JP2519503B2 - ゼリ―カプセル体を含有するチ―ズ食品及びその製造法 - Google Patents

ゼリ―カプセル体を含有するチ―ズ食品及びその製造法

Info

Publication number
JP2519503B2
JP2519503B2 JP63073371A JP7337188A JP2519503B2 JP 2519503 B2 JP2519503 B2 JP 2519503B2 JP 63073371 A JP63073371 A JP 63073371A JP 7337188 A JP7337188 A JP 7337188A JP 2519503 B2 JP2519503 B2 JP 2519503B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cheese
jelly
capsule body
jelly capsule
gelatin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63073371A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01247034A (ja
Inventor
重勝 佐藤
誠治 黒沢
利昭 木村
康重 相良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Snow Brand Milk Products Co Ltd filed Critical Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority to JP63073371A priority Critical patent/JP2519503B2/ja
Publication of JPH01247034A publication Critical patent/JPH01247034A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2519503B2 publication Critical patent/JP2519503B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、クリームチーズからなるゲル体内にゼリー
カプセル体を均一に分散させた形態のゼリーカプセル体
を含有するチーズ食品及びその製造法に関する。
従来技術 従来、ゼリー体を利用した食品は種々知られており、
例えば、内部にヨーグルトとマーブル状のゼリー層を包
含させた食品(特開昭52-31866号)、薄板状もしくは柱
状のゼリー体を含有させた飲料(特開昭54-23169号)及
びコーヒーのような液状嗜好飲料を内包させたアルギン
酸カルシウムからなるゼリーカプセル体を含有させた飲
料(特開昭58-220674号)がみられる。
しかし、これらの飲食品は、ゼリー体又はゼリーカプ
セル体を液状の飲料や粘性の低いヨーグルトと組合わせ
たものであつて、チーズのような粘性の極めて高い食品
とゼリー体、特にゼリーカプセル体と組合わせたデザー
ト形態の食品は未だ見あたらない。
而して、近年における飲食品に対する嗜好性の多様化
に伴ない、新しい形態のデザート食品の提供が望まれる
ようになつてきている。
ところが、チーズとゼリーカプセル体を組合わせた食
品の製造に当つての問題点は、従来のチーズでは粘性が
極めて高いため、チーズにゼリーカプセル体を加えて混
合する場合、低速攪拌でもゼリーカプセル体の変形や破
壊が避けられないこと、更に、この変形や破壊を防ぐた
めにチーズの粘性を著しく低下させた場合には、ゼリー
カプセル体を添加、混合したものを十分に冷却してもス
プレツド状態となつて、ゼリーカプセル体がチーズ中に
安定にかつ均一に分散した形態のものが得られないこと
にある。
加うるに、ゼリーカプセル体をチーズに加えた場合、
チーズ中の水分のゼリーカプセル体への移動が起り、そ
の結果、ゼリーカプセル体は徐々に本来の弾力性を失つ
て離水を生ずるに至るという問題もみられる。
発明が解決しようとする課題 本発明は、チーズ食品内にゼリーカプセル体を均一に
分散させてゼリーカプセル体が変形や破壊することなく
安定に均一分散した形態の新しいタイプのチーズ食品及
び該チーズ食品を製造するための方法を提供することを
課題とする。
以下本発明を詳しく説明する。
課題を解決するための手段 本発明に係るチーズ食品の特徴は、ゼラチンを添加し
て融化したクリームチーズからなるゲル体内に、ゼリー
カプセル体を均一に分散させた形態を保有することにあ
る。なお、本発明で用いるゼリーカプセル体は特公昭48
-16183号又は特公昭36-15088号の方法に準じて得られた
ものを用いる。
このような新しい形態のチーズ食品は下記に示す方法
により得られる。
まず、チーズとしてクリームチーズを用い、このクリ
ームチーズにゼラチンを加え、ケトル融化機などにより
攪拌してペースト状となしたものに、加温下に庶糖を加
えて甘味と酸味のバランスがとれたチーズを調製する。
この場合、クリームチーズに対するゼラチンの添加割
合は、チーズのゲル強度が20〜50g程度になるように調
整し、また、庶糖の添加割合もチーズの甘味度/乳酸酸
度が25〜30になるように調整するとよく、これにより食
感上口溶けが良好な硬さのクリームチーズからなるゲル
体が得られる。
ゼリーカプセル体をチーズ中に均一に分散させる方法
は、融化したチーズ(比重約1.06)とゼリーカプセル体
(比重約1.10)とを攪拌等により混合後、そのまま充填
冷却すると、両者の比重差により、ゼリーカプセル体が
沈降してしまいゼリーカプセル体が均一に分散しない。
そこで、ゲル強度が20〜50gになるように、ゼラチンを
添加すると冷却温度が40〜60℃で粘度が200〜300cpとな
り、この範囲内であれば、ゼリーカプセル体が均一に分
散し、沈降しない状態で充填できることを見出した。次
いで、さらに5〜10℃で16〜24時間、静置状態下に冷却
すると、上記状態のまま、完全にゲル化し、ゼリーカプ
セル体が均一に分散した状態を失わないチーズ食品が得
られることがわかつた。
因に、充填前の冷却温度が40℃より低いと粘度が急速
に高まり、攪拌による剪断力等でゼリーカプセル体が破
壊されたり、ついにはチーズがゲル化してしまう。ま
た、充填前の冷却温度が60℃より高いと粘度が低くなり
すぎ、ゼリーカプセル体の沈降が始まり均一に分散しな
くなるので望ましくない。
なお、ここでゼラチンを用いるのは、ゼラチンゲルの
形成によりチーズの食感をソフトに改良し、及びゼラチ
ンが他のゲル化剤、例えばカルシウムなどの金属塩と反
応してゲル化するLMペクチンやアルギン酸塩に比べて容
易に低温下でゲル化可能であり、加うるに、クリームチ
ーズに混合したゼリーカプセル体をチーズゲル体内に冷
却温度を適切(40〜60℃)に設定することにより、均一
に分散させる粘度を有することに因る。
