JP2517152Y2 - シュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキ - Google Patents

シュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキ

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JP2517152Y2
JP2517152Y2 JP40556290U JP40556290U JP2517152Y2 JP 2517152 Y2 JP2517152 Y2 JP 2517152Y2 JP 40556290 U JP40556290 U JP 40556290U JP 40556290 U JP40556290 U JP 40556290U JP 2517152 Y2 JP2517152 Y2 JP 2517152Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、シュー間隙自動調節機
構を備えたドラムブレーキに関し、特に、そのパーキン
グレバーおよびシュー間隙自動調節用の調節部材を共通
の軸心回りの回動可能にブレーキシューに取り付ける技
術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】板状のシューウェブをそれぞれ有し、バ
ッキングプレート上に互いに拡開可能に設けられた一対
のブレーキシューと、スターホイールを有してそれら一
対のブレーキシュー間に架け渡され、両ブレーキシュー
を内周側から支持するとともにそのスターホイールの回
転に伴って伸長するストラットと、一方のブレーキシュ
ーのシューウェブに一軸心回りの回動可能に取り付けら
れ、パーキング操作力により回動させられたときに前記
ストラットの一端を他端に向かって押し出すパーキング
レバーと、前記スターホイールの外周歯と係合する爪部
を有し、そのパーキングレバーの回動軸心と共通の軸心
回りの回動可能に前記シューウェブに取り付けられ、そ
のパーキングレバーの回動に伴って回動させられる調節
部材とを備え、その調節部材の回動量が予め定められた
一定の回動量を超えたとき、その調節部材の爪部が前記
スターホイールの外周歯を乗り越えてその調節部材の戻
り回動時に前記ストラットを伸長させる方向にそのスタ
ーホイールを回転させる形式のシュー間隙自動調節機構
を備えたドラムブレーキが知られている。上記スターホ
イールには通常所定の回転抵抗が付与されているととも
に、上記調節部材の爪部がスターホイールの外周歯を乗
り越えてその調節部材の戻り回動時に爪部によりスター
ホイールを回転させる際には、調節部材はその回動軸心
と略平行な方向において僅かに往復動させられる。
【0003】かかる形式のシュー間隙自動調節機構を備
えたドラムブレーキにおいては、パーキングレバーおよ
び調節部材は、通常、以下のようにしてシューウェブに
取り付けられている。すなわち、シューウェブに形成さ
れた穴にそのシューウェブの一面から突き出すようにピ
ンを圧入し、そのピンの突出側にパーキングレバーをそ
の取付穴において組み付けて、そのパーキングレバーの
シューウェブと接近離隔する方向の一定限度以上のがた
つきを防止するためにそのピンの外周面に止め輪を取り
付け、その後、ピンの突出側に調節部材をその取付穴に
おいて組み付けて、その調節部材のピンからの外れを防
止するためにそのピンの外周面に止め輪を取り付けた
り、あるいは、パーキングレバーの穴にそのパーキング
レバーの両面から突き出すようにピンを圧入し、そのピ
ンの一方の突出側に調節部材を組み付けて、その調節部
材の外れ防止用の止め輪をピンに取り付けるとともに、
そのピンの他方の突出側をシューウェブの穴に挿入して
そのピンにシューウェブからの外れ防止用の止め輪を取
り付けたりすることにより、パーキングレバーおよび調
節部材が共通の軸心回りの回動可能にシューウェブに取
り付けられている。
【0004】しかしながら、上記のような従来のパーキ
ングレバーおよび調節部材の取付技術においては、一対
の止め輪を別々にかしめや圧入によりピンに取り付ける
必要があることから、パーキングレバーおよび調節部材
のシューウェブへの取付作業工数および時間を多く要す
る欠点があった。
【0005】また、調節部材がピンから外れるのを防止
するための止め輪としてはC型止め輪やE型止め輪など
が用いられているが、C型止め輪を用いた場合にはその
