JPH09156794A - 用紙搬送用ベルトのクリーニング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリーニングユニットの払拭部材をベルトに
均一な力で圧接させるとともに、クリーニングユニット
の交換作業を容易にする。 【解決手段】 ベルト１１に接触する払拭部材３６を有
するクリーニングユニット３１を着脱自在に支持する支
持体３０と、クリーニングユニット３１の一部に当接す
る位置決め部３７と、加圧位置Ａでは位置決め部３７に
クリーニングユニット３１を押し付け開放位置Ｂではク
リーニングユニット３１を解放する加圧機構３８とを具
備し、加圧機構３８を解放位置Ｂに変位させることによ
り、支持体３０に対するクリーニングユニット３１の着
脱作業を工具を用いることなく容易に行うようにし、加
圧機構３８を加圧位置Ａに変位させることにより、クリ
ーニングユニット３１を位置決め部３７により定位置で
停止させた状態で払拭部材３６を均一な圧接力をもって
ベルト１１に圧接させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置に用
いられる用紙搬送用ベルトのクリーニング装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】電子写真装置において、感光体上で現像
されたトナー画像が転写された用紙を定着器に搬送する
ベルトには、感光体の周囲に浮遊するトナーが付着する
ので、用紙の裏面が汚れてしまう。このためにベルトの
表面をクリーニングすることが行われている。そのクリ
ーニングするための従来の装置を図５及び図６に示す。
図５はクリーニングブレードの支持構造を示す縦断正面
図、図６はジャム処理又はクリーニングブレードの交換
の様子を示す縦断正面図である。

【０００３】図中、１００は電子写真装置の本体フレー
ムの一部で、この本体フレーム１００にはベルトフレー
ム１０１の一端が駆動ローラ１０２の軸心を中心として
揺動自在に保持されている。ベルトフレーム１０１の他
端には従動ローラ１０３を支承する軸受１０４がスプリ
ング１０５により外側に付勢されて移動自在に保持され
ている。この構造によって駆動ローラ１０２と従動ロー
ラ１０３とに巻回されたベルト１０６に張力が付与され
ている。このベルト１０６の上面には、それぞれ感光体
（図示せず）上に現像されるトナー画像を用紙に転写す
る複数の転写ローラ１０７が配列されている。

【０００４】また、本体フレーム１００には従動ローラ
１０３側に開口するハウジング１０８が支軸１０９によ
り回動自在に保持され、このハウジング１０８には従動
ローラ１０３の外周上でベルト１０６に接触するクリー
ニングブレード１１０が保持されている。そして、ハウ
ジング１０８を押圧する板ばね１１１を有するカバー１
１２が支軸１１３により本体フレーム１００に回動自在
に保持されている。さらに、本体フレーム１００にはリ
ンク１１４により連結された複数のレバー１１５，１１
６が支軸１１７により回動自在に保持されている。レバ
ー１１６とカバー１１２とはリンク１１８により連結さ
れ、レバー１１６の上端にはベルトフレーム１０１を下
から支える支えローラ１１９が回転自在に保持されてい
る。

【０００５】このような構造では、駆動ローラ１０２を
駆動してベルト１０６を回転させることにより用紙を搬
送する。この過程で感光体上で現像されたトナー画像が
転写ローラ１０７により用紙に転写される。ジャムが発
生した場合には、図６に示すように、支軸１１３を中心
にカバー１１２を開くが、このときにカバー１１２がリ
ンク１１８を引っ張るので、リンク１１４により連結さ
れたレバー１１５，１１６が支軸１１７を中心に回動す
る。これにより、支えローラ１１９の位置が下がるの
で、ベルトフレーム１０１が駆動ローラ１０２の軸心を
中心に下方に回動する。したがって、ベルト１０６と転
写ローラ１０７との間が開き、用紙の取り出しが可能と
なる。

