JP2514153Y2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2514153Y2
JP2514153Y2 JP1989089545U JP8954589U JP2514153Y2 JP 2514153 Y2 JP2514153 Y2 JP 2514153Y2 JP 1989089545 U JP1989089545 U JP 1989089545U JP 8954589 U JP8954589 U JP 8954589U JP 2514153 Y2 JP2514153 Y2 JP 2514153Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、チョッパ回路とインバータ回路とを備
え、例えばダブルスポット点灯(シングルスポット点灯
の場合も含む)を行う放電灯点灯装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
高力率かつ低入力電流歪を達成し、しかも放電灯の点
灯周波数とフィラメント加熱用の交流電圧の周波数とを
異なる周波数とし、ダブルスポット(フィラメントの輝
点が2箇所)を形成することにより、放電ランプの寿命
を長くすることができる放電灯点灯装置として第6図に
示すようなものが考えられる。
この放電灯点灯装置においては、交流電源1の商用交
流電圧は、インダクタンスとコンデンサを各2個含む高
周波除去用のノイズフィルタ2を介して整流器(ダイオ
ードブリッジ)3にて整流される。整流器3の出力端に
はトランスからなるインダクタンス要素4の1次巻線5
とスイッチングトランジスタ6との直列回路が接続され
ている。
スイッチングトランジスタ6がオンの時には、インダ
クタンス要素4の1次巻線5に電流が流れてエネルギー
が蓄積される。スイッチングトランジスタ6がオフの時
には、前述の蓄積されたエネルギーが逆流阻止用のダイ
オード8を通して、平滑用のコンデンサ9に放出される
ことにより、平滑用のコンデンサ9の両端に直流電圧が
得られる。以上の回路はチョッパ回路16を構成してい
る。
平滑用のコンデンサ9の直流電圧は、高周波変換を行
うインバータ回路10よりなる放電ランプ11の点灯回路に
印加されている。制御回路7は、スイッチングトランジ
スタ6のオンオフ制御を行う。ここで、インダクタンス
要素4の2次巻線14,15は、放電ランプ11のフィラメン
ト12,13の加熱用巻線であり、スイッチングトランジス
タ6のスイッチング周波数と同じ周波数の交流電圧が発
生する。
ここで、スイッチングトランジスタ6のスイッチング
周波数と、放電ランプ11の点灯回路であるインバータ回
路10の発振周波数とを異なった周波数(例えば、スイッ
チングトランジスタ6のスイッチング周波数を20KHz、
インバータ回路10の発振周波数を40KHz)にすること
で、放電ランプ11の点灯周波数とフィラメント加熱用の
周波数とを異なった周波数とし、輝点形成位置を2個所
にしている。
このように、チョッパ回路16中のインダクタンス要素
4にフィラメント12,13の加熱用巻線である二次巻線14,
15を設けることにより、別個にフィラメント加熱用のイ
ンバータを設けることなく、ダブルスポットが形成でき
る。しかも、チョッパ回路16を有するので、高力率でか
つ低入力電流歪の放電灯点灯装置が実現できる。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、このような放電灯点灯装置では、始動時に
おける放電ランプ11の予熱が不十分なため、始動特性が
悪くランプ寿命が短くなるという欠点があった。
この考案の目的は、始動特性を改善して放電ランプの
寿命を延ばすことができる放電灯点灯装置を提供するこ
とである。
〔課題を解決するための手段〕
この考案の放電灯点灯装置は、チョッパ回路の出力端
にインバータ回路を接続し、インバータ回路に放電ラン
プを負荷として接続するとともに、チョッパ回路に含ま
れるインダクタンス要素の二次巻線を放電ランプのフィ
ラメントに接続してあり、放電ランプの始動時に一時的
にチョッパ回路の出力を増大させるとともにインバータ
回路の出力を放電ランプが点灯しない状態まで減少させ
るようにしている。
〔作用〕
この考案の構成によれば、放電ランプの始動時に一時
的にチョッパ回路の出力を増大させるとともにインバー
タ回路の出力を放電ランプが点灯しない状態まで減少さ
せるようにしているので、始動時においてインダクタン
ス要素から放電ランプのフィラメントへ供給される電力
も増加し、予熱が不十分な状態で放電ランプが点灯する
ことがなく、放電ランプのフィラメントへの予熱を十分
