JP2618099B2 - 繊維補強セメント板の製造方法 - Google Patents

繊維補強セメント板の製造方法

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JP2618099B2
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和男 橋
康敏 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、繊維補強セメント板
の製造方法に関し、詳しくは石綿無添加の繊維補強セメ
ント板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、平板状屋根材、壁板などの板状建
材をセメント等の無機質原料で所謂乾式法、丸網式また
は長網式抄造法等により成形することが広く行われてい
る。また、これら無機質板の補強繊維として石綿が原板
強度、成形品の曲げ強度上非常に有効であることが知ら
れこれら無機質製品の補強繊維として広く採用されてき
た。しかしながら、石綿は公害の原因となることよりそ
の使用の全廃ないしは制限が強く要請され、石綿繊維に
代わる他の補強繊維が種々模索されている。
【0003】
【従来技術の問題点】これら石綿代替繊維としてパルプ
繊維、合成繊維、さらには石綿以外の鉱物繊維などが試
みられているがいずれも石綿に匹敵する強度等を付与す
るに至っていないのが現状である。即ち、上記した乾式
法の場合パルプ繊維は乾燥した粉状セメント配合物中に
おける分散性が悪く添加に見合った補強強度が得難く、
また水分が少ない条件下でマトリックスを硬化させるた
め 170℃以上の高温で養生が行われるので有機合成樹脂
繊維が熱により劣化する問題があり、添加に見合った強
度が得られなくなると言った問題があった。また、抄造
法の場合は繊維方向に対する分布むらによる強度のばら
つきが大きいといった問題があった。従って、石綿使用
に匹敵する強度を発現させるのは非常に困難となる問題
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記の問題
点に鑑み、石綿を全く使用することなく、しかも石綿使
用に匹敵する繊維補強セメント板の製造方法を得ること
を目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明の繊
維補強セメント板の製造方法は、セメント25.5〜51重量
%、ブレーン値8000〜20000cm2/gのアルファ石英型シ
リカ59.5〜34重量%、パルプ繊維3〜10重量%、カーボ
ン繊維0.2 〜1.5重量%、融点が後述の蒸気養生時の養
生温度以下の合成樹脂繊維を0.1 〜1.0 重量%、残部重
量%を無機質微粉骨材とした配合物に水を加えて混練
し、該混練物から成形体を得、該混練物を250〜700kg/c
m2 で脱水プレスし次いで室温で自然養生を行った後 16
3℃〜180℃の温度条件で13時間〜24時間蒸気養生を行う
ことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】この発明において使用されるセメントは従来一
般に使用される、例えばポルトランドセメントが使用さ
れ、またこのセメントとシリカとの配合比は3対7〜6
対4の比率とされる。配合比率をこのように限定するの
はセメント分を3より小シリカ分を7より大とすると、
セメント分の不足により強度が発現せず、逆にセメント
分を6より大シリカ分を4より小とするとエフロレッセ
ンスの発生が著しくなると共に製品の伸縮率が大きくな
り不都合が生じるからである。
【0007】また、この発明において使用されるシリカ
成分としてはブレーン値8000〜20000cm2/gのアルファ
石英型シリカが使用される。このようにブレーン値8000
〜20000cm2/gと粒度を限定するのはセメントシリカの
反応を促進し緻密なマトリックスの生成を目的とするた
めであって、8000cm2 /gよりブレーン値が小さいと反
応性、充填性が悪くなり、20000cm2/gより大とするこ
とは粒度の割には強度向上が望めず不経済となるからで
ある。
【0008】またシリカの材質としてアルファ石英型の
ものを使用するのはこの種シリカは反応性が高く、ブレ
ーン値の限定と相俟ってセメントマトリックスの緻密化
の確実性が増すからである。
【0009】また補強繊維としてパルプ繊維の他にカー
ボン繊維を使用するのはカーボン繊維の添加によって、
繊維相互間のすべりを良くし、混合時の補強繊維の分散
性を良くするためである。このパルプの添加量を3〜10
重量%とするのは、3重量%より少ないと補強効果が充
分でなく、また10重量%より多くすると製品の吸水率が
高くなり、製品耐久性がかえって劣化するからである。
また、カーボン繊維の添加量を 0.2〜1.5 重量%とする
のは、0.2 重量%より少ないと補強効果が得られないほ
か相対的にパルプ繊維の添加量が増加し、パルプ繊維の
均一分散化が図れなくなるからであり、1.5 重量%より
多くするとカーボン繊維の増加により、繊維のセメント
マトリックスからの「すり抜け」が生じやすくなり、充
分な補強効果が得られなくなるからでる。
【0010】そして、この発明において、補強繊維とし
てさらに養生温度以下の融点の合成樹脂繊維を加えるの
は、養生時一部の繊維のみを溶融させることによりマト
