JP2516394B2 - 信号位相補正制御システム - Google Patents

信号位相補正制御システム

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JP2516394B2
JP2516394B2 JP63056165A JP5616588A JP2516394B2 JP 2516394 B2 JP2516394 B2 JP 2516394B2 JP 63056165 A JP63056165 A JP 63056165A JP 5616588 A JP5616588 A JP 5616588A JP 2516394 B2 JP2516394 B2 JP 2516394B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 中心局からのデータを複数の送信局から同時に送信し
てページャ受信機の呼出通信を行う通信方式に於いて、
各送信局の送信信号位相の変化を補正する信号位相補正
制御方式に関し、 中心局と、分散配置された複数の送信局との間を、下
り回線と、上り回線とからなる回線により接続し、前記
中心局から送出したデータを前記送信局から送信してペ
ージャ受信機の呼出通信を行う通信方式に於いて、前記
中心局に、送出データと折返データとの位相差を検出
し、前記送信局対応の送出位相を制御する位相差検出制
御部を設け、前記送信局に、前記中心局からの送出デー
タを折返して返送する折返回路を設け、前記中心局に於
いて、前記位相差検出制御部により送出データと折返デ
ータとの位相差が設定値に対して変化したことを検出し
た時に、現用回線から空き回線に切替えてデータを送出
し、該空き回線によるデータを前記送信局の前記折返回
路により前記現用回線に折返し、該空き回線による送出
データの該現用回線による折返データとの位相差に基づ
いて、該現用回線の送出位相を補正する用に構成した。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、中心局からのデータを複数の送信局から同
時に送信してページャ受信機の呼出通信を行う通信方式
に於いて、各送信局の送信信号位相の変化を補正する信
号位相補正制御システムに関するものである。
中心局とそれぞれ有機回線を介して接続された複数の
送信局から、同時にデータを送信してポケットベル等の
ページャ受信機の呼出通信を行う通信方式に於いては、
隣接する送信局による等電界領域内で、それらの送信局
からの変調波信号を同レベルで受信できるから、受信信
号位相(データのビット位相)が大きくずれた場合に、
互いに干渉して受信識別が不可能となる。従って、送信
局の送信信号位相を調整して等電界領域内でも受信識別
を可能とすることが要望されている。
〔従来の技術〕
ポケットベル等のページャ受信機の呼出通信を行うペ
ージング・システムは、例えば、第6図に示すように、
中心局61に公衆回線等の回線63−1〜63−nを介して複
数の分散配置された送信局62−1〜62−nが接続され、
それらの送信局62−1〜62−nのそれぞれのサービスエ
リア64内のページャ受信機65−1〜65−kの呼出通信を
行うものである。
例えば、交換局66に収容された加入者67からページャ
受信機65−1を呼出す場合、加入者67のダイヤル情報に
対応して交換局66から中心局61に呼出データが送出さ
れ、中心局61から各送信局62−1〜62−nに回線63−1
〜63−nを介してそのデータが送出され、各送信局62−
1〜62−nから同一搬送波周波数を用いて、例えば、FS
K変調されて送信される。
ページャ受信機65−1〜65−kは、データを受信して
自ページャ受信機に対するものであることをID番号等に
より識別すると、ベルを鳴動させたり、或いは受信デー
タに従って数字や文字を表示させるものである。
又中心局61と各送信局62−1〜62−nとを接続する回
線63−1〜63−nは、公衆回線を用いる場合が一般的で
あり、従って、交換局や中継回線等の障害発生により、
迂回接続される場合がある。例えば、中心局61と送信局
62−1との間の回線63−1が、障害発生により点線で示
す回路63′に切替接続される場合がある。
このような場合に於いて、ページャ受信機65−2は、
送信局62−1からの変調波信号のみを受信できる位置で
