JPH0825785B2 - セメント板の製造方法 - Google Patents

セメント板の製造方法

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JPH0825785B2
JPH0825785B2 JP28461990A JP28461990A JPH0825785B2 JP H0825785 B2 JPH0825785 B2 JP H0825785B2 JP 28461990 A JP28461990 A JP 28461990A JP 28461990 A JP28461990 A JP 28461990A JP H0825785 B2 JPH0825785 B2 JP H0825785B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、セメント板の製造方法に関し、詳しくは
無石綿配合のセメント板の製造方法の改良に関する。
〔従来の技術〕
従来、セメント板の製造方法としては、セメント、シ
リカ分、必要な骨材からなる配合物に補強繊維として石
綿を添加した混合物をドライ法、押出法あるいは丸網、
長網等の湿式法等により板状に製板する製造方法が公知
である。
しかしながら、上記製法において補強繊維として広く
使用されていた石綿は公害の原因となることより使用の
制限ないしは全廃が強く要請され、石綿以外の繊維を補
強繊維としてセメント板を製造する必要が生じた。
〔従来技術の問題点〕
ところで、例えばセメント板として屋根材を考えた場
合、これら製品は高強度、高たわみ、高弾性率で高比重
といった建材としての持つべき要件の他、乾湿に対する
小伸縮率、大きな耐凍害性、良好な耐エフロ性等の自然
条件に対する安定性を満足する必要があり、これら特性
は石綿による処が大きく、、石綿無配合の製品ではこれ
ら要件を十分に満足することが出来ない問題があった。
もっとも、石綿代替繊維としてパルプ繊維、ガラス繊
維、合成繊維等が種々試みられているが、これら繊維
は、ドライ法の場合は原料混合をドライ混合するため繊
維分が十分に均一混合せず、高強度、高たわみ性を付与
するのが困難となり、また押出法にあっても上記と同様
繊維の均一混合が困難であり、また出成形後プレスによ
る加圧が出来ないので高比重比も出来ず、さらに4〜7m
mの薄板の製造も困難である欠点があった。
また、丸網、長網を使用した湿式法にあっても補強繊
維の原料に対する均一混合が困難である問題は依然解決
されない。
さらに、上記補強繊維のうち、ガラス繊維は耐アルカ
リ性、合成樹脂繊維は耐熱性が弱く、オートクレーブ等
の高温高圧養生を行うと化学的、あるいは熱的に変化を
受け繊維が著しく劣化する結果補強繊維としての機能を
失う欠点があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
この発明は上記問題支点に鑑み、石綿無配合でも十分
に高強度、高弾性、高たわみ性、低伸縮率、耐凍害性を
有するセメント板の製造方法を提供することを目的とし
てなされたものである。
〔課題を解決するに至った技術〕
即ち、この発明のセメント板の製造方法は、セメント
板の製造方法におけるセメント、シリカ、添加材及び補
強繊維からなる配合において、前記シリカとしてブレー
ン値8000cm2/g以上、純度94.0%以上の超微粉珪砂を25
〜60重量%、前記補強繊維としてフリーネス200〜600ml
の針葉樹パルプを3〜10重量%配合したセメント配合物
に水を加え、固形分濃度10〜20%のスラリーとなし、該
スラリーを抄造しメーキングロールに巻き取って所定厚
さに製板し、展開後200〜700kg/cm2の圧力でプレスし、
次いで該加圧製板体を170〜180℃の温度条件で10〜20時
間オートクレーブ養生することを特徴とするものであ
る。
〔作用〕
この発明において、製板する際のセメント配合量その
ものは従来と同様であり、特に記する点は無い。
この発明において、セメント、シリカ、増量添加材、
及び補強繊維等からなるセメント配合において、使用さ
れるシリカとしてはブレーン値8000cm2/g以上、純度94.
0%以上のα石英型等の超微粉珪砂が使用される。
ここにブレーン値8000cm2/g以上とするのはブレーン
値8000cm2/gより少ないとセメント成分との反応が劣り
十分高強度なセメントマトリックスとなし得ないからで
あり、またこのような観点よりブレーン値は高い方が好
ましいが経済的な効率を考慮すればその上限は15,000cm
2/gより大きくすることは適当で無い。
純度94.0%以上とするのは、均一な反応を補償するた
めであり、これより低いとセメントマトリックスの十分
な結合強度とすることが出来なくなる。
この添加量を25〜60重量%とするのは、25%より少な
いとセメントとの反応が十分に行われず、エフロレッセ
ンスの発生が防止できず、また60%より多いと板材強度
がかえって低下するため上記範囲の添加量が好ましい。
また補強繊維としてフリーネス200〜600mlの針葉樹パ
ルプを使用するのは、フリーネス200mlより小さいもの
は経済的にフィブリル化出来ず、返って不経済となり、
また600mlより多くすると他の微粉体との分離が生じ易
く均一混合が達成されなくなるからである。
またパルプは繊維長が比較的長い針葉樹パルプが使用
される。
なお上記配合には添加材として必要に応じ0〜15重量
%、粒度20メッシュ以下でそのうち200メッシュ以下が6
0%の無機質粉砕物、例えば微粉パーライト、微粉パー
ミュキライト、微粉マイカ、セメント製品の微粉砕物を
添加しても良い。
この理由は製品の伸縮率の低下と経済性の向上を目的
としたものであり、15重量%より多くすると強度低下が
生じるためこれ以下とすることが好ましい。
また粒度を粒度20メッシュ以下でそのうち200メッシ
ュ以下が60%の無機質粉砕物とするのは、粒度を大きく
するとマトリックスの結合強度に悪影響が生じ製品強度
が返って低下するからである。
また上記セメント配合と水との混合において固形分濃
度10%〜20%のスラリーとするのは固形分濃度10%より
少ないと生産性が低下し効率的な製板が出来なくなり、
固形分濃度20%より多いと十分均一な分散混合が困難と
なるからである。
これらスラリーから抄造した種膜をメーキングロール
に巻き取って所定厚さとした後、切開して展開後200〜7
00kg/cm2の圧力でプレスするのは、積層された種膜の充
填密度を上げ、層間密着を良好とするためであり、200k
g/cm2より少ないと上記充填密度が十分でなく、また700
kg/cm2より大きくすることは充填密度の向上には都合が
良いものの経済的で無くなるからである。
なおプレス時間は10〜180秒間が適当である。
このプレスした製板を、170〜180℃の温度条件で10〜
20時間オートクレーブ養生するのは、セメントマトリッ
クスの結合強度を高め、無石綿配合に匹敵する板材強度
を付与するためであって170℃、10時間より養生条件が
下回るとセメントマトリックスの珪酸カルシウム反応が
十分でなく、180℃20時間より養生条件が上回ると反応
過程においてゾノトライトが発生し返って板材強度が低
下するからである。
〔実施例〕
次にこの発明の実施例を説明する。
セメントとして普通ポルトランドセメント、シリカと
してブレーン値3,500〜15,000cm2/gのα石英型微粉シリ
カ〜同超微粉シリカ、パルプ繊維として針葉樹クラフト
パルプと広葉樹クラフトパルプ、添加材として粒度20メ
ッシュ以下でそのうち200メッシュ以下が60%の粒度分
布とされた微粉パーライトを用意した。
実施例1 まず上記原料においてセメント、シリカ及びパルプを
表1配合とし、そのうちシリカの粒度をブレーン値3,50
0〜15,000cm2/gに変化させ、抄造法により厚さ7mmに製
板し、メーキングロールから切開して展開後300kg/cm2
でプレスし、次いで巾40cm、長さ160cmの板を製板し、1
77℃×15時間の条件でオートクレーブ養生を行った。
表1 普通ポルトランドセメント 57.0重量% 珪砂(ブレーン値3,500〜15,000cm2/g) 38.0重量% 針葉樹クラフトパルプ 5.0重量% この試験板についてJIS4号曲げ試験を行ったところ第
1図のグラフの結果となった。
この結果より明らかなようにブレーン値8,000cm2/gよ