C型止め輪の内周と外周との偏心や外周側へ突き出す工
具係合用突起の存在などに起因してC型止め輪の内周の
中心と外周縁との間の距離が不均一であることにより、
また、E型止め輪を用いた場合にはそのE型止め輪の両
端部間の間隔が比較的大きく離れていることなどによ
り、止め輪のピンに対する軸心回りの取付位置の相違に
よって止め輪と調節部材との当接状態が異なり、これに
より、調節部材の回動時における回動軸心と略平行な方
向の挙動(前記回動軸心と略平行な方向における往復
動)にばらつきを生じてシュー間隙調節の精度に影響が
及ぼされるおそれがあった。すなわち、このように回動
軸心と略平行な方向における調節部材の挙動にばらつき
を生ずると、たとえば、調節部材がパーキングレバーと
共に回動させられる際の爪部とスターホイールの外周歯
との摩擦抵抗が大きくなってスターホイールがストラッ
トを短縮させる方向(シュー間隙増大方向)へ連れ回り
させられたり、あるいは、調節部材の爪部がスターホイ
ールの外周歯を乗り越えた後のその爪部と次の外周歯と
の係合量が充分に得られなくなって調節部材の戻り回動
時にスターホイールをシュー間隙減少方向へ所望の量だ
け回転させることができなくなったりすることにより、
シュー間隙調節の精度が損なわれる場合があるのであ
る。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】本考案は以上の事情を
背景として為されたものであって、その解決しようとす
る課題は、パーキングレバーおよび調節部材を共通の軸
心回りの回動可能にシューウェブに取り付ける際の取付
作業工数および時間を短縮し得るとともに、調節部材の
挙動が安定してシュー間隙調節精度が充分に得られるシ
ュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本考案の要旨とするところは、板状のシューウェブを
それぞれ有し、バッキングプレート上に互いに拡開可能
に設けられた一対のブレーキシューと、スターホイール
を有してそれらブレーキシュー間に架け渡され、両ブレ
ーキシューを内周側から支持するとともにそのスターホ
イールの回転に伴って伸長するストラットと、前記ブレ
ーキシューの一方のシューウェブの一面に一軸心回りの
回動可能に取り付けられ、パーキング操作力により回動
させられたときに前記ストラットの一端を他端に向かっ
て押し出すパーキングレバーと、前記スターホイールの
外周歯と係合する爪部を有し、そのパーキングレバーの
前記シューウェブ側と反対側においてそのパーキングレ
バーの回動軸心と共通の軸心回りの回動可能にそのシュ
ーウェブに取り付けられ、そのパーキングレバーの回動
に伴って回動させられる調節部材とを備え、その調節部
材の回動量が予め定められた一定の回動量を超えたと
き、その調節部材の爪部が前記スターホイールの外周歯
を乗り越えてその調節部材の戻り回動時に前記ストラッ
トを伸長させる方向にそのスターホイールを回転させる
形式のシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキ
であって、(a) 前記一方のブレーキシューのシューウェ
ブに前記一面から突き出した状態で設けられ、前記パー
キングレバーおよび前記調節部材に形成された取付穴を
それぞれ挿通する雄ねじ部材と、(b) その雄ねじ部材が
内部を挿通する状態で前記シューウェブの一面上に設け
られ、そのシューウェブとの間に前記パーキングレバー
の取付穴の周縁部を板厚方向に所定間隙を有して挟むと
ともに前記調節部材の取付穴を挿通する筒状部材と、
(c) 円環状座面を有し、その円環状座面側から前記雄ね
じ部材に螺合されることにより前記シューウェブとの間
で前記筒状部材を狭圧するとともに前記調節部材のその
筒状部材からの外れをその円環状座面との当接により阻
止する雌ねじ部材とを含むことを特徴とする。
【0008】
【作用および考案の効果】以上のように構成されたシュ
ー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキによれば、
ブレーキシューのシューウェブにその一面から突き出し
た状態で設けられ、パーキングレバーおよび調節部材に
形成された取付穴をそれぞれ挿通する雄ねじ部材と、そ
の雄ねじ部材が内部を挿通する状態でシューウェブの一
面上に設けられ、そのシューウェブとの間に前記パーキ
ングレバーの取付穴の周縁部を板厚方向に所定間隙を有
