JPH06199222A - アンチスキッド装置の故障検出方法 - Google Patents

アンチスキッド装置の故障検出方法

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JPH06199222A
JPH06199222A JP36028192A JP36028192A JPH06199222A JP H06199222 A JPH06199222 A JP H06199222A JP 36028192 A JP36028192 A JP 36028192A JP 36028192 A JP36028192 A JP 36028192A JP H06199222 A JPH06199222 A JP H06199222A
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turned
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actuator
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JP36028192A
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Tsuneo Hasegawa
恒雄 長谷川
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Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】一旦アクチュエータの故障が検出された後は、
次の主電源ON時に速やかに作動確認を実施でき、事前
にABS装置の故障を検出できる故障検出方法を提供す
ること。 【構成】主電源がONされた期間中にアクチュエータの
故障を検出するステップと、上記ステップで故障を検出
したことを主電源がOFFされた後も記憶するステップ
と、上記故障検出を記憶している場合、次に主電源がO
Nされた直後にアクチュエータを試験的に作動させるス
テップと、この作動結果からアクチュエータの故障を判
定するステップと、故障を判定した場合に運転者に故障
を報知するステップと、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用のアンチスキッ
ド装置(以下、ABS装置とよぶ)に関し、特にABS
装置のアクチュエータ(ポンプモータ,ソレノイドバル
ブなど)およびその回路の故障を検出する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用ABS装置は、ブレーキペ
ダルにより操作されるマスタシリンダ内のブレーキ圧を
各車輪のホイールシリンダへ伝達する流路の途中に設け
られ、急制動により車輪がスキッド状態に近づくと、ブ
レーキ圧の減圧と加圧とを交互に行うことにより車輪が
スキッド状態に至るのを防止し、安定した走行性を保つ
ことができるものである。
【0003】ところで、ABS装置には、リザーバのブ
レーキ液を動圧側へ汲み上げる働きをするポンプが設け
られ、このポンプを駆動するポンプモータはABS制御
中の間動作し、ABS制御が終了すれば停止する。この
ポンプモータの断線故障を検出するため、モータ電圧の
立ち下がりで検出する方法が知られている。即ち、正常
な場合には、ポンプモータへの通電を停止すると、モー
タ電圧は時間とともに緩やかに低下するのに対し、断線
していると即座に低下するからである。このようなポン
プモータの断線故障をABS制御中に検出する場合、A
BS制御が開始してポンプモータに作動指令を出した
後、制御が終了してポンプモータに停止指令を出した時
点で初めて故障が検出されることになり、この時点で警
報ランプが点灯するとともに、以後のABS制御が禁止
され、通常のブレーキ状態となる。つまり、ABS制御
を一回経験しないとポンプモータの断線故障が検出でき
ないことになり、不都合である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、ABS制御を
開始する前に、イグニッションスイッチをONした後に
初期チェックとしてポンプモータを試験的に作動させ、
ポンプモータの断線故障を検出するようにしたものがあ
る。この場合、イグニッションスイッチをONした直後
に初期チェックを実施すると、エンジンの始動前にポン
プモータが作動する場合があり、運転者にモータ音が耳
障りになるので、エンジン回転数が一定値以上になった
時に初期チェックを実施するものが提案されている(特
開昭63−71469号公報)。このようにエンジン回
転数が一定値以上になってから初期チェックを行えば、
