JP2513174B2 - トンネル用プレキャスト板の据付け方法とその据付け構造 - Google Patents

トンネル用プレキャスト板の据付け方法とその据付け構造

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JP2513174B2 JP5075877A JP7587793A JP2513174B2 JP 2513174 B2 JP2513174 B2 JP 2513174B2 JP 5075877 A JP5075877 A JP 5075877A JP 7587793 A JP7587793 A JP 7587793A JP 2513174 B2 JP2513174 B2 JP 2513174B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレキャスト板を覆工
あるいは化粧板として用いるトンネル用プレキャスト板
の据付け方法とその据付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】既設トンネルの老朽化に伴い行われる改
修工事においては、従来、現場打ちコンクリート覆工に
よる施工が行われ、この施工方法においては、トンネル
穴の内面に沿って型枠を組み、その型枠と拡張トンネル
穴の内面との間にコンクリートを打設する覆工の施工を
行っている。しかしながらこのような現場打ちコンクリ
ート覆工を用いるトンネルの改修工事では、工期が比較
的長期間必要になるなどの欠点があり、その現場打ちコ
ンクリート覆工に代えて薄くて軽量なプレキャスト板に
よる覆工、いわゆるPCL工法(Precast Co
ncrete Lining)が注目されており、この
PCL工法では、プレキャストコンクリート板をトンネ
ル穴の内面に沿ってアーチ形に組み、ロックボルトによ
り固定して覆工を施工する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記PCL工法をトン
ネルの覆工に用いることにより、現場打ちコンクリート
覆工に比べて工費の削減,施工速度の向上,品質及び管
理の向上などを図ることができる。ところでこの種の既
設のトンネルでは、老朽化の進んだトンネル頂部部分の
みの改修工事が必要になる場合がある。しかしながら従
来のPCL工法では、ロックボルトによる固定と共に、
プレキャスト板をアーチ形に組んで強度を得るものであ
るため、トンネルの頂部のみを部分的に改修を行うこと
ができないという問題があった。
【0004】そこで本発明は、工期の短縮と工費の削減
とを図り、トンネル穴の頂部の改修工事を行うことがで
きるトンネル用プレキャスト板の据付け方法とその据付
け構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のトンネル用プレ
キャスト板の据付け方法は、アーチ形トンネル穴の頂部
内面にコンクリート製のプレキャスト板を据付けるトン
ネル用プレキャスト板の据付け方法において、トンネル
穴の長さ方向に前記プレキャスト板の長さとほぼ等しい
間隔で、前記プレキャスト板の左右側部を載置する左右
対をなす支持部材を前記頂部内面の円周方向左右に取付
け、前記プレキャスト板の左右側部の長さ方向中央に、
前記トンネル穴に取付けた前記左右の支持部材間を上下
に挿通可能な切欠溝を形成し、前記プレキャスト板をト
ンネル穴の頂部に向かって鉛直方向に移動して前記左右
の切欠溝を前記左右の支持部材間に挿通した後、前記プ
レキャスト板をトンネル穴の長さ方向に該プレキャスト
板の長さの略2分の1の距離移動し、前記プレキャスト
板の左右側部を前記支持部材に載置して前記プレキャス
ト板を前記支持部材間に架設した後、前記プレキャスト
板を前記支持部材に固定するものである。
【0006】また本発明のトンネル用プレキャスト板の