あるから、送信局62−1の送信位相が変化しても受信識
別が可能であるが、ページャ受信機65−1のように、送
信局62−1,62−2による等電界領域内に位置している場
合、送信局62−1,62−2からの変調波信号を同一レベル
で受信することになり、受信信号位相(ビット位相)が
ずれると、互いに干渉して受信データの識別が不可能と
なる。
第7図は受信信号位相の説明図であり、(a)に示す
或る送信局からの変調波信号の受信信号位相(ビット位
相)を基準とした時、他の送信局からの変調波信号の受
信信号位相が、(b)に示すように同一位相である場合
は、等電界領域内に於いて問題なく受信識別が可能とな
る。しかし、(c)に示すように、基準受信信号位相に
対して180度の位相ずれが生じた場合は、受信識別が全
く不可能となる。又(d)に示すように、基準受信信号
位相に対して90度の位相ずれ(1/4ビットのずれ)とな
ると、受信識別誤りが多くなる。従って、等電界領域内
に於ける受信信号の位相差が90度以下となるように、各
送信局62−1〜62−nに於ける送信信号位相を調整する
必要がある。
その為に、中心局61と送信局62−1〜62−nとの間の
回線63−1〜63−nによる伝送遅延時間を、中心局61に
於いて補正し、各送信局62−1〜62−nの送信信号位相
が同一となるように調整するものである。この場合、各
送信局62−1〜62−nからの変調波信号を受信できる受
信機(図示せず)を設け、1個の送信局のみを順次動作
させ、その送信変調波信号を受信して、受信信号位相を
検出し、各送信局から同一位相で受信できるように、中
心局61で送出データの位相の設定するものである。
しかし、前述のような位相設定をシステム立上げ時に
行っても、回線63−1〜63−nの切替接続が行われる
と、伝送遅延時間が変化することになり、等電界領域内
の受信信号位相がずれて、受信識別が不可能となる場合
がある。このような状態が発生すると、再度前述の位相
設定の処理を行うものであり、その場合に、1個の送信
局以外の送信局の送信を停止するので、呼出通信が一時
的に停止することになる。
そこで、回線63−1〜63−nをそれぞれ下り回線と上
り回線との1対の回線とし、各送信局62−1〜62−nに
折返回路を設けて、中心局61から下り回線に送出された
送出データを折返回路により上り回線に折返し、中心局
61に於いて送出データと折返データとの位相差が設定値
からずれたか否かを識別し、そのずれの量を補正する方
式を先に提案した。それによって、回線63−1〜63−n
の切替接続による伝送遅延時間の変化を検出すると共
に、前の位相状態に復帰させるように調整することがで
きる。
第8図は中継回線の説明図であり、中心局61と送信局
62との間が、中継局71−1〜71−3,72−1,72−2を介し
て接続される場合がある。又ページング・システムの規
模の拡大に伴って、データ伝送量が多くなるから、複数
の回線を用いて中心局61と送信局62とを接続する構成と
なる。又規模が比較的小さい場合は、送信局62から単一
の周波数で変調波信号を送信することになるが、規模が
大きくなるに従って、複数周波数を用いた構成が考えら
れる。即ち、送信局62に周波数対応の送信部を設けた構
成が考えられる。
このようなシステムの場合に於いても、送信局62に於
いては、折返回路73により下り回線により中心局61から
のデータを上り回線に折返して返送し、中心局61で送出
データと折返データとの位相差が設定値よりずれたか否
かを監視し、ずれた場合には、送出データの送出位相を
調整することになる。
〔発明が解決しようとする課題〕
中継局間が搬送回線で接続される場合に、点線で示す
ように、中心局61から送信局62にデータを伝送する為の
下り回線のみが中継局71−3を迂回するように切替えら
れる場合がある。それによって伝送遅延時間が変化する
から、送出データと折返回路73により折返された折返デ
ータとの位相差を中心局61で検出し、設定値とのずれを
補正することにより、設定時の送信位相に戻すことがで
きる。
又送信局62で折返したデータを中心局61へ伝送する為
の上り回線のみが迂回接続された場合も、送出データと
折返データとの位相差が設定値によりずれるので、中心
局61ではこのずれを補正することになる。しかし、この
場合は、下り回線の伝送遅延時間は変化しないにも拘わ
らず、位相補正が行われるから、等電界領域に於ける受
