JP2516192Y2 - 磁性流体シール装置 - Google Patents

磁性流体シール装置

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JP2516192Y2 JP1990072645U JP7264590U JP2516192Y2 JP 2516192 Y2 JP2516192 Y2 JP 2516192Y2 JP 1990072645 U JP1990072645 U JP 1990072645U JP 7264590 U JP7264590 U JP 7264590U JP 2516192 Y2 JP2516192 Y2 JP 2516192Y2
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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案に係る磁性流体シール装置は、例えばコンピ
ュータの外部記憶装置として使用されるハードディスク
を回転駆動する為のスピンドルモータ等に組み込む。そ
して、ハードディスクを設けた空間内に、回転軸の挿通
部分を通じて塵芥が進入するのを防止する。
(従来の技術) ハードディスクを回転駆動する為の装置(HDD)に
は、従来から、例えば第13図に示す様なスピンドルモー
タが組み込まれている。
この第13図に示したスピンドルモータは、外周面に形
成した取付フランジ1により、取付基板等に固定される
ハウジング2の内側に回転軸3を、転がり軸受4、4を
介して回転自在に支承すると共に、この回転軸3の一端
部にロータ5を固定する事で構成されている。ハードデ
ィスクは、上記回転軸3の他端部(第13図の上端部)に
固定され、外部からの塵芥等の進入を防止された清浄空
間内で回転する。
上記回転軸3の他端部外周面とハウジング2の開口部
内周面との間の円筒状空間10には、磁性流体シール装置
6を設ける事により、スピンドルモータ部分で生じる塵
芥等が、上記清浄空間に進入するのを防止している。
磁性流体シール装置6は、永久磁石7と、1対のポー
ルピース8、8と、磁性流体9、9とから構成されてい
る。このうちの永久磁石7は、円輪状に形成され、軸方
向(第13図の上下方向)に亙り着磁されている。又、上
記1対のポールピース8、8は、それぞれ磁性材を円輪
状に形成して成り、上記永久磁石7の両側面に支持され
ている。又、上記磁性流体9、9は、上記永久磁石7の
磁力によって、上記各ポールピース8、8の内周縁と回
転軸3の外周面との間のシール隙間に支持されている。
この様な磁性流体シール装置6を設ける事により、回
転軸3の回転に拘らず、ハウジング2内で生じた塵芥
が、ハードディスクを設けた清浄空間内に進入する事を
防止できる。
永久磁石7とポールピース8、8とから成る磁性流体
シール装置6をハウジング2の内側に固定するのに従来
は、接着剤により行なっている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、上述の様に構成され作用する磁性流体シー
ル装置6を、ハウジング2の内側にしっかりと固定する
為には、この磁性流体シール装置6を構成する2枚のポ
ールピース8、8の何れか一方が、上記ハウジング2の
内周面に対し、全周に亙って切れ目なく確実に接着され
ている事が必要である。
磁性流体シール装置6をハウジング2の内側に接着す
る場合には、予めハウジング2の内周面に接着剤を塗布
しておいてから、このハウジング2内に磁性流体シール
装置6を押し込む。そして、押し込み方向後側のポール
ピース8の外周縁とハウジング2の内周面との接合面を
覆う様に、全周に亙って切れ目なく接着剤を塗布して、
各ポールピース8、8の外周縁とハウジング2の内周面
とを接着する事が、一般的に行なわれている。
ところが、上述の様にして磁性流体シール装置6の接
着を行なうと、接着剤を塗布する作業に2工程を要する