据付け構造は、請求項1記載のトンネル用プレキャスト
板の据付け方法を用いて、アーチ形トンネル穴の頂部内
面にコンクリート製のプレキャスト板を据付けるトンネ
ル用プレキャスト板の据付け構造において、トンネル穴
の長さ方向に前記プレキャスト板の長さとほぼ等しい
で、トンネル穴の頂部内面の円周方向左右に取付けら
れ、前記プレキャスト板の左右側部をそれぞれ載置する
斜め上向きの支持面を前記頂部側に有する左右対をなす
支持部材と、前記トンネル穴に取付けた前記左右の支持
部材間を上下に挿通可能な切欠溝を左右側部の長さ方向
中央に形成した前記プレキャスト板と、前記切欠溝を挟
んで前記プレキャスト板の左右側部のトンネル穴長さ方
向前後に形成され、前記支持面上に載置する斜め下向き
の載置面と、前記プレキャスト板を前記支持部材に固定
する固定部材とを備え、前記トンネル穴の長さ方向前後
に隣合う前記左右対をなす支持部材の間に前記プレキャ
スト板を架設すると共に、前記固定部材により前記プレ
キャスト板を前記支持部材に固定したものである。
【0007】
【作用】左右対をなす支持部材をトンネル穴の頂部内面
の周方向左右に取付けると共に、それら左右対をなす支
持部材をトンネル穴の長さ方向にプレキャスト板の長さ
とほぼ等しい間隔で取付け、プレキャスト板の左右側部
切欠溝を支持部材に合わせ、プレキャスト板を頂部に
向かって鉛直方向に移動して支持部材間を挿通した後、
トンネル穴の長さ方向にプレキャスト板の長さの略2分
の1の距離移動してプレキャスト板を支持部材間に架設
し、プレキャスト板を支持部材に固定することにより、
トンネル穴の頂部内面に据付けるものである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。図1ないし図14は本発明の第1実施例を示
し、本発明のトンネル用プレキャスト板の据付け構造
は、トンネル穴1の頂部2の内面に据付けられるコンク
リート製プレキャスト板3と、トンネル穴1の長さ方向
に所定間隔で取付けられ前記プレキャスト板3をトンネ
ル穴1の頂部2の周方向左右から支持する左右対をなす
支持部材4,4とを備え、この金属製からなる支持部材
4は、図3の底面図、図4の断面図及び図5の側面図に
示すように、下面が開口した枠体状に形成され、トンネ
ル穴1の頂部2の周方向左右の内面に倣って彎曲した上
板5の側縁に支持平板6を設け、前記上板5の下面に、
トンネル周方向で略三角形状をなす板状補強リブ7を四
箇所等間隔に設け、その両側相互の板状リブ7を長さ方
向の板状補強リブ8で連結し、前記上板5には固定部材
たる固定用アンカー9を取付ける取付孔10を中央に穿設
すると共に、固定部材たるアンカーボルト11を挿通する
複数の孔12を穿設している。また、前記支持平板6の外
面により支持面6Aを構成している。さらに、前記支持
平板6の下端面には複数の雌螺子孔13が形成され、また
中央の板状補強リブ7の内側にL字形の取付金具14を取
付け、この取付金具14に長さ方向の長穴15が穿設されて
いる。さらにまた、前記支持平板6には、固定部材たる
取付ボルト16を挿通する一対の孔17が穿設され、その取
付ボルト16により支持部材4にプレキャスト板3が固定
される。
【0009】前記プレキャスト板3は、略平板状をなす
中央部21の幅方向両側に、それぞれ下向きに傾斜した側
部22を有し、下面全体が彎曲状に形成されている。前記
プレキャスト板3の側端面には下向きに傾斜した載置面
23が長さ方向前後にそれぞれ形成され、また、プレキャ
スト板3の側部22の長さ方向中央には、平面コ字状に開
口する切欠溝24が形成され、この切欠溝24は前記載置面
23の下角部23Aから鉛直に立ち上がる鉛直面24Aを有
し、この鉛直面24Aの長さLは前記支持部材4の支持平
板6の長さより長く形成され、前記切欠溝24内を前記支
持平板が挿通可能となっている。また、プレキャスト
板3には、固定部材たるアースアンカー25を取付ける複