次に、上述のようにしてゼラチンを添加、融化し、か
つ甘味度を調整したチーズ(以下甘味チーズという)
に、特公昭48-18163号又は特公昭36-15088号に準じて得
られた耐熱性のゼリーカプセル体を加え、加熱してチー
ズを溶融するとともに、ゼリーカプセル体を均一に混合
する。この混合に際しては、ゼリーカプセル体の糖濃度
を上記甘味チーズの糖濃度とバランスするように調整し
て両者間の浸透圧差による水分移動を防止する。なお、
ゼリーカプセル体と甘味チーズとの糖バランスと水分移
動との関係を下記方法により試験した結果を以下に示
す。なお、特にことわらない限り、%は重量%を示す。
試験方法: クリームチーズに庶糖を加えて、チーズの水分中糖濃度
が19.0%の前記甘味チーズを調製し、一方ゼリーカプセ
ル体の水分中糖濃度が9.4%、19.8%及び30.1%の各ゼ
リーカプセルを下記により調製した。
1%濃度のアルギン酸ナトリウム水溶液に庶糖を上記
各濃度になるようにそれぞれ加えたものを、0.5%塩化
カルシウム水溶液に滴下して粒状のゼリーカプセル体を
得た。さらに、上記各濃度になるようにそれぞれ庶糖を
加えた0.5%カルシウム塩水溶液に5.5時間浸漬してカプ
セル内のゲルを安定化させた。
次いで、得られた各ゼリーカプセル体を上記甘味チー
ズにそれぞれ添加し、ケトル融化機で加熱して甘味チー
ズを溶融した後、サーモシリンダーにより40〜60℃に冷
却して容器に充填し、完全にゲル化させた。このように
して得られたゲル製品を室温下に保存してそれらの経日
的水分移動を調べた。結果は表1に示すとおりである。
表1にみられるように、甘味チーズの水分中糖濃度と
ゼリーカプセル体の水分中糖濃度との糖バランスが調整
されない場合には甘味チーズとゼリーカプセル体との水
分移動が著しくなり、その結果、ゼリーカプセル体が損
われるに至る。
以上述べたごとく、クリームチーズにゼラチンを添加
して融化したものの糖濃度を調整した甘味チーズに、該
甘味チーズとの糖バランスを調整したゼリーカプセル体
を加えて均一に分散させたものを加熱した後、40〜60℃
程度に冷却させて容器に充填することにより、ゼリーカ
プセル体がチーズ中に均一に分散した形態を保有する新
しいタイプのデザートに適したチーズ食品が得られる。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1 ナチュラルクリームチーズ25kg、無塩バター2.5kg、
水5kg及び溶解性の高いゼラチン1kgをケトル乳化機に収
容し、攪拌回転数110rpmで攪拌してペースト状物を得
た。このペースト状物33.5kgに蒸気を注入し、品温70℃
になつた時点で庶糖10.0kgと、下記により調製したゼリ
ーカプセル体5kgを加え、更に85℃まで加熱してチーズ
を殺菌した。
ゼリーカプセル体の調製: 1%アルギン酸ナトリウム水溶液5kgに庶糖2kgとオレ
ンジ濃縮果汁(5倍濃縮したもの)500gとオレンジフレ
ーバー15gを添加した液に、0.5%塩化カルシウム水溶液
を滴下して粒状のゼリーカプセル体を得た。
次に、上述のようにして加熱溶融したものを60秒間真
空下で脱気した後、サーモシリンダーで約50℃に冷却
し、所定の容器に充填し、冷蔵庫に収容して24時間冷
却、固化させて、フルーツゼリーカプセル体が均一に分
散した形態のチーズ食品を得た。
このようにして得られたチーズ食品を5℃の温度下に
40日間保存したが、上記形態には変化がみられず、チー
ズからのゼリーカプセル体への水分移動も実質上認めら
れなかつた。
実施例2 ナチユラルクリームチーズ25kg、無塩バター2.5kg、
ヨーグルト7kg、ヨーグルトパウダー1.0kg、ヨーグルト
フレーバー25g、クエン酸90g及びゼラチン1.4kgをケト
ル乳化機に収容し、攪拌回転数110rpmで攪拌してペース
ト状物を得た。得られたペースト状物37.015kgに蒸気を
注入し品温70℃において庶糖10.0kg及び実施例1で得た
ゼリーカプセル体(ただし、オレンジ濃縮果汁(5倍濃
縮したもの)とオレンジフレーバーに代えてストロベリ
ー濃縮果汁(5倍濃縮したもの)500gとストロベリーフ
レーバー15gを使用)5kgを加え、更に85℃に加熱して殺
菌した。
次いで、得られた溶融物を60秒間真空下で脱気した
後、実施例1に記載したと同様にして冷却し、充填し、
冷却固定させて製品を得た。
得られた製品を5℃の温度下で2ヶ月間保存したが、
ゼリーカプセル体の形態の変化及びチーズ中の水分移動
も認められなかつた。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゼラチンを添加、融化したクリームチーズ
    からなるゲル体内にゼリーカプセル体を均一に分散、浮
    遊させた形態を保有するゼリーカプセル体を含有するチ
    ーズ食品。
  2. 【請求項2】ゼラチンを添加、融化したクリームチーズ
    に庶糖を添加してその酸味と甘味のバランスを調整した
    ものに、これと同じ糖濃度に調整した耐熱性のゼリーカ
    プセル体を加え、さらに加熱してクリームチーズとゼリ
    ーカプセル体とを均一に混合し、次いでクリームチーズ
    の温度を40〜60℃に冷却して容器に充填することを特徴
    とするゼリーカプセル体を均一に分散して成るゼリーカ
    プセル体を含有するチーズ食品の製造法。
  3. 【請求項3】ゼラチンを、ゲル体のゲル強度が20〜50g
    になるように添加する請求項(2)に記載の製造法。
  4. 【請求項4】ゼリーカプセル体とチーズ中の糖濃度を同
    濃度とすることによりゼリーカプセル体とチーズ中の水
    分移動を防止した請求項(2)に記載の製造法。
  5. 【請求項5】クリームチーズを約40〜60℃に冷却して粘
    度を200〜300cpに調整する請求項(2)に記載の製造
    法。
JP63073371A 1988-03-29 1988-03-29 ゼリ―カプセル体を含有するチ―ズ食品及びその製造法 Expired - Fee Related JP2519503B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63073371A JP2519503B2 (ja) 1988-03-29 1988-03-29 ゼリ―カプセル体を含有するチ―ズ食品及びその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63073371A JP2519503B2 (ja) 1988-03-29 1988-03-29 ゼリ―カプセル体を含有するチ―ズ食品及びその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01247034A JPH01247034A (ja) 1989-10-02
JP2519503B2 true JP2519503B2 (ja) 1996-07-31

