JP2521201Y2 - エンジンの補機駆動構造 - Google Patents

エンジンの補機駆動構造

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JP2521201Y2
JP2521201Y2 JP1990059716U JP5971690U JP2521201Y2 JP 2521201 Y2 JP2521201 Y2 JP 2521201Y2 JP 1990059716 U JP1990059716 U JP 1990059716U JP 5971690 U JP5971690 U JP 5971690U JP 2521201 Y2 JP2521201 Y2 JP 2521201Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、エンジンの補機駆動構造に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
一般に、エンジンにはオルタネーター、パワーステア
リング用オイルポンプ、エアーコンディショナー用コン
プレッサーなどの補機が配設されている。これらの補機
を駆動させる構造としては、エンジンの出力軸であるク
ランクシャフトと、補機とをベルトにより接続し、上記
クランクシャフトの回転力がベルトを介して上記補機に
伝達されるように構成されたものが知られている(例え
ば特開昭63-68723号公報参照)。
〔考案が解決しようとする課題〕 近年、車両のサスペンション構造において、油圧を用
いて車高などを調節するアクティブサスペンションが開
発され、このためのオイルポンプがクランクシャフトに
より駆動される補機としてエンジンに配設されるように
なっている。したがって従来から配設されているパワー
ステアリング用オイルポンプと併せて、複数のオイルポ
ンプがエンジンに配設されるようになっている。
この場合、補機の内でもオイルポンプは、その負荷変
動が比較的大きいために、クランクシャフトや他の補機
との間に巻き掛けたベルトに上記負荷変動が作用して大
きく振れたり、補機に設けられたプーリーに衝撃的な力
が作用したりするという不都合が生じる。このため上記
オイルポンプをそれぞれ独立したベルトによりクランク
シャフトと巻き掛けることも考えられるが、他の補機用
のベルトなどとの干渉を避けるために複数のベルトを前
後方向に互いにずらせる必要があり、こうするとエンジ
ンのコンパクト化の要請に反することになる。一方、上
記補機の配設についてはエンジンルームのスペース上の
制約や、エンジンをコンパクトに構成する上での制約な
どがあり、これらの制約により上記補機を配設しうる範
囲は限られ、このためその一定範囲内で上記不都合の解
消を考える必要がある。
この考案は、このような事情に鑑みてなされたもので
あり、大きい負荷変動を発生するような補機を複数個配
設する場合においても、その負荷変動に起因する不都合
の発生を防止することができ、しかもエンジンのコンパ
クト化を図ることができるエンジンの補機駆動構造を提
供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この考案の請求項1で
は、エンジンの出力軸と、3つ以上の補機とに1本のベ
ルトが巻き掛けられ、このベルトを介して出力軸の回転
力が上記補機に伝達されるように構成されたエンジンの
補機駆動構造において、上記補機のうちの少なくとも2
つはオイルポンプで構成され、その2つのオイルポンプ
間のベルトスパンが他の補機間のベルトスパンより大き
くなるように配置されているように構成した。
また請求項2では、上記請求項1において、エンジン
の両側方にそれぞれオイルポンプが配置されているよう
に構成した。
また請求項3では、上記請求項2において、エンジン
はV型エンジンであり、上記オイルポンプの下方に熱に
対して比較的弱い補機が配置されているように構成し
た。
〔作用〕
上記請求項1の構成によれば、補機のなかでも負荷変
動の大きい2つのオイルポンプ間のベルトスパンが他の
互いに隣接する補機間のベルトスパンよりも大きくなる
ように上記補機が配置されているために、上記負荷変動
は上記ベルトスパンの大きいベルトにより、補機を上記
