JP2522374Y2 - 固体撮像素子収納用パッケージ - Google Patents

固体撮像素子収納用パッケージ

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JP2522374Y2
JP2522374Y2 JP7565690U JP7565690U JP2522374Y2 JP 2522374 Y2 JP2522374 Y2 JP 2522374Y2 JP 7565690 U JP7565690 U JP 7565690U JP 7565690 U JP7565690 U JP 7565690U JP 2522374 Y2 JP2522374 Y2 JP 2522374Y2
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浩一郎 野元
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はビデオカメラ等に使用される固体撮像素子を
収容するための固体撮像素子収納用パッケージの改良に
関するものである。
(従来の技術) 従来、固体撮像素子を収容するための固体撮像素子収
納用パッケージは第2図に示すように、アルミナセラミ
ックス等の電気絶縁材料から成り、その上面の略中央部
に固体撮像素子15を収容する空所を形成するための凹部
11a及び該凹部11a周辺から外周端にかけて導出されたモ
リブデン(Mo)、タングステン(W)、マンガン(Mn)
等の高融点金属粉末から成るメタライズ金属層12を有す
る絶縁基体11と、固体撮像素子15を外部電気回路に電気
的に接続するために前記メタライズ金属層12に銀ロウ等
のロウ材を介し取着されたコバールや42Alloy等の金属
から成る外部リード端子13と、サファイヤやガラス等の
透光性材料から成る蓋体14とから構成されており、絶縁
基体11の凹部11a底面に固体撮像素子15を取着固定し、
固体撮像素子15の各電極とメタライズ金属層12とをボン
ディングワイヤ16を介して電気的に接続するとともに絶
縁基体11の上面に透光性蓋体14をエポキシ樹脂から成る
封止材17より接合させ、内部に固体撮像素子15を気密に
封止することによって固体撮像装置となる。
尚、前記従来の固体撮像素子収納用パッケージは、絶
縁基体11と蓋体14とから成る容器内部に固体撮像素子15
を気密に収容した後、外部リード端子13を外部電気回路
に接続することによって固体撮像素子15を外部電気回路
に接続し、レンズ部材18により縮小された像を透光性蓋
体14を介し固体撮像素子15上に結像させ、固体撮像素子
15に光電変換を起こさせることによってビデオカメラ等
の撮像装置として機能する。
また前記従来の固体撮像素子収納用パッケージには透
光性蓋体14を介して固体撮像素子15に像を結像させる
際、固体撮像素子15に像良好に結像させるために透光性
蓋体14の外表面にフッ化セリウム(CeF3)一酸化ジルコ
ニウム(ZrO2)一フッ化マグネシウム(MgF2)や酸化ア
ルミニウム(Al2O3)一酸化ジルコニウム(ZrO2)一フ
ッ化マグネシウム(MgF2)等の3層構造をなす反射防止
膜19が被着されている。
(考案が解決しようとする課題) しかし乍ら、この従来の固体撮像素子収納用パッケー
ジは透光性蓋体14の外表面に反射防止膜19が被着されて
おり、最外面にはエポキシ樹脂と接合性の悪いフッ化マ
グネシウムが配されている。そのため絶縁基体11上面に
透光性蓋体14をエポキシ樹脂から成る封止材17を介して
接合させ、絶縁基体11と透光性蓋体14とから成る容器内
部に固体撮像素子15を気密に封止した場合、透光性蓋体
14と封止材17との接合性が悪いため透光性蓋体14の絶縁
基体11に対する接合強度が弱いものとなり、その結果、
固体撮像素子15を収容する容器に外力が印加されると該
外力によって透光性蓋体14が絶縁基体11より外れ、容器
の気密封止が容易に破れて容器内部に収容する固体撮像
素子15を長期間にわたり正常、且つ安定に作動させるこ
とができないという欠点を有していた。
(考案の目的) 本考案は上記欠点に鑑み案出されたもので、その目的
は絶縁基体と透光性蓋体とを強固に接合させ、絶縁基体
と透光性蓋体とから成る容器の気密封止を完全として内
部に収容する固体撮像素子を長期間にわたり正常、且つ
安定に作動させることができる固体撮像素子収納用パッ