ばかりでなく、ポールピース8の外周縁とハウジング2
の内周面とを覆う様にして接着剤を塗布する第二工程目
に、塗布部分の気密保持を図る為に多量の接着剤塗布が
行なわれ易く、未硬化の接着剤が残り易い。この様にし
て残った未硬化の接着剤がその後蒸発して磁性流体9中
に進入すると、この磁性流体9が変質する事がある為、
好ましくない。
尚、接着剤の塗布量を少なくして、ポールピース8と
ハウジング2との接着が不良となると、両部材8、2間
の気密保持性、防塵性が悪化し易くなる為、接着剤の塗
布量をあまり少なくできない。
これに対して特開昭62-75178号公報、実開昭58-19142
3号公報等には、磁性流体シール装置の外周面とハウジ
ングの内周面との間にゴム製のスリーブを挿入する事に
より、上記磁性流体シール装置をハウジングの内側に、
弾性的に支持する構造が記載されている。これら各公報
に記載された技術の場合、ポールピース8とハウジング
2との間の気密保持性、防塵性を確保できる。
ところが、上記各公報に記載された構造の場合、円周
方向に亙るスリーブの厚さ寸法を厳密に規制しない限
り、ポールピースの内周縁と軸の外周面との間に形成さ
れ、磁性流体を保持するシール隙間の幅寸法が不同とな
り易い。そして、著しい場合には、ポールピースの内周
縁の一部が、軸の外周面に接触してしまう。
本考案の磁性流体シール装置は、上述の様な問題を何
れも解消するものである。
(課題を解決する為の手段) 本考案の磁性流体シール装置のうち、請求項1に記載
した磁性流体シール装置は、前述した従来の磁性流体シ
ール装置と同様に、第一の周面と、この第一の周面と同
心の第二の周面と、上記第一の周面と第二の周面との間
の円筒状空間内に設置された、円輪状で軸方向に亙って
着磁された永久磁石と、それぞれ円輪状に形成され、上
記永久磁石を挟む状態でこの永久磁石の両面に固定され
た少なくとも1対のポールピースと、少なくとも一方の
ポールピースの一方の周縁と上記第一の周面との間のシ
ール隙間に保持された磁性流体とから構成されている。
特に、請求項1に記載した磁性流体シール装置に於い
ては、上記1対のポールピースの他方の周縁の全周若し
くは円周方向少なくとも3個所位置を、上記第二の周面
に当接若しくは上記シール隙間よりも十分に小さな隙間
を介して対向させると共に、上記1対のポールピースの
他方の周縁と上記第二の周面との間に接着剤を介在させ
る事なく、上記第二の周面と上記永久磁石の周面との間
に、上記1対のポールピースの直径をD、上記永久磁石
の直径をdとした場合に、r>|D−d|/2なる条件を満た
す太さrを有するOリングを設ける事により、上記永久
磁石と上記第二の周面との間のシールを図っている。
又、請求項3に記載した磁性流体シール装置は、第一
の周面と、この第一の周面と同心の第二の周面と、上記
第一の周面と第二の周面との間の円筒状空間内に設置さ
れた、円輪状で軸方向に亙って着磁された永久磁石と、
円輪状に形成されてこの永久磁石の片面に固定された1
枚のポールピースと、このポールピースの一方の周縁と
上記第一の周面との間のシール隙間に保持された磁性流
体とから構成される。
特に、請求項3に記載した磁性流体シール装置に於い
ては、上記ポールピースの他方の周縁の全周若しくは円
周方向少なくとも3個所位置を、上記第二の周面に当接
若しくは上記シール隙間よりも十分に小さな隙間を介し
て対向させると共に、上記1枚のポールピースの他方の
周縁と上記第二の周面との間に接着剤を介在させる事な
く、上記第二の周面と上記永久磁石の周面との間に、上
記1対のポールピースの直径をD、上記永久磁石の直径
をdとした場合に、r>|D−d|/2なる条件を満たす太さ
rを有するOリングを設ける事により、上記永久磁石と
上記第二の周面との間のシールを図っている。
更に、請求項4に記載した磁性流体シール装置は、第
一の周面と、この第一の周面と同心の第二の周面と、上
