JPH11214124A - セラミックヒータ - Google Patents

セラミックヒータ

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JPH11214124A
JPH11214124A JP1883898A JP1883898A JPH11214124A JP H11214124 A JPH11214124 A JP H11214124A JP 1883898 A JP1883898 A JP 1883898A JP 1883898 A JP1883898 A JP 1883898A JP H11214124 A JPH11214124 A JP H11214124A
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JP
Japan
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heating element
silicon nitride
phase
ceramic heater
rare earth
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JP1883898A
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Inventor
Hideki Uchimura
英樹 内村
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】酸化性雰囲気中での高温加熱においても発熱体
の抵抗変化のない耐久性に優れた窒化ケイ素質のセラミ
ックヒータを提供する。 【解決手段】窒化ケイ素結晶相を主相とする絶縁性基板
1と、絶縁性基板1中に埋設された発熱体2と、発熱体
2と接続され絶縁性基板2表面に形成された電極部3を
有するセラミックスヒータにおいて、発熱体2を、W、
Mo、Taもしくはその炭化物の群から選ばれる少なく
とも1種からなる主相5と、窒化ケイ素相6と、ダイシ
リケートなどの希土類元素酸化物−酸化ケイ素結晶相7
を含み、且つ気孔率が10体積%以下に緻密化した焼結
体によって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭用、電子
部品用、産業機械用および自動車用等の種々の分野に利
用しうる、窒化ケイ素質焼結体を絶縁基板とするセラミ
ックヒータにおける発熱体の改良に関する。
【0002】
【従来技術】従来から、窒化ケイ素質焼結体は、耐熱
性、耐熱衝撃性等に優れることから急速昇温可能で、耐
久性に優れるセラミックヒータの絶縁性基板材料として
として有望視されており、グロープラグ等をはじめとす
る各種ヒータ用絶縁材料として用いられている。
【0003】このようなセラミックヒータは、通常、未
焼成の窒化ケイ素質セラミック成形体基板に、W等の導
電性粉末に対して窒化ケイ素粉末などの絶縁性粉末を適
量配合して抵抗調整された発熱体用ペーストを所定の発
熱体パターンに印刷した後に、同時焼成して作製され
る。この時の焼成方法としては、低温で且つ緻密質な焼
結体が得られることからホットプレス法が一般的に採用
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セラミ
ックヒータの焼成方法として従来から用いられるホット
プレス法では、簡単形状のみ作製可能であるために、焼
成後に研削加工が必要となるために、製品のコストを高
める大きな要因となっていた。
【0005】また、窒化ケイ素質焼結体の焼成方法とし
ては、ホットプレス法以外の方法として、常圧焼成法、
窒素ガス加圧焼成法などが知られているが、常圧焼成法
では、1800℃以上の高温で焼成すると、窒化ケイ素
が分解するために高温での焼成ができず、その結果、高
温特性に優れたセラミックヒータを作製することは困難
である。
【0006】これに対して、窒素ガス加圧焼成法は、窒
素ケイ素の分解を抑制しながら高温での焼成が可能であ
ることから、高温発熱性を有するセラミックヒータの製
造には好適であると考えられる。
【0007】しかしながら、窒素中、常圧焼成法によっ
て、絶縁性基板と発熱体とを同時焼成すると、発熱体が