配置以外の配置にする場合よりも吸収されやすい。また
1本のベルトにより各補機に巻き掛けられるため、互い
に独立した複数のベルトが巻きかけられる場合と比べて
エンジンの前後方向長さが短くなる。
また請求項2の構成によれば、上記請求項1による作
用に加え、負荷変動の大きい複数の補機がエンジンの両
側方に互いに離して配置されるために、両者間のベルト
スパンが大きくなり、このため上記負荷変動が吸収され
やすくなる。
また請求項3の構成によれば、請求項2のオイルポン
プ配置構成が有効に活用されて、両バンク外側部上方に
配置される排気マニホールドに対して熱に弱い補機が効
果的に保護されるとともに、V型エンジンの両側下方の
空間にコンパクトに補機がレイアウトされる。
〔実施例〕
第1図において、1はV型エンジンのシリンダブロッ
クであり、その上端にはV字型に左右一対のシリンダヘ
ッド2a,2bが設置され、シリンダブロック1の上部と各
シリンダヘッド2a,2bとで左右のバンク3a,3bが構成され
ている。各バンク3a,3bには、第2図に示すようにそれ
ぞれ複数のシリンダ31a,31bが列状に形成され、これら
両バンク3a,3bのシリンダ31a,31bが左右で互いにずらし
て配置(オフセット)され、これにより一方のバンク3b
にはエンジンの前端部にオフセット空間32bが形成され
ている。また上記シリンダブロック1およびシリンダヘ
ッド2a,2bの前方には、第3図に示すようにファン41
と、このファン41の前方にラジエーター4とが配設され
ている。
上記シリンダブロック1の下部には、第1図に示すよ
うにピストン(図示せず)と接続されたクランクシャフ
ト(出力軸)11が回転可能に保持され、また上記シリン
ダヘッド2a,2bにはカムシャフト21a,21bが回転可能に保
持されている。上記シリンダブロック1の前方に突出し
たクランクシャフト11の端部には、タイミングプーリー
111が設けられ、このタイミングプーリー111と、上記カ
ムシャフト21a,21bの端部に設けられたタイミングプー
リー211a,211bと、アイドルプーリー121とにタイミング
ベルト13が巻き掛けられている。このタイミングベルト
13を介してクランクシャフト11の回転力が伝達されるこ
とにより、上記カムシャフト21a,21bが駆動される。
また上記クランクシャフト11には、上記タイミングプ
ーリー111の前方にプーリー112が設けられ、このプーリ
ー112と、各種補機、すなわち上記プーリー112から順に
ウォーターポンプ12、エアーコンディショナー用コンプ
レッサー14、アクティブサスペンション用オイルポンプ
15、パワーステアリング用オイルポンプ17およびオルタ
ネーター18などには1本のベルト19が巻き掛けられてい
る。このベルト19を介してクランクシャフト11の回転力
が伝達されることにより、上記各種補機12,14,15,17,18
が駆動される。なお図中16はアイドルプーリーを示し、
191はテンショナーを示している。
上記補機の内、ウォーターポンプ12はシリンダブロッ
ク1の前端面のほぼ中央に配置され、コンプレッサー14
およびオイルポンプ15はシリンダブロック1の右側方
(第1図の右方)に配置され、オイルポンプ17およびオ
ルタネーター18は上記シリンダブロック1の左側方(第
1図の左方)に配置されている。そしてオルタネーター
18およびコンプレッサー14はシリンダブロック1の下部
側に配置され、2つのオイルポンプ15,17は上部側に配
置されている。つまり2つのオイルポンプ15,17をシリ
ンダブロック1の左右両側方に互いに離して配置するこ
とにより、両者間のベルトスパンが互いに隣接する他の
補機間のベルトスパンよりも長くなるようにしていると
ともに、熱に対して比較的弱い補機であるオルタネータ
ー18をシリンダヘッド2aの上部外側方に設けられる排気
マニホールド(図示せず)からできるだけ離すようにし
ている。そしてアイドルプーリー16は、上記2つのオイ
ルポンプ15,17間のベルトスパンが長い部分に介在され
ている。
ウォーターポンプ12は、第3図に示すようにシリンダ
ブロック1に取付けられてシリンダブロック1前端面と
の間にポンプ室122を形成するポンプハウジング123と、
このポンプハウジング123により支持された回転軸124と