信信号位相のずれがむしろ大きくなり、受信識別誤りが
増大する欠点が生じる。
このような場合に於いても、初期設定の場合と同様
に、一旦全送信局の送信を停止し、1個の送信局のみを
順次動作させて共用の受信機による受信位相が等しくな
るように、送出データの位相を中心局61で補正すること
により、受信識別誤りの増大を防止することが可能であ
る。しかし、送信局の動作を停止することにより、サー
ビスが低下する欠点がある。
本発明は、中心局と送信局との間の回線経路の変更等
に伴う送信位相を、各送信局の送信停止を行うことなく
補正することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の信号位相補正制御システムは、第1図を参照
して説明すると、中心局1と、分散配置された複数の送
信局2−1〜2−nとの間を、それぞれ下り回線3−1T
〜3−mTと、上り回線3−1R〜3−mRとからなる回線4
−1〜4−nにより接続し、中心局1から送出したデー
タを複数の送信局2−1〜2−nから送信してページャ
受信機の呼出通信を行い、中心局1は、複数の送信局2
−1〜2−n対応の送出位相を制御する位相差検出制御
部5を有する信号位相補正制御システムに於いて、送信
局2−1〜2−nは、中心局1から下り回線を介して送
出したデータをページャ受信機の呼出しを行う為に送信
する送信部7〜7mと、このデータを上り回線に折返して
中心局1に送出する折返回路6を有するものである。
又中心局1の位相差検出制御部5は、送信局への送出
データと、この送信局の折返回路により折返された折返
データとの位相差が設定値に対して変化したか否かを検
出する検出手段と、この検出手段により位相差が設定値
に対して変化したことを検出した時に、送出データを空
き回線に切替えて送信局に送出する切替送出手段と、空
き回線を介した送信局への送出データと、この送信局の
折返回路により現用及び空きの上り回線に折返された折
返データとの位相差を基に、伝送遅延時間の変化が現用
の上り回線と下り回線との何れか一方又は両方によるも
のかを判別して、現用の下り回線を介した送信局への送
出データの送出位相を補正する位相補正手段とを有する
ものである。
〔作用〕
回線3−1T,3−1Rを現用回線とし、回線3−mT,3−mR
を予備回線等の空き回線とすると、中心局1から下り回
線3−1Tにより送出データが伝送され、その一部は折返
回線6により折返されて上り回線3−1Rにより中心局1
へ伝送される。従って、中心局1の位相差検出制御部5
に於いて送出データと折返データとの位相差を検出し
て、初期設定を行った設定値よりずれている場合は、回
線切替えにより伝送遅延量が変化したと判断することが
できる。
このように伝送遅延量の変化を位相差検出制御部5が
検出すると、空き回線3−mT,3−mRに切替えて送出デー
タを伝送する。この場合、送信部7は1対の回線対応に
設け、送信部7mは送信部7と同一周波数に変更して送信
するか、或いは点線で示す経路で、下り回線3−mTによ
り伝送されたデータを転送して送信させることができ
る。従って、ページャ受信機の呼出通信を継続すること
ができる。そして、下り回線3−mTにより伝送されたデ
ータを、上り回線3−mRに折返すと共に上り回線3−1R
に折返す。
位相差検出制御部5は、送出データと、上り回線3−
1Rによる折返データとの位相差、及び上り回線3−mRに
よる折返データとの位相差を検出し、何れの位相差も同
一の場合は、下り回線3−1Tの伝送遅延量のみが変化し
た場合であるから、下り回線3−1Tに送出するデータの
位相を補正した後、上り回線と下り回線とを元に戻すよ
うに切替える。従って、送信部7からの送信位相が下り
回線3−1Tの経路変更に伴う伝送遅延量を補正したもの
となり、等電界領域に於ける受信干渉を回避することが
できる。
又送出データと、上り回線3−1Rによる折返データと
の位相差、及び上り回線3−mRによる折返データとの位
相差とを検出して、それらの値が異なる場合、少なくと
も上り回線3−1Rの経路変更に伴う伝送遅延量が変化し
た場合であり、下り回線3−1Tと上り回線3−1Rとによ
る送出データと折返データとの位相差と、空き回線とし
ての下り回線3−mTと上り回線3−mRとによる送出デー
タと折返データとの位相差と、下り回線3−mTと上り回