数の取付孔26が厚さ方向に穿設され、横締用PC鋼材27
を挿通する複数のダクト28が長さ方向に形成されてい
る。さらに、前記プレキャスト板3には、図7ないし図
9に示すように、幅方向両側の載置面23の間に、プレキ
ャスト板3の幅寸法にほぼ等しい構造材たるH形鋼29が
埋設されると共に、全体に複数の鉄筋30が埋設されてお
り、前記載置面23には螺子孔31がインサート形成され
ている。図中32は図示しない取付ボルトにより前記
子孔13及び長15を介して前記支持部材4の下面に取付
けられる保護板であり、また、33は前記トンネル穴1の
内面とプレキャスト板3の上面との間に充填したエアー
モルタル等の充填材である。
【0010】図10は前記プレキャスト板3の横締構造
を示す断面図であり、前記トンネル穴1の長さ方向に複
数のプレキャスト板3,3を据付け、これらプレキャス
ト板3,3の間にはゴム製の支承材33Aを介在し、隣合
うプレキャスト板3,3の前記ダクト28にPC鋼材27を
挿通し、このPC鋼材27の端部に形成した雄螺子部34相
互を袋状のナット体35により連結し、さらに、図示左側
のプレキャスト板3の端面において、前記PC鋼材27を
定着具36により定着し、複数のプレキャスト板3をトン
ネル穴1の長さ方向に一体化している。
【0011】前記プレキャスト板3を前記支持部材4
間に据付ける据付け装置は、図11ないし図14に示
すように、プレキャスト板3をトンネル穴1の頂部2の
内面に向かって鉛直方向に持ち上げ、さらにトンネル穴
1の長さ方向に移動するフォークリフト車40が用いら
れ、この自走式のフォークリフト車40は、前部にリフト
装置41により昇降するフォーク42を有し、このフォーク
42上に治具43が固定され、この治具43上に前記プレキャ
スト板3の下面中央が安定的に載置され、この載置した
状態で前記プレキャスト板3の昇降及び水平移動が可能
になっている。
【0012】次ぎに前記支持部材4とプレキャスト板3
とを用いたトンネル穴1の頂部2の内面へのプレキャス
ト板3の据付け方法について説明すると、トンネル穴1
の頂部2内面の左右で対をなす支持部材4,4を、固定
用アンカー9及びアンカーボルト11によって該トンネル
穴1の長さ方向に等間隔で取付け、この間隔Pは前記プ
レキャスト板3の長さとほぼ等しく取り、また対をなす
支持平板6,6の長さ方向端面間の間隔はプレキャスト
板3の左右両側の鉛直面24A,24Aが支持平板6,6の
間を挿通可能な寸法に設定する。このようにしてトンネ
ル穴1の補強を行う工事区間に複数対の支持部材4,4
をアンカーボルト11と固定アンカー9とにより固定した
後、フォークリフト車40によりプレキャスト板3を所定
位置まで運搬する。この状態でプレキャスト板3は、
の切欠溝24,24がそれぞれ左右の支持部材4,4の支
持平板6,6の真下に位置する。そして図11及び図1
2に示すように、リフト装置41を作動してプレキャスト
板3を鉛直方向に上昇させ、トンネル周方向両側の支持
部材4,4間を通してトンネル穴1の内面位置近傍まで
持ち上げる。そして図13及び図14に示すように、フ
ォークリフト車40を走行してプレキャスト板3をトンネ
ル長さ方向に水平移動し、長さ方向前後の載置面23,23
をそれぞれ前後の支持平板6,6の支持面6A,6Aの
上に載置して支持部材4,4の間にプレキャスト板3を
架設する。この後、支持部材4の孔17を挿通した取付ボ
ルト16を、プレキャスト板3に形成した螺子孔31に螺
合し、該プレキャスト板3を固定する。これらの工程を
繰り返してプレキャスト板3を対をなす支持部材4,
4の間を通して持ち上げ、トンネル穴1の長さ方向にほ
ぼ水平に移動して、工事区間全体に渡ってプレキャスト
板3を架設した後、複数のプレキャスト板3を横締用P
C鋼材27によってトンネル穴1の長さ方向に定着し、さ
らにアースアンカー25により固定し、また、充填材33を
