JP2514092B2 - リニアモ―タ―駆動の移動体の定位置停止制御方法 - Google Patents

リニアモ―タ―駆動の移動体の定位置停止制御方法

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JP2514092B2
JP2514092B2 JP1065750A JP6575089A JP2514092B2 JP 2514092 B2 JP2514092 B2 JP 2514092B2 JP 1065750 A JP1065750 A JP 1065750A JP 6575089 A JP6575089 A JP 6575089A JP 2514092 B2 JP2514092 B2 JP 2514092B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、移動体側にリニアモーター用二次導体を設
け、走行経路側にリニアモーターの一次側本体を配設し
たシステムに於ける前記移動体の定位置停止制御方法に
関するものである。
(従来の技術) 上記のようなリニアモーター駆動の移動体の定位置停
止制御は、移動体が停止位置より手前の定位置を通過す
るときの現在速度に基づいて前記リニアモーターの一次
側本体に対する給電条件(電圧、電流、周波数等)を制
御することによって行われるが、リニアモーターの一次
側本体が走行経路側にあるため、前記移動体の現在速度
を検出する手段も走行経路側に配設するのが一般的であ
る。
然して、移動体の現在速度を走行経路側から検出する
一般的な手段としては、前記移動体に接して回転する回
転体にパルスエンコーダーを連動させ、このパルスエン
コーダーの出力パルス周期又は単位時間当たりのパルス
数から移動体の速度を演算する方法が知られており、こ
のような方法で求められた移動体の現在速度を所定の低
速まで減速させるように前記リニアモーターの一次側本
体を制御することになるが、制御出来る移動体の走行距
離範囲は、前記パルスエンコーダー駆動用回転体が移動
体に接し得る範囲内であるから、移動体の全長よりも長
くとることは出来ない。
(発明が解決しようとする課題) 従って、移動体を減速停止制御出来る範囲が移動体の
全長より短い距離範囲に限定されるため、特に全長の短
い移動体の場合や突入速度が高速である場合には、減速
度が大きくなり、荷崩れを生じさせないように緩やかに
減速させて円滑に停止させることが出来ない。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記のような従来の問題点を解決するため
に、移動体側にリニアモーター用二次導体を設け、走行
経路側にリニアモーターの一次側本体を配設したシステ
ムに於いて、前記走行経路側に、前記移動体に接して回
転する回転体とこれに連動するパルスエンコーダーとか
ら成るエンコーダーユニットを、所定の停止位置に前記
移動体が停止しているときに当該移動体の後端近傍に対
応する位置と、この位置よりも前記移動体の全長より長
くない距離だけ後方に離れた位置とに各々配設し、停止
位置から遠い側のエンコーダーユニットの出力パルスに
基づいて前記リニアモーターの一次側本体を制御して、
停止位置に接近する前記移動体を減速させ、この後、両
方のエンコーダーユニットの回転体が移動体に接して回
転する状態に於いて、停止位置に近い側のエンコーダー
ユニットの出力パルスに基づいて前記リニアモーターの
一次側本体を制御する状態に切り換えて減速制御を連続
的に行い、停止位置で前記移動体を減速停止させること
を特徴とするリニアモーター駆動の移動体の定位置停止
制御方法を提案するものである。
(実施例) 以下に本発明の一実施例を添付の例示図に基づいて説
明する。
第1図〜第3図に於いて、1はパレット形の搬送用移
動体であって、当該搬送用移動体1の走行経路側には、
搬送用移動体1の左右両側辺を支持する支持用水平軸ホ
ィール2と、搬送用移動体1の左右両側面に近接する案
内用垂直軸ローラー3とが適当間隔おきに配設されてい
る。又、前記搬送用移動体1の左右両側には、リニアモ
ーター用二次導体4が全長にわたって付設されており、
走行経路側には、前記案内用垂直軸ローラー3間でリニ
アモーター用一次側本体5が適当間隔おきに配設されて
いる。
尚、前記支持用水平軸ホィール2には、ブレーキ無し
のものと、電磁ブレーキ6が組み合わせられたブレーキ
付きユニット7、及び電磁ブレーキ6と案内用垂直軸ロ
ーラー3とが組み合わせられたブレーキ付きユニット8
とがあり、第1図に示すように停止位置Sで停止してい
る搬送用移動体1を支持する位置とその手前の位置に、
前記ブレーキ付きユニット7,8が配設されている。
前記搬送用移動体1の走行経路側には、前記停止位置
Sより小距離手前の停止制御位置P2に於いて前記搬送用
移動体1を検出する停止制御用検出器(透過形光電スイ
ッチ等)9と、前記停止位置Sに停止する搬送用移動体
1の後端より適当距離上手側に離れた減速制御位置P1に
於いて前記搬送用移動体1を検出する減速制御用検出器
(透過形光電スイッチ等)10とが設けられ、更に、前記
停止位置Sに停止する搬送用移動体1の後端近傍に対応
する位置と、前記減速制御位置P1に停止する搬送用移動
体1の前端近傍に対応する位置とに、各々エンコーダー
ユニット11,12が配設されている。尚、前記両エンコー
ダーユニット11,12間の距離L2は、搬送用移動体1の全
長よりも短い。
これらエンコーダーユニット11,12は、第4図及び第
5図に示すように前記搬送用移動体1の底面に接して回
転する回転体13A,13Bと、この回転体13A,13Bに連動する
パルスエンコーダー14A,14Bとから成り、前記回転体13
A,13Bは、支承部材15に回転軸16で支承された上下揺動
可能な左右一対のアーム17a,17bの遊端部間に回転軸18
により軸支され、前記回転軸16の一端に、前記支承部材
15に取り付けられたパルスエンコーダー14A,14Bの駆動
軸14aが同心状に連結され、前記両回転軸16,18と、この
両回転軸16,18を互いに連動連結する平歯車19,20とによ
り、前記回転体13A,13Bとパルスエンコーダー14A,14Bと
が連動連結されている。21は前記アーム17bを介して回
転体13を上向きに付勢するスプリング、22は前記アーム
17bの上動限用ストッパーである。
第6図に示すように、前記エンコーダーユニット11に
於けるパルスエンコーダー14Aの出力パルスと、エンコ
ーダーユニット12に於けるパルスエンコーダー14Bの出
力パルスとは、夫々選択信号23,24と共に論理積回路25,
26に入力され、これら両論理積回路25,26の出力パルス
は論理和回路27に入力され、この論理和回路27の出力パ
ルスが制御用マイクロコンピューター28に入力される。
然して、前記マイクロコンピューター28が計数する論理
和回路27の出力パルスの計数値が、前記両エンコーダー
ユニット11,12間の距離L2に相当するパルス数になるま
では、パルスエンコーダー14Bを選択する選択信号24が
出力され、前記論理和回路27の出力パルスの計数値が前
記距離L2に相当するパルス数になった後は、パルスエン
コーダー14Aを選択する選択信号23が出力されるよう
に、プログラムされている。
上記の搬送装置に於いて、全てのリニアモーター用一
次側本体5に通電するか、又は搬送用移動体1が通過す
るときだけ通電することにより、従来周知のように当該
一次側本体5と搬送用移動体1側の二次導体4との間の
磁気作用により当該搬送用移動体1に推力が与えられ、
当該搬送用移動体1が前記ホィール2及びローラー3に
よって規制される走行経路上を走行することになり、当
該搬送用移動体1上に載置される被搬送物を搬送するこ
とが出来る。
然して前記搬送用移動体1を停止位置Sで停止させる
場合、当該停止位置Sと前記減速制御位置P1との間にあ
る複数組のリニアモーター用一次側本体5を制御するこ
とになるが、このリニアモーターのコントローラーを制
御する前記制御用マイクロコンピューター28は、第7図
のフローチャートに示す手順で自動制御が行われるよう
にプログラムされている。
即ち、搬送用移動体1がエンコーダーユニット11,12
の回転体13A,13Bの上を通過するとき、当該回転体13A,1
