軸に取り付けるV
字溝付軸受のV字溝とにより、予め調整された駆動側絞
りローラと従動側絞りローラとの間の長さ方向の位置関
係を常に維持できるから、駆動側絞りローラと従動側絞
りローラとの長さ方向への位置”ズレ”による現像液の
廻り込みをなくして、”生乾き”部分のないマスターを
完成できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を施した製版機の全体縦断面図である。
【図2】同製版機に用いる帯電器の断面図である。
【図3】図2の3−3線に沿う断面図である。
【図4】同製版機の方向変換ローラの拡大図である。
【図5】同製版機の加圧手段の拡大図である。
【図6】(a)は同製版機の現像液絞り装置の側断面
図、(b)は同現像液絞り装置の要部拡大分解斜視図で
ある。
【図7】同現像液絞り装置の端面図である。
【図8】同現像液絞り装置の引き離し状態の図7と同様
の図である。
【図9】従来の現像液絞り装置の説明図である。
【図10】従来の余剰現像液絞り後のマスターの説明図
である。
【符号の説明】
X マスター 30 現像液絞り装置 60L,60R 機体フレーム 62 駆動側絞りローラ 63 駆動軸 68L,68R 引離しアーム 69 V字溝付軸受 69a V字溝 70 軸受 71 従動側絞りローラ 72 従動軸 74 引離しカム 75 手動操作レバー 76,77 リング状カラー 78L,78R U字溝

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の軸受により機体フレームに回転可
    能に支持された駆動側絞りローラと、前記機体フレーム
    に枢支する一対の引離しアームの作動端部に回転可能に
    支持されかつ周面を前記駆動側絞りローラに転接されて
    駆動側絞りローラとの間に通過されるマスターの余剰現
    像液を絞り取る従動側絞りローラと、前記引離しアーム
    を枢動させて前記駆動側絞りローラから前記従動側絞り
    ローラを強制的に引き離すことができる手動操作手段と
    を備える製版機の現像液絞り装置において、前記機体フ
    レームに対する長さ方向の位置を特定された状態で機体
    フレームに回転可能に支持された前記駆動側絞りローラ
    と、前記従動側絞りローラの少なくとも一方の従動軸端
    部に長さ方向に位置調整可能に嵌められるV字溝付軸受
    と、前記従動軸端部に対する長さ方向のV字溝付軸受の
    位置を定めるリング状カラーと、前記V字溝付軸受のV
    字溝に対応した機体フレームの部分に形成されかつ前記
    従動側絞りローラが前記駆動側絞りローラに転接する位
    置にあるとき前記V字溝に係合して機体フレームに対す
    る従動側絞りローラの長さ方向の位置を定めるU字溝と
    を備えることを特徴とする製版機の現像液絞り装置。
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