ケージを提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本考案は内部に固体撮像素子を収容するための空所を
有する絶縁基体と外表面に反射防止膜を被着させた透光
性蓋体とから成り、絶縁基体上に蓋体を封止材を介し取
着することによって内部空所を気密に封止するようにな
した固体撮像素子収納用パッケージにおいて、前記外表
面に反射防止膜を被着させた蓋体の少なくとも封止材が
接合する表面に酸化シリコンから成る接合膜を被着させ
たことを特徴とするものである。
(実施例) 次に本考案を添付図面に示す実施例に基づき詳細に説
明する。
第1図は本考案の固体撮像素子収納用パッケージの一
実施例を示す断面図であり、1は電気絶縁材料より成る
絶縁基体、2はサファイヤ、ガラス等の透光性材料から
成る蓋体である。この絶縁基体1と透光性蓋体2とで固
体撮像素子4を収容するための容器3が構成される。
前記絶縁基体1はその上面中央部に固体撮像素子4を
収容する空所を形成するための段状の凹部1aが設けてあ
り、該凹部1a底面には固体撮像素子4が接着材を介し接
着される。
尚、前記絶縁基体1は、例えばアルミナセラミックス
等の電気絶縁材料から成り、アルミナ、シリカ、カルシ
ア、マグネシア等のセラミックス原料粉末に適当な有機
溶剤、溶媒を添加して泥漿状となすとともにこをドクタ
ーブレード法を採用することによってセラミックグリー
ンシート(セラミック生シート)を形成し、しかる後、
前記セラミックグリーンシートに適当な打抜き加工を施
すとともに複数枚積層し、高温(約1600℃)で焼成する
ことによって製作される。
また前記絶縁基体1には凹部1a段状上面から側面にか
けて導出しているメタライズ金属層5が被着形成されて
おり、該メタライズ金属層5の凹部1a段状上面部には固
体撮像素子4の電極がボンディングワイヤ6を介し電気
的に接続され、またメタライズ金属層5の絶縁基体1側
面部には外部電気回路と接続される外部リード端子7が
銀ロウ等の接着材を介し取着されている。
前記メタライズ金属層5はタングステン、モリブデ
ン、マンガン等の高融点金属粉末から成り、該高融点金
属粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して得た金属
ペーストを絶縁基体1となるセラミックグリーンシート
に印刷塗布し、しかる後、これを焼成しセラミックグリ
ーンシートと金属ペーストとを焼結一体化させることに
よって絶縁基体1の上面及び側面に被着形成される。
尚、前記メタライズ金属層5はその外表面にニッケル
を2.0乃至10.0μmの厚みにメッキにより層着させてお
くと、該ニッケルメッキがメタライズ金属層5の酸化腐
食を有効に防止し、且つメタライズ金属層5に外部リー
ド端子7をロウ材を介し取着する際、メタライズ金属層
5に対するロウ材の濡れ性を良好として外部リード端子
7とメタライズ金属層5との取着強度を大幅に向上させ
ることができる。従って、メタライズ金属層5の外表面
にはニッケルをメッキにより、2.0乃至10.0μmの厚み
に層着させておくことが好ましい。
また前記絶縁基体1のメタライズ金属層5に取着され
た外部リード端子7は内部に収容する固体撮像素子4を
外部電気回路に接続する作用を為し、外部リード端子7
を外部電気回路に接続することによって内部に収容され
る固体撮像素子4はメタライズ金属層5及び外部リード
端子7を介し外部電気回路と電気的に接続されることと
なる。
尚、前記外部リード端子7はコバール(Fe−Ni−Co合
金)や42Alloy(Fe−Ni合金)等の金属から成り、コバ
ール等のインゴットを従来周知の金属加工法を採用する
ことにより所定形状に形成される。
また前記外部リード端子7はその外表面にニッケル、
金等から成る良導電性で、且つ耐蝕性に優れた金属から
成る被覆層をメッキにより5.0乃至20.0μmの厚さに層
着させておくと外部リード端子7の酸化腐食を有効に防
止するとともに外部リード端子7と外部電気回路との電
気的接続を良好となすことができる。そのため外部リー
ド端子7はその外表面にニッケル、金等から成る被覆層
を5.0乃至20.0μmの厚さにメッキにより層着させてお
くことが好ましい。
前記絶縁基体1の上面には透光性蓋体2がエポキシ樹
脂から成る封止材8を介して取着され、これによって絶
縁基体1と透光性蓋体2とから成る容器3はその内部が
気密に封止される。
前記絶縁基体1上に取着される透光性蓋体2はサファ
