JP2519934Y2 - コンバイン - Google Patents

コンバイン

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JP2519934Y2
JP2519934Y2 JP12781390U JP12781390U JP2519934Y2 JP 2519934 Y2 JP2519934 Y2 JP 2519934Y2 JP 12781390 U JP12781390 U JP 12781390U JP 12781390 U JP12781390 U JP 12781390U JP 2519934 Y2 JP2519934 Y2 JP 2519934Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、刈取前処理部における縦搬送装置から脱穀
フィードチェーンの始端部に向けて刈取穀稈を受渡すよ
う構成するとともに、刈取クラッチの操作により前記刈
取前処理部への動力伝達を断続自在に構成してあるコン
バインに関する。
〔従来の技術〕
上記コンバインにおいて、従来では、第7図に示すよ
うに、脱穀フィードチェーン(7)の始端部の横側に、
脱穀フィードチェーン(7)の張設用スプロケット軸芯
と平行な軸芯(P3)周りで揺動自在な片持ち状のガイド
杆(30)を設け、このガイド杆(30)を、操作具(14)
の操作に連動して脱穀フィードチェーン(7)の穀稈搬
送面よりも低レベルに位置する非作用姿勢から前記搬送
面よりも高レベルに位置する作用姿勢に揺動切換自在に
構成したものがあった。
〔考案が解決しようとする課題〕
一般に、コンバインでは例えば刈取作業の枕地旋回等
の際に、刈取クラッチを切作動した場合、縦搬送装置は
作動を停止するが、脱穀フィードチェーンは駆動回動を
続行するよう構成されている。このとき、穀稈の株元側
が脱穀フィードチェーンの始端部に一部受渡しされかけ
ており、穂先側が縦搬送装置に係止されている状態の刈
取穀稈が存在すると、穂先側が停止状態の縦搬送装置に
係止されたままで株元側が脱穀フィードチェーンにより
強制的に挾持搬送されようとして、穀稈を引きちぎった
り、脱粒したりするおそれがある。
そこで、上述の従来構造では、前記ガイド杆を設けて
脱穀フィードチェーンの始端部に乗りかかっている穀稈
を上方に持上げ、脱穀フィードチェーンが作用しないよ
うにしたものである。
ところが、上記従来構造によるときは、前記ガイド杆
は、脱穀フィードチェーンの横外方側位置において上下
揺動するものであるから、穀稈を確実に脱穀フィードチ
ェーンの搬送作用面から離間させるために揺動移動量を
大きくする必要がある。その結果、作用姿勢における傾
斜が大となり、案内される穀稈が搬送方向と反対方向に
ずれ落ちてしまうことがある等の欠点があり、改善の余
地があった。
本考案は、上記不具合点を解消することを目的として
いる。
〔課題を解決するための手段〕
本第1考案の特徴構成は、冒頭に記載したコンバイン
において、前記脱穀フィードチェーンの始端部における
穀稈搬送面に略平行な姿勢で前記穀稈搬送面よりも高レ
ベルに位置し、脱穀フィードチェーンから穀稈を離間さ
せる作用姿勢と、前記穀稈搬送面よりも低レベルに位置
する非作用姿勢とに亘り、略平行移動により切換自在な
ガイド杆を設けてある点にあり、第2考案の特徴構成
は、前記ガイド杆を前記穀稈搬送面と略平行であって、
かつ、前記フィードチェーンよりも機体内方側の軸芯周
りで揺動自在に構成し、前記作用姿勢において、前記フ
ィードチェーンの略幅方向中央上方に位置するよう構成
してある点にある。
〔作用〕 第1考案の構成によると、ガイド杆は、脱穀フィード
チェーン始端部の穀稈搬送面に略平行な姿勢を維持した
ままで作用姿勢と非作用姿勢とに切換わるので、その略
全域に亘って均一に穀稈の持上げ案内作用を果たし、傾
斜状態になることがないので穀稈が下方にずり落ちるこ
とがない。
第2考案の構成によると、ガイド杆は機体内方側の軸
芯周りで揺動してその姿勢が切換わるので、非作用姿勢
から作用姿勢に切換わり作動する際、穀稈を穂先側斜め
上方に向けて押上げ案内するので、例えば縦搬送装置に
よる係止が解除されている穀稈、特に長稈のものが株元
側外方に向けてのずれ落ちを防止することができ、しか
も、作用状態では脱穀フィードチェーンの中央上方に位
置するので、上方突出量を少ない状態に設定しても、穀
稈を脱穀フィードチェーンから有効に離間させることが
できる。
〔考案の効果〕
従って、上記作用あるいは作用により、合理的構
造改良により、穀稈のずり落ちのない円滑な穀稈持上げ
案内を行うことができ、穀稈の引きづり搬送を有効に阻
止できることになった。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第6図に本考案に係るコンバインを示している。この
コンバインは左右一対のクローラ走行装置(1),
(1)を備えた機体フレーム(2)上に脱穀装置(3)
を搭載するとともに、機体の前部に、機体走行に伴って
植立穀稈を刈取り、後方に搬送する刈取前処理部(4)
を横軸芯(P1)周りで昇降揺動自在に連結して構成して
ある。
前記刈取前処理部(4)は、倒伏している植立穀稈を
立姿勢に引起す引起し装置(5)、立姿勢に引起された
穀稈の株元を切断するバリカン型刈取装置(6)、刈取
られた立姿勢の穀稈を徐々に横倒れ姿勢に変更しながら
脱穀装置(3)における挾持搬送用脱穀フィードチェー
ン(7)の始端部に向けて搬送する縦搬送装置(8)等
で構成してある。又、この刈取前処理部(4)の右横側
には、運転部(9)を配設してあり、運転部(9)の座
席(10)の下方側にはエンジン(11)を配置してある。
第4図に示すように、前記エンジン(11)の動力は、
脱穀クラッチ(12)を介して脱穀装置(3)に供給する
一方、ミッションケース(13)を介してクローラ走行装
置(1)並びに刈取前処理部(4)に供給するよう構成
してある。刈取前処理部(4)への伝動上手側には、ベ
ルトテンション式の刈取クラッチ(14)を介装するとと
もに、第5図に示すように、従動側プーリ(15)を弾性
を有する屈曲円板で構成してあり、刈取前処理部(4)
の負荷が大きくなると、ベルト張力が大となってプーリ
(15)の間隔が広がり自動的に増速して、引起し装置
(5)における各係止爪(5a)に対する穀稈負荷を少な
くするよう構成してある。
前記縦搬送装置(8)は、刈取穀稈の株元側を挾持し
て搬送する株元挾持搬送装置(8a)と刈取穀稈の穂先側
を係止搬送する穂先係止搬送装置(8b)とから成り、株
元挾持搬送装置(8a)の搬送終端部から株元払い出し杆
(16)により案内支持しながら株元側を脱穀フィードチ
ェーン(7)に向けて受渡すよう構成してある。脱穀フ
ィードチェーン(7)は、挾持レール(17)との間で穀
稈の株元側を挾持して後方に搬送しながら、脱穀装置
(3)内の扱室(図示せず)において穂先側を扱処理す
るよう構成してある。
そして、前記脱穀フィードチェーン(7)の始端部に
おける穀稈搬送面に略平行な姿勢で前記穀稈搬送面より
も高レベルに位置し、脱穀フィードチェーン(7)から
穀稈を離間させる作用姿勢と、前記穀稈搬送面よりも低
レベルに位置する非作用姿勢とに亘り、略平行移動によ
り切換自在なガイド杆(19)を設けてある。詳述する
と、第1図ないし第3図に示すように、前記ガイド杆
(19)は、脱穀フィードチェーン(7)の機体内方側に
おいて、フィードチェーン始端部の穀稈搬送面と略平行
な前後向き軸芯(Y)周りで回動自在に枢支するととも
に、フィードチェーンを迂回して外方側に向けて平面視
略U字状に屈曲成形して片持ち状に延設してある。そし
て、その枢支ボス部(20)から連設のアーム(21)と刈
取クラッチ(14)のテンションアーム(14a)とを操作
ワイヤ(22)を介して連係させてあり、刈取クラッチ
(14)入状態では、ガイド杆(19)の作用部(19a)が
フィードチェーン(7)の穀稈搬送面よりも低レベルに
位置して、刈取穀稈の搬送を何ら阻害することがなく、
搬送穀稈の下方受止め案内具として作用する。又、刈取
クラッチ(14)切り状態では、作用部(19a)が前記穀
稈搬送面と略平行姿勢を維持したままで穀稈搬送面より
も高レベルになるよう平行移動し、かつ、フィードチェ
ーン(7)の略幅方向中央上方に位置するよう構成して
ある。このように、ガイド杆(19)の作用部(19a)が
穀稈搬送面と略平行姿勢のままで移動するので、刈取前
処理部(4)の駆動が停止し、かつ、脱穀装置(3)が
駆動状態となっているとき、搬送途中で株元側が一部フ
ィードチェーン(7)に乗りかかって穂先側が停止状態
で穂先係止搬送装置(8b)に係止している状態の穀稈
を、全作用域に亘って有効に、フィードチェーン(7)
から持上げ離間させて、無理な引込みや姿勢乱れを生じ
るのを阻止することができる。又、枕扱ぎ脱穀の際、ガ
イド杆(19)上に穀稈を案内させながら手作業で投入す
ることができるので、一度に多量の稈を誤って投入する
等の弊害を防止できる。
前記刈取クラッチ(14)は、クラッチ操作レバー(2
3)のクラッチ入操作に拘らず、刈取前処理部(4)の
上昇作動に伴って、自動的、かつ、強制的にクラッチ切
状態になるよう構成してある。つまり、クラッチ操作レ
バー(23)とテンションアーム(14a)とを融通バネ(2
7)を介して連動連係するとともに、刈取部フレーム(4
a)の上昇揺動に伴ってその接当部(24)が接当駆動し
て連動揺動する作動アーム(25)とテンションアーム
(14a)とをワイヤ(26)を介して連動連係し、強制ク
ラッチ切操作自在に設けてある。そして、ガイド杆(1
9)の枢支ボス部(20)に係止用アーム(32)を設け、
ガイド杆(19)の作用状態への切換わりに伴って係止用
アーム(32)が自動係止してガイド杆(19)を作用姿勢
にロック保持する保持具(33)をバネ(34)によりロッ
ク付勢状態に設け、この保持具(33)をクラッチ操作レ
バー(23)のクラッチ入操作に伴ってロック解除するよ
う連係させてある。
尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便
利にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第6図は本考案に係るコンバインの実施例
を示し、第1図は連係系統図、第2図は要部の側面図、
第3図は前部の簡略化した平面図、第4図は伝動系統
図、第5図は従動プーリの断面図、第6図は前部の側面
図である。そして、第7図は従来例の側面図である。 (4)……刈取前処理部、(7)……フィードチェー
ン、(8)……縦搬送装置、(14)……刈取クラッチ、
(19)……ガイド杆、(Y)……軸芯。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】刈取前処理部(4)における縦搬送装置
    (8)から脱穀フィードチェーン(7)の始端部に向け
    て刈取穀稈を受渡すよう構成するとともに、刈取クラッ
    チ(14)の操作により前記刈取前処理部(4)への動力
    伝達を断続自在に構成してあるコンバインであって、前
    記脱穀フィードチェーン(7)の始端部における穀稈搬
    送面に略平行な姿勢で前記穀稈搬送面よりも高レベルに
    位置し、脱穀フィードチェーン(7)から穀稈を離間さ
    せる作用姿勢と、前記穀稈搬送面よりも低レベルに位置
    する非作用姿勢とに亘り、略平行移動により切換自在な
    ガイド杆(19)を設けてあるコンバイン。
  2. 【請求項2】前記ガイド杆(19)を前記穀稈搬送面と略
    平行であって、かつ、前記フィードチェーン(7)より
    も機体内方側の軸芯(Y)周りで揺動自在に構成し、前
    記作用姿勢において、前記フィードチェーン(7)の略
    幅方向中央上方に位置するよう構成してある請求項1記
    載のコンバイン。
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