充填する。
【0013】このように本実施例では、アーチ形トンネ
ル穴1の頂部2の内面にコンクリート製のプレキャスト
を据付けるトンネル用プレキャスト板の据付け方法
において、トンネル穴1の長さ方向にプレキャスト板3
の長さとほぼ等しい間隔Pで、プレキャスト板3の左右
側部22,22を載置する左右対をなす支持部材4,4を
部2の内面の円周方向左右に取付け、プレキャスト板3
の左右側部22,22の長さ方向中央に、トンネル穴1に取
付けた左右の支持部材4,4間を上下に挿通可能な切欠
溝24,24を形成し、プレキャスト板3をトンネル穴1の
頂部2に向かって鉛直方向に移動して左右の切欠溝24,
24を左右の支持部材4,4間に挿通した後、プレキャス
ト板3をトンネル穴1の長さ方向に該プレキャスト板3
の長さの略2分の1の距離移動し、プレキャスト板3の
左右側部22,22を支持部材4,4に載置してプレキャス
ト板3を支持部材4,4間に架設した後、プレキャスト
板3を支持部材4に固定するトンネル用プレキャスト板
の据付け方法であるから、プレキャスト板3を用いてト
ンネル穴1の頂部2のみの改修工事を行うことができ、
予め支持部材4を固定してからこの支持部材4,4間に
プレキャスト板3を架設するため、プレキャスト板3の
架設とこの後の据付けを短時間に行うことができ、従来
の現場打ちコンクリートの施工に比べて、工期の短縮と
工費の削減を図ることができる。
【0014】またこのように本実施例では、請求項1記
載のトンネル用プレキャスト板の据付け方法を用いて、
アーチ形トンネル穴1の頂部2の内面にコンクリート製
のプレキャスト板3を据付けるトンネル用プレキャスト
板の据付け構造において、トンネル穴1の長さ方向に
レキャスト板3の長さとほぼ等しい間隔Pで、トンネル
穴1の頂部2の内面の円周方向左右に取付けられ、プレ
キャスト板3の左右側部22,22をそれぞれ載置する斜め
上向きの支持面6Aを前記頂部2側に有する左右対をな
支持部材4,4と、トンネル穴1に取付けた左右の
持部材4,4間を上下に挿通可能な切欠溝24,24を左右
側部22,22の長さ方向中央に形成したプレキャスト板3
と、切欠溝24を挟んでプレキャスト板3の左右側部22,
22のトンネル穴1長さ方向前後に形成され、支持面6A
上に載置する斜め下向きの載置面 23,23,23,23と、プ
レキャスト板3を支持部材4に固定する固定部材たる取
付ボルト16とを備え、トンネル穴1の長さ方向前後に隣
合う左右対をなす支持部材4,4,4,4の間に、プレ
キャスト板3を架設すると共に、取付ボルト16によりプ
レキャスト板3を支持部材4に固定したものであるか
ら、プレキャスト板3を鉛直方向に移動して支持部材
4,4間を挿通した後、トンネル穴1の長さ方向に移動
、プレキャスト板3の前後左右の載置面23,23,23,
23を前後左右の支持面6A,6A,6A,6A上に載置
して支持部材4,4,4,4間に簡便に架設することが
できるため、プレキャスト板3の据付け時間の短縮と、
工期短縮に伴う工費の削減を図ることができる。さ
に、プレキャスト板3は長さ方向前後に位置する載置面
23,23がトンネル長さ方向の前後に位置する支持平板
6,6上に載置され、プレキャスト板3の平面四隅が支
持されるため、安定した架設状態が得られ、また、両側
の支持部材4,4の支持平板6,6をトンネル穴の頂
部2に向かって上向きで相互に逆ハ字状に配置し、かつ
プレキャスト板3の左右に位置する載置面23,23を相互
に逆ハ字状をなすように形成したから、支持部材4,4
の間を通して持ち上げたプレキャスト板3を長さ方向に
該プレキャスト板3の長さの略2分の1の距離移動した
後、降下することにより、プレキャスト板3の左右方向
の位置合わせが容易となり、支持部材4,4の間に確実
かつ簡便に架設することができる
【0015】た実施例上の効果として、プレキャスト