絶縁性基板と化学反応をおこし、セラミックヒータ自体
の耐久性を損ねるといった問題があった。特に、ヒータ
としての耐酸化特性とともに発熱体特性との両立を図る
ことが難しいものであった。
【0008】従って、本発明は、酸化性雰囲気中での高
温加熱においても発熱体の抵抗変化のない耐久性に優れ
た窒化ケイ素質のセラミックヒータを提供することを目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、セラミック
ヒータの高温での耐酸化特性および耐久性を高めるため
には、セラミックヒータにおける発熱体の組織を細かく
制御することが必要であるとの知見に基づき検討を重ね
た結果、発熱体の種類、添加物のみならず、発熱体にお
ける主相以外の結晶相を特定することにより上記目的が
達成されることを見出した。
【0010】即ち、本発明のセラミックヒータは、窒化
ケイ素結晶相を主相とする絶縁性基板と、該絶縁性基板
中に埋設された発熱体と、該発熱体と接続され前記絶縁
性基板表面に形成された電極部を有するセラミックスヒ
ータにおいて、前記発熱体が、W、Mo、Taもしくは
その炭化物の群から選ばれる少なくとも1種からなる主
相と、窒化ケイ素相と、希土類元素酸化物−酸化ケイ素
結晶相を含み、且つ気孔率が10体積%以下であること
を特徴とするものである。
【0011】また、本発明のセラミックヒータは、前記
発熱体の主相によって網目状組織(ネットワーク組織)
が形成され、前記窒化ケイ素相が前記網目状組織間に平
均粒径が10μm以下の粒子として存在することを特徴
とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のセラミックヒータは、図
1の概略斜視図に示すように、絶縁性基板1は、窒化ケ
イ素結晶相を主相とする窒化ケイ素質焼結体からなり、
絶縁性基板1の内部には、発熱体2が埋設されている。
また、絶縁性基板1の表面には、一対の電極部3が設け
られ、発熱体2とリード部4を経由して電気的に接続さ
れている。
【0013】本発明によれば、発熱体2は、組織的に、
図2に示すように、W、Mo、Taもしくはその炭化物
の群から選ばれる少なくとも1種からなる主相5と、窒
化ケイ素相6と、希土類元素酸化物−酸化ケイ素結晶相
7を含むものである。図2によれば、主相5によりネッ
トワーク組織が形成され、その組織間に窒化ケイ素相6
が存在し、さらにその窒化ケイ素相6の粒界に希土類元
素酸化物−酸化ケイ素結晶相7が分散して存在してい
る。
【0014】特に、発熱体2中に、希土類元素酸化物−
酸化ケイ素結晶相7を析出させることによりセラミック
ヒータとしての耐久性を高めることができる。希土類元
素酸化物−酸化ケイ素結晶相としては、RE2 Si2
7 のダイシリケート結晶相や、RE2 SiO5 で表され
るモノシリケート結晶相等が挙げられる。なお、化学式
中、REはいずれも希土類元素である。
【0015】この希土類元素酸化物−酸化ケイ素結晶相
は、高温酸化性雰囲気中において非常に安定性に優れた
化合物であり、かかる結晶相を析出させることにより発
熱体の高温での耐酸化性を向上し、ヒータの耐久性を高
めることができるのである。
【0016】また、希土類元素酸化物、酸化ケイ素は、
非晶質相として存在すると、熱膨張係数が増大する結
果、耐久性が劣化するのに対して、希土類元素酸化物−
酸化ケイ素結晶相は、熱膨張係数が主相と近似している
ことも耐久性に優れる大きな要因である。
【0017】上記の希土類元素酸化物−酸化ケイ素結晶
相の析出は、発熱体中の希土類元素酸化物(RE
2 3 )と、酸化ケイ素(SiO2 )との割合によって
制御することができ、SiO2 /RE2 3 で表される
モル比を2以上とすることにより希土類元素酸化物−酸
化ケイ素結晶相の析出を促進することができる。
【0018】なお、上記モル比が2よりも小さい、即
ち、SiO2 量が少ないと、焼結性が低下し発熱体の緻
密化が阻害されるともに、非晶質化してしまうために、
ヒータの耐久性を損ねてしまう。なお、上記モル比が5
よりも大きいと緻密化が阻害され、耐久性が劣化するた
め、SiO2 /RE2 3 で表されるモル比は、2〜5
の範囲が望ましい。
【0019】さらに、本発明によれば、この希土類元素
