JP2521703Y2 - ロータリ除雪車 - Google Patents
ロータリ除雪車Info
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- JP2521703Y2 JP2521703Y2 JP1993054054U JP5405493U JP2521703Y2 JP 2521703 Y2 JP2521703 Y2 JP 2521703Y2 JP 1993054054 U JP1993054054 U JP 1993054054U JP 5405493 U JP5405493 U JP 5405493U JP 2521703 Y2 JP2521703 Y2 JP 2521703Y2
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- Japan
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- oil
- axle
- hydraulic
- hydraulic cylinder
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ロータリ除雪車に関
し、さらに詳しくいえば除雪装置を左右傾斜させて除雪
する機能を備えたロータリ除雪車に関するものである。
し、さらに詳しくいえば除雪装置を左右傾斜させて除雪
する機能を備えたロータリ除雪車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】積雪地域において、路側から道路中央部
に向かって斜めに圧雪状態となった雪の上に新たな雪が
降り積もることがある。この様な状態の雪をロータリ除
雪車で除雪する場合、図7に示すように、斜めになった
圧雪31の上に除雪車50が乗り上げ、除雪装置23が
斜めになって、圧雪31の上に積もった雪32だけしか
除雪できないことがある。そのため、通常のロータリ除
雪車においては、除雪装置23を車両本体21に対して
左右傾斜させるチルト機構が備えられており、図8に示
すように、除雪車本体21が斜めになっても除雪装置2
3を路面と平行にして除雪できるようになっている。
に向かって斜めに圧雪状態となった雪の上に新たな雪が
降り積もることがある。この様な状態の雪をロータリ除
雪車で除雪する場合、図7に示すように、斜めになった
圧雪31の上に除雪車50が乗り上げ、除雪装置23が
斜めになって、圧雪31の上に積もった雪32だけしか
除雪できないことがある。そのため、通常のロータリ除
雪車においては、除雪装置23を車両本体21に対して
左右傾斜させるチルト機構が備えられており、図8に示
すように、除雪車本体21が斜めになっても除雪装置2
3を路面と平行にして除雪できるようになっている。
【0003】従来の、チルト機構を備えた除雪車の一例
を図面に基づいて説明する。図9に示すように、除雪車
の車両本体21の前方にチルト機構22を介して除雪装
置23が装着されている。チルト機構22のフレーム2
4は除雪装置昇降用リンク25の前端に装着されてお
り、このフレーム24に除雪装置23が支点26を中心
として回動自在に支持されている。そして図10に示す
ように、チルト用シリンダ28の一端をフレーム24に
枢着し他端を除雪装置のフレーム27に枢着している。
なお、29は、フレーム24に設けられたガイド部材で
あり、除雪装置23の回動をガイドするものである。ま
た、支点26やガイド部材29と除雪装置側フレーム2
7との摺接部にはグリス等の潤滑油が塗られ、摩耗の防
止及び円滑な摺動の保持が図られている。
を図面に基づいて説明する。図9に示すように、除雪車
の車両本体21の前方にチルト機構22を介して除雪装
置23が装着されている。チルト機構22のフレーム2
4は除雪装置昇降用リンク25の前端に装着されてお
り、このフレーム24に除雪装置23が支点26を中心