して挟むとともに前記調節部材の取付穴を挿通する筒状
部材と、円環状座面を有し、その円環状座面側から前記
雄ねじ部材に螺合されることにより前記シューウェブと
の間で前記筒状部材を狭圧するとともに前記調節部材の
その筒状部材からの外れをその円環状座面との当接によ
り阻止する雌ねじ部材とを含んで構成されており、シュ
ーウェブから突き出す雄ねじ部材にパーキングレバーお
よび筒状部材を順次嵌め入れてその筒状部材の外周側に
調節部材を嵌め入れた後に、雌ねじ部材を雄ねじ部材に
螺合して筒状部材に締め付けるだけで、パーキングレバ
ーを板厚方向に所定の遊びを有する状態で且つ調節部材
を筒状部材からの外れが阻止された状態で、共通の軸心
回りの回動可能にシューウェブにそれぞれ取り付けるこ
とができ、従来のように一対の止め輪のかしめや圧入作
業を要しないため、パーキングレバーおよび調節部材の
取付作業工数および時間を一層短縮することができる。
また、調節部材の外れは雌ねじ部材の円環状座面との当
接により防止されるため、筒状部材に締め付けた状態に
おける雌ねじ部材の軸心回りの螺合位置の相違に拘らず
円環状座面と調節部材との当接状態が一定となり、これ
により、止め輪との当接により調節部材の外れを防止す
る従来の場合に比べて調節部材の回動軸心と略平行な方
向の挙動を安定させ得てシュー間隙調節の精度を一層向
上させることができる。
【0009】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0010】図3において、バッキングプレート10上
には円弧状を成す一対のブレーキシュー12,14がシ
ューホルドダウン装置16,18により互いに拡開可能
に設けられている。ブレーキシュー12,14は、バッ
キングプレート10の板面と略平行に位置するシューウ
ェブ20と、そのシューウェブ20の外周側端面に固着
されたシューリム22と、そのシューリム22の外周面
に固着されたライニング24とを備えてそれぞれ構成さ
れている。ブレーキシュー12,14の相対向する一端
部はバッキングプレート10上に固定されたホイールシ
リンダ26の両端部とそれぞれ係合させられているとと
もに、ブレーキシュー12,14の他端部はバッキング
プレート10上に固定されたアンカ28にそれぞれ当接
させられている。
【0011】一方のブレーキシュー12のシューウェブ
20のバッキングプレート10側と反対側の面には、パ
ーキングレバー30がホイールシリンダ26側に位置す
る部分において一軸心回りの回動可能に設けられてい
る。ブレーキシュー12のシューウェブ20およびパー
キングレバー30とブレーキシュー14のシューウェブ
20との間にはストラット32が架け渡されており、ブ
レーキシュー12,14はストラット32により内周側
から支持されている。このストラット32は、その長手
方向中間部にスターホイール34を有しており、スター
ホイール34の一方向への回転に伴って伸長させられる
ように構成されている。なお、このスターホイール34
には所定の回転抵抗が付与されている。
【0012】ブレーキシュー12のシューウェブ20に
は、さらに、パーキングレバー30のシューウェブ20
側と反対側に位置する部分において調節部材36がパー
キングレバー30の回動軸心と共通の軸心回りの回動可
能に設けられている。調節部材36は略L字状を成し、
その一端部側に形成された爪部38がスターホイール3
4の外周歯40と係合させられているとともに、中間部
に形成された係合穴42内にはストラット32の一端に
突設された突起44が所定の遊びを有して嵌め入れられ
ている。調節部材36の他端部側に位置する部分とブレ
ーキシュー12との間には、スプリング46が僅かにオ
フセットされた状態で張設されており、これにより、調
節部材36は図3において右回り方向およびスターホイ
ール34の外周歯40との係合方向へ常時付勢されてい
る。なお、図3において、48はシューリターンスプリ
ング、50はパーキングケーブルである。
【0013】以上のように構成されたシュー間隙自動調
節機構を備えたドラムブレーキにおいては、パーキング
ケーブル50が引き込まれてパーキングレバー30が図
3中左回り方向へ回動させられると、ストラット32が
図中右方向へ移動させられることによりブレーキシュー
14が外周側へ押し出されて回転ドラム52の内周面に
押し付けられ且つ後述のセレーションボルト56等から
成るパーキングレバー30の回動軸を介してブレーキシ
ュー12が外周側へ押し出されて回転ドラム52に押し