【０００６】ところで、ベルト１０６にはトナーが付着
するが、そのトナーはクリーニングブレード１１０によ
り払拭され、ハウジング１０８に集められる。長期間の
使用によりクリーニングブレード１１０が摩耗した場合
には、カバー１１２を開き、本体フレーム１００からハ
ウジング１０８を取り外し、新しいクリーニングブレー
ド１１０が取り付けられたハウジング１０８と交換す
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ハウジング１０８は支
軸１０９により本体フレーム１００に保持されているの
で、交換に際しては工具を必要とし作業が面倒である。
また、板ばね１１１の形状及び強さを一定にすることが
困難であるため、ベルト１０６に対するクリーニングブ
レード１１０の圧接力を均一にすることは困難である。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の用紙搬送用ベル
トのクリーニング装置は、モータに連結された駆動ロー
ラを含む複数のローラに巻回されるとともに感光体上の
トナー画像を転写するための用紙を搬送するベルトと、
前記ローラの外周上で前記ベルトに接触する払拭部材を
有するクリーニングユニットと、このクリーニングユニ
ットを着脱自在に支持する支持体と、前記払拭部材を前
記ベルトに圧接させた位置で前記クリーニングユニット
の一部に当接してこのクリーニングユニットの前記ベル
ト方向への移動範囲を規制する位置決め部と、加圧位置
と開放位置との間で変位自在に保持されて前記加圧位置
では前記位置決め部に前記クリーニングユニットを押し
付け前記開放位置では前記クリーニングユニットを解放
する加圧機構とを具備している。したがって、加圧機構
を解放位置に変位させると、支持体に対するクリーニン
グユニットの着脱作業が許容される。加圧機構を加圧位
置に変位させると、加圧機構の圧力がクリーニングユニ
ットに作用するため、クリーニングユニットが位置決め
部に当接して定位置で停止し、この状態で払拭部材がベ
ルトに圧接される。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図１〜図
４に基づいて説明する。図１はクリーニングユニットの
支持構造を拡大して示す縦断正面図、図２は一部を断面
にしてクリーニングユニットの支持構造を拡大して示す
平面図、図３はクリーニングユニットの支持構造を示す
縦断正面図、図４は電子写真装置の内部構造を示す縦断
正面図である。

【００１０】まず、図４を参照して電子写真装置（レー
ザープリンタ）Ｐの構造及び動作について説明する。１
は装置本体である。この装置本体１の下部には、複数の
給紙カセット２が設けられ、これらの給紙カセット２の
端部には用紙Ｓを引き出す給紙ローラ３が回転自在に設
けられている。給紙ローラ３により引き出された用紙Ｓ
をレジストローラ４に導く給紙路５には搬送ローラ６が
設けられている。レジストローラ４により供給される用
紙Ｓを定着ユニット７に搬送する用紙搬送装置８は、そ
れぞれローラである駆動ローラ９と従動ローラ１０とに
エンドレスのベルト１１を巻回し、このベルト１１の内
面にローラである回転自在のテンションローラ１２を圧
接させた構造である。駆動ローラ９は図示しないモータ
に連結されている。また、装置本体１の上部には排紙受
け１３が形成され、側方には排紙トレイ１４が設けられ
ている。定着ユニット７の出口と排紙受け１３とは排紙
路１５により接続されている。そして、定着ユニット７
を経た用紙Ｓを排紙路１５を介して排紙受け１３に導く
か、或いは排紙トレイ１４に導くかの切替操作をする回
動自在の切替爪１６が定着ユニット７の出口付近に設け
られている。

