JP2522563Y2 - 現金自動取引装置 - Google Patents

現金自動取引装置

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JP2522563Y2
JP2522563Y2 JP9491690U JP9491690U JP2522563Y2 JP 2522563 Y2 JP2522563 Y2 JP 2522563Y2 JP 9491690 U JP9491690 U JP 9491690U JP 9491690 U JP9491690 U JP 9491690U JP 2522563 Y2 JP2522563 Y2 JP 2522563Y2
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文明 村山
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グローリー工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、現金の自動支払い、自動預金、自動両替等
を行なう現金自動取引装置に関する。
(従来の技術) 近時、金融機関等においては、現金の自動支払いをは
じめ、自動預金、自動両替等、無人で現金の取引が行な
える現金自動取引装置が備えられるようになっている。
このような現金自動取引装置は、無人の場所で現金の
取引を行なう関係上、現金自動取引装置の各所に施錠手
段が施され、誰でもが容易に開閉することができないよ
うに形成されている。
すなわちこの種の現金自動取引装置は、一般に装置本
体を構成する枠体と、この枠体の前面側および背面側を
開閉する前扉、後扉とによって外郭が形成され、これら
の扉は錠を備え、この錠に鍵を挿入して回動することに
より錠片が機械的に移動して枠体側に係合し、施錠され
るようになされている。そして枠体の内部には現金を収
納した金庫を装着する金庫装着部が設けられ、装着状態
にある金庫への現金の出し入れができるとともに、金庫
は別途錠により抜取り不能とされ、この錠を解錠するこ
とにより金庫を抜出すことができるようにされている。
前記各部の施錠用の鍵はそれぞれ別種とされ、係員に
よってその鍵を使い分けるようにし、現金の管理責任の
範囲を明確にしている。たとえば現金自動取引装置への
現金の補充、または回収を行なう現金担当係員は、前
扉、後扉、金庫装着部のすべての鍵を使用することがで
きるようにし、また顧客の誤操作などによるトラブルに
対処する係員は前扉の鍵のみを使用することができれば
よく、さらに取引装置のメンテナンスを担当する係員
は、前扉、後扉の2個の鍵を使用することができるよう
にしている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら上記従来の現金自動取引装置では、現金
の収納箇所を複数の施錠機構によって施錠するように
し、それぞれ別種の鍵を用いないと各部を開閉すること
ができないようにしているので、鍵の数が多くなればな
るほど安全性や管理性の向上を図ることができる反面、
通常の運用時には鍵の数が多いほど施錠・解錠操作が多
くなり、操作性が低下するとともに、鍵の管理が複雑に
なるという問題をもたらすことになる。すなわち現金担
当係員が現金を補充する場合には、少くとも金庫が装着
されている側の扉の鍵と、金庫装着部の鍵との2個の鍵
を使用してそれぞれの施錠機構を解錠し、金庫を取出し
て現金を補充したのち再び金庫を金庫装着部に装着し、
これを施錠したうえ扉を閉じ、これを施錠することが必
要となり、きわめて煩らわしい操作が強いられる。
また従来の施錠機構は、鍵を回動することにより錠片
が機械的に移動し、係合部に係合して施錠されるように
なっているため、係員が全く居ない夜間などに鍵の挿入
口付近をドリルやガスバーナーにより破壊することによ
って錠片を人為的に移動させることが可能となり、短時
間の間に施錠を強引に解かれ、盗難に遭うという問題を
有していた。
本考案は上記の点に鑑み、鍵を使用しての通常の運用
時には管理性を低下させることなく操作を簡単にし、鍵
を使用しないでの異常な取扱い時には現金の取出しを著
しく困難にして、操作性と防盗性との双方を十分に満す
ことのできる現金自動取引装置を提供することを目的と
してなされたものである。
(課題を解決するための手段) 上記従来の技術が有する問題点を解決するため、本考
