JPH0653191B2 - パチンコ遊技場における玉循環機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、パチンコ遊技場において使用されるパチンコ
玉を循環させる玉循環機構に関するものである。

［従来の技術］ 従来、パチンコ遊技場において使用されるパチンコ玉を
循環する玉循環機構として、例えば、特公昭４９−３２
９７４号に示されるものがある。この特公昭４９−３２
９４７号に示される玉循環機構（以下、従来機構とい
う）は、パチンコ島台相互のパチンコ玉の循環を夫々の
島台上部の供給タンクと夫々他の島台下部の還流タンク
とを交叉状に連通する分配パイプによって行うと共に、
遊技客が獲得した交換玉を球貸場の上部に配置された流
送タンクに接続される流送パイプによって１つのパチン
コ島台の還流タンクに還流するように構成していた。

［発明が解決しようとする課題］ このため、従来機構においては、遊技客が獲得した交換
玉をわざわざ遊技場の一角に設けられた球貸場（景品交
換場ともいう）に持ち運ぶ必要があり、遊技客によって
重労働となっていると共に、遊技場の店員にとっても交
換玉の計数及び景品の交換作業という煩わしい作業を行
わなければならないという問題があった。また、遊技場
の施行の際にも球貸場とパチンコ島台とを接続する流送
パイプや交換玉を貯蔵する大型のタンク等を敷設する手
間がかかるという問題があった。

本発明は、上記した問題点に鑑みなされたもので、その
目的とするところは、遊技客が獲得した交換玉を景品交
換場に持ち運ぶ必要がないと共に、交換玉の回収を容易
に行い且つ遊技場内のパチンコ玉の循環をスムーズに行
うことができる玉循環機構を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記した目的を達成するために、本発明に係る玉循環機
構は、 多数のパチンコ機を列設し、その各パチンコ機から排出
されたパチンコ玉を回収した後、揚送装置によって上部
に揚送して再度各パチンコ機にパチンコ玉を補給するよ
うに構成された複数のパチンコ島台と、該複数のパチン
コ島台の隣り合うパチンコ島台間に差し渡され且つ各パ
チンコ島台に補給されるパチンコ玉量を均等化する均等
装置と、から成り、 前記複数のパチンコ島台の一部又は全部には、遊技客が
獲得したパチンコ玉を返却するための計数装置と、パチ
ンコ遊技場で使用されるパチンコ玉を分散して貯蔵する
貯蔵タンクと、を設け、 前記均等装置は、前記揚送装置によって揚送されたパチ
ンコ玉を貯留する上部タンク間に交叉状に差し渡された
連絡樋と、該連絡樋の交叉部分に設けられ且つ上部の連
絡樋から流下してきたパチンコ玉を下部の連絡樋のいず
れにも流下させることが可能な接続器と、該接続器を前
記上部タンク間に横臥された支持部材と、該支持部材と
前記接続器とを連結し且つ接続器の設置位置を上下方向
に調節することが可能な支持調節部材と、均等装置全体
を覆うように着脱自在に取り付けられるカバーと、から
構成され、 たことを特徴とするものである。

［作 用］ 遊技客が獲得した交換玉は、複数のパチンコ島台の一部
又は全部に設けられた計数装置に返却する。返却された
パチンコ玉は、一部又は全部のパチンコ島台の内部に設
けられた貯蔵タンクに貯蔵されたり、あるいは揚送装置
によって上部に揚送されて、再度各パチンコ機に賞品球
として供給される。つまり、本発明においては、景品交
換場に交換玉を貯蔵する大型の貯蔵タンクを設ける必要
がないと共に、その大型の貯蔵タンクからパチンコ島台
にパチンコ玉を返却するためのパイプ等の面倒な敷設工
事を施さなくてもよい。

