JP2522787Y2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2522787Y2
JP2522787Y2 JP4682191U JP4682191U JP2522787Y2 JP 2522787 Y2 JP2522787 Y2 JP 2522787Y2 JP 4682191 U JP4682191 U JP 4682191U JP 4682191 U JP4682191 U JP 4682191U JP 2522787 Y2 JP2522787 Y2 JP 2522787Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、対象物体を撮像して
得られた画像より対象物体の大きさや各部寸法などを容
易に把握することを可能とした画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば工場などで、観測対象(ワー
ク)を撮像して各部位の長さなどの特徴量を把握する場
合、従来は図7に示す手順に従って処理が行われてい
る。
【0003】まず同図のステップ1(図中「ST1」で
示す)では、実際の寸法(以下、「実寸法」という)で
の重心間距離が予め判っている一対の基準物体を撮像装
置で撮像し、ステップ2で撮像された各基準物体の画像
につき重心位置を計測した後、つぎのステップ3で各重
心間の距離を画素単位(画素数)で計測する。ステップ
4では重心間距離の実寸法を入力し、ステップ5で変換
倍率すなわち一画素当たりの実寸法を演算する。
【0004】つぎにステップ6では、観測対象(ワー
ク)を撮像し、表示画面に表示された画像に対し、操作
者が距離計測すべき計測領域をマウスなどの入力手段で
設定する。たとえば図8に示す表示画像1において、ワ
ークの幅などを計測する場合に、基準点X1,X2;Y
1,Y2により計測領域を設定する。ステップ7では表
示画像1の計測領域の長さX,Yを画素単位で計測し、
計測された画素数に前記変換倍率を乗じて対応箇所の実
寸法を算出する。そしてステップ8で上記算出された実
寸法を表示画面上の適所に数値で表示する。
【0005】
【考案が解決しようとする問題点】このような従来例で
は、計測値が数値で表示されるため、操作者が感覚的に
一目で長さなどを把握し難いという問題がある。また、
操作者により設定される計測領域以外の長さなどは把握
できず、もしそれを測定しようとすると、新たに計測領
域を設定する操作が必要となる。このため操作に時間を
要すると共に、正確な設定を行うには熟練を要し、使い
勝手が劣るという問題もある。
【0006】例えば第9図に示すような表示画像2,3
において、両画像2,3の重心間距離を計測するため計
測領域の設定を行った場合、画像2,3間の最小距離d
の計測はできず、別途設定が必要になる。
【0007】この考案は、上述の技術的課題を解消する
ためのもので、観測対象の大きさや各部の寸法を表示画
像上で容易に把握し得る画像処理装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この考案にかかる画像処
理装置は、実寸法が既知の基準物体および観測対象であ
る対象物体を撮像するための撮像手段と、前記撮像手段
により撮像された物体の画像を表示するための表示手段
と、前記基準物体の所定箇所の実寸法を入力するための
入力手段と、前記入力手段による入力値と基準物体の対
応する箇所の表示画像上の表示寸法との比率を算出する
算出手段と、前記対象物体の画像の重心位置を計測する
重心計測手段と、前記演算手段で算出した比率に基づく
縮尺の寸法目盛りの画像を前記重心計測手段により計測
された重心位置を基準として対象物体の画像に重ねて表
示手段に表示させる表示制御手段とを備えて成るもので
ある。
【0009】
【作用】計測に先立ち、基準物体を撮像し、またその基
準物体の所定箇所の実寸法を入力して、入力値と基準物
体の対応する箇所の表示画像上の表示寸法との比率を算
出する。しかる後に対象物体を撮像したとき、その画像
の重心位置が計測され、表示手段には前記重心位置を基
準として対象物体の画像に重ねて、算出された比率に基
づく縮尺の寸法目盛りの画像が表示される。そのためこ
の寸法目盛りから対象物体の大きさや任意箇所の寸法を
容易に把握し得る。
【0010】
【実施例】図1は、この考案の一実施例である画像処理
装置11の構成例を示すもので、CCDカメラなどより
