JP2518781B2 - 携帯機器用振動発生装置、および携帯機器用振動発生装置の振動子取り付け方法 - Google Patents

携帯機器用振動発生装置、および携帯機器用振動発生装置の振動子取り付け方法

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JP2518781B2
JP2518781B2 JP4253530A JP25353092A JP2518781B2 JP 2518781 B2 JP2518781 B2 JP 2518781B2 JP 4253530 A JP4253530 A JP 4253530A JP 25353092 A JP25353092 A JP 25353092A JP 2518781 B2 JP2518781 B2 JP 2518781B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転装置の回転軸に取
り付けられた、展性に富み、かつ高比重合金からなる振
動子によって振動を発生する携帯機器用振動発生装置
および携帯機器用振動発生装置の振動子取り付け方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来例における振動発生装置を説
明するための図である。図8において、振動発生装置
は、回転軸82を有するモータ81と、前記回転軸82
に取り付けられた高比重合金からなる偏心した振動子8
3とから構成される。そして、モータ81は、その回転
軸82に取り付けられた振動子83を回転させることに
よって振動が発生する。モータ81の回転軸82と偏心
した振動子83との取り付けは、振動子83の軸孔85
に、たとえば黄銅製のブッシュ84が圧入される。その
後、モータ81の回転軸82は、前記ブッシュ84の軸
孔86に圧入される。また、モータ81の回転軸82と
ブッシュ84との取り付けは、必要により接着剤等を介
在させて、これらの接合強度を向上させている。なお、
振動子83は、たとえばタングステンからなる高比重合
金粉末を成形した後、焼結することによって得られる。
【0003】図9は従来例における振動発生装置の回転
軸と振動子との他の固定方法を説明するための図であ
る。図9に示す振動発生装置の回転軸と振動子との固定
方法は、実公平4−13860号公報(平成4年3月3
0日)に記載されているものである。図9において、モ
ータ81の回転軸82は、高比重合金からなる偏心した
振動子83の軸孔85に圧入された後、図示されていな
いポンチのような工具によってかしめられる。図9にお
ける振動子83の固定部には、かしめられた後のかしめ
部87が示されている。
【0004】図10(イ)ないし(ハ)はかしめによっ
て固定された場合の取り付け強度を説明するための図で
ある。図10(イ)は回転軸82に取り付けられた振動
子83の上面図である。図10(ロ)は振動子83の側
面図である。図10(ハ)は図10(イ)におけるB−
B′断面図である。振動子83の軸孔88に回転軸82
を挿入した後、回転軸82に対してその重心位置の反対
側において、たとえばポンチ等によって矢印13方向か
ら力が加わる。図10(ハ)に示されているように、か
しめ部87によって、軸孔88は変形して軸孔88′と
なる。このため、回転軸82は、軸孔88′と90およ
び90′の2点で接触する。すなわち、回転軸82と振
動子83とは、この2点90および90′によって固定
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図8に示すよ
うな振動発生装置は、偏心した振動子83の軸孔85に
ブッシュ84を圧入した後に、モータ81の回転軸82
をブッシュ84の軸孔86に圧入しなければならない。
上記のように、回転軸82と振動子83との取り付け
は、二段階の手間が必要であるため、生産性が低い。
【0006】また、近年、振動発生装置は、ページャの
呼出し用や腕時計の時報用等に使用されるようになって