記第一の周面と第二の周面との間の円筒状空間内に設置
された、断面L字形で全体が円輪状であり、上記第一の
周面に対向する一方の周面とL字形に折れ曲がった部分
の先端面とを着磁方向両極として着磁され、上記折れ曲
がった部分の先端面を上記第一、第二の周面同士の間に
設けられた磁性部材に突き当てた状態で設けられた永久
磁石と、この永久磁石の一方の周面と上記第一の周面と
の間のシール隙間に保持された磁性流体とから構成され
る。
特に、請求項4に記載した磁性流体シール装置に於い
ては、上記永久磁石の他方の周面の全周若しくは円周方
向少なくとも3個所位置を、上記第二の周面に当接若し
くは上記シール隙間よりも十分に小さな隙間を介して対
向させると共に、上記永久磁石の他方の周面と上記第二
の周面との間に接着剤を介在させる事なく、上記永久磁
石の他方の周面に全周に亙って形成した凹溝に、この凹
溝の深さよりも大きな太さを有するOリングを設ける事
により、上記永久磁石の他方の周面と上記第二の周面と
の間のシールを図っている。
(作用) 上述の様に構成される本考案の磁性流体シール装置の
場合、磁束を導く部材であるポールピースの他方の周縁
又は永久磁石の他方の周面と第二の周面との係合によ
り、上記ポールピースの一方の周縁又は上記永久磁石の
一方の周面と第一の周面とを同心に配置する事ができ
る。
又、Oリングが第二の周面と永久磁石の周面との間で
弾性的に圧縮される事により、両面間の気密保持性、防
塵性を確保する。
上記ポールピースの他方の周縁又は永久磁石の他方の
周面と第二の周面との間には接着剤を介在させない為、
接着剤の塗布工程が不要になって、磁性流体シール装置
の組み付け作業が容易になるだけでなく、未硬化の接着
剤が磁性流体を劣化させる事もなくなる。
(実施例) 第1〜2図は、請求項1に対応する、本考案の第一実
施例を示している。本実施例の磁性流体シール装置6
は、前述の第13図に示した従来の磁性流体シール装置と
同様に、第一の周面である回転軸3の外周面と第二の周
面であるハウジング2の内周面との間の円筒状空間10に
設置され、永久磁石7と、1対のポールピース8、8
と、磁性流体9、9とから構成されている。このうちの
永久磁石7は、円輪状に形成され、軸方向(第1〜2図
の上下方向)に亙って着磁されている。又、それぞれが
上記永久磁石7の磁束を導く部材である、上記1対のポ
ールピース8、8は、それぞれ磁性材を円輪状に形成し
て成り、上記永久磁石7の両側面に支持されている。
又、上記磁性流体9、9は、上記永久磁石7の磁力によ
って、上記各ポールピース8、8の内周縁(一方の周縁
に相当する。)と回転軸3の外周面との間のシール隙間
に支持されている。
特に、本第一実施例の磁性流体シール装置6に於いて
は、上記永久磁石7の外径寸法dを、上記1対のポール
ピース8、8の外径寸法Dよりも十分に小さく(d<
D)して、永久磁石7の外周面7aを、1対のポールピー
ス8、8の外周縁(他方の周縁に相当する。)よりも凹
ませている。これと共に、1対のポールピース8、8の
外径寸法Dを、ハウジング2の内周面で磁性流体シール
装置6を装着する部分の内径寸法Rとほぼ同じ(D≒
R)として、上記ポールピース8、8をハウジング2の
内側に、圧入、若しくは軽く挿入自在としている。尚、
ポールピース8、8の外径寸法Dをハウジング2の内径
寸法Rよりも小さくする場合でも、その差(R−D)
は、各ポールピース8、8の内径寸法Xと回転軸3の外
径寸法Yとの差(X−Y)よりも十分に小さくする。
即ち、本考案の場合には、各ポールピース8、8の外
周縁とハウジング2の内周面との係合により、各ポール
ピース8、8の内周縁と回転軸3の外周面とがほぼ同心
に位置する様にして、上記内周縁と外周面との接触を防
止している。従って、上記各ポールピース8、8の外径
寸法Dとハウジング2の内径寸法Rとの差(R−D)
は、これら各ポールピース8、8の内径寸法Xと回転軸
3の外径寸法Yとの差(X−Y)の2分の1未満{(R