案は、扉により開閉可能な枠体の内部に現金を収納した
金庫を装着し、顧客の操作によりその金庫内への現金の
出し入れを行なう現金自動取引装置において、前記枠体
の内部に外部から位置確認不能な位置に設けられ、施錠
・解錠信号により作動して前記扉の施錠または解錠を行
なう扉施錠手段と、前記金庫の装着位置近傍に設けら
れ、施錠・解錠信号により作動して前記金庫を装着状態
に施錠または解錠する金庫施錠手段と、前記枠体の外部
から操作可能とされ、複数種の鍵に対しそれぞれ異なる
状態を検知する鍵操作手段と、前記鍵操作手段の近傍に
設けられ、異常な振動、温度等を検知する異常検知手段
と、前記鍵操作手段が鍵により操作された状態に基づい
て前記扉施錠手段および前記金庫施錠手段に対しそれぞ
れ異なる組合わせの施錠・解錠信号を送信するととも
に、前記異常検知手段が異常を検知したとき前記扉施錠
手段および前記金庫施錠手段が解錠されないよう制御す
る制御手段とを具備することを特徴とするものである。
(作用) 上記の構成により、鍵操作部に担当分の鍵を挿入して
所定の位置に回動すると、その鍵固有の施錠・解錠信号
が制御部に入力され、その鍵に対応する箇所の施錠手段
が施、解錠される。この施錠手段は、枠体の外部からは
存在位置の確認ができないので、人為的に解錠させよう
としても解錠し得ず、また鍵操作手段の近傍を破壊しよ
うとすると、その際の振動や音、熱を異常検知手段が感
知し、その異常検知信号が制御部に入力されてすべての
施錠手段の解錠が不能となる。
(実施例) 以下、本考案を図面に示す実施例を参照して説明す
る。
第1図は本考案による現金自動取引装置の一実施例の
略示縦断側面を示し、第2図は同外観例を示している。
装置本体を構成する枠体1の前面側に前扉2が、同背
面側に後扉3がそれぞれ開閉自在に取付けられ、枠体1
の内部には金庫4,4…の装着部5が設けられている。ま
た枠体1の前部上面には現金放出口6、操作・表示部7
が配設され、その後方に立上る前面には通帳挿入口8、
カード挿入口9が配設されている。
前記前扉2、後扉3、および金庫装着部5には、それ
ぞれ施錠手段が設けられている。
図示の実施例における前扉2および後扉3の施錠手段
10,11は、前扉2および後扉3の各上下位置に設けら
れ、枠体1側に設けられたソレノイドSD1,SD2,SD3,S
D4のプランジャ12に錠片13が一体的に形成されている場
合を示している。
すなわち第3図に前扉2の上部のソレノイドSD1を代
表例として示すように、枠体1の前扉2を閉じたとき当
接する戸当り14の内側に設けられた支持部15にソレノイ
ドSD1が取付けられ、その錠片13が非励磁時に支持部15
の孔16を貫通してソレノイド内蔵バネ17により突出され
るようになっている。
前扉2の内面には、前扉2を閉じたとき前記支持片15
の外面側に可及的近接しておかれる係合片18を有し、こ
の係合片18の係合孔19が前扉2を閉じたとき前記支持部
15の孔16に整合しておかれ、ソレノイドSD1が励磁され
たときその錠片13が係合孔19に嵌入して施錠状態が得ら
れるようになっている。したがってこの錠片13と係合片
18の係合孔19とが係合する部位は戸当り14の下部に位置
することになり、枠体1と前扉2との隙間からは錠片13
の存在を探索することが不可能とされている。
なお、前扉2の下部のソレノイドSD2は第3図を上下
反転させた関係とされ、後扉3の上,下部のソレノイド
SD3,SD4も前扉2と同様な構成とされている。
金庫施錠手段20は、第1図および第4図に示すよう
に、枠体1側に取付けられたソレノイドSD5と、このソ
レノイドSD5のプランジャ21に連結された連杆22と、各
金庫4,4…に対応して枠体1に一端がピン23により上下
揺動自在に枢支され他端のフック24が金庫4,4…の係合
部25に係脱する施錠片26,26…とを有し、前記連杆22と
各施錠片26,26…の中間部とがピン27と長孔28とで遊動
的に連結されており、ソレノイドSD5が励磁されたとき
施錠片26,26…を一斉に引上げて解錠し、非励磁時には
ソレノイド内蔵バネ29により連杆22が下降して施錠片2
6,26…のフック24が一斉に金庫4,4…の各係合部25に係
合するようになっている。
一方、前扉2には鍵操作手段30が設けられ、その鍵挿
入口31に鍵32を挿入して回動操作可能とされている。こ
の鍵操作手段30は、図示の例では3種類の回動パターン
