JP2521690B2 - セラミツクヒ−タ及びその製造方法 - Google Patents
セラミツクヒ−タ及びその製造方法Info
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- JP2521690B2 JP2521690B2 JP62029991A JP2999187A JP2521690B2 JP 2521690 B2 JP2521690 B2 JP 2521690B2 JP 62029991 A JP62029991 A JP 62029991A JP 2999187 A JP2999187 A JP 2999187A JP 2521690 B2 JP2521690 B2 JP 2521690B2
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、調理器、印刷用ロール、投込みヒータ等に
使用するセラミックヒータとその製造方法に関する。
使用するセラミックヒータとその製造方法に関する。
「従来の技術」 セラミックヒータは、調理器、印刷用ロール、投込み
ヒータ等に使用されるので、それぞれの使用目的に応じ
た特性が要求される。
ヒータ等に使用されるので、それぞれの使用目的に応じ
た特性が要求される。
従来、ホットプレート等の加熱ヒータとして各種のセ
ラミックを使用したものがあり、それらの主材料として
SiC、ZrO2、LaCrO3などが使用されている。そして高温
時での耐酸化性があるものとして、珪素化合物を使用し
たセラミック発熱体が特開昭59−9887号公報に示されて
いる。また、劣化しにくい軽量のセラミックヒータとし
て、Al2O3とSiO2を材料として使用したものが特開昭58
−142778号公報に示されている。
ラミックを使用したものがあり、それらの主材料として
SiC、ZrO2、LaCrO3などが使用されている。そして高温
時での耐酸化性があるものとして、珪素化合物を使用し
たセラミック発熱体が特開昭59−9887号公報に示されて
いる。また、劣化しにくい軽量のセラミックヒータとし
て、Al2O3とSiO2を材料として使用したものが特開昭58
−142778号公報に示されている。
「発明が解決しようとする問題点」 従来のセラミックヒータの中には、高温時での耐酸化
性を有するもの、あるいは劣化しにくく軽量にしたもの
がある。
性を有するもの、あるいは劣化しにくく軽量にしたもの
がある。
しかしセラミックヒータの組成あるいはそれを製造す
る場合の諸条件により、セラミックヒータの各個所での
電気抵抗率にバラツキが生じ易く、このバラツキを十分
になくしたものがない。またセラミックヒータで急速加
熱できるようにすることが望まれているが、急速加熱で
きるようにすると耐久性に問題が生じたり、あるいはヒ
ータの形状を複雑に成形できないという強度上の問題が
あった。
る場合の諸条件により、セラミックヒータの各個所での
電気抵抗率にバラツキが生じ易く、このバラツキを十分
になくしたものがない。またセラミックヒータで急速加
熱できるようにすることが望まれているが、急速加熱で
きるようにすると耐久性に問題が生じたり、あるいはヒ
ータの形状を複雑に成形できないという強度上の問題が
あった。
そこで本発明は、急速加熱できるようにするととも
に、セラミックヒータ全体の比抵抗にバラツキが生じな
いようにし、さらに高温での長時間使用でも加熱特性に
変化が生じないようにして耐久性を持たせ、加工強度性
もよくすることを目的とする。
に、セラミックヒータ全体の比抵抗にバラツキが生じな
いようにし、さらに高温での長時間使用でも加熱特性に
変化が生じないようにして耐久性を持たせ、加工強度性
もよくすることを目的とする。
「問題点を解決するための手段」 本発明の主要な目的である急速加熱性を達成するに
は、ヒーターの抵抗値を小さくして瞬間的に大電流を通
電させれば良く、高温耐久性を得るにはヒーター材の組
成物に高融点でしかも耐酸化性に優れたものを使用すれ
ば良い。また、ヒーターはその発熱時における電流の暴
走による溶断を防ぐため、かつ、その温度抵抗係数を利
用してヒーター表面温度を一定に電流制御するため、ヒ
ーターは正の抵抗温度係数を有することが望ましい。こ
のような特性を持つヒーター材を種々検討した結果、本
