JP2515733Y2

JP2515733Y2 - パチンコ島台における上部貯溜タンク

Info

Publication number: JP2515733Y2
Application number: JP10475590U
Authority: JP
Inventors: 正博竹内; 芳生若菜; 誠田結; 英勝竹内
Original assignee: 株式会社竹屋
Priority date: 1990-10-03
Filing date: 1990-10-03
Publication date: 1996-10-30
Anticipated expiration: 2005-10-03
Also published as: JPH0461593U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、パチンコ島台の上部に設置され、還元機か
ら揚送された玉を一旦貯溜し、自島及び他島に設置され
た各パチンコ機に分配する上部貯溜タンクに関する。

［従来の技術］各パチンコ島台の上部には、自島に設置されたパチン
コ機や玉貸機等にパチンコ玉を補給するため、還元機か
らの揚送玉を貯溜してから補給樋に流出させる上部貯溜
タンクが設置されている。また、各島の上部貯溜タンク
は、自島の余剰玉を他島に供給するための供給樋や他島
の余剰玉を自島に導入するための受給樋等の島交流樋
が、玉が円滑に流れるための適度な勾配を設けて架設さ
れるようになっている。

しかしながら、パチンコホールは、例えば天井の低い
ものや多数のパチンコ島台を有するもの等、その仕様は
多種多様なものとなっている。従って、このような場
合、前記した勾配を有する島交流樋を各上部貯溜タンク
間に架設するには、予めホールの設計に基づいてまず前
記島交流樋を装着するための取付穴の位置を決定し、そ
れによって上部貯留タンク自体の高さが決定されるもの
で、従来においては、それら仕様の異なる上部貯溜タン
クを各々単一部品として製造しており、その作業は煩わ
しいものとなっていた。

また、このような上部貯溜タンクにおいては、ホール
の設計（天井高さ）が決定されてからしか製造できず、
設置作業の着手までに時間を要した。

更に、上部貯溜タンク自体の高さが不足したり、或い
は設計ミスなどにより、上部貯溜タンクに予め穿設され
ている前記島交流樋大の取付穴位置に誤差が生じた場合
等には、上部貯留タンクは変更がきかず、造り直さなけ
ればならないという欠点があった。

［考案が解決しようとする課題］本考案は、上記した不都合に鑑みなされたもので、そ
の目的とするところは、複雑な島交流樋の架設位置やホ
ール天井の高さ等、どのようなホール設計においても迅
速に対応でき、且つホール設置作業が簡略となるパチン
コ島台の上部貯溜タンクを提供することにある。

［課題を解決するための手段］上記した目的を達成するために、本考案は、還元機で揚送されたパチンコ玉を一旦貯溜し、該パチ
ンコ玉を自島及び他島に補給するパチンコ島台における
上部貯溜タンクにおいて、前記上部貯溜タンクは、上段タンクと中段タンクと下
段タンクとの３分割で形成し、前記上段タンクは、揚送玉受入部と島交流部とで形成
し、該揚送玉受入部には、前記上部貯留タンクの余剰玉
を自島に還流する余剰玉還流口と前記還元機からの揚送
玉を受け入れる揚送玉流入口とを形成し、該揚送玉流入
口からの流入玉を前記中段タンクに流出する手段を設
け、前記島交流部には、少なくとも供給樋または受給樋
のいずれか一方を挿着する樋挿入口を形成し、該挿入口
は、前記供給樋と前記受給樋の上下方向の長さより大き
く形成し、前記揚送玉受入部からの溢れ玉を前記供給樋
に流出する手段と、前記受給樋からの流入玉を前記下段
タンクに流出する手段とを設け、前記中段タンクは、前記揚送玉受入部からの流入玉を
貯溜できる貯溜部を形成し、該貯溜部の貯溜玉を前記下
段タンクに流出する手段を設け、前記下段タンクは、補給樋と連結する流出口を形成
し、該流出口に玉が流出する手段を設け、前記上段タンクと前記中段タンクと前記下段タンクと
には、各々連結できる手段を設け、それらのタンクを一
体組立時に前記中段タンクを選択して前記上段タンクの
高さ位置を変更自在に構成したことを特徴とするもので
ある。

