JP2520183B2 - 冷延コイルの巻き取り方法 - Google Patents

冷延コイルの巻き取り方法

Info

Publication number
JP2520183B2
JP2520183B2 JP2109571A JP10957190A JP2520183B2 JP 2520183 B2 JP2520183 B2 JP 2520183B2 JP 2109571 A JP2109571 A JP 2109571A JP 10957190 A JP10957190 A JP 10957190A JP 2520183 B2 JP2520183 B2 JP 2520183B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
coil
surface pressure
wave
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2109571A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH049212A (ja
Inventor
正浩 小川
通郎 桑山
一穂 島崎
尚之 麦田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kokan Ltd filed Critical Nippon Kokan Ltd
Priority to JP2109571A priority Critical patent/JP2520183B2/ja
Publication of JPH049212A publication Critical patent/JPH049212A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2520183B2 publication Critical patent/JP2520183B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、冷間圧延後に鋼帯を巻き取る際に、スク
ラッチ疵を発生させない巻き取り方法に関する。
[従来技術] 帯状物を巻き取りコイルとする際に、コイル崩れが起
こらないように、一般には、板の端部を揃えて巻き取
り、コイル端部が直径方向に直線状となる(以下、直線
巻きと称す)。しかし、めっき鋼板のようにめっきの付
着量が板幅方向で異なり、しかも板厚が小さい場合では
巻き数も多く、この付着量の相違が問題となることがあ
る。巻き取り時には、コイル崩れやコイル潰れ等を防ぐ
ために、所定の張力をかけながら緊密に巻かれるが、例
えば、電気めっき鋼帯の場合めっきの付着量は板の縁部
で中央部より多くなる傾向があり、これを直接巻きする
と縁部に面圧が集中することになる。面圧集中が度を越
すと、集中箇所に疵が発生したり或いは板に歪みが発生
したりする。これを避けるため、板厚の薄い錫めっき鋼
板では板の端部をずらしながら巻き取る(以下、スタッ
ガー巻きと称す)ことがあり、その装置についても種々
の工夫がされている(例えば、特開昭57−62140号公
報)。
[発明が解決しようとする課題] 近年、鋼材の品質の向上と需要の多様化に伴って、従
来に無い薄い板厚の鋼板が製造されるようになった。鋼
帯が冷巻圧延されて薄くなっていくとき、縁部では幅方
向端への逃げがあるが中央に近い部分程この逃げが少な
く、僅かではあるが中央部が厚くなっている(以下、ク
ラウンと称す)。薄い板厚の製品ほど一コイルの巻き数
は多く、巻き取り時に中央部に面圧が集中してくるが、
巻き取りに際しては平面であった鋼帯が円周状に変形さ
せられることや張力の変動があり、巻かれて重なる面同
士の間に僅かなずれが生ずる。このずれが細かなすり疵
(以下、スクラッチ疵と称す)を発生させる。即ち、厚
さの薄い鋼帯のコイル巻き取り時に中央部にスクラッチ
疵が発生する問題があった。
この発明は上記の問題を解決するためになされたもの
で、コイル巻き取りの面圧集中を低減することによっ
て、鋼帯中央部のスクラッチ疵を防止することを目的と
するものである。
[課題を解決するための手段] この目的を達成するための手段は、冷間圧延された鋼
帯を巻き取ってコイルとする際に、鋼帯側面が角波状に
重なるように巻き取り、この角波の振幅が15mm以上25mm
以下であって波長が100mm以上200mm以下且つ波頭の平坦
部が波長の1/10以上2/5以下となるよういする冷延コイ
ルの巻き取り方法である。
巻き取られるコイルの形状を第1図に示す。(a)図
はコイルの正面図で1は外周、2は内周である。(b)
図は(a)図のA−A視図で、鋼帯の側面が板幅方向に
振幅をもち、コイル半径方向が進行方向である角波状で
ある。この角波を第2図に示す。この角波は波頭の平坦
部と波底にいたる傾斜部及び波底の平坦部とからなる
が、波底はコイルの板幅方向他端では波頭となりしたが
って波頭と波底の長さは同じである。図で、rはこの角
波の振幅、lは波長,dは波頭の平坦部であって、15mm≦
r≦25mm、100mm≦l≦200mm、1/10l≦d≦2/5l、であ
る。
[作用] スクラッチ疵の発生は、前述したように、中央部に面
圧が集中することに原因があるのだから、面圧を分散さ
せればこの発生を防止することが出来る。面圧分散の手
段としてスタッガー巻は、錫めっき鋼板では既に使用さ
れているものである。しかし、この場合表面は軟らかい
錫で覆われており、又、めっき鋼板縁部の問題に対処す
るものである。縁部では板同士の重なりを僅かにずらせ
ば、面圧を分散させられることは比較的容易に予想でき
る。これに対して、冷延綱板では面圧を中央部に集中
し、しかも、板厚の変化は連続的で且つ極めて僅かであ