を有している。この回転軸124には、その前端部にベル
ト19が巻き掛けられるポンププーリー125が取付けら
れ、このポンププーリー125の前端にはファン41が取付
けられている。また上記ポンプハウジング123には、そ
の上端部に上方に突出する支持部126が一体に形成され
ている。この支持部126には、前方に突出するボス部127
が形成され、このボス部127によりタイミングベルト13
が巻き掛けられるアイドルプーリー121が軸受けされて
いる。
つぎに、上記ウォーターポンプ12にラジエーター4か
ら冷却水を導く入口通路5について説明する。この入口
通路5は第1の通路部51と、第2の通路52と、サーモス
タットTを収容したサーモスタットケース53と、上記サ
ーモスタットケース53にボルト541により連結された入
口端部54と、この入口端部54とラジエーター4の出口側
との間を接続するホース55とから構成される。
上記第1の通路部51はシリンダブロック1の前端部内
に一体形成され、その下流端511がウォーターポンプ12
のポンプ室122に臨んで開口し、上記下流端511から斜め
上方に延びて上流端512が両バンク3a,3b間の空間に臨ん
で開口するように形成されている。
第2の通路部52は、上記サーモスタットケース53と一
体に形成された筒状体により構成され、下流端521が上
記第1の通路部51の上流端512と互いに連通するように
ボルト510によって取付けられ、この下流端512から両バ
ンク3a,3b間の空間を通って上部前方へ滑かに湾曲し、
その上流端522がサーモスタットケース53の下側に連通
するように形成されている。
このサーモスタットケース53はブラケット22を介して
シリンダヘッド2a,2bに支持され、このブラケット22に
よって両バンク3a,3b間のシリンダヘッド2a,2bの上端よ
り上位であって、そのシリンダヘッド2a,2bより前方に
突出して配置されている。上記サーモスタットケース53
には、上記サーモスタットTの前側に前室531が形成さ
れ、この前室531は下方に伸ばされたバイパスホース532
によって後述の出口通路6(第1図参照)と接続されて
いる。また上記前室531の上端と、ラジエーター4のア
ッパータンク(入口側タンク)42とにはパイプ部材533
が接続され、両者はこのパイプ部材533によって互いに
連通されている。なお上記アッパータンク42は上記前室
531より上位に設定され、これにより上記パイプ部材533
は上記前室531からアッパータンク42にかけて上り勾配
となるように配置される。
上記ブラケット22は、第1図に示すように正面視でV
字状に形成され、その両端部が第1図および第2図に示
すようにシリンダヘッド2a,2bの上端部から前方に突出
形成された取付座23a,23bにボルト221,222によって取付
けられ、このブラケット22によって上記両シリンダヘッ
ド2a,2bは互いに連結される。そして第1図〜第3図に
示すように上記ブラケット22の中央部を貫通するボルト
223が上記サーモスタットケース53にねじ込まれ、この
ボルト223およびブラケット22を介して上記サーモスタ
ットケース53はシリンダヘッド2a,2bに支持されてい
る。
ウォーターポンプ12からシリンダブロック1内に供給
された冷却水は、シリンダヘッド2a,2bの図示しないウ
ォータージャケットを経てその前端面に設けられた出口
通路6を通してエンジン外に抜出され、ラジエーター4
の入口側に戻される。上記出口通路6は、第1図および
第2図に示すようにシリンダヘッド2aからの第1の出口
通路部61と、両バンク3a,3b間にかけ渡された第2の出
口通路部62と、シリンダヘッド2bの前方に迂回するよう
に突出した第3の出口通路部63と、上記シリンダヘッド
2bの外側方に突出する出口端部641までの第4の出口通
路部64と、上記出口端部641に接続された出口パイプ65
と、この出口パイプ65からラジエーター4の入口側であ
るアッパータンク42まで導くホース(図示せず)とから
構成されている。
上記第1の出口通路部61は、シリンダヘッド2aの図示
しないウォータージャケットからの冷却水出口と互いに
接続されている。またこの第1の出口通路部61にはバイ