モータ音が耳障りになる恐れが少ない。しかし、この初
期チェックでポンプモータの断線故障を検出した場合、
警報ランプはイグニッションスイッチがOFFするまで
の間は点灯するが、イグニッションスイッチが一旦OF
Fされると消灯し、次にイグニッションスイッチをON
した時、再びエンジン回転数が一定値以上になり、再度
故障を検出するまでの間、故障発生中にもかかわらず警
報ランプは消灯しているという問題があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、一旦アクチュエ
ータの故障が検出された後は、次の主電源ON時に速や
かに作動チェックを実施でき、事前にABS装置の故障
を検出できる故障検出方法を提供することにある。ま
た、他の目的は、ABS制御を開始するとほぼ同時に故
障を検出できるとともに、運転者にとって耳障りな異音
の影響を少なくした故障検出方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、主電源がONされた期間中にアクチ
ュエータの故障を検出するステップと、上記ステップで
故障を検出したことを主電源がOFFされた後も記憶す
るステップと、上記故障検出を記憶している場合、次に
主電源がONされた直後にアクチュエータを試験的に作
動させるステップと、この作動結果からアクチュエータ
の故障を判定するステップと、故障を判定した場合に運
転者に故障を報知するステップと、を備えたものであ
る。また、第2の発明は、主電源がONされた期間中に
アクチュエータの故障を検出するステップと、上記ステ
ップで故障を検出したことを主電源がOFFされた後も
記憶するステップと、上記故障検出を記憶している場
合、次に主電源がONされてからアクチュエータの故障
を検出するステップまでの間、警報ランプを点滅させる
ステップと、を備えたものである。第3の発明は、アン
チスキッド制御が開始されたことを検出するステップ
と、アンチスキッド制御が開始された直後にアクチュエ
ータを短時間だけ停止させるステップと、この停止結果
からアクチュエータの故障を判定するステップと、故障
を判定した場合に運転者に故障を報知するステップと、
を備えたものである。
【0007】
【作用】第1の発明では、実際にアクチュエータに故障
が発生した場合、警報ランプが点灯するとともに、故障
を検出し、記憶手段はこの故障情報を記憶する。一旦、
イグニッションスイッチ(主電源スイッチ)をOFFす
ると、警報ランプは消灯するが、記憶手段は故障情報を
記憶し続ける。次に、イグニッションスイッチをONに
すれば、直ちに初期チェックを実施する。ここで、再び
故障と判定されれば、警報ランプを点灯し、運転者にA
BS装置の故障を報知する。このように、実際に故障が
発生すれば、それ以後はイグニッションスイッチをON
する度に必ず初期チェックを実施するので、運転者に故
障を確実に報知できるとともに、ABS装置が正常であ
れば、無駄な初期チェックを実施しないで済むので、運
転者にモータ音が耳障りになることがない。最初にアク
チュエータに故障が発生したことを検出する方法として
は、走行前に初期チェックを行ってもよく、走行中に作
動チェックを行ってもよい。さらに、別の検出手段によ
ってアクチュエータの故障を検出してもよい。第2の発
明では、第1の発明のように次回イグニッションスイッ
チをONした時、直ちに初期チェックを実施するのでは
なく、まず警報ランプを点滅させ、運転者に故障の復帰
が確認されていないことを伝達する。その後で、作動チ
ェックを実施し、ここでも故障と判定されれば、例えば
警報ランプを連続点灯し、正常と判定されれば、警報ラ
ンプを消灯させればよい。第3の発明では、車両の走行
中にABS制御が開始されると、その開始直後にアクチ
ュエータを短時間だけ停止させ、その作動チェックを行
う。つまり、ABS制御が開始されると、アクチュエー
タも作動を開始するが、その作動初期に一時的に作動チ
ェック期間を設けている。ここで、故障が判定されれ
ば、警報ランプを点灯させて運転者に報知する。ABS
制御を開始するとほぼ同時に故障を検出できるので、A
BS制御が終了するまで故障を知らないという事態を解
消できるとともに、作動チェックを走行中に行うことに
なるので、運転者にとって耳障りな異音の影響を少なく
できる。
【0008】なお、本発明はポンプモータの故障検出の
ほか、ソレノイドバルブの故障検出にも適用できる。即
ち、ポンプモータの断線故障の検出、ポンプモータを制
御するポンプモータリレーの常時OFF故障の検出、ソ
レノイドバルブの端子間の短絡検出、さらに、イグニッ
ションスイッチをONするたびに、1度だけソレノイド
バルブを作動させて作動チェックを行っているが、この
場合の検出にも本発明を適用できる。
【0009】