イヤやガラス等の光を透過し得る透光性の材料より成
り、レンズ部材9で縮小された像を容器3a内の固体撮像
素子4上に入射結像させる作用を為す。
尚、前記透光性蓋体2は、例えばガラスから成る場
合、酸化シリコン、酸化バリウム、酸化アルミニウム、
酸化カルシウム等のガラス成分粉末を従来周知のプレス
成形法を採用することによって平板状に形成するととも
にこれを約1200℃の温度で加熱処理することによって形
成される。
また前記透光性蓋体2はその外表面に反射防止膜2aが
被着されており、該反射防止膜2aは透光性蓋体2の光透
過率を向上させ、固体撮像素子4に像を良好に結像させ
る作用を為す。
前記反射防止膜2aは例えば、フッ化セリウム(CeF3
一酸化ジルコニウム(ZrO2)一フッ化マグネシウム(Mg
F2)や酸化アルミニウム(Al2O3)一酸化ジルコニウム
(ZrO2)一フッ化マグネシウム(MgF2)等から成り、ス
パッタリング法等の薄膜形成技術を採用することにより
透光性蓋体2の外表面に被着される。
また前記外表面に反射防止膜2aが被着された透光性蓋
体2には更に絶縁基体1の上面に封止材8を介して取着
する際、少なくとも封止材8が接合する表面にエポキシ
樹脂と接合性の良い酸化シリコン(SiO2)から成る接合
膜10が被着されている。
前記接合膜10は透光性蓋体2と封止材8との接合強度
を向上させる作用を為し、該封止材8によって絶縁基体
1上面に透光性蓋体2をエポキシ樹脂から成る封止材8
を介して接合させる際、透光性蓋体2と絶縁基体1とは
封止材8によって強固に接合し、これによって容器3の
気密封止は完全なものとなる。
尚、前記接合膜10はその厚みが50nm未満となると透光
性蓋体2と封止材8との接合性が悪くなる傾向にあこと
から接合膜10はその厚みを50nm以上としておくことが好
ましい。
また前記接合膜10を構成する酸化シリコンは反射防止
膜2aの一部を構成するフッ化マグネシウムに置き換える
ことができる。
この場合、接合膜10の厚さは透光性蓋体2と封止材8
との接合性及び透光性蓋体2を透過させる光の波長の両
方を勘案して1200乃至4000nmの厚さとすることが好まし
い。
かくして本考案の固体撮像素子収納用パッケージによ
れば、絶縁基体1の凹部1a底面に固体撮像素子4を接着
材を介し取着するとともに固体撮像素子4の各電極をメ
タライズ金属層5にボンディングワイヤ6を介して電気
的に接続し、しかる後、絶縁基体1の上面に、該絶縁基
体1の凹部1aを塞ぐよう透光性蓋体2をエポキシ樹脂か
ら成る封止材8を介し取着することによって最終製品で
ある固体撮像装置となる。
(考案の効果) 本考案の固体撮像素子収納用パッケージによれば、外
表面に反射防止膜を被着させた透光性蓋体のうち、少な
くとも封止材が接合する表面に封止材と接合性の良い酸
化シリコンから成る接合膜を被着させたことから絶縁基
体上面に透光性蓋体をエポキシ樹脂から成る封止材を介
して接合させ、絶縁基体と透光性蓋体とから成る容器を
気密に封止した場合、その気密封止を完全として内部に
収容する固体撮像素子を長期間にわたり正常、且つ安定
に作動させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の固体撮像素子収納用パッケージの一実
施例を示す断面図、第2図は従来の固体撮像素子収納用
パッケージを示す断面図である。 1……絶縁基体、2……透光性蓋体 2a……反射防止膜、5……メタライズ金属層 8……封止材、10……接合膜

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に固体撮像素子を収容するための空所
    を有する絶縁基体と外表面に反射防止膜を被着させた透
    光性蓋体とから成り、絶縁基体上に蓋体を封止材を介し
    取着することによって内部空所を気密に封止するように
    なした固体撮像素子収納用パッケージにおいて、前記外
    表面に反射防止膜を被着させた蓋体の少なくとも封止材
    が接合する表面に酸化シリコンから成る接合膜を被着さ
    せたことを特徴とする固体撮像素子収納用パッケージ。
JP7565690U 1990-07-16 1990-07-16 固体撮像素子収納用パッケージ Expired - Lifetime JP2522374Y2 (ja)

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