JP2517086Y2 - 地中埋設用量水器筐 - Google Patents

地中埋設用量水器筐

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JP2517086Y2
JP2517086Y2 JP1990084011U JP8401190U JP2517086Y2 JP 2517086 Y2 JP2517086 Y2 JP 2517086Y2 JP 1990084011 U JP1990084011 U JP 1990084011U JP 8401190 U JP8401190 U JP 8401190U JP 2517086 Y2 JP2517086 Y2 JP 2517086Y2
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英二 吉村
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、上面を地表面に臨ませた状態で地中に埋設
する量水器筺に関するもので、更に詳しくは上側枠体と
下側枠体とを、係合部を設けた中空枠部と、小突子及び
係止機構を設けた鍔部とにより一体的に連結することが
できるようにした地中埋設用量水器筺に関するものであ
る。
〈従来の技術〉 周知のように、地中に埋設される上水道の給水装置を
保護する量水筺は、その内部に量水器や止水栓などの給
水装置を収容する受枠体と、該受枠体の上面に開閉可能
に取り付けられる蓋体とによって構成されており、該蓋
体の上面が地表面に臨むように地中に埋設状に設置され
ている。
そして、寒冷地などにおいて上記した給水装置が地表
面から深い位置に埋設されている場合には、蓋体を取り
付けた受枠体の下方に1乃至数個の継ぎ枠を積層し、給
水装置が最下部の継ぎ枠の内部に収納されるように量水
器筺の総高さを調整している。
また、地盤がやや軟弱な場合には、受枠体または継ぎ
枠の下面に底枠体を設置し、量水器筺が沈下しないよう
に保護している。
したがって、量水器筺としては、複数の枠体を上下に
積層した状態で地中に埋設状に設置されている場合があ
る。
しかし、複数の枠体を単に上下に積層しただけでは、
例えば枠体の設置作業時において枠体周囲に土砂を埋め
戻して突き固める場合や、設置後に地震や車両の振動等
で地盤がずれる場合に、上側枠体が横ずれすることがあ
って地中における安定性に欠けるし、枠体の内部に土砂
が流入することがある。
このような欠点を解消した量水器筺として、下側枠体
と上側枠体との各接合面に小孔と突起とを設けて上下に
積層した場合に該小孔と突起とを嵌合させる構成のもの
(例えば実公昭54-2620号公報)や、または下側枠体に
上側枠体の開放下面部が嵌入する上げ底部を形成した構
成のもの(例えば特公昭52-49677号公報)などが知られ
ている。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかし、上記した従来の量水器筺にあっては、地中に
設置されている状態ではある程度の安定性を有するもの
の、上側枠体と下側枠体とが上下に簡単に分離するの
で、設置作業に際して地面を掘削して地中に量水器筺を
設置する時に上側枠体と下側枠体との位置がずれる場合
が多々ある。また、量水器筺の周囲に土砂を埋め戻して
突き固めている場合にも、上下の枠体がずれることがあ
る。
本考案の目的は、上側枠体と下側枠体とが簡単に分離
することがなくて信頼性が高く、しかも設置作業時の取
り扱が容易な地中埋設用量水器筺を提供することにあ
る。
〈課題を解決するための手段〉 本考案の量水器筺は、上記目的を達成するために、少
なくとも上側枠体と下側枠体とを有し、前記上側枠体の
下部周縁と下側枠体の上部周縁とのいずれかの一方に
は、一面が開放する中空枠部を設けるとともに前記中空
枠部の外端部に係合部を設け、前記上側枠体の下部周縁
と下側枠体の上部周縁とのいずれかの他方には、前記中
空枠部の開放面を受け止める鍔部を設けるとともに、前
記鍔部の先端縁には、前記係合部に係脱可能で傾動する
係止機構を設け、また、前記鍔部の表面には、前記中空
枠部に開放面から嵌合可能な小突子を突設し、上側枠体
と下側枠体とを上下に積層した状態で、前記鍔部で中空
枠部の開放面を受け止めさせるとともに小突子を中空枠
部に嵌合させ、また係止機構を傾動して係合部に係止す
ることにより、上側枠体と下側枠体とを一体的に連結す
るようにしたことを特徴とする。
〈実施例〉 以下、本考案を図面の実施例に基づいて詳細に説明す
る。
本考案の地中埋設用量水器筺1は、少なくとも上側枠
