JP2514632B2 - 抗生物質クロロポリスポリンa - Google Patents

抗生物質クロロポリスポリンa

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] 本発明は新抗生物質クロロポリスポリンA(Chloropo
lysporin A)、その薬理上許容される塩、その製造法お
よびそれを有効成分とする抗菌剤に関するものである。
本発明者らは、栃木県で採取した土壌から分離したミク
ロポリスポラ属に属するSANK 60983株が、主としてグラ
ム陽性細菌に対して有効な新抗生物質クロロポリスポリ
ンAを生産することを見出した。
本発明のクロロポリスポリンAはその諸性状よりバン
コマイシン(Vancomycin)、アボパルシン(Avoparci
n)あるいはA−35512群物質などと同様のグリコペプチ
ド系抗生物質に類縁の抗生物質であり、構成成分中、ア
ミノ酸組成および中性糖組成、高圧濾紙電気泳動、並び
にCl含量(%)などにより公知のグリコペプチド系抗生
物質とは明らかに区別され新抗生物質と判明した。
[発明の構成] 本発明のクロロポリスポリンAは下記の骨格を有す
る。
式中、クロロポリスポリンAはR1がリストサミン(Ri
stosamin)を示し、R2がマンノース(Mannose)を示
す。
その他に1モルずつのグルコース、ガラクトース及び
ラムノースがいずれかの水酸基(フェノール性水酸基を
含む)にグリコシド結合している。
クロロポリスポリンAは下記のような理化学的性状を
有する。
1.クロロポリスポリンA硫酸塩 1)物質の性状:両性水溶液、白色粉末 2)比施光度:▲[α]22 D▼−63.0゜(c,0.99,0.1N塩
酸溶液) 3)元素分析値(%):C,46.52;N,49.3;N,5.15;Cl,4.7
1;S,1.01 4)酸加水分解: 中性糖;グルコース、マンノース、ラムノース各1モル
を含む4モルの中性糖 アミノ酸;3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルグリシ
ン、N−メチル−p−ヒドロキシフェニルグリシン 5)紫外線吸収スペクトル:λmax nm(▲E1% 1cm▼) 第1図に示す通り0.1N塩酸溶液では280nm(▲E1% 1cm
▼39)に極大吸収を示す。
6)赤外線吸収スペクトル:▲νKBr max▼cm-1 KBrディスクで測定した赤外線吸収スペクトルは第2
図に示す通りである。
7)各磁気共鳴吸収スペクトル:(δ:ppm) ジメチルスルホキシド中、内部基準にTMS(テトラメ
チルシラン)を使用して測定したスペクトル(270MHz)
は第3図に示す通りである。
8)溶解性: 水、ジメチルスルホキドに可溶、メタノール、アセト
ンに難溶、酢酸エチル、クロロホルム、ベンゼンに不
溶。
9)呈色反応: ニンヒドリン、ライドンスミス反応に陽性。
10)薄層クロマトグラフィー: Rf値;0.60 吸収剤;イーストマンセルロースシート 展開溶媒;n−ブタノール:ピリジン:酢酸:水(15:10:
3:12) 11)分子式: 以上の理化学的性状により推定した分子式は C89H99O39N8Cl3・0.5H2SO4・5H2O クロロポリスポリンAを生産するSANK 60983株の菌学
的性状は次の通りである。
SANK 60983株の同定にあたってはISP[インターナシ
ョナル・ストレプトミセス・プロジェクト(Internatio
nal Streptmyces Project)]規定の培地およびワック
スマン(S.A.Waksman)の勧告[ジ・アクチノミセイテ
ス(The Actinomycetes)、2巻]の培地等を用いて培
養した。培養は通常28℃で行った。
1)形態学的特徴 SANK 60983株は各種培地上で比較的良好な生育を示
す。気菌糸は肉眼上ほとんどの培地で認められないが、
グリセロール・アスパラギン寒天培地やポテトエキス・
人参エキス寒天培地上では着生する場合もある。気菌糸
および栄養菌糸の先端あるいは中程に胞子の連鎖が観察
され、その数は1〜20個、時には20個以上の場合もあ
る。菌糸の明瞭な断裂は認められないが、培養後期に断
裂が認められる場合もある。
2)各種培地基上の諸性状 SANK 60983株はうす黄〜黄茶〜黄味灰に生育する。ほ
とんどの培地上には気菌糸が認められないが、一部の培
地には白の気菌糸が着生する。可溶性色素の産生は認め
られない。第1表に主な培地上での培養性状を示す。
色調の表示は日本色彩研究所版“標準式票”のカラー
チップナンバーを表わす。
3)生理学的性質 SANK 60983株の生理学的諸性質を第2表に示す。
4)菌体内成分について エム・ピー・レシエバリヤー(M.P.Lechevalier)ら
の方法[エイ・デイーツ(A.Dietz)ら著、放線菌の分
類(Actinomycetetaxonomy)、255頁、1980年]に従
い、菌体の酸加水分解物のペーパークロマトグラフィー
による分析を行った結果、メソジアミノピメリン酸およ
びアラビノース、ガラクトースが認められ、細胞壁のタ
イプはIV型であることが確認された。また全菌体糖型は
A型であった。さらに内田らの方法「ジャーナル・オブ
・ジェネラル・アプライド・マイクロバイオロジー(J.