−D)<(X−Y)/2}とする。
そして、永久磁石7の外周面7aには、Oリング12を外
嵌支持している。このOリング12の太さ寸法rは、永久
磁石7の外周面7aが各ポールピース8、8の外周縁から
凹んでいる量hよりも大きく{r>h=(D−d)/2}
して、Oリング12の外周部分が、各ポールピース8、8
の外周縁よりも外側に突出する様にしている。
上述の様に組み合わされた永久磁石7とポールピース
8、8とをハウジング2の内周面に固定する場合には、
上記Oリング12を弾性的に圧縮しつつ、上記ハウジング
2の内側に押し込む。この結果、上記永久磁石7の外周
面7aとハウジング2の内周面との間の気密保持と防塵と
が図られる。上記ハウジング2の内周面と上記各ポール
ピース8、8の外周縁との間には接着剤は塗布しない。
即ち、上記ハウジング2に対する磁性流体シール装置6
の支持及び上記ハウジング2の内周面と上記各ポールピ
ース8、8の外周縁との間の気密保持は、上記Oリング
12によってのみ行なう。
この様な磁性流体シール装置6を設ける事により、回
転軸3の回転に拘らず、ハウジング2内で生じた塵芥
が、ハードディスクを設けた清浄空間内に進入する事を
防止できるのは、前述した従来の磁性流体シール装置の
場合と同様である。
特に、上述の様に構成される本考案の磁性流体シール
装置6の場合、ポールピース8、8の外周縁とハウジン
グ2の内周面との係合により、上記ポールピース8、8
の内周縁と回転軸3の外周面とを同心に配置する事がで
きる。尚、この目的を達する為には、各ポールピース
8、8の外周縁が、その前周に亙ってハウジング2の内
周面と係合する必要はなく、各ポールピース8、8の外
周縁の円周方向少なくとも3個所位置に凸部を設け、こ
の凸部を、上記内周面に係合させても良い。又、Oリン
グ12がハウジング2の内周面と永久磁石7の外周面との
間で弾性的に圧縮される事により、両面間の気密保持
性、防塵性を確保する。
尚、永久磁石7として、通常使用される撓結金属磁石
やプラスチック磁石に代えて、マンガン−アルミニウム
磁石(以下、MA磁石とする)を使用すれば、ハウジング
2の内周面と永久磁石7の外周面7aとの間の気密保持
を、より確実に図る事ができる。即ち、約70重量%のマ
ンガン粉末と、約30重量%のアルミニウム粉末と、約0.
5%の銅粉末との混合物を押し出し成形する事で造られ
た円管材を輪切りし、これに着磁する事で造られるMA磁
石は、固く、しかも大きな磁力を得られるだけでなく、
表面に機械加工を施す事により、非常に平滑な面を得ら
れる。この為、Oリング12をMA磁石である永久磁石7の
外周面7aに押圧すれば、Oリング12と永久磁石7との間
の気密保持を確実に図れる。これに対して、従来使用さ
れていた撓結金属磁石やプラスチック磁石の場合、機械
加工を施したとしても、表面に微細な凹凸が形成される
事が避けられず、真空機器用の磁性流体シール装置の様
に、両側に大きな圧力差が存在する場合には、Oリング
12を使用しても、確実な気密保持を図る事は難しい。但
し、Oリング12の少なくとも一方の側面(好ましくは両
側面)を、このOリング12を挟んでいるポールピース8
の側面に押し付ければ、MA磁石以外の磁石を使用した場
合でも、十分な気密性を保持できる。
次に、第3〜4図は、請求項1に対応する、本考案の
第二実施例を示している。本実施例の場合、外側(第3
図の上側)に位置するポールピース8の外周縁とハウジ
ング2の開口部内周縁との間に、ポンチによりかしめ部
13、13を形成する事により、永久磁石7とポールピース
8、8との、ハウジング2の内側からの脱落防止を図っ
ている。その他の構成及び作用は、前述した第一実施例
の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付し
て、重複する説明を省略する。
次に、第5図は、請求項1に対応する、本考案の第三
実施例を示している。本実施例の場合、ハウジング2の