に行うことができる。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を図面を参照しながら説明す
る。
実施例1 第1図はこの考案の第1の実施例の放電灯点灯装置の
回路図である。
この放電灯点灯装置においては、交流電源1の商用交
流電圧は、インダクタンスとコンデンサを各2個含む高
周波除去用のノイズフィルタ2を介して整流器3にて整
流される。整流器3の出力端にはトランスからなるイン
ダクタンス要素4の1次巻線5とスイッチングトランジ
スタ6の直列回路が接続されている。
スイッチングトランジスタ6がオンの時には、インダ
クタンス要素4の1次巻線5に電流が流れてエネルギー
が蓄積される。スイッチングトランジスタ6がオフの時
には、前述の蓄積されたエネルギーが逆流阻止用のダイ
オード8を介して、平滑用のコンデンサ9に放出される
ことにより、平滑用のコンデンサ9の両端に直流電圧が
得られる。以上の回路はチョッパ回路16を構成してい
る。
平滑用のコンデンサ9の直流電圧は、高周波発振を行
うインバータ回路10よりなる放電ランプ11の点灯回路に
印加されている。
第1の制御回路7は、スイッチングトランジスタ6の
オンオフ制御を行う。ここで、インダクタンス要素4の
2次巻線14,15は、放電ランプ11のフィラメント12,13の
加熱用巻線であり、スイッチングトランジスタ6のスイ
ッチング周波数と同じ周波数の交流電圧が発生する。
第2の制御回路17は、インバータ回路10のスイッチン
グの制御を行う。いずれの制御回路7,17も、タイマ回路
18からの出力信号が入力され、タイマ回路18の出力信号
に応じて、チョッパ回路16およびインバータ回路10の出
力をそれぞれ変化させる。
ここで、スイッチングトランジスタ6のスイッチング
周波数と、放電ランプ11の点灯回路であるインバータ回
路10の発振周波数を異なった周波数(例えばスイッチン
グトランジスタ6のスイッチング周波数を20KHz,インバ
ータ回路10の発振周波数を40KHz)にすることで、放電
ランプ11の点灯周波数とフィラメント加熱用の周波数と
を異なった周波数とし、輝点形成位置を2箇所にしてい
る。
このように、チョッパ回路16にフィラメント12,13の
加熱用巻線14,15を設けることにより、別個にフィラメ
ント加熱用のインバータを設けることなく、ダブルスポ
ットが形成できる。しかも、チョッパ回路16を有するの
で、高力率でかつ低入力電流歪の放電灯点灯装置が実現
できる。
また、始動時(電源投入直後)において、タイマ回路
18は、出力電圧を第2図(a)に示すように時刻t0〜t1
の一定時間ハイレベルにする。
第1の制御回路7は、タイマ回路18からハイレベルの
電圧を受け取ると、この間チョッパ回路16の出力電圧を
点灯時よりも上昇させるように、チョッパ回路16のスイ
ッチング状態を変化させ、これによってチョッパ回路16
の出力電圧を第2図(b)に示すように点灯時よりも高
くし、インダクタンス要素4の2次巻線14,15に発生す
る電圧も点灯時の電圧より高くして、放電ランプ11のフ
ィラメント12,13への供給電力を増加させてフィラメン
ト12,13の予熱を十分に行わせる。タイマ回路18の出力
電圧がローレベルになると、第1の制御回路7は、チョ
ッパ回路16の出力を下げるように動作する。
一方、第2の制御回路17は、タイマ回路18からハイレ
ベルの電圧を受け取ると、この間インバータ回路10の出
力電圧を、第2図(c)に示すように放電ランプ11が点
灯しない値に降下させ、放電ランプ11が予熱中に点灯し
ないようにする。タイマ回路18の出力電圧がローレベル
になると、第2の制御回路17は、インバータ回路10の出
力を上げるように動作する。したがって、放電ランプ11
が点灯する。
このように始動時において、タイマ回路18の出力電圧
に応じて、チョッパ回路16のインダクタンス要素4の2
次巻線14,15に発生する電圧を高くするように第1の制
御回路7を制御すると同時に、インバータ回路10の出力
を下げるように第2の制御回路17を制御することによ
り、放電ランプ11のフィラメント12,13が十分に予熱さ
れ、始動性を改善することができ、したがって放電ラン
プ11の寿命を延ばすことができる。
また、この実施例の放電灯点灯装置は、チョッパ回路
16に含まれるインダクタンス要素4の2次側に放電ラン
プ11のフィラメント12,13を加熱する巻線14,15を設ける
とともに、チョッパ回路16のスイッチング周波数と、イ
ンバータ回路10による放電ランプ11の点灯周波数を異な
る周波数として、点灯時にダブルスポットを形成するこ
とにより、放電ランプ11の長寿命化を図ることができ
る。
以下の実施例において、第1の実施例と同一の要素に