Gen.Appl.Microbiol.)、23巻、249頁、1977年]に従い
細胞壁のアシル基を調べたところアセチル基型であっ
た。
ところで、現在知られている放線菌の中で、胞子を菌
糸の中間に形成するような属は報告されていない。そし
て、他の諸性質から類縁する属を検索するとアクチノポ
リスポラ(Actinopolyspora)属、サッカロポリスポラ
(Saccharopolyspora)属、シュードノカルジア(Pseud
onocardia)属、ミクロポリスポラ(Micropolyspora)
属等があげられる。
しかし、アクチノポリスポラ属およびサッカロポリス
ポラ属は、両属とも気菌糸の先端にのみ胞子を着生する
ことの他、前者高度好塩性属であること、後者がグリコ
リル基型のアシル基を有すること等からSANK 60983株と
は属を異にする。また、シュードノカルジア属は本株と
同様、気菌糸および栄養菌糸に胞子を着生するが、その
位置は菌糸の先端のみであること、また出芽法による胞
子の発芽が認められること等によりSANK 60983株と属を
異にするものと考えられる。ミクロポリスポラ属と本SA
NK 60983株の相異は、胞子の着生位置が前者が菌糸の先
端のみに形成するのに対し、後者が先端および中間に形
成する点のみである。
胞子の着生位置が菌糸の先端、中間のいずれかによる
ことが分類学的にどのような意味を持つかについては未
だ学会でも論議されたことがほとんどない現在、この差
のみをもって属を分けることは適当でない。
従って、本発明者らはSANK 60983株をミクロポリスポ
ラ属の一新種とするのが最も妥当であると考え、ミクロ
ポリスポラ エスピー・(Micropolyspora sp.)SANK 6
0983(微工研条寄538号;FERM BP−538)と命名した。
以上、クロロポリスポリンAの生産菌について説明し
たが、放線菌の諸性質は一定したものでなく、自然的、
人工的に容易に変化することは周知の通りであり、本発
明で使用しうる菌体はミクロポリスラ属に属する、クロ
ロポリスポリンAを生産するすべての菌株を包含するも
のである。
本発明における培養は一般放線菌における培養方法に
準じて行われ、液体培地中での振盪培養あるいは通気撹
拌培養によるものが好ましい。培地成分としては、たと
えば炭素源としてブドウ糖、マルトース、シュクロー
ス、マンニット、糖密、グリセリン、デキストリン、澱
粉、大豆油、綿実油などが、窒素源として大豆粉、落花
生粉、綿実粉、ファーマミン、魚粉、コーン・スチープ
・リカー、ペプトン、肉エキス、イースト、イースト・
エキス、硝酸ソーダ、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニ
ウムなどが、また、無機塩として食塩、燐酸塩、炭酸カ
ルシウム、微量金属塩などが必要に応じて適宜添加され
る。
液体培養に際してはシリコン油、植物油、界面活性剤
等が消泡剤として適宜使用される。
培地のpHは中性附近、培養温度は24℃から30℃、特に
28℃前後が好ましい。培養の経過に伴って生産されるク
ロロポリスポリンAの力価の経時的変化は、バチルス・
ズブチリスPCI 219及びスタフィロコッカス・アウレウ
スFDA 209PJC−1を被検体としたペーパーディスク(東
洋科学産業(株)製、直径8mm、Thick)検定法により測
定される。通常55〜70時間の培養でクロロポリスポリン
Aの生産量は最高値に達する。主として培養液中の液体
部分に存在するクロロポリスポリンAは、培養終了後、
菌体その他の固型部分をけいそう土等を濾過助剤とする
濾過操作、あるいは遠心分離によって除去し、その濾液
あるいは上清中から抽出・精製することによって得られ
る。
クロロポリスポリンAはその物理化学的性状を利用す
ることにより、たとえば吸収剤を用いて採取することが
できる。吸収剤としてはたとえば、活性炭、あるいは吸
着溶樹脂であるアンバーライト(XAD−2,XAD−4,XAD−
7等(ローム・アンド・ハース社製)やダイヤイオンHP
