JP2521019B2 - インクリボンカセット - Google Patents

インクリボンカセット

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JP2521019B2
JP2521019B2 JP50176692A JP50176692A JP2521019B2 JP 2521019 B2 JP2521019 B2 JP 2521019B2 JP 50176692 A JP50176692 A JP 50176692A JP 50176692 A JP50176692 A JP 50176692A JP 2521019 B2 JP2521019 B2 JP 2521019B2
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ribbon
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実 水谷
徳寿 井坂
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) この発明は、シリアルプリンタに用いられ、補給用イ
ンクを貯蔵してこの補給用インクをインク供給体により
インクリボンに供給するインク補給方式のインクリボン
カセットに関する。
(背景技術) 従来より、インクリボンをカセット内に収納したイン
クリボンカセットは広く使用され、プリンタへのインク
リボンの装着の容易化や装着時における手や装置の汚れ
の解消等が図られている。
一般的にインクリボンの寿命はインクリボンに含浸さ
れるインク量によって決定されるが、インクリボンの基
布自体の寿命はこれより格段に長いのが普通である。そ
こで、インクリボンの寿命を長くすることを目的とし
て、インクリボンにインクを補給するインク補給手段を
具備するインクリボンカセットが提案されている。
第1図はそのようなインクリボンカセットの上カバー
およびインク吸蔵体の上カバーを外した状態を示す斜視
図であり、この図面を用いて以下に説明する。
図において無端状で輪となっているインクリボン1
は、リボンカセット2のインクリボン収納部3内に収納
され、一部分だけがリボン案内部4a,4bの先端から外部
に露出される。インクリボン1はこの露出部で矢印方向
に移動する。
駆動ギヤ5は、上記リボン収納部3の入口に配置さ
れ、駆動ギヤ支持部材6によって、回転自在に支持され
る。
従動ギヤ7は、従動ギヤ支持部材8によって回転自在
に支持され、スプリング9によって駆動ギヤ5の方向に
押圧される。従動ギヤ7の歯部は上記駆動ギヤ5の歯部
とインクリボン1を挟んで噛み合う。この従動ギヤ7に
はフェルトによるインク供給体10が当接しており、この
インク供給体10は繊維にインクを含浸させたインク吸蔵
体11と接触してインク吸蔵体11のインクを毛細管現象で
吸い上げて従動ギヤ7に供給する。
インク吸蔵体ケース12には、インク吸蔵体11のインク
が外に漏れないようにインク吸蔵体カバー13が接着され
る。
リボンカセットカバー14はこれらをリボンカセット2
内に収納し蓋をする。
以上の構成によると、駆動ギヤ5と従ギヤ7に挟持さ
れたインクリボン1は、キャリッジのスペース駆動によ
り駆動ギヤ5を介して駆動されリボン収納部3内に循環
して引き込まれ、折り畳まれた状態で収納される。
一方、引き出されたインクリボン1はリボン案内部4a
を通って一旦外部に出て印字稼働を行い、リボン案内部
4bを経て上記の如くリボン収納部3内に循環して引き込
まれる。
この引き込まれる際に、従動ギヤ7に当接しているイ
ンク供給体10から滲み出たインクが従動ギヤ7に供給さ
れ、それがインクリボン1に転写補充される。
しかしながら、第2図に印字数と印字濃度の関係を示
す様に、比較的印字初期の時点Aで印字濃度の低下がみ
られる。これにより比較的印字初期の段階で印字濃度が
安定しないという問題がある。
上記A時点で印字濃度が低下する原因は、インクリボ
ンに予め含浸されているインクの消費量に、インク供給
体10によるインク吸蔵体11のインクの補給が間に合わな
いことによる。これについて第3図を用いて詳しく説明
する。
第3図はインクリボンとインク吸蔵体とでそれぞれ個
別に印字濃度を調査した結果を示すグラフである。イン
クリボン1のみによる印字は、インク供給体10を取り外
し、インク吸蔵体11中のインクがインクリボン1に供給
されないようにしたもので、インク吸蔵体11のみによる