ところで、各パチンコ島台の上部に揚送されたパチンコ
玉は、一旦上部タンクに貯留され、当該パチンコ島台で
使用されるパチンコ玉が不足しているときには、そのま
ま当該パチンコ島台で使用されるが、当該パチンコ島台
で使用されるパチンコ玉が少ないときには、上部タンク
内に貯蔵され、その貯蔵されたパチンコ玉量が一定以上
になると、左右の連絡樋から流れ出し、隣り合うパチン
コ島台の上部タンクにパチンコ玉が補給される。ただ
し、隣り合うパチンコ島台の上部タンクにも所定量以上
のパチンコ玉が貯留されているときには、流れ出したパ
チンコ玉は、連絡樋内に滞留した状態となるが、その
際、接続器が下部の連絡樋のいずれとも連通しているの
で、隣り合うパチンコ島台の上部タンクに向う下部連絡
樋と当該パチンコ島台を上部タンクに向う下部連絡樋と
に滞留することになる。このため、連絡樋内に多量のパ
チンコ玉が滞留されてかなりの荷重を受けることにな
り、これにより連絡樋が変形してパチンコ玉の流下が阻
害されることがあるが、本発明においては、接続器を支
持調節部材を介して支持部材に支持しているので、この
ような変形を起こすことなく、長期間に亘ってスムーズ
な玉循環を保持することができる。また、支持調節部材
は、接続器の設置位置を調節できるように構成されてい
るので、連絡樋の傾斜角度を任意に設定できるため、遊
技場に均等装置を設置してからの循環玉のスムーズな流
下を得るための調節を極めて容易に行うことができる。
また、均等装置の全体が着脱自在なカバーによって覆わ
れているので、遊技場の天井付近の美観を向上させ、遊
技客に他の装飾品との違和感を与えないようにすること
ができる。

つまり、本発明における玉循環機構は、遊技客が獲得し
た交換玉を直接パチンコ島台に返却すると共に、その返
却されたパチンコ玉を含めてパチンコ島台の内部に設け
られた貯蔵タンクに遊技場で使用されるパチンコ玉がす
べて分散貯蔵され、その貯蔵されたパチンコ玉がパチン
コ島台の揚送装置によって揚送された後に当該パチンコ
島台で使用されたり、あるいはパチンコ玉の不足してい
るパチンコ島台に均等装置を介して循環され、その均等
装置でのパチンコ玉の流下を長期間に亘ってスムーズに
行うために支持部材で均等装置の接続器を支持し且つ支
持調節部材で接続器の上下方向の設置位置を調節して連
絡樋の傾斜角度を任意に調節し得るようにしているの
で、遊技場全体のパチンコ玉の循環を正確に且つスムー
ズに行うことができる。また、均等装置の全体が着脱自
在なカバーによって覆われているので、遊技場の天井付
近の美観を向上させ、遊技客に他の装飾品との違和感を
与えないようにすることができる。更に、貯蔵タンクを
含むパチンコ島台の製造や均等装置を工場でユニット式
に製造でき、遊技場では、単にこれらを組合せるだけで
あるため、遊技場での工事の手間を大幅に省略すること
もできる。

［実施例］ 以下、図面を参照して、本発明に係る実施例について説
明する。

まず、第１図を参照してパチンコ遊技場１の内部の概略
について説明する。図において、パチンコ遊技場１の内
部には、周知のように多数のパチンコ機３を列設したパ
チンコ島内２（図示の場合には、４つのパチンコ島台２
ａ〜２ｄ）がほぼ等間隔に列設され、その一隅に景品交
換場４が設けられている。この景品交換場４には、遊技
客が獲得した交換玉を計数するための計数装置や、交換
玉を貯蔵する貯蔵タンクはなく、単に遊技客が持参する
レシートと所定の景品を交換するだけであるため、景品
を陳列する景品陳列棚４ｂと該景品陳列棚４ｂを区画す
るカウンタ４ａとが設けてあるだけである。なお、遊技
客が持参するレシートは、後述する計数装置７に交換玉
を投入して計数された結果が表示されるもので、計数装
置７で発行されるようになっている。