【００１１】また、前記用紙搬送装置８の上部には、用
紙Ｓの搬送方向の上流側から下流側に向けて、イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像を形成する現像
ユニット１７Ｙ，１７Ｍ，１７Ｃ，１７ＢＫが順次配列
されている。これらの現像ユニット１７Ｙ，１７Ｍ，１
７Ｃ，１７ＢＫは、装置本体１の両側板１８に回転自在
に設けた感光体１９、感光体１９の表面を一様に帯電す
る帯電器２０、感光体１９上の静電潜像を現像する現像
器２１、感光体１９の表面をクリーニングするクリーナ
２２、感光体１９上の表面の電荷を除電する除電ランプ
２３等を有する。さらに、感光体１９の下方には用紙搬
送装置８の内面に接触する転写ローラ２４が回転自在に
設けられている。さらに、装置本体１の側板１８には、
現像ユニット１７Ｙ，１７Ｍ，１７Ｃ，１７ＢＫのそれ
ぞれに対応する偏向走査型の露光器２５Ｙ，２５Ｍ，２
５Ｃ，２５ＢＫが配設されている。

【００１２】このような電子写真装置Ｐでは、画像を形
成するための信号がホストコンピュータ（図示せず）等
から入力されると、給紙カセット２内の用紙Ｓが給紙ロ
ーラ３と搬送ローラ６とにより給紙されレジストローラ
４のニップ部に当接する状態で待機する。他方では、右
方の感光体１９から順に画像が形成される。すなわち、
イエローの現像ユニット１７Ｙでは、感光体１９を回転
させる過程で帯電器２０が感光体１９の表面を帯電さ
せ、その帯電部分に露光器２５Ｙがビーム光を走査して
静電潜像を形成し、この静電潜像を現像器２１が現像す
る。同様にして、マゼンタの現像ユニット１７Ｍ、シア
ンの現像ユニット１７Ｃ、ブラックの現像ユニット１７
ＢＫの感光体１９上に画像が選択的に形成される。そし
て、これらの画像形成のタイミングに同期してレジスト
ローラ４が回転するので、用紙Ｓは用紙搬送装置８によ
って搬送される過程で、感光体１９上の画像が転写ロー
ラ２４によって転写される。駆動ローラ９の外周に達し
た用紙Ｓは曲率の小さい駆動ローラ９上で折曲するベル
ト１１から離れて定着ユニット７に直進し、この定着ユ
ニット７により転写画像が定着される。定着後の用紙Ｓ
は排紙受け１３又は排紙トレイ１４に排紙される。

【００１３】図１及び図２に示すように、相対向するベ
ルトフレーム２６には前記従動ローラ１０を回転自在に
支承する軸受２７がスプリング２８により駆動ローラ９
（図４参照）とは反対側の方向に付勢され、これによ
り、ベルト１１に一定の張力が付与されている。従動ロ
ーラ１０の近傍には、両側にレール２９（図２参照）を
有する支持体３０が設けられている。この支持体３０に
はクリーニングユニット３１が着脱自在に支持されてい
る。すなわち、クリーニングユニット３１は、前記レー
ル２９に摺動自在に支持されるボス３２を両側に有する
ケース３３と、このケース３３の上面にネジ３４等によ
り取り付けられたプレート３５と、このプレート３５に
貼付されて前記ベルト１１に接触する払拭部材であるゴ
ム製のクリーニングブレード３６とよりなる。

【００１４】さらに、前記クリーニングブレード３６を
前記ベルト１１に圧接させた位置で前記クリーニングユ
ニット３１の一部である前記ケース３３の両側に当接し
てこのクリーニングユニット３１の前記ベルト１１方向
への移動範囲を規制する位置決め部３７が前記従動ロー
ラ１０の両端に一体に形成されている。そして、その位
置決め部３７に前記クリーニングユニット３１を押し付
ける加圧位置Ａ（図１参照）と、クリーニングユニット
３１を解放する解放位置Ｂ（図１参照）との任意位置に
変位自在の加圧機構３８が設けられている。この加圧機
構３８は、前記支持体３０の両側に支軸３９によって回
動自在に取り付けられたカバー４０と、カバー４０の内
面に取り付けられてクリーニングユニット３１のケース
３３を加圧する付勢部材４１とよりなる。この付勢部材
４１は、板ばねやコイルスプリング或いはゴム等の弾性
部材を含むものである。

