JP2514462B2 - セメント板の製造方法 - Google Patents

セメント板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、セメント板の製造方法に関し、詳しくは
無石綿配合のセメント板の製造方法の改良に関する。
〔従来の技術〕
従来、セメント板の製造方法としては、セメント、シ
リカ分、必要な骨材からなる配合物に補強繊維として石
綿を添加した混合物を丸網または、長網等の湿式法等に
より板状に製板する製造方法が公知である。
しかしながら、上記製法において補強繊維として広く
使用されていた石綿は公害の原因となることより使用の
制限ないしは全廃が強く要請され、石綿以外の繊維を補
強繊維としてセメント板を製造する必要が生じた。
〔従来技術の問題点〕 ところで、例えばセメント板として屋根材を考えた場
合、これら製品は高強度、高たわみ、高弾性率で高比重
といった建材としての持つべき要件の他、乾湿に対する
小伸縮率、大きな耐凍害性、良好な耐エフロ性等の自然
条件に対する安定性を満足する必要があり、これら特性
は石綿による処が大きく、石綿無配合の製品ではこれら
要件を十分に満足することが出来ない問題があった。
もっとも、石綿代替繊維としてパルプ繊維、ガラス繊
維、合成繊維等が種々試みられているが、これら繊維
は、スラリー調整の際原料中に繊維分が十分に均一混合
せず、この結果高強度、高たわみ性を有する板材の成形
が困難となり欠点があった。
さらに、上記補強繊維のうち、ガラス繊維は耐アルカ
リ性、合成樹脂繊維は耐熱性が弱く、オートクレーブ等
の高温高圧養生を行うと化学的、あるいは熱的に変化を
受け繊維が著しく劣化する結果補強繊維としての機能を
失う欠点があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
この発明は上記問題支点に鑑み、石綿無配合でも十分
に高強度、高弾性、高たわみ生、低伸縮率、耐凍害性を
有する抄造法におけるセメント板の製造方法を提供する
ことを目的としてなされたものである。
〔課題を解決するに至った技術〕
即ち、この発明のセメント板の製造方法は、抄造法に
よるセメント板の製造方法においてセメント、シリカ、
添加材及び補強繊維からなる配合のうち、前記シリカと
して、ブレーン値が8000〜15000cm2/gの超微粉珪砂を、
また前記補強繊維として、フリーネス200〜600mlの高叩
解パルプ並びに、0.2重量%以下の有機合成繊維の混合
物を使用し、該セメント配合物に水を加え、固形分濃度
5〜10%のスラリーとなし、次いで該スラリーに濃度20
0〜400ppmとなるよう凝集剤を添加して凝集フロックを
生成し、混合することによって凝集フロックを細分化さ
せ、これをワイヤーシリンダで抄造し、該抄造膜をメー
キングロールに巻き取って所定厚さに製板し、展開後20
0〜700kg/cm2の圧力でプレスし、次いで該加圧製板体を
100〜150℃の低温条件で10〜20時間の長時間オートクレ
ーブ養生することを特徴とするものである。
〔作用〕
この発明において、セメント板の製造方法は抄造法を
前提としており、また製板する際のセメント配合量その
ものは従来と同様であり、特に記する点は無い。
この発明において、セメント、シリカ、増量添加材、
及び補強繊維等からなるセメント配合において、使用さ
れるシリカとしては例えばブレーン値8000cm2/g以上の
α石英型等の超微粉珪砂が使用される。
ここにブレーン値8000cm2/g以上の超微粉珪砂粉末と
するのはブレーン値8000cm2/gより少ないとセメント成
分との反応が劣り十分高強度なセメントマトリックスと
なし得ないからである。
なお、このような観点よりブレーン値は高い方が好ま
しい経済的な効率を考慮すればその上限は15,000cm2/g
より大きくすることは適当で無い。
また補強繊維として例えばフリーネス200〜600mlの高
叩解パルプを使用するのは、スラリー中でのパルプ繊維
の分散性を浴すると同時に後述する凝集剤による凝集効
率を浴するためである。
またパルプは繊維長が比較的長い針葉樹パルプが使用
される。
なお上記配合には添加材として必要に応じ0〜15重量
%、粒度20メッシュ以下でそのうち200メッシュ以下が6
0%の無機質粉砕物、例えば微粉パーライト、微粉パー
ミュキライト、微粉マイカ、セメント製品の微粉砕物を
添加しても良い。
この理由は製品の伸縮率の低下と経済性の向上を目的
としたものであり、15重量%より多くすると強度低下が
生じるためこれ以下とすることが好ましい。
また粒度を粒度20メッシュ以下でそのうち200メッシ
ュ以下が60%の無機質粉砕物とするのは、粒度を大きく
するとマトリックスの結合強度に悪影響が生じ製品強度
が返って低下するからである。
また上記セメント配合と水との混合において固形分濃
度5%〜10%のスラリーとするのは固形分濃度5%より
少ないと抄造効率が低下し、固形分濃度10%より多いと