酸化物−酸化ケイ素結晶相中には、若干量の窒素が固溶
していることが望ましい。これは、結晶格子中の窒素原
子が希土類元素、ケイ素元素の拡散を抑制し、マイグレ
ーションを抑制する作用を有する。
【0020】なお、本発明における希土類元素として
は、Y、Er、Yb、Lu、Sm等が挙げられる。室温
特性は有意差はないが、高温特性は生成する粒界相の融
点に依存する。生成するダイシリケートの融点から判断
するとLu,Yb、Erが好ましい。
【0021】また、本発明における発熱体中の前記主相
中において、ケイ化率が50%以下であることが望まし
い。これは、発熱体と絶縁性基板である窒化ケイ素との
反応を意味するものであり、そのケイ化率が50%を越
えると、ケイ化物が主相となる結果、このケイ化相は熱
膨張率が大きいために、熱膨張差による応力によってク
ラックや断線などの不具合が生じやすくなるためであ
る。
【0022】また、本発明における発熱体は、前記主相
によってマトリックスが形成され、窒化ケイ素相がネッ
トワーク組織中に平均粒径が10μm以下、平均粒径5
μmの粒子として存在することが望ましい。窒化ケイ素
相が、微細にかつ均一に分布することで、発熱体の主相
も相対的に微細且つ均一にネットワーク組織を形成する
ことができるために、発熱体の不均一による局部的な熱
膨張差が発生するのを抑制することができるために、セ
ラミックヒータのオン−オフの急激な昇降温による熱膨
張差に起因する応力の発生を緩和しセラミックヒータの
耐久性を高めることができる。
【0023】また、発熱体中に、ボイドが存在すると、
ボイド中に存在するガスがヒータのオン−オフ時の急激
な温度変化により、発熱体に熱応力を発生させるために
耐久性を劣化させてしまう恐れがある。従って、発熱体
中の気孔率が10体積%以下、特に5体積%以下が好ま
しい。
【0024】なお、本発明における発熱体は、組成上、
W、Mo、Taもしくはその炭化物の群から選ばれる少
なくとも1種からなる主相を40〜90体積%、窒化ケ
イ素、希土類元素および酸化ケイ素からなる窒化ケイ素
成分を10〜60体積%の割合で含有するものである。
【0025】また、窒化ケイ素成分中においては、窒化
ケイ素が60〜90モル%、希土類元素酸化物が2〜1
0モル%、酸化ケイ素が5〜30モル%の割合からなる
のが適当である。
【0026】これは、前記主相が40体積%よりも少な
いと、主相によるネットワーク化が不十分となり通電が
できなくなり、90体積%よりも多いと、絶縁性基板と
の熱膨張差の緩和ができなくなり、絶縁性基板との熱膨
張差により発熱体にクラックや断線が生じるためであ
る。
【0027】また、窒化ケイ素成分中において、希土類
元素酸化物および酸化ケイ素量が上記範囲よりも少ない
と、発熱体の焼結性が低下し、逆に上記範囲よりも多い
と余剰のSiO2 分によってマイグレーションが助長さ
れてしまうためである。
【0028】一方、本発明における絶縁性基板は、ヒー
タによる高温加熱時の耐酸化性を高める上では、前述し
た発熱体とともに、絶縁性基板も高温での耐酸化性に優
れた絶縁性材料から構成されることが望ましい。
【0029】かかる観点から、絶縁性基板は、窒化ケイ
素を主体とするものであり、焼結助剤として、希土類元
素酸化物(RE2 3 )を1〜10モル%含有し、且つ
酸化ケイ素(SiO2 )を5〜30モル%の割合で含有
し、SiO2 /RE2 3 モル比が2〜5であることが
望ましい。
【0030】なお、この酸化ケイ素量は、焼結体全体中
の全酸素量から希土類元素酸化物中に化学量論的に結合
する酸素分を差し引いた残りの酸素分をSiO2 換算し
た量である。
【0031】また、組織的には、平均粒径1μmの窒化
ケイ素結晶相と、その粒界相には、均一に分散され、且
つ窒素を固溶した粒界結晶相が存在することが耐酸化性
を高める上で望ましい。
【0032】さらに、絶縁性基板を形成する窒化ケイ素
質焼結体中には、周期律表第4a、5a、6a族元素金
属や、それらの炭化物、窒化物、珪化物、または、Si
Cなどは、分散粒子やウィスカーとして本発明の焼結体
に存在しても特性を劣化させるような影響が少ないこと
から、これらを周知技術の基づき、適量添加して複合材
料として特性の改善を行うことも当然可能である。