発明者は燃焼助剤を含有するサイアロン焼結体中に、導
電性を有するTiN粉末を分散させた実質的にはサイアロ
ンーTiNからなる複合焼結体が、室温時の電気抵抗率1
Ω・cm以下で、正の抵抗温度係数を有し、ヒーターの動
作温度領域で温度耐久性のあることを見出した。
は、ヒーターの抵抗値を小さくして瞬間的に大電流を通
電させれば良く、高温耐久性を得るにはヒーター材の組
成物に高融点でしかも耐酸化性に優れたものを使用すれ
ば良い。また、ヒーターはその発熱時における電流の暴
走による溶断を防ぐため、かつ、その温度抵抗係数を利
用してヒーター表面温度を一定に電流制御するため、ヒ
ーターは正の抵抗温度係数を有することが望ましい。こ
のような特性を持つヒーター材を種々検討した結果、本
発明者は燃焼助剤を含有するサイアロン焼結体中に、導
電性を有するTiN粉末を分散させた実質的にはサイアロ
ンーTiNからなる複合焼結体が、室温時の電気抵抗率1
Ω・cm以下で、正の抵抗温度係数を有し、ヒーターの動
作温度領域で温度耐久性のあることを見出した。
すなわち第1の発明は、Si3N4に対して5〜10wt%のY
2O3、2〜12wt%のAlNポリタイプサイアロン1〜5wt%
のAl2O3を加え、これらSi3N4、Y2O3、AlNポリタイプサ
イアロン、Al2O3の合計に対し、20vol%を越え70vol%
未満のTiNを添加し、混合、成形、常圧焼結を行い、粒
界相と、TiN相と、サイアロン相とからなる複合組織を
有することを特徴とするセラミックヒータである。
2O3、2〜12wt%のAlNポリタイプサイアロン1〜5wt%
のAl2O3を加え、これらSi3N4、Y2O3、AlNポリタイプサ
イアロン、Al2O3の合計に対し、20vol%を越え70vol%
未満のTiNを添加し、混合、成形、常圧焼結を行い、粒
界相と、TiN相と、サイアロン相とからなる複合組織を
有することを特徴とするセラミックヒータである。
ここで、5〜10wt%のY2O3を添加するのは常圧焼結を
可能にするためであり、Y2O3が5wt%未満では、焼結体
が緻密化せず、Y2O3が10wt%を越えると高温強度の低下
が著しいからである。AlNポリタイプサイアロン量を2
〜12wt%に限定するのは、2wt%未満では、高温強度が
著しく低下し、また12wtを越えると、焼結性が低下し、
強度が低下するからである。また、Al2O3量を1〜5wt%
に限定するのは、1wt%未満では焼結性が低下し密度の
上昇が困難となり、5wt%を越えると高温強度の低下が
著しいからである。
可能にするためであり、Y2O3が5wt%未満では、焼結体
が緻密化せず、Y2O3が10wt%を越えると高温強度の低下
が著しいからである。AlNポリタイプサイアロン量を2
〜12wt%に限定するのは、2wt%未満では、高温強度が
著しく低下し、また12wtを越えると、焼結性が低下し、
強度が低下するからである。また、Al2O3量を1〜5wt%
に限定するのは、1wt%未満では焼結性が低下し密度の
上昇が困難となり、5wt%を越えると高温強度の低下が
著しいからである。
ここで、導電性材料としてTiNを用いるのは他のIV a
族の炭化物、窒化物等を添加することによっても導電性
を得ることは可能だが、TiNが最も良好な強度特性、耐
酸化性を示すからである。このTiN添加量は20vol%を越
え70vol%未満とするのは、20vol%以下では、電気抵抗
率が1Ω・cm以下にならず導電性が不十分であり、70vo
l%以上では、高温強度の低下が著しく、高温での信頼
性に劣るためである。なおTiN添加量が50vol%を越える
と、サイアロン本来の性質である耐酸化性、高温強度が
損なわれることがあるのでその添加量は50vol%以下が
より望ましい。
族の炭化物、窒化物等を添加することによっても導電性
を得ることは可能だが、TiNが最も良好な強度特性、耐
酸化性を示すからである。このTiN添加量は20vol%を越
え70vol%未満とするのは、20vol%以下では、電気抵抗
率が1Ω・cm以下にならず導電性が不十分であり、70vo
l%以上では、高温強度の低下が著しく、高温での信頼
性に劣るためである。なおTiN添加量が50vol%を越える
と、サイアロン本来の性質である耐酸化性、高温強度が
