JP2517687B2 - 冷延鋼板寸法のオンライン測定用搬送装置 - Google Patents

冷延鋼板寸法のオンライン測定用搬送装置

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JP2517687B2 JP1313459A JP31345989A JP2517687B2 JP 2517687 B2 JP2517687 B2 JP 2517687B2 JP 1313459 A JP1313459 A JP 1313459A JP 31345989 A JP31345989 A JP 31345989A JP 2517687 B2 JP2517687 B2 JP 2517687B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ブリキ、TFS(Tin Free Steel)など、冷
延鋼板のシャーライン内自動寸法測定に用いる搬送装置
に関する。
〔従来の技術〕 従来、シャーラインで切断された冷延鋼板(以下シー
トという)の寸法の測定は、次のようになされていた。
ラインから定期的にシートを抽出し、直接シートの
巾、流さをノギスにより測定する。
長さは、シートの切断前にシートに接して回転するロ
ールの単位時間当たりの回転数と、最初の切断から次の
切断までのシート切断の所要時間と、ロールの1回転当
たりの長さとから間接的ではある(スリップ等は無視す
る)が演算により求める。
巾はトリマーのセット巾とする。
上述のようなシートの切断長さの測定手段において
は、の手段はライン外で測定するため、高精度で測定
することはできても、全数を測定することは不可能であ
る。そこで±1mm程度の測定精度しか得られず不十分で
はあるが、、の手段によって全数測定し、の手段
を抜取り検査として用いている。
〔発明が解決しようとする課題〕
シートになる前の冷延鋼板は、通常巾1m全長数kmの鋼
帯であるが、これがシートに切断されると、残留歪みを
拘束していた力が解放されて、シートの縁が歪むことが
ある。すなわち、切断時のセット値と誤差が生じる場合
がある。
シートは切断後、直ちに搬送設備によってオイラー、
パイラーなどの後続設備に運ばれるが、この搬送設備は
第6図に示すように、通常2条のベルト2の移動によっ
て行われている。対象とするシートの寸法は最大シート
1a(1100mm×1100mm)、最小シート1b(400mm×400m
m)、板厚0.1〜0.6mmである。
このシャーラインにおけるシート測定、特に、シート
搬送装置においては次に述べるような諸問題があり、切
断シートの自動寸法測定装置の実用化を困難にしてい
た。
(1)2条ベルトの中央がたるむため、シート幅方向の
測定に誤差が出る。
(2)シート不良品のリジェクトを行うゲートやシート
切断時の板飛びにより搬送方向とシートのセンター方向
にずれが生じたり、シートのセンターと搬送装置のセン
ターがずれるセンターずれが発生する。
(3)シートの形状不良時に、シートの耳のび腹のびな
どがあるので、測定台の面に合わせてシートをフラット
にする必要がある。
(4)2条のベルトはかなり振動している。
(5)シートは1ロット内は同一サイズであるがロット
が異なるとシートのサイズ、重量が大幅に変動する。
本発明は上述のような問題を解決して切断シートの寸
法測定精度の向上を図る、冷延鋼板寸法のオンライン測
定用搬送装置を提供することを課題とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上述の問題点を解決するためには、前提条件として、 シートが2条ベルトに載置されている状態では正確な
測定を行うことは不可能であるので、シートをフラット
な面をもつ架台の上に載置して測定を行う必要がある。
またシートもフラットに保つ必要がある。
測定はシートが動いている状況(max.360mpm)で行う
必要がある。
シートに疵を入れてはならない。
シートは進行方向に対し平行(剪断面は直角)となる
状態で搬送されなければならず、若し、そうでなけれ
ば、その補正を行う必要がある。
以上の条件を満足する必要がある。したがって本発明
は次の技術手段を採った。すなわち、 搬送ライン中に設けられ平面を有する非磁性体のシー
ト搬送用架台と、 架台上面に開口された架台とシートとの間に空気層を
形成させる多数の空気孔と、 架台に埋設されシートの中心軸を架台の中心軸に一致
させてシートを搬送する移動磁界発生装置と、 架台及びその近傍に設けられシートの寸法を光学的に
計測する計測手段と、 から構成した。
〔作用〕
本発明は上述のように構成したので、シートの搬送を
シートのセンタリングを行ないながら円滑にかつ一定速
度で行うことが可能となり、また、シートの表面に疵を
つけることなく、シートの切断寸法をオンラインで正確
に測定することができる。
〔実施例〕
第1図は本発明の測定用搬送装置の架台3上における
各機能部の配置の説明図であり、架台3は上面をフラッ
トな定盤とし、材質は非磁性体(ステンレス、アルミニ
ューム、セラミックスなど)で構成されている。
1は搬送されるシートを示すが、1aは最大シート、1b
は最小シート(いづれも1点鎖線で示す)であり、点線
は搬送される各種シート1の大きさを100mmピッチで示
したものである。
架台3には移動磁界用の磁極としてメイン磁界発生器
4と補助磁界発生器5が設けられ、それぞれシート1の
進行方向に対し左右対称形に配設されるが、メイン磁界
発生器4はその磁極配列軸をシート信号の直角方向に対
し角度θ(θ=60゜)傾斜させおり、また補助磁界発生
器5はシート進行方向と平行としている。
また架台3にはシートの寸法測定のための光通過用ス
ロットが左右対称形に穿設されている。
6aは巾方向長さ測定用スロット、7a.8aは長手方向長
さ測定用スロットを示し、図示していないがそれぞれの
スロットに対応して架台3の裏側には各長さ測定用セン