【0033】次に、本発明のセラミックヒータを製造す
るための方法について説明する。まず、絶縁性基板用を
作製するにあたり、原料粉末として窒化ケイ素粉末に対
して、焼結助剤として希土類元素酸化物および酸化ケイ
素を添加する。
【0034】窒化ケイ素粉末は、それ自体α−Si3
4 、β−Si3 4 のいずれでも用いることができ、そ
れらの粒径は平均で0.1〜1.2μmが好ましい。
【0035】また、希土類元素酸化物は、窒化ケイ素に
対して2〜10モル%、酸化ケイ素を5〜30モル%の
割合で添加する。この時、酸化ケイ素は、窒化ケイ素粉
末中に含まれる不純物酸素を酸化ケイ素換算した量も含
める。また、希土類元素酸化物と酸化ケイ素とは、モル
比で2〜5となる比率で混合することが望ましい。
【0036】上記の比率で添加した組成物に、さらに成
形用の有機バインダーを添加したものをボールミル等に
より混合粉砕する。このようにして得られた混合粉末を
公知の成形方法、例えば、プレス成形、鋳込み成形、押
出し成形、ドクターブレード法、ロールコンパクション
法などにより所望の形状に成形する。
【0037】次に、得られた成形体の表面に、発熱体を
形成する発熱体ペーストを発熱体パターンにスクリーン
印刷法等により印刷塗布する。発熱体ペーストは、固形
成分組成として、W、Mo、Taもしくはその炭化物の
群から選ばれる少なくとも1種を40〜90体積%、窒
化ケイ素、希土類元素および酸化ケイ素からなる窒化ケ
イ素成分を10〜60体積%の割合とし、窒化ケイ素成
分中においては、窒化ケイ素が60〜90モル%、希土
類元素酸化物(RE2 3 )が2〜10モル%、酸化ケ
イ素(SiO2 )が5〜30モル%の割合で配合し、且
つSiO2 /RE2 3 モル比が2〜5となるように混
合する。また、ペースト化にあたって、適当な有機バイ
ンダーとともにα−テルピネオール等の溶剤を適量添加
混合してペースト化したものが用いられる。
【0038】発熱体ペーストを印刷塗布した窒化ケイ素
質成形体に対して、同様にして作製した絶縁性基板用の
窒化ケイ素質成形体を積層するか、あるいは棒状体の成
形体の表面に、発熱体ペーストを印刷塗布した窒化ケイ
素質成形体を巻き付けることによって、発熱体を絶縁性
基板内に埋設することができる。
【0039】このようにして作製したヒータ成形体を、
窒素などの非酸化性雰囲気中で焼成して、絶縁性基板お
よび発熱体ともに相対密度が95%以上となるように焼
成する。
【0040】具体的な焼成方法としては、窒素ガス加圧
焼成法が最も望ましい。窒素ガスの加圧なしに緻密化す
ることも可能であるが、この場合、発熱体のケイ化反応
が進行して、冷却時に熱膨張差によってクラックが発生
するため、セラミックヒータの耐久性が劣化してしま
う。
【0041】また、窒素ガスの圧力は、発熱体のケイ化
を抑制する上では、4気圧以上が望ましい。また、過度
のガス圧は緻密化を阻害してしまうために、窒素ガス圧
力は、4〜200気圧、特に9〜100気圧が望まし
い。
【0042】また、焼成温度は、1700℃よりも低い
と、十分な緻密化ができず、発熱体や絶縁性基板中にボ
イドが形成さやすく、1900℃よりも高いと、絶縁性
基板および発熱体中において助剤である希土類元素酸化
物、酸化ケイ素の偏析や、もしくは発熱体と酸化ケイ素
との化学反応による抵抗の上昇を招くため、1700〜
1900℃の温度範囲であることが望ましい。
【0043】また、上記窒素ガス加圧焼成法によって相
対密度95%以上に緻密化した後、熱間静水圧焼成法に
より、不活性ガス或いは窒素ガスによる1000気圧以
上の圧力下で1600〜1900℃で焼成してさらに緻
密化を図ることもできる。
【0044】
【実施例】窒化ケイ素粉末(BET比表面積9m2
g、α率99%、酸素量1.0重量%)と希土類元素酸
化物粉末と酸化ケイ素粉末を用いて、表1の組成からな
る発熱体ペースト組成物を調製した。
【0045】
【表1】
【0046】一方、絶縁性基板用として、上記と同様の
粉末を用いて、窒化ケイ素84モル%、希土類元素酸化
物4モル%、酸化ケイ素12モル%の組成で調合後、ド
クターブレード法にてテープ成形体を作製した。なお、
絶縁性基板中における希土類元素と、それに印刷する発
熱体中の希土類元素とは同一の種類となるように配合し