損なわれることがあるのでその添加量は50vol%以下が
より望ましい。
第2の発明はセラミックヒータの製造方法であり、第
1発明の重量%で混合される各材料の粒径を選定して窒
素ガス中所定温度で常圧焼結することにより、所定のヒ
ータ特性が得られるようにしたものである。
1発明の重量%で混合される各材料の粒径を選定して窒
素ガス中所定温度で常圧焼結することにより、所定のヒ
ータ特性が得られるようにしたものである。
すなわちサイアロン焼結体を製造するに当り、Y2O3粉
末とALNポリタイプサイアロン粉末の平均粒径を5μm
以下とし、Al2O3粉末、Si3N4粉末の平均粒径を2μm未
満とする。このように粒径を選ぶのは高密度焼結体を得
るためである。またTiN粉末の平均粒径を2μm未満と
するが、そのように選ぶのは2μm以上では、導電性材
料であるTiN粉末同志の触媒の確立が低いため焼結体と
した場合に、局所的に電気抵抗率のばらつきが発生し、
ヒータとして発熱させた時に局所的温度偏在が発生し、
品質保証上問題となるからである。
末とALNポリタイプサイアロン粉末の平均粒径を5μm
以下とし、Al2O3粉末、Si3N4粉末の平均粒径を2μm未
満とする。このように粒径を選ぶのは高密度焼結体を得
るためである。またTiN粉末の平均粒径を2μm未満と
するが、そのように選ぶのは2μm以上では、導電性材
料であるTiN粉末同志の触媒の確立が低いため焼結体と
した場合に、局所的に電気抵抗率のばらつきが発生し、
ヒータとして発熱させた時に局所的温度偏在が発生し、
品質保証上問題となるからである。
更に、常圧焼結法を用いるのは、複雑形状のヒータを
ホットプレスで焼結することは、極めて困難であり、工
業的には常圧焼結によってのみその製造が可能だからで
ある。ここで焼結温度は、1600〜1900℃とするが、それ
は1600℃未満では、焼結時の緻密化が不十分であり、19
00℃を越えるとSi3N4が分解を起すからである。また、
窒素ガス圧を0.5〜2kg/cm2とするが、それは0.5kg/cm2
未満ではSi3N4が分解を起こし、2kg/cm2を越えて窒素ガ
ス圧をかける場合には耐圧構造の炉とすることが必要
で、装置上の制約が大きいからである。
ホットプレスで焼結することは、極めて困難であり、工
業的には常圧焼結によってのみその製造が可能だからで
ある。ここで焼結温度は、1600〜1900℃とするが、それ
は1600℃未満では、焼結時の緻密化が不十分であり、19
00℃を越えるとSi3N4が分解を起すからである。また、
窒素ガス圧を0.5〜2kg/cm2とするが、それは0.5kg/cm2
未満ではSi3N4が分解を起こし、2kg/cm2を越えて窒素ガ
ス圧をかける場合には耐圧構造の炉とすることが必要
で、装置上の制約が大きいからである。
以上により、本発明によって得られたサイアロンとTi
Nの複合焼結体は、電気抵抗率が1Ω・cm以下で、正の
抵抗温度係数を示し、かつ高温での耐久性を示す。
Nの複合焼結体は、電気抵抗率が1Ω・cm以下で、正の
抵抗温度係数を示し、かつ高温での耐久性を示す。
「実施例1」 Si3N4粉末(粒径0.7μm、α化率93%)87wt%、Y2O3
粉末(粒径1μm)5wt%、AlNポリタイプサイアロン粉
末(結晶型21R、粒径2μm)3wt%、Al2O3粉末(粒径
0.5μm)5wt%の組成に調整した粉末に対し、TiN粉末
(粒径0.8μm)を34vol%添加した後、有機溶剤で2日
以上混合し、乾燥後、冷間静水圧プレスにより1.5t/cm2
の圧力をもって成形する。その後、成形体を1800℃3時
間窒素ガス1気圧雰囲気中で焼結を行なった。このよう
にした得た複合焼結体は、7vol%の粒界相と、34vol%
のTiN相と、59vol%のサイアロン相とからなる複合組織
を有し、粒界相はY、Si、O、N、Alを含む非晶質相で
あり、サイアロン相はSi6-zAlzOzN8-zで示されるβ型サ
イアロンであってzが0.3の組成物である。また前記の
複合焼結体は、相対密度99%、室温および1000℃の曲げ
強さ約70kg/mm2(JIS3点曲げ)熱膨張係数4.5×10-6/
℃、室温時の電気抵抗率0.97×10-3Ω・cm、抵抗温度係
数(室温〜1000℃)+0.3%/℃の特性を示している。
粉末(粒径1μm)5wt%、AlNポリタイプサイアロン粉
末(結晶型21R、粒径2μm)3wt%、Al2O3粉末(粒径
0.5μm)5wt%の組成に調整した粉末に対し、TiN粉末
(粒径0.8μm)を34vol%添加した後、有機溶剤で2日
以上混合し、乾燥後、冷間静水圧プレスにより1.5t/cm2
の圧力をもって成形する。その後、成形体を1800℃3時
間窒素ガス1気圧雰囲気中で焼結を行なった。このよう
にした得た複合焼結体は、7vol%の粒界相と、34vol%
のTiN相と、59vol%のサイアロン相とからなる複合組織
を有し、粒界相はY、Si、O、N、Alを含む非晶質相で
あり、サイアロン相はSi6-zAlzOzN8-zで示されるβ型サ
イアロンであってzが0.3の組成物である。また前記の
複合焼結体は、相対密度99%、室温および1000℃の曲げ
強さ約70kg/mm2(JIS3点曲げ)熱膨張係数4.5×10-6/
℃、室温時の電気抵抗率0.97×10-3Ω・cm、抵抗温度係
数(室温〜1000℃)+0.3%/℃の特性を示している。
第1図は上記実施例の焼結体の光学顕微鏡組織写真で
あり、白く見えるTiN相の平均粒径は画像解析の結果1.2
μmであった。また第1図で、粒界相はTiN相近く灰色
に見える部分であり、サイアロン相はより暗く見える部
分である。
あり、白く見えるTiN相の平均粒径は画像解析の結果1.2
μmであった。また第1図で、粒界相はTiN相近く灰色
に見える部分であり、サイアロン相はより暗く見える部
分である。
上記焼結体の電気抵抗率を次のように測定した。焼結
体は30×70×5mmの板状試験片に形成し、その30×70の
部分を4端子法で10mm間隔、21個所測定し、電気抵抗率
のばらつきの状態を第1表に示す。また併せて平均粒径
2μm、5μmのTiN粉末を用いた場合の比較例も第1
表に示した。
体は30×70×5mmの板状試験片に形成し、その30×70の
部分を4端子法で10mm間隔、21個所測定し、電気抵抗率
のばらつきの状態を第1表に示す。また併せて平均粒径
2μm、5μmのTiN粉末を用いた場合の比較例も第1
表に示した。
第1表から明らかなように、平均粒径2μm、5μm
のTiN粉末を用いた焼結体では、電気抵抗率のばらつき
が大きく、品質保証上問題となるが、0.8μmのTiN粉末
を用いた焼結体では、ばらつきが小さく、特性の安定し
た高品質のものが製造できる。
のTiN粉末を用いた焼結体では、電気抵抗率のばらつき
が大きく、品質保証上問題となるが、0.8μmのTiN粉末
を用いた焼結体では、ばらつきが小さく、特性の安定し
た高品質のものが製造できる。
また前記実施例において、TiN粉末は粒径0.8μm、長
径/短径=1.8のものを使用した場合(本実施例)と、
粒径3μm、長径/短径=3.5のものを使用した場合
(比較例)との電気抵抗率を前記実施例と同様にして測
定し、その結果を第2表に示した。
径/短径=1.8のものを使用した場合(本実施例)と、
粒径3μm、長径/短径=3.5のものを使用した場合
(比較例)との電気抵抗率を前記実施例と同様にして測
定し、その結果を第2表に示した。
第2表から明らかなように、比較例では電気抵抗率の
ばらつきが大きく、品質保証上問題となるのに対し、本
実施例のTiN粉末を用いた焼結体では電気抵抗率のばら
つきが小さく、特性が安定していることがわかる。
ばらつきが大きく、品質保証上問題となるのに対し、本
実施例のTiN粉末を用いた焼結体では電気抵抗率のばら
つきが小さく、特性が安定していることがわかる。
「実施例2」 実施例1と同様の方法により得られる(サイアロンー
TiN)複合焼結体を20×100×1(mm)の板状試験片(第
2図)に形成して、ヒータ1を形成した。ヒータ1の両
端部には、無電解Niメッキを施しリード線を接続するた
めの電極2、3を設けた。
TiN)複合焼結体を20×100×1(mm)の板状試験片(第
2図)に形成して、ヒータ1を形成した。ヒータ1の両
端部には、無電解Niメッキを施しリード線を接続するた
めの電極2、3を設けた。
第3図は、このヒータ1を直流電源回路に接続し、11
Vを加えて通電した場合の昇温結果を示したものであ
る。横軸は通電時間、縦軸はヒータの中央部(第2図