10,HP 20,HP 50(三菱化成工業(株)製)、ポリアミ
ドゲル(ウェルム社製)等が使用され、クロロポリスポ
リンAを含む液を上記の如き吸着剤の層を通過させてク
ロロポリスポリンAを含む液に含まれる不純物を吸着さ
せて取りのぞくか、またはクロロポリスポリンAを吸着
させた後、メタノール水、アセトン水、n−ブタノール
水などを用いて溶出させることによって得られる。
このようにして得られたクロロポリスポリンAを分離
・精製するためには、アビセル(旭化成工業(株)製)
などのセルロースまたはセファデックスLH−20(ファル
マシア社製)などを用いた分配カラムクロマトグラフィ
ー;逆相用担体を用いた逆相カラムクロマトグラフィ
ー;またはクロロポリスポリンAと混在する不純物との
溶媒に対する分配率の差を利用した抽出法;あるいは向
流分配法などが有効な方法といえる。
以上の分離・精製手段を単独あるいは適宜組み合せ、
反復用いることによりクロロポリスポリンAを分離・精
製することができる。クロロポリスポリンAは、また一
般の脂溶性抗生物質と同じく、培養条件によっては培養
液中の菌体部分に存在する。この場合は、アルコール
類、アセトン等の親水性有機溶媒によって抽出し、抽出
液より溶媒を除去し、次いで水溶液とした後、培養濾液
からと同様の方法で抽出精製することができる。
本発明のクロロポリスポリンAはそれ自体既知の手順
に従いその薬理上許容しうる酸付加塩および/または塩
基付加塩に転化することができる。酸付加塩としては例
えばハロゲン化水素酸、燐酸、硝酸のような無機酸、酢
酸、クエン酸、アスパラギン酸、メタンスルホン酸、ト
ルエンスルホン酸、スルファニル酸のような有機酸との
塩を挙げることができる。塩基付加塩としては例えばア
ルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、
アルキルアンモニウム塩などの有機アンモニウム塩、リ
ジン、アルギニン、グリシンなどのアミノ酸付加塩との
塩を挙げることができる。
[発明の効果] 本発明のクロロポリスポリンAは下記の生物学的性状
を有する。
1)抗菌力: 一般グラム陽性細菌に対するクロロポリスポリンAの
最小発育阻止濃度(MIC)はミュラー・ヒントン寒天培
地(デイフコ社製)を用いた寒天培地希釈法によって測
定した。その結果は第3表に示す通りである。
以上から、クロロポリスポリンAはスタフィロコッカ
ス・アウレウス、エンテロコッカス・フェカリス、バチ
ルス・ズブチリス等のグラム陽性細菌に有効である。
従って、クロロポリスポリンAはグラム陽性細菌に対
して強い抗菌力を示すことから、ヒトおよび動物のこれ
らの細菌に起因する疾病の予防および治療に用いられ
る。
以上から、クロロポリスポリンAは各種細菌感染性疾
患を対照とする抗菌剤として使用される。その投与形態
としては皮下注射、静脈内注射、筋肉注射、坐薬などに
よる非経口投与法または錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒
剤などによる経口投与法があげられる。投与量は対象疾
患、投与経路および投与回数などによって異なるが、例
えば成人に対して通常は1日0.1g乃至10gを1回または
数回に分けて投与するのが好ましい。
次に実施例、製剤例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。
実施例1. ミクロポリスポラ・エスピーSANK 60983株をA培地80
mlを含む500ml容三角フラスコに一白金耳接種し、220rp
mの回転振盪培養機により28℃で84時間培養した。この
培養液25mlをB培地500mlを含む2容三角フラスコ4
本に接種し、220rpmの回転振盪培養機により28℃で24時
間培養した。この培養液750mlを、B培地15を含む30
容ジャーファーメンター2基に接種し、28℃、回転数
150rpm/分、通気量15/分で69時間通気撹拌培養し
た。この培養液30に濾過助剤としてセライト545を加
えて濾過すると、濾液30が得られた。この濾液をダイ