る。例えば、厚さ0.2mm幅900mmの綱板でも中央部と縁部
との厚さの比は1.09である。コイル崩れを確実に起こさ
ない範囲内で板同士の重なりをずらすことで、スクラッ
チ疵を防ぐのに十分な面圧分散が可能か否かは微妙な問
題である。即ち、必要なずらし量には、クラウンの形
状、コイルの巻き取り速度、巻き取り張力、巻き取り精
度、冷延綱板の表面硬度、板厚、コイル径等が関係し、
しかも、これらの要因についても綱板の場所による相違
が重要な因子となる問題である。発明者等はこの問題に
真剣に取り組みこの発明に至ったものである。
巻き取り時に板幅方向にずらす量は面圧分散の観点か
らは大きい方が良いが、この量が大きいと張力との方向
巻き取り方向との間にずれが生じ、いわゆる巻きずれが
起こり別の疵原因を発生させる。角波状に巻き取るの
は、傾斜部を直線として面圧分散に必要なずらし量を確
保するためと、ずらし量の大きすぎる部分ができて巻き
ずれが起こることを防ぐためである。言い換えれば、傾
斜部が曲線であるとずらし量の小さい部分と大きい部分
とがでてくるので、前者では面圧分散に不足するおそれ
が生じ、後者では巻きずれのおそれが生ずる。このた
め、平均ずらし量の適正範囲が狭くなり操業の難度が増
えることになる。
角波の振幅は大きすぎるとコイル崩れを起こすことが
あり、非常に危険である。このため、安全率を大きく見
積もる必要があり、上限を25mmに押さえ安全を期す必要
がある。振幅の下限はそれほど厳密に定める必要はな
い。振幅が小さい場合は波長を短くして波数を増やして
も面圧分散は可能であり、寧ろ装置の能力や操業のし易
さから定めるもので、下限を15mm程度にすると操業が安
定する。
角波の波長は上述のように振幅と関連し、更に波頭平
坦部とも関連するものである。振幅の二倍を板厚で割っ
たものが一辺の傾斜部の巻き数であるが、この巻き数と
ずらし量の積に波頭の平坦部を加えたものが1/2波長で
ある。波頭平坦部については後述するが、この部分では
面圧分散は行われずこの観点からは小さくすることが望
ましい。波長の上限が200mmであると、平坦部を最小に
し且つ振幅を最小にした場合、巻きずれのおそれのない
もっとも大きなずれ量で、即ち最も面圧分散が行われた
状態で、巻き取ることが出来る。又、波長の下限を100m
mとすると、平坦部及び振幅を最大にしても、即ち最も
巻きずれのおそれやコイル崩れが無い安定した状態で巻
き取っても、スクラッチ疵が発生しない。
波頭に平坦部を設けるのは、この部分がとんがってい
るとコイルの取り扱い中に接触などにより損傷を受ける
ことがある。これを防ぐためには、平坦部の長さは10mm
程度即ち下限波長の1/10程度以上が必要である。しか
し、平坦部が長すぎると、前記したようにこの部分では
面圧分散が行われないので上限を波長の2/5とする。
なお、限定するものではないが、巻き初めと巻き終わ
りとを平坦部とする方が操業コントロールも行い易く、
又、コイルを安定して取り扱うことが出来るので得策で
ある。
[実施例] 冷延綱板を内径210mm、外形550mmのコイルに角波状に
巻き取ったものについて、スクラッチ疵を調べた。巻き
取り張力は最初に大きく途中は一定にし、最後は徐々に
小さくした。
角波の形状を変えて調べた結果を第1表に示す。
角波がこの発明の条件範囲であった実施例では、スク
ラッチ疵の発生は認められなかった。しかし、この発明
の条件範囲を外れた比較例、即ち、振幅の大き過ぎた試
験No.9、波長の短か過ぎた試験No.10、及び平坦部の長
過ぎた試験No.11ではスクラッチ疵の発生が認められ
た。
[発明の効果] この発明によれば、冷延鋼帯を巻き取る際に適正な形
状の角波を規定してスタッガー巻を行うので、巻き取り
時のスクラッチ疵が発生しない。これと共に、巻きずれ
やコイル崩れ等の問題にも十分な対策の講ぜられている
この発明の効果は、鋼板の品質向上及び安定操業面で非
常に大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明を説明するためのコイルの正面図及び
側面図、第2図は角波の形状を示す図である。 1……コイルの外周、2……コイルの内周。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−74856(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷間圧延された鋼帯を巻き取ってコイルに
    する際に、板が角波状に重なるように巻き取り、この角
    波の振幅が15mm以上25mm以下であって波長が100mm以上2
    00mm以下且つ波頭の平坦部が波長の1/10以上2/5以下で
    あることを特徴とする冷延コイルの巻き取り方法。
JP2109571A 1990-04-25 1990-04-25 冷延コイルの巻き取り方法 Expired - Lifetime JP2520183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2109571A JP2520183B2 (ja) 1990-04-25 1990-04-25 冷延コイルの巻き取り方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2109571A JP2520183B2 (ja) 1990-04-25 1990-04-25 冷延コイルの巻き取り方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH049212A JPH049212A (ja) 1992-01-14
JP2520183B2 true JP2520183B2 (ja) 1996-07-31

