JP4076718B2 - ベルトテンショナ - Google Patents

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    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0802Actuators for final output members
    • F16H2007/081Torsion springs

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  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルトテンショナに関するもので、特にエンジンのタイミングベルトに所定の初期張力を付与するベルトテンショナとして好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等のエンジンには、クランク軸に取り付けたクランクプーリとカム軸に取り付けたカムプーリとの間にタイミングベルトを巻きかけてクランク軸の回転と同期してカム軸を回転させることにより、ピストンの行程と同期してバルブを開閉駆動させるベルト伝動装置が設けられる。
【0003】
このベルト伝動装置では、タイミングベルトの外周側の所定位置にベルトテンショナを配置し、このベルトテンショナによりタイミングベルトに所定の初期張力を付与してタイミングベルトが歯飛びするのを防止するのが一般的である。
【0004】
タイミングベルトに所定の初期張力を付与するベルトテンショナは、例えば、図5に示すように構成される。図示しないエンジンのシリンダブロックの外面に突設した固定部材32には、ボルト33によって偏心軸31が取り付けられる。ボルト33は、偏心軸31の偏心位置に形成した偏心孔37に挿入され、これにより偏心軸31が固定部材32に対してボルト33を中心として偏心回動可能となる。偏心軸31の外周には、図示しないタイミングベルトに摺接するテンションプーリ36が転がり軸受34を介して取り付けられている。また、偏心軸31の外周にはベルト張力設定用のコイルばね35が配置されており、このコイルばね35の一端35aを固定部材32に係合させると共に、コイルばね35の他端35bを偏心軸31に係合させることにより、偏心軸31がボルト33を中心として偏心回動方向に弾性的に付勢されている。
【0005】
ボルト33を緩めると、コイルばね35のばね力によって偏心軸31が偏心回動し、テンションプーリ36をベルトの緊張方向に移動させる。このようにしてベルトの緊張を行った後、ボルト33を締め付けて偏心軸31をロックすれば、ベルトが緊張状態に保持される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ベルトテンショナでは、ボルトに対する偏心軸の円滑な回動運動を許容するため、偏心孔の内周とこれに対向するボルト外周との間に微小な半径方向隙間が設けられている。この隙間の存在により、従来では、ボルトの締め付けに伴う偏心軸の起き上がりが問題となっている。すなわち、コイルばねでベルトに張力を付与すると、ベルトの反力によりボルトと偏心孔の隙間の範囲内で偏心軸が傾くため、ベルト張力の逃げが生じるが、その後、ボルトを締め付けると、偏心軸がボルトと同軸となるように起き上がり、その際に張力の逃げ分がベルトに付加されるため、ベルト張力が初期よりも増加してしまう点が問題となる。
【0007】
また、偏心軸をロックする際には、ボルト座面と偏心軸の端面との間の摩擦抵抗によって偏心軸がボルトと供回りする場合がある。このように供回りが生じると、テンションプーリが正規姿勢からずれた状態でロックされ、ベルト張力にばらつきを生じる要因となる。
【0008】
また、ベルトテンショナでは、転がり軸受とコイルばねが軸方向に並べて配置されるため、例えばテンションプーリにモーメント荷重が負荷された際には、偏心軸の姿勢変化によってコイルばねと転がり軸受のシール部材とが干渉し、シール機能が害されるおそれもある。
【0009】
そこで、本発明は、ボルト締め付け時のベルト張力の増大を防止でき、かつボルト締め付け後もばらつきのない安定したベルト張力が得られるベルトテンショナの提供を目的とする。
【0010】