前記パチンコ島台２は、周知のようにパチンコ機３で使
用されるパチンコ玉を循環させるために、その内部に各
パチンコ機３から排出されたパチンコ玉を回収する回収
樋（図示しない）と、該回収樋で回収されたパチンコ玉
を上部に研磨しながら揚送する揚送装置５と、揚送され
たパチンコ玉を各パチンコ機３に分配する分配樋（図示
しない）とが内蔵されている。なお、揚送装置５で揚送
されたパチンコ玉は、一旦上部タンク８に収納されてか
ら分配樋に送られるように構成される。そして、第１図
及び第２図に示すように各パチンコ島台２ａ〜２ｄに対
応する上部タンク８ａ〜８ｄには、隣り合う上部タンク
８ａ〜８ｄ相互に均等装置２０が差し渡されている。

以上、パチンコ遊技場１の内部の概要について説明した
が、上記した構成のうちパチンコ島台２と上部タンク８
の詳細な構造について更に説明すると、まず、パチンコ
島台２には、第３図及び第４図に示すように、その下部
に多量のパチンコ玉を貯蔵する貯蔵タンク６が内蔵され
ている。この貯蔵タンク６は、パチンコ遊技場１で使用
されるすべてのパチンコ玉（例えば、十数万個）を分散
して貯蔵するもので、そのため１つの貯蔵タンク６の大
きさは、総パチンコ玉数を各パチンコ島台２に内蔵され
る貯蔵タンク数で除した数のパチンコ玉を貯蔵する大き
さに設計される。したがって、一般的に数万個のパチン
コ玉が貯蔵されるようになっている。また、貯蔵タンク
６に貯蔵されるパチンコ玉は、集合樋を介して揚送装置
５に供給されるようになっているが、この場合、各パチ
ンコ機３から排出されたパチンコ玉をすべて貯蔵タンク
６に貯蔵した後集合樋を経て揚送装置５に供給するよう
にしてもよいし、あるいはパチンコ機３から排出された
パチンコ玉を集合樋で優先的に揚送装置５に供給し、そ
の排出されるパチンコ玉が少なくなったときに貯蔵タン
ク６に貯蔵されているパチンコ玉を集合樋に排出して揚
送装置５に供給するようにしてもよい。

また、パチンコ島台２の一端部には、第３図に示すよう
に計数装置７が付設されている。この計数装置７は、遊
技客が獲得した交換玉を計数し、その計数値又は計数値
に基づく景品の個数を印刷したレシートを発行するよう
になっている。したがって、遊技客は、獲得した交換玉
を計数装置７に投入してレシートを受け取り、そのレシ
ートを前記景品交換場４に持参して所望の景品に交換し
てもらうことになる。また、計数装置７に投入された交
換玉は、直接前記貯蔵タンク６に戻されるか、あるいは
一旦集合樋を流下してから貯蔵タンク６に戻されて、再
度遊技玉として使用される。なお、計数装置７は、すべ
てのパチンコ島台２に設ける必要はなく、パチンコ遊技
場１に配置されるパチンコ島内２の一部に設ければよ
い。もちろん、すべてのパチンコ島台２に設けてもよ
い。同様に前記貯蔵タンク６もすべてのパチンコ島台２
に設ける必要はなく、任意のパチンコ島台２に設ければ
よい。例えば、計数装置７が付設されたパチンコ島台２
には、貯蔵タンク６を内蔵させず、計数装置７が付設さ
れないパチンコ島台２に貯蔵タンク６を内蔵させてもよ
い。

