JP2522224B2 - 蛍光x線分析方法 - Google Patents

蛍光x線分析方法

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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛍光X線分光法による試
料成分の定量分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光X線分光分析を行う場合、試料中の
成分元素の蛍光X線強度はその成分含有量によって異っ
ている。他方X線検出器はX線強度が強くなるとX線光
子の数え落としが発生するため補正が必要となり、或る
強度以上になると、その補正ができなくなる。そのため
定性分析の場合には、各スペクトルの強度比が本来の値
からずれるため、正確な同定解析が行えなかったり、定
性分析結果を利用した理論計算による定量分析法(FP
法定量分析法)における定量結果に誤差を生じる原因と
なっていた。従って分析に当たっては検出器に入射する
蛍光X線の強度がこの補正可能限界を超えないようにし
なければならない。そのため従来は試料中に上記した限
界を超えそうな成分があると予想される場合、そのよう
な成分の蛍光X線の強度が上記した限界を超えないよう
に励起X線源の管電流を抑えるとか、分析装置のX線光
路中に減衰器を挿入したりして、X線検出感度を全体的
に下げて蛍光X線の分析を行っていた。このため蛍光X
線強度の低い成分に対しては分析感度が低過ぎて検出で
きなかったり、充分な定量精度が得られないという問題
があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は試料中に蛍光
X線強度の高い成分や低い成分が混じっている場合でも
全成分について精度良く分析できる方法を提供しようと
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】X線検出器の検出出力に
対して一つの基準値を設定しておき、励起X線強度を最
高に或は分析装置のX線光路中に挿入する減衰器の減衰
率を最低にして、測定波長範囲を走査して蛍光X線検出
出力を記憶すると共に、X線検出強度が上記基準値を超
えている範囲を検出して、その範囲について励起X線強
度を一ランク下げ或は減衰器の減衰率を一ランク上げて
波長走査して蛍光X線検出出力を記憶し、更にこの走査
範囲でX線検出強度が上記基準値を超える範囲を検出し
てその範囲について励起X線強度を更に一ランク下げ或
は減衰器の減衰率を一ランク上げて波長走査を行い蛍光
X線検出出力を記憶するという動作を全測定範囲中の最
大蛍光X線強度の範囲が上記基準値内に納まるまで繰り
返し、夫々の走査段階における蛍光X線検出出力の記憶
値に夫々所定の倍率を掛けて、全測定範囲に対して同一
感度の測定値を算出するようにした。
【0005】
【作用】本発明は分析上必要な波長範囲を感度を最高か
ら順次下げながら繰り返し走査して検出される蛍光X線
の強度に応じて夫々最大感度での測定データを採取する
ので、微量成分も多量成分も同じ精度で分析でき、感度
を変えながら測定を繰り返しているが、感度を下げた段
階程波長走査範囲が削減されていくので、全体として分
析所要時間は単純に分析動作を繰り返す程には長くかゝ
らないのである。
【0006】
【実施例】図2は本発明方法を実行するための蛍光X線
分析装置の一例である。図において、1はX線管で試料
Sに励起用X線を照射する。試料XはこのX線で励起さ
れ蛍光X線を放射する。蛍光X線は分光器2によって分
光され、X線検出器3によって検出される。X線検出器
から出力される検出パルスは計数回路4で計数される。
一定時間内のこの計数値が前出したX線検出出力であ
る。計数回路4の計数出力はインターフェース5を通っ
てデータ処理装置6で処理される。7はX線発生制御装
置で、X線管1の管電流を制御する。8はインターフェ
ースでデータ処理装置6はこのインターフェースを介し
てX線管1の管電流を切換える。9は試料SとX線検出
器3との間の蛍光X線光路中に挿入され、検出器3に入
射するX線光子の量を減少させる減衰器で、データ処理
装置6によりインターフェース10を介して減衰率が切
換えられる。
【0007】図1は上述装置による分析動作の結果を説
明するグラフである。以下説明の便宜上言葉を決めてお
く。励起X線の強度を上げること、即ちX線管1の管電
流を大にすること或は減衰器9の減衰率を下げることを
感度を上げる、逆の動作を感度を下げるということにす
る。図2でAは一回目の測定、Bは2回目の測定で、図
では3回目Cまで測定を繰り返している。図の縦軸はX
線検出出力、横軸は蛍光X線の波長である。Istは検
出X線強度に対する基準値である。Aでは最高感度にお
いて、分析すべき波長範囲の全体について測定を行って
おり、a,b,c,dの4つのピークが基準値を超えて
おり、基準値を超えている部分の幅は左から順にBa,
Bb等である。2回目の測定は感度を一ランク1/αに
下げて上記したBa,Bb等の範囲だけ測定を行った結
果である。この段階でピークbだけが基準値を超えて、