た。
【0047】作製したテープ成形体に表1の組成のペー
ストを印刷した後、テープ成形体と同一組成からなる径
4mmの棒状成形体に巻き付けヒーター前駆体とした。
この成形体を炭化ケイ素質の匣鉢に入れて、表2の条件
で焼成して、セラミックヒータを作製した。
【0048】得られたセラミックヒータに対して、発熱
体の断面をSEMにより観察して、主相とケイ化物の面
積比率を測定してこれを発熱体におけるケイ化率とし
た。
【0049】また、発熱体における主相の粒界中の結晶
相をX線回折測定によって同定した。さらに、粒界結晶
中の窒素量についてTEM分析を行いその窒素量を求め
るとともに、プライメトリックス法によって、主相の平
均粒径を求めた。さらに、発熱体の気孔率について、S
EM観察による画像解析から気孔の面積比率を測定し
た。いずれも結果は表2に示した。
【0050】耐久性の評価にあたり、セラミックヒータ
に1500℃加熱条件の直流電圧を5分間ON/2分間
OFFを1サイクルとして1000サイクル印加した後
の抵抗を測定し、抵抗変化率{(初期抵抗−試験後抵
抗)/初期抵抗×100(%)}を求めた。結果は、表
2に示した。
【0051】
【表2】
【0052】表2の結果から明らかなように、本発明に
従い、発熱体のW、Mo、Taもしくはその炭化物の群
から選ばれる少なくとも1種からなる主相、窒化ケイ素
相の粒界に希土類元素酸化物−酸化ケイ素結晶相が析出
し、且つ気孔率が10%以下の本発明の試料No.1、4
〜7、9、11はいずれも耐久性試験において、抵抗変
化率が15%以下の優れた耐久性を示した。
【0053】これに対して、主相がWSi2 等のケイ化
物から構成される試料No.3では、発熱体は緻密質であ
ったが、耐久性試験において異常発熱による発熱体の断
線が発生した。
【0054】また、粒界に希土類元素酸化物−酸化ケイ
素結晶相が析出した場合においても、気孔率が10体積
%よりも大きい試料No.12では、抵抗変化率が25%
以上と大きく酸化雰囲気中での耐久性に劣るものであっ
た。さらに、気孔率が10体積%以下であっても粒界が
アモルファスからなる試料No.10、13でも同様に耐
久性の劣るものであった。
【0055】なお、実施例における絶縁性基板において
は、窒化ケイ素主相の粒界に、ダイシリケート結晶相が
析出していることをX線回折測定によって確認した。
【0056】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のセラミック
ヒータは、発熱体を金属、あるいは炭化物を主相とし
て、窒化ケイ素相との粒界に、希土類元素酸化物−酸化
ケイ素結晶相が析出した緻密質によって構成することに
より、セラミックヒータの酸化性雰囲気中での高温発熱
状態での発熱体の抵抗変化等を抑制し、安定した発熱特
性を有する耐久性に優れたヒータを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックヒータの概略斜視図であ
る。
【図2】本発明のセラミックヒータにおける発熱体の組
織を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1 絶縁性基板 2 発熱体 3 電極部 4 リード部 5 主相 6 窒化ケイ素相 7 希土類元素酸化物−酸化ケイ素結晶相

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化ケイ素結晶相を主相とする絶縁性基板
    と、該絶縁性基板中に埋設された発熱体と、該発熱体と
    接続され前記絶縁性基板表面に形成された電極部を有す
    るセラミックスヒータにおいて、前記発熱体が、W、M
    o、Taもしくはその炭化物の群から選ばれる少なくと
    も1種からなる主相と、窒化ケイ素相と、希土類元素酸
    化物−酸化ケイ素結晶相を含み、且つ気孔率が10体積
    %以下であることを特徴とするセラミックヒータ。
JP1883898A 1998-01-30 1998-01-30 セラミックヒータ Pending JPH11214124A (ja)

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