リックス内に、適度な空孔率の空孔を生じさせるためで
ある。
【0011】なお、上記有機合成樹脂繊維を合計 0.1〜
1.0 重量%とするのは 0.1重量%より少ないと添加の効
果が得られず、また1.0 重量%より多くした場合、溶融
により生じる空孔が大きくなりすぎ板材強度が低下する
問題が生じるからである。この有機合成樹脂繊維として
はポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維が好適に使用
されこれら繊維は1.5 〜15デニール、長さ2〜10mmのも
のが使用される。
【0012】上記配合物を水で混練しスラリーを調整す
るが、この時の水添加量は成形方法によって任意に選ぶ
ことができる。そして、この混練物を調整した後は、夫
々の製造方法、例えば丸網あるいは長網抄造法により板
状体に成形される。
【0013】成形された板状体は製品の高比重化と高耐
久性を付与するため高圧脱水プレスされるが、この時の
圧力を 250 kg/cm2 より小とすると低比重にしかでき
ず、高耐久性も望めない。また700kg/cm2 より強大な圧
力とするのは実施が困難であり、不経済となるからであ
る。
【0014】そして成形体を室温で自然養生を行った後
140〜162℃の温度条件で13時間〜24時間蒸気養生を行
うのは、140 ℃13時間より低い条件の場合セメントシリ
カの反応が充分に進まず、強度及び高弾性の発現がない
からであり、 162℃24時間より高い条件の場合経済的に
不経済であるのと、有機合成樹脂繊維の完全溶融が生じ
耐衝撃性向上に役立たないからである。以上の組み合わ
せにより高充填、高反応率のセメントマトリックスと物
性に影響を与えない空孔を成形体中に形成せしめること
ができ、強度耐衝撃性に優れ加熱損傷の無い板材が製造
できる。
【0015】
【実施例】次にこの発明の実施例を説明する。セメント
42.0重量%、ブレーン値11000cm2/g のアルファ石英型
シリカ粉42.0重量%、パルプ繊維4.5 重量%、繊維径2
デニール繊維長2〜10mmのボリプロピレン繊維0.2 重量
%、カーボン繊維1.3重量%、及び20メッシュ以下の硬
質砂岩粉末10重量%、合計 100重量%に水を添加して濃
度15%のスラリーを調整した。
【0016】次にこのスラリーを長網式抄造法により厚
さ4.8mm の板を成形し、次にこの板を 500kg/cm2 の圧
力で30秒間プレスし、室温で2日間自然養生した後 172
℃で20時間オートクレーブにより高温高圧蒸気養生を行
ない、厚さ4.7mm 、幅45cm長さ90cmの試験板を得、縦方
向、横方向のJIS4号曲げ試験、曲げ弾性率、シャル
ピー衝撃強度、伸縮率について試験を行ったところ表1
の結果となった。
【0017】 表1 実施例 比較例 JIS4号曲げ試験(縦方向) 曲げ強度 330 kg/cm2 273 kg/cm2 たわみ 5.8 mm 3.1mm JIS4号曲げ試験(横方向) 曲げ強度 285 kg/cm2 199 kg/cm2 たわみ 4.8 mm 2.7 mm 縦/横強度比 0.86 0.73 曲げ弾性率 2.1 ×105kg/cm2 1.7 ×105kg/cm2 伸縮率 0.08 % 0.31 % シャルピー衝撃強度 4.30kg.cm/cm2 2.00kg.cm/cm2
【0018】表1において比較例は、JIS A542
3に従って成形された石綿を補強繊維とする同大の板材
のものの物性値を示す。表1より明らかなように、本願
発明の方法で得た繊維補強セメント板は縦、横いずれの
方向の曲げ強度に優れ、また曲げ弾性率も良好であり伸
縮率、シャルピー衝撃強度も優れることがは判明した。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
セメントとシリカの性質及び配合によりマトリックスの
緻密化が、また添加した有機合成繊維により強度に影響
を与えない空孔をマトリックス中に成形できるので強
度、吸水率、耐凍害性、耐加熱性等建材として備えるべ
き種々の物性の優れた繊維補強セメント板の製造が可能
となるのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 14/38 C04B 16/02 Z 16/02 16/06 G 16/06 B28B 11/00 A //(C04B 28/04 14:38 16:02 16:06 14:04 14:02)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント25.5〜51重量%、ブレーン値80
    00〜20000cm2/gのアルファ石英型シリカ59.5〜34重量
    %、パルプ繊維3〜10重量%、カーボン繊維0.2 〜1.5
    重量%、融点が後述の蒸気養生時の養生温度以下の合成
    樹脂繊維を0.1 〜1.0 重量%、残部重量%を無機質微粉
    骨材とした配合物に水を加えて混練し、該混練物から成
    形体を得、該混練物を 250〜700kg/cm2 で脱水プレスし
    次いで室温で自然養生を行った後 163℃〜180 ℃の温度
    条件で13時間〜24時間蒸気養生を行うことを特徴とする
    繊維補強セメント板の製造方法。
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