JP2513323B2 - 液圧源装置の異常検出装置 - Google Patents

液圧源装置の異常検出装置

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JP2513323B2 JP23239589A JP23239589A JP2513323B2 JP 2513323 B2 JP2513323 B2 JP 2513323B2 JP 23239589 A JP23239589 A JP 23239589A JP 23239589 A JP23239589 A JP 23239589A JP 2513323 B2 JP2513323 B2 JP 2513323B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はリザーバからポンプによって液体を汲み上げ
て供給する液圧源装置の異常検出装置に関するものであ
り、特に、ポンプの固着とリザーバへの液漏れとの検出
機能を備えた異常検出装置に関するものである。
従来の技術 上記液圧源装置の中には、リザーバの容量が限られた
ものがある。自動車の還流式アンチスキッド装置に設け
られた液圧源装置はその一例である。還流式アンチスキ
ッド装置においては、ホイールシリンダが電磁液圧制御
弁を介してマスタシリンダとリザーバとに接続されてお
り、電磁液圧制御弁の切換え制御により、マスタシリン
ダに連通させられてブレーキ液が供給される増圧状態
と、リザーバに連通させられてブレーキ液が排出される
減圧状態とに切り換えられ、車輪のスリップ率が適正範
囲に保たれる。リザーバに排出されたブレーキ液はポン
プによってマスタシリンダに戻されるのであるが、ホイ
ールシリンダから排出されるブレーキ液は少量であり、
容量の小さいリザーバが用いられる。
このような液圧源装置においてはモータの断線等の故
障が生ずることがあり、特開昭63−71469号公報に記載
の異常検出装置においては、モータを駆動してみて断線
を検出するようになっている。
液圧源装置の異常には、上記断線の他、ポンプの固着
やリザーバへの液漏れがある。ポンプの固着は、モータ
の駆動停止直後における端子電圧の低下の緩急に基づい
て検出することができる。ポンプに固着が生じていない
場合にはモータの負荷が小さいため、駆動停止後、比較
的長い時間慣性によって回転し続けるため、モータ端子
電圧は緩やかに低下する。それに対し、ポンプに固着が
生じていればモータの負荷が大きく、駆動停止後、回転
が急速に止められるか、あるいは最初から回転しないた
め、端子電圧が急速に低下する。したがって、端子電圧
の低下の緩急に基づいてポンプに固着が生じているか否
かを判定することができるのである。
発明が解決しようとする課題 しかし、従来の異常検出装置によってはモータの固着
とリザーバへの液漏れとの両方を検出し、しかも、それ
らのいずれが発生したかを判別することはできなかっ
た。ポンプはリバーザ内の液を全部汲み上げた状態で停
止させられるのが普通であるため、ポンプ停止中にリザ
ーバへの液漏れがなければ、ポンプが異常検出のために
駆動される際、駆動開始当初から液の汲み上げは行われ
ず、モータの負荷が小さい。それに対して、リザーバへ
の液漏れがあれば駆動開始当初はポンプがリザーバ内の
液を汲み上げることとなってモータの負荷が大きくな
り、リザーバ内に液がなくなれば汲み上げが行われなく
なってモータの負荷が小さくなる。従来は、異常検出時
のモータ駆動時間が相当長く設定されていたため、たと
えリザーバへの液漏れがあったとしても、駆動停止時に
は既にリザーバ内の液は全部汲み上げられてモータの負
荷が小さくなっており、駆動停止後の端子電圧の低下が
緩やかであって、何らの異常も検出されなかった。リザ
ーバへの液漏れがあってもそれが検出されなかったので
ある。
異常検出時のモータ駆動時間を短くすれば、リザーバ
への液漏れがあった場合、ポンプが未だ液を汲み上げて
いる間に駆動が停止されることとなり、モータの負荷が
大きいために、端子電圧は急速に低下する。したがっ
て、リザーバへの液漏れを検出し得ることとなるが、端
子電圧はポンプに固着が発生した場合にも急速に低下す
るため、リザーバへの液漏れとポンプの固着とを判別す
ることができない。
本発明は、以上の事情に鑑みて、ポンプの固着とリザ
ーバへの液漏れとの両方を検出し得るとともに両者を判
別することができる異常検出装置を得ることを課題とし
て為されたものである。
課題を解決するための手段 上記の課題を解決するために、本発明に係る異常検出
装置は、第1図に示すように、(a)ポンプを駆動する
モータをそれの回転速度が実質的に定常速度に達するに
十分な長さの第一の所定時間駆動する第一駆動手段と、
(b)その第一駆動手段によるモータの駆動停止直後に
おけるモータの端子電圧の低下の緩急に基づいてポンプ
の固着とリザーバへの液漏れとの少なくとも一方が発生
しているか否かを判定する第一判定手段と、(c)その
第一判定手段による判定後、モータを、第一の所定時間
より長く、リザーバにその容量一杯に液が収容されてい
る場合にその液全部を汲み出すのに十分な第二の所定時
間駆動する第二駆動手段と、(d)その第二駆動手段に
よるモータの駆動停止直後におけるモータの端子電圧の
低下の緩急に基づいて前記ポンプの固着が発生している
か否かを判定する第二判定手段とを含むように構成され
る。
作用 以上のように構成された異常検出装置において異常検
出時には、まず、第一駆動手段によりモータが第一の所
定時間駆動され、駆動停止直後、モータ端子電圧の低下
に基づいて異常の判定が行われる。ポンプが固着してい
れば、駆動停止時におけるモータの負荷はリザーバへの
液漏れの有無とは無関係に大きく、端子電圧は急速に低
下する。ポンプが固着していない場合には、駆動停止時
におけるモータの負荷はリザーバへの液漏れの有無によ
って変わる。第一の所定時間は、リザーバへの液漏れが
実用上問題となるほどに生じている場合には漏れた液全
部を汲み出し得ないほど短いため、駆動停止時における
モータの負荷が大きく、端子電圧は急速に低下する。し
たがって、モータの端子電圧の低下が緩やかであれば、
ポンプの固着もリザーバへの液漏れも生じていないと判
定され、端子電圧の低下が急であれば、ポンプの固着と
リザーバへの液漏れとの少なくとも一方が生じていると
判定される。
そして、第一判定手段による判定後、第二駆動手段に
よりモータが駆動されれば、この場合にはリザーバへの
液漏れが生じていたとしても、漏れた液全部を汲み出す
のに十分な第二の所定時間駆動されるため、駆動停止時
には既に汲み上げは行われていないはずである。したが
って、モータ端子電圧の低下が急であればポンプの固着
が発生していると判定することができる。この場合、端
子電圧の低下が緩やかであれば異常なしと判定されるの
であるが、第一判定手段の判定結果との比較によりリザ
ーバへの液漏れの発生を検出することができる。すなわ
ち、第二判定手段の判定が異常なしであるのに、第一判
定手段において異常ありと判定されていれば、この判定
の変化によりリザーバへの液漏れの発生を検出すること
ができるのである。
発明の効果 このように本発明に係る異常検出装置によれば、モー
タの異常のみならず、リザーバへの液漏れの発生も検出
することができ、しかも両者を判別することができるた
め、適正な異常対策を施すことができる。
なお、第一判定手段による判定が正常であった場合に
は、リザーバへの液漏れもポンプ駆動モータの故障も生
じていないのであるから、更なるモータの駆動および判
定を行わないようにすれば、モータの駆動時間を短くす
ることができるため、異常検出時の騒音を減少させるこ
とができ、運転者の不快感を軽減することができる。前
記特開昭63−71469号公報に記載の異常検出装置におい
ては、車両のアンチスキッド装置を構成する液圧源装置
の異常を検出するに当たり、内燃機関の作動音が大きい
ときに異常検出を行うことにより、モータの作動音が運
転者の耳障りにならないようにされていたが、この場合
には異常検出を行うときが限られるのに対し、本発明の