ヤイオンHP20の3に吸着させ、水洗し50%アセトン水
で溶出し、得られた活性分画より減圧下でアセトンを留
去後、凍結乾燥すると粗粉末44gが得られた。得られた
粗粉末41gを水に溶解しダイヤイオンHP20の1.8に吸着
させ水5、次いで10%アセトン水2で洗浄後、50%
アセトン水4で溶出した。溶出液を減圧下で1に濃
縮し、5000rpmで遠心分離し、得られた沈澱を乾固する
とクロロポリスポリンAを含む粉末9.6gが得られた。得
られた粉末9.6gを50%メタノール水1に溶解し、あら
かじめ50%メタノール水で調製した酸性アルミナ(ウェ
ルム社製)200mlに吸着させ同一溶媒で溶出すると活性
分画1.1が得られた。得られた活性分画をDowex 21K
(OH-)60mlに通過させ、更に得られた活性分画1.2を
減圧下で30mlに濃縮し凍結乾燥すると、粉末1.23gが得
られた。得られた粉末1.23gをpH4.0の塩酸水に溶解し、
水で充填したポリアミド(ウエルム社製)56gに吸着さ
せ、水400mlとメタノール1.2を用いてグラジエント溶
出により1分画20mlでフラクション80まで溶出した。次
いでフラクション30から60までを集め、減圧下でメタノ
ールを留去し、次いで凍結乾燥するとクロロポリスポリ
ンAを含む白色粉末738gが得られた。
A培地 グルコース 3 % 生イースト 1 % 大豆粉 3 % 炭酸カルシウム 0.4 % 炭酸マグネシウム 0.2 % ニッサン CB−442(消泡剤)(pH7.0) 0.01% B培地 グルコース 5 % イーストエキス 0.1 % 大豆粉 1 % ポリペプトン 0.4 % 牛肉エキス 0.4 % 塩化ナトリウム 0.25% 炭酸カルシウム 0.5 % ニッサン CB−442(消泡剤)(pH7.2) 0.01% このようにして得られたクロロポリスポリンAを含む
白色粉末4.4gを80mlのアセトニトリル:緩衝液(0.2%
ヘプタシスルホン酸ナトリウム、2.5%酢酸及び0.5%濃
アンモニア水を含む)=15:85よりなる混合溶媒に溶解
し、システム500(ウオーターズ社製)のプレップパッ
クC18カートリッジに吸着させ、同混合溶媒系で100〜15
0ml/分の流速で展開溶出するとクロロポリスポリンAは
溶出液量500mlから800mlの間に溶出された。溶出された
活性分画を集めpHを7.0に調整後減圧下濃縮し、アセト
ニトリルを留去した。この濃縮液を、ダイヤイオンHP20
のカラム(100ml)に吸着させ、水で洗浄後、70%アセ
トン水500mlにて溶出した。溶出液を減圧下で濃縮し、
凍結乾燥することにより、粉末としてクロロポリスポリ
ンAのヘプタンスルホン酸塩を得た。この粉末を10mlの
前述のシステム500で使用した。混合溶媒系に溶解し、
1回当り2mlずつローバーカラムRP−18(Bサイズ、メ
ルク社製)に吸着させ、前述のシステム500で使用した
混合溶媒系で13ml/分の流速で展開溶出すると、クロロ
ポリスポリンAヘプタンスルホン酸塩が16分から18分に
溶出された。溶出液を濃縮後、50mlダイヤイオンHP20に
吸着させ、水洗後200mlの50%アセトン水で溶出した。
溶出液を減圧下濃縮後、凍結乾燥し、200mgのクロロポ
リスポリンAヘプタンスルホン酸塩の粗粉末を得た。こ
の粉末を5mlの50%メタノール水に溶解し、あらかじめ5
0%メタノール水で平衡化したトヨパールHW40F(東洋曹
達工業(株)製)150mlのカラムに吸着させ、同溶媒系
で流速0.6ml/分で展開溶出し、溶出液を2.5mlずつ分画
していくと、フラクションNo.30から45までにクロロポ
リスポリンAヘプタンスルホン酸塩が溶出された。この
ものの硫酸塩を得るために更に以下の如き操作を行っ
た。すなわち、トヨパールカラムの溶出液を減圧下濃縮
し、10%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液を滴下し、生ず
る沈澱を3000rpmで10分の遠心分離により回収した。更
にこの沈澱を水に懸濁し、同様に遠心分離を行って沈澱