線3−1Rとによる送出データと折返データとの位相差と
の関係により、下り回線3−1Tと上り回線3−1Rとの両
方が切替えられたか、或いは上り回線3−1Rのみが切替
えられたかを判定することができ、それに対応して、下
り回線3−1Tに送出するデータの位相を補正し、元の現
用回線に切戻すものである。
〔実施例〕
以下図面を参照して本発明の実施例について詳細に説
明する。
第2図は本発明の実施例のブロック図であり、11は中
心局、12は送信局、13−1T〜13−mTは下り回線、13−1R
〜13−mRは上り回線、14,15はフレーム位相補正用のシ
フトレジスタ、16,17は移相器、18はフレーム位相を比
較する位相比較器、19はビットタイミング再生回路(BT
R)、20は制御部、21−1〜21−mは位相差検出制御
部、22はプロセッサ、23−1〜23−mは折返回路であ
り、位相検出制御部21−1〜21−mは送信局対応に同一
の構成を有する場合を示し、第1図に於いては位相差検
出制御部5に相当する。又位相比較器18やビットタイミ
ング再生回路19等からの信号を基に制御部20とプロセッ
サ22との間で情報の授受を行って、送出データと折返デ
ータとの位相差が設定値に対して変化した否かを検出す
る検出部を構成し、又プロセッサ22により空き回線を選
択し、その空き回線に対応する制御部20との間で情報の
授受を行って送信局へ送出データの切替送出を行う切替
送出手段を構成し、又プロセッサ22と制御部20との間の
情報の授受によりシフトレジスタ14や移相器17を制御し
て送出データの送出位相を補正する位相補正手段を構成
している。
送信局12の折返回路23−1〜23−mは、図示を省略し
た制御部からの制御信号により制御されるものであり、
通常は、下り回線13−1T〜13−mTと対の上り回線13−1R
〜13−mRに折返すように折返経路が制御される。従っ
て、ページャ受信機の呼出通信を行う為の送出データが
スヘトレジスタ14及び移相器16を介して下り回線13−1T
〜13−mTに送出され、送信局12に於いては、折返回路23
−1〜23−mにより上り回線13−1R〜13−mRに折返され
れと共に、それぞれ図示を省略した送信部からデータが
送信される。
例えば、位相差検出制御部21−1に於いて、上り回線
13−1Rにより伝送された折返データは、ビットタイミン
グ再生回路19と移相器17とに加えられ、ビットタイミン
グ再生回路19により再生されたビットタイミング信号と
送信タイミング信号との位相が制御部20に於いて比較さ
れ、その位相差が設定値と異なるか否か判定される。又
送出データとシフトレジスタ15を介した折返データとの
フレーム位相が位相比較器18により比較され、その比較
結果が制御部20に転送される。
システム立上時等に於ける送信位相設定は、等電界領
域に於ける受信位相が等しくなるように、制御部20によ
り、シフトレジスタ14,15のシフト量が制御されてフレ
ーム位相が合わされ、又移相器16,17の移相量が制御さ
れてビット位相が合わされる。そして、送出データと折
返データとの位相差及びシフト量差が記憶される。
制御部20に於いて、前述の設定値に対する位相差が変
化したことを検出すると、下り回線13−1Tと上り回線13
−1Rの何れか一方或いは両方が、途中の経路に於いて切
替えられた場合であるから、プロセッサ22に通知する。
プロセッサ22は、各送信局12との間のデータ送出回線を
管理しているもので、複数回線の中の空き回線を選択す
ることができるから、下り回線13−1Tと上り回線13−1R
との現用回線から空き回線への切替制御を行うことがで
きる。この空き回線は、現用回線の中でページャ受信機
の呼出しを行っていない回線、或いは、現用回線に対す
る予備回線とすることができる。
例えば、下り回線13−mTと上り回線13−mRとを予備回
線等の空き回線とすると、現用回線の下り回線13−1Tに
送出していたデータを、空き回線の下り回線13−mTに切
替えて送出する。そして、送信局12に制御信号を送出
し、図示を省略した制御部からの制御信号により、空き
回線対応の折返回路23−mでは、上り回線13−mRへの折
返経路を形成させると共に、折返回路23−1では、下り
回線13−mTから上り回線13−1Rへの折返経路を形成させ
る。
下り回線13−mTにより送信局12へ伝送されたデータ