【００１５】なお、支持体３０の底部にはクリーニング
ブレード３６の幅より広い上面開口のトナー収納ケース
４２（図１参照）が着脱自在に設けられている。このト
ナー収納ケース４２は、クリーニングブレード３６によ
ってベルト１１から払拭されたトナーを収納するための
ものである。

【００１６】このような構成において、図１、図２に仮
想線で示すように、カバー４０を解放位置Ｂに変位させ
るとクリーニングユニット３１の背後が解放されるた
め、支持体３０に対するクリーニングユニット３１の着
脱作業が許容される。したがって、クリーニングブレー
ド３６が摩耗した場合には、工具を用いることなくケー
ス３３ごと容易に交換することができる。また、カバー
４０を加圧位置Ａに変位させると、付勢部材４１の圧力
がクリーニングユニット３１に作用するため、クリーニ
ングユニット３１が位置決め部３７に当接して定位置で
停止し、この状態でクリーニングブレード３６がベルト
１１に圧接される。これにより、付勢部材４１の付勢力
のバラツキに関係なくクリーニングブレード３６をベル
ト１１に均一な圧接力をもって圧接させることができ
る。

【００１７】なお、位置決め部３７を従動ローラ１０の
両端部に一体に形成した状態で説明したが、位置決め部
はベルトフレーム２６やその他の部分に設けてもよいも
のである。また、クリーニングブレード３６は、それぞ
れローラである駆動ローラ９又はテンションローラ１２
の外周上でベルト１１に接触させてもよい。

【００１８】

【発明の効果】本発明は、ベルトに接触する払拭部材を
有するクリーニングユニットをベルトに対して進退自在
に支持する支持体と、前記クリーニングユニットの一部
に当接してこのクリーニングユニットのベルト方向への
移動範囲を規制する位置決め部と、前記払拭部材を前記
ベルトに圧接させた位置で前記位置決め部にクリーニン
グユニットを押し付ける加圧位置とクリーニングユニッ
トを解放する解放位置との任意位置に変位自在の加圧機
構とを具備しているので、加圧機構を解放位置に変位さ
せることにより、支持体に対するクリーニングユニット
の着脱作業を工具を用いることなく許容に行うことがで
きる。また、加圧機構を加圧位置に変位させることによ
り、加圧機構の圧力がクリーニングユニットに作用する
ため、クリーニングユニットを位置決め部により定位置
で停止させた状態で払拭部材を均一な圧接力をもってベ
ルトに圧接させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示すもので、クリーニ
ングユニットの支持構造を拡大して示す縦断正面図であ
る。

【図２】一部を断面にしてクリーニングユニットの支持
構造を拡大して示す平面図である。

【図３】クリーニングユニットの支持構造を示す縦断正
面図である。

【図４】電子写真装置の内部構造を示す縦断正面図であ
る。

【図５】従来のクリーニングブレードの支持構造を示す
縦断正面図である。

【図６】ジャム処理又はクリーニングブレードの交換の
様子を示す縦断正面図である。

【符号の説明】

９ 駆動ローラ １０ ローラ １１ ベルト １２ ローラ １９ 感光体 ３０ 支持体 ３１ クリーニングユニット ３６ 払拭部材 ３７ 位置決め部 ３８ 加圧機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 モータに連結された駆動ローラを含む複
   数のローラに巻回されるとともに感光体上のトナー画像
   を転写するための用紙を搬送するベルトと、前記ローラ
   の外周上で前記ベルトに接触する払拭部材を有するクリ
   ーニングユニットと、このクリーニングユニットを着脱
   自在に支持する支持体と、前記払拭部材を前記ベルトに
   圧接させた位置で前記クリーニングユニットの一部に当
   接してこのクリーニングユニットの前記ベルト方向への
   移動範囲を規制する位置決め部と、加圧位置と開放位置
   との間で変位自在に保持されて前記加圧位置では前記位
   置決め部に前記クリーニングユニットを押し付け前記開
   放位置では前記クリーニングユニットを解放する加圧機
   構とを具備したことを特徴とする用紙搬送用ベルトのク
   リーニング装置。