［作用］上記構成を有する本考案によれば、上部貯溜タンク
は、上段タンク及び下段タンクを規格製品とし、予め高
さの異なる中段タンクを種々用意しておき、ホールの設
計に基づいて中段タンクを選択することで、上段タンク
の高さを即座に変えることができ、天井の低いホールや
多数のパチンコ島台を有するホールなど、どのようなホ
ール設計でも迅速に対処することがでる。

また、上部貯溜タンクは、上段タンクの島交流樋が挿
着される樋挿入口を、島交流樋の上下方向の長さに比し
て充分大きく穿設し、島交流樋を樋挿入口に挿着した
後、樋挿入口の余分な箇所を閉塞するようにしたので、
島交流樋の取付穴位置を予め決定する必要がなくなる。

［実施例］以下図面に基づき、まず概要を説明すれば、多数のパ
チンコ機を背向隣接設置したパチンコ島台１中央部には
還元機２が立設される。同還元機２はパチンコ島台１腰
下内部に形成した下部貯溜タンクから同パチンコ島台１
中央上部に装設した上部貯溜タンク４にパチンコ玉を研
磨揚送する装置である。上部貯溜タンク４は、還元機２
からの揚送玉を貯溜し、各パチンコ機に補給すると共に
隣接島と玉の交流をする手段が設けられ、前記還元機２
の上部に形成された排出口３が側方向から挿着されてい
る。

次に、本考案の要旨である上部貯溜タンク４について
詳述する。

上部貯溜タンク４は、第２図で示す上段タンク５、中
段タンク６、下段タンク７とで形成される。

まず上段タンク５は、還元機２から研磨揚送された玉
を受け入れ、隣接島と玉の貸借をし、余剰玉は自島に還
流する役割を分担する。

上段タンク５は、上部側面に還元機２の排出口３を臨
ませる流入口８と、余剰玉を溢玉ホース10に流出する還
流口９を流入口８直下に垂直状に設け、該還流口９中央
箇所を空洞となし、後述する下段タンク７に玉を誘導す
る揚送玉受入部20と、該揚送玉受入部20に隣接して島交
流部21を形成し、揚送玉受入部20と島交流部21間に連絡
路11を適宜勾配を設けて傾設し、一体的に形成する。連
絡路11は、後述する供給樋13に揚送玉受入部20からの余
剰玉を導出する通路であり、揚送玉受入部20の後面部
（連絡路11側）には、連絡路11に余剰玉を導出するため
の導出口（図示省略）が設けられている。また、島交流
部21には、上下方向に略長窓状の樋挿入口12を形成し、
該挿入口12に島交流樋としての供給樋13及び受給樋14を
適宜勾配を設けて貫通状に装設し、樋装設後は閉塞板17
を樋挿入口12の余剰箇所に付設し、該余剰箇所から玉が
飛散するのを防止する。供給樋13の端部は、連絡路11か
らの導出玉が全て供給樋13に導出されるよう延設されて
樋挿入口12に挿入されている。また、島交流部21は、底
部に底板30が設けられ、中段タンク６側の側壁には、底
板30の貯溜玉が下段タンク７に流出するための開口部
（図示省略）が適宜位置に設けられている。当然ながら
底板30には、前記開口部に貯溜玉が流れるように適宜勾
配が設けられている。したがって、島交流部21は、前記
受給樋14からの他島の供給玉を一旦貯溜してから下段タ
ンク７に流出すると共に、自島の余剰玉を受給樋14を介
して他島に供給するようになっている。なお、図中18a
は、中段タンク６と固定するネジ用の係止孔である。

上記したように上段タンク５は、樋挿入口12が島交流
樋の上下方向の長さに比して十分大きく形成してあるの
で、島交流樋の取付位置は樋挿入口12の範囲内で上下方
向に選択することが可能となっている。すなわち、上段
タンク５は、予め島交流樋を挿着するための略樋大の取
付穴の位置を決定しておく必要のない、換言すれば、各
島大の玉貯溜量を平均化するため斜設された複雑な島交
流樋に左右されない規格タンクである。