は、送信部から送信されるので、呼出通信を継続するこ
とができる。そのデータは、上り回線13−mR,13−1Rに
より中心局11へ折返されるから、位相差検出制御部21−
1,21−mに於いて折返データから再生したタイミング信
号と、送信タイミング信号との位相差を比較し、位相差
情報をプロセッサ22へ転送する。
プロセッサ22は、それぞれの位相差情報が等しい場
合、上り回線13−mR,13−1Rの経路長が等しい場合に相
当するから、下り回線13−1Tのみが切替えられたものと
判定する。そして、制御部20に制御情報を転送して、位
相差検出制御部21−1に於ける検出した位相差と設定値
との差に相当する移相量となるように、移相器16を制御
する。それにより、下り回線13−1Tにより伝送されたデ
ータの送信位相は、前の状態に戻ることになるから、プ
ロセッサ22は、空き回線から現用回線への切戻しの制御
を行うもので、再び、下り回線13−1Tにより中心局11か
ら送信局12へデータが伝送される。
又位相差検出制御部21−1,21−mからの位相差情報が
異なる場合、プロセッサ22は少なくとも上り回線13−1R
は切替えられた場合であると判定し、下り回線13−1Tか
ら上り回線13−1Rへ折返した時の送出データと折返デー
タとの位相差と設定値との差分が、下り回線13−mTから
上り回線13−1Rへ折返した時の送出データと折返データ
との位相差と設定値との差分に対して2倍又は1/2の場
合、下り回線13−1Tと上り回線13−1Rが共に切替えられ
た場合に相当し、プロセッサ22は、制御部20に制御情報
を転送し、制御部20から移相器16,17を制御して、設定
値に対する位相差の差分の1/2の移相を行わせた後、空
き回線から現用回線への切戻しの制御の行うもので、再
び、下り回線13−1Tにより中心局11から送信局12へデー
タが伝送される。
又下り回線13−1Tから上り回線13−1Rへ折返した時の
送出データと折返データとの位相差と設定値との差分
と、下り回線13−mTから上り回線13−1Rへ折返した時の
送出データと折返データとの位相差と設定値との差分と
が等しい場合は上り回線13−1Rにより位相差が生じたも
ので、下り回線13−1Tは切替えられていない場合に相当
し、従って、下り回線13−1Tの移相量は前のままでも、
送信局12からの送信位相は前のままとなるから、プロセ
ッサ22は、直ちに、空き回線から現用回線への切戻しの
制御を行うものである。
前述のように、下り回線と上り回線との何れか一方の
みの経路の切替えが行われた場合でも、空き回線を利用
して、経路の切替えが行われた回線を判定して、設定値
からのずれを補正することができるものである。
第3図は本発明の実施例の中心局の要部ブロック図で
あり、31−1〜31−mは位相差検出制御部、32はプロセ
ッサ(CPU)、33は符号器(ENC)、34,41はシフトレジ
スタ(SR)、35,42は移相器、36は変調器(MOD)、37,3
8は比較器、39はビットタイミング再生回路(BTR)、40
はフレーム同期回路(FSYN)、43は復調器(DEM)、44
は監視制御部、Tは下り回線、Rは上り回線、CKはクロ
ック信号である。
位相差検出制御部31−1〜31−mは、同一構成を有
し、プロセッサ32からの制御情報に従って監視制御部44
により移相量等が制御されるものである。符号器33によ
り符号化されたデータは、シフトレジスタ34から移相器
35を介して変調器36に加えられ、変調されたデータは下
り回線Tに送出される。又図示を省略した送信局で折返
されたデータは、上り回線Rにより伝送され、復調器43
で復調されて移相器42に加えられ、シフトレジスタ41を
介して出力される。
比較器38では、クロック信号CKと、ビットタイミング
再生回路39により折返データから再生されたタイミング
信号との位相が比較され、位相情報は監視制御部44に転
送され、システム立上時等に於いて設定された位相差情
報と比較されて、その差が所定値以上の場合に、プロセ
ッサ32に通知される。又比較器37では、シフトレジスタ
34,41の出力のフレーム位相が比較され、位相差情報は
監視制御部44に転送され、システム立上時等に於いて設
定された位相差情報と比較されて、その差が所定値以上
の場合に、プロセッサ32に通知される。
プロセッサ32は、位相差検出制御部31−1〜31−mの