きた。ページャおよび腕時計は、どちらも小型のものが
要求されているため、その振動発生装置も小型化が要求
される。たとえば、振動発生装置に取り付ける振動子8
3は、その一番幅の広い部分を4mm、厚さを4mmと
した場合、軸孔85の直径が0.7mm程度になる。こ
のような振動子83は、たとえばタングステン合金の粉
末をバインダーと共に金型で成形する際に、前記直径の
軸孔85が得られないという問題が発生した。そこで、
振動子83は、ドリルによる孔開け加工によって軸孔8
5が得られた。そして、回転軸82と振動子83との固
定は、かしめによって行われるが、振動子83が脆くて
割れる恐れがあった。また、回転軸82と振動子83と
の固定は、図10(ハ)に示すように、2点で接触して
いるのみであるため、経年変化による固定強度が劣化す
る恐れがあった。
【0007】以上のような問題を解決するために、本発
明は、回転装置の回転軸と振動子とを取り付けるための
手間がかからずに、取り付け強度の高い携帯機器用振動
発生装置、および携帯機器用振動発生装置の振動子取り
付け方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】(第1発明) 以上のような問題を解決するために、本発明の携帯機器
振動発生装置は、回転が回転軸(図1ないし図3、お
よび図6の1)から導出される回転装置と、当該回転装
置の回転軸(1)に偏心するように取り付けられた展性
に富み、かつ高比重合金からなる振動子(図1ないし図
3、および図6の2)とから構成され、回転軸(1)
と、当該回転軸(1)が入り込む溝状回転軸挿入凹部
(図1の4)と、当該溝状回転軸挿入凹部(4)の反対
の両側に成形されたテーパー部(図1の5)とが圧縮
成形されて一体となった回転軸固定部(図1および図6
の3)とから構成される。
【0009】(第2発明) 本発明の携帯機器用振動発生装置の振動子(図7の4
0)における回転軸(1)が入り込む溝状回転軸挿入凹
部(図7の42)は、コ字状またはU字状溝となるよう
に構成される。(第3発明) 本発明の携帯機器用振動発生装置は、携帯無線呼出し装
置、または腕時計時報用であることを特徴とする
【0010】(第発明) 本発明の携帯機器用振動発生装置振動子取り付け方法
は、前記振動子(2)を当該振動子(2)の外形に沿っ
た凹部を有する載置台(図2および図3の11)に載置
する第1工程と、回転装置を当該回転装置の外形に沿っ
た凹部を有する載置台(11)に載置すると共に、前記
回転装置の回転軸(1)を前記振動子(2)の回転軸固
定部(3)に成形された溝状回転軸挿入凹部(4)に挿
入する第2工程と、回転軸固定部(3)の溝状回転軸挿
入凹部(4)と反対側に成形されたテーパー部(5)を
内側に押圧するための傾斜部(図4および図5の22、
22′)を有する金型(図4および図5の21)を降下
する第3工程と、前記載置台(11)と金型(21)に
よって振動子(2)の回転軸固定部(3)と回転装置の
回転軸(1)とを圧縮成形する第4工程とから構成され
る。
【0011】(第発明) 本発明の携帯機器用振動発生装置振動子取り付け方法
は、前記第3工程における金型(図6の26、27)
が、左右方向から押圧して振動子(2)の回転軸固定部
(3)を圧縮成形することを特徴とする。
【0012】(第発明) 本発明の携帯機器用振動発生装置振動子取り付け方法
は、前記第3工程における金型(21、26、27)の
傾斜部(22、22′、28、29)に、突条(図5お
よび図6の24、30、31)が成形されていることを
特徴とする。
【0013】
【作 用】(第1発明) 本出願人は、近年、展性に富み、かつ高比重合金から部
材が開発されたことに着目して携帯機器用振動発生装
、および携帯機器用振動発生装置の振動子取り付け方
法を開発した。すなわち、本発明の携帯機器用振動発生
装置に使用する振動子の回転軸固定部は、振動子の重心
と反対側に設けられると共に、回転装置の回転軸を挿入