板3の鉛直移動及びトンネル長さ方向の移動に際し、フ
ォークリフト車40などの据付け装置を用いることによ
り、従来の現場打ちコンクリートによる施工に用いる形
枠とこの形枠を支持する支持枠あるいは大型のジャッキ
装置と門型枠などが不要となり、据付け作業速度の向上
を図ることができる。しかも、前記プレキャスト板3
に、幅方向両側の載置面23の間を連結する構造材たるH
形鋼29を埋設したから、支持部材4に取付ボルト16を介
してプレキャスト板3を固定しただけで、該プレキャス
ト板3には覆工として十分な強度が得られる上に、アー
スアンカー25により固定することにより、安全性に優れ
た構造強度を得ることができる。さらに複数のプレキャ
スト板3をPC鋼材27により長さ方向に定着するため、
据付け強度が向上する。
【0016】図15及び図16は本発明の第2実施例を
示し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付しその
詳細な説明を省略して詳述すると、本発明をシェルター
51の頂部52の補強に用いる例であり、同図において、高
強度コンクリートで形成されアンポンドPC鋼材53で緊
張したプレストレストコンクリートアーチ形ユニット板
54を工場で多数製造する。この所定長さを有するアーチ
形ユニット板54は、内面と外面に多数の平坦面55Aを有
し彎曲方向あるいは長さ方向の断面形状が多角形になる
多面体55を形成しており、彎曲方向に前記アンボンドP
C鋼材53が埋め込まれ、ポストテンション式で緊張し両
端が図示しないナット等により定着している。また、長
さ方向には複数のダクト56が形成されており、前記左右
一対のアーチ形ユニット板54,54相互の頂部を連結部材
57により緊結し、この緊結された左右一対のアート形ユ
ニット板54,54を複数長さ方向に並べ、前記ダクト56に
横締用PC鋼材56Aを挿通してこの横締用PC鋼材56A
によりポストテンション式で緊張一体化してシェルター
51を形成し、このシェルター51の下端部58は基礎59に埋
め込み固定される。そして外面が露出した前記シェルタ
ー51の内面によりアーチ形トンネル穴1Aを構成してい
る。前記シェルター51の頂部52の内面に、前記左右対を
なす支持部材4,4を介してコンクリート製プレキャス
ト板3が据付けられ、また、この例では、前記支持部材
4が複数のアンカーボルト11によりシェルター51の内面
に固定され、また、プレキャスト板3もアンカーボルト
60によりシェルター51の内面に固定される。
【0017】このように本実施例では、請求項1記載の
トンネル用プレキャスト板の据付け方法を用いて、シェ
ルター51により構成したアーチ形トンネル穴1Aの頂部
52の内面にコンクリート製のプレキャスト板3を据付け
るトンネル用プレキャスト板の据付け構造において、ト
ンネル穴1Aの長さ方向にプレキャスト板3の長さとほ
ぼ等しい間隔Pで、トンネル穴1Aの頂部52の内面の円
周方向左右に取付けられ、プレキャスト板3の左右側部
22,22をそれぞれ載置する斜め上向きの支持面6Aを前
記頂部52側に有する左右対をなす支持部材4,4と、
ンネル穴1Aに取付けた左右の支持部材4,4間を上下
に挿通可能な切欠溝24,24を左右側部22 ,22の長さ方向
中央に形成したプレキャスト板3と、切欠溝24を挟んで
プレキャスト板3の左右側部22,22のトンネル穴1A長
さ方向前後に形成され、支持面6A上に載置する斜め下
向きの載置面23,23,23,23と、プレキャスト板3を支
持部材4に固定する固定部材たる取付ボルト16とを備
え、トンネル穴1Aの長さ方向前後に隣合う左右対をな
す支持部材4,4,4,4の間に、プレキャスト板3を
架設すると共に、取付ボルト16によりプレキャスト板3
を支持部材4に固定したものであるから、プレキャスト
板3を鉛直方向に移動して支持部材4,4間を挿通した