を有し、第5図に示すように鍵32の回動位置「1」のも
のはトラブル対処用で、前扉2のソレノイドSD1,SD2
みがONとなり、他のソレノイドSD3,SD4,SD5はOFFとさ
れる。回動位置「2」のものはメンテナンス用で、前扉
2および後扉3のソレノイドSD1,SD2,SD3,SD4がONと
なり、金庫施錠手段20のソレノイドSD5はOFFとされる。
また回動位置「3」のものは現金管理用で、すべてのソ
レノイドSD1〜SD5がONとされる。
前記鍵操作手段30の近傍の内側には、振動、熱等を感
知したとき異常信号を発信する異常検知手段33が設けら
れている。
前記鍵操作手段30および異常検知手段33の検知信号
は、第7図のように制御部34へ入力される。このとき鍵
操作手段30からの信号入力によりその鍵32の回動位置に
応じて各ソレノイドSD1〜SD5への通電が制御され、異常
検知信号が入力された場合にはすべてのソレノイドへの
通電がなされないように制御される。
つぎに上記実施例の作用を説明する。
トラブル対処担当要員、メンテナンス担当要員、現金
管理要員は、それぞれ担当分の鍵32を所有する。
現金自動取引装置の誤操作等により内部で詰り等のト
ラブルが発生したときは、トラブル対処担当要員がその
担当分の鍵32を前扉2の鍵操作手段30の鍵挿入口31へ挿
入して回動すると、第5図の「1」の位置で停止し、こ
の鍵操作手段30からのその鍵に対応する信号が制御部34
に入力され、前扉施錠手段10のソレノイドSD1,SD2に通
電される。これによりプランジャ12が引込まれ、その錠
片13が前扉2の係合片18の係合孔19から抜け、前扉2を
開けることができ、所要のトラブル対処作業を行なうこ
とができる。このとき後扉施錠手段11、金庫施錠手段20
のソレノイドSD3,SD4,SD5には通電されないので、後
扉3を開けることも、金庫4,4…を引出すことも不可と
なる。
現金自動取引装置の内部のメンテナンスを要するとき
は、メンテナンス担当要員が所持する担当分の鍵32を鍵
操作手段30の鍵挿入口31に挿入して回動すると、第5図
の「2」位置で停止し、この鍵操作手段30からのその鍵
に対応する信号が制御部34に入力され、前扉2、後扉3
の施錠手段10,11のソレノイドSD1,SD2,SD3,SD4に通
電される。これにより前記と同様にプランジャ12が引込
まれて解錠され、前扉2および後扉3を開けることがで
き、内部の保守点検等、所要のメンテナンスを行なうこ
とができる。このとき金庫施錠手段20のソレノイドSD5
には通電されないので、金庫4,4…は施錠片26,26…でロ
ックされており、金庫4,4…を引出すことはできない。
金庫4,4…内に現金が不足したり、あるいは満杯にな
ってこれを回収するような場合には、現金管理要員が所
持する担当分の鍵32を鍵操作手段30の鍵挿入口31に挿入
して回動すると、第5図の「3」位置で停止し、その鍵
に対応する信号が制御部34に入力され、すべての施錠手
段10,11,20のソレノイドSD1〜SD5に通電される。これに
より扉2,3を開けることができるとともに、ソレノイドS
D5への通電によりプランジャ21が引かれ、連杆22が引上
げられて各施錠片26,26…がピン23を支点として上方へ
揺動し、フック24が金庫4の係合部25から外れるので金
庫装着部5から金庫4,4…を引出すことができ、金庫内
への現金の補充、回収を行なうことができる。
上記いずれの場合も、鍵32を「0」位置に戻して引抜
けば、鍵操作手段30からの信号が断たれ、各施錠手段1
0,11,20のソレノイドへの通電が断たれてソレノイド内
蔵バネ17,29の付勢により施錠状態に復する。
前扉2の鍵操作手段30の部分を衝撃により破壊しよう
としたり、あるいはガスバーナー等で溶断しようとする
と、その衝撃に伴なう振動や溶断に伴なう熱を異常検知
手段33が感知し、その異常信号が制御部34に入力され
る。この異常信号が入力された場合は、制御部34から各
ソレノイドSD1〜SD5への通電がなされないよう制御され
るので、各施錠手段10,11,20は施錠されたまゝの状態が
維持され、前扉2、後扉3のいずれも開けられず、また
金庫4,4…も当然ながら引出すことはできない。
また施錠位置を探索し、これを破壊乃至溶断しようと
しても、前扉2および後扉3の各施錠手段10,11は枠体
1の戸当り14の端部にあって枠体1と各扉2,3との隙間
からは探索することができず、所在が分らないため破壊
するにしても長時間を要することになり、安全性が高
い。
なお、図示実施例では各施錠手段10,11,20をソレノイ
ドにより直接施錠するようにした場合について例示して
あるが、この施錠の仕方については例えば1枚の扉に対
し1個のソレノイドを設け、上下の施錠片をリンク等を
介して間接的に移動させるようにしてもよく、また鍵操
作手段30のパターンについても、機種に応じ適宜選定す
ることができ、これらはいずれも図示実施例に限られる
ものではない。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案によれば、各要員別に鍵を
用意することにより、1箇所の鍵操作手段での操作のみ
によってその要員の作業担当箇所をすべて解錠させるこ
とができ、したがって鍵の個数、操作回数が激減し、作
業性が頗る高められると同時に、鍵の管理も要員別に分
別すればよいのでその管理が容易になる。また鍵を用い
ずに破壊的に開けようとしても、異常検知手段がその異
常振動や熱等を感知し、制御部を通じて各施錠手段がす
べてロックされるので安全であり、さらに施錠箇所は探
索が困難な位置にあるので、これを破壊するにも多くの
時間を要することになり、盗難から守るために有効であ
るなど、鍵を使用する通常の運用時には管理性を低下さ
せずに操作を簡単にし、鍵を用いない異常な取扱い時に
は現金の取出しをきわめて困難にし、操作性と防盗性と
を両立させる現金自動取引装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による現金自動取引装置の一実施例を示
す略示縦断側面図、第2図は同外観を示す斜視図、第3
図は扉施錠手段の一つを示す断面図、第4図は金庫施錠
手段を示す一部の断面図、第5図は鍵操作手段の正面
図、第6図は鍵操作手段の操作パターンを示す表、第7
図は制御ブロック図である。 1……枠体、2……前扉、3……後扉、4……金庫、5
……金庫装着部、10……前扉施錠手段、11……後扉施錠
手段、13……錠片、14……戸当り、15……支持部、18…
…係合片、20……金庫施錠手段、26……施錠片、30……
鍵操作手段、33……異常検知手段、34……制御部、SD1
〜SD5……ソレノイド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G07D 9/00 461 G07D 9/00 461Z

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】扉により開閉可能な枠体の内部に現金を収
    納した金庫を装着し、顧客の操作によりその金庫内への
    現金の出し入れを行なう現金自動取引装置において、前
    記枠体の内部に外部から位置確認不能な位置に設けら
    れ、施錠・解錠信号により作動して前記扉の施錠または
    解錠を行なう扉施錠手段と、前記金庫の装着位置近傍に
    設けられ、施錠・解錠信号により作動して前記金庫を装
    着状態に施錠または解錠する金庫施錠手段と、前記枠体
    の外部から操作可能とされ、複数種の鍵に対しそれぞれ
    異なる状態を検知する鍵操作手段と、前記鍵操作手段の
    近傍に設けられ、異常な振動、温度等を検知する異常検
    知手段と、前記鍵操作手段が鍵により操作された状態に
    基づいて前記扉施錠手段および前記金庫施錠手段に対し
    それぞれ異なる組合わせの施錠・解錠信号を送信すると
    ともに、前記異常検知手段が異常を検知したとき前記扉
    施錠手段および前記金庫施錠手段が解錠されないよう制
    御する制御手段とを具備することを特徴とする現金自動
    取引装置。
JP9491690U 1990-09-10 1990-09-10 現金自動取引装置 Expired - Lifetime JP2522563Y2 (ja)

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JP5162524B2 (ja) * 2009-06-08 2013-03-13 コモタ株式会社 給油システム
JP5938286B2 (ja) * 2012-07-09 2016-06-22 グローリー株式会社 鍵管理装置及び鍵管理システム

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