JP2521989Y2 - テンショナー - Google Patents

テンショナー

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JP2521989Y2
JP2521989Y2 JP1990020132U JP2013290U JP2521989Y2 JP 2521989 Y2 JP2521989 Y2 JP 2521989Y2 JP 1990020132 U JP1990020132 U JP 1990020132U JP 2013290 U JP2013290 U JP 2013290U JP 2521989 Y2 JP2521989 Y2 JP 2521989Y2
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JP
Japan
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casing
spring
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rotating body
pressing body
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JP1990020132U
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敏宏 神山
文雄 沼倉
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Honda Motor Co Ltd
NHK Spring Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
NHK Spring Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は2輪自動車や4輪自動車のエンジンのカムシ
ャフトを駆動するチェーンあるいはタイミングベルト等
に、一定の張力を付与するテンショナーに関するもので
ある。
[従来の技術] チェーンテンショナー,ベルトテンショナー等のテン
ショナーは、チェーン或はベルトが使用中に延びたり、
摩耗したりして緩みが生じた場合、チェーン或はベルト
を一定方向に押し付けて一定の張力を維持させるために
使用されている。
第9図はこのテンショナーの従来例の縦断面図を示し
ている。
このテンショナーは、軸方向の空洞部1aが形成された
ケーシング1と、ケーシング1内に回転可能に挿入され
る回転体2と、回転体2の先端部に螺合する押圧体3
と、螺合状態の回転体と押圧体3とに外挿されると共
に、回転体2に回転力を付与するねじりばね4と、ケー
シングの基端部に螺合するシールボルト6によって主要
部が構成されている。そして、前記押圧体3の先端部と
ケーシング1との間には、これらを覆うベローズ7が掛
け渡されている。
[考案が解決しようとする課題] ところでばね4を捩って巻き上げる場合、ばね4のケ
ーシングの固定端部付近のコイルにコイルずれを生じ易
い。従来のテンショナーではこのコイルずれに対する対
策が何らなされていないため、ばね4の先端部分(第9
図における上端部分)にコイルずれを生じている。そし
て、このコイルずれにより、ばね4の先端部分の内面が
押圧体3外面と接触して摩耗すると共に、ばね4先端部
分の外面がケーシング1内面と接触して同様に摩耗す
る。このような摩耗によって摩耗粉が発生して潤滑油に
混入し、この混入により潤滑油が劣化すると共にばね4
に欠損を生じる。これにより円滑な作動を行うことがで
きない不都合を生じる。
本考案は上記事情を考慮してなされたものであり、ば
ね端部のコイルずれを防止することができるテンショナ
ーを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記事情を解決するために本考案のテンショナーは、
ばねで回転付勢された回転体と軸受によって回転が拘束
された押圧体とが螺合状態でケーシング内に挿入され、
前記回転体の回転力を押圧体の軸方向の推進力に変換す
る装置で、前記軸受とケーシングとの間に軸受ガイドが
介挿されているものにおいて、 前記軸受ガイドに、前記ばねのコイル部先端部と前記
押圧体間に推進方向に所定距離延在する該コイル部の位
置決め用ガイド片を一体に形成したことを特徴とする。
また、本考案のテンショナーはばねで回転付勢された
回転体と軸受によって回転が拘束された押圧体とが螺合
状態でケーシング内に挿入され、前記回転体の回転力を
押圧体の軸方向の推進力に変換する装置で、前記軸受と
ケーシングとの間に軸受ガイドが介挿されているものに