後、トンネル穴1Aの長さ方向に移動して支持部材4,
4間に簡便に架設することができ、プレキャスト板3の
据付け時間の短縮と、工期短縮に伴う工費の削減を図る
ことができ、第1実施例と同様な作用,効果を有する。
【0018】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能であり、例えば実施例においては、プレキャス
ト板3をアースアンカー25によりトンネルに固定するも
のを示したが、支持部材4の固定用アンカー9により所
定の強度を得るようにした場合は必ずしもアースアンカ
ー25を用いる必要はない。また、据え付け装置は、プレ
キャスト板3を持ち上げかつトンネル長さ方向に移動可
能なものであれば各種タイプのものを用いることができ
る。さらに固定部材は各種タイプのものを用いることが
できる。さらに、プレキャスト板の幅方向の補強として
は、H型鋼などの構造材を埋設する以外に、プレキャス
ト板にPC鋼材を用いて幅方向にポストテンション方式
で緊張力を付与して補強するようにしてもよい。
【0019】
【発明の効果】本発明は、アーチ形トンネル穴の頂部内
面にコンクリート製のプレキャスト板を据付けるトンネ
ル用プレキャスト板の据付け方法において、トンネル穴
の長さ方向に前記プレキャスト板の長さとほぼ等しい間
隔で、前記プレキャスト板の左右側部を載置する左右対
をなす支持部材を前記頂部内面の円周方向左右に取付
け、前記プレキャスト板の左右側部の長さ方向中央に、
前記トンネル穴に取付けた前記左右の支持部材間を上下
に挿通可能な切欠溝を形成し、前記プレキャスト板をト
ンネル穴の頂部に向かって鉛直方向に移動して前記左右
の切欠溝を前記左右の支持部材間に挿通した後、前記プ
レキャスト板をトンネル穴の長さ方向に該プレキャスト
板の長さの略2分の1の距離移動し、前記プレキャスト
板の左右側部を前記支持部材に載置して前記プレキャス
ト板を前記支持部材間に架設した後、前記プレキャスト
板を前記支持部材に固定するものであり、工期の短縮と
工費の削減とを図り、トンネル穴の頂部の改修工事を行
うことができるトンネル用プレキャスト板の据付け方法
を提供することができる。
【0020】また本発明は、請求項1記載のトンネル用
プレキャスト板の据付け方法を用いて、アーチ形トンネ
ル穴の頂部内面にコンクリート製のプレキャスト板を据
付けるトンネル用プレキャスト板の据付け構造におい
て、トンネル穴の長さ方向に前記プレキャスト板の長さ
とほぼ等しい間隔で、トンネル穴の頂部内面の円周方向
左右に取付けられ、前記プレキャスト板の左右側部をそ
れぞれ載置する斜め上向きの支持面を前記頂部側に有す
る左右対をなす支持部材と、前記トンネル穴に取付けた
前記左右の支持部材間を上下に挿通可能な切欠溝を左右
側部の長さ方向中央に形成した前記プレキャスト板と、
前記切欠溝を挟んで前記プレキャスト板の左右側部のト
ンネル穴長さ方向前後に形成され、前記支持面上に載置
する斜め下向きの載置面と、前記プレキャスト板を前記
支持部材に固定する固定部材とを備え、前記トンネル穴
の長さ方向前後に隣合う前記左右対をなす支持部材の間
に、前記プレキャスト板を架設すると共に、前記固定部
材により前記プレキャスト板を前記支持部材に固定した
ものであり、逆ハ字状をなす左右の支持面と逆ハ字状を
なす左右の載置面とにより架設作業が容易となり、工期
の短縮と工費の削減とを図り、トンネル穴の頂部の改修
工事を行うことができるトンネル用プレキャスト板の据
付け構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すトンネル穴の断面図
である。
【図2】本発明の第1実施例を示す据付け方法を説明す
る斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す支持部材の底面図で
ある。
【図4】本発明の第1実施例を示す支持部材の断面図で