【実施例】図1は本発明にかかる車両用ABS装置のシ
ステム図である。図において、1はABSコントローラ
であり、このシステムを統括し、各部を制御するもので
ある。2は車載用バッテリ、3はブレーキペダルの操作
に応じてONするブレーキスイッチ、4はブレーキペダ
ルの操作状態を報知するブレーキランプであり、ブレー
キペダルを踏み込むとブレーキスイッチ3がONし、ブ
レーキランプ4は点灯する。上記バッテリ2,ブレーキ
スイッチ3,ブレーキランプ4およびこれらを接続する
配線によってブレーキランプ回路が構成される。上記ブ
レーキスイッチ3のON/OFF信号はコントローラ1
の端子T1 に入力される。5,6,7,8は4輪の車輪
速度を独立して検出する車輪速センサであり、これらセ
ンサ5〜8の検出信号はそれぞれコントローラ1に入力
される。
【0010】10はポンプモータであり、リザーバのブ
レーキ液を動圧側へ汲み上げるためのポンプを駆動す
る。ポンプモータ10と直列にモータリレー11の常開
接点11aが接続され、ポンプモータ10の信号はコン
トローラ1の端子T2 に入力される。また、モータリレ
ー11のコイル11bはコントローラ1の端子T3 によ
って制御される。
【0011】12は主電源スイッチであるイグニッショ
ンスイッチであり、イグニッションスイッチ12の信号
はコントローラ1の端子T4 に入力されている。イグニ
ッションスイッチ12は警報ランプ13と直列に接続さ
れており、さらにダイオード14を経てメインリレー1
5の接点15aに直列接続される。メインリレー15
は、ABS装置に故障が発生した時に、警報ランプ13
を点灯させるとともに、後述するソレノイドバルブ20
〜23をOFFし、通常のブレーキ機能に戻す働きをす
る。なお、警報ランプ13はコントローラ1の端子T5
にも接続され、端子T5 を接地することにより、メイン
リレー15とは関係なく警報ランプ13を点灯させるこ
ともできる。メインリレー15のコイル15bはコント
ローラ1の端子T6 に接続され、端子T6 を接地するこ
とによりコイル15bに通電できる。コイル15bに通
電していない時には接点15aが接地され(OFF状
態)、警報ランプ13は点灯する。コイル15bに通電
すると接点15aが図1の左側へ切り換わり(ON状
態)、警報ランプ13は消灯する。
【0012】上記ダイオード14とメインリレー15の
接点15aとの間は、上記モータリレー11のコイル1
1bとソレノイドバルブ20〜23とに接続されてい
る。ソレノイドバルブ20〜23はブレーキ圧を減圧ま
たは増圧するためのバルブであり、図1では4個のみ示
してあるが、実際には各車輪に2個ずつ合計8個設けら
れている。なお、ソレノイドバルブ20〜23の下流側
はそれぞれコントローラ1に接続されている。そのた
め、メインリレー15がOFFすると、モータリレー1
1およびソレノイドバルブ20〜23もOFFし、メイ
ンリレー15がONすることにより初めてモータリレー
11およびソレノイドバルブ20〜23も動作可能状態
となる。
【0013】図2は本発明にかかる故障検出方法の一例
を示す。図において、1回目のイグニッションスイッチ
12のON期間中にABS装置に故障が発生すると、ポ
ンプモータ10への通電を停止した時のモータ電圧の立
ち下がりから、ポンプモータ10の断線故障を検出す
る。ここで、コントローラ1は断線故障が発生したこと
を内部のメモリに記憶しておく。上記メモリはイグニッ
ションスイッチ12がOFFされた後も消失しない。次
にイグニッションスイッチ12がONされると、上記メ
モリが前回の走行中に断線故障が発生したことを記憶し
ているので、コントローラ1はイグニッションスイッチ
12のONとほぼ同時に図3に示す初期チェックを実施
する。
【0014】図3において、VIG,VRE,VPC,VMS
夫々コントローラ1の各端子電圧を示す。時刻t1 でイ
グニッションスイッチ12をONすると、端子電圧VRE
はLレベル(接地)のままであるので、メインリレー1
5がONし、モータリレー11は動作可能状態となる。
ここで、ポンプコントロール用端子電圧VPCは、イグニ
ッションスイッチ12をONするとほぼ同時にHレベル
になった後、時刻t2 でLレベルとなり、微少時間後の
時刻t3 で再びHレベルへ戻る。端子電圧VPCがLレベ
ルにある間(t2 〜t3 )、モータリレー11がONす
るので、モータ10が駆動される。モータ10が正常に
駆動されておれば、時刻t3 で端子電圧VPCがHレベル
に戻ると共に、モータ電圧VMSは緩やかに低下する。し
かしながら、モータリレー11が断線などによって常時
OFF故障となっている場合には、VMS’のように全く
立ち上がらず、またモータ10自身が断線故障している
場合には、VMS''のように矩形波状となり、緩やかに立