できる溝状回転軸挿入凹部が設けられている。また、振
動子の回転軸固定部は、回転軸と、当該回転軸が入り込
む溝状回転軸挿入凹部と、当該溝状回転軸挿入凹部の反
対側の両側にテーパー部が成形されている。以上のよう
な構成の回転軸固定部は、回転挿入の回転軸簡単に
回転軸挿入凹部に挿入することができる。また、回転
装置の回転軸と、振動子の溝状回転軸挿入凹部との接合
は、金型による回転軸固定部の全体に対して圧縮成形を
行うだけであるから、一箇所に集中応力がかからない。
すなわち、上記構成の回転軸固定部は、取り付け時の力
が回転軸を中心にして全方向からかかるため、回転装置
における回転軸を偏心させるようなことがない。
【0014】(第2発明)溝状 回転軸挿入凹部は、内側を略垂直な突出部にすると
共に、外側に傾斜部を形成させたので、回転軸の挿入が
軸孔に比べて簡単になった。回転軸を溝状回転軸挿入凹
部に挿入した後、上記突出部の両側から圧縮成形させて
いるため、回転軸と溝状回転軸挿入凹部となるコ字状
たはU字状溝とは、3点で接触することができる。さら
に、前記圧縮成形の際に、両突出部が回転軸を抱持する
ため、取り付け強度が向上する。(第3発明) 振動発生装置の構造および取り付け方法は、小型で携帯
機器用に限定されるものであり、携帯無線呼出し装置、
または腕時計時報用にした際に優れた効果を奏する。
【0015】(第発明) 振動子は、載置台に形成されている前記振動子の外形に
沿った凹部に載置される。また、回転装置は、載置台に
形成されている前記回転装置の外形に沿った凹部に載置
される。この時、前記回転装置の回転軸は、前記振動子
の重心と反対側に成形されている回転軸固定部の溝状
転軸挿入凹部に挿入される。このような状態において、
回転軸固定部の溝状回転軸挿入凹部と反対側に成形され
たテーパー部を内側に押圧するための傾斜部を有する金
型が降下する。当該金型と前記載置台とによって、振動
子の回転軸固定部は、回転装置の回転軸の外周に沿って
圧縮成形される。したがって、回転装置における回転軸
と、振動子の回転軸固定部との接続は、偏心せずに強固
に取り付けられる。
【0016】(第発明) 振動子の回転軸固定部を圧縮成形する金型は、二つに分
割されて、振動子の回転軸固定部を、左右方向から押圧
して圧縮成形する。このような方法の取り付けにおいて
も、同様に、回転軸固定部と回転軸との取り付け強度が
向上する。
【0017】(第発明) 振動子の回転軸固定部を圧縮成形する金型は、その傾斜
部に突条が成形されているため、振動子の回転軸固定部
を圧縮成形する際に、その一部が回転軸方向にさらに強
く押圧される。そのため、回転軸固定部は、その表面に
突条からなる凹溝ができると共に、圧縮成形され、回転
軸との取り付け強度が向上する。そして、金型に成形す
る突条の向きは、垂直方向あるいは水平方向に設けるこ
とができる。
【0018】
【実 施 例】図1は本発明における振動子の一実施例
を説明するための図である。図1において、振動子2
は、たとえば半円形で、W−Ni−Fe系、W−Ni−
Cu系、W−Mo−Ni−Fe系からなる比重約18g
/cmの高比重合金である。そして、振動子2は、上
記材料からなる粉末をバインダーと共に図示の形状に成
形された後、焼成される。さらに、上記材料は、タング
ステンを約90重量%で、その他の材料を残り約10重
量%とすることで、脆さがなくなり、展性に富むことが
知られている。振動子2は、その重心と反対側におい
て、回転軸固定部3が成形されている。回転軸固定部3
は、回転軸1が挿入される、たとえばU字状の溝状回転
軸挿入凹部4と、当該溝状回転軸挿入凹部4の反対側を
傾斜面としたテーパー部5とが一体成形されている。な
お、図1において、回転軸1を回転させる回転装置は、
省略されているが、たとえばモータである。
【0019】図2は本発明における振動子と回転装置の
回転軸とを取り付ける一実施例で、金型で回転軸固定部
を押圧する前の状態を示す図である。図3は本発明にお