パスホース532が接続され、このバイパスホース532を介
して上記第1の出口通路部61と、サーモスタットケース
53の前室531とが互いに連通されている。これにより冷
却水が所定の温度(例えば70°〜80°)以下の場合に
は、シリンダヘッド2a,2bから出た冷却水をラジエータ
ー4へ戻さずに上記バイパスホース532およびサーモス
タットTを介して、直接、第2の入口通路部52に流され
る。
第2の出口通路部62は、両シリンダヘッド2a,2bの相
対向する両側面に開口する第1の出口通路部61の下流端
と、第3の出口通路部63の上流端とを互いに連結する筒
状体により構成されている。この第2の出口通路部62
は、シリンダヘッド2a,2bの他に、第3図に示すように
タイミングベルトカバー131に支持され、これにより両
バンク3a,3b間であって、ウォーターポンプ12の支持部1
26と、第2の入口通路部52との間の隙間Sを通るように
配置されている。
第3の出口通路部63は、第1図および第4図に示すよ
うにシリンダヘッド2bの前端部内に一体形成された通路
部63aと、平面視でU字状に屈曲形成された取付管体63b
とから構成されている。第4図に示すように、上記通路
部63aの下流端630と、第4の通路部64の上流端641とは
シリンダヘッド2bの前端面に開口され、上記取付管体63
bは上記両通路部63a,64と連通するようにボルト631によ
りシリンダヘッド2bの上記前端面に取付けられている。
この取付管体63bの前端面には前方に突出する軸受ボ
ス部632が一体に形成され、この軸受ボス部632によりア
イドルプーリー16が回転可能に軸受けされている。また
上記取付管体63bの外周面には、取付ボス部633(第1図
参照)が外周方向に突出形成され、この取付ボス部633
を貫通したボルト631がシリンダヘッド2bにねじ込まれ
ている。上記取付ボス部633の前端面と、軸受ボス部632
との間には外側リブ634が斜めに一体形成され、また通
路部63の内周面にも上記外側リブ634と対応する位置に
内側リブ635が上記外側リブ634と互いに平行に一体形成
されている。
第4の出口通路部64は、その上流端641が上記取付管
体63bと連通し、下流端がシリンダヘッド2bの外側面に
突出する出口端部641に開口するようにシリンダヘッド2
bの前端部内に一体形成されている。上記第4の出口通
路部64の上流端641近傍には、シリンダヘッド2bの図示
しないウォータージャケットからの冷却水出口642が開
口し、これによりこの冷却水出口642からの冷却水と、
他のシリンダヘッド2aのウォータージャケットからの冷
却水とが合流される。
上記構成のV型エンジンにおいて、クランクシャフト
11の駆動により、その回転力がベルト19を介して各種補
機12,14,15,17,18に伝達される。この際、負荷変動が比
較的大きい2つのオイルポンプ15,17がシリンダブロッ
ク1の両外側に互いに離して配置され、両者間にかけ渡
されたベルトスパンが他の互いに隣接する補機間のベル
トスパンよりも長くなるように設定されているために、
ベルト19に作用する負荷変動が吸収されやすくなる。
このため上記オイルポンプ15,17の負荷変動がベルト1
9に作用しても、両者間のベルト19に発生する振れを抑
制することができるとともに、このベルト19が巻き掛け
られた上記オイルポンプ15,17のプーリーに作用する衝
撃力が抑制されることにより、そのプーリーの信頼性の
向上を図ることができる。しかも上記両オイルポンプ1
5,17間のベルト19は途中でアイドルプーリー16により支
持されているために、負荷変動が作用した場合に、その
振れが規制され、これにより上記振れの抑制などをより
効果的に行うことができる。
またV型エンジンにおいては、シリンダヘッド2a,2b
の外側部上方に高熱を帯びる排気マニホールド(図示せ
ず)が配置されるが、この実施例では、上記排気マニホ
ールド側であるシリンダブロック1の上部側に熱に対し
て比較的耐久性のあるオイルポンプ15,17、上記排気マ
ニホールドから最も遠く離したシリンダブロックの下部
側に熱に余り強くないオルタネーター18がそれぞれ配置
されている。このためこのオルタネーター18の作動の確
実化を図ることができ、その信頼性の向上を図ることが