サが配設されている。なおスロット8aに対応するセンサ
8はスロット8aに沿って移動可能に構成されている。
さらに架台3には第3図に示すようにシート1と架台
3の表面の間に空気層を成形させ、シート1の表面に搬
送に伴う疵発生を防止する空気孔10が50mm×50mmのピッ
チで穿孔され、下部から空気を圧入するようになってい
る。
第2図は移動磁界用電極の配置説明図、第4図(a)
は移動磁界発生用励磁電流位相の関係図、第4図(b)
は移動磁界の作用説明図である。
第2図に示すように本実施例は、メイン磁界発生器4
および補助磁界発生器5の各磁極R、S、T、U、V、
Wには、第4図(a)に示すような、それぞれ60゜の位
相差を持たせた6相交流電流を通電して回転磁界を発生
させ、この回転磁界を直進運動に変換して第4図(b)
に示すようにシート1を前方に搬送させるものである。
なお、補助磁界発生器5を設ける理由は、メイン磁界発
生器4のみでは中央部に磁力が集中してシート1の中央
部を他部より多く浮上させるからである。
シート1の架台3へ到着するまでの搬送スピードをL
(m/分)、メイン磁性発生器4の各磁極(R、S、T、
U、V、W)間の距離lを l=133mmとすれば 回転磁界1回転でシート1が前方に進む距離l1は、 となる。
θ=60゜=π/3ラジアン であるので、 l1=693≒0.7m となる。
1秒間の回転流界をx(rev/s)Hzとすれば の関係式が成立する。
搬送スピードが最高時L=360m/分であるので、 x=8.6Hzとなる。
補助磁界発生器での回転磁界を計算すると、回転磁界
1回転でシート1が前方に進む距離l2は、l2=300mmと
なり、 となる。
この移動磁界を用いることにより、シートのセンタリ
ングを行ないながらシートの正確かつ円滑な搬送を行う
ことが可能となる。
第5図はシートの長さ測定の説明図であり、第5図
(a)は斜視図、第5図(b)は平行光源9と各センサ
の位置関係図である。センサ用の平行光源9は架台3の
上部に配設して架台3を広範囲に照明すると共に、シー
ト1に平行光線を照射させる。
シート1の長さは固定の長手方向測定センサ7と可動
の長手方向測定センサ8により測定し、シート幅は第1
図及び第5図に示すようにスロット6aを介し、スロット
6aの下部に配設した(図示しない)センサ6によって測
定する。
長手方向の測定のタイミングは固定スロット7aの中央
部をシート1の尾端が通過する時とし、左右2つのセン
サ7と、センサ8とにより求めた2つの長さの値の平均
値を求めこれをシートの長さとする。この2つの値に大
きな差が出た時は測定を中止し異常の警報を出力する。
なお、架台3の表面と、シートを搬送する上流、下流
のベルト2面の高さは、同一とするか、或は下流側を若
干低くしてもよい。
本発明装置の使用例を説明する。板厚0.3mm、巾1000m
m、長さ1000mm、の冷延鋼板シート1000枚を得るため
に、板厚0.3mm、巾1000mm、重量2.3〜2.5トンの冷延コ
イルを用意し、本発明の搬送装置を有するシヤーライン
でシートに切断し、同時に巾、長さの測定を行った。
測定に当たり、1000mm幅、1000mm長さのシートの許容
範囲は幅、長さとも−側は0mm、+側は2mmまで認められ
るが、より厳しい要求に合わせるため、幅、長さとも+
0.5mm±0.2mmを目標に切断した。
切断完了後オンラインシート全数を測定した結果、得
られた製品1000枚の内、997枚が上記目標に合格した。
この合格したものを、オフラインでノギスを用い検証し
たところ、全数上記目標範囲内にあることが確認でき
た。また、不合格のシート3枚を同様にノギスで検証し
たところ、巾、長さ、あるいは両者が上記目標を外れた
ものであった。
〔発明の効果〕
1.オンラインでシートの切断長さ測定が可能となる。
2.シートの搬送状態を監視し異常を検出できる。
3.オンラインで連続測定が可能であるため、シートの切
断精度のバラツキなどの情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明の搬送架台の説明図であり、第
1図は各機能部の配置図、第2図は移動磁界発生用電極
の配置図及び磁極の説明図、第3図は各スロットと空気
孔の配置図、第4図は移動磁界用励磁電流位相の関係
図、第4図(a)はメイン磁界発生器と、補助磁界発生
器の位相関係図であり、第4図(b)は移動磁界の作用
説明図、第5図はシートの寸法測定の説明図であり、第
5図(a)は斜視図、第5図(b)は平行光源とセンサ
の位置関係図、第6図は従来例の説明図である。 1……シート、1a……最大シート 1b……最小シート、2……ベルト 3……架台、4……メイン磁界発生器 5……補助磁界発生器、6……巾方向測定センサ 6a……巾方向測定用スロット 7……長手方向測定センサ 7a……長手方向測定用スロット 8……長手方向測定センサ(可動) 8a……長手方向測定用スロット 9……平行光源、10……空気孔

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送ライン中に設けられ平面を有する非磁
    性体の冷延鋼板搬送用架台と、該架台上面に開口され架
    台と該冷延鋼板との間に空気層を形成させる多数の空気
    孔と、該架台の埋設され該冷延鋼板の中心軸を該架台の
    中心軸に一致させて該冷延鋼板を搬送する移動磁界発生
    装置と、該架台及びその近傍に設けられ該冷延鋼板の寸
    法を光学的に計測する計測手段とからなることを特徴と
    する冷延鋼板寸法のオンライン測定用搬送装置。
JP1313459A 1989-12-04 1989-12-04 冷延鋼板寸法のオンライン測定用搬送装置 Expired - Lifetime JP2517687B2 (ja)

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