A)と、中央から20mm電極側に離れた部所(第2図B)
とでの表面温度である。本発明によるセラミックヒータ
は900℃まで約2秒前後で急速加熱が可能であり、従来
のシースヒータでは5〜10秒要すのに比べて速熱性が格
段に優れている。またヒータ温度は、1000℃で飽和して
おり、この材料が正の抵抗温度係数を有し、好ましい特
性を示している。さらにヒータの、A、B点での温度差
はなく望ましいものであることがわかる。
Vを加えて通電した場合の昇温結果を示したものであ
る。横軸は通電時間、縦軸はヒータの中央部(第2図
A)と、中央から20mm電極側に離れた部所(第2図B)
とでの表面温度である。本発明によるセラミックヒータ
は900℃まで約2秒前後で急速加熱が可能であり、従来
のシースヒータでは5〜10秒要すのに比べて速熱性が格
段に優れている。またヒータ温度は、1000℃で飽和して
おり、この材料が正の抵抗温度係数を有し、好ましい特
性を示している。さらにヒータの、A、B点での温度差
はなく望ましいものであることがわかる。
次にヒータA、B点での温度差に関する比較例とし
て、平均粒径3μm、長径/短径=3.5のTiN粉末を用い
た焼結体で第2図に示すヒータを作成し、11V通電した
結果を第4図に示した。このヒータのA、B点での表面
温度は約80℃もあり、品質保証上問題である。
て、平均粒径3μm、長径/短径=3.5のTiN粉末を用い
た焼結体で第2図に示すヒータを作成し、11V通電した
結果を第4図に示した。このヒータのA、B点での表面
温度は約80℃もあり、品質保証上問題である。
また別の比較例として、平均粒径5μm、長径/短径
=2.0のTiN粉末を用いた焼結体で第2図に示すヒータを
作成し、11V通電した結果を第5図に示した。この場合
もヒータのA、B点での表面温度は、約80℃の差があり
品質上問題である。
=2.0のTiN粉末を用いた焼結体で第2図に示すヒータを
作成し、11V通電した結果を第5図に示した。この場合
もヒータのA、B点での表面温度は、約80℃の差があり
品質上問題である。
「実施例3」 実施例2と全く同様な手法により第2図に示すヒータ
を作成した。第6図は、このヒータを大気中で連続通電
した場合の加熱温度を示すものである。通電初期の温度
1000℃から1000時間通電後でも温度は全く変化せず、ま
た、2000時間通電後においても温度低下は約50℃であ
り、十分高温耐久性のあることが解る。
を作成した。第6図は、このヒータを大気中で連続通電
した場合の加熱温度を示すものである。通電初期の温度
1000℃から1000時間通電後でも温度は全く変化せず、ま
た、2000時間通電後においても温度低下は約50℃であ
り、十分高温耐久性のあることが解る。
「発明の効果」 本発明による(サイアロンーTiN)複合焼結体は、低
抵抗率のため急速加熱性に優れ、かつ抵抗温度係数が正
のため、電源暴走による溶断がなく、さらに高い融点と
耐酸化性を有する等の特長がある。また電気抵抗率のば
らつきが小さいため、品質の安定したヒータを製造でき
るという特長がある。このため、急速な昇温速度並びに
高温耐久性が要求される直熱タイプのヒータに好適であ
る。さらに本発明によるヒータは、高密度、高強度の特
性を有するため、ヒータ形状は、前記した板状に限らず
円柱状、円筒状等の形状にすることも可能である。
抵抗率のため急速加熱性に優れ、かつ抵抗温度係数が正
のため、電源暴走による溶断がなく、さらに高い融点と
耐酸化性を有する等の特長がある。また電気抵抗率のば
らつきが小さいため、品質の安定したヒータを製造でき
るという特長がある。このため、急速な昇温速度並びに
高温耐久性が要求される直熱タイプのヒータに好適であ
る。さらに本発明によるヒータは、高密度、高強度の特
性を有するため、ヒータ形状は、前記した板状に限らず
円柱状、円筒状等の形状にすることも可能である。
さらに本発明によるヒータは直熱型であるため、従来
の金属シースヒータ、あるいはセラミック中に金属抵抗
線を埋設したヒータに比べて構造が簡単で、しかも小型
軽量化が図れる。
の金属シースヒータ、あるいはセラミック中に金属抵抗
線を埋設したヒータに比べて構造が簡単で、しかも小型
軽量化が図れる。
第1図は本発明の実施例で使用したサイアロンーTiN複