ける振動子と回転装置の回転軸とを取り付ける一実施例
で、金型で回転軸固定部を押圧する状態を示す図であ
る。図4は本発明における金型の一実施例を示す斜視図
である。図2および図3において、載置台11は、図示
されていない回転装置の外形と同じ凹部を有する回転装
置載置部と、振動子2の外形と同じ振動子載置凹部13
からなる振動子載置台12とから構成されている。図4
において、金型21は、回転軸固定部3のテーパー部5
を内側に押圧するような傾斜部22および22′が成形
されている。そして、載置台11には、たとえば載置台
上部14を一部で突出させ、金型が降下した際に、金型
下部23と当接するようにすることができる。
【0020】前記載置台11は、たとえば図示されてい
ないプレス機の下部に取り付けられ、金型21は、同じ
くプレス機の可動部に取り付けられる。また、振動子2
は、載置台11に形成されている前記振動子2の外形に
沿った振動子載置凹部13に載置される。また、回転装
置は、載置台11に形成されている前記回転装置の外形
に沿った凹部に載置される。この時、前記回転装置の回
転軸1は、前記振動子2の重心と反対側に成形されてい
る回転軸固定部3の回転軸挿入凹部4に奥深く挿入され
る。回転軸1の回転軸挿入凹部4への挿入は、単に上部
から押し込むだけであるから簡単に行われる。このよう
な状態において、回転軸固定部3の回転軸挿入凹部4と
反対側に成形されたテーパー部5を内側に押圧するため
の傾斜部22、22′を有する金型21が降下する。当
該金型21と前記載置台11とによって、振動子2の回
転軸固定部3は、回転装置の回転軸1の外周に沿って圧
縮成形される。上記載置台11と金型21との圧縮成形
は、回転装置の回転軸1の周囲に沿って、振動子2の回
転軸固定部3を押圧しながら強固に取り付ける。
【0021】図5は本発明における金型の他の実施例を
示す図である。図5において、図4に示す金型と相違す
る所は、金型21の傾斜部22、22′に突条24が成
形されている点にある。このような突条24は、振動子
2の回転軸固定部3が回転軸1の周囲に沿って圧縮成形
される際に、回転軸固定部3の表面に溝を作り、回転装
置の回転軸1と回転軸固定部3との接合をより強固なも
のとする。さらに、上記突条24の幅を任意にすること
によって、圧縮成形時の回転軸1と振動子2との取り付
け強度を制御することができる。
【0022】図6は本発明における金型の他の実施例を
示す図である。図6において、図4および図5と相違す
る所は、金型が左右方向から回転軸固定部3を圧縮成形
する点にある。すなわち、傾斜部28を有する金型26
と、傾斜部29を有する金型27とが左右に移動できる
ようになっている。そして、金型26および27には、
たとえば水平方向に突条30および31が成形されてい
る。この突条30および31は、垂直方向にすることも
できる。このような金型26および27においても、前
記実施例と略同様な効果を奏する。
【0023】図7(イ)ないし(ハ)は回転軸と振動子
とを固定する他の実施例を説明するための図である。す
なわち、図7(イ)は振動子の上面図である。図7
(ロ)は振動子の側面図である。図7(ハ)は図7
(イ)において示されているA−A′部分の断面図であ
る。図7(イ)ないし(ハ)において、振動子40は、
半円形の高比重合金からなり、モータの回転軸1に取り
付けられるものである。また、振動子40には、その重
心位置から偏心した位置に平行な突条41、41′が成
形され、これらによって図7(ロ)に示すコ字状溝42
が構成されている。振動子40と回転軸1とは、回転軸
1がコ字状溝42に載置された後に、突条41、41′
を変形した変形部43によって取り付けられている。す
なわち、振動子40の変形部43を拡大して見ると、図
7(ハ)に示すように、回転軸1は、突条41、41′
が変形して膨出部44、44′が成形されている。ま
た、回転軸1は、前記膨出部44、44′および符号4
5の三箇所において接触していることが判る。すなわ