開口部に、開口端縁に向かう程内径が大きくなる傾斜面
14を形成している。そして、この傾斜面14により、永久
磁石7とポールピース8、8とをハウジング2の内側に
挿入し易くしている。これと共に、外側(第5図の上
側)のポールピース8の外径を、ハウジング2の一部
で、磁性流体シール装置6装着部分の内径よりも僅かに
大きくしている。
この結果、本実施例の場合には、上記外側のポールピ
ース8の外周縁とハウジング2の内周面とが締まり嵌め
で嵌合し、永久磁石7とポールピース8、8との、ハウ
ジング2の内側からの脱落防止が図られる。永久磁石7
はMA磁石とし、Oリング12によって、永久磁石7の外周
面7aとハウジング2の内周面との間の気密保持を図って
いる。その他の構成及び作用は、前述した第一〜第二実
施例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付
して、重複する説明を省略する。
次に、第6図は、請求項1に対応する、本考案の第四
実施例を示している。本実施例の場合には、永久磁石7
の外周面7aに段部15を形成し、この段部15とハウジング
2の内周面との間でOリング12を挟持すると共に、永久
磁石7の外径を、ハウジング2の一部で、磁性流体シー
ル装置6装着部分の内径よりも僅かに大きくしている。
この結果、本実施例の場合、上記永久磁石7の外周縁と
ハウジング2の内周面とが締まり嵌めで嵌合し、永久磁
石7とポールピース8、8との、ハウジング2の内側か
らの脱落防止が図られる。本実施例の場合も、永久磁石
7はMA磁石とし、Oリング12によって、永久磁石7に形
成した段部15の外周面とハウジング2の内周面との間の
気密保持を図っている。その他の構成及び作用は、前述
した第三実施例の場合と同様である為、同等部分には同
一符号を付して、重複する説明を省略する。
次に、第7図は、請求項1に対応する、本考案の第五
実施例を示している。本実施例の場合、ハウジング2の
一部で、磁性流体シール装置6装着部分に凹溝16を形成
し、この凹溝16とOリング12とを係合させる事により、
永久磁石7とポールピース8、8との、ハウジング2の
内側からの脱落防止を図っている。その他の構成及び作
用は、前述した第一実施例の場合と同様である為、同等
部分には同一符号を付して、重複する説明を省略する。
次に、第8図は、請求項2に対応する、本考案の第六
実施例を示している。本実施例の場合には、ハウジング
2の内周面開口部に凹溝17を、外側のポールピース8の
外周縁(他方の周縁に相当する。)に係止部18を、それ
ぞれ形成している。そして、上記凹溝17と係止部18とを
互いに係合させる事により、永久磁石7とポールピース
8、8との、ハウジング2の内側からの脱落防止を図っ
ている。その他の構成及び作用は、前述した第一実施例
の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付し
て、重複する説明を省略する。
次に、第9図は、請求項3に対応する、本考案の第七
実施例を示している。本実施例の場合には、内側のポー
ルピースを省略する代わりに、永久磁石7の内側面(第
9図の下面)を、転がり軸受4の外輪19に突き当ててい
る。この結果、永久磁石7の一方の側面(第9図の上
面)から送り出された磁束は、ポールピース8、磁性流
体9、回転軸3、転がり軸受4を通じて、上記永久磁石
7の他方の側面(第9図の下面)に達する。その他の構
成及び作用は、前述した第一実施例の場合と同様である
為、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省
略する。
次に、第10図は、請求項4に対応する、本考案の第八
実施例を示している。本実施例の場合、永久磁石7を断
面L字形に形成すると共に、この永久磁石7の内周面
(一方の周面に相当する。)と内端面(L字形に折れ曲
がった部分の先端面に相当し、第10図の下端面。)とを