合焼結体の顕微鏡による金属組織写真、第2図は本実施
例であるヒータの斜視図、第3〜5図はヒータに通電し
た場合の昇温特性を示すグラフ、第6図はヒータに連続
通電した場合の高温耐久性を示すグラフである。
合焼結体の顕微鏡による金属組織写真、第2図は本実施
例であるヒータの斜視図、第3〜5図はヒータに通電し
た場合の昇温特性を示すグラフ、第6図はヒータに連続
通電した場合の高温耐久性を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】Y2O35〜10wt%と、AlNポリタイプサイアロ
ン2〜12wt%と、Al2O31〜5wt%および残部Si3N4との合
計に対し、20vol%を越え70vol%未満のTiNを配合した
ものを焼結してなる複合焼結体であって、Y、Si、O、
N、Alを含む非晶質相からなる粒界相と、TiN相と、β
型サイアロン相とからなる複合組織を有することを特徴
とするセラミックヒータ。 - 【請求項2】TiN粉末は平均粒径が2μm未満であっ
て、その長径は短径に対する比が3以下であることを特
徴とする特許請求の範囲第1項に記載のセラミックヒー
タ。 - 【請求項3】室温時の電気抵抗率が1Ω・cm以下で、か
つ抵抗温度係数が正であることを特徴とする特許請求の
範囲第1項に記載のセラミックヒータ。 - 【請求項4】平均粒径5μm以下のY2O3粉末を5〜10wt
%と、平均粒径5μm以下のAlNポリタイプサイアロン
粉末を2〜12wt%と、平均粒径1μm以下のAl2O3粉末
を1〜5wt%と残部を平均粒径1μm以下のSi3N4粉末と
で配合したものに、平均粒径1μm以下のTiN粉末を20v
ol%を越え70vol%未満混合し、成形した後、温度1600
℃〜1900℃、ガス圧0.5〜2kg/cm2の窒素中で常圧焼結す
ることを特徴とするセラミックヒータの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62029991A JP2521690B2 (ja) | 1987-02-12 | 1987-02-12 | セラミツクヒ−タ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62029991A JP2521690B2 (ja) | 1987-02-12 | 1987-02-12 | セラミツクヒ−タ及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63201063A JPS63201063A (ja) | 1988-08-19 |
JP2521690B2 true JP2521690B2 (ja) | 1996-08-07 |
Family
ID=12291415
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62029991A Expired - Lifetime JP2521690B2 (ja) | 1987-02-12 | 1987-02-12 | セラミツクヒ−タ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2521690B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2573230B2 (ja) * | 1987-06-23 | 1997-01-22 | 株式会社東芝 | 窒化ケイ素系セラミックス |
JP7340622B2 (ja) * | 2019-12-20 | 2023-09-07 | Ntkカッティングツールズ株式会社 | 切削工具 |
CN116041071B (zh) * | 2022-12-28 | 2024-01-09 | 广东工业大学 | 一种高熵氮化物/塞隆复合陶瓷及其制备方法和应用 |
-
1987
- 1987-02-12 JP JP62029991A patent/JP2521690B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63201063A (ja) | 1988-08-19 |
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