3Bが搬送用移動体1の底面に接して回転し、この回転が
平歯車19,20を介してパルスエンコーダー14A,14Bに伝達
され、これらパルスエンコーダー14A,14Bが回転駆動さ
れて、搬送用移動体1の走行速度に比例した周期でパル
ス信号を出力するのであるが、第8図にも示すように、
停止位置Sに向かって走行する搬送用移動体1は、減速
制御位置P1に達する前に、エンコーダーユニット12の回
転体13Bを駆動し、パルスエンコーダー14Bからパルス信
号が出力される。このようにパルスエンコーダー14Bの
回転駆動が開始された後、一定距離L1だけ搬送用移動体
1が前進して減速制御位置P1に達したとき、即ち、回転
体13B(パルスエンコーダー14B)の回転が安定して搬送
用移動体1の走行速度とパルスエンコーダー14Bの出力
パルスの周期とが完全に比例する状態となったとき、搬
送用移動体1を減速制御用検出器10が検出することにな
り、この検出器10のオン動作により搬送用移動体1の現
在速度V1の演算が開始される。一方、パルスエンコーダ
ー14Bが搬送用移動体1によって駆動され始めたとき
は、第6図の選択信号24が出力されていて、このパルス
エンコーダー14Bの出力パルスを論理積回路26と論理和
回路27とを介してマイクロコンピューター28が取り込む
状態にある。
搬送用移動体1の現在速度V1は、従来周知のように前
記パルスエンコーダー14Bの出力パルスの周期又は単位
時間当たりのパルス数に基づいて刻々演算される。この
ようにして求められる搬送用移動体1の現在速度V1と低
速の設定速度V2とが比較され、現在速度V1の搬送用移動
体1を設定速度V2まで減速させるように、予め設定され
た減速度に従ってリニアモーター用一次側本体5の制御
が行われる。
減速されつつある搬送用移動体1が、減速制御位置P1
から〔エンコーダーユニット11,12間の距離L2〕−〔距
離L1〕だけ走行した時点から、エンコーダーユニット11
のパルスエンコーダー14Aが当該搬送用移動体1によっ
て回転駆動される。そして減速制御位置P1からエンコー
ダーユニット11,12間の距離L2だけ搬送用移動体1が走
行したとき、即ち、回転体13A(パルスエンコーダー14
A)の回転が安定して搬送用移動体1の走行速度とパル
スエンコーダー14Aの出力パルスの周期とが完全に比例
する状態となったとき、第6図の選択信号23が選択信号
24に代わって出力され、パルスエンコーダー14Bの出力
パルスに代わってパルスエンコーダー14Aの出力パルス
が、論理積回路25と論理和回路27とを介してマイクロコ
ンピューター28に取り込まれる。従って、搬送用移動体
1が減速制御位置P1から距離L2だけ減速されつつ走行し
た後は、それ以後の減速制御に必要な搬送用移動体1の
現在速度の演算がパルスエンコーダー14Aの出力パルス
に基づいて行われる。
上記のようにして、搬送用移動体1からエンコーダー
ユニット12の回転体13Bが外れた後も減速制御は継続し
て行われ、定速の設定速度V2に達する。この後、搬送用
移動体1が停止制御位置P2を通過することになる。換言
すれば、減速制御位置P1を通過するときの現在速度V1が
予想される最高速度であったとしても、所定の減速度で
減速されて設定速度V2に達した後に停止制御位置P2を通
過するように、減速制御位置P1が設定されている。然し
て、搬送用移動体1が停止制御位置P2を通過するとき、
停止制御用検出器9が搬送用移動体1を検出するので、
この検出器9のオン動作に基づいて前記パルスエンコー
ダー14Aの出力パルスの計数が開始され、このパルス計
数値がプリセット値に達したとき、即ち搬送用移動体1
が停止制御位置P2から一定小距離L3だけ低速の設定速度
V2で前進した後に、搬送用移動体1を停止させるための
停止制御を行わせる。この停止制御は、リニアモーター
用一次側本体5に対する電源カットによって行われる。
この停止制御によって搬送用移動体1は若干距離だけ慣
性で移動した後に停止する。このときの停止位置が前記
停止位置Sと一致するように、前記停止制御を行う位
置、即ち前記プリセット値が設定されている。
上記の制御によって搬送用移動体1が停止位置Sに於