次に、第５図を参照して、上部タンク８の詳細な構造に
ついて説明する。上部タンク８は、直方体形状に形成さ
れ、その内部に所定量のパチンコ玉が貯留可能なような
空間を有している。そして、その上部には、前記揚送装
置５によって揚送されたパチンコ玉が流入する流入口９
が形成され、該流入口９の下部に還流口１０が形成され
ている。還流口１０は、上部タンク８が満杯となったと
きに溢れ出るパチンコ玉を還流パイプ（図示しない）を
介して前記貯蔵タンク６に返却するものである。また、
上部タンク８の下部には、前記図示しない分配樋に連通
する流出口１１が開設され、パチンコ機３で使用される
パチンコ玉が流れ出るようになっている。更に、上部タ
ンク８の側壁には、その上部両側に上部連通口１２ａ，
１２ｂが形成され、その下部両側に下部連通口１３ａ，
１３ｂが形成されている。上部連通口１２ａ，１２ｂ
は、前記還流口１０よりもやや下流側に形成されてお
り、下部連通口１３ａ，１３ｂは、前記流出口１１より
も上流側に形成されている。そして、上部連通口１２
ａ，１２ｂには、後述する均等装置２０の上部連絡樋２
１ａ，２１ｂの上端が接続され、下部連通口１３ａ，１
３ｂには、均等装置２０の下部連絡樋２２ａ，２２ｂの
下端が接続されるようになっている。

ここで、均等装置２０の構造について第５図を参照して
説明すると、均等装置２０は、隣り合う上部タンク８同
士を交叉状に連通する上部連絡樋２１ａ，２１ｂ、下部
連絡樋２２ａ，２２ｂと、その交叉部分に設けられる接
続器２３とから構成されている。接続器２３は、その上
部に上部入口２４ａ，２４ｂが形成され、その下部に下
部出口２５ａ，２５ｂが形成されている。そして、上部
入口２４ａ，２４ｂに前記上部連絡樋２１ａ，２１ｂの
下端が接続され、下部出口２５ａ，２５ｂに前記下部連
絡樋２２ａ，２２ｂの上端が接続されている。そして、
接続器２３の内部には、上部入口２４ａ，２４ｂの延長
中間位置に流下制御片２６が垂下され、上部入口２４
ａ，２４ｂから流入するパチンコ玉を下方に向けて落下
させるようになっている。また、４つの口２４ａ，２４
ｂ及び２５ａ，２５ｂは、相互に連通するようになって
いるため、上部入口２４ａ，２４ｂから流入するパチン
コ玉は、いずれの下部出口２５ａ，２５ｂからも流出す
るようになっている。したがって、例えば、一方の上部
入口２４ａから流入したパチンコ玉は、その流下速度等
の要因によって他方の上部タンク８に連通する下部連絡
樋２２ｂに流出したり、あるいは自身の上部タンク８に
還流すべく下部連絡樋２２ａに流出する。なお、各連絡
樋２１ａ，２１ｂ，２２ａ，２２ｂは、角筒状に形成さ
れている。これは、角筒状にした方がパチンコ玉の流下
がスムーズに行われるからである。もちろん、円筒状で
あってもよい。

更に、均等装置２０の接続器２３の上部には、支持調節
ネジ２７が突設され、該支持調節ネジ２７の上端が隣り
合う上部タンク８の間に横臥される支持部材２８に係止
されるようになっている。これは、上部連絡樋２１ａ，
２１ｂ、下部連絡樋２２ａ，２２ｂ及び接続器２３にパ
チンコ玉が流下しているとき、あるいは、それらにパチ
ンコ玉が滞留したときに均等装置２０に相当の荷重がか
かるため、仮に均等装置２０を支持しないときには、均
等装置２０が変形してパチンコ玉がスムーズに流下しな
い状態となり、パチンコ島台２相互のパチンコ玉の循環
が行われなくなる状態を生じ、そのような状態を防止す
るために均等装置２０の中央を支持調節ネジ２７で支持
部材２８に支持するものである。なお、支持調節ネジ２
７は、支持部材２８に対して調節可能となっているの
で、接続器２３の高さ、引いては上部連絡樋２１ａ，２
１ｂ、及び下部連絡樋２２ａ，２２ｂの傾斜角度を微妙
に調節することができる。このように、上部連絡樋２１
ａ，２１ｂ、及び下部連絡樋２２ａ，２２ｂの傾斜角度
が微妙に調節できる結果、パチンコ遊技場１にパチンコ
島台２を設置し、均等装置２０を装着したときに均等装
置２０内をパチンコ玉がスムーズに流下するように調節
でき、また、長期的な使用を経た時点でも均等装置２０
内のパチンコ玉のスムーズな流れを確保するための調節
を容易に行うことができる。

