JP2521762Y2

JP2521762Y2 - 歩行型電動運搬車

Info

Publication number: JP2521762Y2
Application number: JP1991006491U
Authority: JP
Inventors: 恒男藤田
Original assignee: 東芝プラント建設株式会社
Priority date: 1991-01-22
Filing date: 1991-01-22
Publication date: 1997-01-08
Anticipated expiration: 2006-01-22
Also published as: JPH04107186U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は各種プラント等の主とし
て屋内作業現場において、各種機器の運搬及び設置を効
率的に行い得る歩行型電動運搬車に関する。

【０００２】

【従来の技術】プラント設備等の比較的狭小な屋内作業
現場において各種機器を搬送するには手動運搬台車やコ
ロ引き等を利用して移動する。そして作業エリア内で
は、天井よりチェーンブロックを吊り下げて、適宜位置
にそれを仮置きしていた。またフォークリフト等の車両
を利用する場合もあった。

【０００３】

【考案が解決しょうとする課題】これらの作業は極めて
多くの人手と時間と工数を要するので、作業能率の向上
が求められていた。また屋内作業の場合にフォークリフ
ト等のエンジン付き車両を使用すると、排気ガスのため
環境を汚染する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで、本考案は上記課
題を解決するため、次の構成をとる。即ち、台車１の載
荷台部２下面に取付られたバッテリ３と、その台車１の
後車輪に設けられた駆動機構と、その台車１の前輪に設
けられたかじ取り機構と、その前輪の近傍にケーブル２
６の一端が前記台車１に電気的に接続され、そのケーブ
ル２６の他端に接続され、その台車１の移動に伴って操
縦者が歩行しながら保持するための車輪操縦用の軽量な
携帯型のスイッチボックス４と、前記台車１の前記後車
輪近傍でその台車１の幅方向両側端外周に突設され、前
記操縦者以外の補助者に操作されるための非常停止スイ
ッチ５と、を具備するものである。次に、請求項２の考
案は、吊り下げアーム９を有するクレーン１０の基部を
載荷台部２の隅部に固定したものである。さらに、請求
項３の考案は、載荷台部２のフレーム６にケース８を設
け、ビーム７をそれに水平方向に出入り自在に収納す
る。そして、ビーム７の端部にアウトリガ１１を着脱自
在に取付られるように構成したものである。

【０００５】

【作用】従って、本考案の運搬車によれば、載荷台部２
上に被搬送物を載置し、操縦者が走行面上を台車１と共
に歩行しながら移動することが可能となる。そのため、
狭小な屋内を各種障害物を避け比較的大きな被運搬物を
運搬することができる。そして、前輪側に位置する操縦
者とは別の後車輪側近傍の者が、運搬車の非常停止スイ
ッチをその後車輪の両側で操作することができるから、
操縦者の見にくい運搬車の一部が搬送経路中の障害物に
接触することを確実に防止できる。それにより、安全な
運搬車を提供できる。

【０００６】

【実施例】次に、図面に基づいて本考案の実施例につき
説明する。図１は本運搬車の正面図であり、図２はクレ
ーンを省略した同平面図、図３は同左側面図である。こ
の運搬車は電動台車１とクレーン10とを主要部とする。
台車１には後輪の駆動装置と前輪のかじ取り装置とが設
けられている。そして、そのかじ取り及び走行は、運転
者が歩行しながらスイッチボックス４を操作することに
より行うものである。台車１は外周が矩形に形成された
フレーム６の上面に載荷台部２が固定さている。又、フ
レーム６には前輪及び後輪が支持されると共に、載荷台
部２の下面側にバッテリ３か設けられている。

【０００７】このバッテリ３は側方へ出入り自在にケー
スに収納され、メンテナンス性を良好としている。また
バッテリ３による直流電源を車体底部に収納したため、
載荷スペースを有効に利用できる。さらに、載荷台部２
の下面側には、かじ取り機構駆動用のパワーユニット15
が設けられると共に、台車１の中心線上下面にＤＣモー
タ17、減速機18、プロペラシャフト19が夫々連結して配
置されている。そして、プロペラシャフト19と後輪のリ
アデフェレンシャル軸アッセンブリ13とが連結される。
又、前輪にはかじ取り機構か設けられ、油圧シリンダ14
により前輪の方向を変更させるように構成している。こ
の前輪の車軸は図３に示す如くその中心部がフレーム６
の下方に伸びたブラケット28に枢着されている。そし
て、このブラケット28の枢着点を中心に図３において両
輪が僅か上下動する。

【０００８】なお、その前輪用シャフトと車輪の回転部
との間にはナックルが形成され、障害物に対して車輪の
円滑な上下動ができる構造をとる。さらに、シャフト29
の軸線に対向し、サポート23が下方に突出すると共に、
その先端にクッションゴム24が設けられている。そし
て、シャフト29の上面とクッションゴム24の下面との間
に隙間が設けられ、この隙間によりシャフト29の傾斜角
度を制限している。最も好ましい最大傾斜角度は３度程
度である。また、載荷台部２の下面には制御ボックス16
が設けられている。さらに、フレーム６外周にはスタン
ション受け21が適宜間隔で設けられ、そこに落下防止用
のスタンションが着脱自在に立設される。それと共に、
隣合う夫々のスタンション受け21の中間部にはロープフ
ック22が突設される。さらに、フレーム６の前面側には
コネクターが設けられ、該コネクターにスイッチボック
ス４のケーブル26先端が着脱自在に接続される。