おいて、 前記軸受ガイドに、前記ばねのコイル部先端部と前記
押圧体間に推進方向に所定距離延在する該コイル部の位
置決め用ガイド片を一体に形成すると共に、該ばねのコ
イル部の基端部にも抑え部材を設置したことを特徴とす
る。
[作用] 上記構成では、軸受ガイドのガイド片がばね端部に挿
入されて、ばね端部をガイドするため、ばね端部にコイ
ルずれが生じないようになっている。
[実施例] 第1図、第2図に本考案の一実施例の全体構成を示
す。テンショナーは軸方向の空洞部21が形成されたケー
シング20と、ケーシング20の空洞部21内に螺合状態で挿
入される回転体30および押圧体40と、回転体30に回転力
を付与するばね(捩りばね)50と、ケーシング20の先端
部(第1図における上端部)に取り付けられて押圧体40
の回転拘束を行う軸受け60と、軸受60とケーシング20と
の間に介挿される軸受ガイド90とを備えている。
ケーシング20はエンジン等の機器(図示せず)の所定
位置に取り付けられて固定されるものである。このケー
シング20の基端部(第1図における下端部)にはパッキ
ン81を介してシールボルト80が螺合され、基端部側の気
密性が保たれている。
回転体30はこのケーシング20内で回転可能に支承され
ている。回転体30は先端部側の雄ねじ部31と、基端部側
の軸部32とが連設されて形成されており、雄ねじ部31に
押圧体40が螺合されて回転力の伝達を行う。また、軸部
32はケーシング20の支承凹部23内に支承されて回転支持
されている。この場合、軸部32とケーシングの支承凹部
23との間には有底筒状の支承部材82が設けられている。
支承部材82は回転体30とケーシング20との間に介挿され
ることで、回転体30の回転支持を行うが、このように支
承部材82を介挿することで回転体30の回転支持が円滑か
つ確実に行われるため、ケーシング20の支承凹部23の加
工を高精度とする必要がなくなると共に、回転体30とケ
ーシング20の摩耗を防止することができる。なお、この
回転体30の軸部32には軸方向の割スリット33が形成さ
れ、後述するように、ばね50との係合が図られて回転付
勢が行われるようになっている。
押圧体40は内面に雄ねじ部41が形成されたパイプ部42
と、パイプ部42の先端部に嵌め合わされたプッシュシャ
フト43とを備えている。パイプ部42は回転体30の雄ねじ
部31に螺合して回転体30の回転力が伝達されると共に、
軸受け60に回転拘束状態で挿通されて回転体30の回転力
を推進力に変換するものである。一方、プッシュシャフ
ト43は先端部分がケーシング20から外方へ進出してお
り、その先端面がチェーンやベルト等に直接に、あるい
はこれらを押圧するローラを介して当接する。これによ
りチェーンやベルト等の張力維持が行われる。
ばね50はこのような押圧体40および前記回転体30に外
挿されている。このばね50は押圧体40および回転体30が
螺合状態のときに、これらに外挿されるものであり、外
挿部分は内側から外側に向かって回転体30,押圧体40お
よびばね50の三重構造となっている。このような三重構
造では押圧体40の進退方向の装置長さを短くしても押圧
体40のストロークを充分に確保することができるメリッ
トがある。ここで、ばね50の一端51はケーシング20との
係合が図られ、他端52は回転体30の割スリット33内に挿
入されて回転体30との係合が図られている。従って、シ
ールボルト80の取り外し状態でケーシング20の外側から
ドライバ等を割スリット33に挿入して、回転体30を回転
させると、ばね50に回転エネルギを貯えることが可能と
なっている。なお、ばね50における回転体側の端部52は
回転体30の割スリット33に挿入された後、回転体30の径
方向に折り曲げられているが、このような折曲によって
作動時におけるばね50の上記した径方向の変位を阻止す
ることができ、ばね50の安定作動が確保される。
軸受60は押圧体40の回転拘束を行うものであり、サー
クリップ61によって抜け止めされてケーシング20の先端
部に取り付けられる。軸受60は第3図に示すように、中
央部分に軸受穴62が形成されると共に、外側部分には90
度間隔で係合片63が形成されている。軸受穴62は円の両
側が平行にカッティングされた略小判形状に形成されて
おり、外形が同じ形状に形成された押圧体40のパイプ部
42が軸受穴62に挿通されることで押圧体40の回転拘束を
行うようになっている。一方、係合片63は回転体30の回
転力に抗した回転拘束を行うものであり、係合片63に対
応してケーシング20の先端面に90度間隔に形成された係
合溝24に嵌め合わされるようになっている。この場合、
軸受60はケーシング20先端面よりも幾分、引っ込んだ状
態で取り付けられ、この軸受60よりも突出したケーシン