ち、コ字状溝42は、その3平面において回転軸1と接
触すると共に、圧縮成形によって回転軸1を抱持する。
そして、圧縮成形によって、回転軸1と振動子40との
接触面積は広がり、取り付け強度の信頼性が向上する。
【0024】図7に示すコ字状溝42の振動子40と図
10に示す振動子83と回転軸82との取り付け強度を
比較した実験例を下記に示す。振動子40および83
は、その一番幅の広い部分を4mm、厚さを4mmと
し、軸孔88の直径は、0.7mmとした。図7に示す
振動子40に設けられた突条41および41′の間に回
転軸1が挿入された後、実施例において説明したごと
く、突条41および41′が圧縮成形される。図10に
示す振動子83は、振動子83に軸孔88が穿設され
る。そして、回転軸82は、軸孔88に圧入された後、
かしめ止めを行なった。この状態で、振動子40または
83から回転軸1または82を引き抜く試験を繰り返し
行なった。その結果を下記に示す。 番号 本発明の振動子40 従来例における振動子83 (引き抜き強度kg) (引き抜き強度kg) 1 11.0 9.0 2 12.0 8.5 3 12.0 8.5 4 11.0 9.0 5 12.0 8.0 6 12.0 8.5 7 12.0 9.0 8 11.5 8.5 9 11.0 9.0 10 12.0 8.0 平均 11.65 8.6 以上のように、本発明の振動子40と回転軸1との引き
抜き試験は、従来例におけるものより明らかに良い結果
が得られた。
【0025】以上、本実施例を詳述したが、前記本実施
例に限定されるものではない。そして、特許請求の範囲
に記載された本発明を逸脱することがなければ、種々の
設計変更を行うことが可能である。たとえば、実施例の
振動子は、半円形であったが、偏心していれば扇形ある
いはその他の形状でも良い。また、金型の傾斜は、回転
軸固定部のテーパー部を回転軸の周囲に沿ってより良く
圧縮成形できるような形状であれば、特に限定されない
ことはいうまでもない。さらに、圧縮成形を行うプレス
機は、油圧等によって下死点制御が可能なものが望まし
い。下死点制御の可能なプレス機は、たとえばビール缶
やジュース缶のプルトップを作製する時のように、加圧
制御を正確にできるため、振動子の回転軸固定部を圧縮
成形する際に振動子が割れることがない。本発明によっ
て得られた振動発生装置は、たとえばページャのような
小型無線呼出し装置、あるいは腕時計の時報用等に使用
した際に、好適である。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、回転軸固定部の形状を
コ字状またはU字状溝からなる回転軸挿入凹部としたた
め、回転装置の回転軸は、挿入され易くなると共に、振
動子に細い回転軸を挿入する軸孔を作る必要がなくなっ
たため、生産性が向上した。本発明によれば、回転装置
の回転軸と振動子の溝状回転軸挿入凹部と、当該溝状
回転軸挿入凹部の反対側の両側に成形されたテーパー部
が圧縮成形されるため、回転軸の周囲が展性の富んだ
振動子の回転軸固定部によって接合される。また、金型
による回転軸の圧縮成形は、回転軸の一部に集中応力が
加わらないため、回転軸を偏心させることがない。本発
明によれば、回転軸と振動子とは、少なくとも三箇所で
接触しているため、取り付け強度が向上した。本発明に
よれば、携帯機器用振動発生装置に展性に富み、かつ高
比重合金からなる振動子を採用したため、回転軸固定部
を回転軸に対して抱持するように圧縮成形することが可
能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における振動子の一実施例を説明するた
めの図である。
【図2】本発明における振動子と回転装置の回転軸とを
取り付ける一実施例で、金型で回転軸固定部を押圧する
前の状態を示す図である。
【図3】本発明における振動子と回転装置の回転軸とを
取り付ける一実施例で、金型で回転軸固定部を押圧する
状態を示す図である。