Family

ID=13516252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63073371A Expired - Fee Related JP2519503B2 (ja) 1988-03-29 1988-03-29 ゼリ―カプセル体を含有するチ―ズ食品及びその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2519503B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AUPM540494A0 (en) * 1994-05-02 1994-05-26 Flynn, Michael Shaun A settable dessert

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01247034A (ja) 1989-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU706201B2 (en) Gellan gum beverage
US6485771B1 (en) Edible compositions including particulated gel
EP0189321B1 (en) Method for manufacturing a dessert having an ornamental pattern
JPS6019452A (ja) シエイク・ドリンクの製造法
CN109793093A (zh) 一种乳化稳定剂、抗融化冰淇淋及其生产方法
US5124169A (en) Process for preparing a layered hydrogel product
JPH0624473B2 (ja) 繊維状組織を有するゼリーの製造法
JP2545457B2 (ja) ゼリ―状食品とその製造方法
JP4316301B2 (ja) 層状デザートの製造方法
JP2519503B2 (ja) ゼリ―カプセル体を含有するチ―ズ食品及びその製造法
JPH06335370A (ja) 成形ゼリー入り液状食品およびその製造方法
JP3853525B2 (ja) 積層デザートの製造法
JPH06327421A (ja) ゼラチン入りゼリー類及びゼラチン入りゼリー類の製造方法
JPH0691799B2 (ja) 組合せゼリ−状食品の製造法
JP2946425B2 (ja) 低脂肪食品
JP2002238520A (ja) 浮遊固形物含有密封容器入り飲料およびその製造方法
JPS59173055A (ja) 模様入りデザ−トの製造法
CA2020742C (en) Process for preparing a layered hydrogel product
JPH05168426A (ja) 流動物封入ゲル状食品の製造方法
JP3181975B2 (ja) ゼリーインゼリー
JP2802069B2 (ja) 冷凍カスタードプリン
JPH06237711A (ja) 粉末ミックス
JPH10215798A (ja) ゼリーインゼリー
JP2005130793A (ja) 水中油型乳化油脂組成物
JP5836175B2 (ja) ゲル状食品およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees