JP2514363Y2 - 軒樋の接続構造 - Google Patents

軒樋の接続構造

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JP2514363Y2
JP2514363Y2 JP10820790U JP10820790U JP2514363Y2 JP 2514363 Y2 JP2514363 Y2 JP 2514363Y2 JP 10820790 U JP10820790 U JP 10820790U JP 10820790 U JP10820790 U JP 10820790U JP 2514363 Y2 JP2514363 Y2 JP 2514363Y2
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博幸 月森
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は軒樋を軒樋継ぎ手で接続する構造に関するも
のである。
[従来の技術] 従来、軒樋継ぎ手1′は第6図に示すように二重構造
にして両側に夫々挿入隙間2′を設けて形成されてお
り、夫々の挿入隙間2′に夫々の軒樋3の端部を挿入
し、必要に応じて接着剤を併用して固定してあった。
[考案が解決しようとする課題] かかる従来例にあっては、軒樋継ぎ手1′で軒樋3を
接続するとき、軒樋支持金具で支持された一方の軒樋3
の端部に第6図(a)に示すように軒樋継ぎ手1′の挿
入隙間2′を挿入して一方の軒樋3の端部に軒樋継ぎ手
1′を取り付け、軒樋支持金具で支持された他方の軒樋
3をスライドさせて第6図(b)に示すように軒樋3の
端部を軒樋継ぎ手1′他方の挿入隙間2′に挿入してい
る。このとき一方の軒樋3の端部に軒樋継ぎ手1′を接
続するには軒樋継ぎ手1′だけを動かして簡単に接続で
きるが、他方の軒樋3の端部を挿入隙間2′に挿入する
のが極めて困難で施工性が悪いという問題があった。ま
た軒樋3を家屋の屋根の回りに順次継いで施工した行く
とき、最終的に一対の軒樋3の端部同士を接続する際、
軒樋3をスライドさせることができないので上記のよう
な軒樋継ぎ手1′では接続できないという問題がある。
本考案は叙述の点に鑑みてなされたものであって、本
考案の目的とするところは軒樋をスライドさせなくても
軒樋継ぎ手で一対の軒樋を簡単に接続できる軒樋の接続
構造を提供するにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため本考案軒樋の接続構造は、第
1継ぎ手半体1aの挿入隙間2に一方の軒樋3の端部を挿
入して一方の軒樋3に第1継ぎ手半体1aを装着すると共
に第2継ぎ手半体1bの挿入隙間2に他方の軒樋3の端部
を挿入して他方の軒樋3に第2継ぎ手半体1bを装着し、
第1継ぎ手半体1aの端部と第2継ぎ手半体1bの端部とを
一定の間隔を介して対向させ、第1継ぎ手半体1aと第2
継ぎ手半体1bとに亘るように連結継ぎ手1cを外面に被嵌
して第1継ぎ手半体1aと第2継ぎ手半体1bとを連結継ぎ
手1cで連結すると共に連結継ぎ手1cの内面に周方向に設
けたスペーサ15を第1継ぎ手半体1aと第2継ぎ手半体1b
の端部間に介装して第1継ぎ手半体1a及び第2継ぎ手半
体1bの内面とスペーサ15の内面を面一にした。
[作用] 一対の軒樋3の端部間に一定の間隔(第1継ぎ手半体
1a及び第2継ぎ手半体1bを装着できる間隔)を隔てた状
態で、一方の軒樋3の端部に第1継ぎ手半体1aを装着す
ると共に他方の軒樋3の端部に第2継ぎ手半体1bを装着
しておき、第1継ぎ手半体1aと第2継ぎ手半体1bの端部
同士を突き合わせて連結継ぎ手1cを被せて第1継ぎ手半
体1aと第2継ぎ手半体1bとを連結して一対の軒樋3を接