ある。
【図5】本発明の第1実施例を示す支持部材の側面図で
ある。
【図6】本発明の第1実施例を示すプレキャスト板の平
面図である。
【図7】本発明の第1実施例を示すプレキャスト板の一
部切欠き正面図である。
【図8】本発明の第1実施例を示す図7のA−A線断面
図である。
【図9】本発明の第1実施例を示す図7のB−B線断面
図である。
【図10】本発明の第1実施例を示す一部を拡大したプ
レキャスト板の連結構造を示す断面図である。
【図11】本発明の第1実施例を示す据付け方法を説明
する縦断面図である。
【図12】本発明の第1実施例を示す据付け方法を説明
する平断面図である。
【図13】本発明の第1実施例を示す据付け方法を説明
する縦断面図である。
【図14】本発明の第1実施例を示す据付け方を説明
する平断面図である。
【図15】本発明の第2実施例を示すシェルターの断面
図である。
【図16】本発明の第2実施例を示すシェルターの要部
の拡大断面図である。
【符号の説明】
1,1A トンネル穴 2,52 頂部 3 プレキャスト板 4 支持部材 6 支持 16 取付ボルト(固定部材) 22 側部 23 載置面 24 切欠 P 間隔

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アーチ形トンネル穴の頂部内面にコンク
    リート製のプレキャスト板を据付けるトンネル用プレキ
    ャスト板の据付け方法において、トンネル穴の長さ方向
    に前記プレキャスト板の長さとほぼ等しい間隔で、前記
    プレキャスト板の左右側部を載置する左右対をなす支持
    部材を前記頂部内面の円周方向左右に取付け、前記プレ
    キャスト板の左右側部の長さ方向中央に、前記トンネル
    穴に取付けた前記左右の支持部材間を上下に挿通可能な
    切欠溝を形成し、前記プレキャスト板をトンネル穴の頂
    部に向かって鉛直方向に移動して前記左右の切欠溝を前
    記左右の支持部材間に挿通した後、前記プレキャスト板
    をトンネル穴の長さ方向に該プレキャスト板の長さの略
    2分の1の距離移動し、前記プレキャスト板の左右側部
    を前記支持部材に載置して前記プレキャスト板を前記
    持部材間に架設した後、前記プレキャスト板を前記支持
    部材に固定することを特徴とするトンネル用プレキャス
    ト板の据付け方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のトンネル用プレキャスト
    板の据付け方法を用いて、アーチ形トンネル穴の頂部内
    面にコンクリート製のプレキャスト板を据付けるトンネ
    ル用プレキャスト板の据付け構造において、トンネル穴
    の長さ方向に前記プレキャスト板の長さとほぼ等しい
    で、トンネル穴の頂部内面の円周方向左右に取付けら
    れ、前記プレキャスト板の左右側部をそれぞれ載置する
    斜め上向きの支持面を前記頂部側に有する左右対をなす
    支持部材と、前記トンネル穴に取付けた前記左右の支持
    部材間を上下に挿通可能な切欠溝を左右側部の長さ方向
    中央に形成した前記プレキャスト板と、前記切欠溝を挟
    んで前記プレキャスト板の左右側部のトンネル穴長さ方
    向前後に形成され、前記支持面上に載置する斜め下向き
    の載置面と、前記プレキャスト板を前記支持部材に固定
    する固定部材とを備え、前記トンネル穴の長さ方向前後
    に隣合う前記左右対をなす支持部材の間に、前記プレキ
    ャスト板を架設すると共に、前記固定部材により前記プ
    レキャスト板を前記支持部材に固定したことを特徴とす
    るトンネル用プレキャスト板の据付け構造。
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