ち下がらない。そのため、端子電圧VPCがLレベルから
Hレベルへ戻った時のモータ電圧VMSの立ち下がりをモ
ニターすれば、ポンプモータ回路の故障を検出できる。
故障を検出すれば、警報ランプ13を点灯させ、運転者
に報知する。なお、それ以後、イグニッションスイッチ
12をONする度に同様の初期チェックを実施する。
【0015】次に、上記故障判定方法を図4〜図6を参
照して詳細に説明する。図4はメインルーチンを示し、
イグニッションスイッチ12をONすると、まずメモリ
チェックや初期値設定などのシステム初期処理を実施
し、続いてABS制御などのシステム制御処理をイグニ
ッションスイッチ12がOFFされるまで繰り返し実施
する。図5はシステム初期処理の内容を示す。まずモー
タチェック強制開始判定として、前回イグニッションス
イッチ12がON〜OFFされた時のシステム制御処理
において判定された次回モータチェック強制開始の判定
結果を初期値としてセットする(S1 )。ここで、モー
タチェック強制開始判定とは、前回のイグニッションス
イッチON〜OFFまでの間に、ポンプモータ回路の断
線故障を検出したか否かの判定をいう。つぎに、次回モ
ータチェック強制開始判定を「不許可」にセットし(S
2 )、さらにモータチェック実施判定を「実施前」にリ
セットする(S3 )。
【0016】図6はシステム制御処理の内容を示す。こ
こでは、まずモータチェックが実施前か実施後かの判定
を行う(S4 )。すでに実施した後であればモータチェ
ックを行わずにリターンするが、イグニッションスイッ
チ12がONしてから最初にこの判定を行う場合には、
システム初期処理でモータチェック実施判定を「実施
前」にリセット(ステップS3 参照)してあるので、続
いてブレーキスイッチ信号がONかOFFかを判定し
(S5 )、OFFであれば、車速が設定車速以上か否か
を判定する(S6 )。これは、車両が走行状態か停止状
態かを判定するものであり、走行状態であれば後述する
モータチェック(S8 )へ直ぐに移行し、停止状態であ
れば、モータチェックを行わずにリターンする。つま
り、ブレーキペダルを踏み込んだ状態や車両停止状態で
モータチェックを行うと、モータの振動がブレーキペダ
ルに伝わったり、モータの動作音が不快になる恐れがあ
るからである。一方、ブレーキスイッチ信号がONであ
れば、モータチェック強制開始判定、つまり前回のイグ
ニッションスイッチON〜OFFまでの間に、ポンプモ
ータ回路の断線故障を検出したか否かを判定する
(S7 )。断線故障を検出していなければ、ポンプモー
タ回路が正常であるとしてリターンし、検出しておれ
ば、モータチェック(S8 )を行う。このモータチェッ
クは図3と同様であり、微少時間だけポンプモータ10
を駆動し、モータ電圧VMSの立ち下がりからポンプモー
タ10の故障を検出する。その後、モータチェック実施
判定を「実施後」にセットし(S9 )、モータチェック
結果が正常であるか、異常であるかの判定を行う
(S10)。正常であれば、次回モータチェック強制開始
判定を「不許可」にセット(S11)するとともに、警報
ランプ13を消灯し(S12)、異常であれば、次回モー
タチェック強制開始判定を「許可」にセット(S13)す
るとともに、警報ランプ13を点灯し(S14)、リター
ンする。上記ステップS11およびS13は、次回イグニッ
ションスイッチ12をONした時のための処理である。
【0017】図7〜図9は本発明の第2実施例の故障判
定方法を示す。図7において、1回目のイグニッション
スイッチ12のON期間中にABS装置に故障が発生す
ると、モータ電圧の立ち下がりからポンプモータ10の
断線故障を検出し、警報ランプ13が点灯する。ここ
で、コントローラ1は断線故障が発生したことを内部の
メモリに記憶しておく。このメモリはイグニッションス
イッチ12がOFFされた後も消失しない。次にイグニ
ッションスイッチ12がONされると、上記メモリが前
回のイグニッションスイッチ12のON期間中に断線故
障が発生したことを記憶しているので、コントローラ1
はイグニッションスイッチ12のONから初期チェック
によってポンプモータ10の断線故障を検出するまでの
間、警報ランプ13を点滅させる。これによって、運転
者に故障の復帰が確認されていないことを報知する。初
期チェックは図3と同様に実施する。
【0018】図8は上記故障判定を行うためのシステム
初期処理、図9はシステム制御処理を示す。なお、メイ
ンルーチンは図4と同様であるため、説明を省略する。
システム初期処理では、次回警報ランプ点滅判定が「許
可」であるか「不許可」であるかを判定する(S20)。
「許可」であれば、警報ランプ13を点滅させ
(S21)、「不許可」であれば、警報ランプ13を消灯