できる。
つぎに、この実施例では、両シリンダヘッド2a,2b
が、その上端部でブラケット22により互いに連結されて
いるために、上記両シリンダヘッド2a,2bにより形成さ
れる両バンク3a,3bが所定の間隔を保持するように補強
される。また上記ブラケット22にはサーモスタットケー
ス53が取付けられ、このサーモスタットケース53は上記
ブラケット22によりシリンダヘッド2a,2bに支持される
ために、入口通路5を構成する第2の通路部52や入口端
部54などが確実に位置固定される。このように、上記実
施例では、両バンク3a,3bの補強と、サーモスタットケ
ース53の位置固定との両方を一つのブラケット22で行う
ことができ、個別に行う場合に比べて軽量化およびコン
パクト化を図ることができる。
また上記実施例では、上記サーモスタットケース53を
上記ブラケット22で支持することにより、シリンダヘッ
ド2a,2bのウォータージャケットよりも上位に配置する
ことができるために、冷却水が循環する間にその冷却水
中に噛み込まれたエアは上記サーモスタットケース53内
の上部に集められる。特に出口通路6内の冷却水に含ま
れているエアがバイパスホース532を通して上方に昇
り、前室531の上部に集められる。この上部に集ったエ
アはパイプ部材533を通してラジエーター4のアッパー
タンク42に導かれ、このアッパータンク42からオーバー
フローパイプなどを介してオーバーフロー水とともに外
部に放出される。
このように、この実施例では、サーモスタットケース
53を上位に配置することによりエアを積極的に集め、こ
のエアをラジエーター4のアッパータンク42に導くこと
により、冷却水中のエア抜きを促進することができる。
このため冷却効率の向上を図ることができるとともに、
サーモスタットTの作動の確実化により、その信頼性の
向上を図ることができる。
また、この実施例では、入口通路5の第1および第2
の通路部51,52を、その流路抵抗を極力小さくするため
に、滑かに湾曲させて形成している。このためにウォー
ターポンプ12が取付けられたシリンダブロック1の前端
位置から上記第2の通路部52の取付部までの間に隙間S
(第3図参照)が形成されてしまう。ところが、この実
施例では、上記隙間Sを利用して第2の出口通路部62を
配置しているために、上記隙間Sの有効利用を図ること
ができ、両バンク3a,3b間をまたぐ出口通路部を他所に
配置した場合に比べてエンジンをコンパクトに構成する
ことができる。
なお上記ウォーターポンプ12にはタイミングベルト13
用のアイドルプーリー121を軸受けする支持部126が一体
に形成されているために、上記アイドルプーリー121の
両バンク3a,3b間への位置固定を他の特別なブラケット
などを用いることなく容易に行うことができる。しかも
上記支持部126がウォーターポンプ12のハウジング123と
一体であるために、回転により発熱したアイドルプーリ
ー121などをウォーターポンプ12内の冷却水によって冷
却することができ、これにより上記アイドルプーリー12
1の信頼性の向上を図ることができる。
さらに、この実施例では、一方のバンク3bに生じるオ
フセット空間32bを利用して冷却水の出口通路6を設け
るようにしているために、シリンダヘッド2a,2bなどの
前端面側に出口通路を突出して配置する場合と比べて、
エンジンの全長を短縮することができ、コンパクト化を
図ることができる。また、この実施例では、上記出口通
路6を構成する取付管体63bに、アイドルプーリー16の
軸受ボス部632を一体形成しているために、上記アイド
ルプーリー16を軸受するためのブラケットを省略するこ
とができるとともに、上記出口通路6内の冷却水による
冷却効果によって上記アイドルプーリー16の信頼性の向
上を図ることができる。
また上記取付管体63bにおいては、その取付ボス部633
と軸受ボス部632との間に外側リブ634と内側リブ635と
が一体形成されているために、その軸受ボス部632が曲
がらないように補強され、これを確実に所定の状態に保
つことができる。しかも上記内側リブ635によって冷却
水と接触する表面積が増大され、これにより上記軸受ボ
ス部632の放熱効果を高めることができる。
なお、上記実施例ではV型エンジンに本考案を適用し
た場合を示したが、これに限らず、例えば直列型エンジ
ンに本考案を適用することができ、この場合にも同様な
効果を得ることができる。
また上記実施例では、2つのオイルポンプ15,17の間
のベルトをアイドルプーリー16により支持させている
が、上記アイドルプーリー16は省略してもよい。この場
合においても上記オイルポンプの負荷変動を、そのオイ
ルポンプ間のベルトにより効果的に吸収することができ
る。
さらに上記実施例では、2つのオイルポンプ15,17を
シリンダブロック1の両側方に配置しているが、これに
限らず、上記2つのオイルポンプ15,17の間のベルトス
パンを他の補機間のベルトスパンより大きくすることが
できる配置であればよい。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案の請求項1のエンジン
の補機駆動構造によれば、1本のベルトで駆動される各
補機のうちの少なくとも2つが負荷変動の大きいオイル
ポンプである場合に、その2つのオイルポンプ間の振れ
を効果的に吸収することができ、これにより上記負荷変
動に起因する不都合の発生を防止することができる。
また請求項2の構成によれば、上記請求項1による効
果を容易に得ることができる。
また請求項3の構成によれば、上記のような効果に加
え、熱に弱い補機を効果的に保護することができるとと
もに、V型エンジンの両側下方の空間にコンパクトに補
機をレイアウトすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の実施例を示す正面説明図、第2図は
第1図のエンジンの前端部の拡大平面説明図、第3図は
第1図のIII-III線における拡大断面説明図、第4図は
第1図のIV-IV線における拡大断面説明図、第5図は第
4図のV−V線における拡大断面説明図である。 11……クランクシャフト、12……ウォーターポンプ、14
……コンプレッサー、15……アクティブサスペンション
用オイルポンプ、17……パワーステアリング用オイルポ
ンプ、18……オルタネーター、19……ベルト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小川 聡一郎 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−144131(JP,A)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの出力軸と、3つ以上の補機とに
    1本のベルトが巻き掛けられ、このベルトを介して出力
    軸の回転力が上記補機に伝達されるように構成されたエ
    ンジンの補機駆動構造において、上記補機のうちの少な
    くとも2つはオイルポンプで構成され、その2つのオイ
    ルポンプ間のベルトスパンが他の補機間のベルトスパン
    より大きくなるように配置されていることを特徴とする
    エンジンの補機駆動構造。
  2. 【請求項2】エンジンの両側方にそれぞれオイルポンプ
    が配置されていることを特徴とする請求項1記載のエン
    ジンの補機駆動構造。
  3. 【請求項3】エンジンはV型エンジンであり、上記オイ
    ルポンプの下方に熱に対して比較的弱い補機が配置され
    ていることを特徴とする請求項2記載のエンジンの補機
    駆動構造。
JP1990059716U 1990-06-05 1990-06-05 エンジンの補機駆動構造 Expired - Lifetime JP2521201Y2 (ja)

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JPS60176990U (ja) * 1984-05-07 1985-11-25 ヤマハ発動機株式会社 二輪車等の車両におけるステアリング軸の取付け構造

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JPH0419629U (ja) 1992-02-19

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