着磁方向両極(S極及びN極)として、ポールピースを
省略すると共に、永久磁石7の外周面7aに形成した凹溝
20に、Oリング12を装着している。その他の構成及び作
用は、上述した第七実施例の場合と同様である為、同等
部分には同一符号を付して、重複する説明を省略する。
次に、第11図は、請求項1に対応する、本考案の第九
実施例を示している。本実施例の場合、ハウジング2の
内周面と回転軸3の外周面との間に、それぞれ永久磁石
7と1対のポールピース8、8と磁性流体9、9とOリ
ング12とから成る磁性流体シール装置6、6を、多段に
亙って設けている。各磁性流体シール装置6、6を構成
する永久磁石7、7は、総てMA磁石とし、それぞれの外
周面7a、7aを平滑に仕上げている。
この結果、ハウジング2の内周面と各磁性流体シール
装置6、6の外周縁との間の気密は、Oリング12、12に
よって保持され、回転軸3の外周面と各磁性流体シール
装置6、6の内周縁との間の気密は、磁性流体9、9に
よって保持される。従って、本実施例の場合、真空機器
用のシール装置の様に、両側に大きな圧力差が存在する
部分に於いても、塵芥の進入防止だけでなく、気体の漏
洩防止も確実に図れる。磁性流体シール装置6、6を多
段に設けた以外の点に関しては、前述した第一実施例の
場合と同様である。
次に、第12図は、請求項1に対応する、本考案の第十
実施例を示している。前述した各実施例が、永久磁石7
とポールピース8、8とをハウジング2の内周面に支持
し、各ポールピース8、8の内周縁と回転軸3の外周面
との間に磁性流体9、9を設けていたのに対して、本実
施例の場合には、永久磁石7とポールピース8、8と
を、回転軸3の外周面(第二の周面に相当する。)に支
持している。そして、各ポールピース8、8の外周縁と
ハウジング2の内周面(第一の周面に相当する。)との
間に、磁性流体9、9を設けている。これに合わせて、
Oリング12を、永久磁石7の内周面7bと回転軸3の外周
面との間に設けている。その他の構成及び作用は、前述
した第一実施例の場合と同様である為、同等部分には同
一符号を付して、重複する説明を省略する。
(考案の効果) 本考案の磁性流体シール装置は、以上に述べた通り構
成され作用する為、組立作業を面倒にする事なく、しか
も磁性流体を保持するシール隙間の精度を確保しつつ、
十分な気密保持性、防塵性を確保できる。又、支持固定
の為に接着剤を使用しない為、磁性流体シール装置の組
み付け作業の容易化と、磁性流体の劣化防止に基づく信
頼性及び耐久性の向上とを図れる。
【図面の簡単な説明】
第1〜2図は本考案の第一実施例を示しており、第1図
は組み付け後の状態を示す断面図、第2図は組み付け前
の状態を示す断面図、第3〜4図は本考案の第二実施例
を示しており、第3図は第1図同様の断面図、第4図は
平面図、第5図は本考案の第三実施例を、第6図は同第
四実施例を、第7図は同第五実施例を、第8図は同第六
実施例を、第9図は同第七実施例を、第10図は同第八実
施例を、第11図は同第九実施例を、第12図は同第十実施
例を、それぞれ示す断面図、第13図は従来の磁性流体シ
ール装置を組み込んだスピンドルモータを示す断面図で
ある。 1:取付フランジ、2:ハウジング、3:回転軸、4:転がり軸
受、5:ロータ、6:磁性流体シール装置、7:永久磁石、7
a:外周面、7b:内周面、8:ポールピース、9:磁性流体、1
0:円筒状空間、12:Oリング、13:かしめ部、14:傾斜面、
15:段部、16、17:凹溝、18:係止部、19:外輪、20:凹
溝。

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一の周面と、この第一の周面と同心の第
    二の周面と、上記第一の周面と第二の周面との間の円筒
    状空間内に設置された、円輪状で軸方向に亙って着磁さ
    れた永久磁石と、それぞれ円輪状に形成され、上記永久