この回で基準値を超えている範囲はBb’である。3回
目の測定は更に感度を一ランク下げて1/α2 とし、B
b’の範囲のみ波長走査し、こゝでピークbが始めて基
準値以下になり、この回で分析動作を終わった。その後
データ処理の段階ではCの結果にα2 を掛け、Bの結果
にαを掛算し、Aの結果の範囲Ba,Bc,BdをBの
結果のα倍したもので置換し、Bbの範囲中、Bb’の
外側になる部分も同様にBの結果のα倍で置換し、更に
Bb’の範囲に対してはCの結果のα2 倍で置換する。
そうすると図2Dのように分析波長範囲の全体にわたっ
て連続して最高感度で測定した結果のデータが得られ
る。その後はこのDの結果から、定性分析における同定
解析を行い、その結果をもとに定量分析で、各成分元素
の濃度を決定すればよい。
【0008】図3は上述測定動作を行うためのデータ処
理装置6の制御動作のフローチャートである。まず分析
装置の初段階感度を試料中の最弱蛍光X線ピークを現す
と予想される微量元素に合わせて設定(イ)する。所定
の波長範囲を走査し、蛍光X線検出出力のデータをメモ
リに取り込む(ロ)。取り込んだデータについて、基準
値を超えている範囲があるか調査する(ハ)。(ハ)の
ステップがYESのときは装置の感度を一段下げる(1
/αにする)(ニ)。(ハ)のステップで検出された範
囲で波長走査し、蛍光X線の検出出力のデータをメモリ
に取り込む(ホ)。動作は(ハ)のステップに戻る。こ
のようにして(ハ)のステップがN0即ちその測定段階
で蛍光X線の検出出力がどこも基準値を超えなかったと
きは動作は(ヘ)のステップに進み、i(i=1,2,
…n)回目の測定範囲からi+1回目の測定範囲を除い
た範囲(図2ではこれをi回目の範囲と書いた)のデー
タをαi-1 倍して全測定範囲のデータを初回測定時の感
度に統一したデータに換算し、これを測定結果とする。
【0009】上述説明で装置の感度設定とは管電流を或
る値に設定するか、減衰器の減衰率を或る値に設定する
ことである。また波長走査は連続的送りでもステップ送
りでもよい。更に上例では感度は一回毎に1/αに落と
して行くが、このように等比的に感度を変えて行くこと
は減衰器によって感度を切換える場合に便利である。し
かし本発明において、感度を1,1/2,1/3という
ように等差的に切り換えて行くようにしてもよいことは
云うまでもなく、管電流で感度切換えを行う場合はこの
方が便利であり、要するに、測定毎に感度をどのように
切り換えて行くかは任意である。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、最高感度の状態から感
度を下げながら測定を繰り返すので、微量成分も多量成
分も夫々最適の感度設定で分析ができて、定性,定量の
精度が向上する上、測定の繰り返しに当たって、毎回全
測定範囲を測定するのでなく、順次必要範囲だけに縮め
て行くので、分析所要時間が長くなると云うことなし
に、精度の良い分析ができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の作用を説明するグラフ。
【図2】 本発明方法を実行するための装置の一例のブ
ロック図。
【図3】 上記装置におけるデータ処理装置の動作のフ
ローチャート。
【符号の説明】
S 試料 1 X線管 2 分光器 3 X線検出器 4 計数回路 5,α,10 インターフェース 6 データ処理装置 7 X線発生制御装置 9 減衰器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線検出器の検出出力に対して一つの基準
    値を設定しておき、励起X線強度の設定或は分析装置の
    X線光路中に挿入する減衰器の減衰率の設定によって分
    析装置の感度を或る値に設定し、その感度を基準とし、
    測定波長範囲を走査して蛍光X線の検出出力を記憶し、
    その検出出力が上記基準値を超えている波長範囲につい
    て、分析装置の感度を上記基準感度より下げて走査を行
    って蛍光X線の検出出力を記憶し、この回の検出出力が
    上記基準値を超えている範囲について、更に分析装置の
    感度を下げて走査を行って蛍光X線の検出出力を記憶す
    ると云う動作を測定範囲中の最大蛍光X線強度の範囲が
    上記基準値内に納まるまで繰り返し、夫々の走査段階に
    おけるX線検出器の検出出力にその段階の分析装置感度
    に対する上記基準感度の倍率を掛けて、全測定範囲にわ
    たって上記基準感度における蛍光X線強度を算出するこ
    とを特徴とする蛍光X線分析方法。
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JP6493052B2 (ja) * 2015-07-17 2019-04-03 株式会社島津製作所 同時型蛍光x線分析装置
CN109073613B (zh) * 2016-03-31 2021-04-27 株式会社岛津制作所 峰检测方法以及数据处理装置

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