として回動自在に支持されている。そして図10に示す
ように、チルト用シリンダ28の一端をフレーム24に
枢着し他端を除雪装置のフレーム27に枢着している。
なお、29は、フレーム24に設けられたガイド部材で
あり、除雪装置23の回動をガイドするものである。ま
た、支点26やガイド部材29と除雪装置側フレーム2
7との摺接部にはグリス等の潤滑油が塗られ、摩耗の防
止及び円滑な摺動の保持が図られている。
【0004】このチルト機構22において、油圧シリン
ダ28を伸縮させることにより、支点26を中心として
除雪装置23が回動し、車両本体21に対して左右傾
斜、すなわち除雪装置のチルトが行なわれる。
ダ28を伸縮させることにより、支点26を中心として
除雪装置23が回動し、車両本体21に対して左右傾
斜、すなわち除雪装置のチルトが行なわれる。
【0005】しかしながら、上記のようなチルト機構は
構造が複雑であり、重量のある除雪装置を左右傾斜可能
に支持する必要があることから必然的に大型化及び重量
化してしまう。また、チルト機構の作動を円滑にし摩耗
を防止するため、摺動部に給脂する必要がある。
構造が複雑であり、重量のある除雪装置を左右傾斜可能
に支持する必要があることから必然的に大型化及び重量
化してしまう。また、チルト機構の作動を円滑にし摩耗
を防止するため、摺動部に給脂する必要がある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】このように、従来のロ
ータリ除雪車においては、除雪装置を路面と平行にして
除雪するために、複雑な構造で大きく重たいチルト機構
が必要であるという問題があった。また、チルト機構の
摺動部に給脂が必要で手間が掛かるという問題があっ
た。さらに、図10に示すように、斜めになった圧雪に
除雪車が乗り上げて作業を開始する時点では、車両本体
が傾いて運転席も傾き、操作感覚が不自然であるという
問題もある。
ータリ除雪車においては、除雪装置を路面と平行にして
除雪するために、複雑な構造で大きく重たいチルト機構
が必要であるという問題があった。また、チルト機構の
摺動部に給脂が必要で手間が掛かるという問題があっ
た。さらに、図10に示すように、斜めになった圧雪に
除雪車が乗り上げて作業を開始する時点では、車両本体
が傾いて運転席も傾き、操作感覚が不自然であるという
問題もある。
【0007】本考案は、従来のロータリ除雪車における
上述の問題を解決し、簡単な構成で、除雪装置を路面と
平行にして除雪することのできるロータリ除雪車を提供
することを課題とする。
上述の問題を解決し、簡単な構成で、除雪装置を路面と
平行にして除雪することのできるロータリ除雪車を提供
することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、本考案に
よって、車両前方に除雪装置を装着したロータリ除雪車
において、前輪車軸と車両本体との傾斜角を変化させる
車軸傾斜機構を備え、該車軸傾斜機構は、前記車軸を支
持すると共に緩衝作用を与えるスプリングと、一端をシ
ャシーに他端を前記車軸または前記スプリングに配設さ
れた左右一対の油圧シリンダと、該左右一対の油圧シリ
ンダのそれぞれ一方の油圧シリンダの膨張動作側圧油室
と反対側油圧シリンダの縮小動作側圧油室とを連結する
2系統の油回路と、該2系統の油回路に圧油を供給する
油圧ポンプと、該油圧ポンプと前記2系統の油回路の間
に配設され油の流れる方向を切り換える切換弁と、前記
2系統の油回路の途中にそれぞれ配置されるパイロット
操作逆止弁とを有することにより解決される。
よって、車両前方に除雪装置を装着したロータリ除雪車
において、前輪車軸と車両本体との傾斜角を変化させる
車軸傾斜機構を備え、該車軸傾斜機構は、前記車軸を支
持すると共に緩衝作用を与えるスプリングと、一端をシ
ャシーに他端を前記車軸または前記スプリングに配設さ
れた左右一対の油圧シリンダと、該左右一対の油圧シリ
ンダのそれぞれ一方の油圧シリンダの膨張動作側圧油室
と反対側油圧シリンダの縮小動作側圧油室とを連結する
2系統の油回路と、該2系統の油回路に圧油を供給する
油圧ポンプと、該油圧ポンプと前記2系統の油回路の間
に配設され油の流れる方向を切り換える切換弁と、前記
2系統の油回路の途中にそれぞれ配置されるパイロット
操作逆止弁とを有することにより解決される。
【0009】
【実施例】図1に示すロータリ除雪車100において、
除雪装置2は、車両本体1の前方に設けられた除雪装置
昇降用リンク3に直接装着されており、図9及び10に
一例を示したような従来のチルト機構を有していない。
そのため、車両本体1が右に傾けば除雪装置2も右に傾
き、車両本体1が左に傾けば除雪装置2も左に傾く。
除雪装置2は、車両本体1の前方に設けられた除雪装置
昇降用リンク3に直接装着されており、図9及び10に
一例を示したような従来のチルト機構を有していない。
そのため、車両本体1が右に傾けば除雪装置2も右に傾
き、車両本体1が左に傾けば除雪装置2も左に傾く。
【0010】図2は、図1に示したロータリ除雪車10
0のX−X線断面図である。この図に示すように、除雪
車100の左右の前輪5L及び5Rは、それぞれ車軸6
に取り付けられ、左右の車軸緩衝機構7L及び7Rを介
して車両本体1に装着されている。車軸(あるいは車
輪)緩衝機構は、通常、除雪車の回送時の走行性能を高
めるために設けられているものであるが、前輪に緩衝機
構を設けた場合、除雪作業時はその緩衝作用により除雪
装置が雪面から離れるなど除雪性能を低下させることが
ある。そのため、緩衝作用を停止させるためのロック装
置が必要である。本実施例の除雪車100において、ロ
ック機能を有する左右の車軸緩衝機構7L及び7Rは、
それぞれスプリング8L、8Rと油圧シリンダ9L、9
Rとにより構成されている。この車軸緩衝機構7L及び
7Rにおいて緩衝作用を受け持つ左右のスプリング8
L、8Rは従来公知のものと同様に複数の板バネで構成
され、その両端は車両本体1のシャシー部に取り付けら
れ、その中央部の下面に車軸6が装着してある。また、
ロック装置としての作用をなす油圧シリンダ9L、9R
は、その上端が車両本体1に枢着され、その下端すなわ
ちピストンロッド10L、10Rの下端が車軸6に枢着
されている。
0のX−X線断面図である。この図に示すように、除雪
車100の左右の前輪5L及び5Rは、それぞれ車軸6
に取り付けられ、左右の車軸緩衝機構7L及び7Rを介
して車両本体1に装着されている。車軸(あるいは車
輪)緩衝機構は、通常、除雪車の回送時の走行性能を高
めるために設けられているものであるが、前輪に緩衝機
構を設けた場合、除雪作業時はその緩衝作用により除雪
装置が雪面から離れるなど除雪性能を低下させることが
ある。そのため、緩衝作用を停止させるためのロック装
置が必要である。本実施例の除雪車100において、ロ
ック機能を有する左右の車軸緩衝機構7L及び7Rは、
それぞれスプリング8L、8Rと油圧シリンダ9L、9
Rとにより構成されている。この車軸緩衝機構7L及び
7Rにおいて緩衝作用を受け持つ左右のスプリング8
L、8Rは従来公知のものと同様に複数の板バネで構成
され、その両端は車両本体1のシャシー部に取り付けら
れ、その中央部の下面に車軸6が装着してある。また、
ロック装置としての作用をなす油圧シリンダ9L、9R
は、その上端が車両本体1に枢着され、その下端すなわ
ちピストンロッド10L、10Rの下端が車軸6に枢着
されている。
【0011】次に、車軸傾斜機構について説明する。図
3に示す車軸傾斜機構30は、左右の油圧シリンダ9L
及び9R、それに配管される油の管路13及び14、切
換弁15、油圧ポンプ16、逆止弁20などにより構成
される。この図においては車軸6とスプリング8L、8
Rは省略してある。
3に示す車軸傾斜機構30は、左右の油圧シリンダ9L
