JP2521743B2 - カ−ペツト裏打ち用接着剤組成物 - Google Patents

カ−ペツト裏打ち用接着剤組成物

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JP2521743B2 JP62036606A JP3660687A JP2521743B2 JP 2521743 B2 JP2521743 B2 JP 2521743B2 JP 62036606 A JP62036606 A JP 62036606A JP 3660687 A JP3660687 A JP 3660687A JP 2521743 B2 JP2521743 B2 JP 2521743B2
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清也 太田
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    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06NWALL, FLOOR, OR LIKE COVERING MATERIALS, e.g. LINOLEUM, OILCLOTH, ARTIFICIAL LEATHER, ROOFING FELT, CONSISTING OF A FIBROUS WEB COATED WITH A LAYER OF MACROMOLECULAR MATERIAL; FLEXIBLE SHEET MATERIAL NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06N7/00Flexible sheet materials not otherwise provided for, e.g. textile threads, filaments, yarns or tow, glued on macromolecular material
    • D06N7/0005Floor covering on textile basis comprising a fibrous substrate being coated with at least one layer of a polymer on the top surface
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  • Textile Engineering (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車の内装材として用いられるカーペッ
トの裏打ち用接着剤組成物に関する。
〔従来の技術〕
自動車内装用のニードルパンチカーペットおよびタフ
テッドカーペットは、スチレン−ブタジエン共重合体ラ
テックスあるいはエチレン−酢酸ビニル系の樹脂エマル
ジョンを主成分とする接着剤組成物を該カーペット裏面
に塗布または含浸加工した後に、熱成型性を付与するた
めポリエチレン等の熱可塑性樹脂皮膜を熱融着によって
裏打ちする2段加工法により製造されている。
これらのカーペットは、裁断され、加熱時のプレス成
型によって自動車の床の型状に合わせて成型され、自動
車に組み込まれる。
一方、前述の2段加工法とは異なり、水性プラスチッ
ク分散液をカーペット裏面に塗布することにより持続性
成形可能なカーペットを得る、いわゆる1段加工法が特
開昭53−52776号公報により開示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の2段加工法においては、スチレン−ブタジエン
共重合体ラテックスあるいは樹脂の水性エマルジョンか
らなる接着剤を塗布または含浸することにより不織布繊
維またはパイル糸を固着せしめ、更に熱可塑性樹脂の皮
膜を裏打ちすることによってカーペットに熱成型性を与
えているが、この様な2段加工法はカーペットの製造工
程が煩雑となり、このためその改良が望まれていた。
一方、前述の熱可塑性樹脂の皮膜を裏打ちすることな
しに接着剤に熱成型性を付与させる1段加工法では、熱
成型性およびその型状を保ち得る性能(保型性と呼ばれ
ている)が不十分であり、この熱成型性と保型性を改良
しようとすれば、繊維の固着力が低下してしまうという
問題があった。
従って、熱成型性、保型性、繊維の固着力の全ての面
において優れた、1段加工用の裏打ち接着剤組成物の開
発が望まれていた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、かかる問題点を解決するため、1段加
工用のカーペット裏打ち用接着剤組成物について鋭意研
究を行った結果、従来技術である特開昭53−52776号で
提案されている公知の水性プラスチック分散液および該
分散液の混合物を裏打ち用接着剤として用いるよりも、
スチレン系ラテックスとスチレン−ブタジエン系共重合
体ラテックスの混合物であり特定の最低造膜温度を有
し、特定の温度以上にて乾燥した場合に樹脂成分が連続
相を形成するラテックス混合物を裏打ち用接着剤として
用いた際に、熱成型性、保型性および繊維の固着力の全
ての面において優れた効果を発現するという事実を見い
出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、芳香族ビニル単量体80〜100重量
%および共重合可能な他の単量体0〜20重量%を共重合
してなるスチレン系ラテックス(A)と芳香族ビニル単
量体10〜79重量%、脂肪族共役ジエン系単量体10〜84重
量%、エチレン系不飽和カルボン酸アルキルエステル単
量体1〜40重量%およびこれらと共重合可能な単量体0
