JP2513155B2 - N−保護−L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンの製法 - Google Patents

N−保護−L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンの製法

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JP2513155B2
JP2513155B2 JP6070542A JP7054294A JP2513155B2 JP 2513155 B2 JP2513155 B2 JP 2513155B2 JP 6070542 A JP6070542 A JP 6070542A JP 7054294 A JP7054294 A JP 7054294A JP 2513155 B2 JP2513155 B2 JP 2513155B2
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利秀 湯川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、N−保護−L−α−ア
スパルチル−L−フェニルアラニンの製法に関する。更
に詳しくはN−保護したL−アスパラギン酸無水物とL
−フェニルアラニンのアルカリ金属塩、アルカリ土類金
属塩あるいは有機アミン塩類とを、水性媒体中反応させ
ることを特徴とするN−保護−L−α−アスパルチル−
L−フェニルアラニンの製法に関する。
【0002】
【従来の技術及び課題】L−α−アスパルチル−L−フ
ェニルアラニンメチルエステルは優れた甘味剤として知
られており、その製造法も種々しられている。例えばN
−保護−L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニン
は公知の技術により容易にL−α−アスパルチル−L−
フェニルアラニンメチルエステルに導くことができるこ
とが知られている(特開昭53−82752、特開昭5
9−219258)。従ってN−保護−L−α−アスパ
ルチル−L−フェニルアラニンを高収率、簡便な方法で
えることが可能であればL−α−アスパルチル−L−フ
ェニルアラニンメチルエステルの工業的な製法として極
めて有利である。
【0003】従来N−保護−L−α−アスパルチル−L
−フェニルアラニンの製法としては、L−フェニルアラ
ニンをN−保護−L−アスパラギン酸無水物とを反応さ
せる方法(特公昭55−26133)が知られている
が、これは反応を有機溶媒であり腐食性の強い酢酸中で
行なうため、溶媒の分離回収装置の必要なこと、装置材
質の腐食の面から工業的な製法としては必ずしも満足な
ものとは言えなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、か
かる欠点を有しないN−保護−L−α−アスパルチル−
L−フェニルアラニンの製法について鋭意検討の結果、
驚くべきことにL−フェニルアラニンのアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩あるいは有機アミン塩類を水性
媒体中、N−保護−L−α−アスパラギン酸無水物と反
応させる事により、高収率でN−保護−L−α−アスパ
ルチル−L−フェニルアラニン塩を与える事を見いだ
し、本発明を完成させるに至った。
【0005】本発明により反応液中に生成したN−保護
−L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニン塩類は
酸による中和によりN−保護−L−α−アスパルチル−
L−フェニルアラニンに導く事ができる。又後出比較例
に示すようにL−フェニルアラニンが塩を形成しない水
性媒体中ではL−フェニルアラニンはN−保護−L−α
−アスパラギン酸無水物とは実質的になんら反応せずL
−フェニルアラニンを回収するにとどまり、本発明によ
るL−フェニルアラニン塩とN−保護−L−アスパラギ
ン酸無水物の反応の新規性は明らかである。因みに、L
−フェニルアラニンがその塩の形で水性媒体中でN−保
護−L−アスパラギン酸無水物と反応するということ
は、より本質的には化1に示すL−フェニルアラニンが
L−フェニルアラニネートイオンの形でN−保護−L−
α−アスパラギン酸無水物と反応するものと推定され
る。
【0006】
【化1】
【0007】例えば、後出参考例で最初L−フェニルア
ラニンナトリウム1水和物にほぼ等モルのN−保護−L
−アスパラギン酸無水物を添加したにも拘わらず、Na
OH水溶液により反応液のpHを12.0〜12.5の
間に保っているのは、反応によって生ずるN−保護−L
−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンのアスパラ
ギン酸残基に生ずる遊離のβ−カルボキシル基の水素イ
オンにL−フェニルアラニンナトリウム塩のNaイオン
が置換し、未反応のL−フェニルアラニネートイオンが
無荷電のL−フェニルアラニン(化2)に変化してしま
い、反応が進行しなくなるのを防ぐためである。
【0008】
【化2】
【0009】本発明方法に於いて用いられるN−保護−
L−アスパラギン酸無水物の保護基としては、アセチル
基、ベンジルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボ
ニル基、1−メチル−2−アセチルビニル基、アセトア
セチル基が用いられる。
【0010】本発明に於いて用いられるアルカリ金属塩
としてはL−フェニルアラニンのナトリウム、カリウ
ム、リチウム塩、アルカリ土類金属塩としてはマグネシ
ウム、カルシウム塩、又有機アミン塩としてはL−フェ
ニルアラニンのトリブチルアミン、トリエチルアミン、
トリメチルアミン等の三級アミン塩が好適に用いられ
る。またこれらのL−フェニルアラニンのアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩あるいは有機アミン塩類はL−
フェニルアラニンとカセイソーダ、カセイカリ、水酸化