上記した構成から成る均等装置２０に全体を覆うように
カバー２９（第５図において鎖線で示す）が着脱自在に
取り付けられる。これによりパチンコ遊技場１の天井付
近の美観を向上させ、遊技客に他の装飾品との違和感を
与えないようにすることができる。

上部タンク８及び均等装置２０は、上記のような構造と
なっているが、その作用について第５図及び第６図を参
照して説明すると、パチンコ機３で使用されるパチンコ
玉が少ない場合には、流出口１１からパチンコ玉が流出
しないので、揚送装置５に揚送されたパチンコ玉が徐々
に上部タンク８に貯蔵され、遂には、第５図に示すよう
に上部連通口１２ａ，１２ｂに到達して上部連絡樋２１
ａ，２１ｂを介して流れ出る。流れ出たパチンコ玉は、
均等装置２０の接続器２３を通過していずれかの下部連
絡樋２２ａ，２２ｂから再度自身の上部タンク８又は隣
り合う位置にある上部タンク８に送られて循環すること
になる。なお、上部タンク８に上部連通口１２ａ，１２
ｂの位置よりも高くパチンコ玉が貯留された場合には、
還流口１０から図示しない還流パイプを介して貯蔵タン
ク６に返却される。逆にパチンコ機３で使用されるパチ
ンコ玉が多い場合には、流出口１１からパチンコ玉が流
出するので上部タンク８に貯留されることはなく、下部
連通口１３ａ，１３ｂが開放した状態となっているの
で、揚送装置５で揚送されたパチンコ玉だけでなく、隣
り合う上部タンク８から流下してきたパチンコ玉を下部
連通口１３ａ，１３ｂから受入れて貯留することができ
る。

しかし、第６図に示すように隣り合う上部タンク８が共
に満杯状態になると、満杯となった上部タンク８に挟ま
れた均等装置２０内、すなわち上部連絡樋２１ａ，２１
ｂ、下部連絡樋２２ａ，２２ｂ、及び接続器２３がパチ
ンコ玉によって充満され、相互の上部タンク８の間での
パチンコ玉の循環は、行われなくなる。この場合、第６
図に示す上部タンク８の外側に位置する図に示さない上
部タンク８が満杯でない場合には、その満杯でない上部
タンク８にパチンコ玉が循環するが、その上部タンク８
が満杯であるときには、上部タンク８に貯留されたパチ
ンコ玉は、還流口１０から還流パイプを介して貯蔵タン
ク６に返却される。

ところで、パチンコ島台２に設置される多数のパチンコ
機３のうち数台のパチンコ機３が特賞状態になると、上
部タンク８に貯蔵されていたパチンコ玉が急激に減少す
る。例えば、第６図に示す右側の上部タンク８に対応す
るパチンコ島台２に設置されたパチンコ機３で特賞状態
が生じたときには、右側の上部タンク８に貯留されるパ
チンコ玉が急激に減少して、短時間のうちにパチンコ玉
の貯留量が下部連通口１３ａ，１３ｂよりも低い位置と
なってしまう。そうすると、上部連絡樋２１ａ，２１
ｂ、一方の下部連絡樋２２ｂ、及び接続器２３に貯留さ
れていたパチンコ玉が即座に下部連通口１３ｂから流入
して補給され、さらにその後も左側の上部タンク８から
上部連絡樋２１ａ、接続器２３、及び下部連絡樋２２ｂ
を介してパチンコ玉が補給されるので、右側の上部タン
ク８には、揚送装置５で揚送されたパチンコ玉と隣り合
う上部タンク８から補給されるパチンコ玉によって十分
なパチンコ玉が供給されるので、遊技客に対して賞品球
として払出されるパチンコ玉が不足することはない。