〜20重量%を共重合してなるスチレン−ブタジエン系共
重合体ラテックス(B)の混合物であって、該混合物が
60℃以下の最低造膜温度を有し、かつ90℃以上で乾燥し
た場合に樹脂成分が連続相となるように調整してなる混
合物を主要成分として用いることを特徴とするカーペッ
ト裏打ち用接着剤組成物を提供するものである。
本発明の接着剤組成物をニードルパンチカーペットま
たはタフテッドカーペットに塗布もしくは含浸させるこ
とにより優れた熱成型性、保型性および繊維固着力を有
する自動車用カーペットを容易に得ることができる。
また、本発明は、前述の2段加工法とは異なり、熱可
塑性樹脂皮膜の裏打ちを必要としないことから、カーペ
ットの製造工程の簡略化、生産性の向上の面においても
優れている。
以下に、本発明を更に詳しく説明する。
oスチレン系ラテックス(A) 本発明にて用いられるスチレン系ラテックス(A)
は、芳香族ビニル系単量体80〜100重量%および共重合
可能な他の単量体0〜20重量%を共重合させて得ること
ができる。芳香族ビニル系単量体としてはスチレン、α
−メチルスチレン等が、共重合可能な他の単量体として
は1,3−ブタジエン、アクリロニトリル、メチルメタク
リレート、アクリル酸、フマル酸、β−ヒドロキシエチ
ルアクリレート等が挙げられる。
oスチレン−ブタジエン系共重合体ラテックス(B) 本発明にて用いられるスチレン−ブタジエン系共重合
体ラテックス(B)は、芳香族ビニル単量体10〜79重量
%、脂肪族共役ジエン系単量体10〜84重量%、エチレン
系不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体1〜40重量
%およびこれらと共重合可能な単量体0〜20重量%を共
重合させて得ることができる。特に脂肪族共役ジエン系
単量体は10〜40重量%であることが好ましい。芳香族ビ
ニル系単量体としてはスチレン、α−メチルスチレン等
が、脂肪族共役ジエン系単量体としては1,3−ブタジエ
ン、2−メチル−1,3−ブタジエン等が、エチレン系不
飽和カルボン酸アルキルエステル単量体としてはメチル
メタクリレート、エチルアクリレート等が、これらと共
重合可能な他の単量体としてはアクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、アクリル酸、フマル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、β−ヒドロキシエチルアクリレート等
が挙げられる。
oラテックス混合物 本発明にて用いられるラテックス混合物は、固形分で
スチレン系ラテックス(A)30〜90重量部およびスチレ
ン−ブタジエン系共重合体ラテックス(B)10〜70重量
部からなることが好ましく、スチレン系ラテックス
(A)50〜80重量部およびスチレン−ブタジエン系共重
合体ラテックス(B)20〜50重量部からなることが更に
好ましい。
本発明におけるラテックス混合物は、芳香族ビニル系
単量体15〜95重量%、脂肪族共役ジエン系単量体2〜70
重量%、シアン化ビニル系単量体1〜35重量%、エチレ
ン系不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体0.2〜30
重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体0〜20重
量%からなることが好ましく、脂肪族共役ジエン系単量
体が10〜20重量%であることが更に好ましい。また、シ
アン化ビニル系単量体は、スチレン系ラテックス(A)
またはスチレン−ブタジエン系共重合体ラテックス
(B)のどちらか一方のみに用いることが好ましい。
本発明のラテックス混合物の最低造膜温度は60℃以下
であるが、60℃を超えると繊維の固着力が低下し、ま
た、ラテックス混合物を90℃以上で乾燥した場合、樹脂
成分が連続相を形成しなければならないが、樹脂成分が
連続相を形成しないと保型性に劣り、好ましくない。
なお、ここでいう“樹脂成分が連続相を形成する”と
は、(A)成分に基づく硬質ポリマー(樹脂成分)と
(B)成分に基づく軟質ポリマー(ゴム成分)が、海、
島の状態、すなわち、樹脂成分が連続相を形成し、ゴム
成分が分散相を形成する状態を示すものである。
本発明のスチレン系ラテックス(A)およびスチレン
−ブタジエン系共重合体ラテックス(B)は、公知の方
法により製造される。すなわち一括添加方法、分割添加
方法、連続添加方法、二段重合方法、パワーフィード方
法などが適用できる。
本発明の接着剤組成物には、酸化防止剤、充填剤、難
燃剤、増粘剤、界面活性剤、架橋剤などを含むことがで
きる。
本発明の接着剤組成物が適用できるカーペットとして
はポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、アクリ
ル、羊毛などの繊維を用いたニードルパンチカーペット
およびタフテッドカーペットであり、加熱成型工程を必
要とする自動車用カーペットおよび内装材に適用され
る。
実 施 例 以下に、実施例をあげて本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるもの
ではない。
なお、実施例中の部および%は断りのない限り全て重
量部および重量%を意味する。
実施例−1 (共重合体ラテックスおよびラテックス混合物の調製) 水100部に、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1.5部
を加え溶解させる。これに、表−1に示した単体体混合
物を添加し、さらにt−ドデシルメルカブタン0.2部を
加え乳化させる。
次いで過硫酸カリウム0.5部を加え、全体を60℃に保