及び9R、それに配管される油の管路13及び14、切
換弁15、油圧ポンプ16、逆止弁20などにより構成
される。この図においては車軸6とスプリング8L、8
Rは省略してある。
【0012】図3において、左油圧シリンダ9Lの膨張
動作側圧油室(以下、膨張油室という)11Lと右油圧
シリンダ9Rの縮小動作側圧油室(以下、縮小油室とい
う)12Rとは管路13により連結されている。また、
左油圧シリンダ9Lの縮小油室12Lと右油圧シリンダ
9Rの膨張油室11Rとは管路14により連結されてい
る。そして、管路13及び14は、切換弁15及び逆止
弁20を介して油圧ポンプ16またはリザーブタンク1
8に接続されている。切換弁15は、電磁操作の4ポー
ト3位置切換弁で管路13及び14への油の流れの方向
を制御する弁である。また、逆止弁20はパイロット操
作の逆止弁であり、通常は切換弁15から油圧シリンダ
9L及び9R方向への作動油を通過させ、逆方向の流れ
を阻止する弁であるが、必要に応じて外部からのパイロ
ット油圧によって、油圧シリンダ9L及び9Rから切換
弁15方向へと作動油を逆流させることができる。な
お、切換弁15及び逆止弁20は除雪車100の運転席
から切り換え操作することが可能である。また、17は
油圧ポンプに接続された油タンクである。
動作側圧油室(以下、膨張油室という)11Lと右油圧
シリンダ9Rの縮小動作側圧油室(以下、縮小油室とい
う)12Rとは管路13により連結されている。また、
左油圧シリンダ9Lの縮小油室12Lと右油圧シリンダ
9Rの膨張油室11Rとは管路14により連結されてい
る。そして、管路13及び14は、切換弁15及び逆止
弁20を介して油圧ポンプ16またはリザーブタンク1
8に接続されている。切換弁15は、電磁操作の4ポー
ト3位置切換弁で管路13及び14への油の流れの方向
を制御する弁である。また、逆止弁20はパイロット操
作の逆止弁であり、通常は切換弁15から油圧シリンダ
9L及び9R方向への作動油を通過させ、逆方向の流れ
を阻止する弁であるが、必要に応じて外部からのパイロ
ット油圧によって、油圧シリンダ9L及び9Rから切換
弁15方向へと作動油を逆流させることができる。な
お、切換弁15及び逆止弁20は除雪車100の運転席
から切り換え操作することが可能である。また、17は
油圧ポンプに接続された油タンクである。
【0013】この車軸傾斜機構30において、切換弁1
5が図中左の位置15aに切り換えられ、同時に逆止弁
20が外部パイロット圧によって開けられた場合、油圧
ポンプ16により圧力を掛けられた作動油は管路13を
通って左油圧シリンダ9Lの膨張油室11Lと右油圧シ
リンダ9Rの縮小油室12Rとに供給される。その結
果、左油圧シリンダ9Lのピストン19Lは押し下げら
れ、右油圧シリンダ9Rのピストン19Rは押し上げら
れる。このとき、左油圧シリンダ9Lの縮小油室12L
内の油及び右油圧シリンダ9Rの膨張油室11R内の油
は管路14を通ってリザーブタンク18へ流れる。その
ため、左油圧シリンダ9Lのピストンロッド10Lはシ
リンダ外に押し出され、右油圧シリンダ9Rのピストン
ロッド10Rはシリンダ内へ引き込まれる。また、切換
弁15が図中右の位置15bに切り換えられ、同時に逆
止弁20が外部パイロット圧によって開けられた場合、
作動油は管路14を通って左油圧シリンダ9Lの縮小油
室12Lと右油圧シリンダ9Rの膨張油室11Rとに供
給される。その結果、左油圧シリンダ9Lのピストン1
9Lは押し上げられ、右油圧シリンダ9Rのピストン1
9Rは押し下げられる。このとき、左油圧シリンダ9L
の膨張油室11L内の油及び右油圧シリンダ9Rの縮小
油室12R内の油は管路13を通ってリザーブタンク1
8へ流れる。そのため、左油圧シリンダ9Lのピストン
ロッド10Lはシリンダ内に引き込まれ、右油圧シリン
ダ9Rのピストンロッド10Rはシリンダ外へ押し出さ