以上、実施例に係る玉循環機構について説明してきた
が、この実施例によれば、遊技客が獲得した交換玉は、
複数のパチンコ島台２の一部又は全部に設けられた計数
装置７に返却する。返却されたパチンコ玉は、一部又は
全部のパチンコ島台２の内部に設けられた貯蔵タンク６
に貯蔵されたり、あるいは揚送装置５によって上部に揚
送されて、再度各パチンコ機３に賞品球として供給され
る。つまり、この実施例においては景品交換場４に交換
玉を貯蔵する大型の貯蔵タンクを設ける必要がないと共
に、その大型の貯蔵タンクからパチンコ島台２にパチン
コ玉を返却するためのパイプ等の面倒な敷設工事を施さ
なくてもよい。

また、各パチンコ島台２の上部に揚送されたパチンコ玉
は、一旦上部タンク８に貯留され、当該パチンコ島台２
で使用されるパチンコ玉が不足しているときには、その
まま当該パチンコ島台２で使用されるが、当該パチンコ
島台２で使用されるパチンコ玉が少ないときには、上部
タンク８内に貯蔵され、その貯蔵されたパチンコ玉量が
一定以上になると、左右の上部連絡樋２１ａ，２１ｂか
ら流れ出し、隣り合うパチンコ島台２の上部タンク８に
パチンコ玉が補給される。ただし、隣り合うパチンコ島
台２の上部タンク８にも所定量以上（以下連通口１３
ａ，１３ｂの位置より多い量）のパチンコ玉が貯留され
ているときには、流れ出したパチンコ玉は、連絡樋２１
ａ，２１ｂ、２２ａ，２２ｂ内に滞留した状態となる
が、その際、接続器２３が下部連絡樋２２ａ，２２ｂの
いずれとも連通しているので、少なくとも流れ出た上部
連絡樋２１ａ又は２１ｂと隣り合うパチンコ島台２の上
部タンク８に向う下部連絡樋２２ｂと当該パチンコ島台
２の上部タンク８に向う下部連絡樋２２ａとに滞留する
ことになる。このため、連絡樋２１ａ，２１ｂ、２２
ａ，２２ｂ内に多量のパチンコ玉が滞留されてかなりの
荷重を受けることになり、これにより連絡樋２１ａ，２
１ｂ、２２ａ，２２ｂが変形してパチンコ玉の流下が阻
害されることがあるが、この実施例においては、接続器
２３を支持調節ネジ２７を介して支持部材２８に支持し
ているので、このような変形を起こすことなく、長期間
に亘ってスムーズな玉循環を保持することができる。ま
た、支持調節ネジ２７は、接続器２３の設置位置を調節
できるように構成されているので、各連絡樋２１ａ，２
１ｂ、２２ａ，２２ｂの傾斜角度を任意に設定できるた
め、パチンコ遊技場１に均等装置２０を設置してからの
循環玉のスムーズな流下を得るための調節を極めて容易
に行うことができる。

つまり、この実施例における玉循環機構は、遊技客が獲
得した交換玉を直接パチンコ島台２に返却すると共に、
その返却されたパチンコ玉を含めてパチンコ島台２の内
部に設けられた貯蔵タンク６に遊技場で使用されるパチ
ンコ玉がすべて分散貯蔵され、その貯蔵されたパチンコ
玉がパチンコ島台２の揚送装置５によって揚送された後
に当該パチンコ島台２で使用されたり、あるいはパチン
コ玉の不足しているパチンコ島台２に均等装置２０を介
して循環され、その均等装置２０でのパチンコ玉の流下
を長期間に亘ってスムーズに行うために支持部材２８で
均等装置２０の接続器２３を支持し且つ支持調節ネジ２
７で接続器２３の上下方向の設置位置を調節して連絡樋
２１ａ，２１ｂ、２２ａ，２２ｂの傾斜角度を任意に調
節し得るようにしているので、パチンコ遊技場１全体の
パチンコ玉の循環を正確に且つスムーズに行うことがで
きる。また、均等装置２０の全体が着脱自在なカバー２
９によって覆われているので、遊技場の天井付近の美観
を向上させ、遊技客に他の装飾品との違和感を与えない
ようにすることできる。更に、貯蔵タンク６を含むパチ
ンコ島台２の製造や均等装置２０を工場でユニット式に
製造でき、パチンコ遊技場１では、単にこれらを組合せ
るだけであるため、パチンコ遊技場１での工事の手間を
大幅に省略することもできる。