付けられるとともに、ストラット32の右方向への移動
に伴ってストラット32の突起44を介して調節部材3
6もパーキングレバー30と共に図中左回りに回動させ
られる。そして、ブレーキシュー12,14のライニン
グ24の摩耗によりブレーキシュー12,14と回転ド
ラム52との間の間隙(シュー間隙)が増大して調節部
材36の図3中左回り方向への回動量が予め定められた
一定の回動量を超えると、調節部材36の爪部38がス
ターホイール34の外周歯40を1個乗り越え、その後
パーキングブレーキが解除されたときの調節部材36の
戻り回動時に、その調節部材36の爪部38によりスタ
ーホイール34が前記一方向へ回転させられてストラッ
ト32が伸長させられることにより、ブレーキシュー1
2,14の磨耗により増大したシュー間隙が自動的に調
節される。なお、調節部材36の爪部38がスターホイ
ール34の外周歯40を乗り越えて調節部材36の戻り
回動時に爪部38によりスターホイール34をシュー間
隙調節方向へ回転させる際には、調節部材36はその回
動軸心と略平行な方向(図3において紙面と略直角な方
向)において僅かに往復動させられることとなる。
【0014】本実施例においては、上記パーキングレバ
ー30および調節部材36は以下のようにしてブレーキ
シュー12のシューウェブ20に取り付けられている。
【0015】ブレーキシュー12のシューウェブ20に
形成された取付穴54には、セレーションボルト56が
バッキングプレート10側から圧入されており、そのセ
レーションボルト56の突出側に、パーキングレバー3
0,全体として円筒状を成す筒状部材58,および調節
部材36を順次嵌め入れた後、六角ナット60を螺合し
て筒状部材58に締め付けることにより、パーキングレ
バー30が板厚方向において所定の遊びを有する状態で
且つ調節部材36が外れが防止された状態で共通の軸心
回りの回動可能にシューウェブ20にそれぞれ取り付け
られている。
【0016】すなわち、上記筒状部材58は、中径部6
2,大径部64,および小径部66を順次備えて構成さ
れているとともに、上記六角ナット60は、図1および
図2に示すように、円環状を成すテーパ状外周面72を
備えており、シューウェブ20から突き出すセレーショ
ンボルト56をパーキングレバー30に形成された取付
穴68に挿し入れた後、筒状部材58を中径部62側か
らセレーションボルト56の外周側に嵌め入れてその中
径部62をパーキングレバー30の取付穴68内に挿し
入れるとともに、その筒状部材58の小径部66を調節
部材36に形成された取付穴70内に挿し入れた状態で
六角ナット60をテーパ状外周面72側から螺合して筒
状部材58に締め付けることにより、筒状部材58の大
径部64とシューウェブ20とによってパーキングレバ
ー30が所定の間隙を有して挟まれているとともに、六
角ナット60のテーパ状外周面72との当接により調節
部材36の筒状部材58からの外れが防止され且つ筒状
部材58の大径部64と小径部66との間に形成された
段付面74と六角ナット60のテーパ状外周面72との
間で調節部材36の動きが規制されている。本実施例に
おいては、上記テーパ状外周面72が円環状座面を構成
している。
【0017】このように本実施例によれば、従来のよう
に一対の止め輪のかしめや圧入作業を要することなく、
六角ナット60をセレーションボルト56に螺合して筒
状部材58に締め付けるだけでパーキングレバー30お
よび調節部材36が外れ等が防止された状態で共通の軸
心回りの回動可能にシューウェブ20に取り付けられる
ので、パーキングレバー30および調節部材36の取付
作業工数および時間が従来に比べて一層短縮される。
【0018】また、本実施例によれば、調節部材36の
外れを防止するための六角ナット60のテーパ状外周面
72は円環状を成しているため、六角ナット60を筒状
部材58に締め付けた状態における六角ナット60の軸
心回りの螺合位置の相違に拘らずテーパ状外周面72と
調節部材36との当接状態が一定となり、これにより、
止め輪との当接により調節部材の外れを防止する従来の
場合に比べて、調節部材36の回動軸心と略平行な方向
の挙動(前記回動軸心と略平行な方向の往復動)が安定
して得られてシュー間隙調節の精度が一層向上する。
【0019】また、本実施例によれば、パーキングレバ
ー30および調節部材36をシューウェブ20から取り
外す際には六角ナット60を緩めてセレーションボルト