グ20内面には前記サークリップ61が嵌め込まれている。
前記軸受ガイド90はこの軸受60とケーシング20との間
に介挿されている。
第4図はこの軸受ガイド90を示し、軸受60の軸受穴62
に連通する連通穴91が中央部に形成された略円環形状に
成形されると共に、外側部分にはコ字形に屈曲された受
片92が90度間隔で形成されている。軸受ガイド90はケー
シング20の先端面と軸受60との間に介挿されるものであ
り、この介挿状態では軸受60の係合片63が軸受ガイド90
の受片92内に挿入される。この状態では回転体30の回転
力が作用する軸受60の係合片63が軸受ガイド90の受片92
に包まれて、係合片63とケーシング20との直接的な接触
が回避されている。すなわち、押圧体40を介して伝達さ
れた回転体30の回転力が軸受60の係合片63に作用して
も、係合片63とケーシング20との直接々触がなく、係合
片63への軸受ガイド90の受片92によって受けられるよう
になっている。これにより、ケーシング20には係合片63
から回転力が直接に作用しないため、係合片63の接触部
分の摩耗が少なくなる。このことはケーシング20を耐摩
耗性の硬質材で形成する必要がなく、アルミニウムやそ
の合金あるいは合金樹脂,その他の軽量材で形成しても
十分に使用に耐え得ることであり、ケーシング20の軽量
化と材質選択の自由度が拡大するメリットがある。
このような軸受ガイド90は、その連通穴91が幾分、長
くなるようにガイド片93が形成されている。ガイド片93
は連通穴91形成部位を受片92と反対方向に絞り込んで延
出することで形成されるものである。このガイド片93は
第1図に示すように、ばね50の先端部分内に進入するよ
うな径で形成されており、ばね50のコイル先端部分の内
周がガイド片93によりガイドされている。かかるばね50
のコイル先端部分は、ばね50の巻き上げの際にコイルず
れが最も大きく生じる部分であるが、このようにガイド
片93によってガイドされることにより、コイルずれを抑
制することができる。このため、このばね50のコイル先
端部分内面と押圧体40のパイプ部42との接触も防止する
ことができると共に、コイル先端部分外面とケージング
20内面との接触も防止することができ、これらの接触に
基づく摩耗粉混入による潤滑油劣化がなくなる。又、こ
れらの接触摩耗に起因するばね50の欠損も防止すること
ができる。さらに、押圧体40が二面取り加工された軸受
穴62に相応した外形形状に形成されているが、前記二面
取り部エッジの局部的摩耗が防止され軸受け60との間に
ガタつきを生じない。従ってテンショナーの作動を円滑
に行うことができるようになっている。
第1図および第2図中、70は押圧体40のプッシュシャ
フト43とケーシング20との間に掛け渡されて、これらの
間を被覆するベローズである。このベローズ70の押圧体
40の側の端部は内面に凸条71が形成されており、これに
対応してプッシュシャフト43外面に形成された凹状44に
この凸条71が嵌め合わされている。そして、外側からガ
ータスプリング72が巻回されることで押圧体40側の端部
の密閉が行われている。一方、ケーシング側の端部はケ
ーシング20に取り付けられたキャップ73に接続されてい
る。なお、この接続は装着,溶着等適宜の手段で行うこ
とができる。キャップ73は基部側がケーシング20の外形
に略等しい内径を有してケーシング20外面に装着,溶着
あるいは圧入などの手段によって固定される。さらに、
ケーシング20外面には周溝26が形成されており、この周
溝26にシールリング75が巻挿されている。シールリング
75は弾性体からなり、周溝26に巻回された状態でキャッ
プ73をケーシング20に取り付けると、キャップ73内面お
よびケーシング20外面に密着して、これらの間を密閉す
る。このため、外部からの埃の侵入およびケーシング20
内部に封入された潤滑油の洩出を防止する。このような
シールリング75を用いた構造では、キャップ73とケーシ
ング20との間の気密を確実に行うことができる。
第1図および第2図中、100はストッパであり、テン
ショナー組付け前において押圧体40の推進をロックする
ものである。このストッパ100は組付け後に取り外され
るものである。
また、本考案の変化例を第5図乃至第8図に基づいて
説明する。
この変化例はばね50の先端部のコイルずれを抑制する
ばかりではなく、ばね50の基端部のコイルずれをも抑制
して、ばね50と、押圧体40,回転体30,及びケーシング20
との直接接触による摩耗,損傷を一層効果的に防止する
ことができる。
第5図は回転体2にばね50の抑え部材200を取付けた
例を示す。この抑え部材200は第6図に示すように耐摩