［発明の効果］ 以上、説明したところから明らかなように、本発明に係
る玉循環機構は、遊技客が獲得した交換玉を直接パチン
コ島台に返却すると共に、その返却されたパチンコ玉を
含めてパチンコ島台の内部に設けられた貯蔵タンクに遊
技場で使用されるパチンコ玉がすべて分散貯蔵され、そ
の貯蔵されたパチンコ玉がパチンコ島台の揚送装置によ
って揚送された後に当該パチンコ島台で使用されたり、
あるいはパチンコ玉の不足しているパチンコ島台に均等
装置を介して循環され、その均等装置でのパチンコ玉の
流下を長期間に亘ってスムーズに行うために支持部材で
均等装置の接続器を支持し且つ支持調節部材で接続器の
上下方向の設置位置を調節して連絡樋の傾斜角度を任意
に調節し得るようにしているので、遊技場全体のパチン
コ玉の循環を正確に且つスムーズに行うことができる。
また、均等装置の全体が着脱自在なカバーによって覆わ
れているので、遊技場の天井付近の美観を向上させ、遊
技客に他の装飾品との違和感を与えないようにすること
ができる。更に、貯蔵タンクを含むパチンコ島台の製造
や均等装置を工場でユニット式に製造でき、遊技場で
は、単にこれらを組合せるだけであるため、遊技揚での
工事の手間を大幅に省略することもできる。

【図面の簡単な説明】 第１図は、パチンコ遊技場の全体を示す概略斜視図、第
２図は、パチンコ島台間の上部に差し渡される均等装置
とパチンコ島台との関係を示す斜視図、第３図は、パチ
ンコ島台の内部構造とパチンコ島台に付設される計数装
置とを示す斜視図、第４図は、計数装置が付設されない
パチンコ島台の斜視図、第５図及び第６図は、上部タン
クと均等装置との関係及び作用を示す断面図である。 １……パチンコ遊技場、２……パチンコ島台 ３……パチンコ機、５……揚送装置 ６……貯蔵タンク、７……計数装置 ８……上部タンク、２０……均等装置 ２１ａ，２１ｂ、２２ａ，２２ｂ……連絡樋 ２３……接続器 ２７……支持調節ネジ（支持調節部材） ２８……支持部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】パチンコ遊技場において使用されるパチン
   コ玉を循環させる玉循環機構において、 該玉循環機構は、多数のパチンコ機を列設し、その各パ
   チンコ機から排出されたパチンコ玉を回収した後、揚送
   装置によって上部に揚送して再度各パチンコ機にパチン
   コ玉を補給するように構成された複数のパチンコ島台
   と、該複数のパチンコ島台の隣り合うパチンコ島台間に
   差し渡され且つ各パチンコ島台に補給されるパチンコ玉
   量を均等化する均等装置と、から成り、 前記複数のパチンコ島台の一部又は全部には、遊技客が
   獲得したパチンコ玉を返却するための計数装置と、パチ
   ンコ遊技場で使用されるパチンコ玉を分散して貯蔵する
   貯蔵タンクと、を設け、 前記均等装置は、前記揚送装置によって揚送されたパチ
   ンコ玉を貯留する上部タンク間に交叉状に差し渡された
   連絡樋と、該連絡樋の交叉部分に設けられ且つ上部の連
   絡樋から流下してきたパチンコ玉を下部の連絡樋のいず
   れにも流下させることが可能な接続器と、前記上部タン
   ク間に横臥された支持部材と、該支持部材と前記接続器
   とを連結し且つ接続器の設置位置を上下方向に調節する
   ことが可能な支持調節部材と、均等装置全体を覆うよう
   に着脱自在に取り付けられるカバーと、から構成され、 たことを特徴とするパチンコ遊技場における玉循環機
   構。