状態で保持する(S22)。つぎに、次回モータチェック
強制開始判定を「不許可」にセットし(S23)、モータ
チェック実施判定を「実施前」にリセットする
(S24)。
【0019】システム制御処理では、まずモータチェッ
クが実施前か実施後かの判定を行い(S25)、すでに実
施した後であればリターンする。実施前であれば、続い
てブレーキスイッチ信号がONかOFFかを判定し(S
26)、OFFであれば、車速が設定車速以上か否かを判
定する(S27)。これは、車両が走行状態か停止状態か
を判定するものであり、走行状態であれば後述するモー
タチェック(S29)へ直ぐに移行し、停止状態であれ
ば、モータチェックを行わずにリターンする。一方、ブ
レーキスイッチ信号がONであれば、モータチェック強
制開始判定、つまり前回のイグニッションスイッチON
〜OFFまでの間に、ポンプモータ回路の断線故障を検
出したか否かを判定する(S28)。断線故障を検出して
いなければ、ポンプモータ回路が正常であるとしてリタ
ーンし、検出しておれば、初期チェックとしてモータチ
ェックを実施する(S29)。その後、警報ランプ13の
点滅を「不許可」、つまり点滅を中止し(S30)、モー
タチェック判定を「実施後」にセットする(S31)。そ
の後、モータチェック結果が正常であるか、異常である
かの判定を行い(S32)、正常であれば、次回警報ラン
プ点滅を「不許可」にセット(S33)するとともに、警
報ランプ13を消灯し(S34)、異常であれば、次回警
報ランプ点滅を「許可」にセット(S35)するととも
に、警報ランプ13を点灯し(S36)、リターンする。
上記ステップS33およびS35は、次回イグニッションス
イッチ12をONした時のための処理である。
【0020】図10〜図13は本発明の第3実施例の故
障判定方法を示す。図10において、イグニッションス
イッチ12のON期間中にABS制御が実施された場
合、ABS制御の開始直後にアクチュエータの作動チェ
ックを行い、アクチュエータの故障を判定する。作動チ
ェックの方法は、図11に示すように、時刻t4 でAB
S制御を開始するためにポンプコントロール用端子電圧
PCをLレベルとした後、微少時間後の時刻t5 でHレ
ベルへ切り換え、さらに微少時間後の時刻t6 でLレベ
ルへ切り換える。すると、端子電圧VPCがLレベルにあ
る間(t4 〜t5 )、モータリレー11がONするの
で、モータ10が駆動され、モータ10が正常に駆動さ
れておれば、時刻t5 で端子電圧VPCがHレベルに切り
換わると共に、モータ電圧VMSは緩やかに低下する。こ
の立ち下がり特性からモータリレー11が常時OFF故
障であるか、モータ10自身が断線故障しているかを判
定できる。故障を検出すれば、警報ランプ13を点灯さ
せ、運転者に報知するとともに、それ以後のABS制御
を禁止する。なお、正常である場合には、時刻t6 で端
子電圧VPCがLレベルへ変化すると同時にモータ電圧V
MSもHレベルへ変化し、ABS制御を続行する。
【0021】図12は上記故障判定を行うためのシステ
ム初期処理、図13はシステム制御処理を示す。なお、
メインルーチンは図4と同様であるため、説明を省略す
る。システム初期処理では、モータチェック実施判定を
「実施前」にセットし(S40)、終了する。システム制
御処理では、まずモータチェックが実施前か後かの判定
を行い(S41)、すでに実施した後であればリターン
し、実施前であれば、続いてABS制御が開始されてい
るか否かを判定する(S42)。ABS制御中であれば、
直ちにモータチェックを実施し(S44)、ABS制御中
でなければ、ブレーキスイッチ信号がONかOFFかを
判定する(S43)。ブレーキスイッチ信号がONであれ
ばリターンし、OFFであればモータチェックを実施す
る(S44)。モータチェック後、モータチェック実施判
定を「実施後」にセットし(S45)、リターンする。
【0022】上記実施例では、アクチュエータの作動チ
ェックとして、ポンプモータの作動チェックについての
み説明したが、ソレノイドバルブの作動チェックについ
ても同様に実施できることは言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、第1の発
明によれば、実際にABS装置に故障が発生すれば、そ
れ以後はイグニッションスイッチをONする度に必ず初
期チェックを実施するようにしたので、運転者に故障を
確実に報知できるとともに、ABS装置が正常であれ
ば、無駄な初期チェックを実施しないで済むので、運転
者にモータ音が耳障りになることがない。また第2の発
明では、第1の発明のように次回イグニッションスイッ
チをONした時、直ちに初期チェックを実施するのでは
なく、まず警報ランプを点滅させ、その後で初期チェッ