次に中段タンク６について詳述する。

中段タンク６は自島の各パチンコ機に分配する玉を貯
溜し、上段タンク５と下段タンク７のパイプとなる役割
を分担する。

中段タンク６は、上段タンク５からの玉を下段タンク
７に流出するよう、その上下が開放されており、前記上
段タンク５の還流口９を隣接臨ませ、揚送玉受入部20を
支持する貯溜部22と、同上段タンク５の島交流部21の端
部を略包囲支持する開口部23を形成し、該開口部23両端
に係止孔18bを穿設し、還元機２に隣接できる略直方状
に囲設形成する。また、同中段タンク６下部には、下段
タンク７と連結する鍔状の重合部19bを複数突設し、該
重合部19bに係止孔18bを穿設する。

中段タンク６は、天井の低いホールや多数のパチンコ
島台１を有するホール等、ホール設計の都合上前記した
上段タンク５の樋挿入口12の範囲内で装設できない島交
流樋に対し、上段タンク５の高さ位置を変化させるタン
クであり、予め高さの異なるものを種々用意しておき、
前記ホールの設計に基づいて選択することで、上段タン
ク５の高さを変更することができるようになっている。
なお、中段タンク６は、少なくとも前記上段タンク５の
島交流部21の高さは必要であり、本実施例では、中段タ
ンク６の高さは島交流部21と同じものが図示されてい
る。

次に下段タンク７について詳述する。

下段タンク７は自島のパチンコ機に貯溜玉を分配する
役割を分担する。

下段タンク７は、上段タンク５と中段タンク６からの
玉を流入できるよう、その上部が開放されており、中段
タンク６と上段タンク５の島交流部21を支持し、還元機
２に隣接できる略直方状に囲設形成し、長手方向に略対
称に適宜勾配を設けた小山状の底板24を設け、島大中央
に斜設した補給樋16に玉を導出する流出口15を両端に突
設する。また、下段タンク７上部には、前記中段タンク
６と連結する鍔状の重合部19cを複数突設し、該重合部1
9cに係止孔18cを穿設する。

下段タンク７は天井の低いホール等、ホール設計の都
合上上部貯溜タンク４及びそれに付随する部品の設置作
業が困難なとき、予め下段タンク７だけを島台に装設
し、ホール現場での上部貯溜タンク４及びそれに付随す
る部品の設置作業を簡略化することができる。また、工
場内でパチンコ島台１の製造と並行して下段タンク７及
びそれに付随する部品を一貫作業として製造してもよ
い。

次に、以上のように構成された上部貯溜タンク４の玉
の流れについて説明する。還元機２で揚送されたパチン
コ玉は、排出口３からパチンコ島台１中央上部に設けら
れた上部貯溜タンク４に一旦収納されてから、下段タン
ク７の両側に設けられた流出口15を介して補給樋16に送
られる。そして自島の必要とする一定量が確保された後
の余剰玉は第５図で示すように、中段タンク６に徐々に
貯溜され、逐には上段タンク５に斜設された連絡路11を
流下して、上段タンク５の樋挿入口12から挿通された供
給樋13に流出し、隣接するパチンコ島台１へ補給され
る。更に上部貯溜タンク４内部の玉貯溜量が満量に近い
状態となって揚送補給されるパチンコ玉は、上段タンク
５の下部に設けられた還流口９から流出し、溢玉ホース
10を通って落下し、同パチンコ島台１腰部に設置された
下部貯溜タンクに戻される。また、第４図に示すよう
に、自島のパチンコ機から多量に償球貸出され、上部貯
溜タンク４の玉貯溜量が減少し、補給に支障をきたす危
険が予期される状態になったとき、上段タンク５の樋挿
入口12に挿通された受給樋14から、他島の余剰玉が下段
タンク７に導入される。

以上の説明で明かなように、上段タンク５及び下段タ
ンク７はホール設計に左右されない規格タンクであり、
中段タンク６はホール設計の都合に伴い高さを変更する
タンクである。また、各タンクの材質も木製及び金属製
等を問わず、その組立も係合部をボルト等で螺着するだ
けでよい。