れる。また、切換弁15が中立位置15cに切り換えら
れ、同時に逆止弁20が外部パイロット圧によって開け
られた場合、油圧ポンプ16に通じるポートのみがブロ
ックされ、管路13と管路14とがリザーブタンク18
に接続され、左右の油圧シリンダ9L及び9Rはフロー
ティングの状態となる。さらに、逆止弁20への外部パ
イロット圧が断たれた場合、逆止弁20により管路13
及び14からの作動油の流通が遮断され、左右の油圧シ
リンダ9L及び9Rのピストン19L及び19Rは、そ
のときの位置に保持される。すなわち、逆止弁20への
外部パイロット圧が断たれたときに、油圧シリンダ9
L,9Rは車軸緩衝機構7L,7R(図2参照)のロッ
ク装置として機能する。
5が図中左の位置15aに切り換えられ、同時に逆止弁
20が外部パイロット圧によって開けられた場合、油圧
ポンプ16により圧力を掛けられた作動油は管路13を
通って左油圧シリンダ9Lの膨張油室11Lと右油圧シ
リンダ9Rの縮小油室12Rとに供給される。その結
果、左油圧シリンダ9Lのピストン19Lは押し下げら
れ、右油圧シリンダ9Rのピストン19Rは押し上げら
れる。このとき、左油圧シリンダ9Lの縮小油室12L
内の油及び右油圧シリンダ9Rの膨張油室11R内の油
は管路14を通ってリザーブタンク18へ流れる。その
ため、左油圧シリンダ9Lのピストンロッド10Lはシ
リンダ外に押し出され、右油圧シリンダ9Rのピストン
ロッド10Rはシリンダ内へ引き込まれる。また、切換
弁15が図中右の位置15bに切り換えられ、同時に逆
止弁20が外部パイロット圧によって開けられた場合、
作動油は管路14を通って左油圧シリンダ9Lの縮小油
室12Lと右油圧シリンダ9Rの膨張油室11Rとに供
給される。その結果、左油圧シリンダ9Lのピストン1
9Lは押し上げられ、右油圧シリンダ9Rのピストン1
9Rは押し下げられる。このとき、左油圧シリンダ9L
の膨張油室11L内の油及び右油圧シリンダ9Rの縮小
油室12R内の油は管路13を通ってリザーブタンク1
8へ流れる。そのため、左油圧シリンダ9Lのピストン
ロッド10Lはシリンダ内に引き込まれ、右油圧シリン
ダ9Rのピストンロッド10Rはシリンダ外へ押し出さ
れる。また、切換弁15が中立位置15cに切り換えら
れ、同時に逆止弁20が外部パイロット圧によって開け
られた場合、油圧ポンプ16に通じるポートのみがブロ
ックされ、管路13と管路14とがリザーブタンク18
に接続され、左右の油圧シリンダ9L及び9Rはフロー
ティングの状態となる。さらに、逆止弁20への外部パ
イロット圧が断たれた場合、逆止弁20により管路13
及び14からの作動油の流通が遮断され、左右の油圧シ
リンダ9L及び9Rのピストン19L及び19Rは、そ
のときの位置に保持される。すなわち、逆止弁20への
外部パイロット圧が断たれたときに、油圧シリンダ9
L,9Rは車軸緩衝機構7L,7R(図2参照)のロッ
ク装置として機能する。
【0014】今、本実施例のロータリ除雪車100が図
4に示すような斜めになった圧雪31の上に乗り上げて
除雪作業を開始するとき、除雪車100の左前輪5Lが
押し上げられ除雪車100は右に傾く。このとき、除雪
装置2(図1に示す)も一緒に右に傾く。そのまま、除
雪作業を行なったのでは、前述したように圧雪31の上
に積もった雪32しか除雪できない。そこで、本実施例
においては、図3に示した切換弁15を15bの位置に
切り換え、同時に逆止弁20を開けてやる。すると、前
述したように、左油圧シリンダ9Lのピストンロッド1
0Lはシリンダ内に引き込まれ、右油圧シリンダ9Rの
ピストンロッド10Rはシリンダ外へ押し出され、図5
に示すような状態となる。従って、左前輪5Lは車両本
体1に近づく位置に引き上げられ、右前輪5Rは車両本
体1から遠ざかる位置に押し下げられ、車軸6と車両本
体1とが傾斜する。その結果、図6に示すように、斜め
になった圧雪30の上では、車両本体1を水平(路面と
平行)に保つことができる。このとき、除雪装置2も路
面と平行になる。そして、この状態で切換弁15を中立
位置15cに切り換えるとともに、逆止弁20へのパイ
ロット圧を断ってやれば、そのときの状態が保持され
る。そして、除雪作業を始めれば、圧雪31の上に積も
った雪32だけでなく、圧雪31の除雪も可能となる。
このとき、左右油圧シリンダ9L及び9Rは作動しない
ので、除雪性能が低下することがない。また、車軸6が
傾いていても、車両本体1は水平に保たれるので、運転
席(図示せず)も水平であり、除雪車の運転感覚、操作
感覚も自然で好ましい状態となる。
4に示すような斜めになった圧雪31の上に乗り上げて
除雪作業を開始するとき、除雪車100の左前輪5Lが
押し上げられ除雪車100は右に傾く。このとき、除雪
装置2(図1に示す)も一緒に右に傾く。そのまま、除
雪作業を行なったのでは、前述したように圧雪31の上
に積もった雪32しか除雪できない。そこで、本実施例
においては、図3に示した切換弁15を15bの位置に
切り換え、同時に逆止弁20を開けてやる。すると、前
述したように、左油圧シリンダ9Lのピストンロッド1
0Lはシリンダ内に引き込まれ、右油圧シリンダ9Rの
ピストンロッド10Rはシリンダ外へ押し出され、図5
に示すような状態となる。従って、左前輪5Lは車両本
体1に近づく位置に引き上げられ、右前輪5Rは車両本
体1から遠ざかる位置に押し下げられ、車軸6と車両本
体1とが傾斜する。その結果、図6に示すように、斜め
になった圧雪30の上では、車両本体1を水平(路面と
平行)に保つことができる。このとき、除雪装置2も路
面と平行になる。そして、この状態で切換弁15を中立
位置15cに切り換えるとともに、逆止弁20へのパイ
ロット圧を断ってやれば、そのときの状態が保持され
る。そして、除雪作業を始めれば、圧雪31の上に積も
った雪32だけでなく、圧雪31の除雪も可能となる。
このとき、左右油圧シリンダ9L及び9Rは作動しない
ので、除雪性能が低下することがない。また、車軸6が
傾いていても、車両本体1は水平に保たれるので、運転
席(図示せず)も水平であり、除雪車の運転感覚、操作
感覚も自然で好ましい状態となる。
【0015】なお、除雪作業開始後、車軸6が水平に近
づくに従い、適宜、切換弁15を15aの位置に切り換
え、同時に逆止弁20を開けてやることにより、右前輪
5Rを引上げ、左前輪5Lを押し下げて車両本体1と車
軸6の傾きを変え、車両本体1を水平に保つことができ
る。また、圧雪の傾斜が逆の場合、すなわち除雪車10
0の右側が高く左側が低い場合にも、切換弁15を切り
換えることにより、対応することができることはいうま
でもない。
づくに従い、適宜、切換弁15を15aの位置に切り換
え、同時に逆止弁20を開けてやることにより、右前輪
5Rを引上げ、左前輪5Lを押し下げて車両本体1と車
軸6の傾きを変え、車両本体1を水平に保つことができ
る。また、圧雪の傾斜が逆の場合、すなわち除雪車10
0の右側が高く左側が低い場合にも、切換弁15を切り
換えることにより、対応することができることはいうま
でもない。
【0016】さらに、除雪車の回送時等は、切換弁15
を中立位置15cに切り換えるとともに逆止弁20を開
けてやれば、左右油圧シリンダ9L及び9Rはフローテ
ィングの状態となり、この油圧シリンダ9L及び9Rを
ショックアブソーバとして作用させることができる。
を中立位置15cに切り換えるとともに逆止弁20を開
けてやれば、左右油圧シリンダ9L及び9Rはフローテ
ィングの状態となり、この油圧シリンダ9L及び9Rを
ショックアブソーバとして作用させることができる。
【0017】ところで、本実施例における車軸傾斜機構
のうち、それぞれ左右一対のスプリング8L、8Rは従
来公知のものと同様な複数の板バネであり、油圧シリン
ダ9L、9Rは油圧アクチュエータとして一般的な複動