Family

ID=14513625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2109571A Expired - Lifetime JP2520183B2 (ja) 1990-04-25 1990-04-25 冷延コイルの巻き取り方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2520183B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10212059A (ja) * 1997-01-28 1998-08-11 Fuji Photo Film Co Ltd ウエブの巻取方法及び装置
KR20010027829A (ko) * 1999-09-16 2001-04-06 이구택 압연기 이상진단장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH049212A (ja) 1992-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2520183B2 (ja) 冷延コイルの巻き取り方法
JP6850418B2 (ja) 金属条の製造方法
EP0824046B1 (en) Bowing correction apparatus for temper rolling mill
JPH07178449A (ja) 金属帯巻取装置のコイル押えロール
JPH04294813A (ja) 通板中の極薄金属帯に発生する座屈波やしわ等の防止ロールとその使用方法
JP4052140B2 (ja) 鋼板の形状矯正方法
JP2023050748A (ja) 鋼帯尾端部の巻取装置及び方法並びに鋼帯の連続処理設備
JPH07314036A (ja) 金属帯巻取時の合紙帯シワ発生防止方法
JP2709421B2 (ja) 圧延鋼帯における圧延油のワイピング方法
JPS59118653A (ja) ストリツプの蛇行防止方法
KR890002597B1 (ko) 얇은 스트립을 감는 방법
JP3623839B2 (ja) 平面性に優れたオフセット印刷版支持体用アルミニウム条の製造方法
JP2002113503A (ja) 金属帯の連続式調質圧延における溶接継手部通過時の荷重制御方法
AU714204B2 (en) Bowing correction apparatus for temper rolling mill
JPH01181912A (ja) 難加工金属箔帯の圧延設備
EP0199017A2 (en) Tension levelling strip material
SU1255224A1 (ru) Способ производства листов
JPS5953127B2 (ja) 製罐用極薄鋼板の製造方法
SU1452630A1 (ru) Способ прокатки рулонного материала
JPS62259608A (ja) 冷間薄板圧延における板端部平坦度の制御方法
JP3300174B2 (ja) 調質圧延方法
JP2699246B2 (ja) 薄板洗浄ラインのコイル巻取方法
JPS6132389B2 (ja)
JPH04333320A (ja) 金属帯巻取時の合紙帯シワ発生防止方法
JPS61276703A (ja) ストリツプ形状制御方法