体2と下側枠体3とを有し、第1図から第3図の実施例
では、蓋体4をその上面が地表面に臨むように取り付け
た受枠体を上側枠体2として、また、該上側枠体2の開
放下面を閉塞する底枠体を下側枠体3として示してあ
る。
そして、上記した上側枠体2の下部周縁には、側面部
から延長する内面部5と、該内面部5の外側に位置する
外面部6とにより外方に突出して下面が開放する中空枠
部7が形成されており、前後(第1図においては左右)
の両側面部に設けられた外面部6の外端上縁、即ち、中
空枠部7の外端部には上方に低く突出する爪片状の係合
部8がそれぞれ形成されている。また、上側枠体2の対
向する左右の両側面部の下縁には、水道管を跨設する下
端開放の第1切込部9が形成されている。
他方、前記した通り、下側枠体3は浅い皿枠状の底枠
体で、その上部周縁には上側枠体2の中空枠部7の下端
を受け止める鍔部10を外部に延在するように設けるとと
もに、対向する左右の両側面部には上側枠体2の第1切
込部9に対応するように上端開放の第2切込部11を設け
ている。そして、下側枠体3の対向する前後の両側面部
の鍔部10の先端縁には、係止機構12をそれぞれ形成して
いる。
この係止機構12は、下側枠体3の鍔部10と一体的に成
形された横幅が短い係止片13の基端に薄肉の連結部14を
設けることにより、上記係止片13を傾動可能に構成する
とともに、先端にはフック状の鉤部15を形成している。
また、上記鍔部10の上面には適宜の間隔で小突子16を突
設し、この小突子16は上側枠体2の中空枠部7に下から
嵌合可能となっている。
本考案の地中埋設用量水器筺1は上記した構成を有
し、下側枠体3の上側に上側枠体2を積層する場合に
は、鍔部10の上面に中空枠部7が載置する。この状態で
は各小突子16が中空枠部7内に下から嵌合しているの
で、上側枠体2と下側枠体3との横ずれが少なくなり、
また第1切込部9と第2切込部11とが合致するので対向
する左右の両側面部の下方に水道管を挿通する貫通空部
を構成することができる。そして、両側の係止機構12の
係止片13を、連結部14を支点にして上方に傾動させる
と、係止片13の鉤部15が係合部8に臨むので、鉤部15を
さらに傾動させて係合部8に係止させると上側枠体2と
下側枠体3とが一体的になって強固に連結される。
したがって、上側枠体2と下側枠体3とは、単に突起
などで小突子16が中空枠部7内に嵌合しているだけでは
なく、係合部8と係止機構12とにより強固に連結されて
いるので簡単に外れることがなく、施工時の作業性が著
しく良好となる。
第4図、第5図は継ぎ枠22を示すもので、蓋体4を取
り付けた受枠体と底枠体との間に1段、若しくは複数段
を介在設置させて給水装置の埋設深度に応じて量水器筺
の総高さを調整するものである。したがって、継ぎ枠22
は、蓋体4を設けた受枠体との関係においては、該受枠
体が上側枠体2に相当し、継ぎ枠22が下側枠体3に相当
し、また底枠体との関係においては、継ぎ枠22が上側枠
体2に相当し、底枠体が下側枠体3に相当する。さら
に、継ぎ枠22を複数段上下に積層すれば、上下の継ぎ枠
22が上側枠体2と下側枠体3とにそれぞれ相当する場合
がある。
上記した継ぎ枠22は4周側面が中空厚肉状となった下
面が開放する筒枠状で、周側面部には適宜に凹部23を凹
設し、対向する前後の両側面部24,24の上縁には前記し
た実施例の係止機構12と同一構成の係止機構12を設けて
いる。そして、上記係止機構12の下方に位置する凹部2
3′の下縁、即ち、中空枠部7の外端部には、爪片状の
係合部8を上向きに隆設している。
したがって、上記した継ぎ枠22の上側に上側枠体2と
して蓋体4を取り付けた受枠体を設置する場合には、継
ぎ枠22の係止機構12を上側枠体2の係合部8に係止させ
ることによって一体的に連結することができ、また、継
ぎ枠22の下側に下側枠体3として底枠体を設置する場合
も同様に、底枠体の係止機構12を継ぎ枠22の係合部8に
係止させることによって一体的に連結することができ
る。更に、継ぎ枠22を上下に積層した場合においても、
下側に位置する継ぎ枠22の係止機構12を上側に位置する
継ぎ枠22の係合部8に係止させて一体的に連結すること
ができる。このため、上下に積層される枠体は、係止機
構12と係合部8とにより一体的に連結され、地中に設置
時、及び設置後の安定性を図ることができる。
なお、第4図、第5図において、説明していない符号
は前記した実施例の同一符番と同一の構成であり説明を
省略する。
以上本考案を図面の実施例に基づいて説明したが、本
考案は上記した実施例に限定されるものではなく、実用