    磁石を挟む状態でこの永久磁石の両面に固定された少な
    くとも1対のポールピースと、少なくとも一方のポール
    ピースの一方の周縁と上記第一の周面との間のシール隙
    間に保持された磁性流体とから成る磁性流体シール装置
    に於いて、上記1対のポールピースの他方の周縁の全周
    若しくは円周方向少なくとも3個所位置を、上記第二の
    周面に当接若しくは上記シール隙間よりも十分に小さな
    隙間を介して対向させると共に、上記1対のポールピー
    スの他方の周縁と上記第二の周面との間に接着剤を介在
    させる事なく、上記第二の周面と上記永久磁石の周面と
    の間に、上記1対のポールピースの直径をD、上記永久
    磁石の直径をdとした場合に、r>|D−d|/2なる条件を
    満たす太さrを有するOリングを設ける事により、上記
    永久磁石と上記第二の周面との間のシールを図った事を
    特徴とする磁性流体シール装置。
  2. 【請求項2】1対のポールピースの何れかのポールピー
    スの他方の周縁に形成した係止部と第二の周面に形成し
    た凹溝とを係合させる事により、上記1対のポールピー
    スと永久磁石とを上記第二の周面に支持した、請求項1
    に記載した磁性流体シール装置。
  3. 【請求項3】第一の周面と、この第一の周面と同心の第
    二の周面と、上記第一の周面と第二の周面との間の円筒
    状空間内に設置された、円輪状で軸方向に亙って着磁さ
    れた永久磁石と、円輪状に形成されてこの永久磁石の片
    面に固定された1枚のポールピースと、このポールピー
    スの一方の周縁と上記第一の周面との間のシール隙間に
    保持された磁性流体とから成る磁性流体シール装置に於
    いて、上記ポールピースの他方の周縁の全周若しくは円
    周方向少なくとも3個所位置を、上記第二の周面に当接
    若しくは上記シール隙間よりも十分に小さな隙間を介し
    て対向させると共に、上記1枚のポールピースの他方の
    周縁と上記第二の周面との間に接着剤を介在させる事な
    く、上記第二の周面と上記永久磁石の周面との間に、上
    記1対のポールピースの直径をD、上記永久磁石の直径
    をdとした場合に、r>|D−d|/2なる条件を満たす太さ
    rを有するOリングを設ける事により、上記永久磁石と
    上記第二の周面との間のシールを図った事を特徴とする
    磁性流体シール装置。
  4. 【請求項4】第一の周面と、この第一の周面と同心の第
    二の周面と、上記第一の周面と第二の周面との間の円筒
    状空間内に設置された、断面L字形で全体が円輪状であ
    り、上記第一の周面に対向する一方の周面とL字形に折
    れ曲がった部分の先端面とを着磁方向両極として着磁さ
    れ、上記折れ曲がった部分の先端面を上記第一、第二の
    周面同士の間に設けられた磁性部材に突き当てた状態で
    設けられた永久磁石と、この永久磁石の一方の周面と上
    記第一の周面との間のシール隙間に保持された磁性流体
    とから成る磁性流体シール装置に於いて、上記永久磁石
    の他方の周面の全周若しくは円周方向少なくとも3個所
    位置を、上記第二の周面に当接若しくは上記シール隙間
    よりも十分に小さな隙間を介して対向させると共に、上
    記永久磁石の他方の周面と上記第二の周面との間に接着
    剤を介在させる事なく、上記永久磁石の他方の周面に全
    周に亙って形成した凹溝に、この凹溝の深さよりも大き
    な太さを有するOリングを設ける事により、上記永久磁
    石の他方の周面と上記第二の周面との間のシールを図っ
    た事を特徴とする磁性流体シール装置。
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