り大きくなった時点で強度が著しく向上することが判明
した。
実施例2 次に実施例1の結果からほぼ最高強度に近い強度を発
揮するブレーン値11,000cm2/gの珪砂を使用してパルプ
繊維の添加量およびプレス圧との相関を試験した。
なお、製造方法及び曲げ強度試験は実施例1と同じで
ある。
その結果、パルプ添加量と強度、たわみとの相関は第
2図に示すとおり、またプレス圧と強度との相関は第3
図に示す結果となった。
第2図より明らかなように、パルプ添加量は5重量%
程度より強度が上昇し9重量%あたりで最強強度に達す
ることが判明した。
また、プレス圧は200〜700kg/cm2、好ましくは300kg/
cm2〜800kg/cm2とすることが強度向上の上で効果がある
ことが判明した。
実施例3 次に、実施例A〜Cについてはブレーン値11,000cm2/
gの珪砂微粉末、比較例D〜Gについてはブレーン値3,8
00cm2/gの珪砂粉を使用し、またパルプ繊維については
実施例A〜C及び比較例D,Eは針葉樹クラフトパルプ、
比較例F,Gは広葉樹クラフトパルプを使用し、さらに添
加材として粒度20メッシュ以下でそのうち200メッシュ
以下が60%の微粉パーライトを使用して表2に示す配合
とし、実施例A〜Cは湿式フローオン式、比較例D,Eは
湿式丸網式、同Fは乾式法、同Gは押出法にて実施例1
と同じ大きさの板を製板し表2右欄に示す加圧並びに養
生を行って試験板を得た。
上記配合より得た試験片につきJIS4号曲げ試験により
曲げ強度、撓み及びヤング率を測定し、さらに乾燥見掛
け比重を測定したところ表3の結果となった。
さらに、上記実施例A〜C及び比較例D〜Gについて
吸水率、凍害強度保存率、シリカ反応率、細孔量を測定
したところ表4の結果となった。
なお表4における伸縮率の測定は巾40cm、長さ160cm
の試験片に140cmの標線を入れ、氷中24時間、乾燥(105
℃×24時間)を1サイクルとして、これを3サイクル行
い、そのうちの吸水最大値を採ったものである。
また凍害強度保存率はASTM C−666 300サイクル終了
後、巾90cm、スパン150cmの曲げテストを行いブランク
との対比を指数で示したものである。
シリカ反応率は原料とオートクレーブ終了後の製品に
つきX線解析により比較したものである。
細孔量は水銀圧入式ポロシメーターを使用し1×10-3
〜1,500atmまで測定した値を示す。
表4より明らかなように、実施例A〜Cは比較例に比
し格段の強度を有し、また吸水率、凍害強度保存率につ
いても良好な結果を示す事が判明した。
またシリカ反応率も比較例に比し高く、細孔量も少な
く緻密なマトリックスとなっていることが判明した。
〔効果〕
以上説明したように、本願発明の方法によれば無石綿
配合であっても高強度、高弾性、高たわみ性、低伸縮
率、耐凍害性を有するセメント板を製造することが可能
となるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法により製造されたセメント板の
珪砂のブレーン値と強度との相関を示すグラフ、第2図
はパルプ繊維の添加量と強度との相関を示すグラフ、第
3図はプレス圧と強度との相関を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント板の製造方法におけるセメント、
    シリカ、添加材及び補強繊維からなる配合において、前
    記シリカとしてブレーン値8000cm2/g以上、純度94.0%
    以上の超微粉珪砂を25〜60重量%、前記補強繊維として
    フリーネス200〜600mlの針葉樹パルプを3〜10重量%配
    合したセメント配合物に水を加え、固形分濃度10〜20%
    のスラリーとなし、該スラリーを抄造しメーキングロー
    ルに巻き取って所定厚さに製板し、展開後200〜700kg/c
    m2の圧力でプレスし、次いで該加圧製板体を170〜180℃
    の温度条件で10〜20時間オートクレーブ養生することを
    特徴とするセメント板の製造方法。
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