続できる。従って後で軒樋の端部を挿入隙間に挿入する
ような施工のしにくいことがなく、一対の軒樋3を簡単
に接続できて施工性を向上できる。また軒樋3の方をス
ライドさせないでも接続できるので最終的に接続するた
め軒樋3をスライドさせることができない部分でも簡単
に接続できる。さらに第1継ぎ手半体1aと第2継ぎ手半
体1bとの間は連結継ぎ手1cのスペーサ15で埋められて第
1継ぎ手半体1a、第2継ぎ手半体1b及びスペーサ15の内
面が面一になることにより内面に水の溜まる凹部ができ
ない。
[実施例] 第1図乃至第5図により本考案の一実施例を説明す
る。軒樋3は角形であって、ステンレス薄板のような金
属板の両面に押し出し成形により塩化ビニルのような合
成樹脂を被覆した素材を折曲加工して形成されている。
軒樋3の前部の上端には前部耳部4aを有し、軒樋3の後
部の上端には後部耳部4bを有している。軒樋3の前壁部
の上部には前方に突出する突出部5を有している。前部
耳部4aは屈曲部7を介して内方に向けて下るように傾斜
させてある。軒樋継ぎ手1は第3図に示すように第1継
ぎ手半体1aと、第2継ぎ手半体1bと、連結継ぎ手1cとで
構成され、これらの部材はポリ塩化ビニルのような合成
樹脂にて形成されている。第1継ぎ手半体1aと第2継ぎ
手半体1bとは同じ構造であるが、左右対称に形成されて
いる。軒樋3に沿う形状の第1継ぎ手半体1a及び第2継
ぎ手半体1bは二重構造になっていて全周に亘って挿入隙
間2を有しており、また第1継ぎ手半体1a及び第2継ぎ
手半体1bの側方に連出した側方連出片8の外面に全周に
亘って係止凹条9を設けてある。第1継ぎ手半体1a及び
第2継ぎ手半体1bの前部と後部との間には補強バー10を
架設してあり、前部の上端に前耳係止部11aを、後部の
上端に後耳係止部11bを設けてある。また第1継ぎ手半
体1a及び第2継ぎ手半体1bを二重構造にするとき成形の
都合上、内周部材16と外周部材17とを別々に合成樹脂で
成形し、後で接着で一体化してある。軒樋3の沿う形状
の連結継ぎ手1cの内面の両側には第4図(a)(b)に
示すように全周に亘って係止突条12を設けてあり、連結
継ぎ手1cの前部の上端には前係合部13aを設けてあり、
連結継ぎ手1cの後部の上端には後係合部13bを設けてあ
る。かかる連結継ぎ手1cは強度上、鉄やアルミニウム等
にて形成されていてもよい。連結継ぎ手1cの内周には一
定の幅で浅い装着凹溝18を凹設してあり、この装着凹溝
18に周方向に帯板状のスペーサ15を接着して第4図
(c)(d)に示すように取り付けてある。このスペー
サ15は本実施例の場合、連結継ぎ手1cの全長に亘ってい
なく、第4図(c)に示すようにスペーサ15の上端は連
結継ぎ手1cの前壁及び後壁の中間の高さよりやや高くな
る位置までである。
しかして軒樋継ぎ手1にて軒樋3を接続するにあたっ
ては次のように行う。一対の軒樋3の端部間に一定の間
隔(第1継ぎ手半体1aや第2継ぎ手半体1bを挿入できる
間隔)を隔てた状態で、一方の軒樋3の端部に第1継ぎ
手半体1aを配置して一方の軒樋3の端部を第1継ぎ手半
体1aの挿入隙間2に挿入して一方の軒樋3の端部に第1
継ぎ手半体1aを装着し、他方の軒樋3の端部に第2継ぎ
手半体1bを配置して他方の軒樋3の端部を第2継ぎ手半
体1bの挿入隙間2に挿入して他方の軒樋3の端部に第2
継ぎ手半体1bを装着する。挿入隙間2に軒樋3の端部を
挿入したとき接着剤を併用して接着してもよい。挿入隙
間2に軒樋3の端部を挿入した状態で軒樋3の前部耳部
4aの手前の屈曲部7に前耳係止部11aが係止され、後部
耳部4bに後耳係止部11bが係止される。このようにして
第5図(a)に示すように軒樋3の端部に第1継ぎ手半
体1aと第2継ぎ手半体1bを装着した状態で、第5図
(b)に示すように第1継ぎ手半体1aと第2継ぎ手半体