このように、パチンコ島台１の下部貯溜タンクから還
元機２によって研磨揚送移動されたパチンコ玉を、各パ
チンコ機に補給すると共に隣接島と玉の交流をし、各島
の貯溜玉を平均化するよう考案された上部貯溜タンク４
を本実施例のように構成することにより、以下の効果を
有する。

（１）工場内でパチンコ島台１の製造と並行して規格貯
溜タンク５、７が一貫作業として製造可能であるため、
製造コストにおいても、ホール設置作業の上でも簡略と
なり産業上に効果は大である。

（２）上段タンク５は島交流樋の高さ位置に左右されな
い規格貯溜タンクであり、従来、煩わしい位置の異なる
樋取付穴の設置作業を省略するため、製造作業を簡略化
する。

（３）中段タンク６は高さが変更可能なため、どのよう
なホール設計に対しても即座に対応でき、早期にホール
設置作業に着手できる。

（４）下段タンク７を予め設置することにより、天井の
低いホール等、遊技場の限られた空間で上部貯溜タンク
４及びそれに付随する部品の設置作業を簡略化する。

以上は本考案に係わる一実施例であって、実用新案登
録請求の範囲であれば自由に設計変更できることは言及
するまでもない。

［考案の効果］以上、説明したところから明かなように、本考案によ
れば、上部貯溜タンクは、上段タンク及び下段タンクを
規格製品とし、予め高さの異なる中段タンクを種々用意
しておき、ホールの設計に基づいて中段タンクを選択す
ることで、上段タンクの高さを即座に変えることがで
き、天井の低いホールや多数のパチンコ島台を有するホ
ールなど、どのようなホール設計でも迅速に対処するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、上部貯溜タンクの全体斜視図、第２図は、上
部貯溜タンクの分割状態を示す斜視図、第３図は、上部
貯溜タンクがパチンコ島台に設置された状態を示す斜視
図、第4,5図は、上部貯溜タンク内の玉の流れを示す正
面図、第６図は、下段タンクがパチンコ島台に設置され
た状態を示す斜視図である。１……パチンコ島台、２……還元機、４……上部貯溜タ
ンク、５……上段タンク、６……中段タンク、７……下
段タンク、８……流入口、９……還流口、11……連絡
路、12……樋挿入口、13……供給樋、14……受給樋、15
……流出口、16……補給樋、20……揚送玉受入部、21…
…島交流部、22……貯留部。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】還元機で揚送されたパチンコ玉を一旦貯溜
し、該パチンコ玉を自島及び他島に補給するパチンコ島
台における上部貯溜タンクにおいて、前記上部貯溜タンクは、上段タンクと中段タンクと下段
タンクとの３分割で形成し、前記上段タンクは、揚送玉受入部と島交流部とで形成
し、該揚送玉受入部には、前記上部貯留タンクの余剰玉
を自島に還流する余剰玉還流口と前記還元機からの揚送
玉を受け入れる揚送玉流入口とを形成し、該揚送玉流入
口からの流入玉を前記中段タンクに流出する手段を設
け、前記島交流部には、少なくとも供給樋または受給樋
のいずれか一方を挿着する樋挿入口を形成し、該挿入口
は、前記供給樋と前記受給樋の上下方向の長さより大き
く形成し、前記揚送玉受入部からの溢れ玉を前記供給樋
に流出する手段と、前記受給樋からの流入玉を前記下段
タンクに流出する手段とを設け、前記中段タンクは、前記揚送玉受入部からの流入玉を貯
溜できる貯溜部を形成し、該貯溜部の貯溜玉を前記下段
タンクに流出する手段を設け、前記下段タンクは、補給樋と連結する流出口を形成し、
該流出口に玉が流出する手段を設け、前記上段タンクと前記中段タンクと前記下段タンクとに
は、各々連結できる手段を設け、それらのタンクを一体
組立時に前記中段タンクを選択して前記上段タンクの高
さ位置を変更自在に構成したことを特徴とするパチンコ
島台における上部貯溜タンク。