耗材からなる内筒部200aと、この内筒部200aの一方の開
口部を外側へ折返して形成された外筒部200bとを具備し
ている。内筒部200aはその内径が回転耐30の軸部34の外
径に略一致するように形成されており、かつ内筒部200a
のない壁には回転体30への取付用突起201が複数個設け
られている。また、外筒部200bは内筒部200aの外壁との
間にクリアランスを設けて形成されており、その外径が
ばね50のコイル内径(巻締時の)に略等しくなるように
形成されている。この抑え部材200は回転耐30の軸部34
に内筒部200aを外挿し、かつ取付用突起201を軸部34に
形成された外周溝34aに嵌め込んで取付けられる。この
嵌め込み状態では抑え部材200の外筒部200bがばね50の
基端部内に挿入され、ばね50とケーシング20との間に所
定のクリアランスを有してばね50のコイルずれを防止し
ている。尚、抑え部材200の回転体30への取付けは上記
した方法以外に、溶着等の適宜の手段が採用し得る。
第7図はケーシング20の空洞部21内にばね50の抑え部
材300を取付けた例を示す。この抑え部材300は第8図に
示すように耐摩耗材で一体に形成された有底円筒体に形
成されている。抑え部材300の筒部300aは空洞部21の内
壁に略一致する外径を有し、かつばね50の基端部を遊挿
可能な内径を有して形成されており、その底部300bには
回転体30を遊挿可能な貫通孔300cが設けられている。こ
の抑え部材300は底部300bを空洞部21の基端面に当接し
て空洞部21内に固着される。この固着は抑え部材300を
空洞部21内に圧入する等の手段で行われる。
このように抑え部材300を空洞部21内に固着した状態
ではばね50のコイルずれの範囲が抑え部材300の筒部300
aの肉厚の分だけ狭まくなり、上記コイルずれを防止す
ることができる。
[考案の効果] 以上説明した本考案は、押圧体とケーシングとの間に
軸受ガイドを介挿すると共に、この軸受ガイドにばねの
端部内に挿入されるガイド片を一体に形成して、ばねの
端部をガイドするようにしたため、ばねの巻き上げによ
るコイルずれを防止することができ、コイルずれに起因
するばね端部と押圧体およびケーシングとの接触を防止
することができる効果を有する。
特に、軸受ガイドはケーシングの先端面と軸受との間
に介挿されるものであり、位置決め用ガイド片はこの軸
受ガイドと一体に形成され、軸受ガイドと一体に設置で
きるため、部品点数を増さず、組み付け性も良好であ
る。
また、ばねのコイル部基端側にも抑え部材を設ける
と、コイルずれを一層効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第2図はそ
の側面図、第3図(a),(b)は軸受を示す平面図お
よび側面図、第4図(a),(b),(c)は軸受ガイ
ドを示す平面図,側面図および断面図、第5図は本考案
の他の実施例の要部断面図、第6図は同上実施例に用い
たばね抑え部材を示し、(a)は平面図,(b)は同上
(a)のb−b線断面図,(c)は正面図、第7図は本
考案の更に他の実施例の要部断面図、第8図は同上実施
例に用いたばね抑え部材を示し(a)は平面図,(b)
は側面図、第9図は従来例を示す断面図である。 20……ケーシング、30……回転体、40……押圧体、50…
…ばね、60……軸受、90……軸受ガイド、93……ガイド
片。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ばねで回転付勢された回転体と軸受によっ
    て回転が拘束された押圧体とが螺合状態でケーシング内
    に挿入され、前記回転体の回転力を押圧体の軸方向の推
    進力に変換する装置で、前記軸受とケーシングとの間に
    軸受ガイドが介挿されているものにおいて、 前記軸受ガイドに、前記ばねのコイル部先端部と前記押
    圧体間に推進方向に所定距離延在する該コイル部の位置
    決め用ガイド片を一体に形成したことを特徴とするテン
    ショナー。
  2. 【請求項2】ばねで回転付勢された回転体と軸受によっ
    て回転が拘束された押圧体とが螺合状態でケーシング内
    に挿入され、前記回転体の回転力を押圧体の軸方向の推
    進力に変換する装置で、前記軸受とケーシングとの間に
    軸受ガイドが介挿されているものにおいて、 前記軸受ガイドに、前記ばねのコイル部先端部と前記押
    圧体間に推進方向に所定距離延在する該コイル部の位置
    決め用ガイド片を一体に形成すると共に、該ばねのコイ
    ル部の基端部にも抑え部材を設置したことを特徴とする
    テンショナー。
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