【０００９】さらに、フレーム６の後部の両側には一対
の非常停止スイッチ５が設けられている。次に、フレー
ム６の下面の端部には複数の細長い矩形管状のケース８
が固定され、該ケース８にビーム７が挿脱自在に収納さ
れる。そして、このビーム７の先端にアウトリガ11の上
端が係脱自在に取付られる。次に、載荷台部２上にはそ
の前輪側の隅にクレーン10の基部が固定される。そのた
め載荷台部を広く使用できると共に、クレーン10の作業
性を良好とする。このクレーン10はその上端に俯抑自在
なアーム９が設けられ、そのアーム９の先端にはワイヤ
ロープを介してフック27が昇降自在に取付られている。
又、クレーン10の基部側面には図の如くアウトリガ11を
収納する収納部が設けられる。このアウトリガ11はクレ
−ン作動時の安全性を確保するものである。又、この運
搬車には図示しないバックブザーが取付られている。さ
らには急発進及び急停止を防止するために制御ボックス
16内にチョッパー制御回路が設けられ、積荷の保護と走
行の安全を確保している。そして、クレーン10の取付に
より運搬作業の効率を向上させ、荷役作業の安全を確保
している。

【００１０】次に、本運搬車の使用方法に付きのべる。
先ず、運搬車の載荷台部２上に各種機器等を載置するに
は、必要に応じビーム７をケース８から突出させ、クレ
ーン10の側部に収納されたアウトリガ11を床面上に立設
し、その先端をビーム７に係止する。そして、運搬車を
安定した状態に保持する。次に、クレーン10のアーム９
を俯抑させ、その先端部に設けたフック27により図示し
ない機器を吊り上げ、載荷台部２上に載置する。次に、
スタンション受け21に図示しないスタンションを立設す
ると共に、機器にロープをかけそのロープの適宜位置を
ロープフック22に係止させる。このようにして機器が載
荷台部２上に確実に固定されたことを確認し、アウトリ
ガ11を取り外しそれをクレーン10側部に収納する。それ
と共に、ビーム７をケース８に収納する。

【００１１】次に、この運搬車を移動するには、前輪側
に運転者がスイッチボックス４を持って床面上に位置す
る。それと共に、後輪両側に補助者が配置される。そし
て、スイッチボックス４を操作し、静かに運搬車を移動
させる。このとき運転者及び補助者は運搬車と共に床面
上を歩行して移動する。そして、運転者に見にくい後部
が、搬送路上の各種機器に衝突する虞れがある場合には
補助者が非常停止スイッチ５を押すことにより、運搬車
を停止させることができる。次に、運搬車が機器の設置
場所に到着し、そこに機器を設置するにはその機器を載
荷台部２上に載置したときと逆の作業を行えばよい。

【００１２】

【考案の効果】本考案の運搬車は、車輪操縦用の軽量な
スイッチボックス４が台車１の前輪近傍にあって、ケー
ブル２６を介してそれに接続され、台車１と共に操縦者
が歩行しながら移動できるように構成したから、走行面
を安全に走行レベルで注意しながら移動することができ
る。さらに、後車輪近傍で台車１の幅方向両側端外周に
は非常停止スイッチ５が突設されているので、操縦者以
外の者がその前輪付近に追随して歩行し、操縦者が見に
くい前輪近傍の障害物に接触する以前に非常停止スイッ
チ５を操作することにより、障害物との接触事故を防止
し、安全な運搬車を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本運搬者の正面図である。

【図２】図２はクレーンを省略した同平面図である。

【図３】図３は同左側面図である。

【符号の説明】

１台車２載荷台部３バッテリ４スイッチボックス５非常停止スイッチ６フレーム７ビーム８ケース９アーム１０クレーン１１アウトリガ１２フロントナックルアッセンブリ１３リアデフェレンシャル軸アッセンブリ１４油圧シリンダ１５パワーユニット１６制御ボックス１７ＤＣモータ１８減速機１９プロペラシャフト２０レフレクタ２１スタンション受け２２ロープフック２３サポート２４クッションゴム２５タイヤ２６ケーブル２７フック２８ブラケット２９シャフト３０支持ピン

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】台車１の載荷台部２下面に取付られたバ
ッテリ３と、その台車１の後車輪に設けられた駆動機構
と、その台車１の前輪に設けられたかじ取り機構と、その前輪の近傍にケーブル２６の一端が前記台車１に電
気的に接続され、そのケーブル２６の他端に接続され、
その台車１の移動に伴って操縦者が歩行しながら保持す
るための車輪操縦用の軽量な携帯型のスイッチボックス
４と、前記台車１の前記後車輪近傍でその台車１の幅方向両側
端外周に突設され、前記操縦者以外の補助者に操作され
るための非常停止スイッチ５と、を具備する歩行型電動運搬車。
【請求項２】請求項第１項において、吊り上げアーム
９を有するクレーン１０の基部が前記載荷台部２上の隅
部に固定されたもの。
【請求項３】請求項第１項において、前記載荷台部２
のフレーム６にビーム７を水平方向に挿脱自在に収納す
るケース８を設けると共に、前記ビーム７の端部にアウ
トリガ１１を着脱自在に取付られるように構成したも
の。
【請求項４】請求項第１項において、前輪の両輪間を
連結する軸の中心部を前記フレーム６に枢着し、その軸
に対向して該軸の傾斜角度を一定以下に抑制するクッシ
ョンゴム２４付きの傾斜制限サポート２３を設けたも
の。