ち乳化重合を行った。単量体の重合転化率が97%達した
時点で重合を停止した。得られたラテックス中の未反応
単量体を減圧により除去して、共重合体ラテックスA〜
Dを得た。得られた共重合体ラテックスを表−2で示し
た割合で各々混合してラテックス混合物(i),(ii)
を得た。これらのラテックス混合物(i),(ii)の最
低造膜温度(昭和45年5月5日高分子刊行会発行「高分
子ラテックスの化学」第260〜261頁に記載の“温度勾配
板法”に準拠)を測定し、結果を表−2に示した。これ
らのラテックスを120℃にて乾燥して得られたフィルム
を電子顕微鏡にて観察した。
これより、樹脂成分が連続相を形成していることが確
認された。
(接着剤組成物の調製) 得られたラテックス混合物(i),(ii)の各々につ
いて、共重合体ラテックス(固形分)100部に対し、酸
化防止剤1部(スミライザーS;住友化学工業(株)
製)、増粘剤0.3部(アロンA7150;東亜合成化学工業
(株)製)および界面活性剤1部(エマール2FN;花王石
けん(株)製)を添加して、固形分47%、粘度2000cps
の接着剤組成物,を作成した。
(試験結果) 得られた接着剤組成物,の各々について、ホバー
トミキサーにて3倍容量に泡立て、ポリプロピレンニー
ドルパンチカーペットの裏面に150gr/m2の塗布量にて塗
布し、内部まで含浸させた。その後、130℃にて5分間
乾燥して得られたカーペット試料について、熱成型性、
保型性および繊維固着力を各々次の測定方法に基づいて
試験した。
結果を表−3に示す。
熱成型性:カーペット試料を130℃のオーブン中にて5
分間加熱し、凸凹状の金型にてプレスして型付けを施し
た。この型付けした角度を測定し、次の基準にて評価し
た。
○:80度超(良好) △:75度〜80度(不十分) ×:75度未満(不良) 保型性:上記成型性試験により成型したカーペット試料
を90℃のオーブン中に24時間静置し、型付け部の角度を
測定した。この角度の変化を次の基準にて評価した。
○:10度未満(良好) △:10度〜15度(不十分) ×:15度超(不良) 繊維固着力:カーペット試料の裏面を金属片にて摩擦
し、接着剤の脱落ならびに繊維のピリングの程度を次の
基準に基づき評価した。
○:接着剤の脱落なく、ピリング良好 △:接着剤の脱落が少し有り、ピリングやや不良 ×:接着剤の脱落(粉落ち)が多く、ピリング不良 比較例 表−1に示した単量体組成にて、実施例と同様の操作
を行い共重合体ラテックスE,Fを得た。実施例と同様操
作を行いラテックス混合物(iii)〜(v)を得た。得
られたラテックス混合物の最低造膜温度を測定し結果を
表−2に示す。ラテックス混合物(iii)〜(v)につ
いて実施例と同様にして電子顕微鏡観察をしたところ、
(iii)と(v)は樹脂成分が連続相を形成し、(iv)
は樹脂成分が連続相を形成していないことがわかった。
実施例と同様操作を行い、接着剤組成物〜を作成
し、熱成形性、保型性および繊維固着力試験を行い結果
を表−3に示す。
〔本発明の効果〕 本発明にて得られる接着剤組成物は、自動車用カーペ
ットに必要な熱成型性、保型性ならびに繊維の固着力を
同時に発現させることができ、かつ本発明の接着剤組成
物は熱可塑性樹脂皮膜の裏打ちという2段加工技術の工
程を省略することができ、カーペット製造工程の簡略
化、生産性の向上という効果をも併せて具備している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−131095(JP,A) 特開 昭62−184181(JP,A) 特開 昭59−62653(JP,A) 特開 昭59−195430(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ビニル単量体80〜100重量%および
    共重合可能な他の単量体0〜20重量%を共重合してなる
    スチレン系ラテックス(A)と芳香族ビニル単量体10〜
    79重量%、脂肪族共役ジエン系単量体10〜84重量%、エ
    チレン系不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体1〜
    40重量%およびこれらと共重合可能な単量体0〜20重量
    %を共重合してなるスチレン−ブタジエン系共重合体ラ
    テックス(B)の混合物であって、該混合物が60℃以下
    の最低造膜温度を有し、かつ90℃以上で乾燥した場合に
    樹脂成分が連続相となるように調整してなる混合物から
    なるカーペット裏打ち用接着剤組成物。
  2. 【請求項2】ラテックス混合物が乾燥重量部換算値で、
    スチレン系ラテックス(A)30〜90重量部およびスチレ
    ン−ブタジエン系共重合体ラテックス(B)10〜70重量
    部からなることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のカーペット裏打ち用接着剤組成物。
  3. 【請求項3】ラテックス混合物が芳香族ビニル系単量体
    15〜96重量%、脂肪族共役ジエン系単量体2〜70重量
    %、シアン化ビニル系1〜35重量%、エチレン系不飽和
    カルボン酸アルキルエステル単量体0.2〜30重量%およ
    びこれらと共重合可能な他の単量体0〜20重量%からな
    り、かつ(A)または(B)のどちらか一方のみにシア
    ン化ビニル系単量体を含有することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項および第2項記載のカーペット裏打ち用
    接着剤組成物。
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