また、転がり軸受とコイルばねの干渉を防止することも併せて目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的の達成のため、本発明では、偏心位置に設けられた偏心孔を備え、偏心孔に挿入されたボルトを中心として、固定部材に対して偏心回動可能に支持される偏心軸と、偏心軸に転がり軸受を介して回転自在に軸支されるテンションプーリと、転がり軸受と固定部材の間の偏心軸の外周に配置されたコイルばねとを備え、コイルばねの固定部材側の一端を固定部材に、転がり軸受側の他端を偏心軸にそれぞれ係合させて偏心軸をコイルばねによって付勢し、これによって上記テンションプーリを偏心回動させてベルトに摺接させ、ベルトに所定の張力を付与するようにしたベルトテンショナにおいて、ボルトに、ねじのない円筒部とその先端側の雄ねじ部とを設け、上記偏心孔の軸方向全体にボルトの円筒部を嵌合させると共に、雄ねじ部を固定部材に螺合させ、ボルトの円筒部と偏心孔との間の半径方向隙間を0.4mm以下に制限し、コイルばねの上記他端を、偏心軸の軸方向に形成され、かつその端面に開口する係止溝に係合させ、コイルばねと転がり軸受との間に、転がり軸受の内輪の端面と軸方向で対向するカバー部材を介在させ、カバー部材の外径寸法をコイルばねの外径寸法以上とした
【0012】
これにより、偏心孔内周とボルトの外周との間の半径方向隙間の存在に起因した、ボルトの締め付けに伴う偏心軸の起き上がりを回避することができ、この起き上がりに基づくベルト張力の増大を抑えることが可能となる。
【0013】
詳細には、ボルトと偏心孔との間の半径方向隙間を一定値以下に制限しているので、ボルトに対する偏心軸の許容揺動範囲が狭ま、偏心軸とボルトとをほぼ同軸状態に保持することができ、これによって偏心軸の起き上がりを防止することができる。ボルトと偏心孔との間には微小ながらも半径方向隙間が存在するので、ボルト締め付け前の偏心軸の偏心回動運動をスムーズに行うことができる。以上の効果を得るための具体的な条件として、半径方向隙間は0.4mm以下に設定する。なお、ここでの半径方向隙間は、偏心孔内周の直径とボルト外周の直径との差を意味する。また、コイルばねの上記他端を、偏心軸の軸方向に形成され、かつその端面に開口する係止溝に係合させ、コイルばねと転がり軸受との間に、転がり軸受の内輪の端面と軸方向で対向するカバー部材を介在させ、カバー部材の外径寸法をコイルばねの外径寸法以上としているので、テンションプーリにモーメント荷重が負荷された場合等におけるコイルばねと転がり軸受のシール部材との接触干渉を回避し、シール部材の変形・破損を確実に防止することができる。
【0014】
ボルト座面と偏心軸との間に、両者間の摩擦トルクを減ずるための間座を配置すれば、ボルトの締め付けに伴って偏心軸が供回りすることはなく、従って、偏心軸の姿勢のばらつきによるベルト張力のばらつきを回避することができる。
【0015】
この間座表面の摩擦係数を鋼よりも小さくしておけば、鋼材料からなるボルトや偏心軸との間に作用する摩擦力を減少させることができ、ボルトの締め付けに伴う偏心軸の供回りを確実に防止することができる。その具体的手段としては、間座表面に固体潤滑被膜を形成することが考えられる。
【0017】
カバー部材の内径部に、偏心軸の外周に嵌合される円筒部を設けておけば、カバー部材を偏心軸に確実に取り付けることができ、その取り付け作業も容易化される。この場合、カバー部材の円筒部に軸方向の切り欠き部を形成すれば、円筒部が弾性的に拡径および縮径可能となるので、偏心軸への取り付け作業がさらに容易化される。
【0018】
コイルばねの上記他端をV字状に形成すると共に、係止溝の幅をコイルばねの上記他端の素材径よりも大きくし、係止溝の対向壁面のうちの一方に、上記V字状他端の先端部を支持する第一係合部と、V字状他端の基端側を支持する第二係合部とを設けると共に、対向壁面の他方に、V字状他端の屈曲部分を支持する第三係合部を設けておけば、コイルばね他端を偏心軸の端面側から係止溝に挿入することができ、コイルばねの取り付け作業性が高まる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0020】
図1に示すように、本発明にかかるベルトテンショナは、偏心軸1と、偏心軸1を固定部材2に取り付けるボルト3と、偏心軸1の外周に配置された転がり軸受4、コイルばね5、およびテンションプーリ6とを具備する。