1bに亘るように側方連出片8の外面に連結継ぎ手1cを被
せると共に第1継ぎ手半体1aと第2継ぎ手半体1bとの間
にスペーサ15を介装し、係止突条12を係止凹条9に係止
して連結継ぎ手1cにて第1継ぎ手半体1aと第2継ぎ手半
体1bとを第1図、第2図に示すように連結する。連結継
ぎ手1cの前係合部13aを側方連出片8の前部の上端に係
合し、後係合部13bを側方連出片8の後部の上端に係合
することにより連結継ぎ手1cを第1継ぎ手半体1a及び第
2継ぎ手半体1bに取り付ける。この状態で第1継ぎ手半
体1a及び第2継ぎ手半体1bの内面とスペーサ15の内面が
面一になって内面に水の溜まる凹部ができなく、雨水の
排水がスムーズに行われる。このような軒樋継ぎ手1に
よる軒樋3の接続は、家屋の屋根の周囲に順次軒樋3を
継いで行き、最終的の隣り合う軒樋3の端部同士を接続
するとき特に有効である。
[考案の効果] 本考案は叙述の如く構成されているので、一対の軒樋
の端部間に一定の間隔を隔てた状態で、一方の軒樋の端
部に第1継ぎ手半体を装着すると共に他方の軒樋の端部
に第2継ぎ手半体を装着しておき、第1継ぎ手半体と第
2継ぎ手半体に亘るように連結継ぎ手を被せて第1継ぎ
手半体と第2継ぎ手半体とを連結して一対の軒樋を接続
できるものであって、軒樋の端部を挿入隙間に挿入する
のが簡単にできて一対の軒樋を簡単に接続できて施工性
を向上できるものであり、しかも一対の軒樋間に一定の
間隔をあけておけば軒樋の方をスライドさせないでも接
続できるので、最終的に接続するため軒樋をスライドさ
せることができない部分でも簡単に接続できるもので
り、さらに第1継ぎ手半体と第2継ぎ手半体との間は連
結継ぎ手のスペーサで埋められて第1継ぎ手半体、第2
継ぎ手半体及びスペーサの内面が面一になるので、軒樋
をスライドさせないで接続できるものでも内面に水の溜
まる凹部ができなく、雨水の排水がスムーズに行われる
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本考案の一実施例の正面図、第1図
(b)は第1図(a)の一部切欠正断面図、第2図
(a)は第1図(a)のA−A線断面図、第2図(b)
は第1図(a)のB−B線断面図、第3図は同上の軒樋
継ぎ手の分解斜視図、第4図(a)は同上の連結継ぎ手
の側面図、第4図(b)は第4図(a)の一部切欠正面
図、第4図(c)は同上の連結継ぎ手にスペーサを取り
付けた状態の側断面図、第4図(d)は第4図(c)の
正断面図、第5図(a)(b)は同上の接続状態を説明
する概略断面図、第6図(a)(b)は従来例の概略断
面図であって、1は軒樋継ぎ手、1aは第1継ぎ手半体、
1bは第2継ぎ手半体、1cは連結継ぎ手、2は挿入隙間、
3は軒樋、15はスペーサである。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1継ぎ手半体の挿入隙間に一方の軒樋の
    端部を挿入して一方の軒樋に第1継ぎ手半体を装着する
    と共に第2継ぎ手半体の挿入隙間に他方の軒樋の端部を
    挿入して他方の軒樋に第2継ぎ手半体を装着し、第1継
    ぎ手半体の端部と第2継ぎ手半体の端部とを一定の間隔
    を介して対向させ、第1継ぎ手半体と第2継ぎ手半体と
    に亘るように連結継ぎ手を外面に被嵌して第1継ぎ手半
    体と第2継ぎ手半体とを連結継ぎ手で連結すると共に連
    結継ぎ手の内面に周方向に設けたスペーサを第1継ぎ手
    半体と第2継ぎ手半体の端部間に介装して第1継ぎ手半
    体及び第2継ぎ手半体の内面とスペーサの内面を面一に
    して成る軒樋の接続構造。
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