監視制御部44からの監視情報に従って、第2図について
説明したように、現用回線と空き回線との切替え及び切
戻しの制御を行うものである。
第4図は伝送フォーマットの説明図であり、Fはフレ
ーム同期信号、Cは制御データ、SVは監視データ、Dは
伝送データである。制御データC及び監視データSVは、
送信局用のデータであり、制御データCにより前述の折
返回路の制御等が行われる。又伝送データDを送信局の
送信部から呼出通信の為に送信する。
第5図は本発明の実施例の折返回路の制御説明図であ
り、中心局51と送信局52との間に、3回線を設けた場合
について示す。又53−1T〜53−3Tは下り回線、53−1R〜
53−3Rは上り回線、54−1〜54−3は位相差検出制御
部、55はプロセッサ(CPU)、56−1〜56−3は折返回
路、57−1〜57−3は制御部である。
中心局51と送信局52との間の下り回線53−1T,53−2T
を用いてデータを伝送し、送信局52の図示を省略した送
信部から、それぞれ異なる周波数で送信して呼出通信を
行っている時に、例えば、下り回線52−1Tが中継局の障
害等により切替えられたとすると、位相差検出制御部54
−1では、送出データと折返データとの位相差が設定値
に対して変化したことを検出することになり、プロセッ
サ55に位相差情報を転送する。
プロセッサ55は、折返回路56−1を制御する制御信号
Cを送出し、且つ現用回線から空き回線への切替制御を
行う。即ち、位相差検出制御部54−1から下り回線53−
1Tに送出していたデータを、位相差検出制御部54−3か
ら下り回線53−3Tに送出するように切替える。又この下
り回線53−3Tにより折返回路56−3を制御する制御信号
Cを送出する。
送信局52の制御部57−1は、下り回線53−1Tにより伝
送された制御信号Cを識別して折返回路56−1を制御
し、下り回線53−1Tと上り回線53−1Rとの折返経路か
ら、下り回線53−3Tと上り回線53−1Rとの折返経路に切
替える。又制御部57−3は、下り回線53−3Tにより伝送
された制御信号Cを識別して折返回路56−3を制御し、
下り回線53−3Tと上り回線53−3Rとの折返経路を形成さ
せる。
従って、送信局52の送信部(図示せず)から継続して
呼出通信のデータが送信される。又位相差検出制御部54
−1では、下り回線53−3Tと上り回線53−1Rとによる送
出データと折返データとの位相差を検出して、その位相
差情報をプロセッサ55に転送し、位相差検出制御部54−
3では、下り回線53−3Tと上り回線53−3Rとによる送出
データと折返データとの位相差を検出して、その位相差
情報をプロセッサ55に転送する。
プロセッサ55は、システム立上時等に於ける設定値
と、位相差検出制御部54−1,54−3から転送された位相
差情報とにより、補正すべき送出位相を算出し、その位
相情報を位相差検出制御部54−1に転送し、空き回線か
ら現用回線への切戻し制御を行う。即ち、折返回路56−
1,56−3を元の状態に戻して、位相差検出制御部54−1
から下り回線53−1Tにデータを送出するように切替え
る。
例えば、下り回線53−3Tと上り回線53−3Rとによる送
出データと折返データとの位相差と、下り回線53−3Tと
上り回線53−1Rとによる送出データと折返データとの位
相差が等しい場合は、下り回線53−1Tの経路長が変化し
た場合であり、設定値からのずれをそのまま補正するこ
とになる。
又下り回線53−1Tと上り回線53−1Rとによる送データ
と折返データとの位相差の設定値に対するずれと、下り
回線53−3Tと上り回線53−1Rとによる送出データと折返
データとの位相差の設定値に対するずれとを比較し、一
方が他方の2倍の関係であると、下り回線53−1Tと上り
回線53−1Rとは、経路長が切替えられた場合に相当し、
設定値に対するずれの1/2を補正値とすれば良いことに
なる。
又下り回線53−1Tと上り回線53−1Rとによる送出デー
タと折返データとの位相差の設定値に対するずれと、下
り回線53−3Tと上り回線53−1Rとによる送出データと折
返データとの位相差の設定値に対するずれが等しい場合
は、上り回線53−1Rの経路のみが切替えられた場合に相
当するから、位相補正は行わない。即ち、下り回線53−
1Tの経路長は切替えられていない場合であるから、位相