シリンダであるので、これに油圧ポンプと作動油の管路
と切換弁及び逆止弁とを付加した簡単な構成で本考案を
構成することが可能であり、コストの上昇を抑えること
ができる。
のうち、それぞれ左右一対のスプリング8L、8Rは従
来公知のものと同様な複数の板バネであり、油圧シリン
ダ9L、9Rは油圧アクチュエータとして一般的な複動
シリンダであるので、これに油圧ポンプと作動油の管路
と切換弁及び逆止弁とを付加した簡単な構成で本考案を
構成することが可能であり、コストの上昇を抑えること
ができる。
【0018】さらに、本実施例の場合は、左右前輪5
L、5Rが一本の車軸6により連結された車軸縣架方式
であるが、本考案は左右の車輪を別個に縣架する独立縣
架方式にも適用可能である。また、本実施例では、車軸
緩衝機構7L、7Rのスプリング8L、8Rは左右一対
の縦置きリーフスプリング(板バネ)であるが、これを
一つの横置きリーフスプリングあるいは左右一対のコイ
ルスプリング等に変更することも可能であるなど、本考
案の数多の変更及び変形が可能であることはいうまでも
ない。
L、5Rが一本の車軸6により連結された車軸縣架方式
であるが、本考案は左右の車輪を別個に縣架する独立縣
架方式にも適用可能である。また、本実施例では、車軸
緩衝機構7L、7Rのスプリング8L、8Rは左右一対
の縦置きリーフスプリング(板バネ)であるが、これを
一つの横置きリーフスプリングあるいは左右一対のコイ
ルスプリング等に変更することも可能であるなど、本考
案の数多の変更及び変形が可能であることはいうまでも
ない。
【0019】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のロータリ
除雪車によれば、従来の除雪装置のチルト機構を備えて
いなくとも、除雪装置を路面と平行にして除雪すること
ができるので、大きく重量のあるチルト機構を省略し、
大幅なコストダウンを図ることができる。しかも、従来
公知のスプリング式の車軸(車輪)緩衝装置にロック装
置として機能する油圧シリンダと油圧ポンプと作動油の
管路と切換弁及び逆止弁とを付加した簡単な構成で本考
案を構成することが可能であり、コストの上昇を抑える
ことができる。
除雪車によれば、従来の除雪装置のチルト機構を備えて
いなくとも、除雪装置を路面と平行にして除雪すること
ができるので、大きく重量のあるチルト機構を省略し、
大幅なコストダウンを図ることができる。しかも、従来
公知のスプリング式の車軸(車輪)緩衝装置にロック装
置として機能する油圧シリンダと油圧ポンプと作動油の
管路と切換弁及び逆止弁とを付加した簡単な構成で本考
案を構成することが可能であり、コストの上昇を抑える
ことができる。
【0020】また、除雪車の回送時等に、切換弁及び逆
止弁の操作により油圧シリンダをショックアブソーバと
して作用させることができる。
止弁の操作により油圧シリンダをショックアブソーバと
して作用させることができる。
【図1】本考案ロータリ除雪車の一実施例を示す側面図
である。
である。
【図2】図2は、図1に示したロータリ除雪車の前輪付
近の構成を示す断面図である。
近の構成を示す断面図である。
【図3】図3は、車軸傾斜機構を説明する油圧回路図で
ある。
ある。
【図4】図4は、図1に示したロータリ除雪車が斜めに
なった圧雪に前輪を乗り上げた状態を示す断面図であ
る。
なった圧雪に前輪を乗り上げた状態を示す断面図であ
る。
【図5】図5は、車軸と車両本体とを傾斜させた状態の
油圧回路図である。
油圧回路図である。
【図6】図6は、車軸が傾斜しても車両本体を水平に保
った状態を示す断面図である。
った状態を示す断面図である。
【図7】図7は、斜めになった圧雪に乗り上げた従来の
ロータリ除雪車の一例を示す正面図である。
ロータリ除雪車の一例を示す正面図である。
【図8】図8は、除雪装置をチルトさせた従来のロータ