56から取り外すだけでよいため、一対の止め輪の取外
しを要する従来の場合に比べて取外し作業が容易となる
利点がある。
【0020】なお、前記実施例では、雄ねじ部材はセレ
ーションボルト56にて構成されており、そのセレーシ
ョンボルト56がシューウェブ20の取付穴54に圧入
されているが、セレーションを備えていない雄ねじ部材
をシューウェブの取付穴54に圧入したり或いは所定の
遊びを有して嵌合するようにしても差し支えない。
【0021】また、前記実施例では、筒状部材58は中
径部62,大径部64,および小径部66を有して構成
されているが、必ずしもその必要はなく、たとえば、筒
状部材58の中径部62を削除してその中径部62に相
当する部分をシューウェブ20の取付穴54周縁部から
バーリング加工により突き出させた突出部にて構成する
こともできる。
【0022】また、前記実施例では、雌ねじ部材は円環
状のテーパ状外周面72を有する六角ナット60にて構
成されているが、六角ナット以外の雌ねじ部材であって
も調節部材と当接する座面が円環状に形成されていれば
よい。この場合において、雌ねじ部材の軸心と直角な面
にて円環状座面を構成することもできる。
【0023】その他、本考案はその趣旨を逸脱しない範
囲において種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3におけるI−I視断面の要部を拡大して示
す図である。
【図2】図1の六角ナットの斜視図である。
【図3】本考案の一実施例であるシュー間隙自動調節機
構を備えたドラムブレーキの要部を示す図である。
【符号の説明】
10 バッキングプレート 12,14 ブレーキシュー 20 シューウェブ 30 パーキングレバー 32 ストラット 34 スターホイール 36 調節部材 38 爪部 40 外周歯 56 セレーションボルト(雄ねじ部材) 58 筒状部材 60 六角ナット(雌ねじ部材) 68,70 取付穴 72 テーパ状外周面(円環状座面)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状のシューウェブをそれぞれ有し、バ
    ッキングプレート上に互いに拡開可能に設けられた一対
    のブレーキシューと、スターホイールを有して該一対の
    ブレーキシュー間に架け渡され、両ブレーキシューを内
    周側から支持するとともに該スターホイールの回転に伴
    って伸長するストラットと、前記ブレーキシューの一方
    のシューウェブの一面に一軸心回りの回動可能に取り付
    けられ、パーキング操作力により回動させられたときに
    前記ストラットの一端を他端に向かって押し出すパーキ
    ングレバーと、前記スターホイールの外周歯と係合する
    爪部を有し、該パーキングレバーの前記シューウェブ側
    と反対側において該パーキングレバーの回動軸心と共通
    の軸心回りの回動可能に該シューウェブに取り付けら
    れ、該パーキングレバーの回動に伴って回動させられる
    調節部材とを備え、該調節部材の回動量が予め定められ
    た一定の回動量を超えたとき、該調節部材の爪部が前記
    スターホイールの外周歯を乗り越えて該調節部材の戻り
    回動時に前記ストラットを伸長させる方向に該スターホ
    イールを回転させる形式のシュー間隙自動調節機構を備
    えたドラムブレーキであって、前記シューウェブに前記
    パーキングレバーおよび前記調節部材を取り付けるため
    に該シューウェブに前記一面から突き出した状態で設け
    られ、該パーキングレバーおよび調節部材に形成された
    取付穴をそれぞれ挿通する雄ねじ部材と、該雄ねじ部材
    が内部を挿通する状態で前記シューウェブの一面上に設
    けられ、該シューウェブとの間に前記パーキングレバー
    の取付穴の周縁部を板厚方向に所定間隙を有して挟むと
    ともに前記調節部材の取付穴を挿通する筒状部材と、円
    環状座面を有し、該円環状座面側から前記雄ねじ部材に
    螺合されることにより前記シューウェブとの間で前記筒
    状部材を狭圧するとともに前記調節部材の該筒状部材か
    らの外れを該円環状座面との当接により阻止する雌ねじ
    部材とを含むことを特徴とするシュー間隙自動調節機構
    を備えたドラムブレーキ。
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