成る撮像装置12と、処理装置本体13と、CRTなどの
表示装置14とを備えている。撮像装置12は実寸法が
既知の基準物体および観測対象である対象物体を撮像
し、表示装置14は撮像された物体の画像を画面上に表
示する。
【0011】前記処理装置本体13は、撮像装置12か
らのアナログ量の画像信号をディジタル量の画像信号に
変換するA/D変換器15を備えており、このA/D変
換器15からの画像信号は画像メモリ16に記憶され、
また必要に応じて読み出される。
【0012】計測処理部17は表示装置14の表示画像
につき所定の計測領域の長さなどを画素単位で計測した
り、画像の重心位置を計測したりするなど、各種特徴量
の計測処理を行う。
【0013】パネルキー18はテンキー27,4方向の
矢印キー28,モード設定キー29,30などを有し、
テンキー27は撮像装置12により撮像される基準物体
の所定箇所の実寸法を入力するのに用いられる。各矢印
キー28は後記する寸法目盛りの画像を表示画面上で移
動させるのに用いられ、モード設定キー29,30は学
習モードと計測モードとの設定に用いられる。
【0014】CPU23はパネルキー18のテンキー2
7により入力された入力値と基準物体の対応する箇所の
表示画像上の表示寸法との比率(以下、「変換倍率」と
いう)を算出するなど、各種演算を実行する。またCP
U23は処理装置本体13の全体の動作を制御する。
【0015】スケールラインメモリ19は、前記変換倍
率に基づく縮尺の寸法目盛りの画像を表示装置14に表
示するための表示データがCPU23により書き込まれ
る。文字メモリ20は、表示された寸法目盛りの画像に
付される数字などの表示データがCPU23により書き
込まれる。
【0016】図2は、表示装置14に表示された寸法目
盛りの画像Sを示すもので、図中、25,26は直交す
る基準線、0は基準線25,26が交叉する基準点、2
4は各基準線25,26に設けられた目盛り線、Cは目
盛りの数値である。
【0017】図1に戻って、メモリ21は前記変換倍率
などのデータやプログラムが記憶される。表示制御部2
2は画像信号と目盛りおよび数字などの表示データとを
合成すると共に、表示装置14の表示動作を制御する。
【0018】図3は、上記画像処理装置11の動作手順
を示している。まず同図のステップ1は、CPU23は
前記パネルキー18のモード設定キー29,30が押さ
れたか否かを判断しており、もし学習モードを指定する
モード設定キー29が押されると、ステップ2の判定が
「YES」となってつぎのステップ3へ進む。
【0019】ステップ3では、予め実際の重心間距離が
既知である2つの基準物体が撮像装置12で撮像され、
その画像が処理装置本体13に取り込まれて画像メモリ
16に格納される。この画像メモリ16の記憶内容は表
示装置14に図4のように表示されるもので、図中、A
1,A2が各基準物体の画像を示している。
【0020】つぎのステップ4では、両画像A1,A2
の重心位置が計測処理部17により周知の技術を用いて
計測された後、表示画像上の重心間距離L2、すなわち
重心間の画素数が計測される(ステップ5)。
【0021】ステップ6でパネルキー18のテンキー2
7より基準物体の重心間の実際の距離L1が入力される
と、つぎのステップ7でCPU23は実際距離L1と表
示画像上の距離L2とを用いて次式により変換倍率nを
演算する。n=L1/L2
【0022】このようにして変換倍率n、すなわち1画
素当たりの長さが算出されると、ステップ8でCPU2
3によりスケールラインメモリ19および文字メモリ2
0に寸法目盛りの画像データが書き込まれ、つぎのステ
ップ9でその画像データが読み出されて、図2に示すよ
うな寸法目盛りの画像Sが表示装置14に表示される。
【0023】つぎにパネルキー18の計測モードを指定
するモード設定キー30が押されると、ステップ1が
「YES」、ステップ2が「NO」となり、つぎにステ
ップ10で対象物体が撮像装置12により撮像され、そ
の画像が処理装置本体13に取り込まれて画像メモリ1
6に格納される。
【0024】つぎのステップ11では、計測処理部17
により前記画像の重心位置が計測され、その計測結果が
CPU23に取り込まれる。つぎにCPU23は、前記
スケールラインメモリ12および文字メモリ20に記憶
させた寸法目盛りの画像を、前記重心位置に基準点0を
一致させた前記寸法目盛りの画像に書き換えた後、その
画像データを読み出して、撮像された対象物体の画像上