新案登録請求の範囲に記載の構成を変更しない限りどの
ようにでも実施することができる。例えば、図面の実施
例では係合部を有する中空枠部を上側枠体に設け、係止
機構及び小突子を設けた鍔部を下側枠体に設けてある
が、全く逆にして係合部を設けた上面が開放する中空枠
部を下側枠体の上部周縁に設け、係止機構と小突子を設
けた鍔部を上側枠体の下部周縁に設けることもできる。
〈考案の効果〉 以上要するに本考案は、少なくとも上側枠体と下側枠
体とを有し、前記上側枠体の下部周縁と下側枠体の上部
周縁とのいずれかの一方には、一面が開放する中空枠部
を設けるとともに前記中空枠部の外端部に係合部を設
け、前記上側枠体の下部周縁と下側枠体の上部周縁との
いずれかの他方には、前記中空枠部の開放面を受け止め
る鍔部を設けるとともに、前記鍔部の先端縁には、前記
係合部に係脱可能で傾動する係止機構を設け、また、前
記鍔部の表面には、前記中空枠部に開放面から嵌合可能
な小突子を突設し、上側枠体と下側枠体とを上下に積層
した状態で、前記鍔部で中空枠部の開放面を受け止めさ
せるとともに小突子を中空枠部に嵌合させ、また係止機
構を傾動して係合部に係止することにより、上側枠体と
下側枠体とを一体的に連結するようにしたことを特徴と
するので、地中に設置作業時及び地中に設置後に、上側
枠体と下側枠体とが、係合部を設けた周縁の中空枠部
と、小突子及び係止機構を設けた周縁の鍔部とにおい
て、小突子が中空枠部の内部に嵌合するとともに鍔部が
中空枠部の開放面を受け止めることになり、しかも、係
止機構が係合部を係止する。
したがって、地中に本考案の量水筺を設置する場合
に、あらかじめ上側枠体と下側枠体とを係止機構と係合
部とで係止しておけば、地面を掘削して量水器筺を設置
する時に上側枠体と下側枠体との位置が前後、左右のど
の方向にもずれることがなく、迅速に、確実に施工作業
することができる。また、枠体の周囲に土砂を埋め戻し
て突き固める場合とか、設置後に地震や近くを車両が通
過して振動が発生して量水器のどの方向から土圧が作用
しても、上下の枠体がずれたり連結が外れることがな
く、構造が簡単で長期間地中に埋設しても使用に耐える
ことができる実用的価値の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示すもので、第1図は一部を
欠截した状態の側面図、第2図は枠体と底枠体とを分離
した状態の一部の拡大断面図、第3図は底枠体の平面
図、第4図は継ぎ枠の斜視図、第5図は継ぎ枠体の一部
の縦断面図である。 1は地中埋設用量水器筺、2は上側枠体、3は下側枠
体、7は中空枠部、8は係合部、10は鍔部、12は係止機
構、16は小突子。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも上側枠体と下側枠体とを有し、 前記上側枠体の下部周縁と下側枠体の上部周縁とのいず
    れかの一方には、一面が開放する中空枠部を設けるとと
    もに前記中空枠部の外端部に係合部を設け、 前記上側枠体の下部周縁と下側枠体の上部周縁とのいず
    れかの他方には、前記中空枠部の開放面を受け止める鍔
    部を設けるとともに、前記鍔部の先端縁には、前記係合
    部に係脱可能で傾動する係止機構を設け、また、前記鍔
    部の表面には、前記中空枠部に開放面から嵌合可能な小
    突子を突設し、 上側枠体と下側枠体とを上下に積層した状態で、前記鍔
    部で中空枠部の開放面を受け止めさせるとともに小突子
    を中空枠部に嵌合させ、また係止機構を傾動して係合部
    に係止することにより、上側枠体と下側枠体とを一体的
    に連結するようにしたことを特徴とする地中埋設用量水
    器筺。
JP1990084011U 1990-08-10 1990-08-10 地中埋設用量水器筐 Expired - Lifetime JP2517086Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017031628A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 前澤化成工業株式会社 筐体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017031628A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 前澤化成工業株式会社 筐体

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