【0021】
偏心軸1は断面円形をなし、エンジンのシリンダブロック(図示せず)等の外面に設けられた固定部材2にボルト3を介して取り付けられる。偏心軸1の偏心位置には偏心孔7が形成され、この偏心孔7に半径方向の微小な隙間8を介して高張力鋼等からなるボルト3が挿入されている。ボルト3は、ねじのない円筒部3aとその先端側の雄ねじ部3bとを有し、そのうちの円筒部3aは偏心軸1の内周に嵌合され、雄ねじ部3bは固定部材2に形成した雌ねじ部2aに螺合されている。ボルト3を緩めると、偏心軸1がボルト3を中心として偏心回動可能となり、ボルト3を締め付けると、偏心軸1がロックされてその偏心回動運動が規制される。なお、図1および図2中の9は、偏心軸1の一端面1a(固定部材2と対向する端面)と他端面1bとに開口させた孔で、この孔9はレンチ等の工具を係止して偏心軸1を偏心回動させるために用いられる。この孔9は工具を挿入できれば十分で、一端面1aに開口しない有底孔でもよい。
【0022】
ボルト3の座面3cは偏心軸1の他端面1bに係合している。ボルト座面3cと偏心軸1の他端面1bとの間には、ワッシャ等の間座11が配置される。この間座11は、ボルト3を締め付ける際の偏心軸1の他端面1bとの間の摩擦トルクを低減させるためのもので、少なくともボルト3もしくは偏心軸1の素材(本実施形態では鋼)より低い表面摩擦係数を有するもの、例えば樹脂や金属等の素材表面に摩擦低減処理を施したものが使用される。摩擦低減処理の具体例としては、二硫化モリブデン系、グラファイト系、フッ素系等の固体潤滑剤の被膜を形成したものが考えられる。
【0023】
このベルトテンショナには、偏心孔7とボルト3の相対位置を、その中心が一致するように規制する規制手段12が設けられる。この規制手段12で両者1,3の芯ずれを規制することにより、偏心孔7内周とボルト3の円筒部外周との間の半径方向隙間8の存在に起因した偏心軸1の起き上がりを回避することができ、この起き上がりに基づくベルト張力の増大を抑えることが可能となる。規制手段12の具体例としては、例えば上記半径方向隙間8の幅(偏心孔7の内周直径−ボルト円筒部3aの外周直径)を一定値以下に制限することが考えられ、その値は後述するように0.4mm以下とするのが望ましい。
【0024】
偏心軸1の外周には、転がり軸受4が嵌合される。この転がり軸受4は、内輪4aおよび外輪4bと、内・外輪4a,4bの軌道面間に配置された複数の転動体4cと、転動体4cを円周方向等間隔に保持する保持器4dと、軸受両端の開口部を密封するシール部材4eとを主要構成要素とするもので、図面では転動体4cとしてボールを使用した深溝玉軸受を例示している。転がり軸受4の内輪4aの内周に上記偏心軸1が嵌合固定され、外輪4bの外周に図示しないタイミングベルトと摺接するテンションプーリ6が嵌合固定されている。
【0025】
転がり軸受4よりもボルト先端側の偏心軸1外周には、コイルばね5が配置される。このコイルばね5は、偏心軸1の外周に十分な余裕をもって外挿され、その一端5aは、図2に示すように、テンションプーリ6の外周を超えて延びて固定部材2に突設したピン2bと係合している。一端5aの先端部は、ピン2bとの係合を確実に行うため、例えば図示のようにフック形状に形成される。一端5aの立ち上がり部5a1は、偏心孔7の180°対向位置で当該一端5aがコイルばね5のコイリング部分よりも内径側を通過するように、偏心孔7の180°対向位置よりも他端5b側に戻った位置(例えば45°程度戻った位置)に設けられる。これにより、偏心回動中心となるボルト3からコイルばね5の一端5aまでの距離が縮小してモーメントが小さくなるので、一端5aをばね5の縮径方向(図面A矢視方向)に捩じった際のコイルばね5の傾斜(ばね中心の偏心軸中心に対する傾斜)を回避し、コイルばね5とテンションプーリ6内周との干渉を回避することができる。
【0026】
コイルばね5の他端5bは偏心軸1に係止される。図2では、この他端5bをV字状に屈曲形成した場合を例示している。偏心軸1には、その外周面および一端面1aに開口する係止溝14が軸方向に沿って形成され、コイルばねのV字状他端5bは、この係止溝14の一端面1a側の開口部から溝14内に挿入される。
【0027】