カルシウム、水酸化マグネシウム、トリブチルアミン等
の反応により反応液中にその場で(in situ)生
成させることもできることは勿論である。
【0011】本発明に於いて用いられる溶媒としては水
及び水と有機溶媒との混合物が使用できる。このような
有機溶媒としては反応物と不当に反応しない溶媒なら特
に制限されず、メタノール、エタノール等のアルコール
類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルホルムアミ
ド、ジアセチルアミド等のアミド類およびトルエン等の
芳香族炭化水素類が挙げられる。
【0012】反応温度としては、N−保護−L−アスパ
ラギン酸無水物の加水分解の点から、−30℃〜80
℃、より好ましくは−20℃〜60℃が好適に用いられ
る。反応時間には特に制限はないが、N−保護−L−ア
スパラギン酸無水物とL−フェニルアラニン塩との反応
速度は大きく、長時間行なう必要はなく反応温度にもよ
るが通常は原料物質の混合が完了して2時間以内に反応
は完了する。
【0013】用いられるN−保護−L−アスパラギン酸
無水物とL−フェニルアラニン塩のモル比は0.5〜
3.0、より好ましくは0.8〜2.0の範囲で使用す
ることができる。場合によってはL−フェニルアラニン
塩の濃度が低い方が好収率を与えることがあり、このよ
うな場合には反応媒体のpH値を7以上の範囲で適宜に
調節する事により任意のL−フェニルアラニン塩の濃度
を得ることができる。
【0014】本発明によって、N−保護−L−α−アス
パルチル−L−フェニルアラニンはアルカリ金属塩ある
いはアルカリ土類金属塩あるいは有機アミン塩の形で得
られるので、塩酸、硫酸等の酸で中和した後、晶析によ
り、結晶のN−保護−L−α−アスパルチル−L−フェ
ニルアラニンを得ることが出来るが、一方、単離する事
なく溶液状態のままL−α−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステルへの変換反応に供することも
出来る。
【0015】以下実施例に於いて詳細に説明するが、本
発明の実施の態様はこれに限定されないことは勿論であ
る。
【0016】
【実施例1】L−フェニルアラニンナトリウム塩・1水
和物12.4g(0.060モル)を水65mlに溶解
し、5℃に冷却した。これにトルエン40mlにN−ベ
ンジルオキシカルボニル−L−アスパラギン酸無水物1
7.2g(0.069モル)を懸濁させた溶液を同温度
で撹拌下に添加し、1時間反応した。その間反応液のp
Hを10.0〜10.5に保った。分層した後水層中の
N−ベンジルオキシカルボニル−L−α−アスパルチル
−L−フェニルアラニンをHPLC(High Performance
Liquid Chromatography,高速液体クロマトグラフィ
ー)により定量したところ、L−フェニルアラニンに対
し、67.9%の収率で生成していた。一方、N−ベン
ジルオキシカルボニル−L−β−アスパルチル−L−フ
ェニルアラニンの収率は31.3%であった。
【0017】
【実施例2】L−フェニルアラニン9.9g(0.06
0モル)及びトリエチルアミン6.1g(0.060モ
ル)を水65mlに溶解し5℃に冷却した。同温度で撹
拌下にN−アセチル−L−アスパラギン酸無水物9.5
g(0.066モル)を30分かけて添加した。その間
トリエチルアミンを添加することにより反応液のpHを
8.0〜8.5の間に保った。反応液中のN−アセチル
−L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンは、L
−フェニルアラニンに対して52.1%生成していた。
一方、N−アセチル−L−β−アスパルチル−L−フェ
ニルアラニンの収率は28.9%であった。
【0018】
【参考例】L−フェニルアラニンナトリウム塩・1水和
物12.4g(0.060モル)を水65mlに溶解
し、5℃に冷却した。同温度で撹拌下にN−ホルミル−
L−アスパラギン酸無水物9.5g(0.066モル)
を1時間かけて添加した。その間反応液のpHを4N
NaOH水溶液により12.0〜12.5の間に保っ
た。その後反応液中のN−ホルミル−L−α−アスパル
チル−L−フェニルアラニン(以下、ForーαーAP
と略記する)ををHPLCにより定量したところ、L−
フェニルアラニンナトリウム塩・1水和物に対し、6
8.2%の収率で生成していた。他にN−ホルミル−L
−β−アスパルチル−L−フェニルアラニンが30.0
%等が副生していた。
【0019】
【比較例】L−フェニルアラニン9.9g(0.060
モル)を水65mlに懸濁し、5℃に冷却した。同温度
で撹拌下にN−ホルチル−L−アスパラギン酸無水物
9.5g(0.066モル)を添加し、30分間攪拌し
た 不溶の結晶を4N NaOH水溶液に加えて溶解して
後、HPLCで分析したところFor−α−APは検出
されなかった。検出されたのは、NーホルミルーL−ア
スパラギン酸、未反応のL−フェニルアラニンであっ
た。
【0020】
【発明の効果】上記本発明方法により、高収率でN−保
護−L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンを得
ることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保護基がアセチル基、ベンジルオキシカ
    ルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、1−メチル−
    2−アセチルビニル基又はアセトアセチル基であるN−
    保護したL−アスパラギン酸無水物とL−フェニルアラ
    ニンのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩あるいは有
    機アミン塩類とを、水性媒体中反応させることを特徴と
    するN−保護−L−α−アスパルチル−L−フェニルア
    ラニンの製法。
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