を洗浄した。この操作を更に3回くりかえして沈澱を洗
浄後、3mlのメタノールに溶解した。不溶物を濾過した
後、濾液に0.5Mトリエチルアミン硫酸塩のメタノール溶
液を滴下し、生ずる沈澱を3000rpmで10分の遠心分離に
より回収し、更にメタノールに懸濁し、遠心分離機によ
って上清を除き洗浄した。この操作を3回くりかえし得
られた沈澱を水1.5mlに溶解し、不容物を除去後、凍結
乾燥することによりクロロポリスポリンA硫酸塩19mgが
得られた。
次に製剤例を示す。
製剤例1.経口用カプセル クロロポリスポリンA 100 mg 乳糖 100 トウモロコシ澱粉 148.5 ステアリン酸マグネシウム 1.5 350 mg 上記処方の粉末を混合し、30メッシュのふるいを通し
た後、この粉末350mgを2号ゼラチンカプセルに入れ、
カプセル剤とした。
【図面の簡単な説明】
第1図はクロロポリスポリンAの紫外線吸収スペクトル
を示し、第2図は同物質の赤外線吸収スペクトルを示
し、第3図は同物質の核磁気共鳴スペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 睦男 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 榎田 竜三 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 片山 敏昭 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 岩藤 誠吾 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (56)参考文献 The Journal of An tibiotics,Vol.36,N o.12,(1983−12),P.1671−1682 The Journal of An tibiotics,Vol.36,N o.12,(1983−12),P.1683ー1690 Journal of Americ an Chemical Societ y,Vol.103,No.21,(1981), P.6522−6524 Journal of Americ an Chemical Societ y,Vol.102,No.5,(1980), P.1671−1684

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ミクロポリスポラ属に属するクロロポリス
    ポリンA生産菌を培養し、その培養液より式: (但し、式中、クロロポリスポリンAはR1がリストサミ
    ンを示し、R2がマンノースを示す。その他に1モルずつ
    のグルコース、ガラクトース及びラムノースがいずれか
    の水酸基(フェノール性水酸基を含む)にグリコシド結
    合している。) を有するクロロポリスポリンAを採取することを特徴と
    するクロロポリスポリンAの製造法。
  2. 【請求項2】ミクロポリスポラ属に属するクロロポリス
    ポリンA生産菌がミクロポリスポラエスピー・SANK 60
    983株(微工研条寄第538号)である特許請求の範囲第1
    項記載の製造法。
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JournalofAmericanChemicalSociety,Vol.102,No.5,(1980),P.1671−1684
JournalofAmericanChemicalSociety,Vol.103,No.21,(1981),P.6522−6524
TheJournalofAntibiotics,Vol.36,No.12,(1983−12),P.1671−1682
TheJournalofAntibiotics,Vol.36,No.12,(1983−12),P.1683ー1690

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