図2に示すように、係止溝14は、V字状他端5bの先端部を支持する第一係合部14aと、V字状他端5bの基端側を支持する第二係合部14bと、V字状他端5bの屈曲部分を支持する第三係合部14cとを具備する。係止溝14の対向壁面のうち、一方に第一および第二係合部14a,14bが形成され、他方に第三係合部14cが形成される。第一係合部14aと第二係合部14bは、他端5bのV字形状に対応してV字状に配置される。図示のように係止溝14の幅をコイルばね他端5bの素材径よりも大きくすることにより、係止溝14に他端5bを挿入する際の作業性を高めることができる。また、コイルばね他端5bの屈曲角度よりも第一および第二係合部14a,14b間の屈曲角度を僅かに大きくすることにより、他端5bを係止溝14に弾性的に係止させることができ、振動等によるコイルばね他端5bの係止溝14からの脱落を防止することが可能となる。
【0028】
コイルばね5と転がり軸受4との間の偏心軸1外周には、カバー部材15が配置される。このカバー部材15は、コイルばね5の外径寸法よりも大きい外径寸法を具備し、その外径端部15aは、その全周でコイルばね5側に折り曲げられている。図3に示すように、カバー部材15の内周には偏心軸1の外周に嵌合固定するための円筒部15bが形成され、さらに円筒部15bの円周方向複数箇所には軸方向の切り欠き部15b1が形成される。この切欠き部15b1により、円筒部15bが弾性的に拡径および縮径可能となるので、カバー部材15の偏心軸1への取り付け作業が容易に行えるようになる。
【0029】
このベルトテンショナのベルト伝動装置への組付けは、例えば以下の手順で行われる。
【0030】
先ず、転がり軸受4との間にカバー部材15を介在させた状態でコイルばね5を偏心軸1に外挿し、コイルばね5の他端5bを係止溝14の一端面1a側開口部から係止溝14に挿入して他端5bを第一〜第三係合部14a〜14cに係合させる。次にコイルばね5の一端5aを固定部材2のピン2bに係合させた後、偏心軸1の偏心孔7にボルト3を挿入し、ボルト先端の雄ねじ部3bを固定部材2の雌ねじ部2aに軽くねじ込んで偏心軸1を固定部材2にボルト3を中心とした偏心回動可能な状態にする。次いで、偏心軸1の孔9にレンチ等の回動用工具を係止して偏心軸1を偏心回動させ、コイルばね5を弾性変形させた状態でボルト3を仮固定する。その後、ベルトを組み付けてボルト3の仮固定を緩めると、偏心軸1がコイルばね5によってボルト3を中心として偏心回動付勢され、テンションプーリ6がベルトに押し当てられてベルトに張力が付与される。
【0031】
このようにベルト張力とテンションプーリの偏心回動力(コイルばね5の弾性力)とがつり合った状態でボルト3を締め付け、偏心軸1を固定部材2の端面2aに固定すれば、ベルトを所定の張力を持った緊張状態に保持することができる。この際、規制手段12は偏心孔7とボルト3の相対位置をその中心が一致するように規制するため、ボルト3の締め付けによる偏心軸1の起き上がりを防止することができ、これによりベルト張力の増大が抑制される。また、ボルト3の締め付けに際しては、上記のようにボルト座面3cと偏心軸1の他端面1bとの間に摩擦トルクを減ずるための間座11を配置しているため、ボルト3の締め付けに伴って偏心軸1が供回りすることはなく、従って、偏心軸1の姿勢のばらつきによるベルト張力のばらつきを回避することができる。
【0032】
図4は、半径方向隙間8の幅、ボルト3および間座11の材質を異ならせたサンプルA〜Eをそれぞれ三つずつ準備し、これらを上記手順でベルト伝動装置に組付けた上でベルト張力を測定した結果を示すものである。
【0033】
サンプルA〜Eの仕様は以下の通りである。
▲1▼サンプルA:
ボルト…高張力鋼
間座…なし
半径方向隙間…1.63mm
▲2▼サンプルB:
ボルト…市販品(ステンレス鋼)
間座…市販ワッシャ(ステンレス鋼)
半径方向隙間…0.64〜0.66mm
▲3▼サンプルC:
ボルト…高張力鋼
間座…市販ワッシャ(ステンレス鋼)
半径方向隙間…0.094〜0.100mm
▲4▼サンプルD:
ボルト…高張力鋼
間座…摩擦低減処理ワッシャ(固体潤滑被膜)
半径方向隙間…0.094〜0.100mm
▲5▼サンプルE:
ボルト…高張力鋼
間座…摩擦低減処理ワッシャ(固体潤滑被膜)
半径方向隙間…0.33〜0.34mm
【0034】