に寸法目盛りの画像を重ねて表示する。
【0025】図5および図6は、対象物体の画像29に
寸法目盛りの画像Sを重ねて表示された状態を示すもの
で、図5は画像29の重心位置Gが画面の中心に位置す
る場合を、図6は画像29の重心位置Gが画面の中心よ
り外れて位置する場合を、それぞれ示している。いずれ
の場合も、画像29の重心位置Gは寸法目盛りSの基準
点Oと一致しており、対象物体の上下方向や左右方向の
長さX,Yが、格別な設定操作を行うことなく、感覚的
に一挙に把握することが可能である。
【0026】図3に戻って、ステップ14は上記の表示
状態において、パネルキー18の矢印キー28が押され
たか否を判定しており、もし矢印キー28が押される
と、ステップ14の判定が「YES」となり、CPU2
3はキー操作量に応じた距離だけ前記寸法目盛りの画像
Sを移動させるように前記スケールラインメモリ12お
よび文字メモリ20に対し寸法目盛りの画像Sを書き換
えると共に、その画像データを読み出して、前記と同様
に寸法目盛りの画像Sを対象物の画像29上に重ね表示
する(ステップ15)。
【0027】図6に示す画像表示例では、前記矢印キー
28が操作されることにより、寸法目盛りの画像Sが図
中、点線で示す位置に移動しており、この場合に対象物
体の画像29の重心位置Gと寸法目盛りの画像Sの基準
点Oとが位置ずれすることになる。これにより例えば前
記基準点Oを対象物体の画像29の輪郭線上などに位置
させることができ、必要に応じてこの操作を行えば、対
象物体における任意の部位の長さを一層容易に把握する
ことが可能となる。
【0028】計測を終えて、パネルキー18の終了キー
(図示せず)が押されると、ステップ16が「YES」
となり、計測モードが終了する。
【0029】
【考案の効果】この考案は上記の如く、実寸法が既知の
物体を撮像しかつ所定箇所の実寸法を入力して,実寸法
と表示画像上の表示寸法との比率を算出し、その比率に
基づく縮尺の寸法目盛りの画像を表示手段に表示するよ
うにしたから、対象物体の大きさや各部位の長さを複雑
な設定操作を行うことなく、感覚的に一挙に把握するこ
とが可能となる。しかも前記寸法目盛りの画像を対象物
体の画像の重心位置を基準として対象物体の画像に重ね
て表示するから、対象物体の画像が表示画面上のどの位
置にあっても、各部位の長さなどを容易に把握でき、従
来のものと比較して使い勝手が大幅に向上されるなど、
考案目的を達成した顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例にかかる画像処理装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】寸法目盛りの表示例を示す説明図である。
【図3】画像処理装置の動作手順を示すフローチャート
である。
【図4】基準物体を撮像して得られた画像を示す説明図
である。
【図5】対象物体の画像に寸法目盛りの画像が重ねて表
示された表示例を示す説明図である。
【図6】対象物体の画像に寸法目盛りの画像が重ねて表
示された表示例を示す説明図である。
【図7】従来例の動作手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】従来例による表示例を示す説明図である。
【図9】従来例による表示例を示す説明図てある。
【符号の説明】
11 画像処理装置 12 撮像装置 17 計測処理部 18 パネルキー 23 CPU

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実寸法が既知の基準物体および観測対象
    である対象物体を撮像するための撮像手段と、前記撮像
    手段により撮像された物体の画像を表示するための表示
    手段と、前記基準物体の所定箇所の実寸法を入力するた
    めの入力手段と、前記入力手段による入力値と基準物体
    の対応する箇所の表示画像上の表示寸法との比率を算出
    する算出手段と、前記対象物体の画像の重心位置を計測
    する重心計測手段と、前記演算手段で算出した比率に基
    づく縮尺の寸法目盛りの画像を前記重心計測手段により
    計測された重心位置を基準として対象物体の画像に重ね
    て表示手段に表示させる表示制御手段とを備えて成る画
    像処理装置。
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