は同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2 第3図はこの考案の第2の実施例の放電灯点灯装置の
回路図である。
この実施例においては、チョッパ回路16として、いわ
ゆる極性反転式のチョッパ回路を用いている。整流器3
の出力には、スイッチングトランジスタ6を介して、イ
ンダクタンス要素4の1次巻線5が接続されている。イ
ンダクタンス要素4の1次巻線5には、ダイオード8を
介してコンデンサ9が接続されている。
スイッチングトランジスタ6がオンの時には、インダ
クタンス要素4の1次巻線5に電流が流れてエネルギー
が蓄積される。スイッチングトランジスタ6がオフの時
には、前述の蓄積されたエネルギーがダイオード8を介
して平滑用のコンデンサ9に放出されるようになってい
る。
したがって、コンデンサ9には、整流器3の出力電圧
とは逆極性の電圧が得られる。その他の動作および作用
効果については、第1図の実施例と同様である。
実施例3 第4図はこの考案の第3の実施例の放電灯点灯装置の
回路図である。
この実施例においては、チョッパ回路16として、いわ
ゆる降圧式のチョッパ回路を用いている。整流器3の出
力には、スイッチングトランジスタ6とインダクタンス
要素4の1次巻線5を介してコンデンサ9が接続されて
いる。インダクタンス要素4の1次巻線5とコンデンサ
9との直列回路には、電流帰還用のダイオード8が接続
されている。
スイッチングトランジスタ6がオンの時には、インダ
クタンス要素4の1次巻線5を介してコンデンサ9に電
流が流れて、コンデンサ9が充電されるとともに、イン
ダクタンス要素4の1次巻線5にエネルギーが蓄積され
る。スイッチングトランジスタ6がオフの時には、イン
ダクタンス要素4の1次巻線5に蓄積されたエネルギー
が電流帰還用のダイオード8を介して、平滑用のコンデ
ンサ9に放出されるようになっている。その他の動作お
よび作用効果については、第1図の実施例と同様であ
る。
実施例4 第5図はこの考案の第4の実施例の放電灯点灯装置の
回路図である。
この実施例の構成は、第3図の回路構成と基本的には
同じであるが、インダクタンス要素4に2次巻線18が付
加されており、ダイオード8と平滑コンデンサ9の直列
回路が2次巻線18に接続されている。
この実施例の作用効果は第1図の実施例と同様であ
る。
なお、上記各実施例にあっては、点灯周波数は40KHz
であり、フィラメント加熱用の周波数は20KHzであった
が、各々の周波数はこれに限定されるものではない。ま
た、この考案の放電灯点灯装置は1灯用に限定されるも
のではなく、多灯用に用いても良いことはいうまでもな
い。さらに、インバータ回路10の出力をタイマ回路18の
出力に応じて降下させることは、本考案の要件ではな
い。また、ダブルスポット点灯も要件となるものではな
い。
〔考案の効果〕
この考案の放電灯点灯装置によれば、放電ランプの始
動時に一時的にチョッパ回路の出力を増大させるととも
にインバータ回路の出力を放電ランプが点灯しない状態
まで減少させるようにしているので、始動時においてイ
ンダクタンス要素から放電ランプのフィラメントへ供給
される電力も増加し、予熱が不十分な状態で放電ランプ
が点灯することがなく、放電ランプのフィラメントへの
予熱を十分に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1の実施例の放電灯点灯装置の構
成を示す回路図、第2図は第1図の各部のタイムチャー
ト、第3図はこの考案の第2の実施例の放電灯点灯装置
の構成を示す回路図、第4図はこの考案の第3の実施例
の放電灯点灯装置の構成を示す回路図、第5図はこの考
案の第4の実施例の放電灯点灯装置の構成を示す回路
図、第6図は放電灯点灯装置の従来例の構成を示す回路
図である。 1……交流電源、4……インダクタンス要素、7……第
1の制御回路、10……インバータ回路、11……放電ラン
プ、16……チョッパ回路、17……第2の制御回路

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】チョッパ回路の出力端にインバータ回路を
    接続し、前記インバータ回路に放電ランプを負荷として
    接続するとともに、前記チョッパ回路に含まれるインダ
    クタンス要素の二次巻線を前記放電ランプのフィラメン
    トに接続した放電灯点灯装置において、 前記放電ランプの始動時に一時的に前記チョッパ回路の
    出力を増大させるとともに前記インバータ回路の出力を
    前記放電ランプが点灯しない状態まで減少させるように
    したことを特徴とする放電灯点灯装置。
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