【図4】本発明における金型の一実施例を示す斜視図で
ある。
【図5】本発明における金型の他の実施例を示す図であ
る。
【図6】本発明における金型の他の実施例を示す図であ
る。
【図7】(イ)ないし(ハ)は回転軸と振動子とを固定
する他の実施例を説明するための図である。
【図8】従来例における振動発生装置を説明するための
図である。
【図9】従来例における振動発生装置の回転軸と振動子
との他の固定方法を説明するための図である。
【図10】(イ)ないし(ハ)はかしめによって固定さ
れた場合の取り付け強度を説明するための図である。
【符号の説明】
1・・・回転軸 23・・・金型下
部 2、40・・・振動子 24・・・突条 3・・・回転軸固定部 26、27・・・
金型 4・・・回転軸挿入凹部 28、29・・・
傾斜部 5・・・テーパー部 30、31、4
1、41′・・・突条 11・・・載置台 42・・・コ字状
溝 12・・・振動子載置台 43・・・変形部 13・・・振動子載置凹部 44、44′・・
・膨出部 14・・・載置台上部 45・・・接触部 21・・・金型 22、22′・・・傾斜部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転が回転軸から導出される回転装置
    と、 当該回転装置の回転軸に偏心するように取り付けられた
    展性に富み、かつ高比重合金からなる振動子とから構成
    される携帯機器用振動発生装置において、回転軸と、当該 回転軸が入り込む溝状回転軸挿入凹部
    と、当該溝状回転軸挿入凹部の反対側の両側に成形され
    たテーパー部とが圧縮成形されて一体となった回転軸固
    定部、 を備えたことを特徴とする携帯機器用振動発生装置。
  2. 【請求項2】 前記回転軸が入り込む溝状回転軸挿入凹
    部は、コ字状またはU字状溝であることを特徴とする請
    求項1記載の携帯機器用振動発生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の携帯機器
    用振動発生装置は、携帯無線呼出し装置、または腕時計
    時報用であることを特徴とする携帯機器用振動発生装
    置。
  4. 【請求項4】 展性に富み、かつ高比重合金からなる振
    動子を回転装置の回転軸に偏心するように固定し、回転
    装置を回転させることによって振動を発生させる携帯機
    器用振動発生装置振動子取り付け方法において、 前記振動子を当該振動子の外形に沿った凹部を有する載
    置台に載置する第1工程と、 回転装置を当該回転装置の外形に沿った凹部を有する載
    置台に載置すると共に、前記回転装置の回転軸を前記振
    動子の回転軸固定部に成形された溝状回転軸挿入凹部に
    挿入する第2工程と、 回転軸固定部の溝状回転軸挿入凹部と反対側に成形され
    たテーパー部を内側に押圧するための傾斜部を有する金
    型を降下する第3工程と、 前記載置台と金型によって振動子の回転軸固定部と回転
    装置の回転軸とを圧縮成形する第4工程と、 からなることを特徴とする携帯機器用振動発生装置
    動子取り付け方法。
  5. 【請求項5】 前記第3工程における金型は、左右方向
    から押圧して振動子の回転軸固定部を圧縮成形すること
    を特徴とする請求項3記載の携帯機器用振動発生装置
    振動子取り付け方法。
  6. 【請求項6】 前記第3工程における金型の傾斜部に
    は、突条が成形されていることを特徴とする請求項3ま
    たは請求項4記載の携帯機器用振動発生装置振動子取
    り付け方法。
JP4253530A 1992-05-11 1992-08-31 携帯機器用振動発生装置、および携帯機器用振動発生装置の振動子取り付け方法 Expired - Lifetime JP2518781B2 (ja)

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