印字は、インクを含浸しない白リボンを用いて行ったも
のである。そしてインクリボン1のみによる印字濃度と
インク吸蔵体11のみによる印字濃度の合計が第2図に示
す印字濃度となる。第3図に示すように、インクリボン
1のみによる印字は急激に濃度の落ち込みが見られ、イ
ンク吸蔵体11のみによる印字においては、濃度の上昇が
印字初めより印字数50万字まで行われている。この両者
の交点が印字数20万字付近であることから、第2図に示
す通常印字において印字数10万字から20万字で濃度が低
下し、50万字で増加する原因は、インクリボン1のみに
よる印字での急激な濃度の落ち込みと、インク吸蔵体11
のみによる印字の濃度が20万字以後インクリボン1のみ
による印字の濃度より高くなり、50万字まで上昇するこ
とにある。
一方、インク補給方式のインクリボンカセットの改良
を示すものとして、日本実開昭63−84362号公報が知ら
れている。この公報に示されたインクリボンカセットに
は、インクリボンにインクを供給する主インク供給部材
とは別に、準インク供給部材が設けられ、さらに切替え
部材により準インク供給部材を主インク供給部材に対し
て接続/離間の切替えができるようになっている。即
ち、このインクリボンカセットは、インク含浸体内のイ
ンクの残量に応じて、インク供給経路の太さを切替え自
在としたものである。
しかしながら、このインクリボンカセットには次に述
べる問題があった。即ち、まず第1に、第4図に示すよ
うに、印字濃度が低くなってから(図におけるB点)切
替え部材により準インク供給部材を主インク供給部材に
接触させた場合は、その後急速にインクが無くなり、印
字濃度が急低下する。第2に、準インク供給部材を主イ
ンク供給部材に印字当初から接触させた場合には、第5
図に示すように、印字初期の段階において、印字濃度が
高くなりすぎ、その後比較的早い段階で印字濃度が低下
し、結果的にインクリボンの寿命が短くなる。第3に、
切替え部材は手動で操作しなければならないので、切替
え操作が煩雑である。
したがって本発明は、インク供給部材切替えの手動操
作を行うことなく、印字初期段階における印字濃度の不
安定さを無くした優れたインクリボンカセットを提供す
ることを目的とする。
(発明の開示) 本発明は、無端状のインクリボンと、該インクリボン
を折り畳んで収納するリボン収納部と前記インクリボン
を先端から外部へ露出させるリボン案内部からなリボン
カセットと、前記インクリボンを前記インク案内部から
前記リボン収納部へ送るリボン送り機構と、該リボン送
り機構を介して先端部からインクを前記インクリボンに
供給するインク供給体と、該インク供給体にインクを供
給するインク吸蔵体を有し、さらに、予めインクを含浸
し前記インク供給体の先端部又はリボン送り機構に接触
するとともにインク供給体の他の部分又はインク吸蔵体
から離間した補助インク供給部材を有するものである。
これにより、印字初期の段階において、インクリボンに
予め含浸されているインクが無くなっても補助インク供
給部材のインクがリボン送り機構に供給されるので、印
字初期段階における印字濃度の不安定さが解消される。
しかも従来例(日本実開昭63−84362号公報)における
ような切替え操作を行う必要がなく、また補助インク供
給部材はインク吸蔵体に直接接していないので、インク
消費量も節約でき、インクリボンの長寿命化に貢献でき
る。
(図面の簡単な説明) 第1図は従来のインクリボンカセットを示す斜視図、 第2図は従来例における印字数と印字濃度の関係を示
すグラフ、 第3図はインクリボンとインク吸蔵体での個別の印字
濃度を示すグラフ、 第4図は他の従来例の印字数と印字濃度の関係を示す
グラフ、 第5図は他の従来例の印字数と印字濃度の関係を示す
グラフ、 第6図は本発明に係る第1実施例のインクリボンカセ
ットを示す分解斜視図、 第7図は第1実施例のインクリボンカセットを示す平
面図、 第8図は第1実施例における印字濃度を示すグラフ、 第9図は第1実施例において白リボンを用いた場合の
印字濃度を示すグラフ、 第10図は第1実施例におけるインクの消費量を示すグ
ラフ、 第11図は第1実施例における補助インク供給体へのイ
ンクの伝達量を示すグラフ、 第12図は本発明に係る第2実施例のインクリボンカセ
ットを示す平面図、 第13図は本発明に係る第3実施例のインクリボンカセ
ットを示す平面図である。
(発明を実施するための最良の形態) 以下本発明に係る実施例を図面にしたがって説明す
る。なお各図面に共通する要素には同一の符号を付す。
第6図は本発明に係る第1実施例のインクリボンカセ
ットを示す分解斜視図、第7図は第1実施例のインクリ
ボンカセットを示す平面図である。第7図はインクリボ
ンカセットのカバーを外した状態を示す。
図面において、第1実施例のインクリボンカセット21
は、インクリボン1と、インクリボン1を収納するイン
クリボン収納部3及びリオン案内部4a,4bを有するリボ
ンカセット2と、駆動ギヤ5、駆動ギヤ支持部材6、従
動ギヤ7、従動ギヤ支持部材8及びスプリング9から構
成されるリボン送り機構と、従動ギヤ7にインクを供給
するインク供給体10と、インク供給体10にインクを供給
するインク吸蔵体11と、インク吸蔵体11を収納するイン
ク吸蔵体ケース15と、インク吸蔵体カバー13と、補助イ
ンク供給体16と、インク供給体10と補助インク供給体16
との間を分けるインク防御壁17と、これらを収納し蓋を
するリボンカセットカバー14とからなる。
インク供給体10はフェルトにより形成されており、一
端部が従動ギヤ7と接触し、他端部がインク吸蔵体ケー
ス15内においてインク吸蔵体11に接触している。インク
吸蔵体11はポリエステル繊維にインクを含浸させたもの
から成る。したがってインク供給体10は、インク吸蔵体
11のインクを毛細管現象により吸い上げて従動ギヤ7に
供給する。このインク供給体10の先端部にはまだ補助イ
ンク供給体16がアンク吸蔵体ケース15の外側で接触して
いる。補助インク供給体16は、インク供給体10と同様に
フェルトで形成されており、予めインクが含浸されてい
る。
インク供給体10と補助インク供給体16との間にはイン
ク防御壁17が形成され、この防御壁17により先端部以外
での両者の接触を妨げている。これによりインク吸蔵体
11のインクがインク供給体10の先端部を通してしか補助
インク供給体16へは浸み渡らないようになっている。
インク吸蔵体ケース15には、第6図に示すように、イ
ンク吸蔵体11のインクが外れ漏れないようにインク吸蔵
体カバー13が接着される。
上記構成を有する第1実施例において、図示せぬ印字
ヘッドにより印字が行われ、また図示せぬモータにより
駆動ギヤ5が回転しインクリボン1は第6図に示す矢印
方向に従動する。インクリボン1は、駆動ギヤ5と従動
ギヤ7とに挟まれたときに従動ギヤ7からインクが補給
される。
このようにして本実施例において連続印字させたとき
の印字濃度は第8図に示す通りである。第8図からわか
るように、印字数が0から50万字位までの間、即ちA部
においてほとんど印字濃度の低下が見られず、印字開始
時の高印字濃度PCS(Print Contrast Signal)値0.7
をほぼ均一に保っている。なお第8図には比較のために
従来例の印字濃度も併せて示してある。
次に、上記のようなA部において一定の印字濃度が得
られるその理由について実験データを用いて説明する。
第9図は第1実施例のインクリボンカセットにおい
て、白リボン、即ちインクが全く含浸されていないイン
クリボンを使用して印字濃度を測った結果を示す。この
場合、インク供給体10、インク吸蔵体11および補助イン
ク供給体16にはインクが含浸がされている。この図から
わかるように、本実施例のインクリボンカセットでは、
印字数が5万字までにおける印字濃度の立ち上りがかな
り早くなっている。第9図には従来のインクリボンカセ
ットにおける白リボン使用時の印字濃度も示してあり、
これと比較すると本実施例の印字濃度の立ち上りの早さ
は明瞭である。これは、印字開始直後から、補助インク
供給体16のインクがインク供給体10および従動ローラ7
を介してインクリボンに供給されていることを示すもの
である。それと同時に、インク吸蔵体11からのインクの
供給は、印字数が50万字程度になって漸く充分になって
いる。
第10図は第1実施例におけるインクの消費量を印字数
との関係において、インク吸蔵体11と補助インク供給体
16で別々に示したグラフである。この図からは、インク
吸蔵体11のインクの消費量は印字開始から印字数20万字
までにおいて少く、その分を補助インク供給体16からの
インクで補っていることがわかる。
以上の説明により、通常印字において、印字初期段階
(第8図A部)で補助インク供給体16からのインクの供
給により、この段階での印字濃度を一定に保つことがで
きるのである。
補助インク供給体16のインクが消費されると、インク
吸蔵体11のインクがインク供給体10を通して補助インク
供給体16に伝わる。第11図は、インク吸蔵体11から補助
インク供給体16にインクが伝わる量を示したグラフであ
り、この図では、補助インク供給体16にはインクを含浸
させない状態から計測した。この図からわかるように、
補助インク供給体16のインクが印字により消費されたと
しても、インク吸蔵体11に充分インクが含浸されていれ
ば、インク供給体10の先端部を介して補助インク供給体
16にインクが伝わる。第11図によれば、10時間放置すれ
ば約半分のインクは補助インク供給体16に戻り、次に印
字した場合に、補助インク供給体16からインクリボン1
へのインクの供給が可能となる。
第12図は本発明に係る第2実施例を示す平面図であ
る。第2実施例のインクリボンカセット31には、第1実
施例における補助インク供給体の代りに補助インク吸蔵
体32が設けられている。補助インク吸蔵体32は、インク
吸蔵体11と同様の素材、測ちポリエステル繊維から形成
されているが、スポンジや天然の羊毛を用いてもよい。
補助インク吸蔵体32は、インク供給体10にその先端部で
接触し、第1実施例と同様に両者の間にはインク防御壁
17が設けられている。このように構成した第2実施例に
おいても、実験の結果、第1実施例と同様の効果が得ら
れた。
第13図は本発明に係る第3実施例を示す平面図であ
る。第3実施例のインクリボンカセット41においては、
インク供給体10に補助インク吸蔵体42が接着されてい
る。補助インク吸蔵体42は、ポリエステル繊維から成
り、インク供給体10の先端部に接着剤により接着されて
いる。
このように構成した第3実施例の場合には、前記と同
様の効果が得られるが、第3実施例の場合には、補助イ
ンク吸蔵体42がインク吸蔵体ケース15の外に設けられる
ので、インク吸蔵体11を大きくすることができ、したが
ってインクリボンカセット41の長寿命化を図ることがで
きる。
なお、上記各実施例では、補助インク供給体16および
補助インク吸蔵体32、42は、インク供給体10の先端部に
接触させることとしたが、これらを従動ギヤ7に直接接
触させてもインクリボン1に供給するインク量を増加さ
せることができる。この場合は、補助インク供給部材の
素材としてフェルトを使用するのが望ましい。
(産業上の利用可能性) 以上説明したように、本発明に係るインクリボンカセ
ットは、インパクトプリンタ、特にワイヤドットプリン
タに有用であり、またワイヤドット方式のラインプリン
タにも利用できる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無端状のインクリボンと、 インクリボンを折り畳んで収納するリボン収納部とイン
    クリボンを先端から外部へ露出させるリボン案内部から
    成るリボンカセットと、 インクリボンを前記インク案内部から前記リボン収納部
    へ送るリボン送り機構と、 補給用インクを貯蔵するインク吸蔵体と、 インク吸蔵体に接触するとともに先端部でリボン送り機
    構に接触しリボン送り機構を介して補給用インクをイン
    クリボンに供給するインク供給体と、 予めインクが含浸され一端がインク供給体の先端部に接
    触する補助インク供給部材と、 インク吸蔵体又はインク供給体と補助インク供給部材と
    の間に設けられインク吸蔵体内のインクの補助インク供
    給部材への浸透を防ぐインク防御壁とから成るインクリ
    ボンカセット。
  2. 【請求項2】無端状のインクリボンと、 インクリボンを折り畳んで収納するリボン収納部とイン
    クリボンを先端から外部へ露出させるリボン案内部から
    成るリボンカセットと、 インクリボンを前記インク案内部から前記リボン収納部
    へ送るリボン送り機構と、 補給用インクを貯蔵するインク吸蔵体と、 インク吸蔵体に接触するとともに先端部でリボン送り機
    構に接触しリボン送り機構を介して補給用インクをイン
    クリボンに供給するインク供給体と、 前記インク供給体の先端部近傍に設けられ、予めインク
    を含浸し、インク供給体の先端部のみに又はリボン送り
    機構のみに接触して予め含浸されたインクをインク供給
    体又はリボン送り機構に供給する補助インク吸蔵体とか
    ら成るインクリボンカセット。
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