いて停止した後に、当該搬送用移動体1に接している支
持用水平軸ホィール2を電磁ブレーキ6により制動して
搬送用移動体1をロックすることによって、一連の減速
停止制御が完了する。
尚、第1図では、減速制御位置P1から距離L2だけ走行
する間の搬送用移動体1を支持する位置にも、電磁ブレ
ーキ6を備えた支持用水平軸ホィール2が配設されてい
るが、これら電磁ブレーキ付きの支持用水平軸ホィール
2は、減速制御位置P1を通過するときの搬送用移動体1
の現在速度V1が許容範囲を超える高速であった場合に電
磁ブレーキ6により制動して、搬送用移動体1の速度を
許容範囲内まで強制減速させることが出来る。
(発明の作用及び効果) 以上のように本発明によるリニアモーター駆動の移動
体の定位置停止制御方法によれば、停止位置にある移動
体の後端近傍に対応する位置だけでなく、当該移動体よ
りも上手側に離れた位置にもエンコーダーユニットを配
設し、この停止位置から遠い側のエンコーダーユニット
の出力パルスに基づいて前記リニアモーターの一次側本
体を制御して、停止位置に接近する前記移動体を減速さ
せ、この後、両方のエンコーダーユニットの回転体が移
動体に接して回転する状態に於いて、停止位置に近い側
のエンコーダーユニットの出力パルスに基づいて前記リ
ニアモーターの一次側本体を制御する状態に切り換えて
減速制御を連続的に行うのであるから、移動体の全長よ
りも長い(最大、全長の倍程度)範囲にわたって連続的
に減速制御を行うことが出来る。
従って、移動体の全長が短い場合や、突入速度が高速
である場合でも、比較的小さな減速度で以て緩やかに減
速させることが出来、荷崩れ等を生ぜしめることなく円
滑安全に停止させることが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は移動体が停止位置で停止している状態での平面
図、第2図及び第3図は移動体と支持用水平軸ホィー
ル、案内用垂直軸ローラー、及びリニアモーター用一次
側本体等との位置関係を示す縦断正面図、第4図は回転
体とパルスエンコーダーとの連動構造を示す側面図、第
5図は同平面図、第6図はパルスエンコーダーの出力パ
ルスの取り込み系統を説明するブロック線図、第7図は
制御手順を説明するフローチャート図、第8図は各制御
位置と速度変化とを説明する図である。 1……搬送用移動体、2……支持用水平軸ホィール、3
……案内用垂直軸ローラー、4……リニアモーター用二
次導体、5……リニアモーター用一次側本体、6……電
磁ブレーキ、9……停止制御用検出器、10……減速制御
用検出器、11,12……エンコーダーユニット、13A,13B…
…パルスエンコーダー駆動用回転体、14A,14B……パル
スエンコーダー。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動体側にリニアモーター用二次導体を設
    け、走行経路側にリニアモーターの一次側本体を配設し
    たシステムに於いて、前記走行経路側に、前記移動体に
    接して回転する回転体とこれに連動するパルスエンコー
    ダーとから成るエンコーダーユニットを、所定の停止位
    置に前記移動体が停止しているときに当該移動体の後端
    近傍に対応する位置と、この位置よりも前記移動体の全
    長より長くない距離だけ後方に離れた位置とに各々配設
    し、停止位置から遠い側のエンコーダーユニットの出力
    パルスに基づいて前記リニアモーターの一次側本体を制
    御して、停止位置に接近する前記移動体を減速させ、こ
    の後、両方のエンコーダーユニットの回転体が移動体に
    接して回転する状態に於いて、停止位置に近い側のエン
    コーダーユニットの出力パルスに基づいて前記リニアモ
    ーターの一次側本体を制御する状態に切り換えて減速制
    御を連続的に行い、停止位置で前記移動体を減速停止さ
    せることを特徴とするリニアモーター駆動の移動体の定
    位置停止制御方法。
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