繊維の分散性が悪くなり製品強度の均一化が達成されな
くなるからである。
これらスラリーに凝集材を添加するのは、濾水濃度を
減少し緻密な組織の製品を成形するためであり、凝集剤
濃度を200〜400ppmとするのは、20ppmより少ないと濾水
濃度の減少に十分な効果が得られず、また逆に400ppmよ
り多いと濾水濃度の点では問題はないが添加に見合った
効果の向上がなく不経済となるからである。
上記凝集剤によって生成された凝集フロックはさらに
混合によって細分化される。
この細分化によってスラリー中における分散性がさら
に良くなり抄造時における種膜の均一性が良くなる。
そして、この凝集フロックを含むスラリーを抄造しメ
ーキングロールに巻き取って所定厚さとした後、切開し
て展開後200〜700kg/cm2の圧力でプレスするのは、積層
された種膜の充填密度を上げ、層間密着を良好とするた
めであり、200kg/cm2より少ないと上記充填密度が十分
でなく、また700kg/cm2より大きくすることは充填密度
の向上には都合が良いものの経済的で無くなるからであ
る。
なおプレス時間は10〜180秒間が適当である。
このプレスした製板を、100〜150℃の低温条件で10〜
20時間の長時間オートクレーブ養生するのは、セメント
マトリックスの結合強度を高め、無石綿配合に匹敵する
板材強度を付与するたことの他、添加された合成樹脂繊
維の劣化を防止するためである。
なお、養生温度が100℃、10時間より養生条件が下回
るとセメントマトリックスの珪酸カルシウム反応が十分
でなく、150℃20時間より養生条件が上回ると反応過程
においてゾノトライトが発生し返って板材強度が低下す
る他、合成樹脂繊維の劣化による強度低下も生じるから
である。
〔実施例〕
次にこの発明の実施例を説明する。
セメントとして普通ポルトランドセメント、シリカと
してブレーン値11,000cm2/gのα石英型超微粉シリカ、
パルプ繊維として高叩解針葉樹クラフトパルプを用意
し、これを表1配合として固形分濃度7%のスラリーを
調整した。
得たスラリーに凝集剤としてポリアクリルアミドを多
量に入れ、混合して300ppmの濃度とし粉体と繊維分を凝
集させた。
そして、このスラリーをさらに5分間混合し凝集フロ
ックを細分化させた後これをバットに供給しワイヤーシ
リンダにて常法により抄造し、メーキングに巻き取って
厚さ7mmに製板し、メーキングロールから切開して展開
後300kg/cm2でプレスし、次いで巾40cm、長さ160cmの板
を製板し、100℃×15時間の条件でオートクレーブ養生
を行った。
表1 普通ポルトランドセメント 重量% 珪砂(ブレーン値11,000cm2/g) 〃 針葉樹クラフトパルプ 〃 この試験板についてJIS4号曲げ試験及びシャルピー衝
撃強度試験を行ったところ表2の結果となった。
なお表2において比較例はシリカとしてブレーン値3,
800cm2/gのものを使用し、パルプは通常の叩解パルプを
使用したものである。
また表2において曲げ強度、たわみ及びシャルピー衝
撃強度試験は配列された補強繊維に対し直角方向の測定
値である。
表2より明らかなように、本願発明の実施例では従来
例に対し曲げ強度で10%、たわみが20%、シャルピー衝
撃強度で30%の強度向上が望めることが判明した。
〔効果〕
以上説明したように、本願発明の方法によれば無石綿
配合であっても高強度、高たわみ性、耐衝撃性を有する
セメント板を製造することが可能となるのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 16:06) C04B 16:06) Z

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抄造法によるセメント板の製造方法におい
    てセメント、シリカ、添加材及び補強繊維からなる配合
    のうち、前記シリカとして、ブレーン値が8000〜15000c
    m2/gの超微粉珪砂を、また前記補強繊維として、フリー
    ネス200〜600mlの高叩解パルプ並びに、0.2重量%以下
    の有機合成繊維の混合物を使用し、該セメント配合物に
    水を加え、固形分濃度5〜10%のスラリーとなし、つい
    で該スラリーに濃度200〜400ppmとなるように凝集剤を
    添加して凝集フロックを生成し、混合することによって
    凝集フロックを細分化させ、これをワイヤーシリンダで
    抄造し、該抄造幕をメーキングロールに巻き取って所定
    厚さに製板し、展開後200〜700kkg/cm2の圧力でプレス
    し、次いで該加圧製板体を100〜150℃の低温条件で10〜
    20時間の長時間オートクレーブ養生することを特徴とす
    るセメント板の製造方法。
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