異常検出装置によれば異常検出に伴うモータ作動音その
ものが小さくて済み、必要なときに騒音少なく異常検出
を行うことができる。
実施例 以下、アンチロック型液圧ブレーキ装置の液圧源装置
の異常検出に本発明を適用した場合の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
第2図において10は4輪自動車のブレーキペダルであ
り、ブレーキペダル10の踏込みによりマスタシリンダ12
が作動させられる。マスタシリンダ12は互に独立した2
個の加圧室を備えており、ブレーキペダル10の踏込み操
作に基づいてそれぞれの加圧室に同じ高さの液圧を発生
させる。一方の加圧室に発生した液圧は、デュアルプロ
ポーショニングバルブ14を経て主液通路から右前輪16お
よび左後輪18にそれぞれ設けられたブレーキのフロント
ホイールシリンダ20およびリヤホイールシリンダ22に供
給される。もう一方の加圧室に発生した液圧の流れは継
手部材24により二手に分けられ、一方の液圧は左前輪26
のブレーキのフロントホイールシリンダ28に供給され、
他方の液圧はデュアルプロポーショニングバルブ14を経
て右後輪30のブレーキのリヤホイールシリンダ32に供給
される。本ブレーキ装置はクロス配管2系統式なのであ
る。なお、デュアルプロポーショニングバルブ14はマス
タシリンダ12から供給される液圧を一定の比率で減圧す
るものであって2個のプロポーショニングバルブを含
み、右前輪16のフロントホイールシリンダ20に供給され
る液圧は減圧せず、左後輪18のリヤホイールシリンダ2
2,右後輪30のリヤホイールシリンダ32にそれぞれ供給さ
れる液圧を減圧するようにされている。
本ブレーキ装置において各車輪16,18,26,30はそれぞ
れ独立してアンチスキッド制御されるようになってい
る。以下、右前輪−左後輪系統について代表的に説明す
る。マスタシリンダ12と右前輪16,左後輪18の各ホイー
ルシリンダ20,22とを接続する主液通路の途中には電磁
液圧制御弁34,36が設けられており、それにより主液通
路はマスタシリンダ側通路38,39およびホイールシリン
ダ側通路40,42に分かれている。マスタシリンダ側通路3
8とホイールシリンダ側通路40,42との間にはそれぞれ戻
り通路44,46が接続されており、戻り通路44,46にはそれ
ぞれ、ホイールシリンダ側通路40,42からマスタシリン
ダ側通路38へのブレーキ液の流れは許容するが、逆向き
の流れは阻止する逆止弁48,50が設けられている。
電磁液圧制御弁34,36にはリザーバ通路54,56を経てリ
ザーバ58が接続されており、電磁液圧制御弁34,36に
は、マスタシリンダ12からのブレーキ液の供給により各
ホイールシリンダ20,22の液圧を増大させる増圧状態
と、各ホイールシリンダ20,22からリザーバ58へのブレ
ーキ液の排出によりその液圧を減少させる減圧状態と、
各ホイールシリンダ20,22をいずれにも連通させず、液
圧を一定の状態に保つ保持状態とに切換え可能とされ、
切換弁装置を構成している。ホイールシリンダ20,22か
ら排出されてリザーバ58に貯えられたブレーキ液は、逆
止弁60を備えたポンプ62により汲み上げられ、ポンプ通
路64を経てマスタシリンダ側通路38に供給されるように
なっている。このポンプ62はポンプモータ66によって駆
動される。また、ポンプ通路64には、マスタシリンダ側
通路38からポンプ62へブレーキ液が逆流することを防止
する逆止弁68が設けられている。
以上、右前輪−左後輪系統について説明したが、左前
輪−右後輪系統も同様に構成されており、2個の電磁液
圧制御弁70,72,マスタシリンダ側通路74,75,ホイールシ
リンダ側通路76,78,戻り通路80,82,逆止弁84,86,リザー
バ通路88,90,リザーバ92,ポンプ94,ポンプ通路96,逆止
弁98,100を備えている。なお、ポンプ94はポンプ62と同
様にポンプモータ66によって駆動され、これらポンプ6
2,94,リザーバ58,92およびポンプモータ66が液圧源装置
を構成している。
右前輪16,左後輪18,左前輪26,右後輪30の各車輪速度
はそれぞれ、車輪速度センサ102,104,106,108によって
検出され、スリップ率等演算ユニット110に供給され
る。スリップ率等演算ユニット110は車輪の車輪速度,
減速度,車体速度,スリップ率等を演算するものであ
り、この演算結果に基づいてアンチスキッド制御ユニッ
ト112が電磁液圧制御弁34,36,70,72を切り換え、車輪の
スリップ率を適正範囲を保つようにされている。アンチ
スキッド制御ユニット112は、第3図に示すように、CPU
116,ROM118,RAM120およびそれらを接続するバス122を備
えたマイクロコンピュータを主体とするものである。バ
ス122には入力インタフェース124が接続されており、入
力インタフェース124にはスリップ率等演算ユニット11
0,ブレーキペダル10の踏込みを検出するブレーキスイッ
チ126,ポンプモータ66の端子128,イグニッションスイッ
チ130等が接続されている。バス122にはまた出力インタ
フェース136が接続されており、出力インタフェース136
には駆動回路138,140,142,144,146を介して電磁液圧制
御弁34,36,70,72,ポンプモータ66等が接続されている。
RAM120には、第4図に示すようにポンプモータ駆動時間
メモリ,異常判定結果メモリ,モータ駆動終了フラグ,
判定1回済フラグ,ポンプ固着フラグ,異常判定終了フ
ラグおよび複数のレジスタがプログラム実行中の演算結
果等を記憶するワーキングメモリと共に設けられてい
る。また、CPU116にはタイマが設けられ、ROM118には、
第5図に示す液圧源装置の異常検出機能を備えたアンチ
スキッド制御プログラム等が記憶されている。以下、第
5図のプログラムに基づいて液圧源装置の異常検出につ
いて説明する。
まず、ステップS1(以下、S1と略記する。他のステッ
プについても同じ。)において全部のフラグ,タイマの
リセット(OFF)ならびにポンプ駆動時間メモリの内容
を250msに設定する等の初期設定が行われ、次いでS2に
おいて5msの経過が待たれる。S1の実行後、最初にS2が
実行されるときのタイマの値に5msを加えた値が記憶さ
れ、タイマの値がその値に達したときS2の判定結果がYE
Sとなるのである。5msが経過すればS3においてアンチス
キッド制御処理が行われる。アンチスキッド制御処理は
5msのサイクルタイムで行われるようにされているので
ある。S3では車輪のスリップ率に基づいて電磁液圧制御
弁34,36,70,72の各々の切換位置を指令するデータが作
成され、レジスタに格納されるのであり、図示しない割
込みルーチンが1ms毎に実行されることによりこの指令
が読み出され、出力インタフェース136を介して駆動回
路138〜144に信号が出力されることにより電磁液圧制御
弁34,36,70,72が制御され、車輪のスリップ率が適正範
囲に保たれる。
次いでS4において液圧源装置の異常判定が終了したか
否かの判定が行われる。この判定は異常判定終了フラグ
がONであるか否かに基づいて行われるが、まだ異常の判
定は行われていないため異常判定終了フラグはOFFであ
ってS4はNOとなり、S5においてイグニッションスイッチ
130がONになった後、3秒経過したか否かの判定が行わ
れる。この判定は、タイマの値がS5が最初に実行された
ときの値に3秒を加えた値となったか否かにより行わ
れ、3秒経過していなければS5はNOとなり、プログラム
の実行はS2に戻り、以下、イグニッションスイッチ130
がONになってから3秒経過するまでS2〜S5が繰り返し実
行される。3秒経過すれば、S6においてブレーキ操作が
行われたか否かの判定が行われる。この判定はブレーキ
スイッチ126がONであるか否かに基づいて行われ、ブレ
ーキ操作が行われていなければS8以下において液圧源装
置に異常が発生しているか否かの判定が行われる。イグ
ニッションスイッチ130がONになってから3秒経過する
ことと、ブレーキ操作が行われていないこととが異常判
定実行の条件とされているのである。イグニッションス
イッチ130がONになった直後ではエンジンスタータの作
動により電流が不足する可能性があるため、ポンプモー
タ66の作動時期として好ましくなく、また、ブレーキ操
作が行われているときにポンプモータ66が駆動されれ
ば、本来、アンチスキド制御中にのみ発生するペダルキ
ックバックが発生し、イグニッションスイッチ130がON
にされ、異常検出が行われる度毎にキックバックが生じ
て運転者に不快感を与えるからである。
イグニッションスイッチ130がONになってから3秒経
過し、ブレーキ操作が行われていなければ、S8において
異常検出用のポンプモータ66の駆動が終了したか否かの
判定が行われる。この判定はモータ駆動終了フラグがON
であるか否かによって行われるが、当初はNOであり、S9
においてポンプモータ66が起動される。次いでS10にお
いてポンプモータ66が起動されてから設定時間が経過し
たか否かの判定が行われる。設定時間はポンプモータ駆
動時間メモリに記憶されており、250msである。250ms
は、ポンプ62,94の回転速度が実質的に定常速度に達
し、正常に動くか否かを判定するには十分であるが、リ
ザーバ58,92へブレーキ液が実用上問題となる程度に漏
れている場合に漏れたブレーキ液を汲み出すのには不十
分な時間であり、この時間が第一の所定時間である。本
実施例においては、この250msの間にポンプモータ66が1
0〜12回転する。S10の判定は、タイマの値がS10が最初
に実行されたときの値に250msを加えた値になったか否
かにより行われる。S10の判定結果は当初はNOであり、
プログラムの実行はS2に戻り、S10がYESになるまでS2〜
S6,S8〜S10が繰り返し実行される。
ポンプモータ66の起動後250msが経過すればS10の判定
結果がYESとなり、S11においてポンプモータ66が停止さ
せられ、S12においてモータ駆動終了フラグがONにされ
る。続いてS13において、ポンプモータ66が停止させら
れてから55ms経過したか否かの判定が行われる。タイマ
の値がS13が最初に実行されたときの値に55msを加えた
値となったか否かの判定が行われるのであるが、判定は
NOであり、以下、55msが経過するまでS2〜S6,S8,S13が
繰り返し実行される。
ポンプ62,94の固着とリザーバ58,92への液漏れとの少
なくとも一方が生じていれば、ポンプモータ66の負荷が
大きいため、モータ駆動停止後、モータ端子電圧は第6
図に破線で示すように急速に低下するのに対し、いずれ
も生じておらず、正常であれば端子電圧は同図に実線で
示すように緩やかに低下する。55msは、ポンプ62,94の
固着とリザーバ58,92へのブレーキ液の漏れとのいずれ
もが生じていない場合にモータ端子電圧が0になる時間
より短く、それら少なくとも一方が生じている場合にモ
ータ端子電圧が0になる時間より長い時間である。
したがって、ポンプモータ66の駆動が停止された後、
55ms経過したとき、S14においてモータ端子電圧がしき
い値(第6図および第7図中、直線Aで示される。)以
上であるか否かの判定が行われるが、モータ端子電圧が
しきい値以上である場合には、モータ端子電圧の低下が
緩やかであって、ポンプ62,94の固着もリザーバ58,92へ
のブレーキ液の漏れも生じていないと判定することがで
きる。この場合にはS14がYESとなり、S19において異常
判定が1回目であるか否かの判定が行われる。この判定
は判定1回済フラグがONであるか否かに基づいて行われ
るが、今、異常判定は1回目であって判定1回済フラグ
が初期設定においてOFFにされたままであるためS19はYE
Sとなり、S20において判定の結果、すなわちポンプ62,9
4が固着しておらず、かつ、リザーバ58,92への液漏れも
ないことが異常判定結果メモリに格納される。そして、
S21において異常判定終了フラグがONにされた後、プロ
グラムの実行はS2に戻り、以下、S2〜S4が繰り返し実行
され、必要に応じてアンチスキッド制御が行われる。一
旦、正常判定が為されれば更に異常検出が行われること
はないのであり、この場合にはモータ駆動時間が短く、
検出時の騒音が少なくて済む。
それに対し、モータ端子電圧がしきい値より小さい場
合には、モータ端子電圧の低下が急であってポンプ62,9
4の固着とリザーバ58,92への液漏れとの少なくとも一方
が生じていることがわかる。この場合にはS15において
異常判定が1回目か否かの判定が行われ、判定はYESで
あって、S16において判定1回済フラグがONにされた
後、S17においてモータ駆動時間が1000msに変更され、
更にS18においてモータ駆動終了フラグがOFFにされてプ
ログラムの実行はS2に戻る。
次にS5が実行されるとき、判定はYESであり、ブレー
キ操作が行われていなければS6がNOとなり、S8〜S10が
実行されてポンプモータ66が1000ms駆動される。1000ms
は、リザーバ58,92にその容量一杯にブレーキ液が収容
されている場合に、ポンプ62,94がそのブレーキ液全部
を汲み出すために要する時間より長い時間(第二の所定
時間)であり、リザーバ58,92の容量ならびにポンプ66
の汲出し能等に基づいて設定される。
1000msが経過するまでS2〜S6,S8〜S10が繰り返し実行
され、経過後、S11〜S14が1回目の異常判定時と同様に
行われる。この場合にも異常がなければモータ端子電圧
は第7図に実線で示すように緩やかに低下するため、端
子電圧はしきい値以上となり、また、異常判定は2回目
であって判定1回済フラグがONにされているためS19がN
Oとなり、S22が実行される。このようにポンプモータ66
の250msの駆動時には異常判定が為されたが、1000msの
駆動時には正常判定が為されるのは、1回目の異常判定
の原因が1000msのポンプモータ66の駆動により解消され
る異常、すなわちリザーバ58,92への液漏れであること
となる。したがって、S22においてはポンプの固着はな
く、リザーバ58,92への液漏れが発生していることが異
常判定結果メモリに記憶され、アンチスキッド装置点検
時に利用される。
それに対し、異常があればモータ端子電圧が第7図に
破線で示すように急に低下し、S14がNOとなり、S15もNO
となってS23が実行される。この場合には、1回目の異
常判定の原因は、ポンプモータ66の1000msの駆動により
解消されない原因、すなわちポンプ62,94の固着である
こととなり、S23においてはポンプ固着フラグがONにさ
れるとともに、ポンプ62,94の固着発生が異常判定結果
メモリに記憶される。
このようにリザーバ58,92への液漏れあるいはポンプ6
2,94の固着が検出された後に、S21において異常判定終
了フラグがONにされ、以下、S2〜S4が繰り返し実行され
る。異常の検出はイグニッションスイッチ130がONにな
った後、1回のみ行われるのであり、また、ポンプ62,9
4に固着が生じている場合にはアンチスキッド制御が正
常に行われないため、ポンプ固着フラグがONであればS3
においてアンチスキッド制御は行われない。
なお、異常検出中にブレーキ操作が行われれば検出は
中止される。ポンプモータ66が250msあるいは1000ms駆
動されている場合と、駆動停止後、55msの経過を待つ場
合とのいずれにおいても、その間にブレーキ操作が行わ
れれば検出が中止され、S6がYESとなり、S7においてポ
ンプモータ66が停止させられるとともに、判定1回済フ
ラグ,モータ駆動終了フラグがOFFにされるのであり、
その後、ブレーキ操作が解除されたとき、異常検出が最
初から行われる。
以上の説明から明らかなように、本実施例において
は、ROM118のS9〜S11を記憶する部分およびCPU116のポ
ンプモータ駆動時間メモリの内容が250msであるときにS
9〜S11を実行する部分が第一駆動手段を構成し、ROM118
のS14,S15およびS19を記憶する部分およびCPU116のS14,
S15およびS19を1回目に実行する部分が第一判定手段を
構成し、ROM118のS9〜S11を記憶する部分およびCPU116
のポンプモータ駆動時間メモリの内容が1000msであると
きにS9〜S11を実行する部分が第二駆動手段を構成し、R
OM118のS14,S15およびS19を記憶する部分およびCPU112
のそれらステップを2回目に実行する部分が第二判定手
段を構成しているのである。
なお、上記実施例においては、ポンプモータ66が第一
の所定時間駆動された後、正常判定が為されれば第二の
所定時間の駆動は為されないようになっていたが、第一
の所定時間の駆動の結果に関係なく、第二の所定時間の
駆動が行われるようにしてもよい。
また、本発明は、還流式のアンチスキッド型液圧ブレ
ーキ装置に限らず、同様な液圧源装置を備えた装置の異
常検出に適用することができる。
その他、いちいち例示することはしないが、当業者の
知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明
を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を概念的に示すブロック図であ
る。第2図は本発明の一実施例である異常検出装置を内
蔵したアンチスキッド型液圧ブレーキ装置の系統図であ
る。第3図はその液圧ブレーキ装置を制御する制御装置
の構成を示すブロック図である。第4図はその制御装置
の主体を成すコンピュータのRAMの構成を示す図であ
る。第5図は上記コンピュータのROMに記憶された液圧
源装置の異常検出機能を備えたアンチスキッド制御プロ
グラムを示すフローチャートである。第6図は液圧源装
置の異常検出時にポンプモータを第一の所定時間駆動し
た場合の時間とモータ端子電圧との関係を示すグラフで
ある。第7図はポンプモータを第二の所定時間駆動した
場合の時間とモータ端子電圧との関係を示すグラフであ
る。 58:リザーバ、62:ポンプ 66:ポンプモータ、92:リザーバ 94:ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱田 千章 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 酒井 和憲 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 秋吉 巳智雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 伊藤 健治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 中西 伸育 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−145163(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】限られた容量のリザーバからモータ駆動の
    ポンプによって液体を汲み上げて供給する液圧源装置の
    異常を検出する装置であって、 前記モータをそれの回転速度が実質的に定常速度に達す
    るに十分な長さの第一の所定時間駆動する第一駆動手段
    と、 その第一駆動手段による前記モータの駆動停止直後にお
    けるモータの端子電圧の低下の緩急に基づいて前記ポン
    プの固着と前記リザーバへの液漏れとの少なくとも一方
    が発生しているか否かを判定する第一判定手段と、 その第一判定手段による判定後、前記モータを、前記第
    一の所定時間より長く、前記リザーバにその容量一杯に
    液が収容されている場合にその液全部を汲み出すのに十
    分な第二の所定時間駆動する第二駆動手段と、 その第二駆動手段による前記モータの駆動停止直後にお
    ける前記モータの端子電圧の低下の緩急に基づいて前記
    ポンプの固着が発生しているか否かを判定する第二判定
    手段と を含むことを特徴とする異常検出装置。
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