図4からサンプルDおよびEでは、ベルト張力の増大量およびベルト張力のばらつきの双方が少なく、これら両面で良好な結果を示すことが理解される。サンプルDおよびEは、何れも間座11として固体潤滑被膜を形成した摩擦低減処理品を使用し、かつ半径方向隙間8を0.4mm以下に抑えたものである。以上のの測定結果から、半径方向隙間8は0.4mm以下、さらに好ましくは0.3mm以下に設定するのが望ましいことが判明した。
【0035】
【発明の効果】
このように、ボルトの円筒部と偏心孔との間の半径方向隙間を0.4mm以下に制限し、偏心孔およびボルトの相対位置を、両者の中心が一致するように規制することにより、偏心軸の起き上がりを防止でき、これに基づくベルト張力の増大を抑制することができる。
【0036】
また、ボルト座面と偏心軸の間に両者間の摩擦トルクを減ずるための間座を配置することにより、ボルト締め付け時の偏心軸の供回りを回避することができ、ベルト張力のばらつきを防止することができる。
【0037】
コイルばねと転がり軸受の間にカバー部材を配置することにより、モーメント荷重負荷時等の際にもコイルばねと転がり軸受のシール部材との接触・干渉を確実に防止することができ、シール部材の変形や破損による軸受機能の低下を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるベルトテンショナの断面図(図2中のa−a断面)である。
【図2】本発明にかかるベルトテンショナの正面図(図1中のb矢視図)である。
【図3】(a)図はカバー部材の断面図[(b)図中のa−a断面]、(b)図はカバー部材の正面図[(a)図中のb矢視図]である。
【図4】実験結果を示す図である。
【図5】従来のベルトテンショナの断面図である。
【符号の説明】
1 偏心軸
1a 一端面
1b 他端面
2 固定部材
3 ボルト
3c 座面
4 転がり軸受
5 コイルばね
5a 一端
5b 他端
6 テンションプーリ
7 偏心孔
8 半径方向隙間
11 間座
12 規制手段
14 係止溝
15 カバー部材
15b 円筒部

Claims (7)

  1. 偏心位置に設けられた偏心孔を備え、偏心孔に挿入されたボルトを中心として、固定部材に対して偏心回動可能に支持される偏心軸と、
    偏心軸に転がり軸受を介して回転自在に軸支されるテンションプーリと、
    転がり軸受と固定部材の間の偏心軸の外周に配置されたコイルばねとを備え、
    コイルばねの固定部材側の一端を固定部材に、転がり軸受側の他端を偏心軸にそれぞれ係合させて偏心軸をコイルばねによって付勢し、これによって上記テンションプーリを偏心回動させてベルトに摺接させ、ベルトに所定の張力を付与するようにしたベルトテンショナにおいて、
    ボルトに、ねじのない円筒部とその先端側の雄ねじ部とを設け、上記偏心孔の軸方向全体にボルトの円筒部を嵌合させると共に、雄ねじ部を固定部材に螺合させ、ボルトの円筒部と偏心孔との間の半径方向隙間を0.4mm以下に制限し、コイルばねの上記他端を、偏心軸の軸方向に形成され、かつその端面に開口する係止溝に係合させ、コイルばねと転がり軸受との間に、転がり軸受の内輪の端面と軸方向で対向するカバー部材を介在させ、カバー部材の外径寸法をコイルばねの外径寸法以上としたことを特徴とするベルトテンショナ。
  2. ボルト座面と偏心軸との間に、両者間の摩擦トルクを減ずるための間座を配置した請求項1記載のベルトテンショナ。
  3. 間座表面の摩擦係数を鋼よりも小さくした請求項2記載のベルトテンショナ。
  4. 間座表面に固体潤滑被膜を形成した請求項3記載のベルトテンショナ。
  5. カバー部材の内径部に、偏心軸の外周に嵌合される円筒部を設けた請求項記載のベルトテンショナ。
  6. カバー部材の円筒部に軸方向の切り欠き部を形成した請求項記載のベルトテンショナ。
  7. コイルばねの上記他端をV字状に形成すると共に、係止溝の幅をコイルばねの上記他端の素材径よりも大きくし、係止溝の対向壁面のうちの一方に、上記V字状他端の先端部を支持する第一係合部と、V字状他端の基端側を支持する第二係合部とを設けると共に、対向壁面の他方に、V字状他端の屈曲部分を支持する第三係合部を設けた請求項1〜6何れか記載のベルトテンショナ。
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