リ除雪車の一例を示す正面図である。
リ除雪車の一例を示す正面図である。
【図9】図9は、従来の除雪装置のチルト機構の一例を
示す側面図である。
示す側面図である。
【図10】図10は、図9に示したチルト機構を説明す
る断面図である。
る断面図である。
1 車両本体 2 除雪装置 5L 左前輪 5R 右前輪 6 車軸 8L、8R スプリング 9L、9R 油圧シリンダ 11L、11R 膨張側圧油室 12L、12R 縮小側圧油室 13、14 油回路 15 切換弁 16 油圧ポンプ 20 逆止弁 22 チルト機構 30 車軸傾斜機構 50、100 除雪車
Claims (1)
- 【請求項1】 車両前方に除雪装置を装着したロータリ
除雪車において、 前輪車軸と車両本体との傾斜角を変化させる車軸傾斜機
構を備え、 該車軸傾斜機構は、前記車軸を支持すると共に緩衝作用
を与えるスプリングと、一端をシャシーに他端を前記車
軸または前記スプリングに配設された左右一対の油圧シ
リンダと、該左右一対の油圧シリンダのそれぞれ一方の
油圧シリンダの膨張動作側圧油室と反対側油圧シリンダ
の縮小動作側圧油室とを連結する2系統の油回路と、該
2系統の油回路に圧油を供給する油圧ポンプと、該油圧
ポンプと前記2系統の油回路の間に配設され油の流れる
方向を切り換える切換弁と、前記2系統の油回路の途中
にそれぞれ配置されるパイロット操作逆止弁とを有する
ことを特徴とするロータリ除雪車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993054054U JP2521703Y2 (ja) | 1993-10-05 | 1993-10-05 | ロータリ除雪車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993054054U JP2521703Y2 (ja) | 1993-10-05 | 1993-10-05 | ロータリ除雪車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0723019U JPH0723019U (ja) | 1995-04-25 |
JP2521703Y2 true JP2521703Y2 (ja) | 1997-01-08 |
Family
ID=12959909
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993054054U Expired - Lifetime JP2521703Y2 (ja) | 1993-10-05 | 1993-10-05 | ロータリ除雪車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2521703Y2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5065120U (ja) * | 1973-10-18 | 1975-06-12 | ||
JPS5651606U (ja) * | 1979-09-27 | 1981-05-07 | ||
JPS57161505U (ja) * | 1981-04-07 | 1982-10-09 | ||
JPH0417414U (ja) * | 1990-06-05 | 1992-02-13 |
-
1993
- 1993-10-05 JP JP1993054054U patent/JP2521703Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0723019U (ja) | 1995-04-25 |
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Legal Events
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