クを実施するようにしたので、第1発明の効果に加え、
運転者に故障の復帰が確認されていないことを伝達でき
る。さらに第3の発明では、車両の走行中にABS制御
が開始されると、その開始直後に作動チェックを行うよ
うにしたので、ABS制御を開始するとほぼ同時に故障
を検出でき、ABS制御が終了するまで故障を知らない
という事態を解消できるとともに、作動チェックを走行
中に行うことになるので、運転者にとって耳障りな異音
の影響を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の故障検出方法を実施するためのABS
装置の回路図である。
【図2】本発明にかかるポンプモータの断線故障を検出
する方法を示す図である。
【図3】本発明における初期チェックの方法を示す図で
ある。
【図4】本発明にかかるABS制御を実施するためのメ
インルーチン図である。
【図5】本発明にかかる故障検出方法の第1実施例の初
期処理図である。
【図6】本発明にかかる故障検出方法の第1実施例の制
御処理図である。
【図7】本発明の第2実施例における故障検出方法を示
す図である。
【図8】本発明の第2実施例を実施するための初期処理
図である。
【図9】本発明の第2実施例を実施するための制御処理
図である。
【図10】本発明の第3実施例における故障検出方法を
示す図である。
【図11】本発明の第3実施例における作動チェックの
方法を示す図である。
【図12】本発明の第3実施例を実施するための初期処
理図である。
【図13】本発明の第3実施例を実施するための制御処
理図である。
【符号の説明】
1 ABSコントローラ 2 バッテリ 5〜8 車輪速センサ 10 ポンプモータ 11 モータリレー 12 イグニッションスイッチ 13 警報ランプ 15 メインリレー 20〜23 ソレノイドバルブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキ圧の減圧と加圧とを交互に行うこ
    とにより、車輪がスキッド状態に至るのを防止するアン
    チスキッド装置において、 主電源がONされた期間中にアクチュエータの故障を検
    出するステップと、 上記ステップで故障を検出したことを主電源がOFFさ
    れた後も記憶するステップと、 上記故障検出を記憶している場合、次に主電源がONさ
    れた直後にアクチュエータを試験的に作動させるステッ
    プと、 この作動結果からアクチュエータの故障を判定するステ
    ップと、 故障を判定した場合に運転者に故障を報知するステップ
    と、を備えたことを特徴とするアンチスキッド装置の故
    障検出方法。
  2. 【請求項2】ブレーキ圧の減圧と加圧とを交互に行うこ
    とにより、車輪がスキッド状態に至るのを防止するアン
    チスキッド装置において、 主電源がONされた期間中にアクチュエータの故障を検
    出するステップと、 上記ステップで故障を検出したことを主電源がOFFさ
    れた後も記憶するステップと、 上記故障検出を記憶している場合、次に主電源がONさ
    れてからアクチュエータの故障を検出するまでの間、警
    報ランプを点滅させるステップと、を備えたことを特徴
    とするアンチスキッド装置の故障検出方法。
  3. 【請求項3】ブレーキ圧の減圧と加圧とを交互に行うこ
    とにより、車輪がスキッド状態に至るのを防止するアン
    チスキッド装置において、 アンチスキッド制御が開始されたことを検出するステッ
    プと、 アンチスキッド制御が開始された直後にアクチュエータ
    を短時間だけ停止させるステップと、 この停止結果からアクチュエータの故障を判定するステ
    ップと、 故障を判定した場合に運転者に故障を報知するステップ
    と、を備えたことを特徴とするアンチスキッド装置の故
    障検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000025591A (ja) * 1998-06-12 2000-01-25 Robert Bosch Gmbh 自動車用電気式ブレ―キ装置
JP2002502755A (ja) * 1998-02-07 2002-01-29 コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト 電子式ブレーキシステムのエラーの処理方法と装置
WO2020070803A1 (ja) * 2018-10-02 2020-04-09 三菱重工機械システム株式会社 車載装置、車両、切断検知方法、及びプログラム

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