差検出制御部54−1に於ける送出位相は、設定時のまま
とする。
前述のように、送出データと折返データとの位相差が
設定値からずれたことを検出すると、予備回線等の空き
回線に切替えて、呼出通信を継続しながら、折返データ
を基に送出位相の補正制御を行うことができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明は、中心局1に、送出デ
ータと折返データとの位相差を検出し、送信局対応の送
出位相を制御する位相差検出制御部5を設け、送信局2
−1〜2−nに折返回路6を設けて、位相差検出制御部
5により、送出データと折返データとの位相差が設定値
に対して変化したことを検出した時に、現用回線から空
き回線に切替えてデータを伝送し、そのデータを折返す
ことにより、現用回線側と空き回線側との位相差を検出
し、それに基づいて送出位相を補正するものであり、予
め送出位相を設定しておくことにより、搬送回線等の途
中の経路の下り回線と上り回線との何れか一方が切替え
られても、予備回線等の空き回線の下り回線への送出デ
ータと、空き回線の上り回線を介した折返データと、現
用回線の上り回線を介した折返データとの位相差を検出
することにより、容易に判定することができ、現用回線
の上り回線が切替えられた場合は、送出位相を補正しな
いが、下り回線が切替えられた場合及び上り回線と下り
回線との両方が切替えられた場合は、送出位相を補正す
る。それによって、送信局2−1〜2−nから所定の位
相で送信を継続することができる。即ち、中心局1と複
数の送信局2−1〜2−nとの間の回線切替えが行われ
ても、自動的に正しい送出位相となるように補正するこ
とができるから、サービス向上を図ることができる利点
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理説明図、第2図は本発明の実施例
のブロック図、第3図は本発明の中心局の要部ブロック
図、第4図は伝送フォーマットの説明図、第5図は本発
明の実施例の折返回路の制御説明図、第6図は従来例の
説明図、第7図は受信信号位相の説明図、第8図は中継
回線の説明図である。 1は中心局、2−1〜2−nは送信局、3−1T〜3−mT
は下り回線、3−1R〜3−mRは上り回線、4−1〜4−
nは回線、5は位相差検出制御部、6は折返回路、7,7m
は送信部である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心局(1)と、分散配置された複数の送
    信局(2−1〜2−n)との間を、下り回線(3−1T〜
    3m−T)と、上り回線(3−1R〜3−mR)とからなる回
    線(4−1〜4−n)により接続し、前記中心局(1)
    から送出したデータを前記複数の送信局(2−1〜2−
    n)から送信してページャ受信機の呼出通信を行い、前
    記中心局(1)は、前記複数の送信局(2−1〜2−
    n)対応の送出位相を制御する位相差検出制御部(5)
    を有する信号位相補正制御システムに於いて、 前記送信局(2−1〜2−n)は、前記中心局(1)か
    ら前記下り回線を介して送出したデータを送信する送信
    部と、該データを前記上り回線に折返して前記中心局
    (1)に送出する折返回路(6)とを有し、 前記中心局(1)の前記位相検出制御部(5)は、前記
    送信局への送出データと、該送信局の折返回路により折
    返された折返データとの位相差が設定値に対して変化し
    たか否かを検出する検出手段と、該検出手段により前記
    位相差が前記設定値に対して変化したことを検出した時
    に、前記送出データを空き回線に切替えて前記送信局に
    送出する切替送出手段と、前記空き回線を介した前記送
    信局への送出データと、該送信局の折返回路により現用
    及び空きの上り回線に折返された折返データとの位相差
    を基に、伝送遅延時間の変化が現用の上り回線と下り回
    線との何れか一方又は両方によるものかを判別して、該
    現用の下り回線を介した前記送信局への送出データの送
    出位相を補正する位相補正手段とを有する ことを特徴とする信号位相補正制御システム。
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